JP2009185739A - 燃料改質装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い温度領域で改質用燃料を改質できる燃料改質装置を提供すること。
【解決手段】排気ガスから伝達される熱を利用して改質用燃料を改質し、エンジン1の気筒5内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段として、第1改質触媒32と第2改質触媒35とを設ける。これらの第1改質触媒32と第2改質触媒35とは、改質用燃料を改質することができる温度である活性温度が異なったものを使用し、第2改質触媒35の活性温度を、第1改質触媒32の活性温度よりも低くする。このため、排気ガスの温度が比較的高温の場合には、第1改質触媒32で改質用燃料を改質することができ、排気ガスの温度が比較的低温の場合には、第2改質触媒35で改質用燃料を改質することができる。この結果、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】排気ガスから伝達される熱を利用して改質用燃料を改質し、エンジン1の気筒5内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段として、第1改質触媒32と第2改質触媒35とを設ける。これらの第1改質触媒32と第2改質触媒35とは、改質用燃料を改質することができる温度である活性温度が異なったものを使用し、第2改質触媒35の活性温度を、第1改質触媒32の活性温度よりも低くする。このため、排気ガスの温度が比較的高温の場合には、第1改質触媒32で改質用燃料を改質することができ、排気ガスの温度が比較的低温の場合には、第2改質触媒35で改質用燃料を改質することができる。この結果、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料改質装置に関するものである。特に、この発明は、燃料を噴射した排気ガスを改質触媒に流すことにより、内燃機関で燃焼可能な改質ガスを生成する燃料改質装置に関するものである。
従来の内燃機関は、燃焼室で燃料を燃焼させることにより、燃料が燃焼する際の圧力によって気筒内に配設されるピストンを作動させることを介してクランクシャフトを回転させている。これにより、従来の内燃機関は、燃料の燃焼時の熱エネルギを運動エネルギとして取り出しており、燃料の燃焼後の排気ガスは、排気通路より大気に放出している。しかし、このような内燃機関では、熱エネルギが熱や音として外部に放出されたり、機械的な損失が発生したりするため、熱エネルギを運動エネルギとして使用できるのは熱エネルギのうちの一部となっている。このため、熱効率はあまり高くないが、従来の内燃機関では、排気ガスを有効利用することにより、熱効率の向上を図っているものがある。
例えば、特許文献1に記載の排気ガス改質装置では、改質触媒を有する触媒装置を内燃機関の排気ガス通路に設け、触媒装置よりも下流の排気ガス通路と触媒装置とを排気ガス再循環用導管で接続している。この排気ガス再循環用導管には、改質用燃料の流量制御用の弁手段を設けており、さらに、触媒装置と内燃機関の吸気通路とは、改質ガス導管で接続している。
排気ガス改質装置を、このように構成することにより、内燃機関の運転時に、排気ガス再循環用導管に設けられる弁手段から排気ガス再循環用導管を流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給することができ、改質用燃料を、排気ガス再循環用導管を流れる排気ガスと共に触媒装置に流すことができる。これにより、改質用燃料は、触媒装置が有する改質触媒に流れるため、排気ガスの熱を利用して改質触媒で吸熱反応をさせ、改質することができる。改質触媒で改質用燃料を改質した場合、水素と一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。改質触媒で生成された改質ガスは、改質ガス導管を通って内燃機関の吸気通路に流入するため、内燃機関で燃焼させることができる。
また、改質触媒は、温度が活性領域の場合に改質用燃料を改質することができるため、改質触媒の温度が活性領域の場合には弁手段から供給する改質用燃料を増量し、改質触媒の温度が活性領域よりも低い場合には、弁手段から供給する改質用燃料を減少させる。改質触媒は、吸熱反応により改質ガスを生成するので、改質用燃料の改質時には熱が奪われるが、このように改質触媒の温度が活性領域よりも低い場合には、改質用燃料を減少させることにより、改質用燃料を改質することにより改質触媒から奪われる熱を減少させることができる。このため、活性領域を有する改質触媒の温度を一定に維持することができ、改質効率を常に最適状態にすることができる。従って、排気ガスを有効利用することができ、熱効率の向上を図ることができる。
しかしながら、改質触媒には、上述したように改質用燃料を改質することのできる温度領域である活性領域があり、改質触媒は、温度が活性領域内の場合にのみ、改質用燃料を改質可能になっている。このため、特許文献1に記載の排気ガス改質装置では、改質触媒の温度がこの活性領域を外れた場合、改質用燃料を改質するのが困難になる。従って、内燃機関の運転状態によっては、改質用燃料の改質を行うことが困難になり、改質ガスを生成して改質ガスを内燃機関に供給するのが困難になる虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、広い温度領域で改質用燃料を改質できる燃料改質装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る燃料改質装置は、改質させる元になる燃料である改質用燃料を内燃機関の気筒内から排出された排気ガスに対して供給可能な改質用燃料供給手段と、前記改質用燃料供給手段によって前記排気ガスに対して供給された前記改質用燃料を前記排気ガスから伝達される熱を利用して改質することにより前記気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成する第1改質手段と、前記改質用燃料供給手段によって前記排気ガスに対して供給された前記改質用燃料を前記排気ガスから伝達される熱を利用して改質することにより前記気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成すると共に前記第1改質手段が前記改質用燃料を改質することができる温度よりも低い温度で前記改質用燃料を改質可能な第2改質手段と、を備えることを特徴とする。
この発明では、排気ガスから伝達される熱を利用して改質用燃料を改質し、内燃機関の気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段として、第1改質手段と第2改質手段とを設けている。これらの第1改質手段と第2改質手段とでは、改質用燃料を改質することができる温度が異なっており、第2改質手段は、第1改質手段が改質用燃料を改質することができる温度よりも低い温度で改質用燃料を改質可能になっている。このため、排気ガスの温度が比較的高温の場合には、第1改質手段で改質用燃料を改質することができ、排気ガスの温度が比較的低温の場合には、第2改質手段で改質用燃料を改質することができる。この結果、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
また、この発明に係る燃料改質装置は、さらに、前記第2改質手段に流れる前記排気ガスの通路である第2改質手段通路に併設される前記排気ガスの通路であるバイパス通路と、前記第2改質手段通路を開閉可能に設けられると共に前記排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には前記第2改質手段通路を閉じる第2改質手段通路開閉手段と、を備えており、前記第1改質手段と前記第2改質手段とは、前記排気ガスの流れ方向における直列に配設されていると共に前記第2改質手段は前記第1改質手段の下流側に設けられていることを特徴とする。
この発明では、バイパス通路と、第2改質手段通路を開閉可能に設けられる第2改質手段通路開閉手段とを備えており、排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には、第2改質手段通路開閉手段は第2改質手段通路を閉じるように設けられている。このため、第1改質手段よりも低い温度で改質用燃料を改質可能な第2改質手段が、高温での使用時に不具合が生じる場合でも、排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には、第2改質手段通路を閉じることにより、高温の排気ガスが第2改質手段に流れることを抑制できる。この結果、第2改質手段に比較的高温の発温の排気ガスが流れることに起因する第2改質手段の不具合を抑制しつつ、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
また、この発明に係る燃料改質装置は、前記改質用燃料供給手段は、前記第1改質手段に流れる前記排気ガスに対して前記改質用燃料を供給可能な第1改質用燃料供給手段と、前記第2改質手段に流れる前記排気ガスに対して前記改質用燃料を供給可能な第2改質用燃料供給手段と、からなり、前記第1改質用燃料供給手段と前記第2改質用燃料供給手段とは、前記排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には前記第1改質用燃料供給手段のみから前記改質用燃料を供給し、前記排気ガスの温度が前記所定の温度より低い場合には前記第2改質用燃料供給手段のみから前記改質用燃料を供給することを特徴とする。
この発明では、第1改質手段に流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給可能な第1改質用燃料供給手段と、第2改質手段に流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給可能な第2改質用燃料供給手段と、を備えている。また、これらの第1改質用燃料供給手段と第2改質用燃料供給手段とは、排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には第1改質用燃料供給手段のみから改質用燃料を供給し、排気ガスの温度が所定の温度より低い場合には第2改質用燃料供給手段のみから改質用燃料を供給する。このように排気ガスの温度に応じて改質用燃料を噴射する燃料供給手段を異ならせることにより、排気ガスの温度が所定の温度以下の場合に改質用燃料を供給した場合には第1改質手段に不具合が生じるような場合でも、排気ガスの温度が所定の温度より低い場合には第1改質手段には改質用燃料を供給しないので、第1改質手段に発生する不具合を抑制することができる。この結果、排気ガスの温度が比較的低い場合に第1改質手段に改質用燃料を供給することに起因する第1改質手段の不具合を抑制しつつ、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
また、この発明に係る燃料改質装置は、さらに、前記排気ガスを浄化する浄化手段を備えており、前記第1改質手段は、前記浄化手段から伝達される熱を利用して前記改質用燃料を改質することを特徴とする。
この発明では、第1改質手段は、浄化手段から伝達される熱を利用して改質用燃料を改質するように設けられているので、第1改質手段は、排気ガスの熱を利用して改質用燃料を改質し易くなる。この結果、より確実に改質用燃料を改質することができる。
本発明に係る燃料改質装置は、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る燃料改質装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。また、以下の説明では、燃料改質装置を備える内燃機関の一例として、内燃機関を運転させる燃料としてガソリンとアルコール燃料とを用いることができる車両であるFFV(Flexible Fuel Vehicle)に搭載される内燃機関の場合について説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る燃料改質装置を備える内燃機関の全体構成図である。同図に示す燃料改質装置3は、車両(図示省略)が有すると共に車両の運転時の原動手段となるエンジン1に備えられている。このエンジン1は、4つの気筒5が直列に配置されている。また、このエンジン1には、気筒5内に連通すると共に気筒5内に吸入される空気が流れる通路である吸気通路10と、気筒5内で燃料を燃焼させた後、気筒5内から排出される排気ガスが流れる排気通路20とが接続されている。これらの吸気通路10と排気通路20とは、気筒5の数に合わせてそれぞれ4つの通路に分岐しており、分岐した通路が4つの気筒5に対応し、気筒5内に連通してエンジン1に接続されている。
この吸気通路10と排気通路20とのうち吸気通路10には、エンジン1の運転時に気筒5に対して燃料を供給可能な燃料供給手段であるインジェクタ11が配設されている。このインジェクタ11は、エンジン1の運転時に気筒5内に燃料を噴射することにより、気筒5に対して燃料を供給可能に設けられている。また、吸気通路10を流れる空気の流れ方向におけるインジェクタ11の上流側には、吸気通路10内を開閉可能なスロットルバルブ12が配設されており、スロットルバルブ12のさらに上流側には、吸気通路10内を流れる空気の流量を検出可能なエアフロメータ13が設けられている。このように形成される吸気通路10の入口には、吸気通路10に流入する空気中の不純物を除去するエアクリーナ14が設けられている。
また、排気通路20には、排気ガスの成分を検出可能な排気ガス成分検出手段であるO2センサ45が設けられており、さらに、排気ガスを浄化し、且つ、改質用燃料の改質を行う触媒部30が備えられている。この触媒部30には、排気ガスを浄化する浄化手段である浄化触媒31が内設されている。さらに、触媒部30には、改質用の燃料である改質用燃料より、気筒5内で燃焼可能な改質ガスを生成する第1改質手段である第1改質触媒32が内設されている。この第1改質触媒32は、触媒部30に内設される浄化触媒31の周囲に配設されており、例えばロジウム系の材料が用いられたロジウム触媒となっている。
また、排気通路20は、排気通路20内を流れる排気ガスの流れ方向における触媒部30の上流で通路が分岐しており、分岐した通路のうち、一方の通路は排気通路20の主となる通路である排気主通路21となっている。また、排気通路20の分岐した通路のうち、他方の通路は改質用通路22となっている。この改質用通路22は、一端が排気主通路21に接続され、他端が触媒部30に接続されている。このように形成される改質用通路22には、改質させる元になる燃料である改質用燃料を排気ガスに対して供給可能な改質用燃料供給手段である改質用燃料インジェクタ25が設けられている。この改質用燃料インジェクタ25は、改質用燃料を改質用通路22内に噴射することにより、改質用燃料を排気ガスに対して供給可能になっている。
また、改質用燃料インジェクタ25が設けられる改質用通路22は、一端が排気主通路21に接続され、他端が触媒部30に接続されており、改質用通路22内を流れる排気ガスは、排気主通路21側から触媒部30側に流れる。このため、改質用燃料インジェクタ25は、改質用通路22内を流れる排気ガスの流れ方向における触媒部30の上流側に位置している。換言すると、触媒部30に設けられる第1改質触媒32は、改質用燃料インジェクタ25で改質用燃料を供給する排気ガスの流れ方向における改質用燃料インジェクタ25の下流側に位置している。
また、触媒部30には、エンジン1から排出された排気ガスの一部であり、再びエンジン1に吸気させるガスであるEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスが流れる通路であるEGRガス通路40が接続されており、このEGRガス通路40は、排気ガスが流れる方向において触媒部30と吸気通路10との間に設けられている。つまり、EGRガス通路40は、触媒部30と吸気通路10とを接続している。このように設けられるEGRガス通路40は、触媒部30からEGRガス通路40に流れた排気ガス及び第1改質触媒32で生成した改質ガスが、触媒部30側から吸気通路10側に流れることができるように形成されている。即ち、EGRガス通路40は、改質ガスを気筒5の吸気通路10に流入可能な還流通路となっている。
また、当該EGRガス通路40には、EGRガス通路40における触媒部30に接続されている側の端部と吸気通路10に接続されている側の端部との間に、両端部が接続された通路である第2改質触媒通路50が接続されている。つまり、第2改質触媒通路50は、両端がEGRガス通路40に接続されている。EGRガス通路40には、このように第2改質触媒通路50が接続されているが、EGRガス通路40のうち、第2改質触媒通路50に併設されている部分はバイパス通路41となっている。つまり、EGRガス通路40における、第2改質触媒通路50の一端が接続されている部分から、第2改質触媒通路50の他端が接続されている部分までの間の部分は、第1改質触媒32を通過した排気ガスの通路であるバイパス通路41として設けられている。
また、第2改質触媒通路50には、改質用の燃料である改質用燃料より、気筒5内で燃焼可能な改質ガスを生成する第2改質手段である第2改質触媒35が設けられている。この第2改質触媒35は、例えば材料に銅が使用される銅触媒が用いられており、第1改質触媒32が改質用燃料を改質することができる温度よりも低い温度で改質用燃料を改質可能になっている。また、第2改質触媒通路50には、このように第2改質触媒35が設けられているため、第2改質触媒通路50は、第2改質触媒35に流れる排気ガスの通路である第2改質手段通路として設けられている。
また、第2改質触媒35は、このように排気ガスの流れ方向における触媒部30の下流側に設けられている。このため、第1改質触媒32と第2改質触媒35とは、排気ガスの流れ方向における直列に配設されていると共に、第2改質触媒35は、第1改質触媒32の下流側に設けられている。
また、第2改質触媒通路50には、第2改質触媒通路50を開閉可能な第2改質手段通路開閉手段である第2改質触媒バルブ51が設けられており、この第2改質触媒バルブ51は、第2改質触媒通路50を流れる排気ガスの流れ方向における第2改質触媒35の上流側に配設されている。また、第2改質触媒バルブ51は、排気ガスの温度が所定の温度である切替温度T以上の場合には、第2改質触媒通路50を閉じ、排気ガスの温度が切替温度T未満の場合には第2改質触媒通路50を開くように設けられている。
また、EGRガス通路40には、当該EGRガス通路40における触媒部30に接続されている側の端部と、第2改質触媒通路50が接続されている部分との間に、EGRガス通路40内を流れる排気ガスの温度を検出可能な排気ガス温度検出手段である排気温度センサ46が設けられている。
また、EGRガス通路40には、EGRガス通路40を流れる排気ガスや改質ガスを冷却可能な冷却手段であるEGRクーラ55が設けられている。詳しくは、このEGRクーラ55は、EGRガス通路40における第2改質触媒通路50が接続されている部分と、吸気通路10に接続されている側の端部との間に設けられている。
このEGRクーラ55は、エンジン1を循環し、車両の運転時にエンジン1を冷却する冷却媒体である冷却水(図示省略)と、排気ガス及び改質ガスとの間で熱交換を行うことができるように形成されており、排気ガス及び改質ガスは、冷却水との間で熱交換を行うことにより温度が低下する。
さらに、EGRガス通路40には、EGRクーラ55が設けられている部分と吸気通路10に接続されている部分との間の部分、即ち、EGRガス通路40における吸気通路10に接続されている部分の近傍に、EGRガス通路40内を開閉可能なEGRガス流量調整バルブ56が配設されている。
また、このように設けられるEGRガス通路40と改質用通路22とは、双方の通路が接続される触媒部30を挟んで直線状に形成されている。詳しくは、EGRガス通路40と改質用通路22とは、排気主通路21内を流れる排気ガスの流れ方向に対して略直交する方向で触媒部30に接続されており、さらに、EGRガス通路40と改質用通路22とは、触媒部30に対して互いに略対向する位置に接続されている。これにより、EGRガス通路40と改質用通路22とにおける触媒部30に接続されている部分は、触媒部30を挟んで直線状に形成されている。
このように形成される排気通路20は、排気主通路21を流れる排気ガスの流れ方向における触媒部30の下流側にも設けられている。即ち、排気通路20は、排気ガスの流れ方向における触媒部30の上流側から下流側にかけて連通して形成されている。
また、吸気通路10に設けられたインジェクタ11、及び改質用通路22に設けられた改質用燃料インジェクタ25は、当該エンジン1を備える車両に設けられ、エンジン1の運転用の燃料を貯留する燃料タンク60に接続されている。この燃料タンク60は、燃料タンク60内の燃料を外部に送出可能な燃料フィードポンプ61を備えており、燃料タンク60内の燃料は、この燃料フィードポンプ61によってインジェクタ11及び改質用燃料インジェクタ25に供給可能に設けられている。また、実施例1に係る燃料改質装置3では、燃料タンク60に貯留される燃料は、ガソリンとアルコール燃料とが混合された混合燃料となっている。
これらのインジェクタ11及び改質用燃料インジェクタ25、スロットルバルブ12、第2改質触媒バルブ51、EGRガス流量調整バルブ56、エアフロメータ13、O2センサ45、排気温度センサ46は、車両に搭載されると共に車両の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)70に接続されている。
図2は、図1に示す燃料改質装置の要部構成図である。ECU70には、処理部71、記憶部80及び入出力部81が設けられており、これらは互いに接続され、互いに信号の受け渡しが可能になっている。また、ECU70に接続されているインジェクタ11及び改質用燃料インジェクタ25、スロットルバルブ12、第2改質触媒バルブ51、EGRガス流量調整バルブ56、エアフロメータ13、O2センサ45、排気温度センサ46は、入出力部81に接続されており、入出力部81は、これらのスロットルバルブ12や排気温度センサ46等との間で信号の入出力を行なう。また、記憶部80には、実施例1に係る燃料改質装置3を制御するコンピュータプログラムが格納されている。この記憶部80は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、またはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、或いはこれらの組み合わせにより構成することができる。
また、処理部71は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)により構成されており、スロットルバルブ12の開閉の制御が可能なスロットルバルブ制御部72と、エアフロメータ13での検出結果より運転中のエンジン1の吸入空気量を取得可能な吸入空気量取得部73と、インジェクタ11から噴射する燃料の噴射量を制御可能な燃料噴射量制御部74と、改質用燃料インジェクタ25から噴射する改質用燃料の噴射量を制御可能な改質用燃料噴射量制御部75と、EGRガス流量調整バルブ56の開閉の制御が可能なEGRガス流量調整バルブ制御部76と、を有している。
また、処理部71は、排気温度センサ46での検出結果より排気ガスの温度である排気温度を取得する排気温度取得手段である排気温度取得部77と、第2改質触媒バルブ51の開閉の制御が可能であると共に、排気温度取得部77で取得した排気温度が切替温度T以上の場合には、第2改質触媒バルブ51を閉じることによって第2改質触媒通路50を閉じ、排気温度取得部77で取得した排気温度が切替温度T未満の場合には、第2改質触媒バルブ51を開くことによって第2改質触媒通路50を開く制御を行う第2改質手段通路開閉手段制御手段である第2改質触媒バルブ制御部78と、を有している。
ECU70によって制御される燃料改質装置3の制御は、例えば、排気温度センサ46などによる検出結果に基づいて、処理部71が上記コンピュータプログラムを当該処理部71に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、演算の結果に応じて第2改質触媒バルブ51などを作動させることにより制御する。その際に処理部71は、適宜記憶部80へ演算途中の数値を格納し、また格納した数値を取り出して演算を実行する。なお、このように燃料改質装置3を制御する場合には、上記コンピュータプログラムの代わりに、ECU70とは異なる専用のハードウェアによって制御してもよい。
この実施例1に係る燃料改質装置3は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。実施例1に係る燃料改質装置3を備えるエンジン1は、運転時には車両の室内に設けられるアクセルペダル(図示省略)の開度であるアクセル開度に応じてECU70の処理部71が有するスロットルバルブ制御部72がスロットルバルブ12の開度を制御する。これにより、吸気通路10にはスロットルバルブ12の開度に応じた空気が流れる。吸気通路10に空気が流れた場合、この空気の流量をエアフロメータ13で検出し、エアフロメータ13での検出結果をECU70の処理部71が有する吸入空気量取得部73で取得する。
吸入空気量取得部73で取得した吸入空気量は、アクセル開度などの運転状態に関する情報と共にECU70の処理部71が有する燃料噴射量制御部74に伝達され、伝達された運転状態に関する情報に応じて燃料噴射量制御部74によってインジェクタ11を制御し、インジェクタ11を作動させる。エンジン1の運転時には、インジェクタ11には、燃料タンク60が備える燃料フィードポンプ61によって燃料タンク60内の燃料が供給されるため、燃料噴射量制御部74がインジェクタ11を作動させることにより、インジェクタ11は、燃料噴射量制御部74での制御に応じた燃料を吸気通路10内に噴射する。
このように、吸気通路10内に対してインジェクタ11から燃料を噴射することにより、噴射した燃料は吸気通路10内を流れる空気と混合し、混合気となって吸気通路10内を流れる。吸気通路10内を流れる混合気は、分岐して形成される吸気通路10に沿って分岐し、エンジン1が有する4つの気筒5内に吸入される。
気筒5内に吸入された混合気は、それぞれの気筒5の燃焼行程で混合気中の燃料が燃焼し、燃焼後の排気ガスは、排気行程で気筒5内から排気通路20に流出する。排気通路20に排気ガスが流れた場合、排気ガスの大部分は排気通路20の排気主通路21を通り、触媒部30に流れて触媒部30に設けられる浄化触媒31に流れる。浄化触媒31に流れた排気ガスは浄化触媒31によって浄化され、排気ガスの流れ方向における触媒部30の下流側に位置する排気通路20に流れて大気に放出される。また、このように排気ガスが浄化触媒31を通過する際には、浄化触媒31には排気ガスの熱が伝達されるため、浄化触媒31は、排気ガスの熱により温度が上昇する。
一方、排気通路20を流れる排気ガスのうち、一部の排気ガスは改質用通路22に流れる。改質用通路22には、このように一部の排気ガスが流れるが、この改質用通路22には改質用燃料インジェクタ25が設けられている。改質用燃料インジェクタ25は、改質用通路22内を流れる排気ガスに対して、排気ガスの改質を行う際に用いる燃料である改質用燃料を噴射可能に設けられており、その噴射量は、ECU70の処理部71が有する改質用燃料噴射量制御部75によって制御可能に設けられている。つまり、改質用燃料噴射量制御部75は改質用燃料インジェクタ25を制御することにより改質用燃料インジェクタ25を作動させることができるが、改質用燃料インジェクタ25には、インジェクタ11と同様に燃料タンク60が備える燃料フィードポンプ61によって燃料タンク60内の燃料が供給される。このため、改質用燃料噴射量制御部75が改質用燃料インジェクタ25を作動させることにより、改質用燃料インジェクタ25は、改質用燃料噴射量制御部75での制御に応じて燃料タンク60内の燃料を、改質用燃料として改質用通路22内に噴射する。
改質用燃料噴射量制御部75によって制御される改質用燃料インジェクタ25から改質用燃料を噴射した場合、改質用燃料は改質用通路22を流れる排気ガスと混合し、混合した状態で触媒部30に流入する。このように、改質用燃料と混合した状態で触媒部30に流入した排気ガスは、触媒部30に設けられている第1改質触媒32を通過する。
ここで、第1改質触媒32は、浄化触媒31の周囲に配設されて浄化触媒31と一体となって触媒部30に内設されているが、浄化触媒31は、排気主通路21から流れる排気ガスの熱が伝達されることにより、温度が高くなっている。このため、このように温度が高くなった浄化触媒31の熱は第1改質触媒32に伝達され、第1改質触媒32の温度も上昇する。
このように、第1改質触媒32の温度が上昇した場合において、第1改質触媒32の温度が、当該第1改質触媒32で改質用燃料を改質することのできる温度である活性温度以上になった場合には、第1改質触媒32は改質用燃料を改質することできる。このため、第1改質触媒32の温度が上昇し、活性温度以上になった場合において、改質用燃料と混合した排気ガスが第1改質触媒32を通過する際には、第1改質触媒32は改質用燃料に熱を与えながら、通過する改質用燃料を改質し、改質ガスを生成する。
つまり、第1改質触媒32は、浄化触媒31を介して排気ガスの熱が伝達されることにより温度が上昇して活性温度以上になった場合、改質用燃料を改質するが、第1改質触媒32の作用で改質用燃料が混合された排気ガスを改質する際には、この熱を利用し、吸熱反応により改質する。このため、換言すると、触媒部30に内設される第1改質触媒32は、浄化触媒31が排気ガスを浄化する際に排気ガスから伝達される熱を利用して改質ガスを生成可能に設けられている。この改質により生成した改質ガスは、水素を含んでおり、燃焼可能な気体となっている。
第1改質触媒32で、このように改質用燃料を改質して改質ガスを生成した場合、生成した改質ガス及び改質ガスに改質されずに第1改質触媒32を通過する排気ガスは、EGRガスとして触媒部30に接続されているEGRガス通路40に流れる。改質ガスを含むEGRガスは、このように触媒部30からEGRガス通路40に流れるが、このEGRガス通路40には、排気温度センサ46が設けられている。この排気温度センサ46は、このように改質ガスや排気ガスが含まれるEGRガスの温度である排気温度を検出し、ECU70の処理部71が有する排気温度取得部77に伝達する。これにより排気温度取得部77は、排気温度を取得する。
排気温度を取得した排気温度取得部77は、取得した排気温度をECU70の処理部71が有する第2改質触媒バルブ制御部78に伝達する。排気温度取得部77から排気温度が伝達された第2改質触媒バルブ制御部78は、伝達された排気温度が、切替温度T以上であるかを判定する。この判定により、排気温度が切替温度T以上の場合には、第2改質触媒バルブ制御部78は第2改質触媒バルブ51に制御信号を送信して、第2改質触媒通路50を閉じるように第2改質触媒バルブ51を制御する。また、第2改質触媒バルブ制御部78で判定する排気温度が、切替温度T未満の場合には、第2改質触媒バルブ制御部78は第2改質触媒バルブ51に制御信号を送信して、第2改質触媒通路50を開くように第2改質触媒バルブ51を制御する。
第2改質触媒バルブ制御部78は、このように排気温度と切替温度Tとを比較し、比較した結果に応じて第2改質触媒バルブ51を制御するが、この比較に用いる切替温度Tは、予めECU70の記憶部80に記憶されている。また、この切替温度Tは、第1改質触媒32の活性温度に近い値になっている。このため、排気温度が切替温度T以上の場合には第2改質触媒通路50を閉じ、排気温度が切替温度T未満の場合には第2改質触媒通路50を開くように第2改質触媒バルブ51を制御することにより、第1改質触媒32の温度が活性温度に到達している場合には第2改質触媒通路50を閉じ、第1改質触媒32の温度が活性温度に到達していない場合には第2改質触媒通路50を開くことになる。
また、この第2改質触媒通路50は、EGRガス通路40に接続されている。また、EGRガス通路40における第2改質触媒通路50に併設されている部分はバイパス通路41となっている。触媒部30からEGRガス通路40に流れたEGRガスは、この第2改質触媒通路50とEGRガス通路40との接続部分の方向に流れるが、排気温度が切替温度T以上であることにより第2改質触媒バルブ51が第2改質触媒通路50を閉じた場合には、EGRガスは第2改質触媒通路50には流れずに、バイパス通路41に流れる。第2改質触媒通路50には、第2改質触媒35が配設されているが、EGRガスがバイパス通路41に流れた場合、EGRガスは第2改質触媒35には流れずに、バイパス通路41を通って吸気通路10の方向に流れる。
このように、第1改質触媒32の温度が活性温度以上になった場合には改質用燃料が第1改質触媒32で改質されるのに対し、第1改質触媒32の温度が、活性温度未満の場合には、第1改質触媒32は改質用燃料を改質することができない。このため、改質用燃料と混合した排気ガスが第1改質触媒32を通過する際には、改質用燃料は第1改質触媒32によって改質されずに、第1改質触媒32を通過する。
改質ガスが生成されずに、改質用燃料が混合された状態で第1改質触媒32を通過した排気ガスは、触媒部30からEGRガス通路40に流れる。このEGRガス通路40には、排気温度センサ46が設けられているが、第1改質触媒32が活性温度に達しないということは、排気ガスの温度が低いことになる。このため、排気温度センサ46で検出し、ECU70の処理部71が有する排気温度取得部77で取得する排気温度も低くなるため、第2改質触媒バルブ制御部78で切替温度Tと比較した場合、排気温度は切替温度T未満であると判定される。これにより、第2改質触媒バルブ制御部78は、第2改質触媒通路50を開くように第2改質触媒バルブ51を制御する。
このように、第2改質触媒通路50を開いた場合において、EGRガス通路40を流れるEGRガスが第2改質触媒通路50とEGRガス通路40との接続部分に到達した場合、EGRガスは、バイパス通路41と第2改質触媒通路50との双方に流れる。このうち、バイパス通路41に流れたEGRガスは、そのままバイパス通路41内を吸気通路10の方向に流れる。また、第2改質触媒通路50に流れたEGRガスは、第2改質触媒通路50に配設されている第2改質触媒35に流れる。
EGRガスが第2改質触媒35に流れた場合、EGRガスの熱、即ちEGRガスに含まれる排気ガスの熱は第2改質触媒35に伝達され、第2改質触媒35の温度は上昇する。この第2改質触媒35は、第1改質触媒32が改質用燃料を改質することができる温度よりも低い温度で改質用燃料を改質可能になっており、つまり、第2改質触媒35は、第1改質触媒32よりも活性温度が低くなっている。このため、排気温度が第1改質触媒32を活性温度まで上昇させることが出来ない温度であっても、第2改質触媒35は第1改質触媒32と比較して活性温度が低いため、この排気ガスの熱が第2改質触媒35に伝達された場合には、第2改質触媒35は活性温度に到達する。
このため、改質用燃料が混合されているEGRガスが第2改質触媒35を通過する場合には、第2改質触媒35は改質用燃料に熱を与えながら、通過する改質用燃料を改質し、改質ガスを生成する。つまり、第2改質触媒35は、EGRガスに含まれる排気ガスの熱が伝達されることにより温度が上昇して活性温度以上になった場合、改質用燃料を改質するが、第2改質触媒35の作用で改質用燃料が混合された排気ガスを改質する際には、この熱を利用し、吸熱反応により改質する。この改質により生成した改質ガスは、水素を含んでおり、燃焼可能な気体となっている。
第2改質触媒35で改質用燃料を改質することにより生成された改質ガスを含むEGRガスは、第2改質触媒通路50を流れて、EGRガス通路40に接続されている第2改質触媒通路50の両端部のうち、吸気通路10寄りの位置でEGRガス通路40に接続されている端部の方向に流れ、EGRガス通路40内に流入する。これにより、バイパス通路41を流れたEGRガスと第2改質触媒通路50を流れたEGRガスとが合流する。
これらのように、排気温度が第1改質触媒32の活性温度以上の場合には、改質用燃料は第1改質触媒32で改質され、排気温度が第1改質触媒32の活性温度より低い場合には、改質用燃料は第2改質触媒35で改質される。このため、EGRガス通路40において、バイパス通路41及び第2改質触媒通路50よりもEGRガスの流れ方向における下流側に位置するEGRガス通路40内を流れるEGRガスには、いずれの場合にも改質ガスが含まれている。
このように、改質ガスが含まれた状態でEGRガス通路40を流れるEGRガスは、EGRガス通路40に設けられるEGRクーラ55を通過する。その際に、EGRクーラ55は、EGRガスと冷却水との間で熱交換を行わせる。これにより、EGRガスは、温度が低下する。
EGRクーラ55によって温度が低下したEGRガスは、さらにEGRガス通路40を流れ、EGRガス流量調整バルブ56の方向に向かう。このEGRガス流量調整バルブ56は、ECU70の処理部71が有するEGRガス流量調整バルブ制御部76によって制御可能に設けられており、EGRガス流量調整バルブ制御部76は、EGRガス流量調整バルブ56を制御することによりEGRガス流量調整バルブ56の開度を調整する。
ここで、EGRガス流量調整バルブ56が設けられるEGRガス通路40は、吸気通路10に接続されているが、吸気通路10内を流れる空気とEGRガス通路40内を流れるEGRガスとでは、EGRガス通路40内を流れるEGRガスの方が、吸気通路10内を流れる空気よりも圧力が高くなっている。このため、吸気通路10とEGRガス通路40とが連通した状態では、EGRガス通路40内を流れるEGRガスは、吸気通路10内に流入する。
従って、EGRガス流量調整バルブ制御部76によってEGRガス流量調整バルブ56を制御し、EGRガス流量調整バルブ56の開度を大きくした場合には、EGRガス通路40内を流れるEGRガスの吸気通路10内への流入量は多くなり、EGRガス流量調整バルブ56の開度を小さくした場合には、吸気通路10内へのEGRガスの流入量は少なくなる。
吸気通路10には、このようにEGRガス流量調整バルブ56の開度に応じた量のEGRガスが流れるが、このEGRガスには、改質ガスが含まれており、さらに改質ガスには、水素や一酸化炭素などの燃焼可能なガスが含まれている。このため、EGRガスが流入した気筒5内で燃料が燃焼する場合には、燃料と共に改質ガスも燃焼する。特に、水素は急速燃焼をするガスであるため、水素が燃焼をする際には、気筒5内の水素は急速な燃焼速度で燃焼する。
また、これらのように気筒5内で燃焼する改質ガスは、エンジン1の運転に用いられる燃料であるガソリンとアルコール燃料との混合燃料よりも発熱量が高いため、改質ガスが燃焼した際には、エンジン1の出力は増加する。従って、EGRガスに含まれる改質ガスを燃焼させる場合において、エンジン1の出力を一定にする場合には、改質ガスを燃焼させない場合と比較してスロットルバルブ12は閉じ、インジェクタ11から噴射する燃料の噴射量を低減させる。
以上の燃料改質装置3は、排気ガスから伝達される熱を利用して改質用燃料を改質し、エンジン1の気筒5内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段として、第1改質触媒32と第2改質触媒35とを設けている。これらの第1改質触媒32と第2改質触媒35とでは、改質用燃料を改質することができる温度である活性温度が異なっており、第2改質触媒35の活性温度は、第1改質触媒32の活性温度よりも低くなっている。このため、排気ガスの温度が比較的高温の場合には、第1改質触媒32で改質用燃料を改質することができ、排気ガスの温度が比較的低温の場合には、第2改質触媒35で改質用燃料を改質することができる。この結果、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
また、実施例1に係る燃料改質装置3は、バイパス通路41と、第2改質触媒通路50を開閉可能に設けられる第2改質触媒バルブ51とを備えており、排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には、第2改質触媒バルブ51は第2改質触媒通路50を閉じるように設けられている。このため、第1改質触媒32よりも低い温度で改質用燃料を改質可能な第2改質触媒35が、高温での使用時に不具合が生じる場合でも、排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には、第2改質触媒通路50を閉じることにより、高温の排気ガスが第2改質触媒32に流れることを抑制できる。
つまり、例えば第2改質触媒35を銅触媒により設けた場合、活性温度はロジウム触媒の活性温度よりも低いため、ロジウム触媒よりも低い温度で改質用燃料を改質することができるが、銅触媒は、高温になった場合、シンタリング等が発生する虞があり、改質性能が低下するなどの不具合が生じる虞がある。このため、排気ガスの温度が所定の温度である切替温度T以上の場合には、第2改質触媒バルブ51で第2改質触媒通路50を閉じることにより、高温の排気ガスが第2改質触媒35に流れることを抑制でき、第2改質触媒35が高温の排気ガスに晒されることを抑制できる。この結果、第2改質触媒35に比較的高温の発温の排気ガスが流れることに起因する第2改質触媒35の不具合を抑制しつつ、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
また、第1改質触媒32は、浄化触媒31から伝達される熱を利用して改質用燃料を改質するように設けられているので、第1改質触媒32は、排気ガスの熱を利用して改質用燃料を改質し易くなる。この結果、より確実に改質用燃料を改質することができる。
実施例2に係る燃料改質装置90は、実施例1に係る燃料改質装置3と略同様の構成であるが、改質用燃料の噴射用のインジェクタを2つ設け、排気温度に応じて改質用燃料を噴射するインジェクタを切り替えている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図3は、本発明の実施例2に係る燃料改質装置を備える内燃機関の全体構成図である。実施例2に係る燃料改質装置90は、実施例1に係る燃料改質装置3と同様にエンジン1に備えられている。また、エンジン1には排気通路20が接続されており、排気通路20は、排気主通路21及び改質用通路22を有している。さらに、排気通路20には、浄化触媒31及び第1改質触媒32を内設すると共にEGRガス通路40が接続された触媒部30が設けられており、触媒部30に接続されたEGRガス通路40は、触媒部30に接続されている側の端部の反対側に位置する端部が吸気通路10に接続されている。また、EGRガス通路40には、EGRガス通路40内を流れる排気ガス等のガスの温度を検出可能な排気温度センサ46及びEGRガス通路40内を開閉可能なEGRガス流量調整バルブ56が設けられている。
また、EGRガス通路40には、両端が当該EGRガス通路40に接続された通路であり、且つ、第2改質触媒35と第2改質触媒バルブ51とが配設された第2改質触媒通路50が接続されている。このように第2改質触媒通路50が接続されているEGRガス通路40における第2改質触媒通路50と併設している部分は、バイパス通路41となっている。
また、実施例2に係る燃料改質装置90は、排気ガスに対して改質用燃料を供給する改質用燃料供給手段である改質用燃料インジェクタ25が2つ設けられている。この2つの改質用燃料インジェクタ25のうち、一方の改質用燃料インジェクタ25は実施例1に係る燃料改質装置3に備えられる改質用燃料インジェクタ25と同様に改質用通路22に設けられた第1改質用燃料インジェクタ91となっており、第1改質触媒32に流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給可能な第1改質用燃料供給手段として設けられている。
また、他方の改質用燃料インジェクタ25は、第2改質触媒通路50に設けられた第2改質用燃料インジェクタ92となっている。この第2改質用燃料インジェクタ92は、第2改質触媒通路50内を流れる排気ガス或いはEGRガスの流れ方向における第2改質触媒35の上流側で、且つ、第2改質触媒バルブ51の下流側に配設されている。また、この第2改質用燃料インジェクタ92は、第2改質触媒35に流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給可能な第2改質用燃料供給手段として設けられている。
これらの第1改質用燃料インジェクタ91と第2改質用燃料インジェクタ92とは、排気ガスの温度に応じていずれか一方の改質用燃料インジェクタ25から改質用燃料を噴射するように設けられている。詳しくは、第1改質用燃料インジェクタ91と第2改質用燃料インジェクタ92とは、排気ガスの温度が所定の温度である切替温度T以上の場合には、第1改質用燃料インジェクタ91のみから改質用燃料を噴射し、排気ガスの温度が切替温度Tより低い場合には第2改質用燃料インジェクタ92のみから改質用燃料を噴射するように設けられている。
また、この実施例2に係る燃料改質装置90が有するECU70は、実施例1に係る燃料改質装置3が有するECU70と同様に処理部71と記憶部80と入出力部81とを有している(図2参照)。このうち、処理部71は、少なくともスロットルバルブ制御部72と、吸入空気量取得部73と、燃料噴射量制御部74と、改質用燃料噴射量制御部75と、EGRガス流量調整バルブ制御部76と、排気温度取得部77と、第2改質触媒バルブ制御部78と、を有している。
この実施例2に係る燃料改質装置90は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。実施例2に係る燃料改質装置90を備えるエンジン1の運転時の基本的な作用は、実施例1に係る燃料改質装置3と同様な作用をする。即ち、エンジン1の気筒5内で燃料と空気との混合気を燃焼し、燃焼後の排気ガスの熱によって浄化触媒31の温度を上昇させる。
また、排気通路20を流れる排気ガスのうち、一部の排気ガスは改質用通路22に流れ、この排気ガスは、触媒部30を通過してEGRガス通路40に流れるが、このEGRガス通路40には、排気温度センサ46が設けられている。この排気温度センサ46は、EGRガス通路40内を流れる排気ガスを含むEGRガスの温度を検出する。排気温度センサ46で検出した排気温度は、ECU70の処理部71が有する排気温度取得部77に伝達されて排気温度取得部77で取得し、取得した排気温度が切替温度T以上の場合には、ECU70の処理部71が有する第2改質触媒バルブ制御部78から第2改質触媒バルブ51に対して制御信号を送信し、第2改質触媒バルブ51によって第2改質触媒通路50を閉じる制御を行う。
さらに、実施例2に係る燃料改質装置90では、排気温度取得部77で取得した排気温度が切替温度T以上の場合には、ECU70の処理部71が有する改質用燃料噴射量制御部75で第1改質用燃料インジェクタ91と第2改質用燃料インジェクタ92とを制御し、第1改質用燃料インジェクタ91のみから改質用燃料を噴射させる。
これにより、第1改質用燃料インジェクタ91で噴射した改質用燃料は、改質用通路22内を流れる排気ガスと混合し、混合した排気ガスは改質用通路22から触媒部30に流れる。ここで、排気温度が切替温度T以上であるということは、第1改質触媒32は、実施例1に係る燃料改質装置3が備える第1改質触媒32と同様に、活性温度に到達していることになる。このため、排気ガスと共に触媒部30に流入した改質用燃料は、第1改質触媒32で吸熱反応によって改質され、改質ガスが生成される。第1改質触媒32で生成した改質ガスは、触媒部30からEGRガス通路40に流れる。
このEGRガス通路40には、第2改質触媒通路50が接続されているが、この第2改質触媒通路50に配設される第2改質触媒バルブ51は、排気温度センサ46で検出した排気温度が切替温度T以上であることにより、第2改質触媒通路50を閉じている。このため、EGRガス通路40を流れる、改質ガスや排気ガスを含むEGRガスは、第2改質触媒通路50には流れずに、バイパス通路41に流れて、吸気通路10の方向に向かう。
これに対し、排気温度取得部77で取得した排気温度が切替温度T未満の場合には、ECU70の処理部71が有する第2改質触媒バルブ制御部78で、第2改質触媒バルブ51によって第2改質触媒通路50を開く制御を行う。
さらに、実施例2に係る燃料改質装置90では、排気温度取得部77で取得した排気温度が切替温度T未満の場合には、ECU70の処理部71が有する改質用燃料噴射量制御部75で第1改質用燃料インジェクタ91と第2改質用燃料インジェクタ92とを制御し、第2改質用燃料インジェクタ92のみから改質用燃料を噴射させる。これにより、改質用通路22を流れる排気ガスには、改質用燃料が供給されないため、改質用通路22を流れる排気ガスが触媒部30に流入した場合でも、触媒部30が有する第1改質触媒32は排気ガスを改質することができなくなる。このため、触媒部30に流入した排気ガスは、触媒部30を素通りしてEGRガス通路40に流入する。
改質用燃料が混合された状態の排気ガスが流入するEGRガス通路40には、第2改質触媒通路50が接続されているが、この第2改質触媒通路50に配設される第2改質触媒バルブ51は、排気温度センサ46で検出した排気温度が切替温度T未満であることにより、第2改質触媒通路50を開いている。このため、EGRガス通路40を流れる、排気ガスを含むEGRガスは、EGRガス通路40における第2改質触媒通路50が接続されている部分に到達した場合には、EGRガスは第2改質触媒通路50とバイパス通路41との2方向に分かれて流れる。
2方向に分かれて流れた排気ガスのうち、第2改質触媒通路50に流入した排気ガスは、第2改質触媒35に向けて流れる。その際に、このように排気温度が切替温度T未満の場合には、第2改質用燃料インジェクタ92は改質用燃料を噴射するため、第2改質触媒通路50を流れて第2改質触媒35に向けて流れる排気ガスは、第2改質用燃料インジェクタ92が噴射した改質用燃料が混合された状態で流れる。改質用燃料が混合した排気ガスが第2改質触媒35に流れた場合、第2改質触媒35には排気ガスの熱が伝達される。
ここで、この第2改質触媒35は、活性温度が第1改質触媒32の活性温度よりも低いため、排気温度センサ46で検出した排気温度が切替温度T未満の場合でも、第2改質触媒35に排気ガスの熱が伝達された場合、第2改質触媒35は活性温度に到達し易くなっている。このため、改質用燃料が混合した排気ガスが第2改質触媒35に流れた場合において、第2改質触媒35の温度が活性温度以上になっている場合には、第2改質触媒35は、排気ガスと共に第2改質触媒35に流入した改質用燃料を、第2改質触媒35で吸熱反応によって改質し、改質ガスを生成する。第2改質触媒35で生成した改質ガスは、第2改質触媒通路50を通ってEGRガス通路40内に流入する。これにより、第2改質触媒通路50を流れて改質ガスを含むEGRガスと、バイパス通路41を流れたEGRガスとは合流する。
これらのように、排気温度が第1改質触媒32の活性温度以上の場合には、改質用燃料を第1改質触媒32のみに供給し、排気温度が第1改質触媒32の活性温度より低い場合には、改質用燃料を第2改質触媒35のみに供給することにより、改質が困難な方の改質触媒に改質用燃料を供給することを抑制しつつ、広い排気温度領域で改質用燃料を改質することができる。このため、EGRガス通路40において、バイパス通路41及び第2改質触媒通路50よりもEGRガスの流れ方向における下流側に位置するEGRガス通路40内を流れるEGRガスには、いずれの場合にも改質ガスが含まれている。
第1改質触媒32または第2改質触媒35で生成された改質ガスは、EGRガスとして吸気通路10に流れ、吸気通路10を流れる空気と燃料との混合気と共にエンジン1に吸入される。改質ガスを含む混合気がエンジン1に吸入された場合、改質ガスは混合気中の燃料と共にエンジン1の気筒5内で燃焼する。また、このように改質ガスを気筒5内で燃焼させることにより、インジェクタ11から噴射する燃料の噴射量を低減させることができる。
以上の燃料改質装置90は、第1改質触媒32に流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給可能な第1改質用燃料インジェクタ91と、第2改質触媒35に流れる排気ガスに対して改質用燃料を供給可能な第2改質用燃料インジェクタ92と、を備えている。また、これらの第1改質用燃料インジェクタ91と第2改質用燃料インジェクタ92とは、排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には第1改質用燃料インジェクタ91のみから改質用燃料を供給し、排気ガスの温度が所定の温度より低い場合には第2改質用燃料インジェクタ92のみから改質用燃料を供給する。このように排気ガスの温度に応じて改質用燃料を噴射する改質用燃料インジェクタ25を異ならせることにより、排気ガスの温度が所定の温度以下の場合に改質用燃料を供給した場合には第1改質触媒32に不具合が生じるような場合でも、排気ガスの温度が所定の温度以下の場合には第1改質触媒32には改質用燃料を供給しないので、第1改質触媒32に発生する不具合を抑制することができる。
つまり、例えば第1改質触媒32がロジウム触媒により設けた場合、第1改質触媒32が低温の状態で改質用燃料を第1改質触媒32に流すと、カーボン析出などの反応が生じる虞があり、改質性能が低下するなどの不具合が生じる虞がある。このため、排気ガスの温度が所定の温度である切替温度T未満の場合には、第2改質用燃料インジェクタ92からのみ改質用燃料を噴射し、第1改質用燃料インジェクタ91は改質用燃料を噴射しないようにすることにより、第1改質触媒32の温度が低い状態で改質用燃料が第1改質触媒32に供給されることを抑制できる。この結果、排気ガスの温度が比較的低い場合に第1改質触媒32に改質用燃料を供給することに起因する第1改質触媒32の不具合を抑制しつつ、広い温度領域で改質用燃料を改質することができる。
なお、実施例2に係る燃料改質装置90では、第1改質用燃料インジェクタ91による改質用燃料の噴射と、第2改質用燃料インジェクタ92による改質用燃料の噴射とが、切替温度Tを境にして完全に切り替えられているが、改質用燃料の噴射のオーバーラップ期間を設けてもよい。改質触媒による改質用燃料の改質は、改質触媒の温度によって明確に改質の可否が分かれておらず、第1改質触媒32は、第1改質触媒32の温度が所定の温度より低下するに従って徐々に改質効率が低下し、第2改質触媒35は、第2改質触媒35の温度が所定の温度より上昇するに従って徐々に改質効率が低下する。このため、互いに改質効率が低下している温度領域では、第1改質用燃料インジェクタ91と第2改質用燃料インジェクタ92との双方から改質用燃料を噴射することにより、第1改質触媒32と第2改質触媒35で、改質効率が低下した状態で改質用燃料を改質することができる。これにより、第1改質触媒32と第2改質触媒35とで、それぞれ低下した改質効率を補うことができる。
また、上述した燃料改質装置では、第1改質触媒32にはロジウム触媒が用いられており、第2改質触媒35には銅触媒が用いられているが、第1改質触媒32と第2改質触媒35とは、これら以外の材質からなる触媒を用いてもよい。
また、上述した燃料改質装置では、燃料タンク60に貯留され、エンジン1の運転や改質用燃料として用いられる燃料はガソリンとアルコール燃料との混合燃料となっているが、この燃料は、ガソリンのみやアルコール燃料のみでもよい。または、インジェクタ11から噴射し、エンジン1の運転に用いる燃料の燃料タンクと、改質用燃料の燃料タンクとは別々にし、それぞれ異なる性状の燃料を用いてもよい。エンジン1の運転に用いる燃料は、エンジン1の気筒5内で燃料し、エンジン1を運転させることのできる燃料であればよく、改質用燃料は、第1改質触媒32や第2改質触媒35で改質することによりエンジン1の気筒5内で燃焼可能な改質ガスを生成できる燃料であればよい。
また、上述した燃料改質装置では、EGRガス通路40と改質用通路22とは、排気主通路21内を流れる排気ガスの流れ方向に対して略直交する方向で触媒部30に接続されているが、EGRガス通路40と改質用通路22とは、これ以外の形態で配設されていてもよい。例えば、EGRガス通路40と改質用通路22とは、改質用通路22から触媒部30内に流れ、さらにEGRガス通路40に流れる排気ガスや改質ガスの流れが、排気主通路21内を流れる排気ガスの流れ方向に向流するように形成されていてもよい。EGRガス通路40と改質用通路22とは、改質用燃料が供給された改質用通路22内の排気ガスが触媒部30内の第1改質触媒32に流れて第1改質触媒32で改質ガスを生成し、この改質ガス及び排気ガスがEGRガス通路40に流れるように設けられていれば、その形態は問わない。
以上のように、本発明に係る燃料改質装置は、改質用燃料を改質することにより生成した改質ガスを内燃機関に供給する燃料改質装置に有用であり、特に、排気ガスの熱を用いて改質用燃料を改質する燃料改質装置に適している。
1 エンジン
3、90 燃料改質装置
5 気筒
10 吸気通路
11 インジェクタ
12 スロットルバルブ
20 排気通路
21 排気主通路
22 改質用通路
25 改質用燃料インジェクタ
30 触媒部
31 浄化触媒
32 第1改質触媒
35 第2改質触媒
40 EGRガス通路
41 バイパス通路
46 排気温度センサ
50 第2改質触媒通路
51 第2改質触媒バルブ
55 EGRクーラ
60 燃料タンク
70 ECU
71 処理部
72 スロットルバルブ制御部
73 吸入空気量取得部
74 燃料噴射量制御部
75 改質用燃料噴射量制御部
76 EGRガス流量調整バルブ制御部
77 排気温度取得部
78 第2改質触媒バルブ制御部
80 記憶部
81 入出力部
91 第1改質用燃料インジェクタ
92 第2改質用燃料インジェクタ
3、90 燃料改質装置
5 気筒
10 吸気通路
11 インジェクタ
12 スロットルバルブ
20 排気通路
21 排気主通路
22 改質用通路
25 改質用燃料インジェクタ
30 触媒部
31 浄化触媒
32 第1改質触媒
35 第2改質触媒
40 EGRガス通路
41 バイパス通路
46 排気温度センサ
50 第2改質触媒通路
51 第2改質触媒バルブ
55 EGRクーラ
60 燃料タンク
70 ECU
71 処理部
72 スロットルバルブ制御部
73 吸入空気量取得部
74 燃料噴射量制御部
75 改質用燃料噴射量制御部
76 EGRガス流量調整バルブ制御部
77 排気温度取得部
78 第2改質触媒バルブ制御部
80 記憶部
81 入出力部
91 第1改質用燃料インジェクタ
92 第2改質用燃料インジェクタ
Claims (4)
- 改質させる元になる燃料である改質用燃料を内燃機関の気筒内から排出された排気ガスに対して供給可能な改質用燃料供給手段と、
前記改質用燃料供給手段によって前記排気ガスに対して供給された前記改質用燃料を前記排気ガスから伝達される熱を利用して改質することにより前記気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成する第1改質手段と、
前記改質用燃料供給手段によって前記排気ガスに対して供給された前記改質用燃料を前記排気ガスから伝達される熱を利用して改質することにより前記気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成すると共に前記第1改質手段が前記改質用燃料を改質することができる温度よりも低い温度で前記改質用燃料を改質可能な第2改質手段と、
を備えることを特徴とする燃料改質装置。 - さらに、前記第2改質手段に流れる前記排気ガスの通路である第2改質手段通路に併設される前記排気ガスの通路であるバイパス通路と、
前記第2改質手段通路を開閉可能に設けられると共に前記排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には前記第2改質手段通路を閉じる第2改質手段通路開閉手段と、
を備えており、
前記第1改質手段と前記第2改質手段とは、前記排気ガスの流れ方向における直列に配設されていると共に前記第2改質手段は前記第1改質手段の下流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料改質装置。 - 前記改質用燃料供給手段は、前記第1改質手段に流れる前記排気ガスに対して前記改質用燃料を供給可能な第1改質用燃料供給手段と、前記第2改質手段に流れる前記排気ガスに対して前記改質用燃料を供給可能な第2改質用燃料供給手段と、からなり、
前記第1改質用燃料供給手段と前記第2改質用燃料供給手段とは、前記排気ガスの温度が所定の温度以上の場合には前記第1改質用燃料供給手段のみから前記改質用燃料を供給し、前記排気ガスの温度が前記所定の温度より低い場合には前記第2改質用燃料供給手段のみから前記改質用燃料を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料改質装置。 - さらに、前記排気ガスを浄化する浄化手段を備えており、
前記第1改質手段は、前記浄化手段から伝達される熱を利用して前記改質用燃料を改質することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料改質装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008027985A JP2009185739A (ja) | 2008-02-07 | 2008-02-07 | 燃料改質装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008027985A JP2009185739A (ja) | 2008-02-07 | 2008-02-07 | 燃料改質装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009185739A true JP2009185739A (ja) | 2009-08-20 |
Family
ID=41069222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008027985A Pending JP2009185739A (ja) | 2008-02-07 | 2008-02-07 | 燃料改質装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009185739A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8641926B2 (en) | 2003-04-22 | 2014-02-04 | E I Du Pont De Nemours And Company | Water dispersible polythiophenes made with polymeric acid colloids |
CN111997796A (zh) * | 2020-08-31 | 2020-11-27 | 天津大学 | 基于低温冷焰重整的发动机燃料重整系统 |
-
2008
- 2008-02-07 JP JP2008027985A patent/JP2009185739A/ja active Pending
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US8641926B2 (en) | 2003-04-22 | 2014-02-04 | E I Du Pont De Nemours And Company | Water dispersible polythiophenes made with polymeric acid colloids |
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