JP2009070544A - 磁気記録媒体の製造方法、及び磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法、及び磁気記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】磁性層間に埋設された非磁性材料が剥離しにくく、磁性層腐蝕を防止可能な磁気記録媒体の製造方法、及び媒体の提供。
【解決手段】強磁性材料及び第1の非磁性材料を含有する磁性層を基板上に有してなる磁気記録媒体における該磁性層上に、インプリントレジスト層を形成しインプリント用モールド構造体を押圧して凹凸パターンに対応した磁性パターン部をエッチングにより形成する工程であって、前記エッチングが、該磁性層に含まれる前記強磁性材料は除去し、かつ前記第1の非磁性材料が、一の前記磁性パターン部が形成される部分以外の凹部に含まれる該第1の非磁性材料の全質量に対して5質量%以上残存するようにして行われる磁性パターン部形成工程と、前記磁性層における、前記磁性パターン部が形成された部分以外の凹部に、第2の非磁性材料を埋め込む非磁性パターン部形成工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法等である。
【選択図】図6

Description

本発明は、インプリント用モールド構造体を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法によって製造された磁気記録媒体に関する。
近年、高速性やコストパフォーマンス性に優れたハードディスクドライブが、ストレージ機器の主力として、携帯電話、小型音響機器や、ビデオカメラなどのポータブル機器に搭載され始めている。
そして、ポータブル機器に搭載される記録デバイスとしてのシェアの拡大に伴い、より一層の小型大容量化という要求に応える必要があり、記録密度を向上させる技術が求められている。
前記ハードディスクドライブの記録密度を高めるためには、磁気記録媒体におけるデータトラック間隔の狭小化や、磁気ヘッドの幅を狭小化するという手法が従来より用いられてきた。
しかしながら、前記データトラック間隔を狭めることにより、隣接トラック間の磁気の影響(クロストーク)や、熱揺らぎの影響が無視できなくなり、記録密度に限界があった。
一方、前記磁気ヘッドの幅を狭小化することによる面記録密度の向上にも限界があった。
そこで、前記クロストークによるノイズを解決する手段として、ディスクリートトラックメディアと呼ばれる形態の磁気記録媒体が提案されている(特許文献1〜2参照)。前記ディスクリートトラックメディアは、隣接するトラック間に非磁性のガードバンド領域を設けて個々のトラックを磁気的に分離したディスクリート構造とすることにより、隣接トラック間の磁気的干渉を低減したものである。
また、前記熱揺らぎによる減磁を解決する手段として、信号記録のための個々のビットを予め所定の形状パターンで備えたパターンドメディアと呼ばれる形態の磁気記録媒体が提案されている。(特許文献3参照)。
上記ディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアを製造する際には、レジストパターン形成用モールド(「モールド」と称されることもある。)を用いて、磁気記録媒体の表面に形成されたレジスト層に所望のパターンを転写するインプリンティング法(インプリントプロセス)が用いられる(特許文献4参照)。
このインプリンティング法は、具体的には、加工対象となる基材上に、熱可塑性の樹脂、又は光硬化性の樹脂(インプリントレジスト)を塗布し、塗布された樹脂に対して、所望の形状に加工されたモールドを密着し、押圧して、前記樹脂を加熱(パターン形成後に冷却)、又は光照射により硬化させ、前記モールドを引き剥がすことで、該モールドに形成されたパターンに対応したパターンを形成し、このパターンをマスクとして用いてドライ、あるいはウェット方式のエッチングによるパターニングを行い、所望の磁気記録媒体を得る方法である。
具体的には、インプリントによる転写工程によって、基板上のレジストに形成されたレジストの凹凸パターンをマスクにして、前記基板の表面に形成された磁性層をエッチングし、磁性材料を凸部として該基板の表面上に残した凹凸パターンを形成し、凹部に非磁性材料を埋設して前記磁性材料を隔絶する構造を形成していた。
しかしながら、上記磁性層をエッチングする工程においては、前記磁気記録媒体の基板上に残存させる磁性材料間に形成される凹部の底面(前記基板と磁性層との界面)、及び側壁面を平坦化するように削ることにより、前記凹部に埋設された非磁性材料と、前記底面、及び側壁面との密着性が低下するため、前記非磁性材料が前記凹部から剥離する可能性があった。
加えて、磁性層の未加工部(凸部)と、非磁性層(凹部)との間には微小なクラック、隙間が存在しており、長時間磁気記録媒体を使用していると、このクラック部分から水分の浸入や化学的コンタミネーションが起こり、前記磁性層の未加工部(凸部)の腐蝕が発生した。腐蝕が発生すると、磁気記録媒体の表面に突起が発生する。そして、磁気ヘッドが腐蝕部分に接触、破損し、ドライブとして機能しないという致命的な状況が発生した。
したがって、磁気記録媒体の基板上に形成された磁性層をエッチングすることによって形成された凹部に埋設された非磁性材料が剥離しにくく、且つ、磁性層パターニングによる磁性層腐蝕を防止可能な磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法によって製造された磁気記録媒体が望まれていた。
特開昭56−119934号公報 特開平2−201730号公報 特開平3−22211号公報 特開2004−221465号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、磁性層間に埋設された非磁性材料が剥離しにくく、磁性層腐蝕を防止可能な磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法によって製造された磁気記録媒体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 強磁性材料及び第1の非磁性材料を含有する磁性層を基板上に有してなる磁気記録媒体における該磁性層上に、インプリントレジスト層を形成し、該インプリントレジスト層に、円板状の基板上に複数の凸部が配列された凹凸部を有してなるインプリント用モールド構造体を押圧して、前記凹凸部に対応した凹凸パターンを転写する転写工程と、前記凹凸パターンが形成された前記インプリントレジスト層をマスクとして、前記磁気記録媒体における前記磁性層に対しエッチングを行って、前記凹凸パターンに対応した磁性パターン部を形成する工程であって、前記エッチングが、該磁性層に含まれる前記強磁性材料は除去し、かつ前記第1の非磁性材料が、一の前記磁性パターン部が形成される部分以外の凹部に含まれる該第1の非磁性材料の全質量に対して5質量%以上残存するようにして行われる磁性パターン部形成工程と、前記磁性層における、前記磁性パターン部が形成された部分以外の凹部に、第2の非磁性材料を埋め込み、非磁性パターン部を形成する非磁性パターン部形成工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。
該<1>に記載の磁気記録媒体の製造方法においては、インプリント用モールド構造体に形成された凹凸部に基づく凹凸パターンが転写されたインプリントレジスト層をマスクにして磁性層をエッチングする際に、凹部に第1の非磁性材料を所定量残存させることにより、該第1の非磁性材料と、前記凹部に埋設される第2の非磁性材料との密着性がアンカー効果によって高くなり、第2の非磁性材料を埋設することによって形成された非磁性パターン部の剥離を低減することができる。
<2> 磁性パターン部は、強磁性を示す結晶粒が第1の非磁性材料によって画成されたグラニュラ構造をなす前記<1>に記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<3> 第1の非磁性材料が、磁性パターン部近傍に偏在して残存するように、磁性層に対しエッチングを行う前記<1>から<2>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<4> 第1の非磁性材料の量が、一の前記磁性パターン部が形成される部分以外の凹部における第1の非磁性材料に対して5質量%以上残存するように、磁性層に対しエッチングを行う前記<3>に記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<5> 第1の非磁性材料が、前記凹部の壁部に残存するように、エッチングを行う前記<1>から<4>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<6> 第1の非磁性材料、及び第2の非磁性材料が、Pt、Si、及びTiのいずれかを含む前記<1>から<5>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<7> 第1の非磁性材料、及び第2の非磁性材料が、Pt、Si、及びTiのいずれかの酸化物を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法によって製造されたことを特徴とする磁気記録媒体である。
本発明によると、磁性層間に埋設された非磁性材料が剥離しにくく、磁性層腐蝕を防止可能な磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法によって製造された磁気記録媒体を提供することができる。
以下、本発明の磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体について図面を参照して説明する。
<インプリント用モールド構造体>
図1は、本発明の磁気記録媒体の製造方法に用いられるインプリント用モールド構造体の概略構成を示す斜視図であり、図2は、図1におけるA−A断面図である。
図1に示すように、インプリント用モールド構造体1は、加工対象物(例えば、後述する図3Bにおけるインプリントレジスト24)を押圧するものであり、円板状の基板2と、基板2の一の表面2a上に、該表面2aを基準として所定の間隔で複数の凸部5が配列されることによって凹部4と共に形成された凹凸部3を少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を備える。
なお、図示はしないが、前述の凹凸部3は、同心円状に凸部が配列されたデータパターン用の凹凸部と、放射状に凸部が配列されたサーボパターン用の凹凸部とに分けて形成され、前記データパターン用の凹凸部が形成された領域を分断するように、前記サーボパターン用の凹凸部が形成された領域が円周方向において略等間隔で複数形成されていることが好ましい。
ここで、凹凸部3が配列されている方向に直交する面における凸部の断面形状は、図2に示すように、表面2aから離れるに従って、その頂部の断面寸法が小さくなる略台形状をなしていることが好ましい。
以下、本実施形態の説明において、「断面(形状)」とは、特に断りがない限り、前記基板2の円周方向(凹凸部3が配列されている方向に直交する面)における断面(形状)を指す。
−その他の部材−
前記その他の部材としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基板2上に層状に形成され、インプリントレジスト層に対して剥離機能を備えたモールド表層等が挙げられる。
<<インプリントレジスト層>>
また、インプリントレジスト層24は、例えば、熱可塑性樹脂、及び光硬化性樹脂の少なくともいずれかを含有するインプリントレジスト組成物(以下、インプリントレジスト液ということがある。)を磁気記録媒体の基板に塗布することによって形成される層である。
インプリントレジスト層24の厚さとしては、20nm〜300nmが好ましい。更に好ましい厚みは50nm〜100nmの範囲である。
前記インプリントレジスト層は、スピンコート法、スプレーコート、ディップコート法などを用いることができる。なお、磁気記録媒体は、ドーナッツ形状をしているため、スピンコート法が好ましい。
インプリントレジスト層24の厚さは、例えば、エリプソ分光装置(DHA−FX、(株)溝尻光学工業所製)を用いて測定される。
また、前記インプリントレジスト組成物としては、ノボラック系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無機シリコン樹脂、有機シリコン樹脂などを使用することができる。
前記ノボラック系樹脂としては、マイクロレジスト社製、mr−I 7000Eなどが挙げられる。
また、前記エポキシ系樹脂としては、化薬マイクロケム(株)製、SU−8−2などが挙げられる。
<インプリント用モールド構造体の作製方法>
以下、本発明に用いられるインプリント用モールド構造体の作製方法の例について図面を参照して説明する。なお、本発明に用いられるインプリント用モールド構造体は、下記の作製方法以外の作製方法により作製されたものであってもよい。
―原盤の作製―
図3A〜Bは、インプリント用モールド構造体の作製方法を示す。図3Aに示すように、まず、Si基板10上に、スピンコータを用いて、電子線レジスト液を100nmの厚さで塗布し、フォトレジスト層21を形成する(フォトレジスト層形成工程)。
その後、Si基板10を回転させながら、サーボ信号に対応して変調したレーザー光(又は電子ビーム)を照射する(描画工程)。
その後、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当するパターン(サーボパターン)を円周上の各フレームに対応する部分に露光する(露光工程)。
その後、フォトレジスト層21を現像処理し、露光部分を除去して、除去後のフォトレジスト層21のパターンをマスクにしてRIE(反応性イオンエッチング)などの選択エッチングを行い、凹凸形状を有する原盤11を得る。
原盤11からのモールドの作製方法としてはメッキ法、ナノインプリント法などを用いることができる。
メッキ法でのモールド作製方法は以下の通りである。
まず、原盤11の表面に導電層を形成する。
前記導電層の形成手段としては、一般的に真空製膜方法(スパッタリング、蒸着など)、無電解メッキ法などを用いることができる。
前記導電層の材料としては、Ni、Cr、W、Ta、Fe、Coのうち、少なくとも一種類の元素を含有する金属、合金を用いることができ、Ni、Co、FeCo合金などが好ましい。また、導電性を示すTiOなどの非金属材質も前記導電層として使用可能である。
前記導電層の膜厚は、5nm〜30nmの範囲が好ましく、10nm〜25nmの範囲がより好ましい。
上記導電層を形成した原盤を用い、メッキ法にて金属、及び合金素材を積層して、所定の厚みとなるまで形成した後に、原盤11よりメッキ基体を剥離することでモールドを形成する。
ここで、前記モールドを構成するメッキ素材としては、Ni、Cr、FeCo合金などを使用することができ、Ni素材を用いたものが特に好ましい。
また、引き剥がし後のモールド1の厚みは、50μm〜300μmの範囲が好ましく、75μmから175μmの範囲がより好ましい。
また、上記モールドを原盤11として用いて、ナノインプリント法によりモールドを作製してもよい。
ナノインプリント法を用いたモールドの複製法は以下の通りである。
―転写工程―
図3Bに示すように、光硬化性樹脂を含有するインプリントレジスト液を塗布してなるインプリントレジスト層24が一方の面に形成された被加工基板30に対して、原盤11を押し当て、原盤11上に形成された凹凸部のパターンがインプリントレジスト層24に転写される。
ここで、前記被加工基板30の材料としては、光透過性を有し、インプリント用モールド構造体1として機能する強度を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、石英(SiO)等が挙げられる。
また、前記「光透過性を有する」とは、具体的には、被加工基板30にインプリントレジスト層が形成される一の面から出射するように、被加工基板30の他の面から光を入射させた場合に、インプリントレジスト液が十分に硬化することを意味しており、少なくとも、前記他の面から前記一の面への波長200nm以上における光透過率が50%以上であることを意味する。
また、前記「インプリント用モールド構造体として機能する強度を有する」とは、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト層に対して、平均面圧力が4kgf/cmという条件下で押し当て、加圧しても、剥離可能に破損しない強度を意味する。
――硬化工程――
転写工程後、インプリントレジスト層24の冷却、又はインプリントレジスト層24に対して電子線や紫外線などの照射を行うことによって、転写されたパターンを硬化させる。なお、電子線や紫外線などを用いて硬化する場合は、パターニング後に、モールドと被加工基板を剥離した後に、照射し、硬化してもよい。
――パターン形成工程――
硬化工程後、転写された凹凸パターンをマスクにしてRIEなどの選択エッチングを行い、図1に示すような凹凸形状を有するモールド構造体1を得る。
また、基材の表面に無機系材質を形成し、レジストマスクを元に無機系材質マスクを形成し、この無機系マスクを用いて基材をエッチングし、インプリント用モールド構造体1を形成してもよい。
(磁気記録媒体)
以下、ディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアなど、本発明に係る磁気記録媒体の製造方法を、図面を参照して説明する。但し、本発明に係る磁気記録媒体は、前記インプリント用モールド構造体を用いて製造されることが好ましいが、その他の製造方法により作製されたものであってもよい。
[転写工程]
図4に示すように、磁性層50と、該磁性層上にインプリントレジスト液を塗布してなるインプリントレジスト層25とが形成された磁気記録媒体の基板40に対して、モールド構造体1を押し当て、加圧することにより、モールド構造体1上に形成された凹凸部3のパターンがインプリントレジスト層25に転写される。
<<インプリントレジスト層>>
磁気記録媒体の作製における、インプリントレジスト層25は、例えば、熱可塑性樹脂、及び光硬化性樹脂の少なくともいずれかを含有するインプリントレジスト組成物(以下、インプリントレジスト液ということがある。)を磁気記録媒体の基板に塗布することによって形成される層である。
インプリントレジスト層25は、磁気記録媒体の作製における転写工程における転写精度を損なわない限り、インプリント用モールド構造体の作製におけるインプリントレジスト層24と同じインプリントレジスト組成物を採用してもよい。
以下、特に断らない限り、インプリントレジスト層、及びインプリントレジスト組成物は、磁気記録媒体の作製におけるインプリントレジスト層25、及び該インプリントレジスト層25を形成するインプリントレジスト組成物を指すものとする。
インプリントレジスト層25の厚さとしては、20nm〜300nmが好ましく、50nm〜100nmの範囲がより好ましい。
インプリントレジスト層25は、スピンコート法、スプレーコート、ディップコート法などを用いることができる。磁気記録媒体はドーナッツ形状をしているため、スピンコート法が好ましい。
インプリントレジスト層25の厚さは、例えば、エリプソ分光装置(DHA−FX、(株)溝尻光学工業所製)を用いて測定される。
―磁性層―
磁性層50は、強磁性材料51と、第1の非磁性材料52とを少なくとも含むことが好ましく、図5に示すように、粒状の強磁性材料51が第1の非磁性材料52によって画成されたグラニュラ構造をなすことがより好ましい。
グラニュラ構造については、特開2005−353140号公報に記載されており、本実施形態においても、このようなグラニュラ構造の磁性層を採用することが好ましい。
また、第1の非磁性材料52としては、Pt、Si、Tiを少なくとも含むことが好ましく、PtO、SiO、TiOを少なくとも含むことがより好ましく、PtOを含むことが特に好ましい。
更に、強磁性材料51としては、CoCr合金を含むことが特に好ましい。
[磁性パターン部形成工程]
その後、凹凸部3のパターンが転写されたインプリントレジスト層25をマスクにして、エッチングを行い、モールド構造体1上に形成されたパターン形状に基づく凹凸形状を磁性層50に形成する。このとき、凸形状に残存した部分が磁性パターン部54である。
―エッチング工程―
本発明におけるエッチング工程は、例えば、以下のようにして行われる。
前記エッチング方法としては、ドライエッチング、及びウェットエッチングのいずれの方式を使用することができる。
前記ドライエッチングを用いる場合、イオンビームエッチング、反応性化学エッチング(RIE)を用いることができる。
前記イオンビームエッチングでは、プロセスガスとして、Arを用いることが好ましい。
また、前記反応性イオンエッチングでは、Co+NH、又は塩素系ガスを使用することが好ましい。
前記ウェットエッチングでは、電解エッチングや、無電解エッチングの両方式を採用することができ、これらの中でも、電解エッチングが特に好ましい。
印加する電界としては、パルス信号にて印加することが好ましい。
また、前記ウェットエッチングに用いられるエッチャントとしては、塩化第二鉄水溶液、硝酸、などを用いることができる。
このウェットエッチング工程によって、インプリントレジスト層25をマスクにして、エッチングが行われる領域(加工部分)に残存する第1の非磁性材料の量は、単位体積あたりの磁性パターン部(未加工部分)の第1の非磁性材料の含有量に対して5質量%以上とされることが好ましく、10〜40質量%の範囲に設定することが特に好ましい。
また、前記エッチングは、第1の非磁性材料が、磁性層の加工部分(凹部)と磁性パターン部(凸部)との境界に残存するように行われることが好ましい。
磁性層の加工部分と磁性パターン部との境界における第1の非磁性材料量を変化させる方法としては、ドライエッチング、イオンビームエッチングではビームの入射角を変更させる方法を採用することが好ましい。特に、RIEでは、基板に印加するバイアス電圧を変更することで対応することができる。
ウェットエッチングでは、エッチング実行時の電界パルスのパルス幅、及び振幅を変更することで変更可能である。
即ち、磁性層の加工部分と磁性パターン部との境界における第1の非磁性材料の含有量は、磁性パターン部をなす磁性層の単位体積においてにおける第1の非磁性材料の含有量の5質量%以上となるようにエッチングを行うことが好ましく、10〜40質量%となるようにエッチングを行うことが特に好ましい。即ち、加工部分(凹部)に含まれる第1の非磁性材料の含有量が、加工部分(凹部)の形成部分に含まれる第1の非磁性材料の含有量の5%以上となるようにエッチングするのが好ましい。
ここで、前記領域における第1の非磁性材料の残存状態は、マイクロオージェ装置(TRIFT IV,PHI700,アルバックファイ(株)製)を用いて、TOF−SIMにより、磁性層の加工部分、磁性パターン部に対してスペクトル解析、マッピングを実施することによって測定される。
なお、第1の非磁性材料を特徴づけるスペクトルの強度に対して、磁性層の加工部分/磁性パターン部の比を算出することが好ましい。
また、加工部分における第1の非磁性材料の単位体積あたりの含有量は、「磁性パターン部における第1の非磁性材料の前記単位体積あたりの含有量に対する相対量」として定義する。
ここで、前記単位体積とは、前記第1の非磁性材料の量を測定する前記マイクロオージェ装置の測定領域(例えば、1μm角)を「同一表面積(あるいは単位面積)」として、この測定領域と、前記マイクロオージェ装置の検出ビームの測定対象の表面からの深さ(数nm〜数十nm)とから算出される体積である。即ち、加工部分における第1の非磁性材料の上面視での前記単位面積あたりの露出量に基づく含有量が、磁性パターン部における第1の非磁性材料の前記単位面積あたりの含有量に対して5質量%以上とされることが好ましい。
[非磁性パターン部形成工程]
その後、磁性パターン部形成工程において磁性層50に形成された凹凸形状の凹部に、第2の非磁性材料70を埋め込み、表面、即ち凸部形状の磁性パターン部51の露出面、及び第2の非磁性材料70が埋設されることによって形成された非磁性パターン部53の露出面とを平坦化した後、必要に応じて、保護膜などを前記表面上に形成して磁気記録媒体100を得る。
このとき、第2の非磁性材料70としては、Pt、Si、Tiを少なくとも含むことが好ましく、PtO、SiO、TiOを少なくとも含むことがより好ましい。そして、第2の非磁性材料70と、第1の非磁性材料52とが同じ材料であることが好ましい。第1の非磁性材料52と、第2の非磁性材料70とが同じ材料であることによって、前述のアンカー効果に加えて、第1の非磁性材料52が含まれる前記加工部分に対する非磁性材料70の親和性が高くなり、結果として、前記加工部分に対する第2の非磁性材料の密着性がより強固となる。
図6は、上記のようにして得られた本発明の磁気記録媒体の構成を示す断面図であり、該断面図は、磁気記録媒体の半径方向における断面図である。
図6に示すように、本発明の磁気記録媒体は、基板40上に所定間隔をもって形成された磁性パターン部60と、該磁性パターン部60,60間に形成された非磁性パターン部80とが形成されている。
非磁性パターン部80には、磁性層50(図示せず)をウェットエッチングすることによって形成された磁性パターン60に含まれる第1の非磁性材料52と、第2の非磁性材料70とが含まれており、非磁性パターン部80における第1の非磁性材料52の平均含有率は、未加工部分の第1の非磁性材料に対して5質量%以上であることが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<インプリント用モールド構造体の作製>
(a)原盤の作製
直径8インチの円板状のSi基板上に電子線レジストを、スピンコート法を用いて100nmの厚さに塗布した。
回転式電子線露光装置にて所望のパターンを露光、現像することで、凹凸パターンを有する前記電子線レジストをSi基板上に形成する。
凹凸パターンを有する前記電子線レジストをマスクとして、前記Si基板に対して反応性イオンエッチング処理を行い、Si基板上に凹凸形状を形成する。
残存した前記電子線レジストを、可溶溶剤にて洗浄することで除去し、乾燥した後に原盤を得た。
ここで、前記凹凸パターンは、データ部における凹凸パターンと、サーボ部における凹凸パターンとに大別される。
データ部は、凸部の巾:200nm、凹部の巾:200nm(トラックピッチ=400nm)の凹凸パターンとした。
サーボ部に関しては、基準信号長を80nmとし、総セクタ数を120とし、プリアンブル部(40bit)、SAM部(6bit)、SectorCode部(8bit)、CylinderCode部(32bit)、及びBurst部で構成されている。
前記SAM部は、“001010”であり、前記SectorCode部における凹凸パターンは、Binary変換を用いて形成され、CylinderCode部における凹凸パターンは、Gray変換を用いて形成され、最終的にマンチェスター変換を用いて形成される。
また、前記Burst部における凹凸パターンは、一般的な4バースト(各バーストは16bit)である。
(b)メッキ法によるインプリント用モールド構造体の作製
上記原盤上にスパッタ法により、Ni導電性膜を20nmの厚さで形成した。
導電性膜形成後の原盤を、スルファミン酸Ni浴に浸漬し、電界メッキ法により、200μm厚のNi層を形成後、Si原盤より前記Ni層を引き剥がし、洗浄を行うことでメッキ法によるインプリント用モールド構造体1を得た。
<磁気記録媒体の作製>
2.5インチガラス基板上に、以下の手順で各層を形成し、磁気記録媒体を作製した。
作製した磁気記録媒体は、軟磁性層、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁性層(「磁気記録層」ということがある。)、保護層、及び潤滑剤層が順次形成されている。
なお、軟磁性膜、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁気記録層、及び保護層はスパッタリング法で形成し、潤滑剤層はディップ法で形成した。
<軟磁性層の形成>
軟磁性層として、CoZrNbよりなる層を100nmの厚さで形成した。
具体的には、前記ガラス基板を、CoZrNbターゲットと対向させて設置し、Arガスを0.6Paの圧になるように流入させ、DC 1,500Wで成膜した。
<第1の非磁性配向層の形成>
第1の非磁性配向層として、5nmの厚さのTi層を形成した。
具体的に、第1の非磁性配向層は、Tiターゲットと対向設置し、Arガスを0.5Paの圧になるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、5nmの厚さになるようにTiシード層を成膜した。
<第2の非磁性配向層の形成>
その後、第2の非磁性配向層として、6nmの厚さのRu層を形成した。
第1の非磁性配向層形成後に、Ruターゲットと対向させて設置し、Arガスを0.8Paの圧になるように流入させ、DC 900Wで放電し、6nmの厚さになるように第2の非磁性配向層としてRu層を成膜した。
<磁気記録層の形成>
その後、磁気記録層として、CoCrPtO層を18nmの厚さで形成した。
具体的には、CoPtCrターゲットと対向させて設置し、O 0.06%を含むArガスを、圧力が14Paとなるようにして流入させ、DC 290Wで放電し、磁気記録層を形成した。
<保護層の形成>
磁性層形成後に、Cターゲットと対向させて設置し、Arガスを、圧力が0.5Paになるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、C保護層を4nmの厚さで形成した。
なお、磁気記録媒体の保磁力は、334kA/m(4.2kOe)とした。
また、本実施例における磁気記録媒体の第1の非磁性材料は、PtOである。
<インプリントレジスト層の形成>
前記保護層上に、ノボラック系レジスト(mr−I 7000E、マイクロレジスト社製)を100nmの厚さになるように、スピンコート法(3,600rpm)により、第1のインプリントレジスト層を形成した。
<転写工程>
インプリントレジスト層が形成された基板に対して、上記モールドの凹凸部が形成された側の面を対向させて配置し、インプリントレジスト層が形成された基板を110℃に加熱後、圧力を1.5MPaとして、前記インプリントレジスト層に、前記モールドを30秒間密着させた。
以上の工程を終了した後、インプリントレジスト層が形成された基板から前記モールドを剥離した。
その後、前記モールドの凹凸部に基づく凹凸パターンをインプリントレジスト層に転写することによって、該インプリントレジスト層に形成された凹凸パターンのうち、凹部に残存したインプリントレジスト層を、O反応性化学エッチングにて除去した。このO反応性化学エッチングは、前記凹部において前記磁性層が露出するように行われる。
<磁性パターン部形成工程>
前記凹部に残存したインプリントレジスト層を除去した後に、磁性層の凹凸形状の加工を実施した。
磁性層の加工としては、イオンビームエッチング法を用いた。
具体的には、Arガスを用い、イオン加速エネルギーは500eVとし、磁性層に対して垂直方向よりイオンビームを入射した。
このようにして磁性層を加工した後、O反応性化学エッチングにて、磁性層(未加工部分)上に残存したレジストを除去する。
<非磁性パターン部形成工程(第2の非磁性材料を含む層の形成工程)>
上記磁性層を加工した後に、第2の非磁性材料を含む層として、厚さが50nmとなるように、スパッタリングを実施してSiO層を形成し、イオンビームエッチングにて磁性層と、非磁性層とが面一になるように、SiO層を除去した。
<磁気記録媒体の評価>
<<第1の非磁性材料の残存量の測定>>
磁性層を加工した後の磁気記録媒体の中間体に対して、以下の方法より第1の非磁性材料の残存量を評価した。
具体的には、マイクロオージェ装置(PHI700,アルバックファイ(株)製)を用いて磁性層における加工部分及び磁性パターン部に対してスペクトル解析を行い、残存量を測定した。1μm角(縦1μm、横1μm)の観測領域内から、0.2μm角領域を選択し、0.2μm角内の第1の非磁性材料の平均の量を算出した。これにより、加工部分(凹部)の形成部分に含まれる第1の非磁性材料と加工部分(凹部)に含まれる第1の非磁性材料との比を算出した。
(a)磁性層加工部分における第1の非磁性材料の残存量の測定
観測領域内(1μm角領域)において、磁性層加工部分及び磁性パターン部に対して、第1の非磁性材料に特徴的な元素スペクトル強度を検出し、全体の残存量を測定した。
即ち、第1の非磁性材料がSiOであれば、Si、及びOが検出され、第1の非磁性材料がTiOであれば、Ti、及びOが検出され、第1の非磁性材料がPtOであれば、Pt、及びOが検出される。
加工部分(0.2μm角)における第1の非磁性材料に特徴的な元素スペクトル強度をI(E)とし、磁性パターン部(0.2μm角)における第1の非磁性材料に特徴的な元素スペクトル強度をI(UE)としたとき、下記評価基準に基づき評価した。なお、下記評価において、使用可能な範囲は“△”、及び“○”である。
[評価基準]
○:I(E)/I(UE)が20質量%以上
△:I(E)/I(UE)が5質量%以上20質量%未満
×:I(E)/I(UE)が5質量%未満
(b)磁性層の加工部分(凹部)と磁性パターン部(凸部)との境界部における非磁性材料量の残存量の測定
1μm角領域で上記同評価を実施した。前述のように、0.2μm角領域の中央部に磁性層の加工部分/磁性パターン部の境界が位置するような領域を選択した。具体的には0.2μm角の第1の非磁性材料の量が(I(E)+I(UE))/2となるような位置を設定する。この条件下で、0.2μm角領域の中央位置を境界部と設定し、磁性層の加工部分及び磁性パターン部において0.1μm角の領域を設定し、I(E)/I(UE)を算出した。下記評価基準に基づき、評価した。
[評価基準]
○:I(E)/I(UE)が5質量%以上
△:I(E)/I(UE)が2質量%以上5質量%未満
×:I(E)/I(UE)が2質量%未満
<<耐久性の評価>>
第2の非磁性材料を埋め込み、及び研磨後にインプリントレジスト組成物(SU−8−2、化薬マイクロケム(株)製)を塗布し、パターン形成していないモールドを密着、剥離、レジスト洗浄を実施する。処理後の媒体を高温高湿環境(70℃、80RH%)に48時間曝し、評価サンプルを得た。
磁気記録媒体の中間体の表面を、日立ハイテク社製「RS−1350」を用いて観察し、下記評価基準に基づき、第2の非磁性材料の付着の耐久性を評価した。なお、下記評価において、使用可能な範囲は、“△”、及び“○”である。
[評価基準]
○:ディスク面内の異常個所数が10箇所未満
△:ディスク面内の異常個所数が10〜20箇所
×:ディスク面内の異常個所数が20箇所超
<<腐蝕耐久性の評価>>
保護層形成、潤滑剤塗布完了済み媒体を高温高湿環境(70℃、80RH%)に48時間曝し、評価サンプルを得た。
磁気記録媒体の中間体の表面を、日立ハイテク社製「RS−1350」を用いて観察し、下記評価基準に基づき、5μm角の視野内に1個以上の腐蝕欠陥が観測された場合その測定は不良とし、100の視野をランダムに観測し、不良視野数を元に評価を行った。使用可能な範囲は、“△”、及び“○”である。
[評価基準]
○:ディスク面内の異常個所数が0箇所
△:ディスク面内の異常個所数が1〜10箇所
×:ディスク面内の異常個所数が11箇所超
(実施例2)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、イオン加速エネルギーを200eVとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、第1の非磁性材料の含有量を測定し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、イオン加速エネルギーを700eVとした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、第1の非磁性材料の含有量を測定し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、イオン入射角を30°とした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、第1の非磁性材料の含有量を測定し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、第1の非磁性材料をTiOに変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、第1の非磁性材料の含有量を測定し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、第1の非磁性材料をSiOに変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、第1の非磁性材料の含有量を測定し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、イオン加速エネルギーを900eVとし、入射角を45°とした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、第1の非磁性材料の含有量を測定し、評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、非磁性パターン部において、第1の非磁性材料が所定量以上残存した実施例1〜6は、第1の非磁性材料が所定量未満しか残存していない比較例1よりも、磁気記録媒体の剥離性、及び記録再生特性が優れており、特に、第1の非磁性材料の含有率(残存率)が30質量%である実施例2、及び、第1の非磁性材料の含有率(残存率)が32%である実施例6では、耐久性の効果が顕著であることが確認された。
図1は、本発明に用いられるインプリント用モールド構造体の構成を示す斜視図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3Aは、本発明に用いられるインプリント用モールド構造体の製造方法を示す断面図である。 図3Bは、本発明に用いられるインプリント用モールド構造体の製造方法を示す断面図である。 図4は、本発明に用いられるインプリント用モールド構造体を用いて磁気記録媒体を製造する製造方法を示す断面図である。 図5は、本発明の磁気記録媒体の製造方法における磁性層の構造を示す図(平面TEM像)である。 図6は、本発明の磁気記録媒体の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 モールド構造体
2 基板
2a 表面
3 凹凸部
4 凹部
5 凸部
10 Si基板
11 Si原盤
21 フォトレジスト層
24 インプリントレジスト層
25 インプリントレジスト層
30 被加工基板
40 磁気記録媒体の基板
50 磁性層
51 磁性材料
52 第1の非磁性材料
60 磁性パターン部
70 第2の非磁性材料
80 非磁性パターン部
100 磁気記録媒体

Claims (7)

  1. 強磁性材料及び第1の非磁性材料を含有する磁性層を基板上に有してなる磁気記録媒体における該磁性層上に、インプリントレジスト層を形成し、該インプリントレジスト層に、円板状の基板上に複数の凸部が配列された凹凸部を有してなるインプリント用モールド構造体を押圧して、前記凹凸部に対応した凹凸パターンを転写する転写工程と、
    前記凹凸パターンが形成された前記インプリントレジスト層をマスクとして、前記磁気記録媒体における前記磁性層に対しエッチングを行って、前記凹凸パターンに対応した磁性パターン部を形成する工程であって、
    前記エッチングが、該磁性層に含まれる前記強磁性材料は除去し、かつ前記第1の非磁性材料が、一の前記磁性パターン部が形成される部分以外の凹部に含まれる該第1の非磁性材料の全質量に対して5質量%以上残存するようにして行われる磁性パターン部形成工程と、
    前記磁性層における、前記磁性パターン部が形成された部分以外の凹部に、第2の非磁性材料を埋め込み、非磁性パターン部を形成する非磁性パターン部形成工程と
    を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 磁性パターン部は、強磁性を示す結晶粒が第1の非磁性材料によって画成されたグラニュラ構造をなす請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 第1の非磁性材料が、磁性パターン部近傍に偏在して残存するように、磁性層に対しエッチングを行う請求項1から2のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 第1の非磁性材料の量が、一の前記磁性パターン部が形成される部分以外の凹部における第1の非磁性材料の全質量に対して5質量%以上残存するように、磁性層に対しエッチングを行う請求項3に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 第1の非磁性材料、及び第2の非磁性材料が、Pt、Si、及びTiのいずれかを含む請求項1から4のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 第1の非磁性材料、及び第2の非磁性材料が、Pt、Si、及びTiのいずれかの酸化物を含む請求項1から5のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法によって製造されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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