JP2009184901A - 水素製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】化石燃料を改質・変成して得られた変成ガスからCOを除去して精製することにより燃料電池用の水素ガスを製造する方法において、水素ガスの製造装置の小型化および低コスト化を実現しうる水素製造方法を提供する。
【解決手段】天然ガス、灯油等の化石燃料を原料Aとし、水蒸気を添加して改質反応器1にて改質して得た改質ガスBを、例えば高温変成反応器2のみを1段で用いて変成し、変成ガスC中のCO濃度が1容量%以上8容量%以下となるように調整した後、CO除去装置3にて変成ガスC中のCOをCO吸着剤で10ppm以下まで除去して燃料電池4用の水素ガスDを製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、天然ガス、灯油等の化石燃料を原料として改質反応および変成反応により生成させた変成ガスを、さらに精製して燃料電池用の水素ガスを得る水素製造方法に関する。
近年、地球温暖化防止対策ともあいまって、エネルギの原油依存体質からの脱却が世界的規模で重要課題となっており、環境保全に対する取組みが先行する欧州の先進国はもとより、米国や日本をはじめとするアジア諸国においても、水素ガスをエネルギ源とする燃料電池の実用化に向けての取組みが活発化している。
燃料電池の燃料として使用される水素ガスの製造方法についても多くの研究が進められているが、現時点で最も安価で実現性の高い製造方法は、原料として天然ガス、灯油等の化石燃料を使用し、これらに水蒸気を添加し改質・変成して水素ガスを製造する方法である。このような原料を改質・変成して水素ガスを製造する方法、例えば天然ガスを原料として用いるプロセスでは、通常水蒸気改質+変成法が最もよく用いられている。天然ガスの主成分はメタン(CH)であり、水蒸気改質+変成法においては以下のような2段階の反応で水素が生成する。
(1)改質反応
CH+HO → CO+3H
(2)変成反応
CO+HO → CO+H
上記のような反応が理想的に進行すれば、生成物はHとCOのみであるが、実際にはメタンのコーキングによる炭素の生成防止の観点より、過剰の水蒸気を用いる。このとき、改質反応および変性反応後のガス(以下、「変成ガス」と呼ぶ。)中には水素(H)および二酸化炭素(CO)と合わせて水蒸気(HO)が残留するとともに、未反応メタン(CH)、一酸化炭素(CO)が含まれることになる。特に、燃料としての水素ガス中にCOが含まれると、固体高分子形燃料電池などの低温形燃料電池の場合、電極用触媒に用いられる白金(Pt)にCOが吸着して劣化し、出力が低下する問題がある。このため、上記の変性ガス中に残留するCOの濃度は、通常0.5容積%以上1.0容積%未満(以下「容積%」を単に「%」と表示する。)であるが、被毒劣化防止の観点からCOを10ppm以下の濃度に下げる必要がある。
従来から実施されている変成ガスからの水素ガスの精製法としては、水素PSAが挙げられる。水素PSA法は、吸着剤への各ガス成分の吸脱着挙動の違いを利用して分離する方法であり、高圧下で不純物ガス成分であるCO、CO、CH、HOなどを吸着させ、これらのガス成分より吸着親和性の低いHのみを回収する方法である。吸着した不純物ガス成分は、減圧により脱着させて系外に放出される。本方法による水素PSA装置は、複数の吸着塔から構成され、それぞれの吸着塔では吸着工程、均圧工程、減圧工程、パージ工程および昇圧工程を組み合わせた操作が繰り返され、装置全体では連続水素精製装置として機能する。上記吸着塔には、吸着剤として活性炭、ゼオライトおよび活性アルミナを単独でまたは積層して充填しており、99.999%以上の高純度水素を製造することができる。しかしながら、これらの吸着剤でCOをppmレベルまで除去するためには大量の吸着剤が必要であり、そのために吸着塔が大型化するとともに、Hの収率が低下するという問題があるため、家庭用など水素製造量が100Nm/h以下の小規模装置の場合は経済性が低下するために適用が困難である。
また、変成ガスからの水素ガスの精製法として、変成ガス中のCOをCO選択酸化触媒にて除去する方法も検討されている(非特許文献1参照)。しかしながら、本法ではCOを酸化させるために系内に空気を導入するが、COの酸化除去に必要な量論値を超えて酸素を供給しなければCOを十分に除去することができない。このため、量論値を超えて導入された酸素はHと反応することからHが消費され、Hの回収効率(収率)が低下してしまうとともに、空気中のNが系内に混入するために水素純度が低下してしまうという問題がある。したがって、本法により処理する変成ガス中のCO濃度はできるだけ低いほうが望ましく、CO濃度低減のために変成反応をできるだけ進行させる手段として、450〜320℃程度でFe−Cr系変成触媒(高温変成触媒)によってCO濃度を2〜3%まで低下させた後、300〜150℃程度でCu−Zn系変成触媒(低温変成触媒)によってCO濃度を1%未満に低下させるようにした2段で処理する方法や、耐熱性を向上させたCu−Zn系変成触媒と冷却機構を組み込んだ熱交換式変成反応器を用いて1段で処理する方法が採用されている。
しかしながら、変成反応は触媒を大量に必要とするために改質反応と比較して容器が大型化すること、反応により発生した熱を除去するために適切に熱交換する必要があること、触媒として高価な金属を使用するためにコストが高くなることなどの問題がある。特に家庭用燃料電池システムでは、システムの小型化と低コスト化が必須であり、変成反応器の小型簡素化が求められているが、現状の改質工程、変成工程(高温変成+低温変成の2段)およびCO選択酸化工程で構成されるシステム(図2参照)や、改質工程、変成工程(熱交換式変成のみの1段)およびCO選択酸化工程で構成されるシステム(図3参照)では、改質反応後のガス(改質ガス)中のCO濃度が10%以上となり、それを変成反応器で1%未満に低下させる必要があることから、変成反応器が著しく大型化する問題がある。
また、原料に添加される水蒸気のモル数と、該原料中に含有される炭化水素の炭素元素のモル数との比(スチーム/カーボン比;以下「S/C」と表記する。)は、メタンを例にとると量論的には2.0である(上記段落[0004]参照)が、実際には、炭素析出による触媒劣化を防止する観点からS/C=2.8程度で運転されている(例えば、特許文献1参照)。また、CO濃度低減のため変成反応をできるだけ進行させる観点からも、このような高いS/Cで運転することが推奨されている。
しかしながら、S/Cを量論比より高い値で運転すること、すなわち、水蒸気を過剰に添加することは、該過剰な水蒸気を供給するために水を加熱するのに必要な熱量が増大し、改質プロセスの熱効率が悪化する問題を有していた。
石田政義監修,「家庭用燃料電池の開発と課題」,株式会社シーエムシー出版,2004年12月28日,p.80−82 特開2005−206413号公報(表1)
そこで本発明の目的は、化石燃料を改質・変成して得られた変成ガスからCOを除去して精製することにより燃料電池用の水素ガスを製造する方法において、水素ガスの製造装置の小型化および低コスト化を実現しうる水素製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、天然ガス、灯油等の化石燃料を原料とし、水蒸気を添加して改質反応および変成反応により、COを含有する水素リッチな変成ガスを生成させ、該変成ガスからCOを除去して燃料電池用の水素ガスを得る水素製造方法であって、前記変成ガス中に含まれるCOの濃度が1容量%以上8容量%以下となるように変成反応を調節し、該変成ガス中のCOをCO吸着剤で10ppm以下まで除去して前記燃料電池用の水素ガスを得ることを特徴とする水素製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記変成反応の調節を、高温変成反応器のみを用いることによって行う請求項1に記載の水素製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記変成反応の調節を、低温変成反応器のみを用いることによって行う請求項1に記載の水素製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記水蒸気のモル数と、前記原料中に含有される炭化水素の炭素元素のモル数との比(スチーム/カーボン比)を、2.0以上2.8未満とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記CO吸着剤が、シリカ、アルミナ、活性炭、グラファイトおよびポリスチレン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の担体に、ハロゲン化銅(I)および/もしくはハロゲン化銅(II)を担持させた材料、またはこの材料を還元処理したものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素製造方法である。
本発明によれば、変成ガス中に含まれるCOの濃度が1容量%以上8容量%以下となるように変成反応を調節し、該変成ガス中のCOをCO吸着剤で10ppm以下まで除去して燃料電池用の水素ガスを得ることで、以下の効果が得られる。すなわち、変成ガス中のCO濃度が従来法より高い範囲まで許容できるので、変成反応器の負荷が減少して小型化が可能となる。また、CO吸着剤を用いることで、水素PSA法に比べて吸着剤量を大幅に低減できる。したがって、水素製造装置全体が小型化でき、省スペース化が実現できる。また、吸着剤使用量低減による低コスト化も実現できる。さらに、CO吸着剤を用いることで、従来のCO酸化触媒を用いた方法と異なり変成ガスに空気を導入する必要がないので、より純度の高い水素ガスが製造できる。
また、変成反応の調節により該反応に必要な水蒸気が減少するため、低S/Cでの運転が可能となり、改質プロセスの熱エネルギ効率が向上する。
以下、本発明の実施形態に係る水素製造プロセスについて図1のフロー図を参照しつつ詳細に説明する。
〔実施形態〕
図1において、符号1は化石燃料を水蒸気改質して改質ガスを得る改質反応器1、符号2は前記改質ガスを変成して水素リッチな変成ガスを得る変成反応器、符号3は前記変成ガスからCOを吸着除去して燃料電池用の水素ガスに精製するCO除去装置、符号4は前記水素ガスを燃料として発電する燃料電池をそれぞれ示す。
(改質反応器)
本発明の改質反応器1としては、例えば通常用いられる水蒸気改質反応器を用いればよい。改質反応器1にて例えば天然ガスを原料Aとして、これを水蒸気で改質してHおよびCOを主成分とする改質ガスBを生成する。改質ガスB中には、通常約15%のCOが含まれる。
(変成反応器)
本発明の変成反応器2としては、例えば高温変成反応器のみを用いることができる。高温変成反応器の触媒としては、上述したように、例えばFe−Cr系変成触媒を用いればよい。改質ガスBに必要によりさらに水蒸気を添加して、450〜320℃程度で変成反応を起こさせ、Hを主成分とする(水素リッチな)変成ガスCを生成する。
この変成ガスC中に残留するCOの濃度は1%以上8%以下とする。該残留CO濃度を1%未満とすると、従来法と同様に、変成反応器が大型化し、変成反応に用いる触媒の使用量が増大するためであり、他方、残留CO濃度が8%を超えると、実施例で後述するように、CO吸着剤に吸着したCOを再生時に脱着して改質反応器の加熱燃料として用いる場合、熱量が余ってしまい、熱エネルギ効率(すなわち、単位化石燃料当たりの生成水素量)が却って低下してしまうためである。
なお、変成ガスC中には従来法より高濃度のCOが残留するが、CO吸着剤を用いた高効率のCO除去装置3を後段に配置することで、COを10ppm以下まで問題なく低減できる。
このように、高温変成反応器と低温変成反応器の2段で変成反応を行う必要があった従来法と比べて、高温変成反応器のみ、または、低温変成反応器のみの1段で変成反応を終えられることから、変成反応器を大幅に小型化できる。
また、変成反応は一次反応であるため、例えば、COについて入口濃度:15%、出口濃度:1%とする場合に必要な触媒量を1とすると、入口濃度:15%、出口濃度:3%とする場合に必要な触媒量は約0.5ですむので、変成ガスC中のCO濃度を従来法より高い範囲まで許容することで、変成反応用の触媒の使用量も大幅に低減できる。
さらに、改質反応および変成反応で必要とされる水蒸気の量が減少することから、従来2.8程度であったS/Cを低下させることができ、水を加熱するのに必要な熱量を低減でき、改質プロセスの熱エネルギ効率を向上することができる。推奨されるS/Cの範囲は、2.0以上2.8未満、さらには、2.2〜2.6である。
なお、このように従来よりS/Cを低下させても、変成反応器での反応率を従来より下げているため、炭素析出による触媒劣化の問題を防止しうる。
なお、後工程のCO除去装置3においては低温ほど吸着反応が促進されることから、変成反応器2とCO除去装置3との間に高温の変成ガスCを冷却するための熱交換器(図示せず)を設けてもよい。また、CO除去装置3内に水分を除去する機構を設けてもよい。
(CO除去装置)
本発明のCO除去装置3としては、例えば、CO吸着剤を充填したCO吸着塔を複数塔備えた構成を採用すればよい。そして、各塔において、変成ガスBからのCO吸着除去操作とCO吸着剤の再生操作をサイクリックに切り替えて運転することにより、連続的に変成ガスCからCOを吸着除去して、CO含有量の低い(10ppm以下の)水素ガスDを精製(製造)することが可能となる。
CO吸着剤としては、シリカ、アルミナ、活性炭、グラファイトおよびポリスチレン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の担体に、ハロゲン化銅(I)および/もしくはハロゲン化銅(II)を担持させた材料、またはこの材料を還元処理したものが好適に用いられ、なかでもアルミナ担体に塩化銅(I)を担持した材料はCOに対する選択性が高く推奨される。このようなハロゲン化銅を担持させたCO吸着剤は、ゼオライトモレキュラーシーブス、カーボンモレキュラーシーブス、活性炭、または活性アルミナといった従来の吸着剤に比べ数倍〜数十倍のCO吸着容量を有するため、CO吸着塔を大幅に小型化できるとともに、吸着剤の使用量も大幅に低減できる。
なお、CO吸着剤の使用量は、変成ガスC中のCO濃度(1〜8%)と、CO除去後の水素ガスD中の目標CO濃度(10ppm以下)を勘案して設定すればよい。
CO吸着除去操作に従事していたCO吸着塔は、CO吸着剤の吸着性能を維持するために、CO吸着容量を超えてCO吸着塔の出口側からCOが漏れ出てくる前にCO吸着剤を再生する必要がある。CO吸着剤の再生は、吸着サイトに吸着したCOを脱離洗浄するため、また、CO吸着剤から脱離したCOの燃焼カロリ(燃焼熱)を有効活用するため、COおよび酸素を実質的に含まないガスを流通させつつ行う。また、COの脱離反応は温度が高いほど、圧力が低いほど促進されるため、CO吸着剤は40〜150℃に加熱した状態、および/または、減圧した状態で再生(洗浄)を行うことが望ましい。
上記再生用ガスとして用いるCOおよび酸素を実質的に含まないガスとしては、例えば燃料電池4のオフガスや天然ガスを使用すればよい。そして、CO吸着塔からの再生オフガスは、例えば改質反応器1の加熱用燃料として用いればよい。再生オフガス中には、燃料電池4オフガス中の未反応(未燃焼)の水素や天然ガス中の炭化水素とともに、CO吸着剤から脱離したCOが含有されているので、これらのガス成分の燃焼カロリ(燃焼熱)を回収して有効利用でき、改質反応器1に外部から供給する加熱用燃料の使用量を低減できる。
上記のようにして、各CO吸着塔につき、上記吸着操作、加熱・再生操作および冷却操作をサイクリックに切り替えて運転することにより、少なくともいずれか1塔のCO吸着塔は必ず吸着操作に従事していることになることから、CO除去装置3から連続的に、CO濃度が10ppm以下に低減された水素ガスを燃料電池4に供給でき、燃料電池3にてCOによる被毒を防止しつつ、連続して長期に安定した発電を行うことができる。
また、少なくともいずれか1塔にてCO吸着除去操作を行いつつ、他の塔にて吸着剤の再生操作を並行して行うため、吸着剤の再生に要する時間の大幅な短縮が図れ、流通ガスのSV値を大きく設定することが可能となり、CO除去装置3全体として必要なCO吸着剤量を大幅に低減でき、CO除去装置3のコンパクト化が実現できる。
上記のように、本実施形態のフローを採用することで、変成反応器およびCO除去装置をともに小型化できるとともに、変成反応用の触媒およびCO除去用の吸着剤の使用量をともに大幅に低減できるので、水素ガスの製造装置の小型化(すなわち、省スペース化)および低コスト化を実現できる。
(変形例)
上記実施形態では、変成反応器2として、高温変成反応器のみを1段で用いる例を示したが、もともと1段で使用される熱交換式低温変成反応器を用いてもよい。熱交換式低温変成反応器を用いる場合においても、被処理ガス中のCO濃度を従来法より高めの範囲まで許容できるので、反応器を大幅に小型化できる。
また、上記実施形態では、水素製造用の原料Aとして天然ガスを例示したが、炭化水素を含有する化石燃料であればよく、例えば灯油を用いることができる。
シミュレーション計算により、CO吸着剤を用いた水素製造プロセス(発明プロセス1〜3)の熱エネルギ効率と、CO選択触媒を用いた水素製造プロセス(従来プロセス)の熱エネルギ効率の比較を行った。なお、熱エネルギ効率は下記式(1)で定義し、熱量は高位発熱量(HHV)基準とした。
熱エネルギ効率(%)=生成した水素ガスの熱量/(原料天然ガスの熱量+加熱用天然ガスの熱量)×100 … 式(1)
[シミュレーション計算の前提条件]
(1)発明プロセス1〜3と従来プロセスで共通の前提条件
・原料:天然ガス(容量%で、CH:88%、C:6%、C:4%、i−C10:1%、n−C10:1%)
・改質反応器温度:700℃
・ スチーム/カーボン比(モル比):
発明プロセス1:2.8
発明プロセス2:2.4
発明プロセス3:2.0
・改質反応器バーナ燃焼熱利用効率:90%
・改質反応器バーナ出口ガス温度:150℃
・変成反応器温度:280℃
・燃料電池水素利用率:70%
(2)発明プロセス1〜3のみの前提条件
・CO除去装置の前段で水分を除去
・CO吸着剤の吸着温度:40℃
・CO吸着剤の再生温度:120℃
・燃料電池オフガスでCO吸着剤を再生し、その再生オフガスを改質反応器の加熱用燃料として利用し、不足分のみを加熱用天然ガスで補う。
(3)従来プロセスのみの前提条件
・CO選択酸化触媒の温度:150℃
・CO選択酸化触媒でのO/CO比(モル比):1.5
・燃料電池オフガスを改質反応器の加熱用燃料として利用し、不足分のみを加熱用天然ガスで補う。
[計算結果]
変成ガス(変成反応器出口におけるガス)中のCO濃度を15〜0.5%の間で順次変化させた場合における熱エネルギ効率を表1に示す。同じCO濃度で比較すると、いずれも発明プロセス1〜3のほうが従来プロセスより熱エネルギ効率が高いことがわかる。また、発明プロセス1〜3において変成ガス中のCO濃度を1%以上8%以下の範囲に調整することで、従来プロセスにおいて変成ガス中のCO濃度を0.5%以上1%未満とした場合に比べても、高い熱エネルギ効率が得られることがわかる。
また、発明プロセス1、2および3を相互に比較すると、S/Cを低下させることでさらに高い熱エネルギ効率が得られることがわかる。
しかしながら、発明プロセス1〜3においても、変成ガス中のCO濃度が8%を超えると、従来プロセスにおいて変成ガス中のCO濃度を0.5%とした場合よりも熱エネルギ効率が低くなった。これは、CO吸着剤に吸着された後、再生時に脱着したCOの熱量が、改質反応(吸熱反応)に必要な加熱用燃料の熱量を超えて過剰になるため、余分な天然ガスが消費されたことになり、単位天然ガス量当たりの生成水素量が減少してしまうことによる。したがって、このことから、本発明における変成ガス中のCO濃度の上限は8%とする必要がある。
Figure 2009184901
変成ガス(変成反応器出口におけるガス)中のCO濃度を15〜0.5%の間で順次変化させた場合における、従来プロセスに対する発明プロセス1〜3の変成反応器の内容積を比較した結果を表2に示す。なお、同表には、各CO濃度ごとに、従来プロセスの変成反応器の内容積を基準(1.00)として、発明プロセス1〜3の変成器の内容積を相対値で表示した。同表に示すように、発明プロセス1〜3で上限とする条件である、変成ガス中のCO濃度8%において、従来プロセスに比べて変成器の内容積を18%に縮小できることがわかる。
Figure 2009184901
実施形態に係る水素製造プロセスを示すフロー図である。 従来法による水素製造プロセスを示すフロー図である。 従来法による別の水素製造プロセスを示すフロー図である。
符号の説明
1…改質反応器
2…変成反応器
3…CO除去装置
4…燃料電池
A…原料(化石燃料)
B…改質ガス
C…変成ガス
D…水素ガス

Claims (5)

  1. 天然ガス、灯油等の化石燃料を原料とし、水蒸気を添加して改質反応および変成反応により、COを含有する水素リッチな変成ガスを生成させ、該変成ガスからCOを除去して燃料電池用の水素ガスを得る水素製造方法であって、前記変成ガス中に含まれるCOの濃度が1容量%以上8容量%以下となるように変成反応を調節し、該変成ガス中のCOをCO吸着剤で10ppm以下まで除去して前記燃料電池用の水素ガスを得ることを特徴とする水素製造方法。
  2. 前記変成反応の調節を、高温変成反応器のみを用いることによって行う請求項1に記載の水素製造方法。
  3. 前記変成反応の調節を、低温変成反応器のみを用いることによって行う請求項1に記載の水素製造方法。
  4. 前記水蒸気のモル数と、前記原料中に含有される炭化水素の炭素元素のモル数との比(スチーム/カーボン比)を、2.0以上2.8未満とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  5. 前記CO吸着剤が、シリカ、アルミナ、活性炭、グラファイトおよびポリスチレン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の担体に、ハロゲン化銅(I)および/もしくはハロゲン化銅(II)を担持させた材料、またはこの材料を還元処理したものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素製造方法。
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