JP2009181831A - 非水系二次電池用電極板およびそれを用いた非水系二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】正極集電体または負極集電体を長手方向に対して連続した曲面を有する応力緩和部を形成したことにより、電極板の切れおよび剥がれを抑止し、電池容量バラツキが少なく、かつ良好な寿命特性を示す非水系二次電池を提供するものである。
【解決手段】正極集電体1または負極集電体6を長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造をもつように構成したことにより、長手方向の引張荷重に対し正極集電体1または負極集電体6の材料の伸び率以上に伸びるように構成したことを特徴とするものである。
【選択図】図3
【解決手段】正極集電体1または負極集電体6を長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造をもつように構成したことにより、長手方向の引張荷重に対し正極集電体1または負極集電体6の材料の伸び率以上に伸びるように構成したことを特徴とするものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、リチウムイオン電池に代表される非水系二次電池用電極板およびそれを用いた非水系二次電池に関するものである。
近年、携帯用電子機器の電源として利用が広がっている非水系二次電池としてのリチウム二次電池は、負極板にリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素質材料等を用い、正極板にLiCoO2等の遷移金属とリチウムの複合酸化物を活物質として用いており、これによって、高電位で高放電容量のリチウム二次電池を実現している。しかし、近年の電子機器および通信機器の多機能化に伴って更なるリチウム二次電池の高容量化が望まれている。
ここで、高容量のリチウム二次電池を実現するための発電要素である電極板としては、正極板および負極板ともに各々の構成材料を塗料化した合剤塗料を集電体上に塗布し乾燥後、プレス等により規定の厚みまで圧縮する方法で形成されている。この際、より多くの活物質を充填してプレスすることにより活物質密度が高くなり、一層の高容量化が可能となる。
しかし、電極板の活物質密度を高くすると、電極板の柔軟性が不足し、電極板をシート形状で加工する際および電極板を巻回する際に電極板の切れが発生するという課題があった。
そこで、電極板の巻回時に集電体に切れを発生させる集中応力を発生させないために、例えば図12に示すように、正極集電体21の一面に設けられた正極合剤塗料22を複数の未塗布部23により一定間隔ごとに複数の活物質層単位22Uに分割するように正極板20を構成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電極板の巻回時にかかる巻きのストレスを無くし、電極板の割れや切れおよびセパレータの切れを防止するために、例えば図13に示すように、集電体33上に電極合剤32を形成した電極板31の表面に、巻回方向に対して垂直方向に表面側の筋溝34および裏面側の筋溝35を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、電極板の巻回時に巻きずれに起因する集電体の切れを防止するために、例えば図14に示すように、負極集電体40の上に塗布形成された表面の負極合剤層41および裏面の負極合剤層42と正極集電体44の上に塗布形成された表面の正極合剤層45および裏面の正極合剤層46の厚みを表面側は一方端から他方端に向い漸次増加させ、裏面側は一方端から他方端に向い漸次減少させた負極板43と正極板47とを巻回中心49を軸にセパレータ48を介して矢印の方向に巻回する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−343340号公報
特開平10−154506号公報
特開2002−100393号公報
しかしながら、電極板の表面に電極合剤層の未塗布部または電極合剤層への筋溝を設ける従来技術においては、電極板中に含まれる電極活物質の減量は避けられず、高容量化の
ために必要な電極活物質の量を確保したまま、電極板に充分な柔軟性を付与し、特に電極群を構成する際に電極板にかかる曲げ応力による電極板の切れを防止することが困難であるという課題を有していた。
ために必要な電極活物質の量を確保したまま、電極板に充分な柔軟性を付与し、特に電極群を構成する際に電極板にかかる曲げ応力による電極板の切れを防止することが困難であるという課題を有していた。
さらに詳しくは、上述した特許文献1の従来技術では電極板の柔軟性は得られるものの、電極板上に複数個の電極合剤層の未塗布部を設けることで集電体上の活物質量が減少し高容量のリチウム二次電池を実現することは難しい。また、上述した特許文献2の従来技術ではアルカリ二次電池のような電極板の厚みが厚い場合に筋溝を形成することは電極板の割れやセパレータの切れを防止するために有用である。しかし、電極板の厚みが薄いリチウム二次電池においては、形成する溝の形状や深さ、およびその形成方法により逆に電極板切れを起こしやすくなる等の不具合を引き起こす場合がある。
さらに、上述した特許文献3の従来技術では電極板の巻回時に巻きずれに起因した集電体の切れは防止できるが、電極板の表面側は一方端から他方端に向い漸次増加させ、裏面側は一方端から他方端に向い漸次減少させて電極合剤塗料を塗布形成することは非常に困難であり、しかも電極群を構成する際に電極板にかかる曲げ応力の集中に関しては課題が解決されておらず、電極板の切れのないリチウム二次電池を実現することは難しい。
本発明は上記従来の課題を鑑みてなされたもので、正極集電体または負極集電体を材料律則となる引張荷重に対する伸び以上の伸びが可能な構成とすることで、高容量化のために必要な電極活物質の量は維持したままで電極群を構成する際に電極板に掛かる曲げ応力による電極板の切れを抑止することを目的とするものである。
上記従来の課題を解決するために本発明の非水系二次電池用電極板は、少なくともリチウム含有複合酸化物よりなる活物質、導電材および結着剤を分散媒にて混練分散させた正極合剤塗料を正極集電体の上に塗布した正極板または少なくともリチウムを保持しうる材料よりなる活物質および結着剤を分散媒にて混練分散させた負極合剤塗料を負極集電体の上に塗布した負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、正極集電体および負極集電体の少なくともいずれか一方が正極集電体または負極集電体の長手方向に対して少なくとも一部が連続した曲面からなる応力緩和部を有する構造としたことを特徴とするものである。
本発明の非水系二次電池用電極板によると、正極集電体および負極集電体の少なくともいずれか一方が長手方向に対して少なくとも一部が連続した曲面からなる応力緩和部を有する構造であることにより、正極集電体または負極集電体のある一方向の引張荷重に対し、正極集電体または負極集電体の材料の伸び率以上に伸びることができ、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池を得ることができる。
本発明の第1の発明においては、少なくともリチウム含有複合酸化物よりなる活物質、導電材および結着剤を分散媒にて混練分散させた正極合剤塗料を正極集電体の上に塗布した正極板または少なくともリチウムを保持しうる材料よりなる活物質および結着剤を分散媒にて混練分散させた負極合剤塗料を負極集電体の上に塗布した負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、正極集電体および負極集電体の少なくともいずれか一方が正極集電体または負極集電体の長手方向に対して少なくとも一部が連続した曲面からなる応力緩和部を有する構造であり、正極集電体または負極集電体のある一方向の引張荷重に対し
、正極集電体または負極集電体の材料の伸び率以上に伸び、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
、正極集電体または負極集電体の材料の伸び率以上に伸び、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
本発明の第2の発明においては、応力緩和部を正極集電体または負極集電体の長手方向における一方の端部から他方の端部まで連続した曲面により構成したことにより、電極群の全周において巻回時の長手方向の引張荷重に対し、正極集電体または負極集電体の伸び率以上に伸びることで、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
本発明の第3の発明においては、曲面が正極集電体または負極集電体の幅方向に対して傾斜した曲面により構成されることにより、帯状の正極集電体または負極集電体の上に連続して曲面を形成する際にシワ、ソリ、切れなどの不具合を抑止することができる。
本発明の第4の発明においては、応力緩和部をロール加工により形成したことにより、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
本発明の第5の発明においては、応力緩和部をプレス加工により形成したことにより、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
本発明の第6の発明においては、応力緩和部に熱処理を施した構成としたことにより、曲面の形成による正極集電体または負極集電体内部の残留応力を除去し、集電体の靭性を回復することができる。
本発明の第7の発明においては、応力緩和部を正極集電体または負極集電体の長手方向における一方の端部から他方の端部まで連続した曲面により構成し、且つ、正極集電体または負極集電体に塗布形成された正極合剤層または負極合剤層が長手方向における一方の端部から他方の端部まで連続した曲面を有する構成としたことにより、正極集電体または負極集電体のある一方向の引張荷重に対し、正極集電体または負極集電体の材料の伸び率以上に伸び、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができる。
本発明の第8の発明においては、正極板および負極板の少なくともいずれか一方に第1〜6の発明のいずれか一つに記載の非水系二次電池用電極板を用いセパレータを介して巻回または積層して構成した電極群を非水系電解液とともに電池ケースに封入して構成したことにより、電極群を巻回時に電極群の内外径の周差により発生する伸びに対して十分な正極集電体および負極集電体の伸びをもつことが可能であり電極板の切れを抑止することができ、信頼性の高い非水系二次電池を提供することができる。
本発明の第9の発明においては、正極板および負極板の少なくともいずれか一方に第7の発明の非水系二次電池用電極板を用いセパレータを介して巻回または積層して構成した電極群を非水系電解液とともに電池ケースに封入して構成したことにより、集電体だけでなく電極合剤層も共に伸縮する構造のため巻回において外周が伸びることで真円に近い電
極群を構成することができ、電池の充放電における容量のバラツキを低減でき、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
極群を構成することができ、電池の充放電における容量のバラツキを低減でき、信頼性の高い非水系二次電池用電極板を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の非水系二次電池としては、例えば図1に示したように複合リチウム酸化物を正極活物質とする正極板4とリチウムを保持しうる材料を負極活物質とする負極板9とをセパレータ5を介して渦巻状に巻回して電極群12が構成されている。この電極群12を有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる電解液(図示せず)を注液した後、電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口して構成することができる。
次に、本発明の非水系二次電池用電極板としては、例えば図2(a)に断面図を、図4(a)に斜視図を示したように正極集電体1を長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造に形成し、図2(b)に示すように正極合剤層2を塗布形成し正極板4を作成した後に、図2(c)に示すように圧延することで正極板4が構成されている。また、図2(a)に示した長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する負極集電体6に負極合剤層7を塗布形成し負極板9を作成した後に、図2(c)に示すように圧延することで負極板9を構成することもできる。
これにより、本発明の応力緩和部10を有する正極板4と負極板9とをセパレータ5を介して巻回した電極群は、その部分断面図を図3に示したように、長手方向に対して連続した曲面の曲率の大きな部分を支点に伸縮し、且つ、各曲面の曲率が加えられた応力に応じて変化することで、巻回時の応力集中を緩和することが可能であり、巻回時の電極板の切れを抑制することが可能である。また、本発明の別の非水系二次電池用電極板としては、例えば図4(b)に斜視図を示したように正極集電体1に幅方向に対して傾斜し、且つ、長手方向に対して連続した曲面を有する構造を形成し、図2(b)に示すように正極合剤層2を塗布形成して正極板4を形成した後に、図2(c)に示すように圧延することで正極板4を構成してもよい。上記のように正極集電体1の幅方向に対して傾斜した曲面を形成することで、帯状の正極集電体の上に連続して曲面を形成する際にシワ、ソリ、切れなどの不具合を抑止することができる。
また、図2(a)に示した長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する負極集電体6に負極合剤層7を塗布形成し負極板9を作成した後に、図2(c)に示すように圧延することで負極板9を構成することもできる。これにより、本発明の応力緩和部10を有する正極板4と負極板9とをセパレータ5を介して巻回した電極群は、その部分断面図を図3に示したように、長手方向に対して連続した曲面の曲率の大きな部分を支点に伸縮し、かつ各曲面の曲率が加えられた応力に応じて変化することで、巻回時の応力集中を緩和することが可能であり、巻回時の電極板の切れを抑制することが可能である。
以上、述べてきた正極集電体1または負極集電体6は図2(a)に示したように長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造であったが、図5に示したように一部に連続した曲面からなる応力緩和部10を設け、他の部分は平面部11を有する構造としても上記と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明における電極板の作製方法の一例を示す。本発明に適用される電極板は巻回して電極群を構成する際に、電極合剤層の割れや脱落が発生しない強靭性を備える必要
が有る。この強靱性を発揮することができれば電極板の処方は以下の方法に限られるものではない。まず、正極板4については特に限定されないが正極集電体1として厚みが5μm〜30μmを有するアルミニウムやアルミニウム合金またはニッケルやニッケル合金製の金属箔を用い、長手方向に対して連続した曲面を有する構造を形成したものを用いる。この正極集電体1の上に塗布する正極合剤塗料としては正極活物質、導電材、結着剤とを分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて正極合剤塗料が作製される。
が有る。この強靱性を発揮することができれば電極板の処方は以下の方法に限られるものではない。まず、正極板4については特に限定されないが正極集電体1として厚みが5μm〜30μmを有するアルミニウムやアルミニウム合金またはニッケルやニッケル合金製の金属箔を用い、長手方向に対して連続した曲面を有する構造を形成したものを用いる。この正極集電体1の上に塗布する正極合剤塗料としては正極活物質、導電材、結着剤とを分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて正極合剤塗料が作製される。
まず、正極活物質、導電材、結着剤を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで正極合剤塗料を作製することができる。
正極活物質としては、例えばコバルト酸リチウムおよびその変性体(コバルト酸リチウムにアルミニウムやマグネシウムを固溶させたものなど)、ニッケル酸リチウムおよびその変性体(一部ニッケルをコバルト置換させたものなど)、マンガン酸リチウムおよびその変性体などの複合酸化物を挙げることができる。
このときの導電材種としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、各種グラファイトを単独、あるいは組み合わせて用いても良い。
このときの正極用結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデンの変性体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アクリレート単位を有するゴム粒子結着剤などを用いることができ、この際に反応性官能基を導入したアクリレートモノマー、またはアクリレートオリゴマーを結着剤中に混入させることも可能である。さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した正極合剤塗料をアルミニウム箔からなる正極集電体1上に塗布し、次いで乾燥した後にプレスにて所定厚みまで圧縮することで正極板4が得られる。
一方、負極板9についても特に限定されないが、負極集電体6として厚みが5μm〜25μmを有する銅または銅合金製の金属箔を用いることができる。この負極集電体6の上に塗布する負極合剤塗料としては、負極活物質、結着剤、必要に応じて導電材、増粘剤を分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて負極合剤塗料が作製される。まず、負極活物質、結着剤を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで負極合剤塗料を作製することができる。
負極用活物質としては、各種天然黒鉛および人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン系複合材料、および各種合金組成材料を用いることができる。
このときの負極用結着剤としてはPVdFおよびその変性体をはじめ各種バインダーを用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子(SBR)およびその変性体に、カルボキシメチルセルロース(CMC)をはじめとするセルロース系樹脂等を併用することや少量添加するのがより好ましいといえる。さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した負極合剤塗料を銅箔からなる負極集電体6上に塗布し、次いで乾燥した後にプレスにて所定厚みまで圧縮することで負極板9が得られる。
非水電解液については、電解質塩としてLiPF6およびLiBF4などの各種リチウム化合物を用いることができる。また溶媒としてエチレンカーボネート(EC)、ジメチ
ルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)を単独および組み合わせて用いることができる。また正、負極板4,9の上に良好な皮膜を形成させることや過充電時の安定性を保証するために、ビニレンカーボネート(VC)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)およびその変性体を用いることも好ましい。
ルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)を単独および組み合わせて用いることができる。また正、負極板4,9の上に良好な皮膜を形成させることや過充電時の安定性を保証するために、ビニレンカーボネート(VC)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)およびその変性体を用いることも好ましい。
セパレータ5については、リチウムイオン二次電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムを、単一あるいは複合して用いるのが一般的であり、また態様として好ましい。このセパレータ5の厚みは特に限定されないが、10〜25μmとすれば良い。以下、具体的な実施例についてさらに詳しく説明する。
本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体1を図6(a)に示すように上ロール17aと下ロール17bでプレスして図2(a)、図4(a)に示すような応力緩和部10を有する正極集電体1を作成し、250℃の恒温槽で8時間の熱処理を行った後、大気中で8時間放置し、アルミニウム箔の圧延加工による応力除去を行うことで正極集電体1を製作した。本実施例においてはアルミニウム合金を用いて正極集電体1の作成を行ったがニッケル合金などでもよく、材料を限定するものではない。
次いで、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、図2(a)に示したように上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体1に塗布し、乾燥した後に図2(c)に示すようにプレスすることで片面側の正極合剤層2の厚みが70μmとなる正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1が露出した部分に正極リード3を接続することで正極板4を構成した。
一方、負極板9の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
次いで、図3に示すように上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる平板状の負極集電体6aに塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の負極合剤層7の厚みが80μmとなる負極板9を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板9を作製した。さらに、この負極板9の負極集電体6aが露出した部分に負極リード8を接続することで負極板9を構成した。
以上のようにして作製した正極板4および負極板9をセパレータ5を介し巻回機を用いて10Nの張力で巻回して図1に示した電極群12を構成し、電極群12の最外周を粘着テープで固定したものを実施例1の非水系二次電池用電極群とした。また、電極群12を有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非
水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を実施例1の非水系二次電池とした。
水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を実施例1の非水系二次電池とした。
本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体1を図6(b)に示すように上ロール17aと下ロール17bでプレスして、図4(b)に示すような幅方向に対して傾斜し長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造に形成し、正極集電体1を作成し、250℃の恒温槽で8時間の熱処理を行った後、大気中で8時間放置し、アルミニウム箔の圧延加工による応力除去を行い正極集電体1を製作した。本実施例においてはアルミニウム合金を用いて正極集電体1の作成を行ったがニッケル合金などでもよく、材料を限定するものではない。
次いで、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、図2(a)に示したように上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体1に塗布し、乾燥した後に図2(c)に示すようにプレスすることで片面側の正極合剤層2の厚みが70μmとなる正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1が露出した部分に正極リード3を接続することで正極板4を構成した。
一方、負極板9の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
次いで、図3に示すように上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる平板状の負極集電体6aに塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の負極合剤層7の厚みが80μmとなる負極板9を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板9を作製した。さらに、この負極板9の負極集電体6aが露出した部分に負極リード8を接続することで負極板9を構成した。
以上のようにして作製した正極板4および負極板9をセパレータ5を介し巻回機を用いて10Nの張力で巻回して図1に示した電極群12を構成し、電極群12の最外周を粘着テープで固定したものを実施例2の非水系二次電池用電極群とした。また、電極群12を有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を実施例2の非水系二次電池とした。
本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対
して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、図7に示すように上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる平板状の正極集電体1aに塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の正極合剤層2の厚みが70μmとなる正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1aが露出した部分に正極リード3を接続することで正極板4を構成した。
まず、10μmの銅箔よりなる負極集電体6を実施例1で連続した曲面を有する正極集電体1を作成した場合と同様にロールプレスにより、長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造に形成し、負極集電体6を作成し、250℃の恒温槽で8時間の熱処理を行った後、大気中で8時間放置し、銅箔の圧延加工による応力除去を行い負極集電体6を製作した。本実施例においては銅合金を用いて負極集電体6の作成を行ったがニッケル合金などでもよく、材料を限定するものではない。
一方、負極板9の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
次いで、上述の負極合剤塗料を連続した曲面を有する負極集電体6に塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の負極合剤層7の厚みが80μmとなる負極板9を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板9を作製した。さらに、この負極板9の負極集電体6が露出した部分に負極リード8を接続することで負極板9を構成した。
以上のようにして作製した正極板4および負極板9をセパレータ5を介し巻回機を用いて10Nの張力で巻回して図1に示した電極群12を構成し、電極群12の最外周を粘着テープで固定したものを実施例3の非水系二次電池用電極群とした。また、電極群12を有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を実施例3の非水系二次電池とした。
本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体1を図6(a)に示すように上ロール17aと下ロール17bでプレスして、平板箔を長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造に形成し、図2(a)、図4(a)に示すような正極集電体1を作成し、250℃の恒温槽で8時間の熱処理を行った後、大気中で8時間放置し、アルミニウム箔の圧延加工による応力除去を行うことで正極集電体1を製作した。本実施例においてはアルミニウム合金を用いて正極集電体1の作成を行ったがニッケル合金などでもよく、材料を限定するものではない。
次いで、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブ
ラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
ラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、図2(a)に示したように上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体1に塗布し、乾燥した後に図2(c)に示すようにプレスすることで片面側の正極合剤層2の厚みが70μmとなる正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1が露出した部分に正極リード3を接続することで正極板4を構成した。
次に、10μmの銅箔よりなる負極集電体6を実施例1にて正極集電体1を作成した場合と同様に、長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造に形成し、負極集電体6を作成し、250℃の恒温槽で8時間の熱処理を行った後、大気中で8時間放置し、銅箔の圧延加工による応力除去を行い負極集電体6を製作した。本実施例においては銅合金を用いて負極集電体6の作成を行ったがニッケル合金などでもよく、材料を限定するものではない。
一方、負極板9の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
次いで、上述の負極合剤塗料を連続した曲面を有する負極集電体6に塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の負極合剤層7の厚みが80μmとなる負極板9を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板9を作製した。さらに、この負極板9の負極集電体6が露出した部分に負極リード8を接続することで負極板9を構成した。
以上のようにして作製した正極板4および負極板9をセパレータ5を介し巻回機を用いて10Nの張力で矢印の方向に巻回して図8に示した電極群を構成し、電極群12の最外周を粘着テープで固定したものを実施例4の非水系二次電池用電極群とした。また、電極群12を図1に示したように有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を実施例4の非水系二次電池とした。
本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、図9に示すように上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる平板の正極集電体1に塗布し乾燥させた後、曲面を有するロール(図示せず)でプレスを施すことで片面側の正極合剤層2の厚みが70μmとなる正極集電体1と正極合剤層
2が連続した曲面からなる応力緩和部10を有する正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1が露出した部分に正極リード3を接続することで正極板4を構成した。
2が連続した曲面からなる応力緩和部10を有する正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1が露出した部分に正極リード3を接続することで正極板4を構成した。
一方、負極板9の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
次いで、前述の連続した曲面を有する正極板4を作成した方法と同様に連続した曲面を有する負極板9を形成した。負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる平板状の負極集電体6aに塗布し乾燥して、負極板9を作製した後に、曲面を有するロール(図示せず)でプレスを施すことで片面側の負極合剤層7の厚みが80μmとなる図9にした負極集電体6と負極合剤層7が連続した曲面からなる応力緩和部10を有する負極板9を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する負極板9を作製した。さらに、この負極板9の負極集電体6が露出した部分に負極リード8を接続することで連続した曲面を有する負極板9を構成した。
以上のようにして作製した正極板4および負極板9をセパレータ5を介し巻回機を用いて10Nの張力で巻回して図10に示した電極群を構成し、電極群12の最外周を粘着テープで固定したものを実施例5の非水系二次電池用電極群とした。また、上記の電極群12を図1に示したように有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を実施例5の非水系二次電池とした。
なお、本実施例5においては正極板4かつ負極板9のいずれにも長手方向に連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造を形成した電極板を用いて電極群を形成したが、正極板4のみ長手方向に連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造を形成してもよく、また負極板9のみでも電極群における電極板切れに対する効果は十分に発揮することが可能である。さらに、長手方向に連続した曲面を形成する構造も電極板の全領域でなく、一部の領域に形成した場合でも、平板に比べ電極板切れに対する効果が発揮することができる。
(比較例1)
次いで、比較例について図面を参照しながら説明する。まず、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、比較例について図面を参照しながら説明する。まず、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる平板状の正極集電体1aに塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の正極合剤層2の厚みが70μmとなる正極板4を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して正極板4を作製した。さらに、この正極板4の正極集電体1aが露出した部分に正極
リード3を接続することで正極板4を構成した。
リード3を接続することで正極板4を構成した。
一方、負極の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
次いで、上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる平板状の負極集電体6aに塗布し、乾燥した後にプレスすることで片面側の負極合剤層7の厚みが80μmとなる負極板9を作製した。その後、円筒型電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板9を作製した。さらに、この負極板9の負極集電体6aが露出した部分に負極リード8を接続することで負極板9を構成した。
以上のようにして作製した正極板4および負極板9をセパレータ5を介し巻回機を用いて10Nの張力で巻回して図11に示した電極群を構成し、電極群12の最外周を粘着テープで固定したものを比較例1の非水系二次電池用電極群とした。また、上記の電極群12を図1に示したように有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非水電解液(図示せず)を注液した後に電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口することにより作製した非水系二次電池を比較例1の非水系二次電池とした。
以上のようにして作製した実施例1〜5および比較例1の非水系二次電池用電極群について、正極板4、負極板9およびセパレータ5を巻回して電極群12を構成した後に電極群12を解体し、正極板4および負極板9の電極板の切れおよび合剤脱落の有無について評価を行った結果を(表1)に示す。
(表1)より明らかなように正極集電体1に応力緩和部10をもたせた実施例1により電極板の切れの発生率を低減することに効果がみられ、比較例1に比べて高品質なリチウム二次電池を得ることができた。幅方向に斜めで長手方向に対して連続した曲面からなる応力緩和部10を有する構造を形成することで正極集電体1に応力緩和部10をもたせた
実施例2では、実施例1と同様に電極板の切れの抑制効果を確認できた。実施例2,4,5も同様に電極板の切れの発生率を低減することに効果がみられ、比較例1に比べて高品質なリチウム二次電池を得ることができた。
実施例2では、実施例1と同様に電極板の切れの抑制効果を確認できた。実施例2,4,5も同様に電極板の切れの発生率を低減することに効果がみられ、比較例1に比べて高品質なリチウム二次電池を得ることができた。
また、実施例3においては銅箔で製作した連続した曲面からなる応力緩和部10を有する負極集電体6に比べてアルミニウム箔で製作した平板状の正極集電体1aは引張強度が低く、連続した曲面を有する負極集電体6の伸縮により電極群の内部で発生する応力は少しぐらい緩和できるが、正極集電体1aに作用する引張応力を直接に緩和できておらず、比較例1よりは電極板の切れの発生率を抑制できたものの、他の実施例1,2,4,5に比べ大きな発生率となっている。
一方、比較例1の電極板においては実施例1〜5に比べ、巻回時に内外径で発生する周差によりアルミニウム箔で製作された正極集電体はその伸び率の低さから電極板の切れが発生した。
さらに、実施例1の電極板を用い、巻回機にて2倍の20Nの張力で矢印の方向に巻回し電極群12を構成したところ電極板の切れなく電極群12を作成することができた。これは、長手方向に対して連続した曲面を有する構造により、材料の伸び約3%を超える伸びが可能となり、電極板の切れは発生しない高品質なリチウム二次電池を得ることができた。
また、以上のようにして作製した実施例1〜5および比較例1の非水系二次電池について、非水系二次電池を作製した後にこれらの電極群12を電池ケース13より取り出した後に解体して観察したところ、実施例1〜5の正極板4、負極板9ともに電極板の切れや電極合剤層の脱落などの不具合は認められなかった。さらに、実施例1〜5の非水系二次電池を500サイクル充放電させたが、サイクル特性の劣化もなく500サイクル後に非水系二次電池および電極群12を解体したところリチウム析出や電極合剤層の脱落などの不具合は認められなかった。
一方で、比較例1の非水系二次電池においては300サイクル近傍でサイクル特性の劣化が認められた。そこで、300サイクル後に非水系二次電池および電極群12を解体したところ部分的に電極板の切れおよび局所的に電極合剤層の脱落が観察された。これは、充放電を繰り返すことで正極板4および負極板9が膨張と収縮を繰り返し、活物質層の伸縮に対し電極板が追従できず、活物質層の脱落による劣化、かつ電極板の切れが発生しやすい状態になっていたものと考えられる。
以上、実施例1〜6においては、正極集電体1または負極集電体6と正極板4または負極板9として、長手方向における一方の端部から他方の端部までを連続した曲面とすることで応力緩和部10を形成したが、これに限定されるものではなく、長手方向に対して少なくとも一部が連続した曲面からなる応力緩和部を形成すればよく、例えば連続した曲面と平面の繰り返し単位を構成しても同様の効果が得られるのは言うまでもない。
本発明に係る非水系二次電池は、電極リードおよび/または電極保護テープの端面を端部になるほど肉薄となるように構成することにより巻回時の曲率のバラツキを低減し、電極板の切れを低減することで、電池の製造工程のみならず携帯用として用いられ、多くの衝撃による電極板の切れを抑制することができ、使用時の信頼性が望まれる携帯用電源等として有用である。
1 連続した曲面を有する正極集電体
1a 正極集電体(平板状)
2 正極合剤層
3 正極リード
4 正極板
5 セパレータ
6 連続した曲面を有する負極集電体
6a 負極集電体(平板状)
7 負極合剤層
8 負極リード
9 負極板
10 応力緩和部
11 平面部
12 電極群
13 電池ケース
14 封口板
15 封口ガスケット
16 絶縁板
17a 上ロール
17b 下ロール
1a 正極集電体(平板状)
2 正極合剤層
3 正極リード
4 正極板
5 セパレータ
6 連続した曲面を有する負極集電体
6a 負極集電体(平板状)
7 負極合剤層
8 負極リード
9 負極板
10 応力緩和部
11 平面部
12 電極群
13 電池ケース
14 封口板
15 封口ガスケット
16 絶縁板
17a 上ロール
17b 下ロール
Claims (9)
- 少なくともリチウム含有複合酸化物よりなる活物質、導電材および結着剤を分散媒にて混練分散させた正極合剤塗料を正極集電体の上に塗布した正極板または少なくともリチウムを保持しうる材料よりなる活物質および結着剤を分散媒にて混練分散させた負極合剤塗料を負極集電体の上に塗布した負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、前記正極集電体および負極集電体の少なくともいずれか一方が前記正極集電体または負極集電体の長手方向に対して少なくとも一部が連続した曲面からなる応力緩和部を有する構造としたことを特徴とする非水系二次電池用電極板。
- 前記応力緩和部を前記正極集電体または負極集電体の長手方向における一方の端部から他方の端部まで連続した曲面により構成されることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池用電極板。
- 前記曲面が前記正極集電体または負極集電体の幅方向に対して傾斜した曲面により構成されることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池用電極板。
- 前記応力緩和部をロール加工により形成したことを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池電極板。
- 前記応力緩和部をプレス加工により形成したことを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池電極板。
- 前記応力緩和部に熱処理を施した構成としたことを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池電極板。
- 前記応力緩和部を前記正極集電体または負極集電体の長手方向における一方の端部から他方の端部まで連続した曲面により構成し、且つ、前記正極集電体または負極集電体に塗布形成された正極合剤層または負極合剤層が長手方向における一方の端部から他方の端部まで連続した曲面を有する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池電極板。
- 正極板および負極板の少なくともいずれか一方に請求項1〜6の記載の非水系二次電池用電極板を用いセパレータを介して巻回または積層して構成した電極群を非水系電解液とともに電池ケースに封入して構成したことを特徴とする非水系二次電池。
- 正極板および負極板の少なくともいずれか一方に請求項7の記載の非水系二次電池用電極板を用いセパレータを介して巻回または積層して構成した電極群を非水系電解液とともに電池ケースに封入して構成したことを特徴とする非水系二次電池。
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