JP2009097425A - 燃料改質装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善できる燃料改質装置を提供すること。
【解決手段】エンジン制御部によって間欠運転させるエンジン5を間欠運転によって停止させる際に、浄化触媒61の温度が判定基準温度Tcよりも低い場合にはエンジン5の運転を延長し、改質用燃料インジェクタ55による改質用燃料の噴射の停止後、エンジン5をNサイクル運転した後にエンジン5の運転を停止させる。これにより、改質用燃料の噴射の停止後に排気ガスによって浄化触媒61の温度を上昇させることができるため、間欠運転によって停止させたエンジン5を再起動させる際に、浄化触媒61はエンジン5を改質用燃料の噴射の停止と同時に停止させた場合と比較して温度が高くなる。このため、浄化触媒61により排気ガスの浄化が行い易くなり、間欠運転をするエンジン5の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料改質装置に関するものである。特に、この発明は、燃料を噴射した排気ガスを改質触媒に流すことにより、内燃機関で燃焼可能な改質ガスを生成する燃料改質装置に関するものである。
従来の内燃機関は、燃焼室で燃料を燃焼させることにより、燃料が燃焼する際の圧力によって気筒内に位置するピストンを作動させることを介してクランクシャフトを回転させている。これにより、従来の内燃機関は、燃料の燃焼時の熱エネルギを運動エネルギとして取り出しており、燃料の燃焼後の排気ガスは、排気通路より大気に放出している。しかし、このような内燃機関では、熱エネルギが熱や音として外部に放出されたり、機械的な損失が発生したりするため、熱エネルギを運動エネルギとして使用できるのは熱エネルギのうちの一部となっている。このため、熱効率はあまり高くないが、従来の内燃機関では、排気ガスを有効利用することにより、熱効率の向上を図っているものがある。
例えば、特許文献1に記載のアルコール改質ガスエンジンは、アルコールを燃料としており、内燃機関であるエンジンの排気管に組み込まれた排気熱を利用してアルコール燃料を熱分解する改質触媒を有するアルコール改質装置が備えられている。これにより、エンジンの運転時には、アルコール燃料をアルコール改質装置で排気熱を利用して改質反応させることにより、改質ガスを生成している。この改質ガスは、排気熱を利用して生成されたものであり、改質反応前のアルコール燃料よりも発熱量が高くなっている。このように、排気ガスの熱を利用してアルコール燃料を改質し、発熱量が高くなった改質ガスをエンジンに供給して燃焼させることにより、排気ガスを有効利用することができ、熱効率の向上を図ることができる。
また、特許文献2に記載のエンジンの燃料供給装置でも同様に、アルコールを、水素を含有する改質ガスに改質する改質触媒を有する改質器が設けられている。これにより、エンジンの運転時には、ガソリンとアルコールとの混合燃料を改質器に送り込むことにより、排気ガスの熱によって混合燃料内のアルコールを、水素を含有する改質ガスに改質している。このようにアルコールを改質した改質ガスは、エンジンに吸気させてガソリンと共に燃焼させることにより、熱効率の向上を図ることができる。
特開平8−291774号公報 特開昭61−175245号公報
このように改質触媒は、排気ガスの熱を利用することによる吸熱反応によってアルコールの改質を行うが、従来の内燃機関に備えられる改質触媒は、効果的に吸熱反応をさせるために、排気ガスを浄化する浄化触媒と一体になっているものが多い。詳しくは、このような浄化触媒は、温度が所定の温度以上にならないと排気ガスを浄化するのが困難になるため、内燃機関の運転時には温度がなるべく所定の温度以上になるように保たれている。このため、改質触媒を浄化触媒と一体にすることにより、浄化触媒の熱を利用して、より効果的に改質触媒でアルコールを吸熱反応させることができ、改質を行うことができる。
ここで、近年の車両には、運転時の燃費の向上を目的として、車両走行時の動力源である原動手段として内燃機関の他に電気で作動するモータも備えた、いわゆるハイブリッドシステムを搭載しているものがある。ハイブリッドシステムは、内燃機関の動力とモータの動力とにより車両を走行させるが、ハイブリッドシステムの中には、車両の運転状況に応じて内燃機関を停止し、モータのみで走行する状態になるものもある。このため、このタイプのハイブリッドシステムによって制御される内燃機関は、車両の運転状態に応じて作動と停止を繰り返す、間欠運転をする。このように内燃機関が間欠運転をする場合において内燃機関が停止した場合には、排気ガスは排出されないため、浄化触媒にも排気ガスは流れなくなり、浄化触媒の温度は低下し易くなる。
さらに、このような浄化触媒と上述した改質触媒とを一体にした場合には、改質触媒で改質ガスを生成する際に浄化触媒の熱を奪うため、浄化触媒の温度は、さらに低下し易くなる。このため、浄化手段は排気ガスを浄化できる温度よりも低下し易くなり、このように浄化手段の温度が低下した状態で内燃機関を再起動した場合には、排気ガスを浄化するのが困難になる虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善できる燃料改質装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る燃料改質装置は、車両に搭載される複数の原動手段のうちの1つとして設けられ、且つ、前記車両の運転中に間欠運転をする内燃機関の気筒内から排出された排気ガスを浄化する浄化手段と、改質させる元になる燃料である改質用燃料を前記排気ガスに対して供給可能な改質用燃料供給手段と、前記改質用燃料供給手段で前記改質用燃料を供給する前記排気ガスの流れ方向における前記改質用燃料供給手段の下流側に位置しており、前記改質用燃料を前記浄化手段の熱を利用して吸熱反応させることにより前記気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段と、少なくとも前記内燃機関の間欠運転の制御が可能に設けられていると共に、前記内燃機関を前記間欠運転により停止させる際に前記浄化手段または前記改質手段の温度が所定の温度よりも低い場合には、前記改質用燃料供給手段による前記改質用燃料の供給の停止後、所定の期間前記内燃機関を運転した後に前記内燃機関の運転を停止させる内燃機関制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明では、内燃機関制御手段によって間欠運転させる内燃機関を間欠運転によって停止させる際に、浄化手段または改質手段の温度が所定の温度よりも低い場合には、改質用燃料供給手段による改質用燃料の供給の停止後、所定の期間内燃機関を運転した後に内燃機関の運転を停止させる。つまり、内燃機関を間欠運転によって停止させる際に、改質用燃料の供給の停止後、所定の期間は内燃機関を運転させ続ける。これにより、改質用燃料の供給の停止後に、排気ガスを所定の期間流すことができるため、この排気ガスによって浄化手段の温度を上昇させることができる。従って、間欠運転によって停止させた内燃機関を再起動させる際に、浄化手段は内燃機関を改質用燃料の供給の停止と同時に停止させた場合と比較して温度が高くなっているため、浄化触媒により排気ガスの浄化が行い易くなる。この結果、間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、この発明に係る燃料改質装置は、さらに、前記浄化手段の温度を検出可能な浄化手段温度検出手段を備えており、前記内燃機関制御手段は、前記浄化手段温度検出手段で検出した前記浄化手段の温度が所定の温度より低い場合に、前記内燃機関を間欠運転により停止させる際に前記改質用燃料供給手段による前記改質用燃料の供給の停止後、所定の期間運転後に前記内燃機関の運転を停止させることを特徴とする。
この発明では、浄化手段の温度を検出する浄化手段温度検出手段が設けられているため、内燃機関を間欠運転により停止させる際に、改質用燃料の供給の停止後に所定の期間内燃機関を運転させるかを、より正確に浄化手段の温度に基づいて判断することができる。これにより、より確実に内燃機関の再起動時における浄化手段の温度を予め高くすることができると共に、不必要に内燃機関を運転することを抑制できる。この結果、燃費の悪化を抑制しつつ、より確実に間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、この発明に係る燃料改質装置は、さらに、前記改質手段の温度を検出可能な改質手段温度検出手段を備えており、前記内燃機関制御手段は、前記改質手段温度検出手段で検出した前記改質手段の温度が所定の温度より低い場合に、前記内燃機関を間欠運転により停止させる際に前記改質用燃料供給手段による前記改質用燃料の供給の停止後、所定の期間運転後に前記内燃機関の運転を停止させることを特徴とする。
この発明では、改質手段の温度を検出する改質手段温度検出手段が設けられているため、内燃機関を間欠運転により停止させる際に、改質用燃料の供給の停止後に所定の期間内燃機関を運転させるかを、より正確に改質手段の温度に基づいて判断することができる。これにより、より確実に内燃機関の再起動時における浄化手段の温度を予め高くすることができると共に、不必要に内燃機関を運転することを抑制できる。この結果、燃費の悪化を抑制しつつ、より確実に間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、この発明に係る燃料改質装置は、前記内燃機関は、アルコール燃料を含む燃料により運転可能になっていることを特徴とする。
この発明では、内燃機関の燃料は、少なくともアルコール燃料を含んでいるが、内燃機関の燃料としてアルコール燃料を用いた場合には、ガソリンのみを燃料とする場合と比較して燃料の燃焼温度が低くなる。このため、排気ガスの温度も低くなり、浄化手段の温度も低くなる。このため、内燃機関の燃料にアルコール燃料を用いた場合には、燃料にガソリンのみを用いた場合と比較して浄化手段の温度は低くなる。従って、内燃機関の燃料にアルコール燃料を用いた場合には、内燃機関を間欠運転により一時的に停止し、再起動する際に浄化手段の温度が低くなり易いため、アルコール燃料が用いられる内燃機関を間欠運転によって停止させる際に、改質用燃料の供給の停止後、所定の期間は内燃機関を運転させ続けることにより、浄化手段の温度を上昇させることができる。この結果、より確実に間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
本発明に係る燃料改質装置は、間欠運転をする内燃機関の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る燃料改質装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。また、以下の説明では、燃料改質装置を備える内燃機関の一例として、内燃機関を運転させる燃料としてガソリンとアルコール燃料とを用いることができる車両であるFFV(Flexible Fuel Vehicle)に搭載される内燃機関の場合について説明する。
図1は、実施例に係る燃料改質装置を備えるエンジンを搭載する車両の要部概略図である。同図に示す車両1は内燃機関であるエンジン5と電気モータ(モータジェネレータ)10とを有するハイブリッド装置3を備えており、これらのエンジン5と電気モータ10とは、共に車両1の走行時の原動力を発生する原動手段として設けられている。また、ハイブリッド装置3は、エンジン5の出力を受けて発電を行う発電機(モータジェネレータ)11を有しており、これらのエンジン5と電気モータ10と発電機11とは、動力分割機構12によって接続されている。また、動力分割機構12は、減速機15及び駆動軸16を介して車両1の駆動輪17に接続されている。この動力分割機構12は、エンジン5の出力を発電機11と駆動輪17とに振り分けると共に電気モータ10からの出力を駆動輪17に伝達したり、減速機15及び駆動軸16を介して駆動力が駆動輪17に伝達される際に変速をする変速機として機能したりする。
電気モータ10は交流同期電動機であり、インバータ13に接続され、交流電力によって駆動する。インバータ13は、車両1に搭載されるバッテリ14に蓄えられた電力を直流から交流に変換して電気モータ10に供給すると共に、発電機11によって発電される電力を交流から直流に変換してバッテリ14に蓄えることができるように設けられている。発電機11も、基本的には上述した電気モータ10とほぼ同様の構成を有しており、交流同期電動機としての構成を有している。この場合、電気モータ10が主として駆動力を出力するのに対し、発電機11は主としてエンジン5の出力を受けて発電する役割をする。
また、電気モータ10は主として駆動力を発生させるが、駆動輪17の回転を利用して発電(回生発電)することもでき、発電機として機能することも可能になっている。この場合、駆動輪17には回生ブレーキを作用させることができるので、これを通常の制動手段であるフットブレーキやエンジンブレーキと併用することにより、車両1を制動させることができる。一方、発電機11は主としてエンジン5の出力を受けて発電をするが、インバータ13を介してバッテリ14の電力を受けて駆動する電動機としても機能することが可能になっている。
また、エンジン5、電気モータ10、発電機11、動力分割機構12は、それぞれECU(Electronic Control Unit)に接続されており、ECUにより制御可能に設けられている。詳しくは、エンジン5及び動力分割機構12は、これらを制御するエンジンECU21に接続されており、電気モータ10及び発電機11は、これらを制御するモータECU22に接続されている。これにより、エンジン5及び動力分割機構12はエンジンECU21によって制御可能になっており、電気モータ10及び発電機11はモータECU22によって制御可能になっている。また、バッテリ14は、バッテリ14の充電量を監視するバッテリECU23に接続されている。
さらに、これらのエンジンECU21とモータECU22とバッテリECU23とは、メインECU20に接続されており、エンジン5による駆動と、電気モータ10及び発電機11による駆動とは、メインECU20によって総合的に制御される。即ち、メインECU20によりエンジン5の出力と電気モータ10及び発電機11による出力の配分が決定され、この決定に応じてエンジン5、電気モータ10及び発電機11を制御すべく、各制御指令がメインECU20からエンジンECU21及びモータECU22に出力される。また、エンジンECU21及びモータECU22は、エンジン5、電気モータ10及び発電機11の情報をメインECU20に出力している。
また、バッテリECU23は、バッテリ14の充電状態を監視し、充電量が不足した場合には、メインECU20に対して充電要求指令を出力する。充電要求指令を受けたメインECU20はバッテリ14に充電をするように発電機11を発電させる制御を行う。
図2は、図1のエンジン及びこのエンジンに備えられる燃料改質装置の構成図である。図1に示すエンジン5には、実施例に係る燃料改質装置30が備えられている。このように燃料改質装置30が備えられているエンジン5は、4つの気筒6が直列に配置されている。また、このエンジン5には、気筒6内に連通すると共に気筒6内に吸入される空気が流れる通路である吸気通路40と、気筒6内で燃料を燃焼させた後、気筒6内から排出される排気ガスが流れる排気通路50とが接続されている。これらの吸気通路40と排気通路50とは、気筒6の数に合わせてそれぞれ4つの通路に分岐しており、分岐した通路が4つの気筒6に対応し、気筒6内に連通してエンジン5に接続されている。
この吸気通路40と排気通路50とのうち吸気通路40には、エンジン5の運転時に気筒6に対して燃料を供給可能な燃料供給手段であるインジェクタ41が配設されている。このインジェクタ41は、エンジン5の運転時に気筒6内に燃料を噴射することにより、気筒6に対して燃料を供給可能に設けられている。また、吸気通路40を流れる空気の流れ方向におけるインジェクタ41の上流側には、吸気通路40内を開閉可能なスロットルバルブ42が配設されており、スロットルバルブ42のさらに上流側には、吸気通路40内を流れる空気の流量を検出可能なエアフロメータ43が設けられている。このように形成される吸気通路40の入口には、吸気通路40に流入する空気中の不純物を除去するエアクリーナ44が設けられている。
また、排気通路50には、排気ガスの成分を検出可能な排気ガス成分検出手段であるOセンサ65が設けられており、さらに、排気ガスを浄化し、且つ、改質用燃料の改質を行う触媒部60が備えられている。この触媒部60には、排気ガスを浄化する浄化手段である浄化触媒61が内設されている。さらに、触媒部60には、改質用の燃料である改質用燃料より、気筒6内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段である改質触媒62が内設されている。この改質触媒62は、触媒部60に内設される浄化触媒61の周囲に配設されており、例えばロジウム系の触媒が用いられている。また、触媒部60には、浄化触媒61の温度を検出可能な浄化手段温度検出手段である浄化触媒温度センサ66が備えられている。
また、排気通路50は、排気通路50内を流れる排気ガスの流れ方向における触媒部60の上流で通路が分岐しており、分岐した通路のうち、一方の通路は排気通路50の主となる通路である排気主通路51となっている。また、排気通路50の分岐した通路のうち、他方の通路は改質用通路52となっている。この改質用通路52は、一端が排気主通路51に接続され、他端が触媒部60に接続されている。このように形成される改質用通路52には、改質させる元になる燃料である改質用燃料を排気ガスに対して供給可能な改質用燃料供給手段である改質用燃料インジェクタ55が設けられている。この改質用燃料インジェクタ55は、改質用燃料を改質用通路52内に噴射することにより、改質用燃料を排気ガスに対して供給可能になっている。
また、改質用燃料インジェクタ55が設けられる改質用通路52は、一端が排気主通路51に接続され、他端が触媒部60に接続されており、改質用通路52内を流れる排気ガスは、排気主通路51側から触媒部60側に流れる。このため、改質用燃料インジェクタ55は、改質用通路52内を流れる排気ガスの流れ方向における触媒部60の上流側に位置している。換言すると、触媒部60に設けられる改質触媒62は、改質用燃料インジェクタ55で改質用燃料を供給する排気ガスの流れ方向における改質用燃料インジェクタ55の下流側に位置している。
また、触媒部60にはEGRガス通路70が接続されており、このEGRガス通路70は、排気ガスが流れる方向において触媒部60と吸気通路40との間に設けられている。つまり、EGRガス通路70は、触媒部60と吸気通路40とを接続している。このように設けられるEGRガス通路70は、触媒部60からEGRガス通路70に流れた排気ガス及び改質触媒62で生成した改質ガスが、触媒部60側から吸気通路40側に流れることができるように形成されている。即ち、EGRガス通路70は、改質ガスを気筒6の吸気通路40に流入可能な還流通路となっている。
また、当該EGRガス通路70には、EGRガス通路70を流れる排気ガスや改質ガスを冷却可能な冷却手段であるEGRクーラ71が設けられている。EGRクーラ71は、エンジン5を循環し、車両1の運転時にエンジン5を冷却する冷却媒体である冷却水(図示省略)と、排気ガス及び改質ガスとの間で熱交換を行うことができるように形成されており、排気ガス及び改質ガスは、冷却水との間で熱交換を行うことにより温度が低下する。
また、EGRガス通路70には、EGRクーラ71が設けられている部分と吸気通路40に接続されている部分との間の部分、即ち、EGRガス通路70における吸気通路40に接続されている部分の近傍に、EGRガス通路70内を開閉可能なEGRガス流量調整バルブ72が配設されている。
また、このように設けられるEGRガス通路70と改質用通路52とは、双方の通路が接続される触媒部60を挟んで直線状に形成されている。詳しくは、EGRガス通路70と改質用通路52とは、排気主通路51内を流れる排気ガスの流れ方向に対して略直交する方向で触媒部60に接続されており、さらに、EGRガス通路70と改質用通路52とは、触媒部60に対して互いに略対向する位置に接続されている。これにより、EGRガス通路70と改質用通路52とにおける触媒部60に接続されている部分は、触媒部60を挟んで直線状に形成されている。
このように形成される排気通路50は、排気主通路51を流れる排気ガスの流れ方向における触媒部60の下流側にも設けられている。即ち、排気通路50は、排気ガスの流れ方向における触媒部60の上流側から下流側にかけて連通して形成されている。
また、吸気通路40に設けられたインジェクタ41は、当該エンジン5を備える車両1に設けられ、エンジン5の運転用の燃料を貯留する燃料タンク75に接続されている。この燃料タンク75は、燃料タンク75内の燃料を外部に送出可能な燃料フィードポンプ76を備えており、燃料タンク75内の燃料は、この燃料フィードポンプ76によってインジェクタ41に供給可能に設けられている。また、実施例に係る燃料改質装置30では、燃料タンク75に貯留される燃料、即ち、エンジン5の運転用に用いられる燃料は、ガソリンとアルコール燃料とが混合された燃料となっている。
同様に、改質用通路52に設けられた改質用燃料インジェクタ55は、改質用燃料を貯留する改質用燃料タンク77に接続されている。この改質用燃料タンク77は、改質用燃料タンク77内の改質用燃料を外部に送出可能な改質用燃料フィードポンプ78を備えており、改質用燃料タンク77内の改質用燃料は、この改質用燃料フィードポンプ78によって改質用燃料インジェクタ55に供給可能に設けられている。また、実施例に係る燃料改質装置30では、改質用燃料タンク77に貯留される改質用燃料、即ち、改質触媒62で改質される改質用燃料は、アルコール燃料となっている。
これらのインジェクタ41及び改質用燃料インジェクタ55、スロットルバルブ42、EGRガス流量調整バルブ72、エアフロメータ43、Oセンサ65、浄化触媒温度センサ66は、エンジンECU21に接続されている。
図3は、図2に示す燃料改質装置の要部構成図である。エンジンECU21には、処理部81、記憶部95及び入出力部96が設けられており、これらは互いに接続され、互いに信号の受け渡しが可能になっている。また、エンジンECU21に接続されているインジェクタ41、改質用燃料インジェクタ55、スロットルバルブ42、EGRガス流量調整バルブ72、エアフロメータ43、Oセンサ65、浄化触媒温度センサ66は、入出力部96に接続されており、入出力部96は、これらのスロットルバルブ42や浄化触媒温度センサ66等との間で信号の入出力を行う。また、記憶部95には、実施例に係る燃料改質装置30を制御するコンピュータプログラムが格納されている。この記憶部95は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、またはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、或いはこれらの組み合わせにより構成することができる。
また、処理部81は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)により構成されており、スロットルバルブ42の開閉の制御が可能なスロットルバルブ制御部82と、エアフロメータ43での検出結果より運転中のエンジン5の吸入空気量を取得可能な吸入空気量取得部83と、を有している。
また、処理部81は、インジェクタ41から噴射する燃料の噴射量を制御可能な燃料噴射量制御部84と、改質用燃料インジェクタ55から噴射する改質用燃料の噴射量を制御可能な改質用燃料噴射量制御部85と、EGRガス流量調整バルブ72の開閉の制御が可能なEGRガス流量調整バルブ制御部86と、を有している。
また、処理部81は、エンジン5の運転を制御すると共に少なくともエンジン5の間欠運転の制御が可能に設けられた内燃機関制御手段であるエンジン制御部87と、浄化触媒温度センサ66での検出結果より浄化触媒61の温度を取得する浄化触媒温度取得部88と、浄化触媒温度取得部88で取得した浄化触媒61の温度が所定の温度よりも低いか否かを判定する浄化触媒温度判定部89と、を有している。
エンジンECU21によって制御される燃料改質装置30の制御は、例えば、浄化触媒温度センサ66などによる検出結果に基づいて、処理部81が上記コンピュータプログラムを当該処理部81に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、演算の結果に応じてEGRガス流量調整バルブ72などを作動させることにより制御する。その際に処理部81は、適宜記憶部95へ演算途中の数値を格納し、また格納した数値を取り出して演算を実行する。なお、このように燃料改質装置30を制御する場合には、上記コンピュータプログラムの代わりに、エンジンECU21とは異なる専用のハードウェアによって制御してもよい。
この実施例に係る燃料改質装置30は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。実施例に係る燃料改質装置30が設けられる車両1は、運転時には車両1の室内に設けられるアクセルペダル(図示省略)の開度に応じて、エンジン5や電気モータ10を制御する制御指令をメインECU20からエンジンECU21やモータECU22に出力する。このうち、エンジンECU21は、メインECU20からの制御指令に応じて当該エンジンECU21の処理部81が有するスロットルバルブ制御部82が、スロットルバルブ42の開度を制御する。これにより、吸気通路40にはスロットルバルブ42の開度に応じた空気が流れる。吸気通路40に空気が流れた場合、この空気の流量をエアフロメータ43で検出し、エアフロメータ43での検出結果をエンジンECU21の処理部81が有する吸入空気量取得部83で取得する。
吸入空気量取得部83で取得した吸入空気量は、アクセルペダルの開度などの運転状態に関する情報と共にエンジンECU21の処理部81が有する燃料噴射量制御部84に伝達され、伝達された運転状態に関する情報に応じて燃料噴射量制御部84によってインジェクタ41を制御し、インジェクタ41を作動させる。エンジン5の運転時には、インジェクタ41には、燃料タンク75が備える燃料フィードポンプ76によって燃料タンク75内の燃料が供給されるため、燃料噴射量制御部84がインジェクタ41を作動させることにより、インジェクタ41は、燃料噴射量制御部84での制御に応じた燃料を吸気通路40内に噴射する。
このように、吸気通路40内に対してインジェクタ41から燃料を噴射することにより、噴射した燃料は吸気通路40内を流れる空気と混合し、混合気となって吸気通路40内を流れる。吸気通路40内を流れる混合気は、分岐して形成される吸気通路40に沿って分岐し、エンジン5が有する4つの気筒6内に吸入される。
気筒6内に吸入された混合気は、それぞれの気筒6の燃焼行程で混合気中の燃料が燃焼し、燃焼後の排気ガスは、排気行程で気筒6内から排気通路50に流出する。排気通路50に排気ガスが流れた場合、排気ガスの大部分は排気通路50の排気主通路51を通り、触媒部60に流れて触媒部60に設けられる浄化触媒61に流れる。浄化触媒61に流れた排気ガスは浄化触媒61によって浄化され、排気ガスの流れ方向における触媒部60の下流側に位置する排気通路50に流れて大気に放出される。また、このように排気ガスが浄化触媒61を通過する際には、浄化触媒61には排気ガスの熱が伝達されるため、浄化触媒61は、排気ガスの熱により温度が上昇する。
一方、排気通路50を流れる排気ガスのうち、一部の排気ガスは改質用通路52に流れる。改質用通路52には、このように一部の排気ガスが流れるが、この改質用通路52には改質用燃料インジェクタ55が設けられている。改質用燃料インジェクタ55は、改質用通路52内を流れる排気ガスに対して、排気ガスの改質を行う際に用いる燃料である改質用燃料を噴射可能に設けられており、その噴射量は、エンジンECU21の処理部81が有する改質用燃料噴射量制御部85によって制御可能に設けられている。つまり、改質用燃料噴射量制御部85は改質用燃料インジェクタ55を制御することにより改質用燃料インジェクタ55を作動させることができるが、改質用燃料インジェクタ55には、改質用燃料タンク77が備える改質用燃料フィードポンプ78によって改質用燃料タンク77内の改質用燃料が供給される。このため、改質用燃料噴射量制御部85が改質用燃料インジェクタ55を作動させることにより、改質用燃料インジェクタ55は、改質用燃料噴射量制御部85での制御に応じた改質用燃料を改質用通路52内に噴射する。
改質用燃料噴射量制御部85によって制御される改質用燃料インジェクタ55から改質用燃料を噴射した場合、改質用燃料は改質用通路52を流れる排気ガスと混合し、混合した状態で触媒部60に流入する。このように、改質用燃料と混合した状態で触媒部60に流入した排気ガスは、触媒部60に設けられている改質触媒62を通過する。
ここで、改質触媒62は、浄化触媒61の周囲に配設されて浄化触媒61と一体となって触媒部60に内設されているが、浄化触媒61は、排気主通路51から流れる排気ガスの熱が伝達されることにより、温度が高くなっている。このため、このように温度が高くなった浄化触媒61の熱は改質触媒62に伝達され、改質触媒62の温度も上昇する。これにより、改質用燃料と混合した排気ガスが改質触媒62を通過する際には、改質触媒62は排気ガスに熱を与えながら通過する排気ガスを改質し、改質ガスを生成する。
つまり、改質触媒62は、浄化触媒61を介して排気ガスの熱が伝達されることにより温度が上昇するが、改質触媒62の作用で排気ガスを改質する際には、この熱を利用し、吸熱反応により改質する。このように、触媒部60に内設される改質触媒62は、浄化触媒61が排気ガスを浄化する際に排気ガスから伝達される熱を利用して改質ガスを生成可能に設けられている。この改質により生成した改質ガスは、水素を含んでおり、燃焼可能な気体となっている。
具体的には、改質用燃料であるアルコール燃料としてメタノールを用いた場合、改質触媒62はメタノール(CHOH)を吸熱反応させることにより、改質ガスとして水素(H)と一酸化炭素(CO)とを生成する。即ち、改質触媒62は、浄化触媒61から伝達された熱を利用し、メタノールを下記の化学反応式(1)のように熱分解して改質ガスを生成する。
CHOH→2H+CO・・・(1)
改質触媒62では、このように改質用燃料を改質して改質ガスを生成するが、改質触媒62で生成した改質ガス、及び改質ガスに改質されずに改質触媒62を通過する排気ガスは、エンジン5に還流する還流ガスであるEGRガスとして、EGRガス通路70に流れる。EGRガス通路70に流れたEGRガスは、EGRクーラ71を通過する。その際に、EGRクーラ71は、EGRガスと冷却水との間で熱交換を行わせる。これにより、EGRガスは、温度が低下する。
EGRクーラ71によって温度が低下したEGRガスは、さらにEGRガス通路70を流れ、EGRガス流量調整バルブ72の方向に向かう。このEGRガス流量調整バルブ72は、エンジンECU21の処理部81が有するEGRガス流量調整バルブ制御部86によって制御可能に設けられており、EGRガス流量調整バルブ制御部86は、EGRガス流量調整バルブ72を制御することによりEGRガス流量調整バルブ72の開度を調整する。
ここで、EGRガス流量調整バルブ72が設けられるEGRガス通路70は、吸気通路40に接続されているが、吸気通路40内を流れる空気とEGRガス通路70内を流れるEGRガスとでは、EGRガス通路70内を流れるEGRガスの方が、吸気通路40内を流れる空気よりも圧力が高くなっている。このため、吸気通路40とEGRガス通路70とが連通した状態では、EGRガス通路70内を流れるEGRガスは、吸気通路40内に流入する。
従って、EGRガス流量調整バルブ制御部86によってEGRガス流量調整バルブ72を制御し、EGRガス流量調整バルブ72の開度を大きくした場合には、EGRガス通路70内を流れるEGRガスの吸気通路40内への流入量は多くなり、EGRガス流量調整バルブ72の開度を小さくした場合には、吸気通路40内へのEGRガスの流入量は少なくなる。
吸気通路40には、このようにEGRガス流量調整バルブ72の開度に応じた量のEGRガスが流れるが、このEGRガスには、改質ガスが含まれており、さらに改質ガスには、水素や一酸化炭素などの燃焼可能なガスが含まれている。このため、EGRガスが流入した気筒6内で燃料が燃焼する場合には、燃料と共に改質ガスも燃焼する。特に、水素は急速燃焼をするガスであるため、水素が燃焼をする際には、気筒6内の水素は急速な燃焼速度で燃焼する。
また、これらのように気筒6内で燃焼する改質ガスは、エンジン5の運転に用いられる燃料であるガソリンとアルコール燃料との混合燃料よりも発熱量が高いため、改質ガスが燃焼した際には、エンジン5の出力は増加する。従って、EGRガスに含まれる改質ガスを燃焼させる場合において、エンジン5の出力を一定にする場合には、改質ガスを燃焼させない場合と比較してスロットルバルブ42は閉じ、インジェクタ41から噴射する燃料の噴射量を低減させる。
燃料改質装置30を備えるエンジン5の運転時は、このように運転するが、このエンジン5はハイブリッド装置3が有する複数の原動手段のうちの1つになっている。ハイブリッド装置3を備える車両1の走行時は、車両1の運転状態に応じてメインECU20からエンジンECU21及びモータECU22に対して制御指令を出力することにより、原動手段であるエンジン5、電気モータ10及び発電機11による駆動が、総合的に制御される。この制御は、エンジン5、電気モータ10、発電機11の出力を制御したり、起動と停止を繰り返す、いわゆる間欠運転の制御をしたりする。これらのエンジン5、電気モータ10、発電機11の出力は、動力分割機構12に伝達され、動力分割機構12から減速機15及び駆動軸16を介して、駆動力として駆動輪17に伝達される。これにより、当該ハイブリッド装置3を搭載する車両1は、エンジン5、電気モータ10及び発電機11の出力により走行する。
車両1の運転時には、このようにエンジン5は間欠運転を行うが、この間欠運転の制御は、エンジンECU21の処理部81が有するエンジン制御部87で行う。エンジン制御部87は、メインECU20からエンジンECU21に対してエンジン5の間欠運転の制御指令を出力した際に、この制御指令に従って実質的なエンジン5の制御を行う。例えば、メインECU20からエンジンECU21に対してエンジン5の間欠運転によりエンジン5を停止させる制御指令を出力した場合には、エンジン制御部87から燃料噴射量制御部84に対してインジェクタ41から噴射する燃料を停止するようにインジェクタ41を制御する信号を送信する。これにより、インジェクタ41から燃料は噴射されなくなるため、気筒6内に燃料は供給されなくなり、エンジン5は運転を停止する。
間欠運転により停止したエンジン5を再起動する場合には、エンジン制御部87から燃料噴射量制御部84に対してインジェクタ41から燃料を噴射するようにインジェクタ41を制御する信号を送信する。さらに、この状態で、モータECU22で電気モータ10を制御しつつエンジンECU21で動力分割機構12を制御し、電気モータ10の出力を、動力分割機構12を介してエンジン5に伝達する。これにより、エンジン5が有するクランクシャフト(図示省略)が回転し、ピストン(図示省略)が気筒6内で往復しながら空気と燃料との混合気が気筒6内に供給されるため、エンジン5は再起動する。
図4は、図2に示すエンジンを間欠運転する際に運転を延長する場合における浄化触媒の温度の変化を示す図である。また、このようにエンジン5を間欠運転により停止する際に、浄化触媒温度センサ66で検出する浄化触媒61の温度が所定の温度よりも低い場合には、改質用燃料インジェクタ55から噴射する改質用燃料の噴射の停止後、所定の期間エンジン5を運転した後にエンジン5の運転を停止させる。つまり、エンジン5を間欠運転により停止する場合において浄化触媒61の温度が所定の温度よりも低い場合には、所定の期間エンジン5の運転を延長する。
詳しくは、エンジン制御部87で間欠運転によりエンジン5を停止させる際、浄化触媒温度センサ66で検出した浄化触媒61の温度が所定の温度より低いかを、エンジンECU21の処理部81が有する浄化触媒温度判定部89で判定する。この判定により、浄化触媒61の温度が所定の温度より低い場合には、エンジン制御部87はエンジンECU21の燃料噴射量制御部84に対して燃料の噴射を停止させる指示を行った後、所定の期間エンジン5の運転を延長し、所定の期間の経過後に改質用燃料噴射量制御部85に対して改質用燃料の噴射を停止させる指示を行う。これにより、改質用燃料噴射停止時105以降、エンジン5が再起動されるまでは、改質用燃料インジェクタ55は改質用燃料の噴射を停止する。
エンジン5を停止する際にエンジン制御部87でこのような制御を行った場合、所定の期間はエンジン5の運転を延長し、改質用燃料インジェクタ55からの改質用燃料の噴射を停止した状態でインジェクタ41からは燃料を噴射する。この場合、エンジン5はインジェクタ41から噴射する燃料によって運転を続けるため、排気通路50には燃料の燃焼後の排気ガスが流れる。この排気ガスは大部分が排気主通路51に流れ、排気主通路51から触媒部60に流れる。排気主通路51から触媒部60に排気ガスが流れた場合、排気ガスは主に触媒部60に内設される浄化触媒61に流れ、浄化触媒61は排気ガスを浄化する。その際に、浄化触媒61には排気ガスの熱が伝達されて温度が上昇し、温度が上昇した浄化触媒61の熱は改質触媒62に伝達される。
このように、燃料を噴射するインジェクタ41に対し、エンジン5を間欠運転によって停止する際にエンジン制御部87で上記のような指令を出力した場合には、改質用燃料インジェクタ55は改質用燃料を噴射しないため、改質用燃料は改質用通路52を流れる排気ガスには供給されなくなる。このため、改質用燃料は改質触媒62に流れなくなり、改質触媒62は改質用燃料を改質しなくなる。即ち、改質触媒62は改質用燃料を吸熱反応させなくなるため、改質触媒62からは熱が奪われ難くなる。さらに、改質触媒62で改質用燃料を吸熱反応させない場合には、浄化触媒61から改質触媒62に伝達される熱も少なくなるため、浄化触媒61の温度も低下し難くなる。
つまり、間欠運転による運転の停止時にエンジン5の運転を延長する場合には、改質用燃料インジェクタ55からは改質用燃料を噴射しない状態でインジェクタ41から燃料を噴射するが、この場合、排気ガスが浄化触媒61に流れつつ改質触媒62では吸熱反応をさせないため、エンジン5の運転を延長する場合における浄化触媒61の温度である運転延長時触媒温度101は上昇する。
エンジン制御部87は、改質用燃料インジェクタ55から噴射する改質用燃料の噴射の停止後、所定の期間が経過したら、燃料噴射量制御部84に対してインジェクタ41から噴射する燃料を停止させる制御指令を出力する。これにより、エンジン5は停止するため、排気ガスは気筒6内から排気通路50に流出しなくなる。このため、排気ガスは触媒部60に流れなくなるため、排気ガスの熱は浄化触媒61や改質触媒62に伝達されなくなる。従って、エンジン5の運転を延長させた場合におけるエンジン5の停止時である運転延長時エンジン停止時106以降は、これらの温度は放熱により時間の経過とともに低下する。
エンジン制御部87は、間欠運転によりエンジン5の運転を停止した後、車両1の運転状態によりエンジン5を作動させる必要がある場合には、エンジン5を再起動する。この場合、燃料噴射量制御部84によってインジェクタ41を制御させることによりインジェクタ41から燃料を噴射させながら、電気モータ10の出力がエンジン5に伝達されるように動力分割機構12を制御する。これにより、エンジン5は電気モータ10の出力によってクランクシャフトが回転しつつ気筒6内に空気と燃料との混合気が供給されるため、混合気の燃料は気筒6内で燃焼し、エンジン5は再起動する。
エンジン5が再起動した場合、排気ガスは気筒6内から排出されて排気通路50に流れ、触媒部60に流れる。これにより、排気ガスの熱は浄化触媒61や改質触媒62に伝達されるため、エンジン再起動時107以降は、これらの温度は再び上昇する。
間欠運転によるエンジン5の運転の停止時に運転を延長する場合には、このように運転延長時触媒温度101は改質用燃料噴射停止時105から運転延長時エンジン停止時106までは温度が上昇し、運転延長時エンジン停止時106以降エンジン再起動時107まで温度が低下する。
これに対し、間欠運転によるエンジン5の運転の停止時に運転を延長しない場合には、運転の延長をしない場合における浄化触媒61の温度である運転延長無し時触媒温度102は、改質用燃料噴射停止時105以降エンジン再起動時107まで、温度が低下する。つまり、間欠運転によるエンジン5の運転の停止時に運転を延長しない場合には、インジェクタ41による燃料の噴射と、改質用燃料インジェクタ55による改質用燃料の噴射とを同時に停止するため、排気ガスは改質用燃料の噴射の停止とほぼ同時に浄化触媒61に流れなくなる。このため、浄化触媒61に排気ガスの熱が伝達されなくなるため、浄化触媒61の温度は改質用燃料噴射停止時105からエンジン再起動時107にかけて温度が低下する。
間欠運転によるエンジン5の運転の停止時に、エンジン5の運転の延長をする場合と延長をしない場合とでは、このように浄化触媒61の温度の変化の仕方が異なっており、エンジン5の運転の延長をしない場合は、運転の延長をする場合よりも早いタイミングで温度が低下し始める。このため、例えば運転延長時触媒温度101と運転延長無し時触媒温度102とが改質用燃料噴射停止時105以前は同じ温度である場合でも、エンジン再起動時107には、運転延長時触媒温度101は運転延長無し時触媒温度102よりも高くなる。浄化触媒61の温度は、このように運転延長時触媒温度101と運転延長無し時触媒温度102とで温度の変化の仕方が異なり、エンジン再起動時107には運転延長時触媒温度101は運転延長無し時触媒温度102よりも高くなる。
エンジン5を再起動した際には、排気ガスが浄化触媒61に流れるため、排気ガスの熱が浄化触媒61に伝達され、浄化触媒61及び改質触媒62は温度が上昇する。その際に、間欠運転によるエンジン5の運転の延長をする場合としない場合とで排気ガスの温度が同程度の温度の場合には、この延長をしたか否かに関わらず、浄化触媒61及び改質触媒62は、同程度の割合で温度が上昇する。
このため、エンジン再起動時107に運転延長無し時触媒温度102よりも温度が高くなる運転延長時触媒温度101は、エンジン再起動時107以降も温度が運転延長無し時触媒温度102よりも高くなり続ける。これにより、運転延長時触媒温度101は、排気ガスを浄化可能な温度である触媒活性温度100に到達する温度が、運転延長無し時触媒温度102よりも早くなる。
このように、浄化触媒61の温度が触媒活性温度100に到達したら、浄化触媒61で排気ガスの浄化が可能になり、エンジン5の運転を停止することにより温度が低下していた浄化触媒61の暖機は完了する。従って、運転延長時触媒温度101の触媒暖機完了110は、運転延長無し時触媒温度102の触媒暖機完了110よりも早くなる。
また、浄化触媒61の温度が上昇した場合、浄化触媒61の熱は改質触媒62に伝達されるため、浄化触媒61の温度が早く上昇することにより、改質触媒62でも早いタイミングで改質用燃料を吸熱反応させ、改質ガスを生成することができる。即ち、エンジン5の運転を延長した場合には、エンジン5の運転を延長しない場合と比較して浄化触媒61は早いタイミングで触媒活性温度100に到達するため、改質触媒62も同様に、エンジン5の運転を延長した場合には、エンジン5の運転を延長しない場合と比較して早いタイミングで改質用燃料を改質することができる。
図5は、実施例に係る燃料改質装置の処理手順を示すフロー図である。次に、実施例に係る燃料改質装置30の制御方法、即ち、当該燃料改質装置30の処理手順について説明する。なお、以下の処理手順の説明では、エンジン5の間欠運転によるエンジン5の運転の停止時における手順について説明する。実施例に係る燃料改質装置30の処理手順では、まず、浄化触媒61の温度を取得する(ステップST101)。この取得は、浄化触媒温度センサ66で検出する浄化触媒61の温度の検出結果が、エンジンECU21の処理部81が有する浄化触媒温度取得部88に伝達され、浄化触媒温度として浄化触媒温度取得部88で取得する。
次に、浄化触媒温度<判定基準温度Tcであるかを判定する(ステップST102)。この判定は、浄化触媒温度取得部88で取得した浄化触媒温度が、所定の温度である判定基準温度Tcよりも低いか否かを、エンジンECU21の処理部81が有する浄化触媒温度判定部89で判定する。この判定を行う際には、浄化触媒温度取得部88で取得した浄化触媒温度が浄化触媒温度判定部89に伝達され、浄化触媒温度判定部89で浄化触媒温度と判定基準温度Tcとを比較する。なお、この判定に用いる判定基準温度Tcは、間欠運転によるエンジン5の停止後、再起動した際に浄化触媒温度が低くなり過ぎないかを判断する所定の温度として、予めエンジンECU21の記憶部95に記憶されている。
浄化触媒温度判定部89での判定により、浄化触媒温度は判定基準温度Tcよりも低いと判定された場合には、エンジン5の運転をNサイクル延長する制御を行う(ステップST103)。この制御は、エンジンECU21の処理部81が有するエンジン制御部87で行う。その際に、エンジンECU21の記憶部95には、間欠運転によるエンジン5の停止時に運転を延長する際における延長する回転が記憶されている。即ち記憶部95には、間欠運転によるエンジン5の停止時に、改質用燃料インジェクタ55から噴射する改質用燃料の噴射の停止後にエンジン5を運転し続ける回転であるNサイクルが記憶されている。
浄化触媒温度判定部89での判定により浄化触媒温度は判定基準温度Tcよりも低いと判定された場合には、エンジン制御部87は、まず、改質用燃料噴射量制御部85に対して改質用燃料インジェクタ55から噴射する改質用燃料の噴射を停止させる制御指令を出力する。その後、エンジン5を運転させ続け、記憶部95に記憶されたNサイクルが経過したら、エンジン制御部87は燃料噴射量制御部84に対して、インジェクタ41から噴射する燃料の噴射を停止させる。これによりエンジン5は、間欠運転による運転の停止時に改質用燃料の停止後Nサイクルだけ運転が延長し、Nサイクル経過した後、運転は停止する。また、このようにNサイクルは、改質用燃料インジェクタ55による改質用燃料の供給の停止後にエンジン5を運転させ続ける所定の期間になっている。
これに対し、浄化触媒温度判定部89での判定(ステップST102)により、浄化触媒温度は判定基準温度Tcよりも低くない、つまり判定基準温度Tc以上であると判定された場合には、この処理手順から抜け出る。この場合、エンジン5の間欠運転による運転の停止時に、エンジン5の運転の延長は行わないため、エンジン制御部87は改質用燃料インジェクタ55から噴射する改質用燃料とインジェクタ41から噴射する燃料とを同時に停止させる制御信号を、改質用燃料噴射量制御部85と燃料噴射量制御部84とに送信する。これによりエンジン5は、改質用燃料の噴射の停止と同時に運転が停止する。
以上の燃料改質装置30は、エンジン制御部87によって間欠運転させるエンジン5を間欠運転によって停止させる際に、浄化触媒61の温度が判定基準温度Tcよりも低い場合にはエンジン5の運転を延長し、改質用燃料インジェクタ55による改質用燃料の噴射の停止後、エンジン5をNサイクル運転した後にエンジン5の運転を停止させる。つまり、エンジン5を間欠運転によって停止させる際に、改質用燃料の噴射の停止後、Nサイクルの間はエンジン5を運転させ続ける。これにより、改質用燃料の噴射の停止後に、排気ガスをNサイクルの間流すことができるため、この排気ガスによって浄化触媒61の温度を上昇させることができる。従って、間欠運転によって停止させたエンジン5を再起動させる際に、浄化触媒61はエンジン5を改質用燃料の噴射の停止と同時に停止させた場合と比較して温度が高くなっているため、浄化触媒61により排気ガスの浄化が行い易くなる。この結果、間欠運転をするエンジン5の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、浄化触媒61の温度を検出する浄化触媒温度センサ66が設けられているため、エンジン5を間欠運転により停止させる際に、改質用燃料の供給の停止後にエンジン5をNサイクル運転させるかを、より正確に浄化触媒61の温度に基づいて判断することができる。これにより、より確実にエンジン5の再起動時における浄化触媒61の温度を予め高くすることができると共に、不必要にエンジン5を運転することを抑制できる。この結果、燃費の悪化を抑制しつつ、より確実に間欠運転をするエンジン5の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、実施例に係る燃料改質装置30が備えられるエンジンの燃料は、アルコール燃料が含まれているが、エンジン5の燃料としてアルコール燃料を用いた場合には、ガソリンのみを燃料とする場合と比較して燃料の燃焼温度が低くなる。このため、排気ガスの温度も低くなり、浄化触媒61の温度も低くなる。このため、エンジン5の燃料にアルコール燃料を用いた場合には、燃料にガソリンのみを用いた場合と比較して浄化触媒61の温度は低くなる。従って、エンジン5の燃料にアルコール燃料を用いた場合には、エンジン5を間欠運転により一時的に停止し、再起動する際に浄化触媒61の温度が低くなり易いため、アルコール燃料が用いられるエンジン5を間欠運転によって停止させる際に、改質用燃料の供給の停止後、所定の期間はエンジン5を運転させ続けることにより、浄化触媒61の温度を上昇させることができる。この結果、より確実に間欠運転をするエンジン5の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
なお、改質用燃料の噴射の停止後におけるエンジン5の運転の延長時には、エンジン5の燃焼行程における点火時期を遅角するのが好ましい。点火時期を遅角した場合、排気ガスの温度は上昇するため、排気ガスの熱が伝達されることにより温度が上昇する浄化触媒61の温度を上昇させ易くなる。このため、エンジン5の運転を停止する際に、浄化触媒61の温度が高い状態で停止することができるため、エンジン5を再起動した場合における浄化触媒61の温度を、比較的高温の状態にすることができる。これにより、より確実に間欠運転をするエンジン5の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、上述した燃料改質装置30では、間欠運転によるエンジン5の停止後、エンジン5を再起動した際に浄化触媒温度が低くなり過ぎないかを判断するために用いられる判定基準温度Tcは、予めエンジンECU21の記憶部95に記憶されているが、この判定基準温度Tcは車両1の運転状態により変化させてもよい。例えば、エンジン5の停止後、再起動するまでの時間が短い場合には、浄化触媒61の温度はあまり低下しないため、エンジン5の停止時における浄化触媒61の温度はあまり高くなくてもよい。反対に、エンジン5が再起動するまでの時間が長い場合には、浄化触媒61の温度は低下し易いため、エンジン5を再起動させた後、早急に浄化触媒61を活性化させるためには、エンジン5の停止時における浄化触媒61の温度を高くするのが好ましい。このように、エンジン5の運転状態によって浄化触媒61の温度の変化の仕方が異なるため、エンジン5を再起動した際に浄化触媒温度が低くなり過ぎないかを判断するために用いられる判定基準温度Tcは、運転状態により変化させてもよい。
また、エンジン5の運転を延長する際におけるNサイクルも予めエンジンECU21に記憶されているが、このNサイクルも判定基準温度Tcと同様に、車両1の運転状態に応じて変化させてもよい。つまり、エンジン5の運転の延長は、改質用燃料の噴射の停止後に排気ガスを浄化触媒61に流すことにより浄化触媒61の温度を高くすることが目的なので、例えば、エンジン5の停止後、再起動するまでの時間が短い場合には、浄化触媒61の温度はあまり低下しないため、Nサイクルは少なくてもよい。反対に、エンジン5が再起動するまでの時間が長い場合には、浄化触媒61の温度は低下し易いため、エンジン5を再起動させた後、早急に浄化触媒61を活性化させるためには、Nサイクルを多くし、浄化触媒61の温度を高くするのが好ましい。このように、エンジン5の運転状態によって浄化触媒61の温度の変化の仕方が異なるため、エンジン5の運転を延長する所定の期間であるNサイクルは、運転状態により変化させてもよい。
図6は、本発明の変形例に係る燃料改質装置の構成図である。図7は、図6に示す燃料改質装置の要部構成図である。また、実施例に係る燃料改質装置30では、間欠運転でのエンジン5の停止時にエンジン5の運転を延長するかの基準を、浄化触媒61の温度を基準にしているが、この判断の基準は、改質触媒62の温度を基準にしてもよい。例えば、実施例に係る燃料改質装置30が有する浄化触媒温度センサ66の代わりに、図6に示すように、改質触媒62の温度を検出可能な改質手段温度検出手段である改質触媒温度センサ150を設けてもよい。また、この改質触媒温度センサ150を設けることに伴い、実施例に係る燃料改質装置30が備えるエンジンECU21の処理部81が有する浄化触媒温度取得部88及び浄化触媒温度判定部89の代わりに、図7に示すようにエンジンECU21の処理部81には、改質触媒温度センサ150での検出結果より改質触媒62の温度を取得する改質触媒温度取得部160と、改質触媒温度取得部160で取得した改質触媒62の温度が所定の温度よりも低いかを判定する改質触媒温度判定部161と、を設けてもよい。
この場合、エンジン制御部87は、改質触媒温度センサ150で検出した改質触媒62の温度が所定の温度より低い場合に、エンジン5を間欠運転により停止させる際に改質用燃料インジェクタ55による改質用燃料の噴射の停止後、所定の期間であるNサイクル運転後にインジェクタ41による燃料の噴射を停止させてエンジン5の運転を停止させるように設けられる。
これらにより、間欠運転によりエンジン5の運転を停止する際には、改質触媒温度センサ150で改質触媒62の温度を検出し、この検出結果より改質触媒温度取得部160で改質触媒62の温度を取得する。その後、改質触媒温度取得部160で取得した改質触媒62の温度が所定の温度よりも低いかを、改質触媒温度判定部161で判定し、改質触媒62の温度が所定の温度よりも低い場合には、エンジン制御部87から改質用燃料噴射量制御部85に対して改質用燃料インジェクタ55からの改質用燃料の噴射を停止させる制御指令を出力する。さらに、燃料噴射量制御部84に対して、改質用燃料インジェクタ55からの改質用燃料の噴射の停止後、所定の期間であるNサイクルだけ運転させる燃料をインジェクタ41から噴射させる制御指令を出力する。
つまり、エンジン5は、間欠運転により運転を停止する際には、所定の期間であるNサイクル運転を延長して運転し、運転中の排気ガスによって浄化触媒61及び改質触媒62の温度を上昇させる。従って、エンジン5の再起動時には、エンジン5の運転を延長しない場合と比較して早いタイミングで浄化触媒61によって排気ガスを浄化でき、且つ、早いタイミングで改質触媒62によって改質ガスを生成できる。
このように、改質触媒62の温度を検出する改質触媒温度センサ150を設けることにより、エンジン5を間欠運転により停止させる際に、改質用燃料の噴射の停止後にエンジンをNサイクル運転させるかを、より正確に改質触媒62の温度に基づいて判断することができる。これにより、より確実にエンジン5の再起動時における浄化触媒61の温度を予め高くすることができると共に、不必要にエンジン5を運転することを抑制できる。この結果、燃費の悪化を抑制しつつ、より確実に間欠運転をするエンジン5の再起動後における排気ガスの浄化性能を改善することができる。
また、実施例に係る燃料改質装置30では、燃料タンク75に貯留され、エンジン5の運転に用いる燃料はガソリンとアルコール燃料との混合燃料となっているが、エンジン5の運転に用いる燃料は、ガソリンのみやアルコール燃料のみでもよい。また、改質用燃料タンク77に貯留される改質用燃料はアルコール燃料となっているが、改質用燃料は、ガソリンとアルコール燃料との混合燃料やガソリンのみでもよい。エンジン5の運転に用いる燃料は、エンジン5の気筒6内で燃料し、エンジン5を運転させることのできる燃料であればよく、改質用燃料は、改質触媒62で改質することによりエンジン5の気筒6内で燃焼可能な改質ガスを生成できる燃料であればよい。
また、実施例に係る燃料改質装置30では、EGRガス通路70と改質用通路52とは、排気主通路51内を流れる排気ガスの流れ方向に対して略直交する方向で触媒部60に接続されているが、EGRガス通路70と改質用通路52とは、これ以外の形態で配設されていてもよい。例えば、EGRガス通路70と改質用通路52とは、改質用通路52から触媒部60内に流れ、さらにEGRガス通路70に流れる排気ガスや改質ガスの流れが、排気主通路51内を流れる排気ガスの流れ方向に向流するように形成されていてもよい。EGRガス通路70と改質用通路52とは、改質用燃料が供給された改質用通路52内の排気ガスが触媒部60内の改質触媒62に流れて改質触媒62で改質ガスを生成し、この改質ガス及び排気ガスがEGRガス通路70に流れるように設けられていれば、その形態は問わない。
以上のように、本発明に係る燃料改質装置は、改質ガスを排気ガスと共に内燃機関に吸気させる燃料改質装置に有用であり、特に、間欠運転を行う内燃機関に備えられる燃料改質装置に適している。
実施例に係る燃料改質装置を備えるエンジンを搭載する車両の要部概略図である。 図1のエンジン及びこのエンジンに備えられる燃料改質装置の構成図である。 図2に示す燃料改質装置の要部構成図である。 図2に示すエンジンを間欠運転する際に運転を延長する場合における浄化触媒の温度の変化を示す図である。 実施例に係る燃料改質装置の処理手順を示すフロー図である。 本発明の変形例に係る燃料改質装置の構成図である。 図6に示す燃料改質装置の要部構成図である。
符号の説明
1 車両
3 ハイブリッド装置
5 エンジン
6 気筒
10 電気モータ
11 発電機
12 動力分割機構
20 メインECU
21 エンジンECU
22 モータECU
30 燃料改質装置
40 吸気通路
41 インジェクタ
42 スロットルバルブ
50 排気通路
51 排気主通路
52 改質用通路
55 改質用燃料インジェクタ
60 触媒部
61 浄化触媒
62 改質触媒
66 浄化触媒温度センサ
70 EGRガス通路
72 EGRガス流量調整バルブ
75 燃料タンク
77 改質用燃料タンク
82 スロットルバルブ制御部
83 吸入空気量取得部
84 燃料噴射量制御部
85 改質用燃料噴射量制御部
86 EGRガス流量調整バルブ制御部
87 エンジン制御部
88 浄化触媒温度取得部
89 浄化触媒温度判定部
150 改質触媒温度センサ
160 改質触媒温度取得部
161 改質触媒温度判定部

Claims (4)

  1. 車両に搭載される複数の原動手段のうちの1つとして設けられ、且つ、前記車両の運転中に間欠運転をする内燃機関の気筒内から排出された排気ガスを浄化する浄化手段と、
    改質させる元になる燃料である改質用燃料を前記排気ガスに対して供給可能な改質用燃料供給手段と、
    前記改質用燃料供給手段で前記改質用燃料を供給する前記排気ガスの流れ方向における前記改質用燃料供給手段の下流側に位置しており、前記改質用燃料を前記浄化手段の熱を利用して吸熱反応させることにより前記気筒内で燃焼可能な改質ガスを生成する改質手段と、
    少なくとも前記内燃機関の間欠運転の制御が可能に設けられていると共に、前記内燃機関を前記間欠運転により停止させる際に前記浄化手段または前記改質手段の温度が所定の温度よりも低い場合には、前記改質用燃料供給手段による前記改質用燃料の供給の停止後、所定の期間前記内燃機関を運転した後に前記内燃機関の運転を停止させる内燃機関制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料改質装置。
  2. さらに、前記浄化手段の温度を検出可能な浄化手段温度検出手段を備えており、
    前記内燃機関制御手段は、前記浄化手段温度検出手段で検出した前記浄化手段の温度が所定の温度より低い場合に、前記内燃機関を間欠運転により停止させる際に前記改質用燃料供給手段による前記改質用燃料の供給の停止後、所定の期間運転後に前記内燃機関の運転を停止させることを特徴とする請求項1に記載の燃料改質装置。
  3. さらに、前記改質手段の温度を検出可能な改質手段温度検出手段を備えており、
    前記内燃機関制御手段は、前記改質手段温度検出手段で検出した前記改質手段の温度が所定の温度より低い場合に、前記内燃機関を間欠運転により停止させる際に前記改質用燃料供給手段による前記改質用燃料の供給の停止後、所定の期間運転後に前記内燃機関の運転を停止させることを特徴とする請求項1に記載の燃料改質装置。
  4. 前記内燃機関は、アルコール燃料を含む燃料により運転可能になっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料改質装置。
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