JP2009184064A - 金属製部品の破断方法及び金属製部品の破断装置 - Google Patents

金属製部品の破断方法及び金属製部品の破断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 第1,第2分割部品を一体化するためのボルト締付軸力を高く安定した所定値に管理できる金属製部品の加工方法を提供する。
【解決手段】金属製部品Wの大径孔H2内に半割型の一対のマンドレル12a,12bを嵌合して、一対のマンドレル12a,12bを離間させることにより金属製部品Wを予定破断部位にて第1分割部品W1と第2分割部品W2とに破断するに際して、予定破断部位付近における所定範囲の面に、大径孔H2内から径方向外方に向けて押圧力を付与して、金属製部品Wにおける大径孔の真円度が悪化することを抑制し、これに伴い、ボルトホール35の真直度が悪化することを抑制する。これにより、第1,第2分割部品W1,W2をボルト締付けにより一体化する際、そのボルトの締付軸力のほとんどを第1,第2分割部品W1,W2の分割面圧着力だけに利用する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、金属製部品の破断方法及び金属製部品の破断装置に関する。
金属製部品の破断方法として、金属製部品の貫通孔内に半割型の一対の拡張具(マンドレル)を嵌合し、その一対の拡張具間に楔を打ち込むことにより、その両拡張具を離間させ、これにより、金属製部品を、貫通孔部分において第1分割部品と第2分割部品とに破断するものが知られている。近時においては、この種の破断方法は、改良が加えられ、特許文献1に示すように、破断起点を確実にコントロールすべく、一対の先の尖った破断用チップを用意し、楔の打ち込みにより一対の拡張具と一対の破断用チップとを拡開させ、その一対の各破断用チップにおける尖った先端部を予定破断部位に食い込ませつつ、その一対の拡張具により金属製部品に破断荷重を作用させるものが提案されている。
特許3334180号公報
しかし、上記金属製部品の破断方法においては、破断用チップの尖った先端部が予定破断部位に食い込み、金属製部品における予定破断部位を含む貫通孔内周面に対して、面をもって十分な押圧力を付与することができない。このため、上記一対の拡張具の離間に伴い、金属製部品が引き延ばされることになり、金属製部品における貫通孔の真円度が悪化すると共に、ボルトホールの真直度が悪化することになっている。この結果、破断後、第1,第2分割部品をボルト締付けにより一体化する際、そのボルトの軸力(締付力)が、分割面圧着力だけでなく、ボルトホールの真直度悪化を矯正する力にも利用されることになり、第1,第2分割部品の分離荷重が低下することになっている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、第1,第2分割部品を一体化するためのボルト締付軸力を高く安定した所定値に管理できると金属製部品の破断方法を提供することにある。
第2の技術的課題は、上記金属製部品の破断方法を使用する金属製部品の破断装置を提供することにある。
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)においては、
金属製部品の貫通孔内に半割型の一対の拡張具を嵌合して、その一対の拡張具を離間させることにより該金属製部品を予定破断部位にて第1分割部品と第2分割部品とに破断する金属製部品の破断方法において、
前記金属製部品を予定破断部位にて破断するに際して、前記予定破断部位付近における所定範囲の面に、前記貫通孔内から径方向外方に向けて押圧力を付与して、該金属製部品の貫通孔が径方向内方に向けて変形することを抑制する構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2〜6の記載の通りとなる。
前記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項7に係る発明)においては、
金属製部品の貫通孔内に半割型の一対の拡張具が嵌合されて、その一対の拡張具が離間されることにより該金属製部品が予定破断部位にて第1分割部品と第2分割部品とに破断される金属製部品の破断装置において、
前記各拡張具に、前記金属製部品を予定破断部位にて破断するに際して、前記予定破断部位付近における所定範囲の面に、前記貫通孔内から径方向外方に向けて押圧力を付与して、該金属製部品の貫通孔が径方向内方に向けて変形することを抑制する押圧具がそれぞれ備えられている構成としてある。この請求項7の好ましい態様としては、請求項8以下の記載の通りとなる。
請求項1に係る発明によれば、金属製部品を予定破断部位にて破断するに際して、予定破断部位付近における所定範囲の面に、貫通孔内から径方向外方に向けて押圧力を付与して、金属製部品の貫通孔が径方向内方に向けて変形することを抑制することから、金属製部品における貫通孔の真円度が悪化することが抑制されることになり、これに伴い、ボルトホールの真直度も悪化することが抑制され、第1,第2分割部品をボルト締付けにより一体化する際、そのボルトの締付軸力のほとんどを第1,第2分割部品の分割面圧着力に利用できる。このため、第1,第2分割部品を一体化するためのボルト締付軸力を高く安定した所定値に管理できる。
請求項2に係る発明によれば、予定破断部位付近における所定範囲の面が、貫通孔内周面のうち、予定破断部位を基準として両側の一定範囲の面であることから、最も変形が大きくなる予定破断部位を中心として押圧力を径方向外方に向けて作用させることができ、金属製部品における貫通孔の変形(貫通孔の真円度悪化)を効果的に抑制できる。
請求項3に係る発明によれば、一対の拡張具に基づく破断荷重が金属製部品に作用する前から、押圧力を予定破断部位付近における所定範囲の面に付与することから、一対の拡張具に基づく破断荷重により貫通孔が変形しようとする前から押圧力を付与して、その変形を的確に抑制できる。
請求項4に係る発明によれば、金属製部品として、予定破断部位を貫通孔周面に対向するようにして2個所設けたものを用意し、各拡張具として、前記一対の拡張具の離間方向に対して直交する方向に変位動する一対の押圧具を備えたものを用意し、各押圧具をもって各予定破断部位付近における所定範囲の面を押圧することにより金属製部品における貫通孔の径方向内方への変形を抑制しつつ、各拡張具をもって金属製部品に破断荷重を作用させることにより金属製部品を予定破断部位にて破断することから、具体的態様をもって前記請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
請求項5に係る発明によれば、金属製部品の予定破断部位が、弱化部として形成されていることから、破断時に必要となる破断荷重を低下させつつ、金属製部品を予定破断部位にて的確に破断できる。
請求項6に係る発明によれば、金属製部品が、一体成形されたエンジンの鋼製コンロッドであり、第1分割部品がコンロッドのロッドであり、第2分割部品がコンロッドのキャップであることから、ロッドとキャップとからなるコンロッドを作製する場合においても、上記各作用効果を得ることができる。特に、金属製部品が鋼製コンロッドとされて、焼結材を用いたコンロッドの場合よりも延性があることから、破断処理に際して、金属製部品における貫通孔の真円度が悪化傾向(変形が大きい状態)を示そうとするけれども、押圧力が貫通孔の真円度の変形に抗することになり、貫通孔における真円度の悪化が抑制された状態で、一体成形された鋼製コンロッドをロッドとキャップに破断できる。このため、一体成形された鋼製コンロッドを破断して形成されたロッドとキャップとをボルトを用いて一体化する場合であっても、それらの一体化のためのボルト締付軸力が低下すること(消費されること)を抑制できる。
請求項7に係る発明によれば、当該装置を用いることにより、請求項1に係る金属製部品の加工方法を使用する金属製部品の加工装置を提供できる。
請求項8に係る発明によれば、前記請求項7と同様の作用効果を、具体的装置を用いて実現できる。
請求項9に係る発明によれば、楔の打ち込みだけにより、拡張具と押圧具とに対して所定の動作を行わせて、前記請求項8と同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
先ず、実施形態に係る金属製部品の破断方法の説明に先立ち、破断すべき金属製部品、金属製部品の破断装置について説明する。
破断すべき金属製部品としては、本実施形態においては、図1,図2に示すように、鋼材料を用いて一体的に作製(一体成形)されたコンロッドWが用いられる。このコンロッドWは、ピストンピンを支持する小径孔H1と、クランクピンを支持する大径孔H2とを備えており、その小径孔H1及び大径孔H2は、研磨加工等の加工により所定の真円度となっている。その大径孔H2の内周面Pには、弱化部としてのV字形状の破断溝(ノッチ)N1,N2が形成されており、その両破断溝N1,N2は、所定の破断線(大径孔H2の中心を通過し、大径孔H2及び小径孔H1の並設方向Bと直交する線)BL上で、コンロッドWをロッドW1とキャップW2の二部品に破断すべく、その破断線BLと交差する大径孔H2の内周面P上を大径孔H2の軸心延び方向に延びている。尚、弱化部は、上記破断溝N1,N2に限らず、例えばレーザ加工で多数の細孔を並べて成形するようにしてもよい。
前記破断装置10は、図3〜図5に示すように、鋼材料を用いて一体的に作製(一体成形)されたコンロッドWをロッドW1とキャップW2の二部品に破断すべく、半割型の一対の拡張具としての一対のマンドレル12a,12bと、その各マンドレル12a(12b)に備えられる押圧具としての一対の拡張駒13a,13bと、そのマンドレル12aと12bとの間に打ち込まれる楔14と、を備えている。
各マンドレル12a(12b)は、図6〜図8に示すように、取付けフランジ部17a(17b)と、その取付けフランジ部17a(17b)上に立設される支柱部18a(18b)とを備えている。各取付けフランジ部17a(17b)は、平面視半円状に形成されており、その外周面は、平坦面19と湾曲面20とを備えている。この各取付けフランジ部17a(17b)は、図示を略すスライドベースにそれぞれ取付けられており、一対のマンドレル12a,12bは、互いに接近、離間動可能となっている。符号21は、取付けフランジ部17a(17b)をスライドベースに取付けるためのボルト取付け孔である。支柱部18a(18b)は、取付けフランジ部17a(17b)の半円よりも縮径された半円状態をもって取付けフランジ部17a(17b)から立ち上がっており、その支柱部18a(18b)の側壁は、平坦面22と、湾曲面23とを形成している。その支柱部18a(18b)の平坦面22は、内面として、取付けフランジ部17a(17b)の平坦面19から面一に立ち上がっており、湾曲面23は、コンロッドWにおける大径孔H2の内周面Pに対する押圧面となるべく、大径孔H2の内周面Pの曲率とほぼ同じ曲率をもって、取付けフランジ部17a(17b)の湾曲面20に対して同心状に配置されている。このため、半割のマンドレル12aと12bとを互いに合わせたとき(近接又は当接させたとき)には、両マンドレル12a、12bの両支柱部18a(18b)は、円柱状となる。
前記各マンドレル12a(12b)の平坦面19,22には、図6〜図8に示すように、縦溝24a(24b)が形成されている。縦溝24a(24b)は、支柱部18a(18b)の軸心延び方向において支柱部18a(18b)及び取付けフランジ部17a(17b)を貫いて延びており、両マンドレル12a、12bの平坦面19,22が合わさったときには、両縦溝24a(24b)に基づき貫通孔25が形成される。各縦溝24a(24b)の底壁24aa(24ba)は、上方側から下方側に向かうに従って縦溝24a(24b)の深さが浅くなっており、両溝24a(24b)が形成する貫通孔25の幅(図7中、左右方向長さ)は、下方に向かうに従って短くなっている。各縦溝24a(24b)の側壁24ab(24bb)は、その両者24ab,24ab(24bb,24bb)間の間隔が、図8に示すように、ほぼ上下方向全体に亘って一定に維持され、その各側壁24ab(24bb)の上縁部24abu(24bbu)のみが面取りされて、両側壁24ab(24bb)間の間隔が、下方側よりも拡がっている。この各側壁24ab(24bb)には、長方形状の側孔26a(26b)がそれぞれ形成されている。各側孔26a(26b)は、縦溝24a(24b)の深さ方向において一定幅Sを維持しつつ、その縦溝24a(24b)内と支柱部18a(18b)外とを連通させており、その各側孔26a(26b)の周縁部のうち、下縁は取付けフランジ部17a(17b)の上面位置に合わせられ、上縁は側壁24ab(24bb)の上縁部24abu(24bbu)に位置されている。
前記拡張駒13a(13b)は、図3〜図8に示すように、前記各側孔26a(26b)に摺動可能にそれぞれ嵌合されている。各拡張駒13a(13b)は、側孔26a(26b)の延び長さよりも多少、長い長さとされており、拡張駒13a(13b)の背面が側壁24ab(24bb)に面一になったときには、その先端部が支柱部18a(18b)の湾曲面23から一定長さだけ突出することになっている(図8参照)。この各拡張駒13a(13b)の先端面は、コンロッドWにおける大径孔H2内周面Pに沿った状態で当接すべく、湾曲されている。
前記楔14は、図4,図5に示すように、一対のマンドレル12a,12bが形成する貫通孔25内をその軸心延び方向に移動するように構成されている。楔14は、その横断面が四角形とされており、楔14の先端側外周面のうち、そのマンドレル12aと12bとの離間方向を向く一方の組における一対の面27a,27bは、作用面として、基端側(上方側)に向かうに従って次第に離れる傾斜面とされている。この両傾斜面27a,27bは、一対のマンドレル12a,12b間への進入に伴って、マンドレル12a,12bにおける両縦溝24a(24b)の底壁24aa(24ba)(テーパ面)24a,24bに当接することになっており、この楔14のさらなる一対のマンドレル12a,12b間への進入により、マンドレル12a,12bは、小径孔H1及び大径孔H2の並設方向Bにおいて、離間することになっている。また、楔14は、図8に示すように、他方の組における一対の面28a,28bの間隔が、図5,図8に示すように、略全長に亘って縦溝24a(24b)の両側壁24ab,24ab(24bb,24bb)間の間隔(一定幅)に略等しくされており、その他方の組における一対の面28a,28bは、縦溝24a(24b)の両側壁24ab,24ab(24bb,24bb)に案内されて摺動することになっている。このため、一対のマンドレル12a,12b間への楔14の進入量にかかわらず、各拡張駒13a(13b)は、支柱部18a(18b)の湾曲面23から一定長さだけ突出した状態が維持される。この楔14の駆動は、図示を略す油圧アクチュエータが担っており、この油圧アクチュエータの駆動力により、楔14は一対のマンドレル12a,12b間に打ち込まれる。
尚、図3、図5中、符号35は、ロッドW1とキャップW2とを一体化するために用いるボルトホールである。
次に、実施形態に係る金属製部品の破断方法について、前記破断装置の作用と共に説明する。
先ず、破断すべき対象として、図1,図2に示すように、鋼材料を用いて一体的に作製(一体成形)されたコンロッドWが用意される。破断すべき対象を、一体的に作製(一体成形)されたコンロッドWとしているのは、コンロッドWをロッドW1とキャップW2の二部品に破断して、その両者W1,W2の破断面を合わせ面として利用することにより、その両者W1,W2の合わせ面に沿う方向の位置ずれを防止するためである。これにより、これまで位置ずれ防止のために用いられてきた規制部品(ピン等)を省くことができることになり、軽量化等を図ることができることになる。破断すべき対象を鋼材料品(スチール材料品)としているは、焼結材料品に比べて延性があるために、破断時に、大径孔H2部分の変形が大きくなり、その変形によりボルトホール35の真直度が、悪化する問題点が発生するものの、その問題点については当該破断方法の実施により解消することになったからである。これにより、ボルトホール35の矯正にボルトの締付軸力が利用されることがなくなり、ボルト締付軸力を高く安定した所定値に管理できることになる。
尚、コンロッドWを鋼材料を用いて一体的に作製しているのは、焼結材を用いて作製された場合に比して強度を高めて軽量化を図るようにするためである。
次に、図3に示すように、破断装置10にコンロッドWがセットされる。このセットにおいては、図3に示すように、上記コンロッドWの大径孔H2内に半割型の一対のマンドレル12a,12bの支柱部18a(18b)が合わせられた状態で嵌合されると共に、そのコンロッドWは、その小径孔H1及び大径孔H2の並設方向Bがマンドレル12a,12bの接近、離間方向となるように位置決めされる。
次に、一対のマンドレル12a,12bにおける両縦溝24a,24bが形成する貫通孔25内に、図4に示すように、楔14が打ち込まれる。この打ち込みによる楔14の貫通孔25内への進入に伴い、その楔14における一対の面27a,27b(テーパ面)と縦溝24a,24bの底壁24aa,24ba(テーパ面)とが当接して、一対のマンドレル12a,12bは押し開かれることになる。このため、コンロッドWの大径孔H2部分は、そのマンドレル12a,12bの離間に基づく破断荷重(拡張力)、破断溝N1,N2の作用を受けることになり、コンロッドWは、ロッドW1とキャップW2の二部品に破断される。
この場合、コンロッドWの大径孔H2部分が、マンドレル12a,12bの離間に基づく破断荷重を受けるに先立ち、図5,図8に示すように、楔14における一対の面28a,28bにより各拡張駒13a,13bが押出され、その各拡張駒13a,13bの先端面により、コンロッドWにおける大径孔H2の内周面Pのうち、各破断溝N1,N2を中心として両側の一定範囲(拡張駒13a,13bの先端面に相当する面)に押圧力が付与され、その各破断溝N1,N2付近における所定範囲の面に径方向外方に向けて応力が働く。このため、この後、上記コンロッドWの大径孔H2部分に、マンドレル12a,12bの離間に基づく破断荷重を作用させたときには、概念的な図9からも明らかなように、同時に、大径孔H2の内周面Pのうち、各破断溝N1,N2付近における所定範囲の面に径方向外方に向けて応力が働いていることになり、コンロッドWの大径孔H2が径方向内方に向けて変形することが抑制されて、コンロッドWにおける大径孔H2の真円度が悪化することが抑えられる。これに伴い、ボルトホール35の真直度も悪化することが抑制され、破断後、ロッドW1とキャップW2をボルト締付けにより一体化する際、そのボルトの締付軸力のほとんどをロッドW1とキャップW2の分割面圧着力に利用できる。この結果、ロッドW1とキャップW2を一体化するためのボルト締付軸力を高く安定した所定値に管理できる。
図10〜図12は、マンドレル12a,12bによる破断荷重と拡張駒13a,13bによる押圧力との分配が、大径孔H2の変形量(真円度)、ノッチ部応力(ノッチが開く方向の引張応力)及び反ノッチ部応力(ノッチが開く方向に対して直交する方向の引張応力)に及ぼす影響について示したものである。解析パターンとしては、マンドレル12a,12bによる破断荷重だけを作用させたもの(パターン1)、パターン1の場合よりも破断荷重を低める一方、拡張駒13a,13bによる押圧力を付加したもの(パターン2)、パターン2の場合よりもさらに破断荷重を低める一方、拡張駒13a,13bによる押圧力を増やしたもの(パターン3)を用意した。トータル荷重は、パターン1〜3のいずれにおいても、80Tonとした。
大径孔H2の変形量に関しては、拡張駒13a,13bによる押圧力の割合が高いほど、良好な真円度を示した。また、ノッチ部応力及び反ノッチ部応力に関しては、マンドレル12a,12bによる破断荷重の割合が高いほど良好な破断性を示し、逆に、拡張駒13a,13bによる押圧力の割合が高いほど、破断性は悪化した。このようなことから、マンドレル12a,12bによる破断荷重と拡張駒13a,13bによる押圧力とは、真円度と破断性を考慮して適切に設定するのが好ましい。
破断すべき一体成形されたコンロッドを示す図。 図1のX2−X2線断面図。 実施形態に係る破断装置にコンロッドがセットされた状態を示す平面図。 実施形態に係る破断装置による一体成形されたコンロッドの破断を説明する説明図。 実施形態に係る破断装置における拡張駒13a(13b)の作動を説明する説明図。 実施形態に係るマンドレルの構造を平面的に説明する説明図。 図6のX7−X7線断面図。 図6のX8−X8線断面図。 マンドレルによる破断荷重と拡張駒による押圧力とが同時に作用していることを概念的に説明する説明図。 解析パターンを概念的に示す図。 大径孔H2の変形量に関し、各解析パターンが及ぼす影響を示す図。 ノッチ部応力及び反ノッチ部応力(引張応力)に関し、各解析パターンが及ぼす影響を示す図。
符号の説明
10 破断装置
12a,12b マンドレル(拡張具)
13a,13b 拡張駒(押圧具)
27a,27b 一対の面(作用面)
H2 大径孔(貫通孔)
N1,N2 破断溝(弱化部)
P 大径孔の内周面
W 一体成形されたコンロッド(金属製部品)
W1 ロッド(第1分割部品又は第2分割部品)
W2 キャップ(第2分割部品又は第1分割部品)

Claims (9)

  1. 金属製部品の貫通孔内に半割型の一対の拡張具を嵌合して、その一対の拡張具を離間させることにより該金属製部品を予定破断部位にて第1分割部品と第2分割部品とに破断する金属製部品の破断方法において、
    前記金属製部品を予定破断部位にて破断するに際して、前記予定破断部位付近における所定範囲の面に、前記貫通孔内から径方向外方に向けて押圧力を付与して、該金属製部品の貫通孔が径方向内方に向けて変形することを抑制する、
    ことを特徴とする金属製部品の破断方法。
  2. 請求項1において、
    前記予定破断部位付近における所定範囲の面が、前記貫通孔内周面のうち、前記予定破断部位を基準として両側の一定範囲の面である、
    ことを特徴とする金属製部品の破断方法。
  3. 請求項1において、
    前記一対の拡張具に基づく破断荷重が前記金属製部品に作用する前から、前記押圧力を前記予定破断部位付近における所定範囲の面に付与する、
    ことを特徴とする金属製部品の破断方法。
  4. 請求項1において、
    前記金属製部品として、前記予定破断部位を前記貫通孔周面に対向するようにして2個所設けたものを用意し、
    前記各拡張具として、前記一対の拡張具の離間方向に対して直交する方向に変位動する一対の押圧具を備えたものを用意し、
    前記各押圧具をもって前記各予定破断部位付近における所定範囲の面を押圧することにより前記金属製部品における貫通孔の径方向内方への変形を抑制しつつ、前記各拡張具をもって前記金属製部品に破断荷重を作用させることにより該金属製部品を予定破断部位にて破断する、
    ことを特徴とする金属製部品の破断方法。
  5. 請求項1において、
    前記金属製部品の予定破断部位が、弱化部として形成されている、
    ことを特徴とする金属製部品の破断方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記金属製部品が、一体成形されたエンジンの鋼製コンロッドであり、
    前記第1分割部品がコンロッドのロッドであり、
    前記第2分割部品がコンロッドのキャップである、
    ことを特徴とする金属製部品の破断方法。
  7. 金属製部品の貫通孔内に半割型の一対の拡張具が嵌合されて、その一対の拡張具が離間されることにより該金属製部品が予定破断部位にて第1分割部品と第2分割部品とに破断される金属製部品の破断装置において、
    前記各拡張具に、前記金属製部品を予定破断部位にて破断するに際して、前記予定破断部位付近における所定範囲の面に、前記貫通孔内から径方向外方に向けて押圧力を付与して、該金属製部品の貫通孔が径方向内方に向けて変形することを抑制する押圧具がそれぞれ備えられている、
    ことを特徴とする金属製部品の破断装置。
  8. 請求項7において、
    前記予定破断部位が、前記貫通孔周面に対向するようにして2個所設けられていると共に、該貫通孔周面に、該各予定破断部位において、弱化部がそれぞれ形成され、
    前記押圧具として、前記各弱化部付近における所定範囲の面をそれぞれ押圧するものがそれぞれ備えられている、
    ことを特徴とする金属製部品の破断装置。
  9. 請求項8において、
    前記一対の拡張具間に打ち込まれて該一対の拡張具を離間させる楔が備えられ、
    前記楔が、前記各押圧具を前記各弱化部付近における所定範囲の面に作動初期から当接させる作用面を備えている、
    ことを特徴とする金属製部品の破断装置。

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