JP2005096066A - コンロッド破断分割装置及びコンロッド破断分割方法 - Google Patents

コンロッド破断分割装置及びコンロッド破断分割方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所望する破断分割面で大端部を破断分割することが可能なコンロッド破断分割装置を提供する。
【解決手段】開口部3aが形成された大端部3を有するコンロッド1を、大端部3で破断分割するコンロッド1の破断分割装置であって、コンロッド1の大端部3の開口部3aに破断分割面4を予定するノッチ5が形成されており、破断分割装置は、大端部3の開口部3aに挿入される第1及び第2の治具21、25から構成される押し治具20と、開口部3aに挿入された治具20を楔の作用により拡張させて、開口部3aを拡げ、大端部3を破断分割する楔及び破断用シリンダと、を少なくとも備え、第1及び第2の治具21、25は、大端部3の開口部3aを拡げる際に、開口部3aの内周面に密着するように接触する接触面22、26と、大端部3の開口部3aを拡げる際に、ノッチ5の近傍に対向して非接触である非接触面23、27と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関に用いられるコンロッドの大端部を破断分割するコンロッド破断分割装置及びコンロッド破断分割方法に関する。
図9は破断分割前のコンロッドの平面図、図10は図9に示すコンロッドを従来の破断分割装置により破断分割した後に組み立てた状態を示す平面図、図11は図9に示すコンロッドの大端部の開口部を従来の破断分割装置により拡げた状態を示す部分拡大平面図、図12(A)及び(B)は変形した開口部が形成された大端部を有する破断分割前のコンロッドを示す図であり、図12(A)はその平面図、図12(B)は図12(A)のXIIB-XIIB線に沿った断面図、図13(A)及び(B)は図12(A)に示すコンロッドを従来の破断分割装置により破断分割した状態を示す図であり、図13(A)はその平面図、図13(B)はその側面図、図14は図13(A)及び(B)に示す破断分割されたコンロッドを組み立てた状態を示す側面図である。
例えば、自動車等のエンジンにおいて用いられるコネクティングロッド1(Connecting rod:以下、単にコンロッドと称する。)は、エンジンにおいてピストンとクランクシャフトとを連結するのに用いられ、図9に示すように、ピストンのピストンピン(不図示)が挿入される開口部2aが形成された小端部2と、クランクシャフト(不図示)が挿入される開口部3aが形成され、破断分割面4で分割された大端部3と、当該小端部2及び大端部3を連結するロッド部8とを有している。
この分割式の大端部3を有するコンロッド1の製造方法として、先ず、前記小端部2、大端部3及びロッド部8を、例えば、ニッケルクロム鋼やクロムモリブデン鋼等の特殊鋼を鍛造等により一体成形し、次に、大端部3の開口部3aの内周面に破断分割面4を予定するためのノッチ5を形成し、その後、当該ノッチ5を基準として、破断分割面4でコンロッド1の大端部3を破断分割する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この大端部3を破断分割するコンロッド1の製造方法は、当該コンロッド1を一体で成形可能であると共に、大端部3を組み立てる際に、破断分割面4に機械加工等を行うことなく、当該破断分割面4を位置合わせ面としてそのまま用いることが可能であるため、生産性向上やコストダウンの観点において優れている。
そして、このコンロッド1の大端部3を破断分割する装置として、隣接して配置された2つのテーブル上に、大端部3の開口部3aに挿入可能で、半円形状の断面を有する固定軸をそれぞれ設け、当該各固定軸を大端部の開口部に挿入した状態で、各固定軸を離遠させるように各テーブルを移動させることにより、前記開口部3aを拡げて、大端部3を破断分割させるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、別のタイプの破断分割装置として、大端部3の開口部3aに半円形状の断面をそれぞれ有する2つのマンドレルを挿入し、油圧シリンダの先端に設けられた楔を当該マンドレルの間に挿入することにより、前記開口部3aを拡げて、大端部3を破断分割させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、図9に示すように、コンロッド1の大端部3には、鍛造等の一体成形時にノッチ5の強度より弱い脆弱部6が、当該ノッチ5又はノッチ5の近傍に形成されている場合がある。このような脆弱部6が形成された大端部3を上述のような破断分割装置により破断分割すると、破断分割面4に生じる引張応力が、その近傍に生じる引張応力に対して相対的に大きくならず、予定していた破断分割面4で破断分割する前に、脆弱部6が破断限界を超え、当該脆弱部6に沿って傾斜した破断分割面4’が形成される場合がある。
このように傾斜した破断分割面4’で大端部3を組み立てると、図10に示すように、組立ボルト9の締結力が前記破断分割面4’に対して斜めに作用し、当該破断分割面4’の傾斜に沿ったズレ方向の力が発生することとなり、大端部3の開口部4が真円とならず、クランクシャフトへの高精度な組み付けを実現することは出来ない。また、大端部3の破断分割時に脆弱部7に従って斜めに引っ張られることとなるので、破断分割面4’に変形やむしれが発生する場合があり、クランクシャフトへの組み付け時に、破断分割面4’同士を高精度に位置決めすることが困難となる場合がある。
このようなコンロッド1をクランクシャフトに組み付けた場合には、クランクシャフトの回転時に、当該開口部4の内周面とクランクシャフトの外周面とが接触して焼き付けを起こし、破損を生じるおそれがある。
また、上記のような破断分割装置では、図11に示すように、大端部3の開口部3aへの押し治具100の挿入作業性を向上させるために、押し治具100の直径を大端部3の開口部3aの内径より小さくすることによりクリアランスを確保している。そのため、油圧シリンダ等を駆動させて押し治具100が拡張すると、初期の接触時には押し治具100の一部(図11において押し治具100の外周面の上端部及び下端部)と開口部3aの一部(図11において開口部3aの内周面の上端部及び下端部)とだけが接触する。そして、さらに押し治具100が拡張すると、この拡張に伴って、大端部3の他の部分より相対的に肉厚が薄く、相対的に強度が弱い薄肉部7に応力が集中し、開口部3aを含む大端部3全体が、図11に実線で示すように変形する場合がある。なお、図11において変形前の大端部3は破線で示されている。
このような場合には、組立ボルト9の座面に傾きが生じ、クランクシャフトへの高精度な組み付けを実現することが出来ず、上記と同様にコンロッド1とクランクシャフトとの焼き付きや破損を生じるおそれがある。
さらに、上記のような破断分割装置では、図12(A)及び(B)に示すように、コンロッド1の大端部3の開口部3aが、真円でなく楕円状であったり(図12(A)参照)、一部の内周面がテーパ状に傾斜している(図12(B)参照)等して変形して形成されていると、押し治具100を拡張させて開口部3aを拡げる際に、押し治具100と開口部3aの内周面との接触に偏りが生じ、大端部3に対して押し治具100の拡張方向と異なる方向、例えば図12(A)及び(B)に示す例ではF方向に破断分割力が作用する。
このコンロッド3の大端部3には、上述の組立ボルト9を挿入するための貫通孔9aがノッチ5の近傍を貫通して形成されているため、上記のような押し治具100の拡張方向とは異なるF方向の破断分割力が作用すると、図13(A)及び(B)に示すように、この貫通孔9aを境界として、大端部3の表裏面でそれぞれ異方向に破断4”が進行し、貫通孔9aを回り込んだ後に、それぞれ異方向に進行した破断4”が段差4aを形成して継がる。この段差4aは、大端部3の表裏面にそれぞれ異方向に進行した破断4”を無理矢理継げているために、引きちぎられるように形成されている。
このように破断分割されたコンロッド1を組み合わせると、図14に示すように、引きちぎるように形成された段差4aでズレが生じて不整合となるため、クランクシャフトへの高精度な組み付けを実現することが出来ず、上記と同様にコンロッド1とクランクシャフトとの焼き付きや破損を生じるおそれがある。
特開昭61−21414号公報 特開平11−42600号公報 特開2002−66998号公報
本発明は、所望する破断分割面で大端部を破断分割することが可能なコンロッド破断分割装置及びコンロッド破断分割方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で成形され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割装置であって、前記コンロッドの大端部の開口部に挿入される治具と、前記開口部に挿入された前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割する拡張手段と、を少なくとも備え、前記治具は、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記開口部の内周面に接触する接触面と、前記破断予定部の近傍に非接触である非接触面と、を有するコンロッド破断分割装置が提供される。
また、上記目的を達成するために、本発明によれば、小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で形成され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割方法であって、前記コンロッドの大端部の開口部に治具を挿入するステップと、前記開口部に挿入された前記治具を前記開口部の内周面の一部に接触させると共に前記破断予定部の近傍を非接触とさせた状態で、前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割させるステップと、を少なくとも備えたコンロッド破断分割方法が提供される。
本発明では、コンロッドの大端部の開口部を拡げる治具に、当該開口部を拡げる際に開口部の内周面に接触する接触面の他に、当該開口部の破断予定部の近傍に非接触な非接触面を意図的に設け、当該破断予定部の近傍に存在する可能性のある脆弱部に治具の外周面を積極的に非接触とする。
これにより、当該治具により大端部の開口部を拡げる際に、当該破断分割面に生じる引張応力が、当該破断分割面の近傍に生じる引張応力に対して相対的に大きくなり、コンロッドの大端部に存在する脆弱部が破断限界を超える前に、破断予定部を基準として予定した破断分割面を破断分割することが可能となるので、コンロッドの大端部に上記の脆弱部が存在して強度にバラツキがあっても、所望する破断分割面でコンロッドの大端部を破断分割することが可能となり、クランクシャフトへの組み付け後に生じる当該クランクシャフトとコンロッドとの焼き付けによる破損を防止することが可能となる。
上記発明においては特に限定されないが、前記コンロッド破断分割装置において、前記治具の接触面は、前記大端部の開口部の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を有し、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記接触面の曲面が、前記開口部の内周面に密着することが好ましい。
また、上記発明においては特に限定されないが、前記コンロッド破断分割方法において、前記治具の接触面は、前記大端部の開口部の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を有し、前記開口部を拡げるステップにおいて、前記接触面の曲面を、前記開口部の内周面に密着させるように、前記開口部内で前記治具を拡張させることが好ましい。
本発明では、コンロッド破断分割装置の治具に非接触面を設けたことによる副次的な効果として、当該治具の開口部への挿入時に十分なクリアランスを確保することが可能となるので、開口部の内周面に接触する治具の接触面の曲面を、当該開口部の内周面の曲率と実質的に同一の曲率にすることが可能となる。
これにより、開口部の内周面と治具の接触面との初期の接触時において、当該治具の接触面の曲面を開口部の内周面に密着させることが可能となるので、上記のようなコンロッドの大端部の変形を防止することが出来る。
また、上記目的を達成するために、本発明によれば、小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で成形され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割装置であって、前記コンロッドの大端部の開口部に挿入される治具と、前記開口部に挿入された前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割する拡張手段と、を少なくとも備え、前記治具は、前記治具の一部が当該治具のその他の部分に対して相対的に揺動可能となっていると共に、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記開口部の内周面の少なくとも一部に接触する接触面を有し、前記治具の一部の接触面は、前記開口部の内周面に向かって円弧状に盛り上がるように形成された盛上部を有するコンロッド破断分割装置が提供される。
また、上記目的を達成するために、本発明によれば、小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で形成され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割方法であって、前記コンロッドの大端部の開口部に治具を挿入するステップと、前記開口部に挿入された前記治具を前記開口部の内周面の少なくとも一部に接触させた状態で、前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割させるステップと、を少なくとも備え、前記開口部を拡げるステップにおいて、前記開口部の内周面に向かって円弧状に盛り上がるように形成された盛上部を有する接触面を前記開口部の内周面に接触させると共に、前記治具の拡張方向以外の方向に沿って、前記治具の一部を当該治具のその他の部分に対して相対的に揺動可能としながら、前記治具を拡張させるコンロッド破断分割方法が提供される。
本発明では、コンロッドの大端部の開口部を拡げる治具の一部を、その他の部分に対して相対的に揺動可能にすると共に、開口部を拡げる際に当該内周面に接触する接触面に、開口部の内周面に向かって円弧状に盛り上がった盛上部を設ける。
これにより、コンロッドの大端部の開口部が変形して形成されていても、治具により大端部の開口部を拡げる際に、治具の一部が揺動して、開口部の穴形状に倣い動作すると共に、接触面の盛上部の円弧稜線で開口部の内周面に接触することにより、治具の拡張方向と実質的に同一方向に力を作用させることが出来、所望する破断分割面で大端部を破断分割することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置の平面図、図2は図1のII-II線に沿う断面図、図3は図1に示すコンロッド破断分割装置の押し治具の部分拡大平面図、図4は図3の破断分割面方向における断面応力を示すグラフ、図5は破断分割面に直交する方向における断面応力を示すグラフである。
本発明の第1実施形態において破断分割の対象となるコンロッド1は、図9を参照して上述したものと同様のものであり、開口部2aが形成された小端部2と、開口部3aが形成された大端部3と、当該小端部2及び大端部3を連結するロッド部8とを、特殊鋼を鍛造等により一体成形し、その後、大端部3の開口部3aの内周面に、例えば、レーザ加工又はブローチ加工等によりV字形状やU字形状の溝等のノッチ5(破断予定部)を形成したものである。
なお、破断分割面4を予定するためのノッチ5の代わりに、例えば、浸炭焼入により破断分断面4を予定していない部分の硬度を高くすることにより、ノッチ5に相当する部分の硬度を相対的に弱くしたり、或いは、上記の小端部2、大端部3及びロッド部8の一体成形時に、ノッチ5に相当する部分に意図的に鍛造欠陥を作り、当該部分の強度を弱くすることにより、破断分割面4を予定しても良い。
このコンロッド1の大端部3を破断分割するための、本発明の第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置1は、図1及び図2に示すように、コンロッド1の大端部3の開口部3aに挿入される第1及び第2の治具21、25から成る押し治具20と、押し治具20に形成された凹部21a、25aに嵌合して第1及び第2の治具21、25を離遠させて、押し治具20を開口部3a内で拡張させる楔30と、押し治具20を拡張させるように楔30を駆動させる破断用シリンダ40と、楔30の作用によりそれぞれ離遠する第1及び第2の治具21、25を支持し、装置基盤90上で摺動可能に配置された第1及び第2のテーブル50、60と、コンロッド1の小端部2の開口部2aに挿入されるピン70と、ピン70及び押し治具20がそれぞれ挿入されたコンロッド1を固定する2つの固定用シリンダ80と、を備えている。
本実施形態に係る破断分割装置10の押し治具20は、図3に示すように、大端部3の開口部3aに当該押し治具20が挿入された際に、前記開口部3aの半分の内周面(図3において上半分の内周面)に対向する第1の治具21と、当該開口部3aの残りの半分の内周面(図3において下半分の内周面)に対向する第2の治具25と、から構成されている。なお、図3において楔30は図示していない。
この押し治具20の第1の治具21は、半円形の両端部を切り取ったような断面形状を有しており、大端部3の開口部3aの内周面の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を含む接触面22と、非曲面の非接触面23と、を有している。この接触面22及び非接触面23は、楔30の作用により大端部3の開口部3aの内部で押し治具20が拡張された際に、前記接触面22が、大端部3の薄肉部7に密着すると共に、非接触面25が、当該開口部3aの内周面におけるノッチ5の近傍に対向して非接触となるように形成されている。なお、非接触面23の形状は、押し治具20の拡張時に、当該非接触面23がノッチ5の近傍の内周面に対向して非接触であれば特にこの形状に限定されず、曲面形状であっても良い。
また、この第1の治具21の接触面22の略中央部には溝部22aが形成されており、この溝部22aは、大端部3の開口部3aの内部で楔30の作用により押し治具20が拡張された際に、大端部3の薄肉部7の近傍と非接触となるように、周囲の曲面に対して相対的に凹んで形成されている。この薄肉部7の近傍は、図3に示すように、ロッド部8に連結され、大端部3において肉厚が厚く、比較的強度の強い部分であるため、押し治具20の拡張時に接触面22が非接触であっても、大端部3に変形を生じさせることはない。
さらに、当該第1の治具21において、第2の治具25に対向する面には、図2に示すような鉛直方向に対して傾斜した斜面を有する凹部21aが形成されており、当該凹部21aに挿入された楔30の斜面が当該凹部21aの斜面に当接しながら、第1及び第2の治具21、25の間を楔の作用により押し広げるようになっている。
これに対し、押し治具20の第2の治具25も、第1の治具21と同様に、半円形の両端部を切り取ったような断面形状を有し、大端部3の開口部3aの内周面の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を含む接触面26と、非曲面の非接触面27とを有しており、当該接触面26の略中央部には溝部26aが形成されていると共に、第1の治具21に対向する面には楔30が挿入される凹部25aが形成されている。なお、第2の治具25の凹部25aには、第1の治具21の凹部21aが有するような斜面は傾斜されていない。
大端部3の開口部3aの内部で楔30の作用により押し治具20が拡張されると、接触面26の円弧状の表面が、大端部3の薄肉部7に密着するように接触し、非接触面27が、ノッチ5の近傍の内周面に対向して非接触となり、さらに、溝部26aが、大端部3の比較的強度の強い部分に対して非接触となる。
本実施形態に係る破断分割装置10の楔30は、図2に示すように、押し治具20の第1の治具21に形成された凹部21aの斜面に対応するような、鉛直方向に対して傾斜した斜面を有している。この楔30は、第1及び第2の治具21、25にそれぞれ形成された凹部21a、25aに挿入されており、さらにその下端部が、装置基盤90に形成された開口91を介して、例えば、油圧シリンダ等を有する破断用シリンダ40に連結されている。そして、破断用シリンダ40が、楔30を鉛直下向きに引き寄せるように駆動すると、楔30の斜面が第1の治具21の凹部21aの斜面に当接して摺動し、第1の治具21と第2の治具25との間を押し広げるように作用する。
このように楔30の作用により押し広げられる第1の治具21及び第2の治具25は、それぞれ第1のテーブル50及び第2のテーブル60に、例えばボルト締め等により固定されている。この第1の治具21を支持する第1のテーブル50は、特に図示しないガイドレール等を介在させて装置基盤90上に支持されており、楔30の押し広げ作用に伴って、図1及び図2に示すX軸正方向に摺動可能となっている。第2の治具25を支持する第2のテーブル60も同様に、特に図示しないガイドレール等を介在させて装置基盤90上に支持されており、楔30の押し広げ作用に伴って、図1及び図2に示すX軸負方向に摺動可能となっている。
本実施形態に係るピン70は、コンロッド1の小端部2の開口部2aの内径より若干小さな直径を有し、当該開口部2aに挿入可能となっていると共に、ボルト締め等により装置基盤90に固定されており、大端部3の開口部3aの拡張に際して、当該ピン70に小端部2の開口部2aが挿入されて、コンロッド1が固定される。
本実施形態に係る2つの固定用シリンダ80は、装置基盤90上に配置された、例えば、エアシリンダ等を有しており、小端部2の開口部2aにピン70が挿入され、大端部3の開口部3aに押し治具20が挿入されたコンロッド1の左右肩部を押し付けて、当該コンロッド1を固定する。
次に作用について説明する。
先ず、破断用シリンダ40を十分に上昇させると共に、いずれの固定用シリンダ80も十分に縮めた状態で、図1及び図2に示すように、小端部2の開口部2aにピン70を挿入し、大端部3の開口部3aに押し治具20を挿入し、この状態で、2つの固定用シリンダ80を駆動させて、大端部3の左右肩部を押し付け、破断分割装置10にコンロッド1を固定する。
次に、楔30を鉛直方向下側に引き寄せるように破断用シリンダ40を駆動させ、楔30が、第1及び第2の治具21、25の凹部21a、25aに対して楔として作用し、第1の治具21と第2の治具25との間を押し広げて、大端部3の開口部3aの内部に挿入された押し治具20を拡張させる。この押し治具20の拡張により大端部3の開口部3aが拡げられ、周囲より強度の弱いノッチ5をきっかけとして、破断分割面4が破断限界を超えて、予定されていた当該破断分割面4で大端部3が破断分割される。
この押し治具20の拡張時において、第1及び第2の治具21及び25にそれぞれ形成された接触面22、26の曲面が、大端部3の薄肉部7に接触しており、当該第1及び第2の治具21、25にそれぞれ形成された非接触面23、27が、ノッチ5の近傍に対向して非接触な状態となっている。
本実施形態では、このように押し治具に非接触面を意図的に設け、当該治具をノッチの近傍の内周面に対して積極的に非接触とすることにより、図4に示すように、従来の装置では殆ど引張力しか生じていかなった破断分割面4に対して、大端部3の内周側で引張力を生じさせ、当該大端部3の外周側で圧縮力を生じさせて、当該破断分割面4全体に曲げ力を発生させると共に、図5に示すように、破断分割面4に対して直交する方向において、従来の装置と比較して、破断分割面4に生じる引張応力を、当該破断分割面4の近傍に生じる引張応力に対して相対的に大きくすることが可能となる。なお、図4は、図3の大端部3の破断分割面4におけるY軸方向に沿った応力分布を示しており、これに対し、図5は、大端部3の破断分割面4の近傍における、図3の破断分割面4に対して直交するX軸方向、即ち、第1及び第2の治具21、25の離遠方向に沿った応力分布を示している。
これにより、コンロッドの大端部に脆弱部等が存在して強度にバラツキがあっても、当該脆弱部が破断限界を超える前に、ノッチを基準として予定していた破断分割面で大端部を分割することが可能となり、クランクシャフトへの組み付け後に生じる焼き付きによる破損を防止することが出来る。
また、本実施形態では、非接触面を設けることによる副次的な効果として、押し治具の開口部への挿入時に十分なクリアランスを確保することが可能となるので、開口部の内周面に接触する治具の接触面が有する曲面を、当該開口部の内周面の曲率と実質的に同一の曲率とすることが可能となる。
これにより、開口部の内周面と治具の接触面との初期の接触時において、当該治具の接触面を開口部の内周面に密着させることが可能となるので、コンロッドの大端部の変形を防止することが出来る。
さらに、本実施形態では、押し治具の接触面に、大端部の薄肉部の近傍と非接触となるような溝部を形成することにより、大端部の薄肉部に対して押し治具をより密着させることが可能となるので、コンロッドの大端部の変形をより防止することが出来る。
[第2実施形態]
図6は本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置の押し治具の部分拡大側面図、図7は本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置の押し治具の部分拡大平面図、図8は本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置の第2の治具の断面図である。
本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置10’は、押し治具20’の構成が上述の第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置10と相違するが、その他の構成は第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置10の構成と同一であり、コンロッド1の小端部2の開口部2aにピン70を挿入すると共に押し治具20’を大端部3の開口部3aに挿入し、コンロッド1の左右肩部を2つの固定シリンダ80により押し付けて固定した状態で、破断用シリンダ40を駆動させることにより、楔30を下方に移動させ、第1及び第2のテーブル50、60を装置基盤90上で摺動させながら楔の作用により押し治具20’を拡張することにより、コンロッド1の大端部3を破断分割することが可能な装置である。以下に、第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置10’について、第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置10との相違点のみを説明する。
本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置10’の押し治具20’は、第1実施形態と同様に、図6及び図7に示すように、一対の治具21、25’から構成されている。なお、図7において楔30は図示していない。
この押し治具20’の第1の治具21は、第1実施形態と同様に、半円形の両端部を切り取ったような断面形状を有しており、大端部3の開口部3aの内周面の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を含む接触面22と、非曲面の非接触面23と、を有しており、当該接触面22の略中央部に溝部22aが形成されていると共に、第2の治具25’に対向する面には、傾斜面を有する凹部21aが形成されている。この第1の治具21は、例えばボルト締め等により第1のテーブル50に固定されている。
これに対し、本実施形態における押し治具20’の第2の治具25’は、半円形の両端部を切り取ったような断面形状を有し、大端部3の開口部3aの内周面の曲率と実質的に同一の曲率を含む接触面26’と、非曲面の非接触面27’と、を有しており、当該接触面26’の略中央部に溝部26’aが形成されていると共に、第1の治具21に対向する面に凹部25’aが形成されている点で第1実施形態における押し治具20の第2の治具25と同様である。しかしながら、本実施形態における第2の治具25’は、円弧状に盛り上がった盛上部26’bが接触面26’に形成されている点で第1実施形態における押し治具20と相違する。この盛上部26’bは、図6〜図8に示すように、接触面26’の周方向全域に亘って、大端部3の開口部3aの内周面に向かって円弧状に盛り上がるように形成されており、接触面26’のその他の部分に対して相対的に盛り上がっている。
また、本実施形態における押し治具20’の第2の治具25’は、第1の治具21に対して相対的に揺動可能である点で第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置10の押し治具20と相違する。
具体的には、図8に示すように、第2の治具25’は、第2のテーブル60に形成された貫通孔60aに挿入されたボルト28により、第2のテーブル60に取り付けられている。同図に示すようにこのボルト28は、第2の治具25’に形成された雌ネジ部に螺合している雄ネジ部28aと、雄ネジが形成されていない非ネジ部28bと、ボルト頭部28cと、から構成されている。また、このボルト28が挿入される貫通孔60aは、ボルト28の雄ネジ部28a及び非ネジ部28bのみを挿入可能な小径部60bと、ボルト28全体を挿入可能な大径部60cと、から構成されている。
そして、本実施形態では、貫通孔60aは、当該小径部60bの内径wが、ボルト28の非ネジ部28bの外径wより例えば0.1mm程度大きくなるように形成されている(w<w)と共に、当該小径部60bの長さLが、ボルト28の非ネジ部28bの長さLより例えば0.1mm程度短くなるように形成されている(L>L)。このように、第2のテーブル60の貫通穴60aの小径部60bより僅かに小さな径であり且つ僅かに長い非ネジ部28bを有するボルト28を用いて、第2の治具25’を第2のテーブル60に支持させることにより、押し治具20’の拡張時に、当該押し治具20’の拡張方向以外の方向に沿って、この第2の治具25’が第1の治具21に対して相対的に揺動可能となっている。
これに対し、本実施形態における押し治具20’の第1の治具21は、第1実施形態と同様に、特に図示しないが、例えばボルト締め等により第1のテーブル50に固定されており、図6のXYZ軸の何れの方向にも第1のテーブル50に対して揺動することはない。また、この第1の治具21には円弧状に盛り上がった盛上部は形成されておらず、接触面22全面で大端部3の開口部3aの内周面に密着することが可能となっている。
従って、本実施形態に係るコンロッド破断分割装置10’では、コンロッド1の大端部3の開口部3aが楕円状になる等して穴形状が変形して形成されている場合であっても、楔30が第1の治具21と第2の治具25’とを拡張させるように作用すると、図7に示すようにY軸方向に沿って、第2の治具25’が第1の治具21に対して相対的に揺動することにより、開口部3aの穴形状に倣い動作することが出来、押し治具20’の拡張方向と実質的に同一の方向に破断分割力を作用させることが可能となっている。
また、コンロッド1の大端部3の開口部3aの内周面がテーパ状に傾斜して形成されているような場合であっても、楔30が第1の治具21と第2の治具25’とを拡張させるように作用する際に、第2の治具25’の接触面26’に形成された盛上部26’bの円弧稜線が、開口部3aの内周面に接触し、押し治具20’の拡張方向と実質的に同一の方向に破断分割力を作用させることが可能となっている。
以上のように、本発明の第2実施形態では、第1実施形態と同様に、押し治具に、コンロッドの大端部の開口部のノッチの近傍に非接触な非接触面を意図的に設ける。これにより、大端部を破断分割する際に、破断分割面に生じる引張応力が、当該破断分割面の近傍に生じる引張応力に対して相対的に大きくなり、コンロッドの大端部に存在する脆弱部が破断限界を超える前に、ノッチを基準として予定した破断分割面で破断分割することが可能となる。
また、本発明の第2実施形態では、第1実施形態と同様に、治具の接触面が有する曲面を当該開口部の内周面の曲率と実質的に同一の曲率とすることにより、当該治具の接触面を開口部の内周面に密着させることが可能となるので、コンロッドの大端部の変形を防止することが出来る。
さらに、本発明の第2実施形態では、第1実施形態と同様に、押し治具の接触面に、大端部の薄肉部の近傍と非接触となるような溝部を形成することにより、大端部の薄肉部に対して押し治具をより密着させることが可能となるので、コンロッドの大端部の変形をより防止することが出来る。
また、本発明の第2実施形態では、コンロッドの大端部の開口部を拡げる治具の一部を、その他の部分に対して相対的に揺動可能にすると共に、開口部を拡げる際に当該内周面に接触する接触面に、開口部の内周面に向かって円弧状に盛り上がった盛上部を設ける。
これにより、治具により大端部の開口部を拡げる際に、治具の一部が揺動して、開口部の穴形状に倣い動作すると共に、接触面の盛上部の円弧稜線で開口部の内周面に接触するので、治具の拡張方向と実質的に同一方向に力を作用させることが出来、所望する破断分割面で大端部を破断分割することが可能となる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るコンロッド破断分割装置の平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。 図3は、図1に示すコンロッド破断分割装置の押し治具の部分拡大平面図である。 図4は、図3の破断分割面方向における断面応力を示すグラフである。 図5は、図3の破断分割面に直交する方向における断面応力を示すグラフである。 図6は、本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置の押し治具の部分拡大側面図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置の押し治具の部分拡大平面図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係るコンロッド破断分割装置の第2の治具の断面図である。 図9は、破断分割前のコンロッドの平面図である。 図10は、図9に示すコンロッドを従来の破断分割装置により破断分割した後に組み立てた状態を示す平面図である。 図11は、図9に示すコンロッドの大端部を従来の破断分割装置により拡げた状態を示す部分拡大平面図である。 図12(A)及び(B)は、変形した開口部が形成された大端部を有する破断分割前のコンロッドのを示す図であり、図12(A)はその平面図であり、図12(B)は図12(A)のXIIB-XIIB線に沿った断面図である。 図13(A)及び(B)は、図12(A)に示すコンロッドを従来の破断分割装置により破断分割した状態を示す図であり、図13(A)はその平面図であり、図13(B)はその側面図である。 図14は、図13(A)及び(B)に示す破断分割されたコンロッドを組み立てた状態を示す側面図である。
符号の説明
1…コンロッド
2…小端部
2a…開口部
3…大端部
3a…開口部
4、4’…破断分割面
5…ノッチ
6…脆弱部
7…薄肉部
10…破断分割装置
20…押し治具
21…第1の治具
21a…凹部
22…接触面
22a…溝部
23…非接触面
25…第2の治具
25a…凹部
26…接触面
26a…溝部
27…非接触面
30…楔
40…破断用シリンダ

Claims (13)

  1. 小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で成形され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割装置であって、
    前記コンロッドの大端部の開口部に挿入される治具と、
    前記開口部に挿入された前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割する拡張手段と、を少なくとも備え、
    前記治具は、
    前記大端部の開口部を拡げる際に、前記開口部の内周面に接触する接触面と、前記破断予定部の近傍に非接触である非接触面と、を有するコンロッド破断分割装置。
  2. 小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で成形され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割装置であって、
    前記コンロッドの大端部の開口部に挿入される治具と、
    前記開口部に挿入された前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割する拡張手段と、を少なくとも備え、
    前記治具は、
    前記治具の一部が当該治具のその他の部分に対して相対的に揺動可能となっていると共に、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記開口部の内周面の少なくとも一部に接触する接触面を有し、
    前記治具の一部の接触面は、前記開口部の内周面に向かって円弧状に盛り上がるように形成された盛上部を有するコンロッド破断分割装置。
  3. 前記治具の一部は、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記治具の拡張方向以外の方向に沿って、当該治具のその他の部分に対して相対的に揺動可能となっている請求項2記載のコンロッド破断分割装置。
  4. 前記治具は、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記破断予定部の近傍に非接触である非接触面をさらに有する請求項2又は3記載のコンロッド破断分割装置。
  5. 前記治具の接触面は、前記大端部の開口部の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を有し、
    前記大端部の開口部を拡げる際に、前記接触面の曲面が、前記開口部の内周面に密着する請求項1〜4の何れかに記載のコンロッド破断分割装置。
  6. 前記治具の接触面は、前記大端部の開口部を拡げる際に、前記大端部の他の部分より相対的に肉厚が薄く、相対的に強度が弱い薄肉部に少なくとも接触するように形成されている請求項1〜5の何れかに記載のコンロッド破断分割装置。
  7. 前記治具の接触面に、前記大端部の薄肉部の近傍と非接触となるような溝部が形成されている請求項6記載のコンロッド破断分割装置。
  8. 小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で形成され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割方法であって、
    前記コンロッドの大端部の開口部に治具を挿入するステップと、
    前記開口部に挿入された前記治具を前記開口部の内周面の一部に接触させると共に前記破断予定部の近傍を非接触とさせた状態で、前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割させるステップと、を少なくとも備えたコンロッド破断分割方法。
  9. 小端部と、開口部が形成された大端部と、前記小端部及び前記大端部を継ぐロッド部と、が一体で形成され、前記大端部の開口部に前記大端部の破断分割面を予定する破断予定部が形成されたコンロッドを、前記大端部で破断分割するコンロッド破断分割方法であって、
    前記コンロッドの大端部の開口部に治具を挿入するステップと、
    前記開口部に挿入された前記治具を前記開口部の内周面の少なくとも一部に接触させた状態で、前記治具を拡張させて、前記開口部を拡げ、前記大端部を破断分割させるステップと、を少なくとも備え、
    前記開口部を拡げるステップにおいて、
    前記開口部の内周面に向かって円弧状に盛り上がるように形成された盛上部を有する接触面を前記開口部の内周面に接触させると共に、前記治具の拡張方向以外の方向に沿って、前記治具の一部を当該治具のその他の部分に対して相対的に揺動可能としながら、前記治具を拡張させるコンロッド破断分割方法。
  10. 前記開口部を拡げるステップにおいて、
    前記開口部に挿入された前記治具を前記開口部の内周面の一部に接触させると共に前記破断予定部の近傍に非接触とさせた状態で、前記治具を拡張させる請求項9記載のコンロッド破断分割方法。
  11. 前記治具の接触面は、前記大端部の開口部の曲率と実質的に同一の曲率の曲面を有し、
    前記開口部を拡げるステップにおいて、
    前記接触面の曲面を、前記開口部の内周面に密着させるように、前記開口部内で前記治具を拡張させる請求項8〜10の何れかに記載のコンロッド破断分割方法。
  12. 前記開口部を拡げるステップにおいて、
    前記治具の接触面を、前記大端部の他の部分より相対的に肉厚が薄く、相対的に強度の弱い薄肉部に少なくとも密着させるように、前記開口部内で前記治具を拡張させる請求項8〜11の何れかに記載のコンロッド破断分割方法。
  13. 前記治具の接触面に溝部が形成されており、
    前記開口部を拡げるステップにおいて、
    前記接触面の溝部が、前記大端部の薄肉部の近傍に対向して非接触となるように、前記開口部内で前記治具を拡張させる請求項12記載のコンロッド破断分割方法。
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