JP2009179186A - ビードコアおよびそれを用いたタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤ段列の乱れを抑制して型崩れを防止することができ、所望に応じ、効率的に必要な大きさのコア断面を形成することも可能なビードコアを提供する。また、かかるビードコアを用いることで、ビード耐久性を向上したタイヤを提供する。
【解決手段】スチールワイヤ1が複数回巻回されて、タイヤ軸方向断面において幅方向および高さ方向の双方に複数本配列されてなるビードコア10である。スチールワイヤ1が、円形部と、それより断面積の小さい小形状部との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなるハイブリッドワイヤである。
【選択図】図1
【解決手段】スチールワイヤ1が複数回巻回されて、タイヤ軸方向断面において幅方向および高さ方向の双方に複数本配列されてなるビードコア10である。スチールワイヤ1が、円形部と、それより断面積の小さい小形状部との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなるハイブリッドワイヤである。
【選択図】図1
Description
本発明はビードコアおよびそれを用いたタイヤに関し、詳しくは、スチールワイヤを段列的に積層してなるタイヤ用ビードコアおよびそれを用いたタイヤに関する。
タイヤのビード部には、リムに対しタイヤを嵌合させるために、スチールワイヤ(鋼線)を巻き回して形成されたビードコアが埋設されている。かかるビードコアとしては、従来、あらかじめゴムで被覆した円形断面のスチールワイヤ101(図5参照)を複数段列で積層することで、円形や四角形、六角形などの断面形状に形成したものが使用されている。
ビードコアの改良に係る技術としては、例えば、ユニフォミティ向上を目的として、ビードコアを、スチールワイヤを巻回した巻回体からなるものとするとともに、そのスチールワイヤ間に形成される間隙部に有機繊維コードを配した空気入りタイヤが知られている(特許文献1参照)。また、ビードコアの型崩れを防止してユニフォミティーを向上するとともに、リムとの嵌合性を向上する目的で、スチールワイヤを複数の列及び層に配列して円環状に形成したビードコアにおいて、列及び層に配列したスチールワイヤの相互間に形成された間隙のうち、少なくともビードトー側に位置する間隙に、該スチールワイヤよりも径が小さい小径スチールワイヤを配置した空気入りタイヤも公知である(特許文献2参照)。
特開2003−291612号公報(特許請求の範囲等)
特開2006−347319号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、図5に示すような従来の円形断面のビードワイヤ101を複数段列で積層したビードコアの場合、あらかじめワイヤに被覆したゴムが、タイヤ加硫中にワイヤの隙間を埋めるように移動する。そのため、ワイヤの積層が不安定となり、段列が乱れて、ビードコアが型崩れする結果、製品タイヤのビード耐久力を低下させる原因となる場合があった。
このビードコアの型崩れを防止する手段として、特許文献1,2に開示されているように、ワイヤの隙間をさらに小径のコード(スチールワイヤや有機繊維コード)で埋めることも提案されているが、この場合、大幅な製造設備の変更および生産性の低下を伴うこととなる。
また、一般には、ビードコアを形成するワイヤの段列数は、積層するワイヤの引張り強度と、必要とするタイヤビード破壊圧とから決定される。しかし、例えば建設車両用タイヤなど、大きな牽引力を必要とするタイヤにおいては、タイヤとリムとの間の相対的な滑りを抑制する目的でタイヤビードベースとリムとの接触面積を一定以上に確保する必要があり、そのため、破壊圧以上に大きなビードコア断面を設定する場合がある。
必要な破壊圧以上に大きなビードコア断面を形成するためには、(1)ワイヤ101を被覆するゴムを厚くして、ワイヤ101間の隙間を大きくする(図6参照)、(2)積層するワイヤ本数を増やす(図7参照)という2つの手段が考えられるが、(1)の手段ではワイヤの段列がさらに乱れやすくなるとともに、ビードコアの型崩れが大きくなり、(2)の手段ではコスト増となるため、いずれも十分なものではなかった。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、ワイヤ段列の乱れを抑制して型崩れを防止することができ、所望に応じ、効率的に必要な大きさのコア断面を形成することも可能なビードコアを提供することにあり、また、かかるビードコアを用いることで、ビード耐久性を向上したタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、ビードコアに用いるスチールワイヤの断面形状を改良することにより、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のビードコアは、スチールワイヤが複数回巻回されて、タイヤ軸方向断面において幅方向および高さ方向の双方に複数本配列されてなるビードコアにおいて、
前記スチールワイヤが、円形部と、それより断面積の小さい小形状部との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなるハイブリッドワイヤであることを特徴とするものである。
前記スチールワイヤが、円形部と、それより断面積の小さい小形状部との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなるハイブリッドワイヤであることを特徴とするものである。
本発明において、前記ハイブリッドワイヤの小形状部は、配列されたワイヤ間の隙間に係合する凸形状を有するものとすることが好ましく、また、前記円形部より小さい小円形部であることも好ましい。
また、本発明のタイヤは、上記本発明のビードコアを用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、ワイヤ段列の乱れを抑制して型崩れを防止しつつ、所望に応じ、効率的に必要な大きさのコア断面を形成することも可能なビードコアを得ることができ、かかるビードコアを用いることで、ビード耐久性を向上したタイヤを実現することが可能となった。
以下、本発明の好適実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、本発明の一好適例に係るビードコアの拡大断面図を示す。図示するように、本発明のビードコア10は、スチールワイヤ1が複数回巻回されて、タイヤ軸方向断面において幅方向および高さ方向の双方に複数本配列されてなるものである。
図1に、本発明の一好適例に係るビードコアの拡大断面図を示す。図示するように、本発明のビードコア10は、スチールワイヤ1が複数回巻回されて、タイヤ軸方向断面において幅方向および高さ方向の双方に複数本配列されてなるものである。
図2に、かかるスチールワイヤ1の拡大断面図を示す。図示するように、本発明においては、スチールワイヤ1として、円形部2と、それより断面積の小さい小形状部3との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなるハイブリッドワイヤを用いる点に特徴がある。このように、円形部2と、それより断面積の小さい小形状部3との組み合わせからなる複合断面を有するハイブリッドワイヤを用いることで、小形状部3によりタイヤ加硫中の被覆ゴムの流動を抑制でき、ワイヤの積層段列を安定化することが可能となった。
本発明に係るハイブリッドワイヤの具体的な形状としては、図示するように、小形状部3が、配列されたワイヤ間の隙間に係合する凸形状を有する形状が挙げられる。このような、円形部2と、配列ワイヤ間の隙間に係合する凸形状を有する小形状部3との組み合わせからなる複合断面を有するハイブリッドワイヤ1を用いた場合、加硫中のワイヤ被覆ゴムの流れを抑制するとともに、積上げたワイヤ間の接触面積が増えることによってもワイヤの積層が安定し、ビードコアの型崩れをより効果的に防止することが可能となる。
図3に、本発明の他の好適例に係るビードコア20の拡大断面図を示す。また、図4は、このビードコア20を構成するスチールワイヤ(ハイブリッドワイヤ)11の拡大断面図である。図示するハイブリッドワイヤ11は、円形部12と、それより断面積の小さい小円形部13との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなる。
このような、円形部12と、それより小さい小円形部13との組み合わせからなる複合断面を有するハイブリッドワイヤ11を用いた場合、図示するように、ワイヤの積層中に、積上げたワイヤの小円形部13が上部のワイヤの被覆ゴムに喰い込むことで、大きなワイヤ間隔を確保しながら、ビードコアの型崩れを防止することができる。したがってワイヤ本数を増大させる必要がないので、ビード破壊圧に適したワイヤー本数で、コスト増を伴わずに、所望の大きさのコア断面を有する型崩れのないビードコアを得ることができ、耐リム滑り性を向上させることができる。
本発明に係るハイブリッドワイヤは、一体伸線により、上記所定の複合断面を有するものとして容易に製造可能であるので、本発明によれば、従来技術におけるような設備変更や生産性低下を伴わずに、ビードコアの型崩れ防止が可能であるというメリットも得ることができる。
本発明のビードコアは、上記ハイブリッドワイヤを従来技術と同様に複数段列積層して形成されたものであればよく、それ以外の点については特に制限されるものではない。例えば、断面形状としては、図示するような六角ビードコアの他、円形や四角形等、適宜形状とすることができ、そのワイヤの段列数についても、所望に応じ適宜決定することができ、特に制限されるものではない。本発明のビードコアは、従来のビードコアの製造方法に準じて、常法に従い製造することが可能である。
また、本発明のタイヤは、ビード部に埋設するビードコアとして上記本発明のビードコアを用いたものであればよく、これにより優れたビード部耐久性を得ることができるものである。本発明のタイヤにおいては、それ以外の具体的な構造や部材、材質等については、特に制限されるものではなく、所望に応じ適宜構成することが可能である。
1,11 スチールワイヤ(ハイブリッドワイヤ)
2,12 円形部
3,13 小形状部
10,20 ビードコア
101 スチールワイヤ
2,12 円形部
3,13 小形状部
10,20 ビードコア
101 スチールワイヤ
Claims (4)
- スチールワイヤが複数回巻回されて、タイヤ軸方向断面において幅方向および高さ方向の双方に複数本配列されてなるビードコアにおいて、
前記スチールワイヤが、円形部と、それより断面積の小さい小形状部との組み合わせからなる断面形状を有し、一体伸線されてなるハイブリッドワイヤであることを特徴とするビードコア。 - 前記ハイブリッドワイヤの小形状部が、配列されたワイヤ間の隙間に係合する凸形状を有する請求項1記載のビードコア。
- 前記ハイブリッドワイヤの小形状部が、前記円形部より小さい小円形部である請求項1記載のビードコア。
- 請求項1〜3のうちいずれか一項記載のビードコアを用いたことを特徴とするタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008020389A JP2009179186A (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | ビードコアおよびそれを用いたタイヤ |
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JP2008020389A JP2009179186A (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | ビードコアおよびそれを用いたタイヤ |
Publications (1)
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JP2009179186A true JP2009179186A (ja) | 2009-08-13 |
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JP2008020389A Pending JP2009179186A (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | ビードコアおよびそれを用いたタイヤ |
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JP (1) | JP2009179186A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102107590A (zh) * | 2011-02-23 | 2011-06-29 | 杭州中策橡胶有限公司 | 全钢载重无内胎子午线轮胎的钢丝圈 |
CN115056608A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-09-16 | 泰凯英(青岛)专用轮胎技术研究开发有限公司 | 用于一件式tl轮辋的有内胎轮胎 |
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2008
- 2008-01-31 JP JP2008020389A patent/JP2009179186A/ja active Pending
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