JP2009177431A - 動画像再生システム、サーバ装置、端末装置及び動画像生成方法等 - Google Patents

動画像再生システム、サーバ装置、端末装置及び動画像生成方法等 Download PDF

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Abstract

【課題】デジタルカメラワークを適用して、一部の領域の画像を抜き出し再生する際に、視聴者の望んだ範囲の画像を抜き出して再生することを可能とする。
【解決手段】動画像を記憶手段から読み出す読み出し手段と、読み出された動画像を構成する複数の静止画像夫々から部分静止画像を抜き出す範囲を各当該静止画像に対応付けて規定する再生制御情報に基づいて、当該各静止画像から部分静止画像を夫々抜き出す抜き出し手段と、夫々抜き出された部分静止画像を順次再生することによって、新たな動画像として再生する再生手段と、各静止画像から部分静止画像を抜き出す範囲を指定するために用いられる入力手段と、を備え、抜き出し手段は、入力手段を用いて範囲が指定された場合には、再生制御情報に代えて当該指定に基づいて、各静止画像から部分静止画像を抜き出す。
【選択図】図5

Description

本発明は、撮影等により生成された動画像に対して、パンニングやズーミング等の所謂デジタルカメラワークを適用して、一部の領域の画像を抜き出し再生する動画像再生システム、サーバ装置、端末装置及び動画像生成方法等の技術分野に関する。
近年、高性能の携帯型映像撮影装置が安価に販売されるようになってきていることから、HD(High Definition)映像の撮影は、テレビ・映画撮影用のみならず、一般消費者でも可能となってきている。また、一般のユーザが、撮影した映像を、例えば、YouTube(登録商標)等の動画配信サイトを介して、映像情報として配信することも広く行われるようになってきている。
このように、デジタル化された映像を楽しむ人々が今後増加していくことが予測される一方で、高解像度の映像情報を、そのままの形態で配信を行うことは、映像情報の画素数やデータ量の観点において、現在では非現実的であり、また、ディスプレイ面積の小さい携帯電話等の携帯型映像携帯用再生端末を用いての視聴には不向きである。そのため、映像情報に加工を施して、インターネット上で配信可能にしたり、携帯型映像携帯用再生端末でも臨場感のある映像の再生が可能となるようにすることが必要となってくる。
しかしながら、ダウンサンプリングやデータの圧縮といった、これまで一般的な方法を用いたのでは、画質が大きく劣化するという問題が生ずる。
こうした状況の中、近年では、デジタルカメラワークと称される技術が用いられるようになってきた。ここで、デジタルカメラワークとは、撮影装置(以下、単に「カメラ」と称する)自体の操作やその際の撮影技術とは別に、一旦撮影されたことによって生成された映像情報に対して、コンピュータによる情報処理を施すことにより、撮影された映像全体を仮想的な撮影可能範囲として、仮想的なカメラのアングルや構図等を自動的に決定すること、及び、その技術をいう。より具体的には、全体映像の一部分の領域の位置やサイズを時間の変化に伴って連続的に変化させながら、その領域から映像を抜き出すことで、仮想的なパンニングやズーミング等を表現することをいう。
なお、デジタルカメラワークにおいて、パンニングとは、仮想的なカメラのアングルを移動させること、すなわち、映像を抜き出す領域を移動させることをいい、ズーミングとは、仮想的なカメラによる撮影映像の拡大率を変化させること、すなわち、映像を抜き出す領域のサイズを変化させることをいう。
このデジタルカメラワークを適用することで、高解像度の映像から、映像本来の縦横画素数よりも小さい画素数となる一部の領域の映像を抜き出して画面に表示させたり、この一部の領域の映像を抜き出して新たな映像情報を生成することで、画質を大きく劣化させることなく、インターネット上での配信を可能とさせたり、携帯型映像携帯用再生端末でも臨場感のある映像の再生が可能となることが期待される。
こうしたデジタルカメラワークに関しては、従来、様々な方法が提案されてきた。
例えば、非特許文献1には、時間短縮講義ビデオの生成方法において、黒板全体を含んだ映像を固定カメラにより撮影しておき、撮影された高解像度映像からトリミングを行う際に、フレーム間差分法によって講師の位置座標を求め、講師の位置座標の変化の激しい区間をパンニング区間とし、変化の少ない区間をズーミング区間として、トリミング位置及び拡大率を決定し、講義ビデオを生成する方法が開示されている。
また、特許文献1には、サッカーの試合のシーンを、サッカーコート全体が映るようにして固定撮影された素材映像に対してデジタルカメラワークを用いて映像を抜き出す際に、背景差分法により選手を抽出して、選手の移動が大きい点を重心としてフレーム位置を設定したり、サッカーボールの位置を検出して、この位置に基づいてフレーム位置を設定する方法が開示されている。
横井、外2名、"講義イベント検出に基づく短縮講義ビデオの自動生成"、第12回画像センシングシンポジウム予稿集、2006年、p.535-540 特開2005−223487号公報
しかしながら、上述した文献に記載された方法では、撮影対象、あるいは、制作者側の意図のみに基づいてデジタルカメラワークを決定するため、視聴者の意思を反映することができなかった。例えば、特許文献1に記載の方法では、選手の移動の大きさやサッカーボールの位置等に基づいて、自動的にフレーム位置が決定されてしまうので、例えば、特定の選手等を追って見たいと視聴者が望んでも、その望みがデジタルカメラワークに反映されないという問題がある。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、デジタルカメラワークを適用して、一部の領域の画像を抜き出し再生する際に、視聴者の望んだ範囲の画像を抜き出して再生することを可能とする動画像再生システム、サーバ装置、端末装置及び動画像生成方法等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、動画像を構成する複数の静止画像夫々の一部である部分静止画像を、当該動画像の再生に沿って抜き出して再生する動画像再生システムであって、前記動画像を記憶手段から読み出す読み出し手段と、前記読み出された動画像を構成する複数の静止画像夫々から前記部分静止画像を抜き出す範囲を各当該静止画像に対応付けて規定する再生制御情報に基づいて、当該各静止画像から前記部分静止画像を夫々抜き出す抜き出し手段と、夫々抜き出された前記部分静止画像を順次再生することによって、新たな動画像として再生する再生手段と、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す範囲を指定するために用いられる入力手段と、を備え、前記抜き出し手段は、前記入力手段を用いて前記範囲が指定された場合には、前記再生制御情報に代えて当該指定に基づいて、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出すことを特徴とする。
この発明によれば、通常は、再生制御情報によって、各静止画像から部分静止画像を抜き出す範囲が決定されるが、視聴者により、部分静止画像を抜き出す範囲が指定された場合には、この指定された範囲で部分静止画像を抜き出す範囲が決定されるので、予め定められたデジタルカメラワークを適用して、一部の領域の画像を抜き出し再生することができるとともに、視聴者により指定されたデジタルカメラワークを適用することで、視聴者の望んだ範囲の画像を抜き出して再生することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動画像再生システムにおいて、前記抜き出し手段は、前記入力手段を用いて前記範囲が指定された場合には、当該指定された範囲まで、各前記静止画像から当該部分静止画像を抜き出す毎に、当該抜き出す範囲を漸次変化させながら、当該各静止画像から当該部分静止画像を抜き出すことを特徴とする。
この発明によれば、視聴者により、部分静止画像を抜き出す範囲が指定された場合には、当該指定された範囲まで、各静止画像から当該部分静止画像を抜き出す毎に、当該抜き出す範囲が漸次変化するので、動画像の再生に沿って、再生制御情報に規定された範囲から視聴者に指定された範囲まで、部分静止画像の範囲が次第に変化することとなり、部分静止画像の範囲が突然変わることを抑制することができ、視聴者にとって視聴しやすいように再生を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の動画像再生システムにおいて、前記抜き出し手段は、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す範囲を変化させる場合に、その変化する速度を漸次変化させることを特徴とする。
この発明によれば、視聴者により、部分静止画像を抜き出す範囲が指定された場合には、当該指定された範囲まで、各静止画像から当該部分静止画像を抜き出す毎に、当該抜き出す範囲が漸次変化するとともに、抜き出す範囲の変化する速度が漸次上がりながら当該範囲の変化が開始され、且つ、抜き出す範囲の変化する速度が漸次下がりながら当該範囲の変化が停止されるので、部分静止画像の範囲が急激に変化することを抑制することができ、視聴者にとってより視聴しやすいように再生を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の動画像再生システムにおいて、当該動画像再生システムは、端末装置と、当該端末装置がネットワークを介して接続可能なサーバ装置と、を含んで構成され、前記端末装置は、前記再生手段と前記入力手段と、前記サーバ装置から前記部分静止画像を受信する部分静止画像受信手段と、前記入力手段を用いて指定された前記範囲を示す指定情報を前記サーバ装置に送信する指定情報送信手段と、を備え、前記再生手段は、前記受信された部分静止画像を順次再生し、前記サーバ装置は、前記読み出し手段と、前記抜き出し手段と、前記抜き出された部分静止画像を前記端末装置に送信する部分静止画像送信手段と、前記端末装置から前記指定情報を受信する指定情報受信手段と、を備え、前記抜き出し手段は、前記指定情報を受信した場合には、前記再生制御情報に代えて当該指定情報に基づいて、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出すことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の動画像再生システムに含まれるサーバ装置であって、前記読み出し手段、前記抜き出し手段、前記部分静止画像送信手段及び前記指定情報受信手段を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の動画像再生システムに含まれる端末装置であって、前記再生手段、前記入力手段、前記部分静止画像受信手段及び前記指定情報送信手段を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、コンピュータを、請求項1乃至4の何れか1項に記載の動画像再生システムとして機能させることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、コンピュータを、請求項5に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、コンピュータを、請求項6に記載の端末装置として機能させることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、動画像を構成する複数の静止画像夫々の一部である部分静止画像を、当該動画像の再生に沿って抜き出して再生する動画像再生方法であって、読み出し手段が、前記動画像を記憶手段から読み出す読み出し工程と、抜き出し手段が、前記読み出された動画像を構成する複数の静止画像夫々から前記部分静止画像を抜き出す範囲を各当該静止画像に対応付けて規定する再生制御情報に基づいて、当該各静止画像から前記部分静止画像を夫々抜き出す抜き出し工程と、再生手段が、夫々抜き出された前記部分静止画像を順次再生することによって、新たな動画像として再生する第1再生工程と、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す範囲が入力手段を用いて指定された場合に、前記再生手段が、前記再生制御情報に代えて当該指定に基づいて、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す第2再生工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、予め定められたデジタルカメラワークを適用して、一部の領域の画像を抜き出し再生することができるとともに、視聴者により指定されたデジタルカメラワークを適用することで、視聴者の望んだ範囲の画像を抜き出して再生することができる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、動画配信システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.動画配信システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る動画配信システムSの構成及び機能概要について、図1を用いて説明する。なお、図1は、本実施形態に係る動画配信システムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、動画配信システムSは、サーバ装置の一例としての動画配信サーバ1と、端末装置の一例としての複数の携帯用再生端末2と、を含んで構成されている。
動画配信サーバ1と、携帯用再生端末2とは、ネットワークの一例としてのインターネットINを介して相互にデータの送受信が可能(例えば、通信プロトコルにTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を用いて、相互にデータの送受信が可能)になっている。
上述した動画配信システムSにおいて、動画配信サーバ1において、映像データ(動画像の一例)がデータベースに格納されており、携帯用再生端末2からの要求に応じて、動画配信サーバ1から携帯用再生端末2に対して映像データが配信されるようになっている。このとき、映像データは、例えば、RTP(Real-time Transport Protocol)等のプロトコルを用いて配信されるようになっており、ストリーミングにより、携帯用再生端末2においては、映像データを受信しながらその映像データを再生することが可能となっている。
また、動画配信システムSにおいては、映像データ毎に、予め定められたデジタルカメラワークで、携帯用再生端末2が映像データを再生するようになっている。具体的には、映像データ夫々に対応して、デジタルカメラワークを規定するカメラワークデータ(再生制御情報の一例)がデータベースに格納されており、動画配信サーバ1がカメラワークデータに基づいて、映像データを構成する複数のフレーム画像(静止画像の一例)夫々の一部の画像(部分静止画像の一例)を、当該映像データの再生に沿って抜き出して、携帯用再生端末2に配信するようになっている。
また更に、動画配信システムSにおいては、携帯用再生端末2を利用するユーザの操作によって、デジタルカメラワークを変更するようになっている。具体的には、ユーザによる、パンニングやズーミング等の操作内容が、携帯用再生端末2から動画配信サーバ1に送信され、この操作内容に基づいて、動画配信サーバ1が、デジタルカメラワークを決定するようになっている。
[1.1 動画配信サーバの構成及び機能]
次に、動画配信サーバ1の構成及び機能について説明する。
図1に示すように、動画配信サーバ1は、インターネットINに接続して、携帯用再生端末2等との通信状態を制御する通信部11と、各種プログラム及びデータ等を記憶する記憶手段の一例としての記憶部12(例えば、ハードディスクドライブ等)と、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えるシステム制御部13と、を備え、システム制御部13と各部とは、システムバス14を介して接続されている。
記憶部12には、データベースが構築されている。このデータベースには、映像データとカメラワークデータとが、複数登録されており、例えばカメラワークデータに、対象となる映像データのファイル名等が記述されていることにより、映像データとカメラワークデータとが対応付けられている。
映像データは、例えば、MPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)等の規格に基づいて記録されたデータである。
カメラワークデータは、例えば、XML(Extensible Markup Language)、WML(Wireless Markup Language)、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)、MPEG−7(Moving Picture Experts Group phase 7)等により規定されている形式で記述されている。
このカメラワークデータには、例えば、映像データの全再生期間のうち、抜き出し再生を行う抜き出し再生期間における各フレームから抜き出し再生する画像の領域を示すROI(Region Of Interest)の当該フレーム画像上における中心座標、サイズ(縦の画素数及び横の画素数)が、当該フレームの番号に対応付けて設定されている。以下、ROIの中心座標及びサイズを総称して、「ROIの範囲」という。
なお、ここで、ROIの中心座標及びサイズを、フレーム番号に対応付ける代わりに、例えば、抜き出し再生期間を所定時間(例えば、0.05秒)で区切って、この区切られた時間帯毎に対応付けて設定されるように構成しても良い。この場合であれば、区切られた時間帯に対応する1または複数のフレームに対応付けて、ROIの中心座標、サイズが設定されたことと同様の結果となる。
また、記憶部12には、動画配信用プログラム(サーバ装置用プログラムの一例)が記憶されている。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等から通信部11を介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ等を介して読み込まれるようにしても良い。
次に、システム制御部13は、本実施形態において、読み出し手段、抜き出し手段、部分静止画像送信手段及び指定情報受信手段等の一例を構成している。そして、システム制御部13は、CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、動画配信サーバ1の各部を制御するとともに、動画配信用プログラムを読み出し実行することにより、上述した各手段等として機能するようになっている。
具体的に、システム制御部13は、読み出し手段として、携帯用再生端末2から要求された映像データを記憶部12から読み出して、当該データを構成するフレーム画像にアクセスし、抜き出し手段として、読み出された映像データに対応するカメラワークデータに規定されている範囲で、読み出された映像データを構成する各フレーム画像から一部の画像を抜き出し、部分静止画像送信手段として、抜き出された画像を、フレームデータ(部分静止画像の一例)として携帯用再生端末2に送信するようになっている。
また、指定情報受信手段としてのシステム制御部13は、携帯用再生端末2から、パンニング要求、ズームイン要求、ズームアウト要求または戻し要求(何れも、指定情報の一例)を受信するようになっている。これらの要求を受信したシステム制御部13は、抜き出し手段として、カメラワークデータに代えて、受信した要求に設定されている情報に基づいて、各フレーム画像から一部の画像を抜き出すようになっている。
なお、これらの処理についての詳細は、後述する。
[1.2 携帯用再生端末の構成及び機能]
次に、携帯用再生端末2の構成及び機能について説明する。
図1に示すように、携帯用再生端末2は、ユーザからの操作指示の入力を受け付け、その指示内容を指示信号としてシステム制御部26に出力する入力手段の一例としての操作部21(例えば、タッチスクリーン、操作ボタン等)と、文字や、映像データ等に対応する動画像等の情報を画面に表示する表示手段の一例としての表示部22(例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等)と、スピーカ、増幅回路等を有し、記憶部25に記憶された映像データ等に対応する音声等を生成してスピーカにより拡声する音声出力部23と、インターネットINに接続して動画配信サーバ1等との通信を制御する通信部24と、例えば、各種プログラム及びデータ等を記憶する記憶部25(例えば、フラッシュメモリ等)と、CPU、RAM、ROM等を備えるシステム制御部26と、を備え、システム制御部26と各部とはシステムバス27を介して相互に接続されている。なお、携帯用再生端末2としては、例えば、動画再生可能な、所謂、携帯型のデジタルオーディオプレーヤーや、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン等を適用することができる。
操作部21を構成するタッチスクリーンは、例えば、表示部22を構成するディスプレイ画面(以下、単に「画面」ともいう)の前面に取り付けられており、ユーザが、手の指などによって押圧操作を行うことにより、画面上に表示されている項目を選択したり、表示物を画面内で移動させること等が可能となっている。また、携帯用再生端末2で映像データを再生している際に、タッチスクリーンに対して操作を行うことによって、デジタルカメラワークを変更することができるようになっている。なお、操作方法の詳細については、後述する。
また、通信部24は、インターネットINとの接続の際に、例えば、PDC(Personal Digital Cellular)方式や、IMT(International Mobile Telecommunication)方式、PHS(Personal Handyphone System)方式等を用いて、移動体通信網を介して接続するようになっていても良いし、有線LAN(Local Area Network)や、無線LAN等を介して接続するようになっていても良い。
また、記憶部25(または、ROM)には、映像データを再生して動画像を画面に表示するための動画再生プログラム(端末用プログラムの一例)が記憶されている。なお、各種プログラムは、例えば、サーバ装置等から通信部24を介して取得されるようにしても良いし、メモリカード等の記録媒体に記録されてカードスロット等を介して読み込まれるようにしても良いし、あるいは、携帯用再生端末2の出荷時点で予め記憶させておくようにしても良い。
次に、システム制御部26は、本実施形態において、再生手段、部分静止画像受信手段及び指定情報送信手段の一例を構成している。そして、システム制御部26は、CPUが、ROMや記憶部25に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、携帯用再生端末2の各部を制御するとともに、前記動画再生プログラムを読み出し実行することにより、上述した各手段等として機能するようになっている。
具体的に、システム制御部26は、部分静止画像受信手段として、動画配信サーバ1から順次送信されてくるフレームデータを受信し、再生手段として、受信された各フレームデータの画像を、フレームレートが一定となるように再生し、画面に表示させるようになっている。
また、システム制御部26は、指定情報送信手段として、映像データの再生中に、タッチスクリーンに対する各種操作(パンニング操作、ズームイン操作、ズームアウト操作、戻し操作等)を、操作部21を介して検出すると、この操作に対応する要求を動画配信サーバ1に送信するようになっている。
[2.カメラワークデータ生成時におけるデジタルカメラワークの決定方法]
次に、カメラワークデータを生成する際におけるデジタルカメラワークの決定方法について、図2乃至4を用いて説明する。なお、図2は、カメラワークデータ生成時におけるデジタルカメラワークの決定方法を説明するための図である。また、図3は、パンニング時におけるROIの中心座標の遷移のグラフの一例を示すグラフである。また、図4は、ズーミング時におけるROIのサイズの変化率のグラフの一例を示すグラフである。
カメラワークデータは、図示せぬカメラワークデータ生成装置により生成される。このカメラワークデータ生成装置は、例えば、キーボード、マウス等の操作部と、液晶ディスプレイ等の表示部と、ネットワークに接続する通信部と、DVDドライブ等のドライブ部と、ハードディスク等の記憶部と、CPU、ROM、RAM等を備えるシステム制御部と、を備えている。なお、カメラワークデータ生成装置は、例えば、パーソナルコンピュータ等を適用することができる。
カメラワークデータ生成装置が、映像データを読み出して再生することによってディスプレイ画面に映像を表示すると、ユーザ操作によって、当該映像データを構成するフレームのうち何れかのフレームがキーフレームとして指定されるとともに、当該キーフレームにおけるROIが指定される。例えば、図2においては、フレームF1がキーフレームとして指定され、符号SROIで示した範囲がROIの範囲として指定される。また、図2において、符号P1及びP2は、夫々フレーム画像に含まれる人物の画像であり、人物P1は、映像データの再生に伴って人物P2に近寄っていく一方で、人物P2も、映像の再生に伴って、少しだけ人物P1に近寄っていく。
また、本実施形態におけるROIとは、フレーム画像上に設定される矩形の領域であり、特に、ユーザにより指定されたROIを、以下、「指定ROI」と称する。
カメラワークデータ生成装置は、キーフレーム及び指定ROIの指定が行われると、キーフレームの画像のうち、指定ROIの範囲内から、デジタルカメラワークによって追跡する対象物(以下、「追跡対象物」という)の画像を、例えば、フレーム間差分法によって検出し、キーフレーム以降に再生される各フレームに対して、当該フレームにおけるROIの範囲に追跡対象物の画像が含まれるように、当該ROIを決定していく。なお、ここで決定されたROIを、以下、「推定ROI」という。例えば、図2においては、指定ROI(符号SROI)の範囲に人物P1の画像が含まれているので、人物P1の含まれるような推定ROIの範囲を決定する。
なお、図2において、符号IROI1は、キーフレームF1における推定ROIである。また、符号n1乃至n5は、キーフレームF1からフレームF2までの5フレーム夫々において決定された推定ROIの範囲の画像であり、n1は、キーフレームF1における推定ROIに対応し、n5は、フレームF2における推定ROI(図2中、IROI2)に対応している。このように、図2においては、キーフレームF1以降の各フレームにおいて、人物P1が含まれるように推定ROIが決定されることによって、推定ROIの中心座標が、フレーム上の左下から右上に、少しずつ移動していくとともに、人物P1の画像が小さくなっていくに従って、推定ROIのサイズも、次第に小さくなっている。
ここで、カメラワークデータ生成装置は、推定ROIの中心座標の変動抑制を行う。具体的に、カメラワークデータ生成装置は、バイラテラルフィルタを用いて、推定ROIの中心座標を補正する。バイラテラルフィルタは、例えば、注目する画素からの距離による重みに加えて、注目する画素との画素値の差に応じて、ガウス分布に従う重みを付けた平均化を行う。これによって、追跡対象物が激しく移動したり、実際のカメラ撮影時において手ぶれが発生すること等により、推定ROIの中心座標のゆれが激しい場合でも、当該推定ROIの中心座標をゆるやかに移動させることができる。
また、カメラワークデータ生成装置は、デジタルカメラワークを決定する際、放送カメラマンの撮影技術、すなわち、一般的な意味においてのカメラワークに基づいて、パンニング及びズーミングを実現する。
文献1(加藤大一郎、他2名、“スタジオ番組における放送カメラマンのカメラワークと視線の動きの分析”、テレビジョン学会誌、1999年、第53巻、第5号、p.749-757)においては、実際の放送カメラマンのカメラワークを分析した結果、パンニングには以下の特徴があることが報告されている。
(1−1)パンニング速度は非対象型の曲線で表され、減速時間が加速時間に比べて6割程度長い。
(1−2)加速時の最大パンニング速度は、カメラの動きが最大速度に到達する直前に生じ、減速時には、最大速度から減速に入った直後に生じる。
こうした特徴から、本実施形態においては、以下に説明するアルゴリズムでパンニング期間(ROIが移動を開始してから、その移動を停止させるまでの期間)における、各フレームのROIのサイズを決定する。パンニング期間は、各フレームにおける推定ROIの中心座標に対して、ゼロ交差法を用いて動作特徴点を抽出することによって特定することが可能である。ここで、動作特徴点とは、映像データの再生に伴って、推定ROIの中心座標が、静止している状態から移動している状態に遷移する時点、及び、移動している状態から静止する状態に遷移する時点、並びに、推定ROIの中心座標の移動方向が急激に変化する時点をいう(例えば、右方向から左方向へ変化)。実際には、これらの時点に対応するフレームの番号で特定される。
先ず、フレーム番号をnとし、パンニング期間の開始時点に対応するフレーム番号をnとし、その終了時点に対応するフレーム番号をnとする。ここで、上記(1−1)の特徴に従い、加速時間はパンニング期間全体の60%、減速時間はパンニング期間全体の40%として、加速が終了する時点に対応するフレーム番号nを、以下の式(1)により求める。
Figure 2009177431
そして、R(n)を、フレーム番号nのフレームにおけるROIの中心座標とすると、
Figure 2009177431
となる。そして、上記(1−2)の特徴に従い、加速期間(n<n≦n)におけるパンニングの速度α及び減速期間(n<n≦n)におけるパンニングの加速度αを、夫々以下の式(3)及び(4)により求める。
Figure 2009177431
Figure 2009177431
そして、パンニング期間における各フレームに対するROIの中心座標R’(n)を、以下の式(5)及び(6)により求める。
Figure 2009177431
Figure 2009177431
上記式により求められた、パンニング期間におけるROIの中心座標R’(n)の遷移は、図3に示すグラフで表される。図3に示すように、フレーム番号nsから、ROIの中心座標の移動速度が漸次上がっていき、フレーム番号ntで最高速度となり、ここからROIの中心座標の移動速度が漸次下がっていって、フレーム番号neで速度0となる。
一方、上述した文献1においては、実際の放送カメラマンのカメラワークを分析した結果、ズーミングについては以下の特徴があることが報告されている。
(2−1)ズームインの場合における加速時間と減速時間の平均値は、加速時間がズーミング期間全体の47%〜60%であるのに対し、減速時間は40%〜53%である。一方、ズームアウトの場合における加速時間と減速時間の平均値は、加速時間がズーミング期間全体の38%〜63%であるのに対し、減速時間は37%〜61%である。
(2−2)被写体サイズの変化率の最大値は、ズームイン時には後半に、ズームアウト時には前半に発生するようにズーミングを行っている。
こうした特徴から、本実施形態においては、以下の式(7)及び(8)により、ズーミング期間(ROIのサイズの変化が開始されてから、その変化が停止するまでの期間)におけるROIのサイズの拡大率(ROIのサイズの変化が開始される時点におけるROIのサイズを1とした場合の拡大率)であるZ(t)を決定する。
Figure 2009177431
Figure 2009177431
上記式において、tは、時刻であり、tzoomは、ズームインもしくはズームアウトに要する時間、すなわち、ズーミング期間に相当する時間であり、Zmaxは、ROIの最大拡大率である。また、M、Nは定数であり、tzoom及びZmaxにより調整される。
上記式により求められた、ズーミング期間におけるROIのサイズの拡大率Z(t)から変化率を求めると、ズームインの場合は図4(a)に示すグラフにより表され、ズームアウトの場合は図4(b)に示すグラフにより表される。ズームインの場合においては、図4(a)に示すように、ROIのサイズの変化率は、ズーミングの開始から漸次上がっていき、ズーミング期間の後半で最大となり、それから漸次下がっていき、ズーミング期間の終了時点で、変化率0となる。また、ズームアウトの場合においては、図4(b)に示すように、ROIのサイズの変化率は、ズーミングの開始から漸次上がっていき、ズーミング期間の前半で最大となり、それから漸次下がっていき、ズーミング期間の終了時点で、変化率0となる。
そして、式(6)及び(7)により求められた拡大率Z(t)を、時刻tに対応するフレーム番号に対応させ、各フレーム番号におけるROIのサイズを、拡大率Z(t)と、ズーミング期間の開始時点におけるROIのサイズとに基づいて決定する。
カメラワークデータ生成装置は、このようにして決定された各フレームにおける推定ROIの中心座標及びサイズを、当該フレームの番号に対応付けて設定することによりカメラワークデータを生成する。
動画配信サーバ1は、映像データを構成する各フレームの画像から、このカメラワークデータに規定されているROIの範囲(中心座標及びサイズ)で画像を抜き出して携帯用再生端末2に送信し、携帯用再生端末2で再生する。これによって、デジタルカメラワークが適用された動画像が画面に表示される。例えば、図2の例では、フレームF1以降においては、人物P1をとらえるようなアングルの動画像が画面に表示される。
なお、デジタルカメラワークの決定方法は、上述方法に限られるものではない。例えば、ユーザがキーフレームを2つ指定するとともに、夫々のキーフレームにおいてROIを指定して、カメラワークデータ生成装置が、一方のキーフレームにおける指定ROIから、他方のキーフレームにおける指定ROIまで、ROIの範囲が少しずつ遷移するように、当該キーフレーム間における各フレームにおけるROIの範囲を決定しても良い。
[3.ユーザ操作によるデジタルカメラワークの変更方法]
次に、携帯用再生端末2のユーザ操作によるデジタルカメラワークの変更方法について、図5乃至8を用いて説明する。なお、図5乃至8は、夫々、タッチスクリーンに対する操作と、当該操作に対応するROIの範囲の変化と、を示す図である。
[3.1 パンニング・チルティング]
図5(a)は、パンニング操作を行う様子を示す図であり、同図において、符号SCは、タッチスクリーン及びディスプレイ画面であり、符号RHは、ユーザの右手である。また、図5(b)は、パンニング操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図であり、同図において、符号Fは、フレーム画像の全体の範囲を示し、符号NF1は、パンニング操作直前のROIの範囲を示し、符号NF2は、パンニング操作がされてから数フレーム後におけるROIの範囲を示す。
ユーザが、フレーム画像上において、抜き出し再生する画像の位置を変えたい場合、すなわち、フレーム画像におけるROIの中心座標を変えたい場合には、図5(a)に示すように、ユーザが、片手(符号RH)の指をタッチスクリーンに押し当てながら、任意の方向になぞるパンニング操作を行う。
これによって、図5(b)に示すように、映像データが再生されるに従って、ROIが、符号NF1の位置から、指でなぞった方向とは逆方向に少しずつ移動し、指でなぞった長さに応じた符号NF2の位置で停止する。そうすることで、画面に表示されている動画像全体が、指でなぞった方向に移動する。その後、後述する戻し操作を行うまでは、ROIの中心座標及びサイズは、符号NF2の中心座標及びサイズで固定されたままとなる。
なお、上述した放送カメラマンの撮影技術に基づいて(図3、式(1)乃至(6))、符号NF1から符号NF2までROIが移動する際における、各フレームの中心座標が決定される。
[3.2 ズームイン]
図6(a)は、ズームイン操作を行う様子を示す図であり、同図において、LHは、ユーザの左手である。また、図6(b)は、ズームイン操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図であり、同図において、符号NF3は、ズームイン操作直前のROIの範囲を示し、符号NF4は、ズームイン操作がされてから数フレーム後におけるROIの範囲を示す。なお、図6において、図5と同様の要素については、同様の符号を付してある。
ユーザが、フレーム画像上において、抜き出し再生する画像を拡大させたい場合、すなわち、フレーム画像におけるROIのサイズを縮小させたい場合には、図6(a)に示すように、ユーザが、両手(符号RH及びLH)の指(または、片手の2本の指)をタッチスクリーンに押し当てながら、互いの距離が離れる方向になぞるズームイン操作を行う。
これによって、図6(b)に示すように、映像データが再生されるに従って、ROIが、符号NF3のサイズから、少しずつ縮小し、指でなぞった長さに応じた符号NF4のサイズで、その縮小が停止する。そうすることで、画面に表示されている動画像全体が拡大する。その後、後述する戻し操作を行うまでは、ROIの中心座標及びサイズは、符号NF4の中心座標及びサイズで固定されたままとなる。
なお、上述した放送カメラマンの撮影技術に基づいて(図4(b)、式(8))、符号NF3から符号NF4までROIのサイズが変化する際における、各フレームのサイズが決定される。
[3.3 ズームアウト]
図7(a)は、ズームアウト操作を行う様子を示す図である。また、図7(b)は、ズームアウト操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図であり、同図において、符号NF5は、ズームアウト操作直前のROIの範囲を示し、符号NF6は、ズームアウト操作がされてから数フレーム後におけるROIの範囲を示す。なお、図7において、図6と同様の要素については、同様の符号を付してある。
ユーザが、フレーム画像上において、抜き出し再生する画像を縮小させたい場合、すなわち、フレーム画像におけるROIのサイズを拡大させたい場合には、図7(a)に示すように、ユーザが、両手(符号RH及びLH)の指(または、片手の2本の指)をタッチスクリーンに押し当てながら、互いの距離が近づくようになぞるズームアウト操作を行う。
これによって、図7(b)に示すように、映像データが再生されるに従って、ROIが、符号NF5のサイズから、少しずつ拡大し、指でなぞった長さに応じた符号NF6のサイズで、その拡大が停止する。そうすることで、画面に表示されている動画像全体が縮小する。その後、後述する戻し操作を行うまでは、ROIの中心座標及びサイズは、符号NF4の中心座標及びサイズで固定されたままとなる。
なお、上述した放送カメラマンの撮影技術に基づいて(図4(a)、式(7))、符号NF5から符号NF6までROIのサイズが変化する際における、各フレームのサイズが決定される。
[3.4 カメラワークデータに基づくデジタルカメラワークへの戻し]
図8(a)は、戻し操作を行う様子を示す図である。また、図8(b)は、戻し操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図であり、同図において、符号NF7は、戻し操作直前のROIの範囲を示し、符号NF8は、戻し操作がされてから数フレーム後におけるROIの範囲を示す。なお、図8において、図6と同様の要素については、同様の符号を付してある。
ユーザが、上述したパンニング操作、ズームイン操作またはズームアウトを操作を行って、ユーザ指定のデジタルカメラワークで動画再生中に、元のデジタルカメラワークに戻したい場合、すなわち、現在のROIの範囲をデジタルカメラワークに規定されているROIの範囲に戻したい場合には、図8(a)に示すように、ユーザが、片手の指でタッチスクリーンにタップする(タッチスクリーンを1回軽くたたく)戻し操作を行う。
これによって、図8(b)に示すように、映像データが再生されるに従って、ROIが、符号NF7の位置及びサイズから、少しずつ、カメラワークデータで規定された符号NF8で示す位置及びサイズに戻っていく。その後は、カメラワークデータに基づいてデジタルカメラワークが決定される。
なお、上述した放送カメラマンの撮影技術に基づいて(図3、図4、式(1)乃至(8))、符号NF7から符号NF8までROIの中心座標及びサイズが変化する際における、各フレームの中心座標及びサイズが決定される。
[4.動画配信システムの動作]
次に、動画配信システムSの動作について説明する。
[4.1 携帯用再生端末の処理]
はじめに、携帯用再生端末2の処理について、図9を用いて説明する。なお、図9は、本実施形態に係る携帯用再生端末21におけるシステム制御部26の処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、ユーザが、操作部21を操作することによって、携帯用再生端末2に対して動画再生プログラムの起動を指示すると、携帯用再生端末2のシステム制御部26は、記憶部25に記憶された動画再生プログラムを起動し、これによって、図9に示す処理が開始される。
次いで、ユーザが、操作部21を操作することによって、再生する映像を選択すると(ステップS1)、システム制御部26は、選択された映像の識別情報を含む再生要求を動画配信サーバ1に送信する。
次いで、システム制御部26は、動画配信サーバ1からフレームデータが送信されてきたときには、当該フレームデータを受信して、記憶部25またはRAMに蓄積する(ステップS3)。
次いで、システム制御部26は、記憶部25またはRAMに蓄積されたフレームデータを、フレーム番号順に再生し、表示部22にフレームデータに対応する画像を表示させる(ステップS4)。このとき、システム制御部26は、フレームレートが所定のレートとなるように再生する。また、システム制御部26は、フレームデータの画像のサイズ(縦の画素数及び横の画素数)にかかわらず、一定のサイズで画像を再生する。つまり、システム制御部26は、所定の画像サイズとなるように、フレームデータの画像を拡大または縮小して再生するのである。
次いで、システム制御部26は、動画再生プログラムを終了させるか否かを判定し(ステップS5)、動画再生プログラムを終了させない場合には(ステップS5:NO)、操作部21を介してユーザ操作を受け付ける(ステップS6)。
次いで、システム制御部26は、ユーザの操作の内容を判別する(ステップS7)。ここで、システム制御部26は、ユーザ操作がパンニング操作である場合には(ステップS7:パンニング操作)、当該操作に対応するROIの移動先の中心座標を設定したパンニング要求を、動画配信サーバ1に送信した後(ステップS8)、ステップS3に移行する。
また、システム制御部26は、ユーザ操作がズームイン操作またはズームアウト操作である場合には(ステップS7:ズーミング操作)、当該操作に対応するROIのサイズ変更後のサイズを設定したズーミング要求を、動画配信サーバ1に送信した後(ステップS9)、ステップS3に移行する。
また、システム制御部26は、ユーザ操作が戻し操作である場合には(ステップS7:戻し操作)、戻し要求を動画配信サーバ1に送信した後(ステップS10)、ステップS3に移行する。
一方、システム制御部26は、ユーザ操作が、その他の操作である場合には(ステップS7:その他)、ステップS3に移行する。
こうして、システム制御部26は、ステップS3乃至S10の処理を繰り返し実行し、動画再生プログラムを終了させると判定すると(ステップS5:YES)、動画再生プログラムを終了させる。
[4.2 動画配信サーバの処理]
次に、動画配信サーバ1の処理について、図10を用いて説明する。なお、図10は、本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13の処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、動画配信サーバ1のシステム制御部13は、携帯用再生端末2から再生要求を受信すると(ステップS21)、当該要求に対応する映像データとカメラワークデータとを特定する(ステップS22)。
次いで、システム制御部13は、再生フレーム番号nを0に設定し(ステップS23)、カメラワークフラグを「データ設定」に設定する(ステップS24)。なお、このカメラワークデータには、「データ設定」または「ユーザ指定」の何れかが設定され、「データ設定」は、カメラワークデータに基づいて再生中であることを示し、「ユーザ指定」は、ユーザ指定のデジタルカメラワークで再生中であることを示している。
次いで、システム制御部13は、カメラワークフラグが「データ設定」であるか否かを判定する(ステップS25)。すなわち、システム制御部13は、カメラワークデータに基づいてデジタルカメラワークを決定するか否かを判定するのである。
ここで、システム制御部13は、カメラワークフラグが「データ設定」である、すなわち、カメラワークデータに基づいて再生中である場合には(ステップS25:YES)、携帯用再生端末2からパンニング要求を受信したか否かを判定する(ステップS26)。
ここで、システム制御部13は、パンニング要求を受信した場合には(ステップS26:YES)、後述するパンニング・チルティング処理を実行して(ステップS27)、ステップS36に移行する。
一方、システム制御部13は、パンニング要求を受信していない場合には(ステップS26:NO)、次いで、携帯用再生端末2からズーミング要求を受信したか否かを判定する(ステップS28)。
ここで、システム制御部13は、ズーミング要求を受信した場合には(ステップS28:YES)、後述するズーミング処理を実行して(ステップS29)、ステップS36に移行する。
一方、システム制御部13は、ズーミング要求を受信していない場合には(ステップS28:NO)、フレーム番号nに対応してカメラワークに規定されているROIの範囲で、送信するフレームデータとなる画像をフレームnの画像から抜き出す(ステップS30)。このとき、システム制御部13は、フレーム番号nに対応するROIの範囲がカメラワークデータに規定されていない場合には、フレームnの画像そのものを、送信するフレームデータとする。システム制御部13は、この処理を終えると、ステップS34に移行する。
他方、システム制御部13は、ステップS25の処理において、カメラワークフラグが「データ設定」ではない、すなわち、カメラワークデータが「ユーザ指定」、すなわち、ユーザ指定のデジタルカメラワークで再生中である場合には(ステップS25:NO)、次いで、携帯用再生端末2から戻し要求を受信したか否かを判定する(ステップS31)。
ここで、システム制御部13は、戻し要求を受信した場合には(ステップS31:YES)、後述する戻し処理を実行して(ステップS32)、ステップS36に移行する。
一方、システム制御部13は、戻し要求を受信していない場合には(ステップS31:NO)、ユーザに指定されたROIの範囲で、送信するフレームデータとなる画像をフレームnの画像から抜き出す(ステップS33)。システム制御部13は、この処理を終えると、ステップS34に移行する。
システム制御部13は、ステップS30またはS33の処理を終えると、夫々の処理で抜き出した画像をフレームデータとして、携帯用再生端末2に送信する(ステップS34)。
次いで、システム制御部13は、再生フレーム番号nに1加算して(ステップS35)、ステップS36に移行する。
システム制御部13は、ステップS27、S29、S32またはS35の処理を終えると、処理を終了させるか否かを判定し(ステップS36)、終了させない場合には(ステップS36:NO)、ステップS25に移行する。つまり、システム制御部13は、処理を継続させる間は、ステップS25乃至S36の処理を繰り返し実行するのである。そして、システム制御部13は、処理を終了させると判定すると(ステップS36:YES)、当該処理を終了させる。
[4.3 パンニング・チルティング処理]
次に、動画配信サーバ1が、パンニング要求を受信した際におけるパンニング・チルティング処理について、図11を用いて説明する。なお、図11は、本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13のパンニング・チルティング処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、システム制御部13は、先ず、パンニングフレーム数mを設定する(ステップ41)。ここで、パンニングフレーム数は、パンニング・チルティングを実現する際に、ROIの移動を開始させてから、その移動を停止させるまでのフレーム数をいい、このフレーム数の設定方法としては、例えば、予め定められた値を設定しても良いし、現在のフレームnにおけるROIの中心座標と、パンニング要求に設定されたユーザ指定によるROIの中心座標との差に基づいて設定しても良い。
次いで、システム制御部13は、加速終了点を計算する(ステップS42)。具体的に、システム制御部13は、前記式(1)を用いて、フレーム番号nから開始され、フレーム番号n+mで終了するパンニング期間内における加速終了点に対応するフレーム番号を計算する。
次いで、システム制御部13は、加速期間におけるパンニングの速度α及び減速期間におけるパンニングの加速度αを、前記式(2)乃至(4)を用いて計算する(ステップS43)。このとき、パンニング期間の開始時点に対応するフレームnのROIの中心座標は、フレームnにおけるROIの中心座標であり、パンニング期間の終了時点に対応するフレームnのROIの中心座標は、ユーザに指定された座標(フレームn+mにおける中心座標)である。
次いで、システム制御部13は、パンニング期間における各フレームのROIの中心座標R’(n)を、前記式(5)及び(6)を用いて計算する(ステップS44)。
次いで、システム制御部13は、フレーム番号nにおけるROIのサイズをカメラワークデータから読み出し、当該サイズを、フレームn乃至n+m夫々におけるROIのサイズとして設定する(ステップS45)。
次いで、システム制御部13は、ステップS44及び45で決定されたROIの範囲で、フレームnの画像から、送信する画像を抜き出し(ステップS46)、この抜き出した画像をフレームデータとして携帯用再生端末2に送信する(ステップS47)。
次いで、システム制御部13は、パンニングフレーム数mから1減算するとともに、再生フレーム番号nに1を加算すると(ステップS48)、パンニングフレーム数mが0であるか否かを判定する(ステップS49)。
ここで、システム制御部13は、パンニングフレーム数mが0ではない場合には(ステップS49:NO)、ステップS46に移行する。つまり、システム制御部13は、パンニングフレーム数mが0になるまでは、ステップS46乃至S49の処理を繰り返し実行するのである。そして、システム制御部13は、パンニングフレーム数mが0になると(ステップS49:YES)、カメラワークフラグに「ユーザ指定」を設定して(ステップS50)、パンニング・チルティング処理を終了させる。
[4.4 ズーミング処理]
次に、動画配信サーバ1が、ズームイン要求またはズームアウト要求を受信した際におけるズーミング処理について、図12を用いて説明する。なお、図12は、本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13のズーミング処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、システム制御部13は、先ず、ズーミングフレーム数mを設定する(ステップ61)。ここで、ズーミングフレーム数は、ズーミングを実現する際に、ROIのサイズの拡大または縮小を開始させてから、その拡大または縮小を停止させるまでのフレーム数をいい、このフレーム数の設定方法としては、例えば、予め定められた値を設定しても良いし、現在のフレームnにおけるROIのサイズと、ズームイン要求またはズームアウト要求に設定されたユーザ指定によるROIのサイズとの差に基づいて設定しても良い。
次いで、システム制御部13は、フレーム番号nにおけるROIの中心座標をカメラワークデータから読み出し、当該中心座標を、フレームn乃至n+m夫々におけるROIの中心座標として設定する(ステップS62)。
次いで、システム制御部13は、フレーム番号nから開始され、フレーム番号n+mで終了するズーミング期間における各フレームのROIの拡大率を、前記式(7)または(8)を用いて計算する(ステップS63)。具体的に、システム制御部13は、ユーザ指定のサイズ(フレームn+mにおけるROIのサイズ)がフレームnにおけるROIのサイズよりも大きい場合には、前記式(7)を用いて計算し、ユーザ指定のサイズがフレームnにおけるROIのサイズよりも小さい場合には、前記式(8)を用いて計算する。
次いで、システム制御部13は、ステップS63における計算結果に基づいて、ズーミング期間における各フレームのROIのサイズを計算する(ステップS64)。
次いで、システム制御部13は、ステップS65乃至S69の処理を実行して、ズーミング処理を終了させる。なお、ステップS65乃至S69の処理は、図11に示すステップS46乃至S50の処理と同様である。
[4.5 戻し処理]
次に、動画配信サーバ1が、戻し要求を受信した際における戻し処理について、図13を用いて説明する。なお、図13は、本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13の戻し処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、システム制御部13は、先ず、戻しフレーム数mを設定する(ステップ81)。ここで、戻しフレーム数は、ROIの範囲の戻しを開始させてから、その戻しを停止させるまでのフレーム数をいい、このフレーム数の設定方法としては、例えば、予め定められた値を設定される。
次いで、システム制御部13は、加速終了点を計算する(ステップS82)。具体的に、システム制御部13は、前記式(1)を用いて、フレーム番号nから開始され、フレーム番号n+mで終了する戻し期間内における加速終了点に対応するフレーム番号を計算する。
次いで、システム制御部13は、加速期間におけるパンニングの速度α及び減速期間におけるパンニングの加速度αを、前記式(2)乃至(4)を用いて計算する(ステップS83)。このとき、戻し期間の開始時点に対応するフレームnのROIの中心座標は、フレームnにおけるROIの中心座標(ユーザ指定の中心座標)であり、戻し期間の終了時点に対応するフレームneのROIの中心座標は、フレーム番号n+mに対応してカメラワークデータに設定されているROIの中心座標である。
次いで、システム制御部13は、戻し期間における各フレームのROIの中心座標R’(n)を、前記式(5)及び(6)を用いて計算する(ステップS84)。
次いで、システム制御部13は、戻し期間における各フレームのROIの拡大率を、前記式(7)または(8)を用いて計算する(ステップS85)。具体的に、システム制御部13は、フレーム番号n+mに対応してカメラワークデータに設定されているROIのサイズがフレームnにおけるROIのサイズ(ユーザ指定のサイズ)よりも大きい場合には、前記式(7)を用いて計算し、フレーム番号n+mに対応してカメラワークデータに設定されているROIのサイズがフレームnにおけるROIのサイズよりも小さい場合には、前記式(8)を用いて計算する。
次いで、システム制御部13は、ステップS85における計算結果に基づいて、戻し期間における各フレームのROIのサイズを計算する(ステップS86)。
次いで、システム制御部13は、ステップS87乃至S90の処理を実行する。なお、ステップS87乃至S90の処理は、図11に示すステップS46乃至S49の処理と同様である。
次いで、システム制御部13は、カメラワークフラグに「データ設定」を設定して(ステップS91)、戻し処理を終了させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、動画配信サーバ1のシステム制御部13が、映像データを記憶部12から読み出し、読み出された映像データを構成する複数のフレーム画像夫々から一部の画像を抜き出す領域であるROIの範囲を各当該フレーム画像に対応付けて規定するカメラワークデータに基づいて、当該各フレーム画像から一部の画像を夫々抜き出し、抜き出された一部の画像をフレームデータとしてを携帯用再生端末2に送信する。そして、携帯用再生端末2のシステム制御部26が、動画配信サーバ1から送信されたフレームデータを受信して、当該受信されたフレームデータを順次再生することによって動画再生し、タッチスクリーンを用いてパンニング操作、ズームイン操作またはズームアウト操作が行われた場合には、ユーザに指定されたROIの範囲が設定された要求を動画配信サーバ1に送信する。そして、動画配信サーバ1のシステム制御部13が、この要求を受信すると、カメラワークデータに代えて当該要求に設定されたROIの範囲に基づいて、各フレーム画像から一部の画像を抜き出すようになっている。
従って、通常は、カメラワークデータによって、ROIの範囲が決定されるが、視聴者により、ROIの範囲が指定された場合には、この指定されたROIの範囲で画像を抜き出す範囲が決定されるので、カメラワークデータによって予め規定されたデジタルカメラワークを適用して、一部の領域の画像を抜き出し再生することができるとともに、視聴者により指定されたデジタルカメラワークを適用することで、視聴者の望んだ範囲の画像を抜き出して再生することができる。
また、また動画配信サーバ1のシステム制御部13は、携帯用再生端末2からパンニング要求、ズームイン要求またはズームアウト要求を受信した場合には、現在のフレーム画像におけるROIの範囲から当該要求に設定されたROIの範囲まで、各フレーム画像から一部の画像を抜き出す毎に、ROIの範囲を漸次変化させながら、当該各フレーム画像から当該一部の画像を抜き出すようになっている。
従って、視聴者により、ROIの範囲が指定された場合には、当該指定されたROIの範囲まで、各フレーム画像から一部の画像を抜き出す毎に、ROIの範囲が漸次変化するので、映像データの再生に沿って、カメラワークデータに規定されたROIの範囲から視聴者に指定されたROIの範囲まで、ROIの範囲が次第に変化することとなり、ROIの範囲が突然変わることを抑制することができ、視聴者にとって視聴しやすいように再生を行うことができる。
また、動画配信サーバ1のシステム制御部13は、ROIの範囲を変化させる場合に、その変化する速度を、式(1)乃至(6)、式(7)または式(8)に基づいて、漸次変化させるようになっている。
従って、視聴者により、ROIの範囲が指定された場合には、当該指定されたROIの範囲まで、各フレーム画像から一部の画像を抜き出す毎に、ROIの範囲が漸次変化するとともに、ROIの範囲の変化する速度が漸次上がりながら当該範囲の変化が開始され、且つ、ROIの範囲の変化する速度が漸次下がりながら当該範囲の変化が停止されるので、ROIの範囲が急激に変化することを抑制することができ、視聴者にとってより視聴しやすいように再生を行うことができる。
なお、本実施形態においては、端末装置に携帯用の動画再生端末を適用していたが、これに限られるものではなく、例えば、据置型のパーソナルコンピュータや、STB(Set Top Box)等に適用しても良い。
また、本実施形態においては、動画配信サーバ1のシステム制御部13は、前記式(1)乃至(8)を用いるアルゴリズムによって、パンニング及びズーミングを行っていたが、他のアルゴリズムでパンニング及びズーミングを行っても良い。また、視聴者による映像の見やすさを考慮しないのであれば、各フレームにおけるROIの範囲の変化速度を漸次変化させる必要はなく、例えば、単純な線形補間で当該各フレームにおけるROIの範囲を決定しても良い。また、例えば、ROIの範囲をカメラワークデータに規定された範囲から、ユーザ指定の範囲に、瞬時に切り替えても良い。
また、本実施形態においては、動画像再生システムに、動画配信サーバ1と携帯用再生端末2とにより構成される動画配信システムを適用していたが、これに限られるものではなく、例えば、携帯用再生端末単体を適用させることができる。
この場合において、携帯用再生端末のハードウェア構成は、図1に示す携帯用再生端末2の構成と同様で良い。また、映像データ及びカメラワークデータは、インターネット等からダウンロードして、携帯用再生端末の記憶部(記憶手段の一例)に予め記憶させておく。
また、このとき、動画再生プログラムは、動画像再生処理プログラムの一例を構成し、携帯用再生端末のシステム制御部は、再生手段、部分静止画像受信手段、及び指定情報送信手段に加えて、読み出し手段、抜き出し手段の一例を構成する。
また、この場合における携帯用再生端末のシステム制御部における処理は、基本的に、図9乃至図13に示した動画配信サーバ1及び携帯用再生端末2の処理と同様である。このとき、再生要求や、フレームデータ、パンニング要求、ズーミング要求及び戻し要求などの送受信は行われないことは無論である。そして、携帯用再生端末のシステム制御部自身が、記憶部に記憶されたカメラワークデータに基づいて、記憶部から映像データを読み出して抜き出し再生を行ったり、パンニング操作、ズームイン操作、ズームアウト操作及び戻し操作に対応して、ユーザ指定によるデジタルカメラワークを決定し、この決定されたデジタルカメラワークに基づいて抜き出し再生を行う。
本実施形態に係る動画配信システムSの概要構成の一例を示す図である。 カメラワークデータ生成時におけるデジタルカメラワークの決定方法を説明するための図である。 パンニング時におけるROIの中心座標の遷移のグラフの一例を示すグラフである。 ズーミング時におけるROIのサイズの変化率のグラフの一例を示すグラフであり、(a)は、ズームインの場合におけるグラフであり、(b)は、ズームインの場合におけるグラフである。 (a)は、パンニング操作を行う様子を示す図であり、(b)は、パンニング操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図である。 (a)は、ズームイン操作を行う様子を示す図であり、(b)は、ズームイン操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図である。 (a)は、ズームアウト操作を行う様子を示す図であり、(b)は、ズームアウト操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図である。 (a)は、戻し操作を行う様子を示す図であり、図8(b)は、戻し操作に対応してROIの範囲が変化する様子を示す図である。 本実施形態に係る携帯用再生端末21におけるシステム制御部26の処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13の処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13のパンニング・チルティング処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13のズーミング処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る動画配信サーバ1におけるシステム制御部13の戻し処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 動画配信サーバ
11 通信部
12 記憶部
13 システム制御部
14 システムバス
2 携帯用再生端末
21 操作部
22 表示部
23 音声出力部
24 通信部
25 記憶部
26 システム制御部
27 システムバス
S 動画配信システム

Claims (10)

  1. 動画像を構成する複数の静止画像夫々の一部である部分静止画像を、当該動画像の再生に沿って抜き出して再生する動画像再生システムであって、
    前記動画像を記憶手段から読み出す読み出し手段と、
    前記読み出された動画像を構成する複数の静止画像夫々から前記部分静止画像を抜き出す範囲を各当該静止画像に対応付けて規定する再生制御情報に基づいて、当該各静止画像から前記部分静止画像を夫々抜き出す抜き出し手段と、
    夫々抜き出された前記部分静止画像を順次再生することによって、新たな動画像として再生する再生手段と、
    各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す範囲を指定するために用いられる入力手段と、を備え、
    前記抜き出し手段は、前記入力手段を用いて前記範囲が指定された場合には、前記再生制御情報に代えて当該指定に基づいて、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出すことを特徴とする動画像再生システム。
  2. 請求項1に記載の動画像再生システムにおいて、
    前記抜き出し手段は、前記入力手段を用いて前記範囲が指定された場合には、当該指定された範囲まで、各前記静止画像から当該部分静止画像を抜き出す毎に、当該抜き出す範囲を漸次変化させながら、当該各静止画像から当該部分静止画像を抜き出すことを特徴とする動画像再生システム。
  3. 請求項2に記載の動画像再生システムにおいて、
    前記抜き出し手段は、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す範囲を変化させる場合に、その変化する速度を漸次変化させることを特徴とする動画像再生システム。
  4. 請求項1に記載の動画像再生システムにおいて、
    当該動画像再生システムは、端末装置と、当該端末装置がネットワークを介して接続可能なサーバ装置と、を含んで構成され、
    前記端末装置は、
    前記再生手段と、
    前記入力手段と、
    前記サーバ装置から前記部分静止画像を受信する部分静止画像受信手段と、
    前記入力手段を用いて指定された前記範囲を示す指定情報を前記サーバ装置に送信する指定情報送信手段と、を備え、
    前記再生手段は、前記受信された部分静止画像を順次再生し、
    前記サーバ装置は、
    前記読み出し手段と、
    前記抜き出し手段と、
    前記抜き出された部分静止画像を前記端末装置に送信する部分静止画像送信手段と、
    前記端末装置から前記指定情報を受信する指定情報受信手段と、を備え、
    前記抜き出し手段は、前記指定情報を受信した場合には、前記再生制御情報に代えて当該指定情報に基づいて、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出すことを特徴とする動画像再生システム。
  5. 請求項4に記載の動画像再生システムに含まれるサーバ装置であって、
    前記読み出し手段、前記抜き出し手段、前記部分静止画像送信手段及び前記指定情報受信手段を備えることを特徴とするサーバ装置。
  6. 請求項4に記載の動画像再生システムに含まれる端末装置であって、
    前記再生手段、前記入力手段、前記部分静止画像受信手段及び前記指定情報送信手段を備えることを特徴とする端末装置。
  7. コンピュータを、請求項1乃至4の何れか1項に記載の動画像再生システムとして機能させることを特徴とする動画像再生処理プログラム。
  8. コンピュータを、請求項5に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とするサーバ装置用プログラム。
  9. コンピュータを、請求項6に記載の端末装置として機能させることを特徴とする端末装置用プログラム。
  10. 動画像を構成する複数の静止画像夫々の一部である部分静止画像を、当該動画像の再生に沿って抜き出して再生する動画像再生方法であって、
    読み出し手段が、前記動画像を記憶手段から読み出す読み出し工程と、
    抜き出し手段が、前記読み出された動画像を構成する複数の静止画像夫々から前記部分静止画像を抜き出す範囲を各当該静止画像に対応付けて規定する再生制御情報に基づいて、当該各静止画像から前記部分静止画像を夫々抜き出す抜き出し工程と、
    再生手段が、夫々抜き出された前記部分静止画像を順次再生することによって、新たな動画像として再生する第1再生工程と、
    各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す範囲が入力手段を用いて指定された場合に、前記再生手段が、前記再生制御情報に代えて当該指定に基づいて、各前記静止画像から前記部分静止画像を抜き出す第2再生工程と、
    を備えることを特徴とする動画像再生方法。
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