JP2009181980A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】集光効率を高めるために効果的な部分的に中空層を形成し、かつ中空層を形成しても機械的強度を保って、クラックの発生や膜剥れの発生を防止することを可能とする。
【解決手段】半導体基板11に形成されていて入射光を光電変換する受光部12と、前記受光部12から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部14と、前記半導体基板11上に形成されていて前記電荷転送部14の転送電極16上を被覆する遮光膜23と、前記受光部12上の前記遮光膜23に形成された開口部24と、前記開口部24を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜30とを有する固体撮像装置1において、前記遮光膜23と前記透光性の絶縁膜30との間の前記受光部12側に中空層35を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板11に形成されていて入射光を光電変換する受光部12と、前記受光部12から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部14と、前記半導体基板11上に形成されていて前記電荷転送部14の転送電極16上を被覆する遮光膜23と、前記受光部12上の前記遮光膜23に形成された開口部24と、前記開口部24を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜30とを有する固体撮像装置1において、前記遮光膜23と前記透光性の絶縁膜30との間の前記受光部12側に中空層35を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体撮像装置およびその製造方法に関するものである。
固体撮像素子は、高感度化やノイズ低減を行うと同時に、高画素数化や小型化などの素子の微細化が望まれている。
しかしながら、微細化には入射光を光電変換する受光部の縮小化による感度低下を伴うため、高効率的な集光が可能な構造が必要となる。
集光構造としては、素子上に有機材料からなるレンズの形成や、レンズから受光部上の間に光導波路を高屈折率の誘電膜を使って形成する方法が一般的に知られている。
さらなる感度向上のためには、光導波路の外側に中空層を設けることで、光導波路のコア材との屈折率差を大きくして、集光効率を向上させている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、コア材を形成後に受光部直上以外の領域にも中空層が形成されているため、光導波路上にカラーフィルターや集光レンズを形成する時の機械的強度が不十分になり、また、カラーフィルターや集光レンズを形成した後も機械的強度が弱くなり、中空層の部分からクラックが発生するという問題や、膜剥れが発生するという問題が起きる。
しかしながら、微細化には入射光を光電変換する受光部の縮小化による感度低下を伴うため、高効率的な集光が可能な構造が必要となる。
集光構造としては、素子上に有機材料からなるレンズの形成や、レンズから受光部上の間に光導波路を高屈折率の誘電膜を使って形成する方法が一般的に知られている。
さらなる感度向上のためには、光導波路の外側に中空層を設けることで、光導波路のコア材との屈折率差を大きくして、集光効率を向上させている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、コア材を形成後に受光部直上以外の領域にも中空層が形成されているため、光導波路上にカラーフィルターや集光レンズを形成する時の機械的強度が不十分になり、また、カラーフィルターや集光レンズを形成した後も機械的強度が弱くなり、中空層の部分からクラックが発生するという問題や、膜剥れが発生するという問題が起きる。
解決しようとする問題点は、集光効率を高めるために中空層を形成した場合、その中空層が原因となるクラックの発生や膜剥れの発生を防止することができない点である。
本発明は、集光効率を高めるために効果的な部分的に中空層を形成し、かつ中空層を形成しても機械的強度を保って、クラックの発生や膜剥れの発生を防止することを可能にする。
本発明の固体撮像装置は、
半導体基板に形成されていて入射光を光電変換する受光部と、
前記受光部から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部と、
前記半導体基板上に形成されていて前記電荷転送部の転送電極上を被覆する遮光膜と、
前記受光部上の前記遮光膜に形成された開口部と、
前記開口部を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜とを有する固体撮像装置において、
前記遮光膜と前記透光性の絶縁膜との間の前記受光部側に中空層を有することを特徴とする。
半導体基板に形成されていて入射光を光電変換する受光部と、
前記受光部から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部と、
前記半導体基板上に形成されていて前記電荷転送部の転送電極上を被覆する遮光膜と、
前記受光部上の前記遮光膜に形成された開口部と、
前記開口部を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜とを有する固体撮像装置において、
前記遮光膜と前記透光性の絶縁膜との間の前記受光部側に中空層を有することを特徴とする。
本発明の固体撮像装置では、透光性の絶縁膜と遮光膜との間の受光部側に中空層を有することから、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された光はほぼ全反射されるので、読み出し部や電荷転送部に入射しようとする入射光を十分に遮光することができる。
このように、読み出し部や電荷転送部に入射光が入射されなくなる。
また、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された入射光が受光部側に反射され、受光部に入射されることから、集光効率が高められる。
しかも、中空層は、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の受光部側に形成されているので、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の一部に形成されていることになる。このため、中空層を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層は、開口部の周囲にそって遮光膜と透光性の絶縁膜の下部との間に形成されている、すなわち、開口部に対して中空層が部分的に形成されていることから、透光性の絶縁膜や転送電極等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
このように、読み出し部や電荷転送部に入射光が入射されなくなる。
また、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された入射光が受光部側に反射され、受光部に入射されることから、集光効率が高められる。
しかも、中空層は、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の受光部側に形成されているので、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の一部に形成されていることになる。このため、中空層を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層は、開口部の周囲にそって遮光膜と透光性の絶縁膜の下部との間に形成されている、すなわち、開口部に対して中空層が部分的に形成されていることから、透光性の絶縁膜や転送電極等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、
半導体基板に形成されていて入射光を光電変換する受光部と、前記受光部から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部と、
前記半導体基板に形成されていて前記電荷転送部の転送電極上を被覆する遮光膜と、
前記受光部上の前記遮光膜に形成された開口部と、
前記開口部を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜とを形成する固体撮像装置の製造方法において、
前記透光性の絶縁膜の形成工程は、
前記遮光膜を被覆するように前記半導体基板上に透光性を有する第1絶縁膜および透光性を有する第2絶縁膜を形成した後、前記開口部を埋め込むようにレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をエッチバックして前記開口部の底部側に前記レジスト膜を残す工程と、
前記レジスト膜をエッチングマスクに用いて前記第2絶縁膜をエッチバックし、前記開口部の底部および側壁下部に前記第2絶縁膜を残す工程と、
前記レジスト膜を除去する工程と、
前記第2絶縁膜をエッチングマスクに用いて前記第1絶縁膜をエッチングし、前記開口部の側壁と前記第2絶縁膜との間に中空層を形成する工程と、
前記中空層を維持して前記遮光膜および前記第2絶縁膜を被覆する透光性を有する第3絶縁膜を形成する工程と、
前記第3絶縁膜上に前記開口部が埋め込まれる透光性を有する第4絶縁膜を形成する工程とを順に有することを特徴とする。
半導体基板に形成されていて入射光を光電変換する受光部と、前記受光部から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部と、
前記半導体基板に形成されていて前記電荷転送部の転送電極上を被覆する遮光膜と、
前記受光部上の前記遮光膜に形成された開口部と、
前記開口部を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜とを形成する固体撮像装置の製造方法において、
前記透光性の絶縁膜の形成工程は、
前記遮光膜を被覆するように前記半導体基板上に透光性を有する第1絶縁膜および透光性を有する第2絶縁膜を形成した後、前記開口部を埋め込むようにレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をエッチバックして前記開口部の底部側に前記レジスト膜を残す工程と、
前記レジスト膜をエッチングマスクに用いて前記第2絶縁膜をエッチバックし、前記開口部の底部および側壁下部に前記第2絶縁膜を残す工程と、
前記レジスト膜を除去する工程と、
前記第2絶縁膜をエッチングマスクに用いて前記第1絶縁膜をエッチングし、前記開口部の側壁と前記第2絶縁膜との間に中空層を形成する工程と、
前記中空層を維持して前記遮光膜および前記第2絶縁膜を被覆する透光性を有する第3絶縁膜を形成する工程と、
前記第3絶縁膜上に前記開口部が埋め込まれる透光性を有する第4絶縁膜を形成する工程とを順に有することを特徴とする。
本発明の固体撮像装置の製造方法では、透光性の絶縁膜と遮光膜との間の受光部側に中空層を形成することから、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された光はほぼ全反射されるので、読み出し部や電荷転送部に入射しようとする入射光を十分に遮光することができる。よって、読み出し部や電荷転送部に入射光が入射されなくなる。
また、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された入射光は受光部側に反射され、受光部に入射される。
しかも、中空層は、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の受光部側に形成されるので、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の一部に形成されることになる。このため、中空層を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層は、開口部の周囲にそって遮光膜と第2絶縁膜との間の第1絶縁膜を除去した領域に形成される、すなわち、開口部に対して中空層が部分的に形成されることから、透光性の絶縁膜や転送電極等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
また、レジスト膜のエッチバック量によって第2絶縁膜上に残されたレジスト膜の高さが決まり、その残されたレジスト膜をエッチングマスクにして第2絶縁膜をエッチングすることから第2絶縁膜の高さが決まる。そして第2絶縁膜を残す状態で第1絶縁膜をエッチングして、第2絶縁膜と遮光膜との間に中空層を形成し、その中空層を維持して第2絶縁膜および遮光膜上に第3絶縁膜を形成することから、第2絶縁膜の高さを制御することで中空層の高さを容易に制御され、第1絶縁膜の膜厚を制御することで中空層の幅を容易に制御される。このように、中空層の設計の自由度が高い。
また、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された入射光は受光部側に反射され、受光部に入射される。
しかも、中空層は、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の受光部側に形成されるので、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の一部に形成されることになる。このため、中空層を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層は、開口部の周囲にそって遮光膜と第2絶縁膜との間の第1絶縁膜を除去した領域に形成される、すなわち、開口部に対して中空層が部分的に形成されることから、透光性の絶縁膜や転送電極等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
また、レジスト膜のエッチバック量によって第2絶縁膜上に残されたレジスト膜の高さが決まり、その残されたレジスト膜をエッチングマスクにして第2絶縁膜をエッチングすることから第2絶縁膜の高さが決まる。そして第2絶縁膜を残す状態で第1絶縁膜をエッチングして、第2絶縁膜と遮光膜との間に中空層を形成し、その中空層を維持して第2絶縁膜および遮光膜上に第3絶縁膜を形成することから、第2絶縁膜の高さを制御することで中空層の高さを容易に制御され、第1絶縁膜の膜厚を制御することで中空層の幅を容易に制御される。このように、中空層の設計の自由度が高い。
本発明の固体撮像装置は、中空層が遮光膜と透光性の絶縁膜との間の受光部側に形成されているため、読み出し部や電荷転送部に入射光が入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生を抑えることができるという利点がある。また、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された入射光が受光部側に反射され、受光部に入射されるため、受光部へ集光効率を上げることができるので、固体撮像装置の受光感度を向上させることができる。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、遮光膜と透光性の絶縁膜との間の受光部側に中空層を形成するため、読み出し部や電荷転送部に入射光が入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生を抑えることができるという利点がある。また、中空層と透光性の絶縁膜との界面で反射された入射光が受光部側に反射され、受光部に入射されるため、受光部へ集光効率を上げることができるので、固体撮像装置の受光感度を向上させることができる。
また、中空層の設計の自由度が高いため、入射光を中空層によって反射させたい部分に、その中空層を効率的かつ部分的に形成することができる。しかも、中空層を形成しても、機械的強度を保ちつつ、中空層で問題となるクラックや膜剥がれなどが回避できるため、信頼性を高めることができるという利点もある。
また、中空層の設計の自由度が高いため、入射光を中空層によって反射させたい部分に、その中空層を効率的かつ部分的に形成することができる。しかも、中空層を形成しても、機械的強度を保ちつつ、中空層で問題となるクラックや膜剥がれなどが回避できるため、信頼性を高めることができるという利点もある。
本発明の固体撮像装置に係る一実施の形態(実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、半導体基板11には、入射光を光電変換する受光部12が形成されている。また、上記半導体基板11には、上記受光部12から信号電荷を読み出すための読み出し部13、この読み出し部13で読み出した信号電荷を転送する電荷転送部14が、上記受光部12の一方側に形成されている。また図示はしていないが、上記受光部12の他方側には画素分離となるチャネルストップ領域が形成されている。
また、上記半導体基板11の上記電荷転送部14上にはゲート絶縁膜15を介して転送電極16が形成されている。例えば、上記転送電極16は2層構造で形成され、転送電極16間には絶縁膜21が形成されている。さらに、絶縁膜22を介して上記転送電極16を被覆する遮光膜23が上記半導体基板11上に形成されている。この遮光膜23は、例えばタングステン(W)、アルミニウム(Al)等の金属膜で形成されている。上記受光部12上の上記遮光膜23には、入射光を受光部12に導く開口部24が形成されている。この開口部24は、上記受光部12上で上記遮光膜23の側壁部で側周を囲まれる空間をいう。
上記開口部24には、透光性の絶縁膜30が埋め込まれている。この透光性の絶縁膜30と上記遮光膜23との間の上記受光部12側には中空層35が形成されている。ここでいう透光性とは、上記受光部12で受光できる波長領域の光を透過することをいう。通常、その光は可視光であるが、固体撮像装置の用途によっては、近赤外光、近紫外光の場合もある。
以下、上記透光性の絶縁膜30と中空層35の詳細を説明する。
上記透光性の絶縁膜30は、4層の透光性を有する第1絶縁膜31、第2絶縁膜32、第3絶縁膜33、第4絶縁膜34からなる。
上記第1絶縁膜31は、例えば酸化シリコン膜で形成されていて、上記開口部24の底部、すなわち上記受光部12上に形成されている。なお、図面では、転送電極16を被覆する絶縁膜21が受光部12の半導体基板11上にも形成されている。したがって、上記第1絶縁膜31は、受光部12上の絶縁膜21上に形成されている。
この第1絶縁膜31は、遮光膜23と第2絶縁膜32との間に形成され、遮光膜23の側壁部に形成された第1絶縁膜を除去することで、遮光膜23と第2絶縁膜32との間に中空層35が形成される。このように中空層35が形成されることで、第1絶縁膜31の膜厚によって上記中空層35の幅が制御されるようになる。例えば、中空層35を50nmの幅に形成するには、第1絶縁膜31の膜厚は50nmになる。上記中空層35は10nm以上50nm以下の幅に形成するため、第1絶縁膜31の膜厚はそれに対応させて10nm以上50nm以下になる。
上記第1絶縁膜31は、例えば酸化シリコン膜で形成されていて、上記開口部24の底部、すなわち上記受光部12上に形成されている。なお、図面では、転送電極16を被覆する絶縁膜21が受光部12の半導体基板11上にも形成されている。したがって、上記第1絶縁膜31は、受光部12上の絶縁膜21上に形成されている。
この第1絶縁膜31は、遮光膜23と第2絶縁膜32との間に形成され、遮光膜23の側壁部に形成された第1絶縁膜を除去することで、遮光膜23と第2絶縁膜32との間に中空層35が形成される。このように中空層35が形成されることで、第1絶縁膜31の膜厚によって上記中空層35の幅が制御されるようになる。例えば、中空層35を50nmの幅に形成するには、第1絶縁膜31の膜厚は50nmになる。上記中空層35は10nm以上50nm以下の幅に形成するため、第1絶縁膜31の膜厚はそれに対応させて10nm以上50nm以下になる。
上記第2絶縁膜32は、上記第1絶縁膜31上に形成され、かつ、受光部12側の上記遮光膜23の側壁部側に上記中空層35を介した状態で形成されている。
この第2絶縁膜32は、例えば、中空層35との界面で第2絶縁膜32中を透過してきた入射光が全反射しやすくなるように、高屈折率な絶縁膜で形成されている。例えば屈折率が1.5〜2.0程度の透光性を有する窒化シリコン膜で形成されている。もちろん、上記屈折率より高い屈折率の透光性を有する窒化シリコン膜を用いてもよい。
この第2絶縁膜32は、例えば、中空層35との界面で第2絶縁膜32中を透過してきた入射光が全反射しやすくなるように、高屈折率な絶縁膜で形成されている。例えば屈折率が1.5〜2.0程度の透光性を有する窒化シリコン膜で形成されている。もちろん、上記屈折率より高い屈折率の透光性を有する窒化シリコン膜を用いてもよい。
上記第3絶縁膜33は、上記中空層35の上部を塞ぐように、上記第2絶縁膜32上から上記遮光膜23上にかけて形成されている。
この第3絶縁膜33は、例えば、第3絶縁膜33中を透過してきた入射光が上記第2絶縁膜32中に入射しやすくなるように、上記第2絶縁膜32と同様な高屈折率な絶縁膜で形成されている。例えば屈折率が1.5〜2.0程度の透光性を有する窒化シリコン膜で形成されている。もちろん、上記屈折率より高い屈折率の透光性を有する窒化シリコン膜を用いてもよい。
この第3絶縁膜33は、例えば、第3絶縁膜33中を透過してきた入射光が上記第2絶縁膜32中に入射しやすくなるように、上記第2絶縁膜32と同様な高屈折率な絶縁膜で形成されている。例えば屈折率が1.5〜2.0程度の透光性を有する窒化シリコン膜で形成されている。もちろん、上記屈折率より高い屈折率の透光性を有する窒化シリコン膜を用いてもよい。
上記第4絶縁膜34は、上記開口部24を埋め込むように、上記第3絶縁膜33上に形成されている。
この第4絶縁膜34は、例えば、第4絶縁膜34中を透過してきた入射光が上記第3絶縁膜33中に入射しやすくなるように、上記第3絶縁膜33と同様な高屈折率な絶縁膜で形成されている。例えば屈折率が1.5〜2.0程度の透光性を有する窒化シリコン膜で形成されている。もちろん、上記屈折率より高い屈折率の透光性を有する窒化シリコン膜を用いてもよい。
また、この第4絶縁膜34は上記開口部24を埋め込むため、カバレッジ性のよい膜で形成されることが好ましい。
この第4絶縁膜34は、例えば、第4絶縁膜34中を透過してきた入射光が上記第3絶縁膜33中に入射しやすくなるように、上記第3絶縁膜33と同様な高屈折率な絶縁膜で形成されている。例えば屈折率が1.5〜2.0程度の透光性を有する窒化シリコン膜で形成されている。もちろん、上記屈折率より高い屈折率の透光性を有する窒化シリコン膜を用いてもよい。
また、この第4絶縁膜34は上記開口部24を埋め込むため、カバレッジ性のよい膜で形成されることが好ましい。
さらに、上記開口部24は入射光の入射方向に向かって開口が大きくなっている。
このように開口部24が形成されることで、受光部12に入射する入射光よりも大きな面積に入射する入射光を入射させることが可能になるので、感度向上が図れる。
このように開口部24が形成されることで、受光部12に入射する入射光よりも大きな面積に入射する入射光を入射させることが可能になるので、感度向上が図れる。
また上記中空層35は上記転送電極16よりも低く形成されている。
このように中空層35が形成されることで、半導体基板11面に対して垂直方向に働く応力に対して、また半導体基板11面に対して水平方向に働く応力に対しても機械的強度が保たれ、中空層35を形成したことによる機械的強度の低下の影響がないようになっている。
このように中空層35が形成されることで、半導体基板11面に対して垂直方向に働く応力に対して、また半導体基板11面に対して水平方向に働く応力に対しても機械的強度が保たれ、中空層35を形成したことによる機械的強度の低下の影響がないようになっている。
上記透光性の絶縁膜30の表面は平坦化されていて、この透光性の絶縁膜30上には、上記受光部12に入射される入射光の光路に対応してカラーフィルター層41が形成されている。
さらに、カラーフィルター層41上には受光部12に入射光を集光させる集光レンズ51が形成されている。
さらに、カラーフィルター層41上には受光部12に入射光を集光させる集光レンズ51が形成されている。
本発明の固体撮像装置1では、図2に示すように、透光性の絶縁膜30と遮光膜23との間の受光部12側に中空層35を有することから、集光レンズ51、カラーフィルター層41を透過した入射光Lは、その一部(例えば矢印A、Bで示す入射光)が中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射される。この反射はほぼ全反射となる。これによって、読み出し部13や電荷転送部14に入射しようとする入射光(例えば矢印Aで示す入射光)を十分に遮光することができる。
このように、読み出し部13や電荷転送部14に入射光Lが入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生が抑えられる。
また、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射された入射光L(例えば矢印A、Bで示す入射光)が受光部12側に反射され、受光部12に入射されることから、集光効率を高めて感度が高められる。
しかも、中空層35は、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の受光部12側に形成されているので、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の一部に形成されることになる。このため、中空層35を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層35は、開口部24の周囲の遮光膜23の側壁にそって、遮光膜23と第2絶縁膜32との間の領域に形成される、すなわち、開口部24に対して中空層35が部分的に形成されることから、透光性の絶縁膜30や転送電極16等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層35を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
このように、読み出し部13や電荷転送部14に入射光Lが入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生が抑えられる。
また、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射された入射光L(例えば矢印A、Bで示す入射光)が受光部12側に反射され、受光部12に入射されることから、集光効率を高めて感度が高められる。
しかも、中空層35は、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の受光部12側に形成されているので、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の一部に形成されることになる。このため、中空層35を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層35は、開口部24の周囲の遮光膜23の側壁にそって、遮光膜23と第2絶縁膜32との間の領域に形成される、すなわち、開口部24に対して中空層35が部分的に形成されることから、透光性の絶縁膜30や転送電極16等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層35を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
次に、本発明の固体撮像装置の製造方法に係る一実施の形態(実施例)を、図3および図4の製造工程断面図によって説明する。図3および図4では、前記図1によって説明した固体撮像装置の製造方法の一例を示す。
図3(1)に示すように、半導体基板11に入射光を光電変換する受光部12を形成する。また、同半導体基板11に、上記受光部12から信号電荷を読み出す読み出し部13、この読み出し部13で読み出した信号電荷を転送する電荷転送部14を形成する。さらに、上記半導体基板上にゲート絶縁膜15を介して上記電荷転送部14の転送電極16を形成する。
例えば、上記転送電極16は2層構造で形成され、転送電極16間には絶縁膜21を形成する。
次いで、絶縁膜22を介して上記転送電極16を被覆する遮光膜23を形成する。
次に、上記受光部12上の上記遮光膜23に開口部24を形成する。この開口部24は、上記受光部12上で上記遮光膜23の側壁部で側周を囲まれる空間をいう。
例えば、上記転送電極16は2層構造で形成され、転送電極16間には絶縁膜21を形成する。
次いで、絶縁膜22を介して上記転送電極16を被覆する遮光膜23を形成する。
次に、上記受光部12上の上記遮光膜23に開口部24を形成する。この開口部24は、上記受光部12上で上記遮光膜23の側壁部で側周を囲まれる空間をいう。
上記受光部12、読み出し部13、電荷転送部14、ゲート絶縁膜15、転送電極16、絶縁膜21、遮光膜23、開口部24等の形成方法は、いかなる方法であってもよいが、例えば既存の固体撮像装置の製造技術によって形成することができる。
例えば、受光部12、読み出し部13、電荷転送部14等はイオン注入法によって、ゲート絶縁膜15、転送電極16等は成膜技術、リソグラフィー技術およびエッチング技術等によって、絶縁膜21および遮光膜23は既存の成膜技術、例えば化学的気相成長法、、物理的気相成長法等によって、開口部24はリソグラフィー技術とエッチング技術によって形成することが可能である。
例えば、受光部12、読み出し部13、電荷転送部14等はイオン注入法によって、ゲート絶縁膜15、転送電極16等は成膜技術、リソグラフィー技術およびエッチング技術等によって、絶縁膜21および遮光膜23は既存の成膜技術、例えば化学的気相成長法、、物理的気相成長法等によって、開口部24はリソグラフィー技術とエッチング技術によって形成することが可能である。
次に、上記遮光膜23を被覆するように上記半導体基板11上に透光性を有する第1絶縁膜31および透光性を有する第2絶縁膜32を形成する。
上記第1絶縁膜31は、例えば酸化シリコン膜で形成する。この酸化シリコン膜の厚さは、10nm〜50nm程度がよく、例えば50nmとする。この第1絶縁膜31の膜厚が10nmよりも薄い場合には、後の工程で、第1絶縁膜31をエッチングする際に、十分にエッチングされず、中空層が十分に形成できなくなる場合が生じる。また、第1絶縁膜31の膜厚が50nmを超えるようになると、後の工程で形成される第3絶縁膜が中空層を埋め込むように形成されるようになり、不都合が生じる。また、後に形成される中空層の厚さが厚くなり、受光部12上の開口面積が狭くなって、十分な入射光量を確保することが困難になるという問題を生じる。
上記第2絶縁膜32は、この第2絶縁膜32をエッチングマスクにして上記第1絶縁膜31が選択的にエッチングできる材料膜、例えば窒化シリコン膜で形成する。上記第1絶縁膜31、上記第2絶縁膜32ともに、成膜方法は問わないが、例えば化学気相成長(CVD)法により成膜する。
次いで、上記開口部24を埋め込むように、上記第2絶縁膜32上にレジスト膜61を形成する。このレジスト膜61は、例えば、塗布法により、表面が平坦化する程度の膜厚に形成される。
上記第1絶縁膜31は、例えば酸化シリコン膜で形成する。この酸化シリコン膜の厚さは、10nm〜50nm程度がよく、例えば50nmとする。この第1絶縁膜31の膜厚が10nmよりも薄い場合には、後の工程で、第1絶縁膜31をエッチングする際に、十分にエッチングされず、中空層が十分に形成できなくなる場合が生じる。また、第1絶縁膜31の膜厚が50nmを超えるようになると、後の工程で形成される第3絶縁膜が中空層を埋め込むように形成されるようになり、不都合が生じる。また、後に形成される中空層の厚さが厚くなり、受光部12上の開口面積が狭くなって、十分な入射光量を確保することが困難になるという問題を生じる。
上記第2絶縁膜32は、この第2絶縁膜32をエッチングマスクにして上記第1絶縁膜31が選択的にエッチングできる材料膜、例えば窒化シリコン膜で形成する。上記第1絶縁膜31、上記第2絶縁膜32ともに、成膜方法は問わないが、例えば化学気相成長(CVD)法により成膜する。
次いで、上記開口部24を埋め込むように、上記第2絶縁膜32上にレジスト膜61を形成する。このレジスト膜61は、例えば、塗布法により、表面が平坦化する程度の膜厚に形成される。
次に、図3(2)に示すように、上記レジスト膜61をエッチバックして、上記開口部24の底部側に上記レジスト膜61を残す。例えば、受光部12上における上記レジスト膜61の厚さhrを、例えば100nmとする。このエッチングには、例えばエッチングガスに酸素(O2)ガスを用いたプラズマエッチングによる。このようなエッチングでは、レジストのみを選択的にエッチングすることが可能である。
なお、エッチバックして残した上記レジスト膜61の膜厚hrは、その後の第2絶縁膜32をエッチバックする工程でレジスト膜61が膜減りする場合、その膜減り量を考慮して決定されることが望ましい。
なお、エッチバックして残した上記レジスト膜61の膜厚hrは、その後の第2絶縁膜32をエッチバックする工程でレジスト膜61が膜減りする場合、その膜減り量を考慮して決定されることが望ましい。
次に、図4(3)に示すように、上記レジスト膜61をエッチングマスクに用いて、上記第2絶縁膜32をエッチングする。上記第2絶縁膜32が窒化シリコン膜で形成されていることから、例えば、エッチングガスにトリフルオロカーボン(CHF3)と酸素(O2)とを用い、プラズマエッチングにてエッチングを行う。この結果、上記開口部24の底部側および側壁側下部に上記第2絶縁膜32を残す。
次に、図4(4)に示すように、上記第2絶縁膜32上の上記レジスト膜61(前記図3(3)参照)を除去する。このレジスト膜61の除去は、例えば酸素プラズマを用いたアッシングにより行う。もしくはウエットエッチングによりレジスト剥離を行うことも可能である。図面はレジスト膜61を除去した後の状態を示してある。
次に、図4(5)に示すように、上記窒化シリコン膜で形成された第2絶縁膜32をエッチングマスクに用いて上記酸化シリコン膜で形成された第1絶縁膜31を選択的にエッチングし、上記開口部24を構成する遮光膜23の側壁と上記第2絶縁膜32との間に中空層35を形成する。
上記エッチングは、例えば、希フツ酸をエッチング液に用いたウエットエッチングにより行い、選択的に酸化シリコン膜の第1絶縁膜31をエッチングする。
上記中空層35の形状は、上記第1絶縁膜31の膜厚により幅wが制御され、図3(2)によって説明したレジスト膜61のエッチバックで残すレジスト膜61の厚さhrを制御することによって、所望の形状に形成することができる。例えば、上記説明したように、中空層35の幅wは、10nm〜50nm程度がよく、したがって、上記第1絶縁膜31の膜厚は、10nm〜50nmがよい。
上記エッチングは、例えば、希フツ酸をエッチング液に用いたウエットエッチングにより行い、選択的に酸化シリコン膜の第1絶縁膜31をエッチングする。
上記中空層35の形状は、上記第1絶縁膜31の膜厚により幅wが制御され、図3(2)によって説明したレジスト膜61のエッチバックで残すレジスト膜61の厚さhrを制御することによって、所望の形状に形成することができる。例えば、上記説明したように、中空層35の幅wは、10nm〜50nm程度がよく、したがって、上記第1絶縁膜31の膜厚は、10nm〜50nmがよい。
次に、図5(6)に示すように、上記遮光膜23および上記第2絶縁膜32を被覆する透光性を有する第3絶縁膜33を上記中空層35が維持されるように形成する。この第3絶縁膜33は、例えば、窒化シリコン膜で形成される。この窒化シリコン膜は、例えばプラズマCVD法により成膜される。その成膜条件の一例としては、原料ガスに窒素(N2)とモノシラン(SiH4)とアンモニア(NH3)とを用い、その体積流量比を、N2:SiH4:NH3=10:1:0.1に設定する。また、例えば成膜雰囲気の圧力を1.2kPa、パワーを1500W、基板温度を250℃に設定した。この成膜条件によって、幅が10nm〜50nmの中空層35を埋め込むことなく、中空層35上を塞ぐように成膜できる。
このように、中空層35上を塞ぐように窒化シリコンの第3絶縁膜33を成膜するには、いわゆるカバレッジの悪い成膜方法を採用すればよい。一般に、成膜雰囲気を高い圧力雰囲気(例えば、1.0kPa以上)とし、パワーを高め(例えば1500W程度)に設定し、基板を低温(例えば300℃以下)にして成膜すれば、カバレッジの悪い窒化シリコン膜の成膜が可能になる。
このように、中空層35上を塞ぐように窒化シリコンの第3絶縁膜33を成膜するには、いわゆるカバレッジの悪い成膜方法を採用すればよい。一般に、成膜雰囲気を高い圧力雰囲気(例えば、1.0kPa以上)とし、パワーを高め(例えば1500W程度)に設定し、基板を低温(例えば300℃以下)にして成膜すれば、カバレッジの悪い窒化シリコン膜の成膜が可能になる。
次に、上記第3絶縁膜33上に透光性を有する第4絶縁膜34を形成し、上記開口部24を埋め込む。この第4絶縁膜34は、例えば、窒化シリコン膜で形成される。この窒化シリコン膜は、例えばプラズマCVD法により成膜される。その成膜条件の一例としては、原料ガスに窒素(N2)とモノシラン(SiH4)とアンモニア(NH3)とを用い、その体積流量比を、N2:SiH4:NH3=10:1:1に設定する。また、例えば成膜雰囲気の圧力を0.67kPa、パワーを500W、基板温度を400℃に設定した。この成膜条件によって、屈折率1.5〜2.0の窒化シリコン膜を成膜することができる。
このようにして、上記第1絶縁膜31、第2絶縁膜32、第3絶縁膜33、第4絶縁膜34からなる透光性の絶縁膜30が形成され、上記遮光膜23とこの透光性の絶縁膜30との間の上記受光部12側には中空層35が形成される。
これにより、転送電極16の横方向に絶縁膜21、遮光膜23を介して中空層35が形成される。例えば、窒化シリコン膜の屈折率を1.5〜2.0のとき、この中空層35と窒化シリコン膜との屈折率差により、中空層35への入射光は全反射され、受光部12上に集光することができる。
次に、図5(7)に示すように、従来の製造方法と同様に、上記透光性の絶縁膜30(第4絶縁膜34)上にカラーフィルター層41、集光レンズ51を順次形成する。
このようにして、従来の固体撮像装置よりも集光効率を向上させた固体撮像装置1を作製することができる。
また、上記カラーフィルター層41を形成する前に、上記透光性の絶縁膜30の表面が成膜時に平坦化されていない場合には、透光性の絶縁膜30の表面を平坦化する。この平坦化方法としては、例えば化学的機械研磨を用いる。
このようにして、従来の固体撮像装置よりも集光効率を向上させた固体撮像装置1を作製することができる。
また、上記カラーフィルター層41を形成する前に、上記透光性の絶縁膜30の表面が成膜時に平坦化されていない場合には、透光性の絶縁膜30の表面を平坦化する。この平坦化方法としては、例えば化学的機械研磨を用いる。
本発明の固体撮像装置の製造方法では、透光性の絶縁膜30と遮光膜23との間の受光部12側に中空層35を形成することから、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射された光はほぼ全反射されるようになる。これによって、読み出し部13や電荷転送部14に入射しようとする入射光を十分に遮光することができる。
また、中空層35が受光部12側に形成されることから、受光部12に隣接して形成されている電荷を読み出す読み出し部13に入射しようとする斜め入射光は、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射され、その多くは受光部12側に入射されるようになる。
したがって、読み出し部13や電荷転送14に入射光が入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生が押さえられる。
また、読み出し部13に入射しようとした入射光が受光部12側に反射され、受光部12に入射されることから、集光効率を高めて感度が高められる。
しかも、中空層35は、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の受光部12側に形成されるので、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の一部に形成されることになる。このため、中空層35を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層35は、開口部24の周囲の遮光膜23の側壁にそって、遮光膜23と第2絶縁膜32との間の第1絶縁膜31を除去した領域に形成される、すなわち、開口部24に対して中空層35が部分的に形成されることから、透光性の絶縁膜30や転送電極16等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層35を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
また、中空層35が受光部12側に形成されることから、受光部12に隣接して形成されている電荷を読み出す読み出し部13に入射しようとする斜め入射光は、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射され、その多くは受光部12側に入射されるようになる。
したがって、読み出し部13や電荷転送14に入射光が入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生が押さえられる。
また、読み出し部13に入射しようとした入射光が受光部12側に反射され、受光部12に入射されることから、集光効率を高めて感度が高められる。
しかも、中空層35は、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の受光部12側に形成されるので、遮光膜23と透光性の絶縁膜30との間の一部に形成されることになる。このため、中空層35を設けたことにより機械的強度が著しく劣化するというような影響はでない。また、中空層35は、開口部24の周囲の遮光膜23の側壁にそって、遮光膜23と第2絶縁膜32との間の第1絶縁膜31を除去した領域に形成される、すなわち、開口部24に対して中空層35が部分的に形成されることから、透光性の絶縁膜30や転送電極16等が外部応力を受けても変形が起こりにくい。よって、中空層35を基点としたクラックや膜剥がれが起こりにくい。
また、レジスト膜61のエッチバック量によって第2絶縁膜32上に残されたレジスト膜61の厚さhr(前記図3(2)参照)が決まり、その残されたレジスト膜61をエッチングマスクにして第2絶縁膜32をエッチングすることから第2絶縁膜32の高さhi(前記図4(3)参照)が決まる。そして第2絶縁膜32を残す状態で第1絶縁膜31をエッチングして、第2絶縁膜32と遮光膜23との間に中空層35を形成し、その中空層35を維持して第2絶縁膜32および遮光膜23上に第3絶縁膜33を形成することから、第2絶縁膜32の高さを制御することで中空層35の高さha(前記図5(6)参照)が容易に制御され、第1絶縁膜31の膜厚を制御することで中空層35の幅w(前記図5(6)参照)が容易に制御される。このように、中空層35の設計の自由度が高い。
よって、読み出し部や電荷転送部に入射光が入射されなくなるので、スミアの発生やノイズの発生を抑えることができるので、固体撮像装置の信頼性の向上が図れる。
また、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射された入射光が受光部12側に反射され、受光部12に入射されるため、受光部12へ集光効率を上げることができるので、感度を向上させることができる。
さらに、入射光を中空層35によって反射させたい部分に、その中空層35を効率的かつ部分的に形成することができる。しかも、中空層35を形成しても、機械的強度を保ちつつ、中空層35で問題となるクラックや膜剥がれなどが回避できるため、信頼性を高めることができるという利点もある。
また、中空層35と透光性の絶縁膜30との界面で反射された入射光が受光部12側に反射され、受光部12に入射されるため、受光部12へ集光効率を上げることができるので、感度を向上させることができる。
さらに、入射光を中空層35によって反射させたい部分に、その中空層35を効率的かつ部分的に形成することができる。しかも、中空層35を形成しても、機械的強度を保ちつつ、中空層35で問題となるクラックや膜剥がれなどが回避できるため、信頼性を高めることができるという利点もある。
次に、本発明の固体撮像装置1は、例えば図6のブロック図に示した撮像装置の固体撮像装置に用いることができる。
図6に示すように、撮像装置80は、撮像部81に固体撮像装置(図示せず)を備えている。この撮像部81の集光側には像を結像させる結像光学系82が備えられ、また、撮像部81には、それを駆動する駆動回路、固体撮像装置で光電変換された信号を画像に処理する信号処理回路等を有する信号処理部83が接続されている。また上記信号処理部83によって処理された画像信号は画像記憶部(図示せず)によって記憶させることができる。このような撮像装置80において、上記固体撮像素子には、前記実施の形態で説明した固体撮像装置1を用いることができる。
本発明の撮像装置80では、本願発明の固体撮像装置1を用いることから、上記説明したのと同様に、各画素の受光部の感度が十分に確保される。よって、画素特性、例えば高感度化が可能になるという利点がある。
なお、本発明の撮像装置80は、上記構成に限定されることはなく、固体撮像装置を用いる撮像装置であれば如何なる構成のものにも適用することができる。
上記固体撮像装置1はワンチップとして形成された形態であってもよいし、撮像部と、信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態であってもよい。また、本発明は、固体撮像装置のみではなく、撮像装置にも適用可能である。この場合、撮像装置として、高画質化の効果が得られる。ここで、撮像装置は、例えば、カメラや撮像機能を有する携帯機器のことを示す。また「撮像」は、通常のカメラ撮影時における像の撮りこみだけではなく、広義の意味として、指紋検出なども含むものである。
1…固体撮像装置、11…半導体基板、12…受光部、14…電荷転送部、16…転送電極、23…遮光膜、24…開口部、30…透光性の絶縁膜、35…中空層
Claims (5)
- 半導体基板に形成されていて入射光を光電変換する受光部と、
前記受光部から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部と、
前記半導体基板上に形成されていて前記電荷転送部の転送電極上を被覆する遮光膜と、
前記受光部上の前記遮光膜に形成された開口部と、
前記開口部を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜と
を有する固体撮像装置において、
前記遮光膜と前記透光性の絶縁膜との間の前記受光部側に中空層を有する
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記開口部は入射光の入射方向に向かって開口が大きくなる
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記中空層は前記転送電極よりも低く形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記中空層は前記遮光膜の側壁下部にそって形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 半導体基板に形成されていて入射光を光電変換する受光部と、
前記受光部から読み出した信号電荷を転送する電荷転送部と、
前記半導体基板に形成されていて前記電荷転送部の転送電極上を被覆する遮光膜と、
前記受光部上の前記遮光膜に形成された開口部と、
前記開口部を埋め込んで形成された透光性の絶縁膜と
を形成する固体撮像装置の製造方法において、
前記透光性の絶縁膜の形成工程は、
前記遮光膜を被覆するように前記半導体基板上に透光性を有する第1絶縁膜および透光性を有する第2絶縁膜を形成した後、前記開口部を埋め込むようにレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をエッチバックして前記開口部の底部側に前記レジスト膜を残す工程と、
前記レジスト膜をエッチングマスクに用いて前記第2絶縁膜をエッチバックし、前記開口部の底部および側壁下部に前記第2絶縁膜を残す工程と、
前記レジスト膜を除去する工程と、
前記第2絶縁膜をエッチングマスクに用いて前記第1絶縁膜をエッチングし、前記開口部の側壁と前記第2絶縁膜との間に中空層を形成する工程と、
前記中空層を維持して前記遮光膜および前記第2絶縁膜を被覆する透光性を有する第3絶縁膜を形成する工程と、
前記第3絶縁膜上に前記開口部が埋め込まれる透光性を有する第4絶縁膜を形成する工程と
順に有することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008017122A JP2009181980A (ja) | 2008-01-29 | 2008-01-29 | 固体撮像装置およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2009181980A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011129723A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Sharp Corp | 固体撮像素子の製造方法 |
-
2008
- 2008-01-29 JP JP2008017122A patent/JP2009181980A/ja active Pending
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