JP2009176389A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】非磁性材料充填前の磁性層を酸化から保護するとともに磁性層の特性を維持したまま、耐腐食性に優れた磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】表面に軟磁性層を形成したディスク基板上に情報を記録する磁気記録層と記録機能をもたない溝部が交互に配列してなるパターンを形成するパターン形成工程と、パターン形成工程後のディスク基板の磁気記録層と溝部の表面にALD法を用いて前記磁気記録層と溝部の形状に沿って酸化防止層を成膜するALD工程と、前記磁気記録層と溝部の形状に沿って形成された前記酸化防止層の溝に非磁性材料を充填する非磁性材料充填工程と、非磁性材料充填工程により、磁気記録層の上部に堆積した非磁性材料と磁気記録層上の酸化防止層を除去して磁気記録層を露出させる平坦化工程を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録媒体、特に、記録層が凹凸パターンで形成されたディスクリートトラックメディア(DTM)およびビットパターンドメディア(BPM)などの磁気記録媒体の製造方法に関する。
磁気記録媒体には、磁気記録層を磁気ヘッドの接触、摺動による損傷、および腐食から保護するために、磁気記録層上に保護層が形成されている。従来の磁気記録媒体は、平坦な基板上に軟磁性層、磁性層等を積層し、その上に保護層を成膜している。
保護層の材料としては、Diamond Like Carbon(DLC)に代表されるカーボン、窒化物、SiO2をはじめとする酸化物、金属等がある。保護層の形成方法としては、スパッタリング法、プラズマCVD法、熱CVD法等が用いられている。
スパッタリング法で形成したカーボン膜と、CVD法で形成したカーボン膜(DLC膜)を比べた場合、CVD法で形成したカーボン膜の方が緻密で硬い。これは、CVD法によるDLC膜が、炭化水素ラジカルから形成されるため、水素を介して3次元的な剛性の強い四面体構造をとり易くなっているためと考えられる。また、スパッタリング法に比べてトレンチ構造(溝を有する構造)への成膜性はよいとされている。
一方、次世代媒体として、面記録密度を向上させるために隣り合う磁気記録層を切り離し、磁気記録層に凹凸パターンを形成したディスクリートトラックメディア(DTM)やドット形状をもつビットパターンドメディア(BPM)の開発が行われている。
DTMおよびBPMの保護層構造として、凹凸形状に沿って保護層を形成する場合と、溝を非磁性材料で充填し、平坦化した表面に保護層を形成する2つの構造がある。後者の場合、スパッタ成膜やスピンコートにより溝部に非磁性材料を充填した後に、表面をドライエッチングまたはCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)で研磨して表面を平坦化する。
特許文献1では、凸部が磁性材料からなる凹凸パターン上にスパッタリング法により、例えばTaからなるストップエッチング層を成膜後、非磁性材料を充填している。
特許文献2では、CVD法で、凸部を形成する記録層の上面及び側面、更に記録層間の凹部の底面にもDLCからなるストップ層を成膜後、非磁性材料を充填している。
特許文献3では、基板に負電圧で0V以上80V未満のバイアスをかけながら全面に形成された磁気記録層の表面にALD(Atomic Layer Deposition)法で酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムあるいは酸化チタンからなる保護膜を形成することが記載されている。
特開2007−4921号公報 特開2005−135455号公報 特開2005−158092号公報
特許文献1や2に記載のように、ストップ層をスパッタ法やCVD法で形成すると、DTMやBPMのように、凹凸パターンに成膜した場合、側壁へ膜がつきにくく、凸部を構成する磁性層の表面全面を酸化から保護する機能はもたない。即ち、非磁性材料を充填するまでの間の磁性層表面保護という機能はもたせていない。また、特許文献3はALD法で成膜した酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムあるいは酸化チタンからなる保護層を形成しているが、このように金属を含む膜上に潤滑層を形成すると、潤滑剤は凝集しやすく、ヘッド浮上性が悪くなる。本発明では、カーボン膜上に潤滑層を形成するため、凝集の問題は無い。
このような状況に鑑み、本発明者は鋭意検討の結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、凹部を非磁性材料で充填した後、表面を平坦化することにより磁性層表面と非磁性層でパターンを形成する磁性記録媒体の製造方法において、凸部を構成する磁性層の表面全面を酸化防止層で覆うことにより、非磁性材料充填前の磁性層を酸化から保護することを目的とする。
即ち、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、表面に軟磁性層を形成したディスク基板上に情報を記録する磁気記録層と記録機能をもたない溝部が交互に配列してなるパターンを形成するパターン形成工程と、パターン形成工程後のディスク基板の磁気記録層と溝部の表面にALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて前記磁気記録層と溝部の形状に沿って酸化防止層を成膜するALD工程と、前記磁気記録層と溝部の形状に沿って形成された前記酸化防止層の溝に非磁性材料を充填する非磁性材料充填工程と、非磁性材料充填工程により、磁気記録層の上部に堆積した非磁性材料と磁気記録層上の酸化防止層を除去して磁気記録層を露出させる平坦化工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、磁性層の特性を維持したまま、平坦化した表面をもつ磁気記録媒体を製造できる。
本発明の製造方法により得られる磁気記録媒体の基本構成の断面を図1に示す。図1に示す磁気記録媒体は基板1の上に設けられた下地層2の上に磁気記録層3と記録機能をもたない溝部が交互に配列してなるパターンが形成されている。以下、このパターンの磁気記録層を、パターン化された磁気記録層という。磁気記録層3と溝により形成された凹凸の表面はALD法で形成された酸化防止層4で覆われており、表面の酸化や水の吸着を防ぐことができる。
基板1としては、ガラス基板、NiPメッキアルミニウム合金基板、シリコン基板、セラミックス基板等を用いることができる。
下地層2は、非磁性ないし軟磁性材料、たとえば、Co、CoNi系合金などの垂直磁気異方性を有する材料やパーマロイなどの軟磁性材料などからなる。
磁気記録層3を形成する材料としては、Fe、Co、Ni、FeCo、FeNi、CoNi、CoNiPなどを挙げることができる。
図2は、本発明の磁気記録媒体の製造工程を示す図である。図2に示すように、まず、磁気記録媒体は基板1の上に設けられた層2の上に所定のパターンを形成するようにパターン化された磁気記録層3を形成する(a)。
パターン化された磁気記録層3の形成は、ナノインプリント法により行うことができる。即ち、層2の上全面に磁気記録層を形成し、その磁気記録層の上全面にレジスト樹脂を塗布した後、別途作成した、形成したいパターンの金型を塗布したレジスト樹脂に押し当ててレジストパターンを形成する。次いで、そのレジストパターンをマスクにして磁気記録層をエッチングして層2を露出させることによりパターン化された磁気記録層3を得ることができる。
次いで、磁気記録層3と溝部が交互に配列してなるパターンの表面全面にALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて前記磁気記録層3と溝部の形状に沿って酸化防止層4を成膜する(b)。ALD法は真空容器内に設置した基板上に原料化合物の分子をモノレイヤごとに表面への吸着、反応による成膜、系内のリセットを繰り返し行うことによって膜厚均一性に優れたピンホールフリーの薄膜を形成でき、しかも、段差被覆性に優れ、基板の凹凸に関係なく均一な成膜が可能になる。ALD法で形成する酸化防止層4の膜厚は0.5〜1.5nmであることが好ましい。
ALD法で成膜できる材料としては、SiO2、Al23、TiO2などの酸化物、AlN、TiN、WNなどの窒化物やRu、Ptなどの金属膜を挙げることができる。
酸化防止層を構成する材料としては、上記のうち、窒化物または金属を用いるのが好ましい。
次いで、溝部(凹部)に非磁性材料5を充填する(c)。充填方法は、プラズマCVD法、スパッタリング法、スピンコート法などを用いることができる。
非磁性材料としては、SiO2、Al23、TiO2、フェライトなどの酸化物、AlNなどの窒化物、SiCなどの炭化物、CuやCrなどの非磁性金属を用いることができる。
この非磁性材料5の充填は、溝部を完全に充填するように行われ、凸部の上にまで非磁性材料が乗っていてもよい。
次いで、磁気記録層の上部に堆積した非磁性材料と磁気記録層上の酸化防止層を除去して磁気記録層を露出させる平坦化加工を行う(d)。この平坦化加工は、ドライエッチング法やCMP法で行うことができる。
次いで、平坦化処理後の基板の表面に保護層6を形成する(e)。保護層6はDLC(Diamond Like Carbon)とスパッタカーボン膜の一方、またはDLC膜とスパッタカーボン膜をこの順に成膜してなるものが好ましい。保護層6の膜厚は2.0〜5.0nmであることが好ましく、DLC膜とスパッタカーボン膜の組み合わせからなる場合は、それぞれの膜厚が2.0〜4.0nmおよび0.5〜1.0nmであり合計膜厚が2.5〜5.0nmであることが好ましい。
DLC膜は、炭素の同素体あるいはこれに水素が更に含まれてなり、ダイヤモンドとグラファイトの中間的な結晶構造を持つ、つまり、ダイヤモンド結合(SP3結合)とグラファイト結合(SP2結合)の両方の結合が混在しているアモルファス構造をとる硬質膜である。DLC膜は、プラズマCVDなどのCVD法(化学気相成長法)やイオンプレーティング法などのPVD法(物理気相成長法)により成膜することができる。
以下に、実施例、比較例を用いて本発明を更に説明する。
<実施例1>
下地層を表面に形成したガラス基板の下地層の上全面にスパッタリングによりCo/Cr/Pt合金からなる磁気記録層を形成した。その磁気記録層の上全面にレジスト樹脂を塗布した後、別途作成した、形成したいパターンの金型を、塗布したレジスト樹脂に押し当ててレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクにして磁気記録層をエッチングして軟磁性層を露出させることによりパターン化された磁気記録層3を得た。
凹凸パターン形状はライン幅を60nm、溝幅を40nm、溝深さを10nmとした。
次に、ALD装置を用い、凹凸パターン上(磁気記録層の上面及び側壁、溝部である露出した軟磁性層の上)に0.5nmのRu層を成膜した。Ru層はピンホールもなく均一な膜厚で形成されていた。
次に、表面にRu層が形成された凹凸パターンの上にスピンコーターでSpin On Glass(SOG)を15nm塗布した。この時、試料は真空状態から大気開放されるが、凹凸表面は酸化防止層4により、酸化しない。磁気記録層間の溝はSOGで完全に埋められており、磁気記録層の上にはSOGが約5.0nm堆積していた。
次に、平坦化工程として、アルゴンエッチングガスで表面を平坦化加工した。磁性層凸部(磁気記録層)の上のRu層を除去したところで平坦化加工を終了した。
平坦化後の表面にプラズマCVD法でダイアモンドライクカーボン層(DLC膜)を3.0nm成膜し、その上にスパッタカーボン層を1.0nm成膜した。
得られた磁気記録媒体の保護層のカバレッジ性を評価するため、金属溶出試験を行った。金属溶出試験の前処理として、試料は、80℃ 90%RH 100hr放置試験と、80℃ 25%RH⇔−40℃ 各2hr 25サイクルのヒートサイクル処理を行った。
金属溶出試験では、保護層面以外からの金属溶出を防ぐため、20mm×20mm角試料の周囲をシリコン樹脂で封止し、試料を20℃の1wt%Na2SO4溶液に30分間浸漬し、溶液を分析することで溶出した金属量を調べた。その結果を図3に示す。
<比較例1>
実施例1と同様にして所定の凹凸パターンが形成されたディスクリートトラックメディアを作製した。凹凸パターン形状はライン幅を60nm、溝幅を40nm、溝深さを10nmとした。
次に、この凹凸パターンの上にスピンコーターでSpin On Glass(SOG)を15nm塗布した。この時、試料は真空状態から大気開放状態にさらされたことになる。SOG塗布後、磁気記録層間の溝はSOGで完全に埋められており、磁気記録層の上には約5.0nmのSOGが堆積した。
平坦化後の表面にプラズマCVD法でDiamond Like Carbon膜(DLC膜)を3.0nm成膜し、その上にスパッタカーボン層を1.0nm成膜した。
得られた磁気記録媒体の保護層のカバレッジ性を評価するため、実施例1で行ったと同様の前処理及び金属溶出試験を行った。その結果を図3に示す。
実施例1の溶出量を1とすると、比較例1からは7.5倍の金属が磁気記録層から溶出したことがわかる。これは、比較例でSiO2をスパッタ法で成膜して溝部を充填した際に、凹部側壁と充填層との間に僅かな隙間が発生し、高温高湿放置やヒートサイクル試験によりその部分から損傷が広がり、磁性層から金属が溶出したためと考えられる。これに対し、ALD法で酸化防止層を形成した実施例1の試料の場合、磁気記録層の側壁が緻密な膜で保護されていることを示している。
<実施例2>
ガラス基板1上に、Cr、Ti、Coの少なくとも一種類を含む材料からなる膜厚が 30nmの下地層2をスパッタリング法により形成し、この下地層上にCo/Cr/Pt合金からなる膜厚が20nmの磁性層3を成膜した。更に磁性層3上にカーボンからなる膜厚が4nmの保護層4をプラズマCVD法により形成した。
得られた保護層4上に、スピンコーターを用いてUV硬化性エッチングレジスト(商品名:PAK-01、東洋合成社製)をスピンコートで40nm厚さに塗工し、80℃で溶剤除去を行った。
得られた塗膜の表面にトラック状に凹凸パターンが形成されている石英モールドを0.1MPaの圧力で押圧し、該石英モールドを介して紫外線を照射してエッチングレジストを硬化させた後、石英モールドを取り外して、磁性層3上にライン幅10μm、ライン高さ40nm、ライン間隔10μmのトラック状のエッチングパターンを形成した。
得られたエッチングパターンの凹凸膜厚差と材質によるエッチング速度の差を利用して磁性層3をエッチングした。エッチングはアルゴンイオンを加速電圧500V、イオンビーム電流200mA、ガス圧力2.0×10-2Paの条件で照射し、凸部の保護層4を除去するまで加工した。これにより、磁性層3にライン幅10μm、溝幅10μm、溝深さ10nmのトラック状の凹凸パターンを形成した。今回は、ESCAにて表面分析を行うため、ライン幅と溝幅が5μmと広いパターンの試料を作製した。
次に、凹凸パターン表面にALD装置を用い、凹凸パターン上(磁気記録層の上面及び側壁、溝部である露出した軟磁性層の上)に0.5nmのRu層を成膜した。Ru層はピンホールもなく均一な膜厚で形成されていた。
試料を装置外に取り出し、大気中で表面にRu層が形成された凹凸パターンの上にスピンコーターでSpin On Glass(SOG)を15nm塗布した。磁気記録層間の溝はSOGで完全に埋められており、磁気記録層の上にはSOGが約5.0nm堆積していた。
SOGを埋め込んだ試料をアルゴンガスエッチングで表面の平坦化加工を行い、磁性層凸部(磁気記録層)の上のRu層を除去したところで平坦化加工を終了した。
平坦化後の表面にプラズマCVD法でカーボン(DLC膜)を3.0nm成膜し、その上にスパッタカーボン層を1.0nm成膜した。
<比較例2>
ガラス基板1上に、Cr、Ti、Coの少なくとも一種類を含む材料からなる膜厚が 30nmの下地層2をスパッタリング法により形成し、この下地層上にCo/Cr/Pt合金からなる膜厚が20nmの磁性層3を成膜した。更に磁性層3上にカーボンからなる膜厚が4nmの保護層4をプラズマCVD法により形成した。
得られた保護層4上に、スピンコーターを用いてUV硬化性エッチングレジスト(商品名:PAK-01、東洋合成社製)をスピンコートで40nm厚さに塗工し、80℃で溶剤除去を行った。
得られた塗膜の表面にトラック状に凹凸パターンが形成されている石英モールドを0.1MPaの圧力で押圧し、該石英モールドを介して紫外線を照射してエッチングレジストを硬化させた後、石英モールドを取り外して、磁性層3上にライン幅10μm、ライン高さ40nm、ライン間隔10μmのトラック状のエッチングパターンを形成した。
得られたエッチングパターンの凹凸膜厚差と材質によるエッチング速度の差を利用して磁性層3をエッチングした。エッチングはアルゴンイオンを加速電圧500V、イオンビーム電流200mA、ガス圧力2.0×10-2Paの条件で照射し、凸部の保護層4を除去するまで加工した。これにより、磁性層3にライン幅10μm、溝幅10μm、溝深さ10nmのトラック状の凹凸パターンを形成した。この例においても、ESCAにて表面分析を行うため、実施例2と同様、ライン幅と溝幅が5μmと広いパターンの試料を作製した。
次に、凹凸パターン表面にALD装置を用い、凹凸パターン上(磁気記録層の上面及び側壁、溝部である露出した軟磁性層の上)に0.5nmのRu層を成膜した。Ru層はピンホールもなく均一な膜厚で形成されていた。
試料を装置外に取り出し、表面にRu層が形成された凹凸パターンの上にスピンコーターでSpin On Glass(SOG)を15nm塗布した。磁気記録層間の溝はSOGで完全に埋められており、磁気記録層の上にはSOGが約5.0nm堆積していた。
SOGを埋め込んだ試料をアルゴンガスエッチングで表面の平坦化加工を行い、磁性層凸部(磁気記録層)の上のRu層を除去したところで平坦化加工を終了した。
平坦化後の表面にプラズマCVD法で(DLC膜)を3.0nm成膜し、その上にスパッタカーボン層を1.0nm成膜した。
実施例2と比較例2の磁性層の酸化状態をX線光電子分光分析法(ESCA)で分析した。ESCAで磁性層凸部を表面から分析して測定した酸素含有率を表1に示す。酸素含有率は、磁性層凸部の保護層/磁性層境界部から磁性層5.0nmの深さまでに検出された元素中に酸素が占める割合で示した。実施例2では酸素含有率1.0%だったのに対し、比較例2では10%以上と高く、ALD法で成膜した酸化防止層により、磁性層の表面酸化が抑えられたことを示している。
Figure 2009176389
<実施例3>
シリコン基板上にSiO2でライン幅5μm、溝幅(開口部)15μm、溝深さ1.5μmの凹凸パターンを形成した。凹凸パターンのテーパ角度は15°、30°、45°、60°、75°、90°の6種類作製した。この試料上に、スパッタ法でカーボン膜を3nm、CVD法でカーボン膜(DLC膜)を3nm、ALD法でAl23膜を3nm成膜し、凹凸形状へのカバレッジ性を比較した。カバレッジ性は、凸部トップ(平坦部)の膜厚に対する凹凸部側壁膜厚の割合で評価した。その結果を図4に示す。テーパ角度が高くなるに従い、スパッタ法とCVD法のカバレッジ性は低下したが、ALD法はテーパ角度90°の場合も膜厚比率(=側壁膜厚/凸部トップ膜厚)は1.0を維持し、カバレッジ性が優れていた。この結果から、酸化防止層を成膜する手段としてALD法は適切であることがわかる。
本発明によれば、磁性層の特性を維持したまま、耐腐食性に優れた磁気記録媒体を提供できる。
本発明の磁気記録媒体の基本構成を示す図である。 磁気記録媒体製造工程を示す図である。 金属溶出試験結果を示す図である。 酸化防止層の各成膜方法のカバレッジ性を示す図である。
符号の説明
1.基板
2.下地層
3.磁気記録層
4.酸化防止層
5.非磁性材料
6.保護層

Claims (4)

  1. 表面に軟磁性層を形成したディスク基板上に情報を記録する磁気記録層と記録機能をもたない溝部が交互に配列してなるパターンを形成するパターン形成工程と、パターン形成工程後のディスク基板の磁気記録層と溝部の表面にALD(Atomic Layer
    Deposition)法を用いて前記磁気記録層と溝部の形状に沿って酸化防止層を成膜するALD工程と、前記磁気記録層と溝部の形状に沿って形成された前記酸化防止層の溝に非磁性材料を充填する非磁性材料充填工程と、非磁性材料充填工程により、磁気記録層の上部に堆積した非磁性材料と磁気記録層上の酸化防止層を除去して磁気記録層を露出させる平坦化工程を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 平坦化工程が、エッチングまたは研磨によるものであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記平坦化工程において、エッチングまたは研磨による平坦化を、前記磁気記録層の上に形成された酸化防止層を除去した時点で終了させることを特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 平坦化工程後、磁気記録媒体の表面にカーボン膜を成膜することを特徴とする請求項2または3記載の磁気記録媒体の製造方法。
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