JP2009178195A

JP2009178195A - 洗濯機

Info

Publication number: JP2009178195A
Application number: JP2008017287A
Authority: JP
Inventors: Shingo Abe; 新吾阿部
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 2008-01-29
Filing date: 2008-01-29
Publication date: 2009-08-13

Abstract

【課題】排出経路部から水が無駄に流出させないことで給水を吐出口から吐出されるシャワー水に集中させ、洗剤ケースや給水構造内部における洗剤の残留を防止して清潔度を向上することができる洗濯機を提供する。
【解決手段】給水構造は、洗剤８４を入れるための洗剤ケース８１と、洗剤ケース８１への給水を行う給水経路８０とを備えている。給水経路８０は、給水元に接続される給水経路部９０と、給水経路部９０の先端に設けられた吐出部９１と、給水経路部９０の残水の排出用に分岐した排出経路部９２とを有している。排出経路部９２は、給水経路部９０の給水方向に対して直角Ｒ方向に向いているので、排出経路部から給水経路部へ空気を気泡８７として混入させることができ、その結果、空気入りのシャワーによって洗剤ケース８１内における洗剤の残留が防止される。排出経路部９２は、給水経路部９０の給水方向に対して鈍角に向けることもできる。
【選択図】図４

Description

本発明は、洗濯機、特に洗剤ケースへの給水を行う給水経路を備えた洗濯機に関する。

従来の洗濯機の給水構造は、例えば図７に示されているような構造をしている（特許文献１参照）。即ち、連結管１１６から給水された水は、昇水流路部１３７、ノズル部１２８を経て、多数の吐出口１３１からシャワー状に噴出される。なお、連通管１１６は、収納ケース１３０の底部に延設される筒状の取付部１３６に接続されている。昇水流路部１３７とノズル部１２８とは接続部１３９で接続されている。また、ノズル部１２８の下方には、散水板１３４と吐出口兼空気流入口１３５が設けられている。更に、吐出口１３１は円筒部１３２を有しており、円筒部１３２と同じ高さで円筒部１３２を接続するリブ１３３が設けられている。

シャワー状に出た水は、洗剤ケース１２７の洗剤入れ１２９上に注がれ、洗剤と共に収納ケース１３０の底部を流れ、水槽内に注がれる。

昇水流路部１３７と収納ケース１３０の内部とは、透口１３８で繋がっており、給水後に昇水流路部１３７に残水しないようになっている。

吐出口１３１の内径は、大きすぎるとシャワーの流速が落ち洗剤が流れにくくなる懸念があり、逆に、小さすぎると、給水後に表面張力により水膜が張り、残水の懸念があるため、適度な大きさに設定されている。

しかしながら、従来の洗濯機の給水構造では、透口１３８は、水の流路方向に対し平行に向いており、水圧を正面に受けるため、洗剤ケース１２７に至る前に一部の水が透口１３８より流れ出る可能性があった。

また、吐出口１３１から出るシャワー水の勢いは給水圧によって左右される。即ち、シャワー水の勢いが強すぎると、洗剤入れ１２９上の洗剤が洗剤ケース１２７及び収納ケース１３０内部に飛び散って、洗剤ケース１２７及び収納ケース１３０内部に残ってしまう可能性がある。逆に、シャワー水の勢いが弱すぎると、洗剤が十分に撹拌されず、洗剤入れ１２９上に洗剤が残ってしまう可能性がある。
特開平１１−１７９０９０号公報

そこで、洗剤を供給可能な給水構造を備える洗濯機においては、無駄な排水を防止し、可及的に多くの水量を洗剤ケースに効率的に給水させる点で解決すべき課題がある。

本発明の目的は、上記の課題を解決し、排出経路部から水を無駄に流出させないことで給水を吐出口から吐出されるシャワー水に集中させ、洗剤ケースや給水構造内部における洗剤の残留を防止して清潔度を向上することができる洗濯機を提供することにある。

上記課題を解決するため、本発明による洗濯機は、洗剤を入れるための洗剤ケースと、前記洗剤ケースへの給水を行う給水経路とを備えて成り、前記給水経路は、給水元に接続される給水経路部と、当該給水経路部の先端に設けられており前記洗剤ケースへの出口である吐出口が形成されている吐出部と、前記給水経路部の残水を排出するために前記給水経路部から分岐して設けられた排出経路部とを有しており、更に、前記排出経路部は、前記給水経路部の給水方向に対して鈍角方向に向けて分岐していることを特徴としている。

この洗濯機によれば、給水流量（水流の速度）がより小さい場合でも、排水経路から給水経路部への空気の流入が確保され、吐出口から吐出される空気入りの給水によって洗剤ケース内における洗剤の残留が防止される。また、通常では排出経路からの水の流出がなく、洗剤ケースへの給水量の減少が防止されるので、この点でも洗剤ケース内における洗剤の残留が防止される。

また、この発明による洗濯機は、洗剤を入れるための洗剤ケースと、前記洗剤ケースへの給水を行う給水経路とを備えて成り、前記給水経路は、給水元に接続される給水経路部と、当該給水経路部の先端に設けられており前記洗剤ケースへの出口である吐出口が形成されている吐出部と、前記給水経路部の残水を排出するために前記給水経路部から分岐して設けられた排出経路部とを有している洗濯機において、前記排出経路は、前記給水経路の給水方向に対して垂直方向に向けて分岐していることを特徴としている。

この洗濯機によれば、上記洗濯機の場合の空気の流入確保、洗剤ケース内における洗剤の残留防止に加えて、更に、給水経路からの残水の排水効果を期待できる。

上記の洗濯機において、前記排水経路の出口部が傾斜して開口させることができる。この洗濯機によれば、給水経路からの残水の排水効果を更に向上させることができる。

本発明の洗濯機においては、排出経路部は給水経路部の給水方向に対して鈍角方向又は直角方向に向けて分岐しているので、給水時に、給水経路部の水圧が給水経路部に直接作用して排水に費やされることが無く、吐出口から吐出されるシャワー水以外の余分な分流が発生しにくい。そのため、給水をシャワーに集中させることができる。

また本発明の洗濯機では、給水時の給水流量（水流の速度）がより小さい場合でも、給水経路部を流れる水流によって排水経路での圧力が低下し、排水経路部から逆流するように空気が流入し、給水内やシャワー水にも気泡が混在することになる。洗剤投入ケース上の洗剤は、気泡入りのシャワー水により飛び散り難くなる。その結果、長期使用における給水構造内部の洗剤残りが少なくなり、清潔度が向上する。また、排出経路部から水が無駄に流出しないので、洗剤ケースへの給水量の減少が無く、この点でも洗剤ケース内の洗剤の残留を防止することができる。

更に本発明の洗濯機では、給水時に気泡が混入するため、気泡の破裂により洗剤溶液が撹拌され、洗剤が水に良く溶け、洗浄効果を高めることができる。排水経路部の出口部を傾斜して開口させる場合には、給水経路からの残水の排水効果を更に向上させることができる。

以下、本発明による洗濯機を、ドラム式洗濯機を一例として、図示の実施例により詳細に説明する。

図１は、本発明による洗濯機の一実施形態を斜め上方から見た概略斜視図である。
図１に示すように、洗濯機は外箱開口部１１を有する外箱１を備えている。外箱１の前面部の大部分は前パネル１２から成り、外箱１の底部は底台１３から成っている。外箱１にはドア２が図示しないヒンジで回動自在に取り付けられている。ドア２により外箱開口部１１が開閉される。外箱１の上部には、洗剤、漂白剤及び柔軟剤を収容する洗剤ケース１４と、操作キーや表示部を有する操作部１５とが設けられている。操作部１５の裏側（外箱１の内部側）には、洗濯機の動作を制御する制御回路１７（図２参照）が配設されている。また、外箱１の天面の後部には、その天面の前部よりも低い段部１６が設けられている。

図２は、図１に示す洗濯機の概略断面図である。
図２に示すように、洗濯機は、外箱１内に配置された有底円筒形状の水槽３と、水槽３内に回転自在に配置され、洗濯物を収容する有底円筒形状のドラム４と、水槽３の後部に取り付けられ、ドラム４を回転駆動するモータ５と、洗濯物を乾燥させるための乾燥システム６と、水槽３の後部を弾性支持する２本のダンパ７とを備えている。

水槽３の前面部には水槽開口部１８が設けられている。水槽開口部１８の開口縁には、ゴムや軟質樹脂等の弾性体から成るパッキン１９が固着されている。ドア２を閉じるときには、ドア２がパッキン１９に密着することにより、水槽３内の液体が水槽３外へ漏れ出るのを防ぐことができる。また、水槽３は、水槽開口部１８が外箱開口部１１に対向するように横向きに配置されている。より詳しくは、水槽３の中心軸は水平方向に対して５°〜３０°の角度を成すように傾斜している。

水槽３の上部には、水槽３内に水や洗濯液等を給水するための給水ダクト２０が接続されている。また、水槽３の下部には、水槽３内の水や洗濯液等を外部に排水するための排水ダクト２１が接続されている。更に、排水ダクト２１は、フィルタ２２を介して排水ホース２３に接続されている。フィルタ２２は水槽３内から流れて来た液体中の糸屑を除去する。また、排水ホース２３には、排水モータ２４によって開閉される排水弁２５が設けられている。

ドラム４は、中心軸が水槽３の中心軸に対して外箱１の天面側に偏心するように配置されている。つまり、ドラム４の中心軸は水槽３の中心軸よりも水槽４の上部側に位置している。言い換えれば、ドラム４の回転軸を含む鉛直面内において、ドラム４の下部と水槽３の下部との距離は、ドラム４の上部と水槽３の上部との距離よりも大きくなっている。要するに、ドラム４は、水槽４の上部側に位置するように配置されている。また、ドラム４の回転軸は水平方向に対して５°〜３０°の角度を成すように傾斜している。

ドラム４の前面部には、外箱開口部１１及び水槽開口部１８に対向するドラム開口部２６が設けられている。ドラム開口部２６は水槽開口部１８よりも大きな径を有している。また、ドラム４の周壁全域には複数の小孔２７が設けられている。小孔２７は、水槽３とドラム４との間の空間と、ドラム４内の空間との間で洗濯水や乾燥空気等を流通させるためのものである。

また、ドラム４の内壁面には、半径方向内側に向かって突出するバッフル２８を設けている。バッフル２８は、周方向に例えば１２０°間隔で３ヶ所に配置されている。バッフル２８はドラム４の回転に伴って、洗濯物の持上げと落下とを繰り返す機能を奏する。また、ドラム４のドラム開口部２６には、その外側から取り囲む液体バランサ２９が設けられている。ドラム４の回転時に、洗濯物及び洗濯液等の偏りによりアンバランスが生じようとするが、液体バランサ２９は、その内部における封入液体の移動によって、このアンバランスを打消す作用を奏する。

ダンパ７の水槽３側とは反対側の端部は、ダンパ支持金具８のダンパ取付面３０に取り付けられている。
なお、図２中のＧは、ドラム式洗濯機を設置する設置面である。

図３は、本発明による洗濯機の給水構造の一例を示す概略断面図である。給水構造は給水経路８０と、洗剤ケース８１と、給水ケース８２と、給水弁８３とを備えている。

給水経路（排出経路）８０は、給水元としての給水弁８３から給水された補給水を供給する給水経路部９０と、給水経路部９０の先端部に設けられておりシャワー状の水として吐出する吐出部９１と、給水経路８０内の残水を排出するために給水経路部９０から分岐して設けられた排出経路部９２とを備えている。給水経路部９０は、給水弁８３からの経路を形成する入口流路部９０ａと、入口流路部９０ａから垂直上方に向かって形成される垂直流路部９０ｂと、垂直流路部９０ｂから水平方向に向かって形成される水平流路部９０ｃとから成っている。吐出部９１には、水平流路部９０ｃの先端側の部分の複数個所で、下方に向けて開口する吐出口９１ａが形成されている。排出経路部９２は、入口流路部９０ａの給水方向に対して垂直方向（直角Ｒ）に向いた排出管９２ａと、排出管９２ａの給水ケース８２に向けて水平に開口する出口部９２ｂとを備えており、ベルヌーイの法則により水流による水圧を受けない構造になっている。なお、本実施例を含む他の実施例においても垂直流路部９０ｂを入口流路部９０ａから垂直上方に向かって形成したが、垂直流路部９０ｂ内の残水が排水経路部９２に到達できる程度に垂直方向に対して傾斜していてもよい。また、水平流路部９０ｃを垂直流路部９０ｂから水平方向に向かって形成したが、給水経路からの残水の排出をより確実にするため、垂直流路部９０ｂ側が低くなるように、または吐出部９１側が低くなるようにしていてもよい。

給水経路８０の吐出口９１ａの下方には、洗剤投入ケース８１が配設されている。洗剤投入ケース８１には、洗剤８４を流出させるための流出部８１ａが設けられている。また、給水経路８０と洗剤投入ケース８１の下方には給水ケース８２が配設されており、給水ケース８２は、流出部８１ａから流出された洗剤８４や排出経路部９２からの残水を受けることができる。給水ケース８２には、その最深位置において、水を水槽に排出するための排出口８２ａが設けられている。

図３に示す給水経路８０の作動状態が図４に示されている。図４を参照すると、給水弁８３を開けたとき、補給水８５が入口流路部９０ａ内に供給される。補給水８５が排出管９２ａから成る排出経路部９２まで到達すると、ベルヌーイの法則により排出管９２ａ内の圧力が下がる。その結果、排出管９２ａの外部から空気８６が流入し、補給水８５に気泡８７が混入する。

給水弁８３を閉めたとき、補給水８５の給水は止まり、排出経路部９２の排出管９２ａ内の圧力が戻る。その結果、水平流路部９０ｃの残水は吐出口９１ａから、垂直流路部９０ｂの残水は排出管９２ａからそれぞれ排出され、給水経路８０の流路内の残水は無くなる。

この給水構造では、給水時にシャワー水以外の余分な分流がないため、給水流量をすべてシャワーに集中でき、給水流量が少ない時の洗剤残りが発生しにくくするという長所がある。また、排出管９２ａは、水の流路方向に対し垂直方向に向いているので、給水経路８０の残水の排出を効率的に行うことができる。

また、給水時に気泡８７が混入するため、シャワー水にも気泡が混在しており、洗剤投入ケース８１上の洗剤を、シャワー水により飛び散らせることがない。その結果、長期使用における給水構造内部の洗剤残りが少なくなり、清潔度が向上する。

更に、この給水構造では、給水時に気泡８７が混入するため、気泡８７の破裂により洗剤溶液が撹拌され、洗剤８４が水に良く溶け、洗浄効果を高めることができる。

図５は、この発明による洗濯機の給水構造についての別実施形態を説明する図である。図５に示す給水構造は、排出経路部９２の形状が図３及び図４に記載の給水構造と異なり、排出管９２ｃの出口部９２ｄが傾斜して開口している。

この給水構造では、排出管９２の先端形状が斜めになっているため、出口部９２ｄに水膜が張りにくくなり、残水しにくくなるという効果がある。

図６は、排水経路部９２が給水経路部９０に対して鈍角を形成している給水構造を説明する図である。図６を参照すると、排出経路部９２の形状は、図５に示す給水構造と異なり、排出管９２ｅが入口流路部９０ａ内を流れる水の流路方向に対し鈍角θ、即ち、給水方向に対して斜め後方に向かう方向に向けられている。

図６に示す給水構造では、図５に示す給水構造に加え、排出管９２ｅが入口流路部９０ａ内を流れる水の流路方向に対し鈍角θになっているため、垂直方向に開口した場合よりも気泡の混入が多くなり、かつ少流量時でもさらに分流し難い。

また、各実施例においてはドラム式洗濯機を例として説明したが、この発明は、これに限らず洗濯物が投入されて回転駆動される洗濯兼脱水槽の回転軸が略垂直方向を有する、所謂、縦型洗濯機や、洗濯槽と脱水槽が別々に設けられた二槽式洗濯機等にも適用可能であることはいうまでもない。

本発明によるドラム式洗濯機の一実施形態を示す概略斜視図である。図１に示すドラム式洗濯機の概略断面図である。本発明によるドラム式洗濯機の給水構造要部の一例を示す断面図である。図３に示す給水構造の動作説明図である。本発明によるドラム式洗濯機の給水構造要部の別例を示す断面図である。本発明によるドラム式洗濯機の給水構造要部の更に別例を示す断面図である。従来の洗濯機の給水構造の一例を示す図である。

符号の説明

１外箱３水槽
４ドラム
１１外箱開口部１６段部
１６ａ水平面１６ｂ鉛直面
１８水槽開口部
２６ドラム開口部
３２加熱装置３３除湿用熱交換器
４１水道水給水口４２風呂水給水口
４４風呂水ポンプ
８０給水経路８０ａ吐出口
８０ｂ排出管８０ｃ垂直流路部
８０ｄ水平流路部８０ｅ排水口
８０ｆ排水管
８１洗剤ケース８１ａ流出部
８２給水ケース８２ａ排出口
８３給水弁８４洗剤
８５補給水８６空気
８７気泡
Ｒ直角 θ 鈍角

Claims

洗剤を入れるための洗剤ケースと、前記洗剤ケースへの給水を行う給水経路とを備えて成り、前記給水経路は、給水元に接続される給水経路部と、当該給水経路部の先端に設けられており前記洗剤ケースへの出口である吐出口が形成されている吐出部と、前記給水経路部の残水を排出するために前記給水経路部から分岐して設けられた排出経路部とを有している洗濯機において、
前記排出経路部は、前記給水経路部の給水方向に対して鈍角方向に向けて分岐していることを特徴とする洗濯機。
洗剤を入れるための洗剤ケースと、前記洗剤ケースへの給水を行う給水経路とを備えて成り、前記給水経路は、給水元に接続される給水経路部と、当該給水経路部の先端に設けられており前記洗剤ケースへの出口である吐出口が形成されている吐出部と、前記給水経路部の残水を排出するために前記給水経路部から分岐して設けられた排出経路部とを有している洗濯機において、
前記排出経路は、前記給水経路の給水方向に対して垂直方向に向けて分岐していることを特徴とする洗濯機。
前記排水経路の出口部が傾斜して開口したことを特徴とする請求項１又は２に記載の洗濯機。