JP2009043316A - インプリント用モールド構造体、及び該モールド構造体を用いたインプリント方法、並びに磁気記録媒体、及びその製造方法 - Google Patents

インプリント用モールド構造体、及び該モールド構造体を用いたインプリント方法、並びに磁気記録媒体、及びその製造方法 Download PDF

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正一 西川
Tetsushi Wakamatsu
哲史 若松
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Abstract

【課題】インプリント時にレジスト層の組成物の流動を促進して、均一な転写を効率よく行うことができるインプリント用モールド構造体、及び該モールド構造体を用いることによって転写精度を向上させたインプリント方法、並びに記録再生特性を向上させた磁気記録媒体、及びその製造方法の提供。
【解決手段】円板状の基板と、円周方向に沿って複数の凸部が同心円状に形成されたデータ領域の凹凸部と、前記基板の略中心部から前記基板の周縁部に向かって弧状に複数の凸部が配列されることによって形成され、少なくともプリアンブル部、アドレス部、及びバースト部で構成されたサーボ領域の凹凸部とを有し、前記サーボ領域の凹凸部における凸部の配列方向が、前記基板の半径方向に対してなす角度をθA(°)としたとき、少なくとも前記プリアンブル部の凸部が、|θA|≦20を満たすことを特徴とするインプリント用モールド構造体等である。
【選択図】図2

Description

本発明は、インプリント用モールド構造体、及び該モールド構造体を用いたインプリント方法、並びに磁気記録媒体、及びその製造方法に関する。
近年、高速性やコストパフォーマンス性に優れたハードディスクドライブが、ストレージ機器の主力として、携帯電話、小型音響機器や、ビデオカメラなどのポータブル機器に搭載され始めている。
そして、ポータブル機器に搭載される記録デバイスとしてのシェアの拡大に伴い、より一層の小型大容量化という要求に応える必要があり、記録密度を向上させる技術が求められている。
前記ハードディスクドライブの記録密度を高めるためには、磁気記録媒体におけるデータトラック間隔の狭小化や、磁気ヘッドの幅を狭小化するという手法が従来より用いられてきた。
しかしながら、前記データトラック間隔を狭めることにより、隣接トラック間の磁気の影響(クロストーク)や、熱揺らぎの影響が無視できなくなり、記録密度に限界があった。
一方、前記磁気ヘッドの幅を狭小化することによる面記録密度の向上にも限界があった。
そこで、前記クロストークによるノイズを解決する手段として、ディスクリートトラックメディアと呼ばれる形態の磁気記録媒体が提案されている。前記ディスクリートトラックメディアは、隣接するトラック間に非磁性のガードバンド領域を設けて個々のトラックを磁気的に分離したディスクリート構造とすることにより、隣接トラック間の磁気的干渉を低減したものである。
また、前記熱揺らぎによる減磁を解決する手段として、信号記録のための個々のビットを予め所定の形状パターンで備えたパターンドメディアと呼ばれる形態の磁気記録媒体が提案されている。
上記ディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアを製造する際には、レジストパターン形成用モールド(「モールド」と称されることもある。)を用いて、磁気記録媒体の表面に形成されたレジスト層に所望のパターンを転写するインプリンティング法(インプリントプロセス)が用いられる(特許文献1参照)。
このインプリンティング法は、具体的には、加工対象となる基材上に、インプリントレジストとして、熱可塑性の樹脂、又は光硬化性の樹脂を塗布し、塗布された樹脂に対して、所望の形状に加工されたモールドを密着し、押圧して、前記樹脂を加熱、又は光照射により硬化させ、前記モールドを引き剥がすことで、該モールドに形成されたパターンに対応したパターンを形成し、このパターンをマスクとして用いてドライ、あるいはウェット方式のエッチングによるパターニングを行い、所望の磁気記録媒体を得る方法である。
また、前記インプリンティング法については、ディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアに超微細パターンを形成するための様々な検討がなされている(特許文献2〜3参照)。
しかしながら、上記プロセスによるディスクリートメディアや、パターンドメディアのパターン形成においては、部分的な狭い領域における均一なパターンの形成は良好であったが、メディア全面といった広範囲にわたって、均一なパターンを形成することは困難であるという問題があった。
これは、磁気記録媒体の歩留まりを低下させ、磁気記録媒体の性能を著しく低下させるという結果を招くことにつながる。
したがって、このような結果を招かないためにも、広範囲で均一に転写が行われることによって、効率よく磁気記録媒体を製造する方法が望まれていた。
特開2004−221465号公報 特開2006−120299号公報 特開2005−71487号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、インプリントレジスト層に押し当てる際に、前記インプリントレジスト層の組成物の流動を促進して、均一な転写を効率よく行うことができるインプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いることによって転写精度を向上させたインプリント方法、並びに記録特性、及び再生特性を向上させた磁気記録媒体、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、前記インプリントレジストにモールド構造体を押圧する際に、サーボパターンが弧状であると、インプリントレジストの流動性をより低下させる可能性があるため、前記サーボパターンの配列の態様を規定することによって前記課題が解決されることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 円板状の基板と、該基板の一の表面上に、該表面を基準として円周方向に沿って複数の凸部が同心円状に形成されたデータ領域の凹凸部と、前記基板の一の表面上に、該表面を基準として前記基板の略中心部から前記基板の周縁部に向かって弧状に複数の凸部が配列されることによって形成され、少なくともプリアンブル部、及びバースト部を含むサーボ領域の凹凸部とを有し、前記サーボ領域における凸部の配列方向が、前記基板の半径方向に対してなす角度をθA(°)としたとき、少なくとも前記プリアンブル部の凸部が、|θA|≦20を満たすことを特徴とするインプリント用モールド構造体である。
該<1>に記載のインプリント用モールド構造体においては、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト層に所望のパターンを転写する際に、押圧されたインプリントレジスト層の組成物を逃がす流路が適正な弧状によって促進されるので、押圧する際の圧力が分散し、凸部(パターン)の形状に伴う局所的な転写不良が生じにくく、インプリントレジスト層の全面に亘って、スムーズかつ確実なパターンの転写を行うことができる。
<2> サーボ領域の凹凸部において一の凸部の配列方向が基板の半径方向に対してなす角度を、前記基板の半径の寸法で除した値を角度変化率としたとき、少なくともプリアンブル部における前記凸部の角度変化率が、1.0(°/mm)以下である前記<1>に記載のインプリント用モールド構造体である。
<3> プリアンブル部における凸部の配列方向に直交する方向に対して、バースト部における凸部の傾斜方向がなす角度をΔθ(°)としたとき、|Δθ|<60を満たす前記<1>から<2>のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体である。
<4> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト組成物よりなるインプリントレジスト層に押圧して前記インプリント用モールド構造体上に形成された凹凸部に基づく凹凸パターンを転写する転写工程を少なくとも含むことを特徴とするインプリント方法である。
<5> インプリントレジスト組成物の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、下記数式(1)を満たす前記<4>に記載のインプリント方法である。
0≦(|Δθ|−|θA|)・P<600・・・・・・・・・・・数式(1)
<6> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト組成物よりなるインプリントレジスト層に押圧して凹凸パターンを転写する転写工程と、
前記凹凸パターンが転写されたインプリントレジスト層をマスクにして、前記磁気記録媒体の基板の表面に形成された磁性層をエッチングして、インプリント用モールド構造体上に形成されたデータ領域の凹凸部のパターン形状に基づくデータ領域の磁性パターン部、及びサーボ領域の凹凸部のパターン形状に基づくサーボ領域の磁性パターン部を前記磁性層に形成する磁性パターン部形成工程と、
前記磁性層上に形成された凹部に非磁性材料を埋め込む非磁性パターン部形成工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。
<7> インプリントレジスト組成物の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、下記数式(1)を満たす前記<6>に記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<8> 前記<6>から<7>の少なくともいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法を用いて作製されたことを特徴とする磁気記録媒体である。
本発明によると、インプリントレジスト層に押し当てる際に、前記インプリントレジスト層の組成物の流動を促進して、均一な転写を効率よく行うことができるインプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いることによって転写精度を向上させたインプリント方法、並びに記録特性、及び再生特性を向上させた磁気記録媒体、及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明のインプリント用モールド構造体について図面を参照して説明する。
(インプリント用モールド構造体)
図1は、本発明のインプリント用モールド構造体の概略構成を示す平面図である。また、図2は、本発明のインプリント用モールド構造体の構成を示す部分断面図である。
図1〜2に示すように、インプリント用モールド構造体1は、加工対象物(例えば、後述する図4におけるインプリントレジスト25)を押圧するものであり、円板状の基板2と、基板2の一の表面2a上に、該表面2aを基準として同心円状に、所定の間隔で複数の凸部が配列されることによって形成されたデータ領域110の凹凸部3と、表面2a上に、該表面2aを基準として複数の凸部が半径方向に所定の間隔で弧状に配列されることによって形成されたサーボ領域120の凹凸部4と、該サーボ領域120の凹凸部4に隣接して形成され、サーボ領域120の凹凸部4とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を備える。
ここで、図1に示すように、サーボ領域120は、データ領域110を分断するように、円周方向において略等間隔で複数形成されている。
また、サーボ領域120は、プリアンブル部121、アドレス部122、及びバースト部123に分けられる。
プリアンブル部121は、再生信号のクロックを同期させるための情報が記録された領域である。
具体的には、磁気記録媒体100の回転偏心等により生ずる時間ズレに対し、サーボ信号再生用クロックを同期させるPLL処理や、信号再生振幅を適正に保つAGC処理を行うために設けられている。
このプリアンブル部121は、少なくとも基板2の半径方向に略円弧放射状に連続しているとともに基板2の円周方向に凹凸しパターンが1:1の幅比で形成されている。
アドレス部122は、サーボマークと呼ばれるサーボ信号認識コード、セクタ情報、シリンダ情報等が、プリアンブル部121の円周方向におけるピッチと同一のピッチで、マンチェスタコードにより形成された領域である。
前記シリンダ情報は、サーボトラック毎にその情報が変化するパターンとなる。そのため、ヘッドシーク動作時のアドレス判読ミスの影響が小さくなる様に、グレイコードと呼ばれる隣接トラックとの変化が最小となるコード変換をしてから、マンチェスタコード化して記録されている。
バースト部123は、シリンダアドレスのオントラック状態からのオフトラック量を検出するためのオフトラック検出用領域で、更にA、B、C、Dバーストと呼ぶ4つの径方向にパターン位相をずらしたマークが形成されている。
各バーストには、周方向に複数個のマークがプリアンブル部と同一のピッチ周期で配置され、径方向周期は、アドレスパターンの変化周期に比例、換言すれば、サーボトラック周期に比例した周期で設けられている。本実施形態では、各バーストは、周方向に10周期分形成され、径方向に、サーボトラック周期の2倍長周期で繰返すパターンを取っている。
以下、プリアンブル部121において凹凸部を構成する凸部を凸部4a、サーボマーク部122において凹凸部を構成する凸部を凸部4b、アドレス部123において凹凸部を構成する凸部を凸部4c、及びバースト部124において凹凸部を構成する凸部を凸部4dとする。
図2に示すように、基板2の半径方向に対して、サーボ領域120の凹凸部4における一の凸部の配列方向がなす角度をθA(°)としたときに、サーボ領域120の凹凸部4における全ての凸部のうち、少なくともプリアンブル部121の凸部4aが、|θA|≦20を満たすことが好ましい。
また、基板2の半径方向に対する、前記一の凸部の配列方向がなす角度θA(°)は、測定顕微鏡装置(MM−400,(株)ニコン製)を用いて測定される。
また、サーボ領域120の凹凸部4における一の凸部4aの配列方向が基板2の半径方向に対してなす角度(θA(°))を、基板2の半径の寸法で除した値を角度変化率としたとき、サーボ領域120の凹凸部4における全ての凸部のうち、少なくともプリアンブル部121の凸部4aの角度変化率が、1.0(°/mm)以下であることが更に好ましい。
また、プリアンブル部121の凸部4aの配列方向に直交する方向に対して、バースト部124の凸部4cが傾斜する方向がなす角度をΔθ(°)としたとき、|Δθ|<60を満たすことが好ましい。
また、前記角度Δθ(°)も、前記角度θA(°)と同様に、測定顕微鏡装置(MM−400,(株)ニコン製)を用いて測定される。
前記同心円の半径方向(データ領域の凹凸部3が配列されている方向)におけるデータ領域の凹凸部3の断面形状は、例えば、矩形をなしている。
なお、データ領域の凹凸部3の断面形状は、矩形に限られず、目的に応じて、後述するエッチング工程を制御することにより、任意の形状を選択することができる。
以下、本実施形態の説明において、「断面(形状)」とは、特に断りがない限り、前記同心円の半径方向(データ領域の凹凸部3が配列されている方向)における断面(形状)を指す。
−その他の部材−
前記その他の部材としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基板2上に層状に形成され、インプリントレジスト層に対して剥離機能を備えた剥離層等が挙げられる。
<<インプリントレジスト層>>
前記インプリントレジスト層は、インプリントレジスト組成物(以下、「インプリントレジスト液」ということがある。)を磁気記録媒体の基板に塗布することによって形成される層である。
インプリントレジスト層25としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、熱可塑性樹脂、及び光硬化性樹脂の少なくともいずれかを含有するインプリントレジスト組成物(以下、「インプリントレジスト液」ということがある。)を磁気記録媒体の基板40に塗布することによって形成される層である。また、インプリントレジスト層13を形成するインプリントレジスト組成物としては、例えば、ノボラック系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、有機ガラス樹脂、無機ガラス樹脂などが用いられる。
前記インプリントレジスト層の厚さとしては、モールド1の表面2a上に形成される凸部の高さに対して5%以上、200%未満であることが好ましい。5%未満ではレジスト量が不足し、所望のレジストパターンを形成することができない。
インプリントレジスト層の厚さは、例えば、レジスト塗布基板より一部レジストを剥離、剥離後の段差をAFM装置(Dimension5000、日本ビーコ(株)製)にて測定することができる。
[インプリントレジスト組成物の粘度]
前記インプリントレジスト組成物の粘度は、例えば、超音波式粘度計などを用いて測定される。
本発明のインプリント用モールド構造体は、下記数式(1)を満たすことがより好ましい。
0≦(|Δθ|−|θA|)・P<600・・・・・・・・・・・数式(1)
但し、上記数式(1)において、0.5≦P≦70である。
<インプリント用モールド構造体の作製方法>
以下、本発明に係るインプリント用モールド構造体の作製方法の例について図面を参照して説明する。なお、本発明に係るインプリント用モールド構造体は、下記の作製方法以外の作製方法により作製されたものであってもよい。
―原盤の作製―
図3A〜Bは、モールド構造体1の作製方法を示す断面図である。図3Aに示すように、まず、Si基材10上に、スピンコートなどでノボラック系樹脂、アクリル樹脂などのフォトレジスト液を塗布し、フォトレジスト層21を形成する。
その後、Si基材10を回転させながら、サーボ信号に対応して変調したレーザー光(又は電子ビーム)を照射し、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当するパターンを円周上の各フレームに対応する部分に露光する。
その後、フォトレジスト層21を現像処理し、露光部分を除去して、除去後のフォトレジスト層21のパターンをマスクにしてRIEなどにより選択エッチングを行い、凹凸形状を有する原盤11を得る。
原盤11からモールドを作製するモールドの作製方法としてはメッキ法、ナノインプリント法などを用いることができる。
メッキ法でのモールド作製方法は以下の通りである。
まず、原盤11の表面に導電層(図示せず)を形成する。
前記導電膜の形成方法としては、一般的に真空製膜方法(スパッタリング、蒸着など)、無電解メッキ法などを用いることができる。
前記導電層の材料としては、Ni、Cr、W、Ta、Fe、Coのうち、少なくとも一種類の元素を含有する金属、合金を用いることができ、Ni、Co、FeCo合金などが好ましい。また、導電性を示すTiOなどの非金属材質も前記導電層として使用可能である。
前記導電層の膜厚は、5nm〜30nmの範囲が好ましく、10nm〜25nmの範囲がより好ましい。
上記導電層を形成した原盤を用い、メッキ法にて金属、及び合金素材を積層して、所定の厚みとなるまで形成した後に、原盤11からメッキ基体を剥離することでモールドを形成する。
ここで、前記モールドを構成するメッキ素材としては、Ni、Cr、FeCo合金などを使用することができ、Ni素材を用いたものが特に好ましい。
また、引き剥がし後のモールド1の厚みは、30μm〜500μmの範囲が好ましく、45μm〜300μmの範囲がより好ましい。30μm未満ではモールドの剛性が低下し機械特性を確保することができない。
加えて、上記転写工程(NIL、ナノインプリントリソグラフィ)を多数回実施することで、モールド1自身が変形し、著しく実用特性が低下することがある。したがって、モールドの厚みが500μm以上では剛性が高くなりすぎるため、NIL時のモールド1と、磁気記録媒体の基板40との間の密着を確保することができない。
密着確保のためには、密着圧力をあげる必要があるため、異物などが混入した際にはモールド1と、磁気記録媒体の基板40との間に致命的な形状欠陥が発生する。
なお、上記モールドを原盤11として用いて、モールド1の複製を行ってもよい。
ナノインプリント法を用いたモールドの複製方法は以下の通りである。
図3Bに示すように、熱可塑性樹脂、あるいは光硬化性樹脂を含有するインプリントレジスト液を塗布してなるインプリントレジスト層25が一方の面に形成された基板40に対して、原盤11を押し当て、原盤11上に形成された凸部のパターンがインプリントレジスト層25に転写される。
ここで、基板40の材料は、光透過性を有し、モールド構造体1として機能する強度を有する材料であれば、特に制限されることなく、目的に応じて適宜選択され、例えば、石英(SiO)や、有機樹脂(PET、PEN、ポリカーボネート、低融点フッ素樹脂)等が挙げられる。
また、前記「光透過性を有する」とは、具体的には、基板40にインプリントレジスト層25が形成される一方の面から出射するように、基板40の他方の面から光を入射した場合に、インプリントレジスト液が十分に硬化することを意味しており、少なくとも、前記他方の面から前記一方の面へ波長200nm以上の光の光透過率が50%以上であることを意味する。
また、前記「モールド構造体として機能する強度」とは、基板40上に形成されたインプリントレジスト層25に対して、平均面圧力が1kgf/cm以上という条件下で押し当て、加圧しても剥離可能に破損しない強度を意味する。
―硬化工程―
その後、インプリントレジスト層25に熱を印加する、あるいは、紫外線などを照射して転写されたパターンを硬化させる。紫外線を照射してパターンを硬化する場合は、パターニング後であってモールド構造体と磁気記録媒体とを剥離した後に紫外線を照射し硬化してもよい。
―パターン形成工程―
その後、転写されたパターンをマスクにしてRIEなどにより選択エッチングを行い、凹凸形状を有するモールド構造体1を得る。また基材の表面に無機系材質を形成し、レジストマスクを基として無機系材質マスクを形成し、この無機系材質マスクを用いて基材をエッチングし、モールド構造体1を形成してもよい。
(磁気記録媒体)
以下、本発明に係るインプリント用モールド構造体を用いて作製されたディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアなどの磁気記録媒体を、図面を参照して説明する。但し、本発明に係る磁気記録媒体は、本発明に係るインプリント用モールド構造体を用いて製造されていれば、下記の製造方法以外の製造方法により作製されたものであってもよい。
図4に示すように、磁性層50と、インプリントレジスト液を塗布してなるインプリントレジスト層25とがこの順に形成された磁気記録媒体の基板40に対して、モールド構造体1を押し当て、加圧することにより、モールド構造体1上に形成されたデータ領域の凹凸部3、及びサーボ領域120の凹凸部4のパターンがインプリントレジスト層25に転写される。
ここで、磁気記録媒体の作製におけるインプリントレジスト層25として、インプリント用モールド構造体の作製におけるインプリントレジスト層24と同じインプリントレジスト組成物を採用してもよい。
以下、特に断らない限り、インプリントレジスト層、及びインプリントレジスト組成物は、磁気記録媒体の作製におけるインプリントレジスト層25、及び該インプリントレジスト層25を形成するインプリントレジスト組成物を指すものとする。
その後、データ領域の凹凸部3、及びサーボ領域120の凹凸部4のパターンが転写されたインプリントレジスト層25をマスクにして、エッチング工程を行い、モールド構造体1上に形成された凹凸部に基づく凹凸パターンを磁性層50に形成し、凹部に非磁性材料を埋め込むことによって、非磁性層70を形成し、表面を平坦化した後、必要に応じて、保護膜形成などのその他の工程を行って磁気記録媒体100を得る。
前記エッチング工程は、データ領域におけるインプリントレジスト層25に形成されたレジスト凹凸パターン形状に基づく凹凸形状を、データ領域の磁性層50に形成する工程である。
前記凸凹形状の形成方法としては、イオンビームエッチング、反応性化学エッチング、ウェットエッチングなどの手法を用いることができる。
イオンビームエッチングでのプロセスガスとしては、Ar、反応性化学エッチングのエッチャントとしてはCO+NH、塩素ガスなどを用いることができる。
前記その他の工程としては、必要に応じて、前記磁性層の凹部をSiO、カーボン、アルミナ;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)等のポリマー;潤滑油等の非磁性材料で埋める工程、表面を平坦化する工程、平坦化した表面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等で保護膜を形成する工程、最後に潤滑剤を塗布する工程などが挙げられる。
図5は、本発明の磁気記録媒体の構成を示す平面図である。
上記のようにして作製された本発明の磁気記録媒体は、図5に示すように、基板40の一の表面上に、同心円状に、所定の間隔で形成された複数のデータ領域の磁性パターン部51と、基板2の半径方向に所定の間隔で形成された複数のサーボ領域の磁性パターン部52とが非磁性層70によって隔たれて形成されている。
また、基板40の表面上において、データ領域の磁性パターン部51が形成された領域はデータ領域130であり、前記表面上においてサーボ領域の磁性パターン部52が形成された領域はサーボ領域140である。
このようなデータ領域130、及びサーボ領域140の構成において、サーボ領域140は、データ領域130を分断するように、円周方向において略等間隔で複数形成されている。
また、図5に示すように、サーボ領域140において、基板40の半径方向に対して、サーボ領域の磁性パターン部52aの配列方向がなす角度をθAとしたときに、全てのサーボ領域の磁性パターン部52のうち、少なくともプリアンブル部141のサーボ領域の磁性パターン部52aの配列方向が、|θA|≦20を満たすことが好ましい。
なお、基板40の半径方向に対して、サーボ領域の磁性パターン部52aの配列方向がなす角度θAは、測定顕微鏡装置(MM−400,(株)ニコン製)を用いて測定される。
また、サーボ領域140において、基板40の半径方向に対して、全てのサーボ領域の磁性パターン部52のうち、少なくともプリアンブル部141の磁性パターン部52aの配列方向がなす角度の変化率が1.0°/mm以下であることがより好ましい。
また、プリアンブル部141の磁性パターン部52aの配列方向に直交する方向に対して、バースト部144の磁性パターン部52dが傾斜する方向がなす角度をΔθ(°)としたとき、|Δθ|<60を満たすことが好ましい。
また、前記角度Δθ(°)も、前記角度θA(°)と同様に、測定顕微鏡装置(MM−400,(株)ニコン製)を用いて測定される。
本発明の磁気記録媒体においても、インプリントレジスト組成物の粘度をP(mPa・s)としたときに、下記数式(1)を満たすことがより好ましい。
15≦(|Δθ|−|θA|)・P<1,500・・・・・・・・・・・数式(1)
但し、上記数式(1)において、0.5≦P≦70である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<インプリント用モールド構造体の作製>
<<原盤の作製>>
直径8インチの円板状のSi基板上に電子線レジストを、スピンコート法を用いて100nmの厚さに塗布した。
回転式電子線露光装置にて所望のパターンを露光、現像することで、凹凸パターンを有する前記電子線レジストをSi基板上に形成する。
凹凸パターンを有する前記電子線レジストをマスクとして、前記Si基板に対して反応性イオンエッチング処理を行い、Si基板上に凹凸形状を形成する。
残存した前記電子線レジストを、可溶溶剤にて洗浄することで除去し、乾燥した後に原盤を得た。
ここで、前記凹凸パターンは、データ部における凹凸パターンと、サーボ部における凹凸パターンとに大別される。
データ部は、凸部の巾:120nm、凹部の巾:30nm(トラックピッチ=150nm)の凹凸パターンとした。
サーボ部に関しては、基準信号長を80nmとし、総セクタ数を120とし、プリアンブル部(45bit)、SAM部(10bit)、SectorCode部(8bit)、CylinderCode部(32bit)、及びBurst部で構成されている。
また、θAは15°に設定した。
前記SAM部は、“0000101011”であり、前記SectorCode部における凹凸パターンは、Binary変換を用いて形成され、CylinderCode部における凹凸パターンは、Gray変換を用いて形成され、最終的にマンチェスター変換を用いて形成される。
また、前記Burst部における凹凸パターンは、一般的な位相バースト信号(16bit)である。
また、プリアンプル部における凹凸パターンに対する傾斜角(Δθ)は30°である。
その後、石英基板上にノボラック系レジスト(マイクロレジスト社mr−I 7000E)を100nm、スピンコート法(3,600rpm)によって形成した。
そして、原盤をモールドとして使用し、ナノインプリントを行った。ナノインプリント後の凹凸レジストパターンを元にエッチャントとしてCHFを用いたRIEでインプリント用モールド構造体1を得た。
<磁気記録媒体の作製>
2.5インチガラス基板上に、以下の手順で各層を形成し、磁気記録媒体を作製した。
作製した磁気記録媒体は、軟磁性層、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁性層(「磁気記録層」ということがある。)、保護層、及び潤滑剤層が順次形成されている。
なお、軟磁性膜、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁気記録層、及び保護層はスパッタリング法で形成し、潤滑剤層はディップ法で形成した。
<軟磁性層の形成>
軟磁性層として、CoZrNbよりなる層を100nmの厚さで形成した。
具体的には、前記ガラス基板を、CoZrNbターゲットと対向させて設置し、Arガスを0.6Paの圧になるように流入させ、DC 1,500Wで成膜した。
<第1の非磁性配向層の形成>
第1の非磁性配向層として、5nmの厚さのTi層を形成した。
具体的に、第1の非磁性配向層は、Tiターゲットと対向設置し、Arガスを0.5Paの圧になるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、5nmの厚さになるようにTiシード層を成膜した。
<第2の非磁性配向層の形成>
その後、第2の非磁性配向層として、10nmの厚さのRu層を形成した。
第1の非磁性配向層形成後に、Ruターゲットと対向させて設置し、Arガスを0.5Paの圧になるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、10nmの厚さになるように第2の非磁性配向層としてRu層を成膜した。
<磁気記録層の形成>
その後、磁気記録層として、CoCrPtO層を15nmの厚さで形成した。
具体的には、CoPtCrターゲットと対向させて設置し、O 0.04%を含むArガスを、圧力が18Paとなるようにして流入させ、DC 290Wで放電し、磁気記録層を形成した。
<保護層の形成>
磁性層形成後に、Cターゲットと対向させて設置し、Arガスを、圧力が0.5Paになるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、C保護層を4nmの厚さで形成した。
なお、磁気記録媒体の保磁力は、334kA/m(4.2kOe)とした。
また、本実施例における磁気記録媒体の第1の非磁性材料は、PtOである。
<インプリントレジスト層の形成>
前記保護層上に、アクリル系レジスト(東洋合成工業社PAK−01−500)を200nmの厚さになるように、スピンコート法(3,600rpm)により、第1のインプリントレジスト層を形成した。
<転写工程>
インプリントレジスト層が形成された基板に対して、上記モールドの凹凸部が形成された側の面を対向させて配置し、インプリントレジスト層が形成された基板を3MPaの圧力にて10秒間密着させ、紫外線を10mJ/cm照射した。
以上の工程を終了した後、インプリントレジスト層が形成された基板から前記モールドを剥離した。
その後、前記モールドの凹凸部に基づく凹凸パターンをインプリントレジスト層に転写することによって、該インプリントレジスト層に形成された凹凸パターンのうち、凹部に残存したインプリントレジスト層を、O反応性化学エッチングにて除去した。このO反応性化学エッチングは、前記凹部において前記磁性層が露出するように行われる。
<磁性パターン部形成工程>
前記凹部に残存したインプリントレジスト層を除去した後に、磁性層の凹凸形状の加工を実施した。
磁性層の加工としては、イオンビームエッチング法を用いた。
具体的には、Arガスを用い、イオン加速エネルギーは500eVとし、磁性層に対して垂直方向よりイオンビームを入射した。
このようにして磁性層を加工した後、O反応性化学エッチングにて、磁性層(未加工部分)上に残存したレジストを除去する。
その後、ディップ法により、PFPE潤滑剤を2nmの厚さに塗布した。
<非磁性パターン部形成工程>
上記磁性層を加工した後に、磁性材料を含む層として、厚さが50nmとなるように、スパッタリングを実施してSiO層を形成し、イオンビームエッチングにて磁性層と、非磁性層とが面一になるように、SiO層を除去した。
<インプリント用モールド構造体の評価>
<<レジストパターンの成形性評価>>
サーボ領域被覆前の基体を用い、データ領域と、サーボ領域との間のレジスト形状を比較し、NILの均一性の評価を以下のように実施した。
まず、転写工程を経てレジストパターンが形成された垂直磁気記録媒体の中間体を破断し、走査型電子顕微鏡(FE−SEM S800、日立製作所(株)製)を用いて、破断後の断面に対するデータ領域の残レジスト厚、サーボ領域におけるバースト部の残レジスト厚を測定した。
なお、サーボ領域におけるバースト部の残レジスト厚と、データ領域の残レジスト厚との比が0.8〜1.0であれば“○”、0.8未満であれば“×”と評価した。
また、1ディスクに対して半径25mm、ほぼ等角度間隔で8カ所の上記測定を行い、この平均値にてレジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<<バースト部パターン成形性評価>>
バースト部のパターンに対して以下のパターン成形性評価を実施した。アドレス部に近接したバースト部のパターン開始位置のレジスト厚(d1)、及びパースト部のパターン終了位置のレジスト厚(d2)を上述と同じ方法で測定した。
また、1ディスクに対して半径20、25、30mm、ほぼ等角度間隔で8カ所の上記測定を行い、この平均値にてレジストパターンの成形性を評価した。
なお、d2/d1が0.7未満であれば“×”、0.7以上0.9未満であれば“△”、0.9以上0.95未満であれば“○”、0.95以上であれば“◎”と評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の評価>
<<サーボ信号の品位の評価>>
評価装置として、協同電子社製LS−90を用い、リード巾130nm、ライト巾220nmのGMRヘッドを装着した。
磁性層を加工した後の垂直磁気記録媒体の基板に対して、半径20mm〜32mmの領域を1mm間隔で、プリアンブル部、及びバースト部のTAA(Track Average Amplitude)再生出力を全セクタ分検出する。
全測定箇所のプリアンブル部の平均出力を算出し、この平均出力に対して80%以下の出力となる測定箇所の数について、下記評価基準に基づき、評価した。なお、下記評価において、使用可能な評価は“○”、及び“△”である。
[評価基準]
○:1個以内
△:2〜4個
×:5個以上
また、プリアンブル部の平均出力に対する位相バースト部平均出力の比が0.8以下の測定箇所の数について、下記評価基準に基づき、評価した。なお、下記評価において、使用可能な評価は“○”、及び“△”である。
○:1個以内
△:2〜5
×:6個以上
(実施例2)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1において角度変化率を1.2に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして実施例2の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例2において、Δθを60°に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、レジストをPAK01に変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例3の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1において、Δθを65°に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、レジストをPAK01−1000に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
<磁気記録媒体の作製>
実施例1において、レジストをPAK01に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1において、θAを19°に変更し、角度変化率を1に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例7のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして実施例の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1において、角度変化率を1.5に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例8のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして実施例8の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例9)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例7において、Δθを65°に変更した以外は、実施例7と同様にして、実施例9のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして実施例9の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例10)
<磁気記録媒体の作製>
実施例7において、レジストをPAK01−1000に変更した以外は、実施例7と同様にして、実施例10の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例11)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例7において、レジストをPAK01に変更した以外は、実施例7と同様にして、実施例11の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(実施例12)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1において、θAを20°に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例12のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、レジストをPAK01−60に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例12の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1において、θAを22°に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして比較例1の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
<インプリント用モールド構造体の作製>
比較例1において、角度変化率を0に変更し、Δθを30°に変更した以外は、比較例1と同様にして、比較例2のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして比較例2の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
<インプリント用モールド構造体の作製>
比較例1において、角度変化率を0に変更し、Δθを0°に変更した以外は、比較例1と同様にして、比較例3のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして比較例3の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
(比較例4)
<インプリント用モールド構造体の作製>
比較例3において、θAを21°に変更した以外は、比較例3と同様にして、比較例4のインプリント用モールド構造体を作製し、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
<磁気記録媒体の作製>
上記において作製したインプリント用モールド構造体を用いて、実施例1と同様にして比較例4の磁気記録媒体を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2009043316
表1に示すように、インプリント用モールド構造体のサーボ領域の凹凸部における全ての凸部のうち、少なくともプリアンブル部の凸部4aの配列が、|θA|≦20を満たす実施例1〜12は、|θA|>20°の比較例1〜4に対して、転写性(レジストパターン成形性)が高いインプリント用モールド構造体を提供することができた。
また、サーボ領域の凹凸部における全ての凸部のうち、プリアンブル部の凸部の角度変化率が、1.0(°/mm)以下である実施例1、4〜7、9〜12は、プリアンブル出力特性に優れた磁気記録媒体を作製することができた。
図1は、本発明のインプリント用モールド構造体の構成を示す平面図である。 図2は、本発明のインプリント用モールド構造体の構成を示す平面図である。 図3Aは、本発明のインプリント用モールド構造体の製造方法を示す断面図である。 図3Bは、本発明のインプリント用モールド構造体の製造方法を示す断面図である。 図4は、本発明のインプリント用モールド構造体を用いて磁気記録媒体を製造する製造方法を示す断面図である。 図5は、本発明の磁気記録媒体の構成を示す平面図である。
符号の説明
1 モールド構造体
2 基板
2a 表面
2b 孔部
3 データ領域の凹凸部
4 サーボ領域の凹凸部
4a プリアンブル部の凸部
4b アドレス部の凸部
4c バースト部の凸部
10 Si基板
11 Si原盤
21 フォトレジスト層
24 インプリントレジスト層
25 インプリントレジスト層
30 被加工基板
40 磁気記録媒体の基板
50 磁性層
70 非磁性層
100 磁気記録媒体
110 データ領域
120 サーボ領域
121 プリアンブル部
122 アドレス部
123 バースト部
130 データ領域
140 サーボ領域
141 プリアンブル部
142 アドレス部
143 バースト部

Claims (8)

  1. 円板状の基板と、該基板の一の表面上に、該表面を基準として円周方向に沿って複数の凸部が同心円状に形成されたデータ領域の凹凸部と、前記基板の一の表面上に、該表面を基準として前記基板の略中心部から前記基板の周縁部に向かって弧状に複数の凸部が配列されることによって形成され、少なくともプリアンブル部、及びバースト部を含むサーボ領域の凹凸部とを有し、前記サーボ領域における凸部の配列方向が、前記基板の半径方向に対してなす角度をθA(°)としたとき、少なくとも前記プリアンブル部の凸部が、|θA|≦20を満たすことを特徴とするインプリント用モールド構造体。
  2. サーボ領域における一の凸部の配列方向が基板の半径方向に対してなす角度を、前記基板の半径の寸法で除した値を角度変化率としたとき、少なくともプリアンブル部における角度変化率が、1.0(°/mm)以下である請求項1に記載のインプリント用モールド構造体。
  3. プリアンブル部における凸部の配列方向に直交する方向に対して、バースト部における凸部の傾斜方向がなす角度をΔθ(°)としたとき、|Δθ|<60を満たす請求項1から2のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト組成物よりなるインプリントレジスト層に押圧して前記インプリント用モールド構造体上に形成された凹凸部に基づく凹凸パターンを転写する転写工程を少なくとも含むことを特徴とするインプリント方法。
  5. インプリントレジスト組成物の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、下記数式(1)を満たす請求項4に記載のインプリント方法。
    0≦(|Δθ|−|θA|)・P<600・・・・・・・・・・・数式(1)
  6. 請求項1から3のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト組成物よりなるインプリントレジスト層に押圧して凹凸パターンを転写する転写工程と、
    前記凹凸パターンが転写されたインプリントレジスト層をマスクにして、前記磁気記録媒体の基板の表面に形成された磁性層をエッチングして、インプリント用モールド構造体上に形成されたデータ領域の凹凸部のパターン形状に基づくデータ領域の磁性パターン部、及びサーボ領域の凹凸部のパターン形状に基づくサーボ領域の磁性パターン部を前記磁性層に形成する磁性パターン部形成工程と、
    前記磁性層上に形成された凹部に非磁性材料を埋め込む非磁性パターン部形成工程と、
    を少なくとも含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  7. インプリントレジスト組成物の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、下記数式(1)を満たす請求項6に記載の磁気記録媒体の製造方法。
    0≦(|Δθ|−|θA|)・P<600・・・・・・・・・・・数式(1)
  8. 請求項6から7の少なくともいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法を用いて作製されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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