JP2009185304A - 新規なエチレン系コポリマー、それらを含む組成物およびトリートメント方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規なエチレン系コポリマー、および前記コポリマーを含む組成物、特に化粧品または薬剤組成物ならびにそれらを使用する化粧方法を提供すること。
【解決手段】10から80%のポリエチレングリコール(メタ)アクリレートタイプのモノマー、20から90%のアニオン性モノマーおよび場合により非イオン性親水性モノマーを含む新規なエチレン系コポリマーに関する。
【選択図】なし
【解決手段】10から80%のポリエチレングリコール(メタ)アクリレートタイプのモノマー、20から90%のアニオン性モノマーおよび場合により非イオン性親水性モノマーを含む新規なエチレン系コポリマーに関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、新規なポリマー、特に化粧品におけるそれらの使用、およびそれらを含む組成物に関する。
化粧品分野、特に毛髪分野において、例えば毛髪への固定または整髪に寄与するためにポリマーを使用することが知られている。
非常に多くの化粧品組成物、特に、エアロゾル(スプレー)、ゲル、泡沫またはシャンプーの形で提供される整髪料と呼ばれる毛髪用組成物は、樹脂またはポリマーを含んでいる。
例えば、ISP社からの文献US-A-6193961は、N-ビニルラクタム、好ましくはN-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムと、ジメチルアミノアルキルアクリレートまたはジメチルアミノアルキルアクリルアミドと、ポリシロキサンモノマーとの均一なターポリマーを開示している。
文献US-A-5502136は、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのラジカル重合によるコポリマーを調製する方法に関するものである。
しかしながら、これらのポリマーは、シャンプーによる十分な除去を示さないことが分かった。
整髪スプレー、ゲルまたはラッカータイプの整髪製品等「リーブイン」組成物と呼ばれる毛髪用組成物の分野においては、良好な整髪用ポリマーの探求が続いている。
例えば、国際公開第2002/09656号は、正常な位置に戻すことができる整髪効果に寄与するブチルアクリレート系の疎水性ポリマーを開示している。欧州特許第1201223号は、意のままに整髪し、再整髪することを可能にするアルキル(メタ)アクリレート系のコポリマーを開示している。しかしながら、これらの場合、両方とも、手触りに対する化粧品としての品質は不十分である。
したがって、化粧品として許容される品質を備え、シャンプーにより容易に除去できる整髪に寄与するポリマーは知られていない。
本発明の目的は、組成物に真の整髪効果を与え、同時に許容される化粧品としての品質および特にシャンプーによる良好な除去性を保有することが可能なポリマーを提供することである。
多くの研究の後、当該出願社は、とりわけ、以下で明らかにするポリエチレングリコール(メタ)アクリレートタイプのモノマーを含むポリマーを使用することによって、適切な化粧品としての品質を有する整髪用組成物の調製を可能にすることができることを実証した。
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(PEGM)部分を含むポリマーは、従来技術に開示されている。
例えば、欧州特許第372546号は、PEGMおよびカチオン性モノマーを含むことができる(C1〜C8アルキル)(メタ)アクリルアミドタイプのモノマーに基づくコポリマーを開示している。これらのカチオン性ポリマーは、しかしながら、リンスしても容易には除去されない。さらに、それらは、適切な化粧効果、特に求められる特性を与えるために十分な毛髪への付着層を生ずることを可能としない。
文献特開2002-322219号公報は、ポリプロピレングリコール(PPO)またはポリ(テトラメチレンオキシド)に基づく疎水性モノマーおよびカチオン性モノマーとの組み合わせでPEGM部分を含むポリマーを開示している。これらのポリマーは、したがって、疎水性モノマーを含んでおり、それらは十分な化粧品特性を得ることを可能としないことが分かった。
加えて、特許特開2002-284627号公報は、PEGタイプのモノマーが第四級アミン部分を含むモノマーと組み合わされているカチオン性ポリマーを含む組成物を開示している。実のところ、その第四級部分の存在は、場合によっては不十分な化粧品としての品質の原因となり得て、シャンプーの際の除去が困難となり得る余分の付着を、塗布中にもたらす可能性がある。
さらに、特開2003-055164号公報は、PEGMタイプの部分を含むポリマーを開示しているが、これらのポリマーは、橋かけされ、それが、それらの合成の制御およびそれらのシャンプー時の除去を困難にする。
文献特開2000-302649号公報は、カチオン性または両性モノマー、ポリエーテル基を有する特にPEGMまたはPPOタイプのモノマー、および任意の主として疎水性であり得るモノマー(ステアリルメタクリレート)を含むポリマーを含む毛髪用組成物を開示している。
加えて、特開07-285831号公報は、また、PEGMタイプのモノマーを、イオン性、カチオン性または両性モノマーおよびC1〜C24アルキル(メタ)アクリレートタイプの主として疎水性のさらなるモノマーとの組み合わせで含むポリマーを含む毛髪用組成物を開示している。
しかしながら、ブチルアクリレートまたはステアリルアクリレートタイプの疎水性モノマーの存在は、適切な化粧品特性、特に十分良好な化粧品としての品質およびシャンプーによる十分な除去性を得ることを可能とはしない。
出願国際公開第03/075867号も知られており、その出願は、2つのエチレンブロックにより構成されているポリ(アルキレングリコール)ブロックを含む線状ブロックコポリマーを開示している。これらのポリマーは、ポリマーに高い結晶性を付与し、それにより不透明な製品および/またはべたべたした性質を示す製品を生じることになり得る高い質量のポリ(アルキレングリコール)タイプの中心となるブロックを有する欠点を示す。
さらに、これらの文献に開示されているすべてのポリマーにおいて、イオン性モノマーは主としてカチオン性モノマーであり、それは、それらが、アニオン性界面活性剤が存在する中に持ち込まれると毛髪に付着層を形成する可能性がある。実際のところ、多くの場合、例えば、ラッカータイプのリーブイン整髪製品の場合、特に、例えばアニオン性界面活性剤を含むシャンプーで洗浄することにより容易に除去することができる入手可能な組成物を有することが有利であり得る。
出願国際公開第03/075867号も知られており、その出願は、2つのエチレンブロックにより構成されているポリ(アルキレングリコール)ブロックを含む線状ブロックコポリマーを開示している。これらのポリマーは、ポリマーに高い結晶性を付与し、それにより不透明な製品および/またはべたべたした性質を示す製品を生じることになり得る高い質量のポリ(アルキレングリコール)タイプの中心となるブロックを有する欠点を示す。
さらに、これらの文献に開示されているすべてのポリマーにおいて、イオン性モノマーは主としてカチオン性モノマーであり、それは、それらが、アニオン性界面活性剤が存在する中に持ち込まれると毛髪に付着層を形成する可能性がある。実際のところ、多くの場合、例えば、ラッカータイプのリーブイン整髪製品の場合、特に、例えばアニオン性界面活性剤を含むシャンプーで洗浄することにより容易に除去することができる入手可能な組成物を有することが有利であり得る。
Exploring QSAR: hydrophobic, electronic and steric constants (ACS professional reference book, 1995)
Gnanou等、「Chimie et physico-chimie des polymers(ポリマーの化学および物理化学)」(Dunodによる出版)
毛髪にポリマーの十分な付着層を得るために、PEGM(複数)およびアニオン性の部分を含むポリマーを使用することが好ましいことを当該出願企業は見出すこととなった。
当該出願企業は、毛髪化粧用製品に整髪およびコンディショニング効果を与えることを可能にし、同時に例えばシャンプーにより除去することが容易な新規なポリマーを明らかにした。
意外なことに、本発明によるポリマーは、例えばラッカーまたはシャンプータイプの配合物に適用すると、有利な化粧品特性を有する。具体的には、毛髪は、シャンプーの途中で容易にもつれが解け、それは塗布後軟らかさを示し、乾燥後、本発明による組成物は、また、著しく有利な毛髪の再整形を可能にすることがわかった。
加えて、これらの組成物を塗布することにより、シャンプーにより容易に除去することができる整髪効果を得ることが可能となる。
最後に、本発明によるポリマーは、例えばポンプアクションのスプレー中に容易に配合することができる。
本説明を確約するものではないが、これらの特性は、特にポリマー鎖中にPEG(メタ)アクリレート(PEGM)部分が存在し、その構成部分が、得られる効果に大きく寄与するためであると考えられる。
本発明の主題は、したがって、ポリマーの全体重量に対する重量%で、
a)10〜80重量%の以下で規定する式(I)の1つまたは複数のモノマー、
b)20〜90重量%の無水マレイン酸および以下で規定する式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つのアニオン性モノマー、
c)および場合により0〜70重量%の非イオン性親水性モノマー
を含むエチレン系コポリマーである。
a)10〜80重量%の以下で規定する式(I)の1つまたは複数のモノマー、
b)20〜90重量%の無水マレイン酸および以下で規定する式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つのアニオン性モノマー、
c)および場合により0〜70重量%の非イオン性親水性モノマー
を含むエチレン系コポリマーである。
本発明の他の主題は、生理的に許容される媒体中に、少なくとも1つの上記コポリマーを含む組成物である。
本発明は、一般に水中で運搬することができる、すなわち、水に溶解または分散可能なポリマーを提供する利点を有しており、それは、一般に塩基水溶液と共に、それらを化粧品組成物、特にスキンケアまたは毛髪用組成物に有利に使用することを可能とする。
「水溶性」または「水に溶解する」という用語は、ポリマーが、25℃で少なくとも5重量%の割合で透明な水中の溶液を形成することを意味するものと理解されたい。
「水分散性」または「水に分散する」という用語は、ポリマーが、水中で25℃で5重量%の濃度で、微細な、一般に球状の粒子の安定な懸濁液または分散液を形成することを意味するものと理解されたい。前記分散液を構成している粒子の平均粒度は、1μm未満、より一般的には5と400nmの間で、好ましくは10から250nmまで変動する。これらの粒径は光散乱により測定する。
本説明を継続すると、「環状基」という用語は、当然ながら、それ自体場合により置換されている1つまたは複数の飽和および/または不飽和環の形(例えば、シクロヘキシル、シクロデシル、ベンジルまたはフルオレニル)で存在することができる単環式または多環式の基と、前記環の1つまたは複数を含む基(例えば、p-(t-ブチル)シクロヘキシルまたは4-ヒドロキシベンジル)も意味する。
「飽和および/または不飽和基」という用語は、当然ながら、完全に飽和している基、芳香族基を含む完全に不飽和の基、および1つまたは複数の二重結合および/または三重結合を含み、残りの結合が一重結合である基を意味する。
本発明によるエチレン系コポリマーは、したがって、単独または混合物として存在することができる少なくとも1つの式(I)、
[式中:
R1は、水素原子またはCpH2p+1(pは、1と12の間すべてを含む整数である)タイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、
Zは、-COO-、-CONH-、-CONCH3-、-OCO-、-O-、-SO2-、-CO-O-CO-または-CO-CH2-CO-から選択される二価の基であり、
xは、0または1であり、
R2は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の二価の炭化水素基であり、
mは、0または1であり、
nは、3と300の間すべてを含む整数であり、
R3は、水素原子またはO、N、S、F、SiおよびPから選択される1から20個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の炭化水素基である]
のモノマーおよびそれらの塩を含む。
R1は、水素原子またはCpH2p+1(pは、1と12の間すべてを含む整数である)タイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、
Zは、-COO-、-CONH-、-CONCH3-、-OCO-、-O-、-SO2-、-CO-O-CO-または-CO-CH2-CO-から選択される二価の基であり、
xは、0または1であり、
R2は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の二価の炭化水素基であり、
mは、0または1であり、
nは、3と300の間すべてを含む整数であり、
R3は、水素原子またはO、N、S、F、SiおよびPから選択される1から20個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の炭化水素基である]
のモノマーおよびそれらの塩を含む。
特に、R1は、メチル、エチル、プロピルまたはブチル基を表すことができる。好ましくはR1は、水素またはメチル基を表す。
好ましくは、Zは、-COO-または-CONH-を表す。
好ましくは、xは、1に等しい。
R2基中、1つまたは複数のヘテロ原子は、それらが存在する場合、前記R2基の鎖中に挿入することができ、あるいは前記R2基は、ヒドロキシルまたはアミノ(NH2、NHR'またはNR'R"であり、R'およびR"は、同一であるかまたは異なり、直鎖または枝分かれのC1〜C22のアルキル、特にメチルまたはエチルを表す)等のそれらを含む1つまたは複数の基によって置換されていてもよい。
特に、R2は、
メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、t-ブチレン、n-ヘキシレン、n-オクチレン、n-ドデシレン、n-オクタデシレン、n-テトラデシレンまたはn-ドコセニレン等のアルキレン基、
O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているフェニレン基-C6H4-(オルト、メタまたはパラ)、あるいは、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているベンジレン基-C6H4-CH2-、
式:
メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、t-ブチレン、n-ヘキシレン、n-オクチレン、n-ドデシレン、n-オクタデシレン、n-テトラデシレンまたはn-ドコセニレン等のアルキレン基、
O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているフェニレン基-C6H4-(オルト、メタまたはパラ)、あるいは、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているベンジレン基-C6H4-CH2-、
式:
であり、R'1からR'4が、同一であるかまたは異なり、HならびにO、N、S、F、SiおよびPから選択される1から8個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基から選択され、特にR'1からR'4が、メチルおよび/またはエチルであることができるピリジニウム基、
式-CH2-O-CO-O-、-CH2-CH2-O-CO-O-、-CH2-CO-O-、-CH2-CH2-CO-O-、-CH2-O-CO-NH-、-CH2-CH2-O-CO-NH-; -CH2-NH-CO-NH-または-CH2-CH2-NH-CO-NH-、-CH2-CHOH-、-CH2-CH2-CHOH-、-CH2-CH2-CH(NH2)-、-CH2-CH(NH2)-、-CH2-CH2-CH(NHR')-、-CH2-CH(NHR')-、-CH2-CH2-CH(NR'R")-、-CH2-CH(NR'R")-、-CH2-CH2-CH2-NR'-、-CH2-CH2-CH2-O-;-CH2-CH2-CHR'-O-(但し、R'およびR"は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から12個のへテロ原子を場合によって含む直鎖または枝分かれのC1〜C22アルキルを表す)の基、
またはこれらの基の混合物
であることができるかまたはそれを含むことができる。
式-CH2-O-CO-O-、-CH2-CH2-O-CO-O-、-CH2-CO-O-、-CH2-CH2-CO-O-、-CH2-O-CO-NH-、-CH2-CH2-O-CO-NH-; -CH2-NH-CO-NH-または-CH2-CH2-NH-CO-NH-、-CH2-CHOH-、-CH2-CH2-CHOH-、-CH2-CH2-CH(NH2)-、-CH2-CH(NH2)-、-CH2-CH2-CH(NHR')-、-CH2-CH(NHR')-、-CH2-CH2-CH(NR'R")-、-CH2-CH(NR'R")-、-CH2-CH2-CH2-NR'-、-CH2-CH2-CH2-O-;-CH2-CH2-CHR'-O-(但し、R'およびR"は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から12個のへテロ原子を場合によって含む直鎖または枝分かれのC1〜C22アルキルを表す)の基、
またはこれらの基の混合物
であることができるかまたはそれを含むことができる。
好ましくは、nは、5と200の間のすべてを含み、さらに好ましくは7と100の間のすべてを含み、実にさらには9と50の間のすべてを含む。
好ましくは、R3は、水素原子; O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合によって置換されているベンジルまたはフェニル基; あるいはO、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C30、特にC1〜C22、実にさらにはC2〜C16のアルキル基である。
これらのベンジル、フェニルまたはアルキル基は、特に、次の官能基:
から選択され、あるいは、-SO3H、-COOH、-PO4、-NR5R6 または-N+R5R6R7[式中、R5、R6およびR7は、互いに独立して、Hまたは1つまたは複数のへテロ原子あるいはt-ブチルオキシカルボニル(BOCとしても知られる)もしくは9-フルオレニルメトキシカルボニル(FmoCとしても知られる)等の保護基を場合によって含む直鎖、枝分かれもしくは環状のC1〜C18アルキル、特にメチルから選択される]から選択される官能基を含むことができる。
R3基の中では、メチル、エチル、プロピル、ベンジル、エチルヘキシル、ラウリル、ステアリルまたはベヘニル(- (CH2)21-CH3)鎖、およびさらに、例えば、ヘプタデカフルオロオクチルスルホニルアミノエチルCF3-(CF2)7-SO2-N(C2H5)-CH2-CH2、あるいは、 -CH2-CH2-CN、スクシンイミド、マレイミド、メシチル、トシル、トリエトキシシリルまたはフタルイミド鎖などのフッ素化アルキル鎖が挙げられる。
モノマーのアミン部分は、場合により中和することができる。
塩の中では、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸またはホウ酸等の無機酸の塩を挙げることができる。1つまたは複数のカルボン酸基、スルホン酸基またはリン酸基を含むことができる有機酸の塩を挙げることもできる。それらは、直鎖、枝分かれまたは環状の脂肪族酸あるいは芳香族酸であり得る。これらの酸は、OおよびNから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を、例えばヒドロキシル基の形で、さらに含むことができる。特に、プロピオン酸、酢酸、テレフタル酸、クエン酸および酒石酸を挙げることができる。
その酸基は、LiOH、NaOH、KOH、Ca(OH)2、NH4OH、Mg(OH)2またはZn(OH)2等の無機塩基、あるいは、第一級、第二級または第三級アルキルアミン、例えば、トリエチルアミンまたはブチルアミン等の有機塩基により中和することができる。この第一級、第二級または第三級アルキルアミンは、1つまたは複数の窒素および/または酸素原子を含むことができ、したがって、例えば、1つまたは複数のアルコール官能基を含むことができ、特に、2-アミノ-2-メチルプロパノール、トリエタノールアミンおよび2-(ジメチルアミノ)プロパノールを挙げることができる。リシンまたは3-(ジメチルアミノ)-プロピルアミンもまた挙げることができる。
特に好ましい式(I)のモノマーの中では、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=Hであるポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=メチルであるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートとしても知られるメチルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=アルキルであるアルキルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=フェニルであるポリエチレングリコールフェニルエーテル(メタ)アクリレートとしても知られるフェニルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
次のモノマー:
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=Hであるポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=メチルであるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートとしても知られるメチルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=アルキルであるアルキルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
R1が、Hまたはメチルであり、ZがCOOであり、x=1、m=0、R3=フェニルであるポリエチレングリコールフェニルエーテル(メタ)アクリレートとしても知られるフェニルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
次のモノマー:
(ただし、nは、好ましくは3と100の間のすべてを含み、特に5と50の間のすべてを含み、実にさらには7と30の間のすべてを含む)
を挙げることができる。
を挙げることができる。
市販のモノマーの例としては:
CD 350(メトキシポリエチレングリコール350メタクリレート)およびCD 550(メトキシポリエチレングリコール550メタクリレート)、Sartomer Chemicals社が供給、
M90G[メトキシポリエチレングリコール(9個の繰返し単位)メタクリレート]およびM230G[メトキシポリエチレングリコール(23個の繰返し単位)メタクリレート]、新中村化学工業社から入手可能、
平均分子量が300、475または1100のメトキシポリエチレングリコールメタクリレート、Sigma-Aldrich社から入手可能、
平均分子量が426のメトキシポリエチレングリコールアクリレート、Sigma-Aldrich社から入手可能、
メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、Laporte社から、商品名: MPEG 350、MPEG 550、S10WおよびS20Wとして入手可能、
平均分子量が1900または5000のポリエチレングリコールモノメチルエーテル、モノ(スクシンイミジルスクシナート)エステルの製品、Polysciences社製、
ベヘニルポリエチレングリコールPEG-25メタクリレート、Rhodia社から品名Sipomer BEM入手可能、
平均分子量、236、280または324のポリエチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、Aldrich社から入手可能、
メトキシポリエチレングリコール5000の2-(ビニルスルホニル)-エチルエーテル、Fluka社から商業的に入手可能、
ポリエチレングリコールエチルエーテルメタクリレート、Aldrich社から入手可能、
ポリエチレングリコール8000、4000および2000メタクリレート、Monomer-Polymer & Dajac Laboratories社製、
がある。
CD 350(メトキシポリエチレングリコール350メタクリレート)およびCD 550(メトキシポリエチレングリコール550メタクリレート)、Sartomer Chemicals社が供給、
M90G[メトキシポリエチレングリコール(9個の繰返し単位)メタクリレート]およびM230G[メトキシポリエチレングリコール(23個の繰返し単位)メタクリレート]、新中村化学工業社から入手可能、
平均分子量が300、475または1100のメトキシポリエチレングリコールメタクリレート、Sigma-Aldrich社から入手可能、
平均分子量が426のメトキシポリエチレングリコールアクリレート、Sigma-Aldrich社から入手可能、
メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、Laporte社から、商品名: MPEG 350、MPEG 550、S10WおよびS20Wとして入手可能、
平均分子量が1900または5000のポリエチレングリコールモノメチルエーテル、モノ(スクシンイミジルスクシナート)エステルの製品、Polysciences社製、
ベヘニルポリエチレングリコールPEG-25メタクリレート、Rhodia社から品名Sipomer BEM入手可能、
平均分子量、236、280または324のポリエチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、Aldrich社から入手可能、
メトキシポリエチレングリコール5000の2-(ビニルスルホニル)-エチルエーテル、Fluka社から商業的に入手可能、
ポリエチレングリコールエチルエーテルメタクリレート、Aldrich社から入手可能、
ポリエチレングリコール8000、4000および2000メタクリレート、Monomer-Polymer & Dajac Laboratories社製、
がある。
式(I)のモノマーは、単独でまたは混合物として、最終ポリマーの重量に対して10から80重量%、特に20から70重量%、好ましくは30から60重量%の割合で存在する。
本発明によるエチレン系コポリマーは、また、無水マレイン酸および式(II)のモノマーから選択される1つまたは複数のアニオン性モノマー、またはそれらの塩の1つを含む。
「アニオン性モノマー」という用語は、pH4からpH12の間のマイナスの電荷を有するモノマーを意味するものと理解されたい。
そのモノマーは、したがって、式、
のものであり得、式中、
R1は、水素原子またはCpH2p+1(pは、1と12の間すべてを含む整数である)タイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、
特に、R1は、メチル、エチル、プロピルまたはブチル基を表すことができる。好ましくは、R1は、水素またはメチル基を表す。
Z'は、-COO-、-OCO-または-0-、-SO2-、-CO-O-CO- または-CO-CH2-CO-から選択される二価の基であり、好ましくは、Z'は、-COO-であり、
x'は、0または1、好ましくは1であり、
R'2は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の二価の炭化水素基であり、
R'2基中、1つまたは複数のヘテロ原子は、それらが存在する場合、前記R'2基の鎖中に挿入することができ、あるいは前記R'2基は、ヒドロキシル等のそれらを含む1つまたは複数の基によって置換されていてもよい。
特に、R'2は、
メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、t-ブチレン、n-ヘキシレン、n-オクチレン、n-ドデシレン、n-オクタデシレン、n-テトラデシレンまたはn-ドコセニレン等のアルキレン基、
N、O、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているフェニレン基-C6H4-(オルト、メタまたはパラ)、あるいは、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているベンジレン基-C6H4-CH2-、
式-CH2-O-CO-O-、-CH2-CH2-O-CO-O-、-CH2-CO-O-、-CH2-CH2-CO-O-、-CH2-O-CO-NH-、-CH2-CH2-O-CO-NH-、-CH2-NH-CO-NH-、-CH2-CH2-NH-CO-NH-、-CH2-CHOH-、CH2-CH2-CHOH-、CH2-CH2-CH-O-または-CH2-CH2-CHR'-O-(R'は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から12個のへテロ原子を場合によって含む直鎖または枝分かれのC1〜C22アルキルを表す)の基、
それらの混合物
であることができるかまたはそれらを含むことができる。
m'は、0または1であり、
Yは、-COOH、-SO3H、-OSO3H、-PO3H2および-OPO3H2から選択される基である。
R1は、水素原子またはCpH2p+1(pは、1と12の間すべてを含む整数である)タイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、
特に、R1は、メチル、エチル、プロピルまたはブチル基を表すことができる。好ましくは、R1は、水素またはメチル基を表す。
Z'は、-COO-、-OCO-または-0-、-SO2-、-CO-O-CO- または-CO-CH2-CO-から選択される二価の基であり、好ましくは、Z'は、-COO-であり、
x'は、0または1、好ましくは1であり、
R'2は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の二価の炭化水素基であり、
R'2基中、1つまたは複数のヘテロ原子は、それらが存在する場合、前記R'2基の鎖中に挿入することができ、あるいは前記R'2基は、ヒドロキシル等のそれらを含む1つまたは複数の基によって置換されていてもよい。
特に、R'2は、
メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、t-ブチレン、n-ヘキシレン、n-オクチレン、n-ドデシレン、n-オクタデシレン、n-テトラデシレンまたはn-ドコセニレン等のアルキレン基、
N、O、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているフェニレン基-C6H4-(オルト、メタまたはパラ)、あるいは、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から25個のへテロ原子を場合によって含むC1〜C12アルキル基により場合により置換されているベンジレン基-C6H4-CH2-、
式-CH2-O-CO-O-、-CH2-CH2-O-CO-O-、-CH2-CO-O-、-CH2-CH2-CO-O-、-CH2-O-CO-NH-、-CH2-CH2-O-CO-NH-、-CH2-NH-CO-NH-、-CH2-CH2-NH-CO-NH-、-CH2-CHOH-、CH2-CH2-CHOH-、CH2-CH2-CH-O-または-CH2-CH2-CHR'-O-(R'は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から12個のへテロ原子を場合によって含む直鎖または枝分かれのC1〜C22アルキルを表す)の基、
それらの混合物
であることができるかまたはそれらを含むことができる。
m'は、0または1であり、
Yは、-COOH、-SO3H、-OSO3H、-PO3H2および-OPO3H2から選択される基である。
その酸基は、上で示した無機または有機塩基により中和することができる。
最先端技術によれば、SO4HおよびP04H2の基は、酸素原子を介してR'2基に結合させるのに対して、S03HおよびP03H2の基は、それぞれSおよびP原子を介してR'2基に結合するものと理解される。
好ましいアニオン性モノマーの中では、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、2-カルボキシエチルアクリレート(CH2=CH-C(O)-O-(CH2)2-COOH)、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸、ビニルホスホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、スルファトエチル(メタ)アクリレートおよびこれらの塩、特にアンモニウム塩が挙げられる。
アニオン性モノマーは、最終ポリマーの重量に対して、単独または混合物として、20から90重量%、特に30から80重量%、好ましくは40から70重量%の割合で存在する。
本発明によるエチレン系コポリマーは、上で述べたもの以外の他のモノマーを場合により含むことができる。それが上記のさらなるモノマーを含む場合、後者は本発明の意味において親水性であるといわれる非イオン性モノマーから必ず選択する。
「親水性モノマー」という用語は、モノマーが、log pとも呼ばれる1-オクタノール/水の見掛けの分配係数の対数の値で、2以下、例えば、-8と2の間、好ましくは1.5以下、とりわけ1以下、特に-7と1の間、実にさらには-6と0の間、を有することを意味するものと理解されたい。
そのlog pの値は、既知であり、オクタノールおよび水中のモノマーの濃度を測定する標準的な試験により測定される。
その値は、特に、ACD (Advanced Chemistry Development社) Software Solaris V4.67のソフトウェアを使用して計算することができ、それらは、また、Exploring QSAR: hydrophobic, electronic and steric constants (ACS professional reference book, 1995)から得ることもできる。
また、推定値を提供するインターネットサイトも存在する(アドレス: http://esc.syrres.com/interkow/kowdemo.htm)。
ACDソフトウェアを用いて測定したいくつかの標準的なモノマーのlog P値を以下に示す:
さらなる親水性モノマーは、式(III)、
のものから、単独または混合物として、特に選択することができ、
上式中:
R'1は、水素または-CH3であり、
Z"は、-COO-、-CONH-、-CONCH3-、-OCO-、-SO2-、-CO-O-CO-、-CO-CH2-CO-または-O-から、好ましくは-COO- および-CONH-から選択される二価の基であり、
x"は、0または1であり、
R"は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の炭化水素基である。
R"基中、1つまたは複数のヘテロ原子は、それらが存在する場合、前記基の鎖中に挿入することができ、あるいは前記基は、ヒドロキシル、エステル、アミド、ウレタンまたは尿素等のそれらを含む1つまたは複数の基によって置換されていてもよい。
特に、R"は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、フェニル、ベンジルもしくはフルフリル基または式-CH2-CH2-CH2OH、-CH2-CH2-OHもしくは-CH2-CH2-CH2-OHの基であり得る。
上式中:
R'1は、水素または-CH3であり、
Z"は、-COO-、-CONH-、-CONCH3-、-OCO-、-SO2-、-CO-O-CO-、-CO-CH2-CO-または-O-から、好ましくは-COO- および-CONH-から選択される二価の基であり、
x"は、0または1であり、
R"は、O、N、S、F、SiおよびPから選択される1から18個のへテロ原子を含むことができる1から30個の炭素原子の、直鎖、枝分かれまたは環状の、飽和または不飽和の、場合によっては芳香族の炭化水素基である。
R"基中、1つまたは複数のヘテロ原子は、それらが存在する場合、前記基の鎖中に挿入することができ、あるいは前記基は、ヒドロキシル、エステル、アミド、ウレタンまたは尿素等のそれらを含む1つまたは複数の基によって置換されていてもよい。
特に、R"は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、フェニル、ベンジルもしくはフルフリル基または式-CH2-CH2-CH2OH、-CH2-CH2-OHもしくは-CH2-CH2-CH2-OHの基であり得る。
さらなる非イオン性親水性モノマーは、特に以下のモノマー:
メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、N-イソプロピルアクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルアセトアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、N-ビニルラクタム、アクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチル-N-ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-メチル-N-ビニルホルムアミドおよびビニルアルコール(酢酸ビニルの形で共重合し、次いで加水分解する)
から選択される。
メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、N-イソプロピルアクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルアセトアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、N-ビニルラクタム、アクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチル-N-ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-メチル-N-ビニルホルムアミドおよびビニルアルコール(酢酸ビニルの形で共重合し、次いで加水分解する)
から選択される。
そのさらなるモノマーは、単独または混合物として、本発明によるポリマー中に存在しない(0%)か、あるいは最終ポリマーの重量に対して最大70重量%に及ぶことができる量で存在してもよく、特に、それは、ポリマーの全体重量に対して、0.1から35重量%、好ましくは1から25重量%、例えば3から15重量%、実にさらには5から9.5重量%の量で存在することができる。
最終ポリマーは、それは場合によってアミン部分を含むことができるが、全体としてはマイナスの電荷を含むポリマーであることが好ましい。
本発明によるポリマーは、当業者にはよく知られており、例えば、Gnanou等による著作物「Chimie et physico-chimie des polymers(ポリマーの化学および物理化学)」(Dunodによる出版)に記載されている標準的な従来のラジカル重合方法により調製することができる。
特にこれらのポリマーは、
アニオン性部分を予め中和するかまたはしないで、水溶液中で直接重合する、
アニオン性部分を予め中和するかまたはしないで、界面活性剤を使用して水中のエマルションとして重合する、
アニオン性部分を予め中和するかまたはしないで、エタノールまたはメチルエチルケトン等の有機溶媒中で重合し、続いて水中に溶解または分散させて溶媒を蒸発させる段階を踏む、ことにより調製することができる。
アニオン性部分を予め中和するかまたはしないで、水溶液中で直接重合する、
アニオン性部分を予め中和するかまたはしないで、界面活性剤を使用して水中のエマルションとして重合する、
アニオン性部分を予め中和するかまたはしないで、エタノールまたはメチルエチルケトン等の有機溶媒中で重合し、続いて水中に溶解または分散させて溶媒を蒸発させる段階を踏む、ことにより調製することができる。
これらの重合は、ラジカル開始剤、特に過酸化物タイプ(Trigonox 21S、t-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノアート)またはアゾタイプ[AIBN V50、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロリド]を、モノマーの全体重量に対して0.3から5重量%の割合で存在させて行うことができる。
本発明によるポリマーは、橋かけさせない。それらは、PEG基を含む1つまたは複数のエチレン性モノマー(そのPEG基は、主鎖に沿ったペンダントである)の、ならびにアニオン性官能基を含む1つまたは複数のエチレン性モノマーおよび場合によって1つまたは複数のその他の一価の非イオン性親水性エチレン性コモノマーの、好ましくはフィルム形成性であるエチレン系ランダムコポリマーの形で提供される。
「「エチレン系」ポリマー」という用語は、エチレン性不飽和を含むモノマーの重合によって得られるポリマーを意味するものと理解されたい。
「「フィルム形成性」ポリマー」という用語は、それ自身単独で、またはフィルムを形成することができるさらなる作用物質の存在下で、支持体、特にケラチン物質に連続した付着性のフィルムを形成することができるポリマーを意味するものと理解されたい。
それらは、好ましくは500と5000000の間、特に1000と3000000の間、より好ましくは2000と2000000、実にさらには4000と500000、とりわけ7000と250000、さらに好ましくは8000と100000の間である重量平均分子量(Mw)を示す。
重量平均分子量(Mw)は、その方法が如何に利用しやすいか(考慮中のポリマーの溶解性)によってゲル浸透クロマトグラフィーによるかまたは光散乱により測定する。
本発明によるポリマーは、水性媒体中で好ましくは運搬することができ、すなわち、好ましくはそれらは、水溶性または水分散性である。
水中への溶解または分散は、それが可溶性の場合はポリマーの直接の溶解により、そうでない場合は、そのポリマーを水中に溶解または分散できるようにするために、酸部分を中和することによって行うことができる。
水性媒体中への溶解または分散は、また、有機溶媒に溶解する中間段階を経て、次に水を加え、その後有機溶媒を蒸発させることにより行うこともできる。
その上、本発明によるポリマーは、構想される塗布に適する水中の粘度を有利に示し、それは、例えば、1と1000mPa・sの間、好ましくは1.5と750mPa・sの間、さらに好ましくは2と500Pa・sの間であることが判っている。
その粘度は、ポリマーの水またはメチルエチルケトン中(溶媒は、そのポリマーの溶解性および/または重合方法により選択する)15重量%溶液に対して、ブルックフィールド粘度計を使用し、00から07まで番号の付いたブルックフィールドモデルから好ましくはローターNo.1を選択したスピンドル型のローターにより、25℃で、測定時間5分をかけて、0.1回転/分と6回転/分の間、好ましくは6回転/分の速度で測定する。その粘度は、ポリマーが水またはメチルエチルケトンに完全に溶解した後で測定する。
当業者であれば、その人の一般知識に基づいてローターを選択することができる。その速度もまた、非常に粘稠ではない液体化合物に対して許容範囲内の正確度で測定を行うことができるように選択される。
加えて、本発明によるポリマーは、好ましくは-150℃と20℃、特に-120℃と10℃の間、さらに好ましくは-100℃と0℃の間のガラス転移温度(Tg)を示し、そのTgは、実施例の前に示す方法により測定する。
本発明によるポリマーは、また、好ましくは-100℃と80℃の間、特に-80℃と50℃の間、さらに好ましくは-70℃と45℃、実にさらには-10℃と25℃の間の融点(M.p.)を示す。
加えて、本発明によるポリマーは、75%相対湿度(75%RH)において、3重量%と150重量%の間、好ましくは4重量%と120重量%の間、特に4.5重量%と90重量%の間の水取込量を好ましくは示し、その水取込量は、実施例の前に示す方法により測定する。
それらは、また、85%相対湿度(85%RH)において、5重量%と90重量%の間、好ましくは7.5重量%と75重量%の間、特に15重量%と60重量%の間の水取込量を示すことができる。
本発明によるポリマーは、化粧品の分野で非常に際立った用途を有する。それらは、組成物中に溶解した形で、例えば水または有機溶媒中に溶解して、あるいは水性または有機の分散体の形で存在することができる。
それらは、化粧品または薬剤組成物中に、組成物の全体重量に対して、ドライベースで、0.01から50重量%、特に0.1から30重量%、実にさらには1から25重量%、さらに好ましくは3から20重量%の割合で使用することができる。
本発明による化粧品または薬剤組成物は、前記ポリマーに加えて、生理的に許容される媒体、特に化粧用としてまたは皮膚科的に許容される媒体、すなわち顔または体の皮膚、毛髪、まつげ、まゆ毛および爪等のケラチン物質と相性のよい媒体を含む。
その組成物は、したがって、水または水とアルコール、特に、エタノール、t-ブタノール、n-ブタノール、イソプロパノールまたはn-プロパノール等の直鎖または枝分かれのC1〜C6モノアルコール、およびグリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコールおよびポリエチレングリコール等のポリオール、あるいはグリコールエーテル特にC2グリコールエーテル、あるいは親水性であるC2〜C4アルデヒド等の親水性有機溶媒(1つまたは複数)との混合物を含む親水性媒体を含むことができる。
その水または水と親水性有機溶媒との混合物は、本発明による組成物中に、組成物の全体重量に対して0.1重量%から99重量%、好ましくは10重量%から80重量%まで変動する含有量で存在することができる。
その組成物は、また、特に周囲温度(一般には25℃)で液体である脂肪物質および/または、ワックス、ペースト状脂肪物質、ガムおよびそれらの混合物等の、周囲温度で固体である脂肪物質からなる脂肪相を含むこともできる。これらの脂肪物質は、動物、植物、鉱物または合成に由来するものであり得る。この脂肪相は、さらに脂肪親和性の有機溶媒を含むことができる。
本発明で使用することができるしばしばオイルとして知られる周囲温度で液体である脂肪物質としては、
ペルヒドロスクアレン等の動物に由来する炭化水素油; 4から10個の炭素原子を含む脂肪酸の液体トリグリセリド(ヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリド等)等の植物性炭化水素油、またはヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、ブドウ種子油、ゴマ油、アンズ油、マカダミア油、ヒマシ油、アボガド油、カプリル/カプリン酸のトリグリセリド、ホホバ油またはシアバター油; 液体パラフィンおよびそれらの誘導体、液体鉱油、ポリデセンまたはパールリーム等の水添ポリイソブテン等の鉱物または合成に由来する直鎖または枝分かれ炭化水素; 例えば、パーセリンオイル(purcellin oil)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシルまたはイソステアリン酸イソステアリル等の特に脂肪酸の合成エステルおよびエーテル; 乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、マレイン酸ジイソステアリル、クエン酸またはヘプタン酸トリイソセチル、脂肪アルコールのオクタノアートまたはデカノアート等のヒドロキシル化エステル; プロピレングリコールジオクタノアート、ネオペンチルグリコールジヘプタノアートまたはジエチレングリコールジイソノナノアート等のポリオールエステル; ペンタエリトリトールエステル; オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノールまたはオレイルアルコール等の12から26個の炭素原子を有する脂肪アルコール; 部分的に炭化水素を含みかつ/またはシリコーンを含むフッ素化油; 揮発性または不揮発性、直鎖または環状のポリメチルシロキサン(PDMS)等のシリコーンオイルであって、場合によってフェニル基を含む、フェニルトリメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルメチルジメチルトリシロキサン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコンまたはポリメチルフェニルシロキサン等のシクロメチコン、ジメチコン等の周囲温度で液体またはペースト状であるもの; またはそれらの混合物
を挙げることができる。
ペルヒドロスクアレン等の動物に由来する炭化水素油; 4から10個の炭素原子を含む脂肪酸の液体トリグリセリド(ヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリド等)等の植物性炭化水素油、またはヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、ブドウ種子油、ゴマ油、アンズ油、マカダミア油、ヒマシ油、アボガド油、カプリル/カプリン酸のトリグリセリド、ホホバ油またはシアバター油; 液体パラフィンおよびそれらの誘導体、液体鉱油、ポリデセンまたはパールリーム等の水添ポリイソブテン等の鉱物または合成に由来する直鎖または枝分かれ炭化水素; 例えば、パーセリンオイル(purcellin oil)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシルまたはイソステアリン酸イソステアリル等の特に脂肪酸の合成エステルおよびエーテル; 乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、マレイン酸ジイソステアリル、クエン酸またはヘプタン酸トリイソセチル、脂肪アルコールのオクタノアートまたはデカノアート等のヒドロキシル化エステル; プロピレングリコールジオクタノアート、ネオペンチルグリコールジヘプタノアートまたはジエチレングリコールジイソノナノアート等のポリオールエステル; ペンタエリトリトールエステル; オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノールまたはオレイルアルコール等の12から26個の炭素原子を有する脂肪アルコール; 部分的に炭化水素を含みかつ/またはシリコーンを含むフッ素化油; 揮発性または不揮発性、直鎖または環状のポリメチルシロキサン(PDMS)等のシリコーンオイルであって、場合によってフェニル基を含む、フェニルトリメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルメチルジメチルトリシロキサン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコンまたはポリメチルフェニルシロキサン等のシクロメチコン、ジメチコン等の周囲温度で液体またはペースト状であるもの; またはそれらの混合物
を挙げることができる。
これらのオイルは、組成物の全体重量に対して、0.01から90重量%まで、より好ましくは0.1から85重量%まで変動する含有量で存在し得る。
本発明による組成物は、また、1つまたは複数の生理的に許容される有機溶媒を含むことができる。
これらの溶媒は、組成物の全体重量に対して、0.1から90重量%まで、好ましくは0.5から85重量%まで、より好ましくは10から80重量%まで、さらに好ましくは30から50重量%まで変動する含有量で一般に存在することができる。
上で述べた親水性有機溶媒に加えて、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンまたはアセトン等の周囲温度において液体であるケトン; プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートまたはジプロピレングリコールモノ(n-ブチル)エーテル等の周囲温度において液体であるプロピレングリコールエーテル; 酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸n-ブチルまたは酢酸イソペンチル等の短鎖エステル(全体で3から8個までの炭素原子を有する); ジエチルエーテル、ジメチルエーテルまたはジクロロジエチルエーテル等の25℃で液体のエーテル; デカン、ヘプタン、ドデカン、イソドデカンまたはシクロヘキサン等の25℃で液体のアルカン; トルエンおよびキシレン等の25℃で液体の環状芳香族化合物; ベンズアルデヒドまたはアセトアルデヒド等の25℃で液体のアルデヒド、およびそれらの混合物を特に挙げることができる。
本発明の意味の範囲内で「ワックス」という用語は、最高で120℃に及ぶことができる25℃以上の融点を有しており、可逆的に固体/液体の状態変化をする、周囲温度(25℃)で固体の脂肪親和性の化合物を意味するものと理解されたい。そのワックスを液体状態にする(融解する)と同時に、場合によって存在させるオイルとそれを混和させ、微視的には均一な混合物を形成することが可能であり、ところが、その混合物の温度を周囲温度に戻すと同時にその混合物のオイルからは再結晶したワックスが得られる。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、Mettler社によりDSC30の名称で販売されている熱量計を使用して測定することができる。
ワックスは、炭化水素、フッ素化および/またはシリコーンワックスであり得、植物、鉱物、動物および/または合成に由来するものであり得る。特にそのワックスは、30℃を超え、さらに好ましくは、45℃を超える融点を示す。本発明の組成物に使用することができるワックスとしては、みつろう、カルナバワックス、カンデリラろう、パラフィンろう、マイクロクリスタリンワックス、セレシンまたはオゾケライト; ポリエチレンまたはフィッシャー-トロプシュワックス、または16から45個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシジメチコン等シリコーンワックス等の合成ワックスが挙げられる。
ガムは、一般に、高分子量のポリジメチルシロキサン(PDMSs)またはセルロースガムあるいは多糖類であり、ベースト状物質は、一般に、ラノリンおよびそれらの誘導体等の炭化水素化合物、またはPDMSである。
固体物質の性質および量は、目的とする力学的性質および目的とする質感に応じて決まる。目安として、該組成物は、組成物の全体重量に対して、0.1から50重量%、より好ましくは1から30重量%のワックスを含むことができる。
本発明による組成物は、化粧品組成物で通常使用される、微粒子状態の顔料および/または真珠光沢剤および/または充填剤をさらに含むことができる。
該組成物は、また、当業者にはよく知られている水溶性染料または脂溶性染料から選択されるその他の着色材料も含むことができる。
「顔料」という用語は、生理的な媒体中に不溶性であり、組成物に着色することを目的とする任意の形状の白色または有色の無機または有機の粒子を意味するものと理解すべきである。
「充填剤」という用語は、組成物にコシまたは剛さを与え、かつ/またはメーキャップに柔らかさ、無光沢および均一性を与えることを目的とする、無色または白色、無機または合成の板状または非板状の粒子を意味するものと理解すべきである。
「真珠光沢剤」という用語は、特にある特定の貝の貝殻に生成するか、あるいは合成された任意の形状の虹色の粒子を意味するものと理解すべきである。
顔料は、最終の組成物の0.01から25重量%の割合、好ましくは3から10重量%の割合でその組成物中に存在させることができる。それらは、白色または有色の無機または有機顔料であり得る。チタン、ジルコニウムまたはセリウムの酸化物、亜鉛、鉄またはクロムの酸化物、鉄青、クロム水和物、カーボンブラック、群青(アルミノケイ酸塩、ポリスルフィド)、ピロリン酸マンガンおよび銀粉またはアルミニウム粉等のいくつかの金属粉を挙げることができる。D&C顔料、唇および皮膚にメーキャップ効果を与えるために通常採用する、カルシウム、バリウム、アルミニウム、ストロンチウムまたはジルコニウム塩であるレーキも挙げることができる。
真珠光沢剤は、組成物中に0.01から20重量%の割合、好ましくは3から10重量%の濃度の状態で存在させることができる。考えられる真珠光沢剤の中では、天然の真珠層、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料またはオキシ塩化ビスマスを被覆した雲母、および着色した酸化チタンをコーティングした雲母を挙げることができる。
組成物中に、単独または混合物として、組成物の全体重量に対して、0.001から15重量%、好ましくは0.01から5重量%、特に0.1から2重量%の割合で存在させることができる脂溶性または水溶性染料の中では、ポンソーのジナトリウム塩、アリザリングリーンのジナトリウム塩、キノリンイエロウ、アマランスのトリナトリウム塩、タルトラジンのジナトリウム塩、ローダミンのモノナトリウム塩、フクシンのジナトリウム塩、キサントフィル、メチレンブルー、コチニールカルミン、ハロゲン酸、アゾまたはアントラキノン染料、硫酸銅、硫酸鉄、スーダンブラウン、スーダンレッドおよびアンナットー、ならびにサトウダイコンジュースとカロチンを挙げることができる。
本発明による組成物は、1つまたは複数の充填剤を、組成物の全体重量に対して、特に、0.01%から50重量%までの範囲、好ましくは0.02%から30重量%までの範囲の含有量でさらに含むことができる。その充填剤は、無機または有機であり、任意の形状、小板、球または長円形であり得る。タルク、雲母、シリカ、カオリン、ポリアミド[ナイロン(登録商標)]粉末、ポリ(β-アラニン)粉末、ポリエチレン粉末、テトラフルオレエチレンポリマー[テフロン(登録商標)]粉末、ラウロイルリジン、デンプン、窒化ホウ素、ポリマーの中空微小球、例えばポリ(塩化ビニリデン)/アクリロニトリル例えばExpancel(登録商標)(Nobel lndustrie社)のもの、アクリル酸コポリマー[Dow CorningからのPolytrap(登録商標)]およびシリコーン樹脂ミクロビーズ[例えば、東芝からのトスパール(登録商標)]のもの等、ポリオルガノシロキサンエラストマーの粒子、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび塩基性炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカ微小球[MaprecosからのSilica Beads(登録商標)]、ガラスまたはセラミックのマイクロカプセル、あるいは8から22個の炭素原子、好ましくは12から18個の炭素原子を有する有機カルボン酸から誘導された金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
該組成物は、フィルム形成性ポリマー等のさらなるポリマーを、なおその上、含むことができる。本発明によれば、「フィルム形成性ポリマー」という用語は、それ自身単独で、またはフィルムを形成することができるさらなる作用物質の存在下で、支持体、特にケラチン物質に連続した付着性のフィルムを形成することができるポリマーを意味するものと理解されたい。本発明の組成物に使用することができるフィルム形成性ポリマーの中では、ラジカルタイプまたは重縮合タイプの合成ポリマー、天然起源のポリマーおよびそれらの混合物、特に、アクリルポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ尿素またはニトロセルロース等のセルロースポリマーを挙げることができる。
該組成物は、また、組成物の全体重量に対して、0.01%と50重量%の間、好ましくは0.1%と40重量%の間、さらにより好ましくは0.5%と30重量%の間の量で一般に存在する少なくとも1つの界面活性剤を有利に含むこともできる。
この界面活性剤は、アニオン性、両性、非イオン性またはカチオン性界面活性剤またはそれらの混合物から選択することができる。
本発明を実施するために適する界面活性剤は、特に、単独または混合物としての、
アニオン性界面活性剤であって、その中でも、単独または混合物として、次の化合物: アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルアリールポリエーテル硫酸塩、モノグリセリド硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテルスルホコハク酸塩、アルキルアミドスルホコハク酸塩、アルキルスルホスクシンアミド酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アシルサルコシン酸塩、アシルイセチオン酸塩およびN-アシルタウリン酸塩であって、これらの様々な化合物すべてのアルキルまたはアシル基が、好ましくは8から24個の炭素原子を含み、アリール基が、好ましくはフェニルまたはベンジル基を示す塩(特に、アルカリ金属、とりわけナトリウムの塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩またはマグネシウム塩)を挙げることができる。
アニオン性界面活性剤であって、その中でも、単独または混合物として、次の化合物: アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルアリールポリエーテル硫酸塩、モノグリセリド硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテルスルホコハク酸塩、アルキルアミドスルホコハク酸塩、アルキルスルホスクシンアミド酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アシルサルコシン酸塩、アシルイセチオン酸塩およびN-アシルタウリン酸塩であって、これらの様々な化合物すべてのアルキルまたはアシル基が、好ましくは8から24個の炭素原子を含み、アリール基が、好ましくはフェニルまたはベンジル基を示す塩(特に、アルカリ金属、とりわけナトリウムの塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩またはマグネシウム塩)を挙げることができる。
また、オレイン酸、リシノール酸、パルミチン酸およびステアリン酸、ココナッツ油および水添ココナッツ油の酸の塩等脂肪酸の塩; アシル基が8から20個の炭素原子を含むアシル乳酸塩; アルキル-D-ガラクトシドウロン酸およびそれらの塩、ならびにポリオキシアルキレン化(C6〜C24)アルキルエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C6〜C24)アルキルアリールエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C6〜C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸およびそれらの塩、特に2から50個のエチレンオキシド基を含むもの、およびそれらの混合物も挙げることができる。
非イオン性界面活性剤であって、その中でも、単独または混合物として、ポリエトキシ化、ポリプロトキシ化またはポリグリセロール化脂肪アルコール、α-ジオール、アルキルフェノールまたは酸であって、例えば8から18個の炭素原子を含む脂肪鎖を有しており、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド基の数が特に2から50個までの範囲であることが可能であり、グリセロール基の数が特に2から30個までの範囲であることが可能であるものを挙げることができる。
非イオン性界面活性剤であって、その中でも、単独または混合物として、ポリエトキシ化、ポリプロトキシ化またはポリグリセロール化脂肪アルコール、α-ジオール、アルキルフェノールまたは酸であって、例えば8から18個の炭素原子を含む脂肪鎖を有しており、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド基の数が特に2から50個までの範囲であることが可能であり、グリセロール基の数が特に2から30個までの範囲であることが可能であるものを挙げることができる。
エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマーおよびエチレンオキシドとプロピレンオキシドの脂肪アルコールとの縮合物; 2から30モルのエチレンオキシドを好ましくは有するポリエトキシ化脂肪酸アミド; 平均して1から5個、特に1.5から4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪酸アミド; 2から30モルのエチレンオキシドを有するソルビタンのオキシエチレン化エステル; 脂肪酸のスクロースエステル、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、アルキルポリグリコシド、N-アルキルグルカミン誘導体、または(C10〜C14)アルキルアミンもしくはN-アシルアミノプロピルモルホリンのオキシド等のアミンオキシドも挙げることができる。
両性界面活性剤は、単独または混合物として、脂肪族第二級または第三級アミンであって、その脂肪族基が、8から22個の炭素原子を含み、少なくとも1つの水可溶化性アニオン基(例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩またはホスホン酸塩)を含む直鎖または枝分かれ鎖であるものを挙げることができ、また、(C8〜C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、ココアミドプロピルベタイン等の(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルベタイン、または(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルスルホベタインも挙げることができる。
カチオン性界面活性剤は、単独または混合物として、
A) 次の一般式(XVI)、
両性界面活性剤は、単独または混合物として、脂肪族第二級または第三級アミンであって、その脂肪族基が、8から22個の炭素原子を含み、少なくとも1つの水可溶化性アニオン基(例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩またはホスホン酸塩)を含む直鎖または枝分かれ鎖であるものを挙げることができ、また、(C8〜C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、ココアミドプロピルベタイン等の(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルベタイン、または(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルスルホベタインも挙げることができる。
カチオン性界面活性剤は、単独または混合物として、
A) 次の一般式(XVI)、
の第四級アンモニウム塩を挙げることができ、式中、Xは、ハロゲン化物(塩化物、臭化物またはヨウ化物)または(C2〜C6)アルキルスルフェート、より特定すればメチルスルフェート、ホスフェート、アルキル-またはアルキルアリールスルネナートから選択されるアニオン、およびアセテートまたはラクテート等の有機酸から誘導されるアニオンであり、
a) R1からR3の基は、同一であるかまたは異なることができ、1から4個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれの脂肪族基またはアリールもしくはアルキルアリール等の芳香族基を表す。その脂肪族基は、特に、酸素、窒素、硫黄またはハロゲン等のへテロ原子を含むことができる。その脂肪族基は、例えば、アルキル、アルコキシまたはアルキルアミド基から選択され、R4は、16から30個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれのアルキル基を示す。
a) R1からR3の基は、同一であるかまたは異なることができ、1から4個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれの脂肪族基またはアリールもしくはアルキルアリール等の芳香族基を表す。その脂肪族基は、特に、酸素、窒素、硫黄またはハロゲン等のへテロ原子を含むことができる。その脂肪族基は、例えば、アルキル、アルコキシまたはアルキルアミド基から選択され、R4は、16から30個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれのアルキル基を示す。
好ましくは、カチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(例えば塩化物)である。
b)R1およびR2の基は、同一であるかまたは異なることができ、1から4個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれの脂肪族基またはアリールもしくはアルキルアリール等の芳香族基を表す。その脂肪族基は、特に、酸素、窒素、硫黄またはハロゲン等のへテロ原子を含むことができる。その脂肪族基は、例えば、約1から4個の炭素原子を含む、アルキル、アルコキシ、アルキルアミドおよびヒドロキシアルキル基から選択され、R3およびR4は、同一であるかまたは異なるものであり、12から30個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれのアルキル基を示し、前記基は、少なくとも1つのエステルまたはアミド官能基を含む。
R3およびR4は、特に、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキルまたは(C12〜C22)アルキルアセテート基から選択される。
b)R1およびR2の基は、同一であるかまたは異なることができ、1から4個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれの脂肪族基またはアリールもしくはアルキルアリール等の芳香族基を表す。その脂肪族基は、特に、酸素、窒素、硫黄またはハロゲン等のへテロ原子を含むことができる。その脂肪族基は、例えば、約1から4個の炭素原子を含む、アルキル、アルコキシ、アルキルアミドおよびヒドロキシアルキル基から選択され、R3およびR4は、同一であるかまたは異なるものであり、12から30個の炭素原子を含む直鎖または枝分かれのアルキル基を示し、前記基は、少なくとも1つのエステルまたはアミド官能基を含む。
R3およびR4は、特に、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキルまたは(C12〜C22)アルキルアセテート基から選択される。
好ましくは、該カチオン性界面活性剤は、ステアルアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウム塩(例えば塩化物)である。
B) 例えば次の式(XVII)
B) 例えば次の式(XVII)
のもの等のイミダゾリニウム第四級アンモニウム塩:
式中、R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニルまたはアルキル基、例えば獣脂脂肪酸誘導体を表し、R6は、水素原子、C1〜C4アルキル基または8から30個の炭素原子を含むアルケニルもしくはアルキル基を表し、R7は、C1〜C4アルキル基を表し、R8は、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、xは、ハロゲン化物、ホスフェート、アセテート、ラクテート、アルキルスルフェート、またはアルキル-またはアルキルアリールスルネナートの群から選択されるアニオンである。R5およびR6は、12から21個の炭素原子を含むアルケニルまたはアルキル基の混合物例えば獣脂脂肪酸の誘導体を好ましくは示し、R7は、好ましくはメチルを示し、R8は、好ましくは水素を示す。上記の製品は、例えば、クオタニウム-27(CTFA1997)またはクオタニウム-83(CTFA1997)であり、それらは「Rewoquat」W75、W90、W75PGまたはW75HPGの品名でWitco社により販売されている。
C)式(XVIII)、
式中、R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニルまたはアルキル基、例えば獣脂脂肪酸誘導体を表し、R6は、水素原子、C1〜C4アルキル基または8から30個の炭素原子を含むアルケニルもしくはアルキル基を表し、R7は、C1〜C4アルキル基を表し、R8は、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、xは、ハロゲン化物、ホスフェート、アセテート、ラクテート、アルキルスルフェート、またはアルキル-またはアルキルアリールスルネナートの群から選択されるアニオンである。R5およびR6は、12から21個の炭素原子を含むアルケニルまたはアルキル基の混合物例えば獣脂脂肪酸の誘導体を好ましくは示し、R7は、好ましくはメチルを示し、R8は、好ましくは水素を示す。上記の製品は、例えば、クオタニウム-27(CTFA1997)またはクオタニウム-83(CTFA1997)であり、それらは「Rewoquat」W75、W90、W75PGまたはW75HPGの品名でWitco社により販売されている。
C)式(XVIII)、
のジ(第四級アンモニウム)塩:
式中、R9は、約16から30個の炭素原子を含む脂肪族基を示し、R10、R11、R12、R13およびR14は、同一または異なるものであり、水素または1から4個の炭素原子を含むアルキル基から選択され、xは、ハロゲン化物、アセテート、ホスフェート、ニトレートおよびメチルスルフェートの群から選択されるアニオンである。上記のジ(第四級アンモニウム)塩は、特に、プロパン獣脂ジアンモニウムジクロリドを含む。
D)次式(XIX)、
式中、R9は、約16から30個の炭素原子を含む脂肪族基を示し、R10、R11、R12、R13およびR14は、同一または異なるものであり、水素または1から4個の炭素原子を含むアルキル基から選択され、xは、ハロゲン化物、アセテート、ホスフェート、ニトレートおよびメチルスルフェートの群から選択されるアニオンである。上記のジ(第四級アンモニウム)塩は、特に、プロパン獣脂ジアンモニウムジクロリドを含む。
D)次式(XIX)、
の少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩:
式中、
R15は、C1〜C6アルキル基およびC1〜C6ヒドロキシアルキル基またはジヒドロキシアルキル基から選択され、
R16は、
基
式中、
R15は、C1〜C6アルキル基およびC1〜C6ヒドロキシアルキル基またはジヒドロキシアルキル基から選択され、
R16は、
基
飽和または不飽和、直鎖または枝分かれのC1〜C22炭化水素基R20、
水素原子
から選択され、
R18は、
基
水素原子
から選択され、
R18は、
基
飽和または不飽和、直鎖または枝分かれのC1〜C6炭化水素基R22、
水素原子
から選択され、
R17、R19およびR21は、同一または異なるものであり、飽和または不飽和、直鎖または枝分かれのC7〜C22炭化水素基から選択され、
n、pおよびrは、同一または異なるものであり、2から6までの値を有する整数であり、
yは、1から10までの値を有する整数であり、
xおよびzは、同一または異なるものであり、0から10までの値を有する整数であり、
X-は、有機または無機、単一アニオンまたは錯アニオンであり、
ただし、x+y+zの和は、1から15の値を持ち、xが0の値であるとき、R16は、R20を示し、zが0の値であるとき、R18はR22を示すことを条件とする。
水素原子
から選択され、
R17、R19およびR21は、同一または異なるものであり、飽和または不飽和、直鎖または枝分かれのC7〜C22炭化水素基から選択され、
n、pおよびrは、同一または異なるものであり、2から6までの値を有する整数であり、
yは、1から10までの値を有する整数であり、
xおよびzは、同一または異なるものであり、0から10までの値を有する整数であり、
X-は、有機または無機、単一アニオンまたは錯アニオンであり、
ただし、x+y+zの和は、1から15の値を持ち、xが0の値であるとき、R16は、R20を示し、zが0の値であるとき、R18はR22を示すことを条件とする。
本発明による組成物は、また、ビタミン、香料、真珠光沢剤、増粘剤、ゲル化剤、微量元素、柔軟剤、金属イオン封鎖剤、塩基性化または酸性化剤、防腐剤、日焼け止め剤、酸化防止剤、脱毛症に効果のある薬剤、ふけ取り剤、噴射剤、セラミドまたはそれらの混合物等の化粧品に通常使用される成分を含むことができる。勿論、当業者であれば、本発明による組成物の有利な特性がその考えた添加によって全くまたは実質的に不利な作用を受けないように、このまたはこれらの任意のさらなる化合物および/またはそれらの量を選択することを獲得するであろう。
好ましい実施形態において、本発明による組成物は、少なくとも1つの防腐剤を含むが、その「防腐剤」という用語は、化粧品組成物を何らかの有害な物理化学的および細菌による変化から保護する目的を有する任意の天然または人工の技術上の添加剤を意味するものと理解されたい。したがって、例えば、
抗菌性防腐剤: パラベンもしくは4-ヒドロキシ安息香酸、ソルビン酸のエステル、2-フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、トリクロサンまたは第四級アンモニウム、
抗酸化性防腐剤: トコフェロールまたはビタミンE、精油、パルミチン酸アスコルビル、BHT、BHAまたはガラート
を挙げることができる。
抗菌性防腐剤: パラベンもしくは4-ヒドロキシ安息香酸、ソルビン酸のエステル、2-フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、トリクロサンまたは第四級アンモニウム、
抗酸化性防腐剤: トコフェロールまたはビタミンE、精油、パルミチン酸アスコルビル、BHT、BHAまたはガラート
を挙げることができる。
本発明による組成物は、特に水中油滴型のベシクルによる懸濁液、分散液; 場合により増粘した、実際はさらにゲル化した油状溶液; 水中油滴型、油中水滴型または多層エマルション; ゲルまたは泡沫; 油のゲルまたは乳化したゲル; ベシクル特に脂質ベシクルの分散体; 二相または多相ローション; またはスプレーの形態で提供される。この組成物は、ローション、クリーム、外用薬、ソフトペースト、軟膏、特にスティックとしてまたは皿中に注型または成形した固体、あるいはコンパクト固体の外観を有することができる。
当業者であれば、適切な投与形態、およびその調製の方法を、その人の一般知識に基づき、一方では使用する成分の性質、特にその媒体中での溶解性を、他方ではその組成物に対して想定される用途を考慮に入れて選択することができる。
本発明に
よる化粧品組成物は、体または顔の皮膚、唇および毛髪を手入れするためおよび/またはメーキャップするための製品の形態、アンチサンまたはセルフタンニング製品の形態、あるいは実際には毛髪製品の形態で提供することができる。
よる化粧品組成物は、体または顔の皮膚、唇および毛髪を手入れするためおよび/またはメーキャップするための製品の形態、アンチサンまたはセルフタンニング製品の形態、あるいは実際には毛髪製品の形態で提供することができる。
それは、特に、毛髪分野で特にヘアスタイルまたは髪の形付けのための形状保持のための特別に有利な用途を有している。その毛髪用組成物は、好ましくは、シャンプー、ゲル、ヘアセットローション、ブロードライローション、またはラッカーまたはスプレー等の固着および整髪組成物である。そのローションは、様々な形態で、特に、その組成物の気化した形または泡沫の形での塗布を提供するために、気化器、ポンプ式スプレーまたはエアロゾル容器に封入することができる。
好ましい実施形態において、本発明による組成物は、毛髪、皮膚、まつげ、まゆ毛、爪、唇または頭皮等のケラチン物質、より特定的には毛髪を洗浄または処理するために使用することができる。
本発明による組成物は、シャンプー、シャワー用ジェルおよびフォームバス等の洗剤組成物であり得る。本発明のこの実施形態において、該組成物は、少なくとも1つの洗浄用塩基、一般的には洗浄用塩基水溶液を含む。
本発明の主題は、また、ケラチン物質、特に、体または顔の皮膚、爪、体毛および/またはまつげを含む毛髪を特にメーキャップまたは手入れするために処理するための化粧方法であって、上で規定した化粧品組成物を前記物質に塗布することを含む。
その塗布は、場合により、続いて水ですすぐことができる。かくして、本発明によるこの方法は、ヘアスタイルの形状保持またはトリートメント、手入れ、または、皮膚、毛髪またはその他のケラチン物質からのメーキャップの洗浄もしくは除去を可能にする。
他の好ましい実施形態において、本発明の組成物は、リンスアウトまたはリーブインタイプのコンディショナーの形態、パーマ、ヘアストレートニング、毛髪染めまたは毛髪脱色用組成物の形態、あるいは、染色、脱色、パーマまたはヘアストレートニングの前または後に、あるいはパーマまたはヘアストレートニングの2場面の間に塗布するためのリンスアウトタイプの組成物の形態で提供することができる。
その組成物が場合によって洗い流すコンディショナーの形態で提供される場合、それは少なくとも1つのカチオン性界面活性剤を、組成物の全体重量に対して例えば一般的には0.1と10重量%の間、好ましくは0.5から5重量%までの濃度で含むのが有利である。
本発明の組成物は、また、皮膚の洗浄用組成物の形態、特に入浴またはシャワー用の溶液またはゲルの形態あるいはメーキャップ除去剤の形態で提供することができる。
本発明の組成物は、また、皮膚および/または毛髪の手入れのための水性または水/アルコール
系ローションの形態で提供することもできる。
系ローションの形態で提供することもできる。
本発明を次の実施例により、より詳細に説明する。
Tgの測定
ポリマーの6重量%水溶液からフィルムを調製し、50%相対湿度および25℃に制御された雰囲気中で48時間乾燥した。かくして得られたフィルムは、10と20μmの間の厚さを有する。
ポリマーの6重量%水溶液からフィルムを調製し、50%相対湿度および25℃に制御された雰囲気中で48時間乾燥した。かくして得られたフィルムは、10と20μmの間の厚さを有する。
その測定装置は、DSC(TA Instruments社)である。
そのフィルムから得られた試料を、密閉したるつぼ中に入れ、次の手順に従って加熱する。
始動温度Tiでの平衡、
加熱1: +10℃/分の速度での最終温度Tf(℃)までの温度上昇、
1分間の等温の持続、
-10℃/分の速度でのTi(℃)までの温度低下、
加熱2: +10℃/分の速度でのTf(℃)までの温度上昇、
1分間の等温の持続、
ただし、Tiは、初期温度の-120℃、Tfは、最終温度の+120℃である。
Tg値は、加熱段階1および2の間で測定する。
始動温度Tiでの平衡、
加熱1: +10℃/分の速度での最終温度Tf(℃)までの温度上昇、
1分間の等温の持続、
-10℃/分の速度でのTi(℃)までの温度低下、
加熱2: +10℃/分の速度でのTf(℃)までの温度上昇、
1分間の等温の持続、
ただし、Tiは、初期温度の-120℃、Tfは、最終温度の+120℃である。
Tg値は、加熱段階1および2の間で測定する。
水取込量の測定
約1gの乾燥したポリマーを、予め風袋Tを測定した直径4.5cm(0.01m2)のアルミニウムの皿に入れる。乾燥は、減圧下の60℃のオーブン中で48時間かけて行う。皿を取り出して直ぐに(オーブンから取り出した後1分未満)計量する。P1が得られる。
約1gの乾燥したポリマーを、予め風袋Tを測定した直径4.5cm(0.01m2)のアルミニウムの皿に入れる。乾燥は、減圧下の60℃のオーブン中で48時間かけて行う。皿を取り出して直ぐに(オーブンから取り出した後1分未満)計量する。P1が得られる。
皿をその後、考慮中の相対湿度(75%RHまたは85%RH)を有するグローブボックス中に入れ、6時間その中に置いたままにする。それらをその後そのグローブボックスから取り出した後直ぐに再度計量する。P2が得られる。
水取込量は次のようにして計算する: [(P2-P1)×100]/(P1-T)
50mlのメチルエチルケトン(MEK)を、2つの滴下漏斗、還流冷却器および機械式攪拌器を備えた(四つ口)反応器に導入し、その反応器を80℃にする。
同時に、50gのポリエチレングリコールメタクリレート(PEGM 550)、1gのTrigonox 21Sおよび75gのMEKを含む溶液1を用意する。
75mlのMEKおよび50gのアクリル酸を含む溶液2も用意する。
溶液1および2を四つ口反応器に30分かけて同時に流し込む。得られた溶液をその後80℃で5時間保持する。得られた橙黄色の溶液を冷却する。690mlの1N水酸化ナトリウム溶液を攪拌しながら次に加え、次いで溶媒(MEK)を蒸発させる。95gのポリマーが得られる。
実施例1と同様にして、50gのポリエチレングリコールメタクリレート(PEGM2000)および50gのアンモニウムスルファトエチルメタクリレートを2.5gの過硫酸カリウムが存在する200mlの水中で反応させる。この混合物を70℃に4時間加熱し、次いで25℃に冷却する。ドライベースで33%のポリマー含量を有するオレンジ色の粘稠な溶液が得られる。
実施例1と同様にして、75gのポリエチレングリコールメタクリレート(PEGM2000)および25gの3-スルホプロピルアクリレートのカリウム塩を2.5gの過硫酸カリウムが存在する200mlの水中で反応させる。この混合物を70℃に4時間加熱し、次いで25℃に冷却する。ドライベースで30%のポリマー含量を有する浅黄色の溶液が得られる。
実施例1と同様にして、75gのポリエチレングリコールメタクリレート(PEGM2000)および25gのアンモニウムスルファトエチルメタクリレートを2.5gの過硫酸カリウムが存在する200mlの水中で反応させる。この混合物を70℃に4時間加熱し、次いで25℃に冷却する。ドライベースで33%のポリマー含量を有する浅黄色の溶液が得られる。
75%RHにおける水取込量および上で調製したポリマーの粘度(ポリマーの15重量%水溶液の、25℃におけるブルックフィールドN0.1スピンドル型ローター、速度6回転/分、測定時間5分によるブルックフィールド粘度)を測定する。
結果を下の表に示す:
次の成分(重量%):
6%の実施例4に記載のポリマー(ドライベースで33%の含有量のもの)、
十分量の防腐剤、
100%にするために十分な水、
を含む整髪剤組成物を調製する。
6%の実施例4に記載のポリマー(ドライベースで33%の含有量のもの)、
十分量の防腐剤、
100%にするために十分な水、
を含む整髪剤組成物を調製する。
得られた整髪剤組成物は、シャンプーによって容易に除去できる良好な整髪効果を与える。
次の成分(重量%):
7.5%の硫酸ラウリルエーテル、
2.5%のココベタイン両性界面活性剤(Cognis社からのDehyton AB30)、
5%のココポリグルコシド界面活性剤(Cognis社からのPlantacare 818 UP)、
3%の実施例2に記載のポリマー(ドライベースで33%の含有量のもの)、
100%にするために十分な水、
を含むシャンプー組成物を調製する。
7.5%の硫酸ラウリルエーテル、
2.5%のココベタイン両性界面活性剤(Cognis社からのDehyton AB30)、
5%のココポリグルコシド界面活性剤(Cognis社からのPlantacare 818 UP)、
3%の実施例2に記載のポリマー(ドライベースで33%の含有量のもの)、
100%にするために十分な水、
を含むシャンプー組成物を調製する。
湿った環境および乾燥した環境において、良好なもつれを解く特性および改良された整髪が見られる。
Claims (2)
- エチレン系コポリマーであって、ポリマーの全体重量に対する重量%で、
a)10〜80重量%の式(I):
R1は、水素原子またはCpH2p+1のタイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、但し、pは、1と12の間すべてを含む整数であり、
Zは、-COO-であり、
xは、1であり、
mは、0であり、
nは、3と300の間すべてを含む整数であり、
R3は、水素原子または1から30個の炭素原子を有する、直鎖の飽和炭化水素基である]
の1つまたは複数のモノマーおよびそれらの塩、ならびに、
b)20〜90重量%の式(II):
R1は、水素原子またはCpH2p+1(pは、1と12の間すべてを含む整数である)のタイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、
Z'は、-COO-であり、
x'は、0または1であり、
R'2は、アルキレン基であり、
m'は、0または1であり、
Yは、-COOH、-SO3H、-OSO3Hから選択される基である]
のモノマーから選択される1つまたは複数のアニオン性モノマー、またはそれらの塩の1つ
のラジカル重合によって得られるコポリマーを含む化粧品組成物。 - エチレン系コポリマーであって、ポリマーの全体重量に対する重量%で、
a)30〜60重量%の式(I):
R1は、水素原子またはCpH2p+1のタイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、但し、pは、1と12の間すべてを含む整数であり、
Zは、-COO-であり、
xは、1であり、
mは、0であり、
nは、3と300の間すべてを含む整数であり、
R3は、水素原子または1から30個の炭素原子を有する、直鎖の飽和炭化水素基である]
の1つまたは複数のモノマーおよびそれらの塩、
b)40〜70重量%の式(II):
R1は、水素原子またはCpH2p+1(pは、1と12の間すべてを含む整数である)のタイプの直鎖もしくは枝分かれ炭化水素基であり、
Z'は、-COO-であり、
x'は、0または1であり、
R'2は、アルキレン基であり、
m'は、0または1であり、
Yは、-COOH、-SO3H、-OSO3Hから選択される基である]
のモノマーから選択される1つまたは複数のアニオン性モノマー、またはそれらの塩の1つ、ならびに
c)1〜25重量%の1つまたは複数のさらなる非イオン性親水性モノマー
のラジカル重合によって得られるコポリマーを含む化粧品組成物。
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