JP2009181864A - 高圧直流電流遮断支援回路及び高圧直流電流遮断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】負荷へ直流電流を供給する電流路間に、整流素子と抵抗素子が並列接続された並列回路に容量素子が直列接続された回路を挿入した構成による高圧直流電流遮断支援回路。
高圧直流電流遮断支援回路を備え、負荷へ直流電流を供給する電流路には、該高圧直流電流遮断支援回路が挿入される該電流路の前段にヒューズ、開閉器及び/又はコネクタが直列接続されている構成による高圧直流電流遮断装置。
【選択図】図1
Description
ここで、転流コンデンサ3の充電においては、主遮断器1の対地電位の極性を極性判別器18で検出し、例えば主遮断器1の対地電位が正極性であれば、第1の充電スイッチ12を閉路して、転流コンデンサ3の負荷側の端子が正極性に充電されるようになっている。逆に、主遮断器1の対地電位が負極性であれば、第2の充電スイッチ15が閉路され、転流コンデンサ3の負荷側の端子が負極性に充電されるようになっている。
このような極性で所定の電圧Vcに充電された転流コンデンサ3において、主遮断器1と副遮断器2とを閉極して、直流回路に運転電圧V0を印加したときの転流回路6の電位差を説明する。
以上の現状に鑑み本発明は、簡単な回路で制御部、シーケンス制御、等を使用せず高圧直流電流の遮断を実現する。
(2)請求項2に係る高圧直流電流遮断支援回路は、請求項1において前記整流素子はカソードが前記直流電流を供給する前記電流路の正極側に挿入され、アノードは該直流電流を供給する該電流路の負極側に挿入されることを特徴とする。
(3)請求項3に係る高圧直流電流遮断装置は、請求項1又は2に記載の高圧直流電流遮断支援回路を備え、請求項1又は2に記載の外部の負荷へ請求項1又は2に記載の直流電流を供給する請求項1又は2に記載の電流路には、該高圧直流電流遮断支援回路が挿入される該電流路の前段にヒューズ、開閉器及び/又はコネクタが直列接続されていることを特徴とする。
本発明に係る高圧直流電流遮断装置は、高圧直流電流遮断支援回路を備え、該高圧直流電流遮断支援回路が挿入される該電流路の前段(該高圧直流電流遮断支援回路が挿入される位置より、直流電流を供給する側に近い方の電流路)にヒューズ、開閉器及び/又はコネクタが直列接続されていることで、負荷側電流路の電位を、直流電流を供給する側の電流路の電位と略同一に保持することで、高圧直流電流の遮断を容易にする。
(1−1)回路構成
図1において破線で囲まれた高圧直流電流遮断装置AP1は、本発明による第1の実施の形態を示す構成図である。なお、高圧直流電流遮断装置AP1は図1において破線で囲まれた高圧直流電流遮断支援回路CACを含む。すなわち、高圧直流電流遮断装置AP1は、高圧直流電流遮断支援回路CACとヒューズFとから構成される。
この回路は、必要に応じて必然的に抵抗素子Rか誘導性素子Lを選択する回路ではなく、どちらでも同様の効果・機能があり、誘導性素子Lは抵抗素子Rを代替することができるため選択的に示したまでである。したがって、回路構成の説明及び回路動作の説明では代表して抵抗素子Rにおける場合のみ説明する(他の実施の形態でも同様)。後述するが抵抗素子R及び誘導性素子Lは、コンデンサCに突入電流が流れることを防止する。
また、高圧直流電流遮断装置AP1は、高圧直流電流遮断支援回路CACに加えて負荷への電力伝送路(電流路)に直列にヒューズFを挿入した構成のものである。
高圧直流電流遮断装置AP1に含まれるヒューズFは、高圧直流電流遮断支援回路CACより前段の電源供給側、すなわち、端子1又は端子2側(端子2側にヒューズFを挿入した場合。他の実施の形態でも同様)に位置する。
また、上記において、この高圧直流電流遮断支援回路CACは、直流電流路に直列接続されたヒューズFと負荷Loとの間の電流路間に並列接続されるとしたが(図1における一例)、ヒューズFと負荷Loの間でなくてもよい。負荷よりも電流路の後段でもよい。負荷が複数の場合、負荷と負荷の間でもよい。すなわち、ヒューズFよりも電流路の後段に位置すればよい。
図1を参照して本発明の高圧直流電流遮断支援回路CACの動作及び高圧直流電流遮断装置AP1の動作を説明する。端子1には正の直流電位が印加され、端子2には負の直流電位が印加されて負荷Loに電力を供給している。このときヒューズFは導通している。
高圧直流電流遮断支援回路CACに存在するコンデンサCには、抵抗素子Rを通じて直流電流路からの電圧により、満充電されている。抵抗素子Rは、この電流路に無充電状態のコンデンサCを接続するときにコンデンサ充電の突入電流を防止する。このときダイオードDが電流路の電位に対して逆極性であるからダイオードには電流が流れない。この状態が、正常時の定常状態である。
このとき、端子1の電位と端子F(図1においてヒューズの右側(図1を正視)の端子)の電位は同電位である。なぜならば、コンデンサCには端子1の電位まで充電されているためであり、コンデンサCの電位に対してダイオードDは順方向接続されている。したがって、コンデンサCの正極電位が端子Fに印加されている。ここで、ダイオードDの順方向電圧降下は無視する。
高圧直流電流遮断支援回路CACを使用しないで、ヒューズFを使用しなく端子1に端子Fを接続した状態から端子Fを引き離した。アーク放電が発生した。この実験観測者は、アーク放電の閃光のため、アークの長さははっきり確認できなかったが、おおよそ3cm程度であったと言う。このままではアーク放電は消滅せず、さらに端子Fを引き離してアーク放電を止めた。このような小さな電流値でもアーク放電は凄まじく発生する。
この実験では、負荷には定格電流が流れていたが、負荷が過電流となり、ヒューズが溶断する電流では、アーク放電はさらに激しくなり火災発生等、危険である。
Ec=E0・exp(−τ/C・R(L))となる。ただし、CはコンデンサCの容量、R(L)は負荷Loの抵抗値。
ここで、上記実験の各素子の値を代入して、
Ec=400×exp(−τ/100×10−6×80)となる。
ただし、上式において400はコンデンサCの充電電位(=端子1の電位E0)(V)、100×10−6はコンデンサCの容量100μF、80は負荷Loの抵抗値R(L)(400V/5A=80Ω)である。したがって、時定数は8msである。Ecは、端子Fが端子1から離れて8ms経過すると、0.37・E0となる。
1ms経過した時は、0.88・E0であるため、E0とEcの電位差は47v程度であり、アーク放電する電位差はない。なお、端子Fが端子1から離れた瞬間は、E0とEcは、略同電位のため当然アーク放電は発生しない。
従来から高圧直流を遮断することが難しく、おおげさな遮断装置が用いられており、高圧直流供給は効率面では有利とされていたが、電流遮断という観点からタブー扱いされてきた。しかしながら、本発明において、この問題が簡単かつ一挙に解決された。
(2−1)回路構成
図2において破線で囲まれた高圧直流電流遮断支援回路CACは、第1の実施の形態と同一のものである。本発明による第2の実施の形態を示す構成図である図2は、図1におけるヒューズFを開閉器(スイッチSW(高圧直流電流遮断装置AP2に含まれる))に変更している。図1と同様な構成である高圧直流電流遮断支援回路CAC、端子1、2及び負荷Loと同一構成の各素子等は同一符号を付し説明を省略する。
図2においては、図1でのヒューズFの替わりにスイッチSWが存在する(ただし、ヒューズFがスイッチSWと直列に存在していてもよい。)。負荷Loを取り替える場合など、通常は負荷Loの電源を切り、負荷電流路に電流が流れない状態にした後、人手により意図的にスイッチSWを遮断する。また、人手の替わりに自動制御されるスイッチSWでもよい。なお、スイッチSWは端子2側に挿入されてもよい。
しかしながら、人為的ミス等により負荷の電源を切らずにスイッチSWを切ることも考えられる。このときアーク放電が発生する。図2の高圧直流電流遮断支援回路CACは、この問題を解決するためにある。
図2を参照して第2の実施の形態である高圧直流電流遮断装置AP2の動作を説明をする。なお、高圧直流電流遮断支援回路CACの動作説明は、第1の実施の形態で説明したとおりであり重複する説明を省略する。なお、抵抗素子Rに替えて誘導性素子Lを使用できることは第1の実施の形態と同様である。
相違する点は、ヒューズFが過電流により溶断する替わりに、負荷Loの電源を切らずにスイッチSWにより負荷電流を遮断する場合である。
この場合も第1の実施の形態で説明したとおり、高圧直流電流遮断支援回路CACによりアーク放電を伴わず高圧直流電流を遮断できる。
(3−1)回路構成
図3において破線で囲まれた高圧直流電流遮断支援回路CACは、第1の実施の形態と同一のものである。本発明による第3の実施の形態を示す構成図である図3は、図1におけるヒューズFをコネクタCN(高圧直流電流遮断装置AP3に含まれる)に変更している(ただし、ヒューズF及びスイッチSWがコネクタCNと直列に存在していてもよい。)。図1と同様な構成である高圧直流電流遮断支援回路CAC、端子1、2及び負荷Loと同一構成の各素子等は同一符号を付し説明を省略する。
図3においては、図1でのヒューズFの替わりに破線で囲まれたコネクタCNが存在する。コネクタCNは、接点S1〜S4を有し、負荷Loを電源部(端子1及び端子2)に接続し、又は、取り外すことを目的とする。負荷Loを電源部から取り外す場合、通常、負荷Loの電源を切り負荷電流路に電流が流れない状態にしてからコネクタを外すが、人為的ミス等により負荷Loの電源を切らずにコネクタCNが取り外された場合はアーク放電が発生する。したがって、図3の高圧直流電流遮断支援回路CACは、この問題を解決するためにある。
図3を参照して第3の実施の形態である高圧直流電流遮断装置AP3の動作説明をする。なお、高圧直流電流遮断支援回路CACの動作説明は、第1の実施の形態で説明したとおりであり重複する説明を省略する。なお、抵抗素子Rに替えて誘導性素子Lを使用できることは第1の実施の形態と同様である。
相違する点は、ヒューズFが過電流により溶断する替わりに、負荷Loの電源(及びスイッチSWがある場合これを切らずに)を切らずにコネクタCNを抜いて負荷Loを電源部から取り外す場合である。
負荷Loの電源をOFF(かつ、スイッチSWがある場合これをOFFしなく)しなかった場合で負荷電流が流れているときでも、第1の実施の形態で説明したとおり、高圧直流電流遮断支援回路CACによりアーク放電を伴わず高圧直流電流を遮断できる。
(4−1)回路構成
図4において破線で囲まれた高圧直流電流遮断支援回路CACは、第1の実施の形態と同一機能のものであるがダイオードDと抵抗素子Rの並列接続回路とコンデンサCを上下入れ替えたものである(図4を正視)。本発明による第1の実施の形態の変形形態を示す構成図である図4は、この変形のみである。図1におけるものと同様な構成である高圧直流電流遮断支援回路CACの変形を示す高圧直流電流遮断支援回路CACm中の各素子、端子1、2及び負荷Loと同一構成の各素子等は同一符号を付し説明を省略する。
図4を参照して第1の実施の形態の変形形態である高圧直流電流遮断装置AP4の動作を説明する。図4における高圧直流電流遮断支援回路CACmは、図1における高圧直流電流遮断支援回路CACと全く同様な機能・性能である。したがって、図1における第1の実施の形態と全く同一の動作をする。さらに、高圧直流電流遮断支援回路CACmの動作説明は、第1の実施の形態で説明したとおりであり重複する説明を省略する。相違する点はない。なお、抵抗素子Rに替えて誘導性素子Lを使用できることは第1の実施の形態と同様である。
CAC、CACm 高圧直流電流遮断支援回路
C 容量素子
D 整流素子
R 抵抗素子
L 誘導性素子
F ヒューズ
SW スイッチ
CN コネクタ
S1〜S4 コネクタCNの接点
Lo 負荷
端子1、2 入力直流電圧印加端子
端子F 負荷側ヒューズ片端子
DCV 入力直流電圧
Claims (3)
- 外部の負荷へ直流電流を供給する電流路間に挿入すべく、整流素子に抵抗素子又は誘導性素子が並列接続された並列回路に容量素子が直列接続された回路であることを特徴とする高圧直流電流遮断支援回路。
- 前記整流素子はカソードが前記直流電流を供給する前記電流路の正極側に挿入され、アノードは該直流電流を供給する該電流路の負極側に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の高圧直流電流遮断支援回路。
- 請求項1又は2に記載の高圧直流電流遮断支援回路を備え、請求項1又は2に記載の外部の負荷へ請求項1又は2に記載の直流電流を供給する請求項1又は2に記載の電流路には、該高圧直流電流遮断支援回路が挿入される該電流路の前段にヒューズ、開閉器及び/又はコネクタが直列接続されていることを特徴とする高圧直流電流遮断装置。
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