JP2009175565A - 電子楽器 - Google Patents

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Abstract


【課題】 鍵盤の演奏中、或いは、自動伴奏を動作させている間にリアルタイムでサンプリング処理を行い、リアルタイムにサンプリングされた波形データを、所望の音色として演奏に反映させる。
【解決手段】 CPU11は、自動伴奏がオン状態であれば、サンプリングされた音声信号データを、RAM13の自動伴奏データエリア(バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリア)に格納し、その一方、自動伴奏がオフ状態であれば、サンプリングされた音声信号データを、RAM13の鍵盤演奏データエリアに格納する。音源部21は、自動伴奏がオン状態のときに、自動伴奏パターンに基づいて、ROM12或いはRAM13中の波形データを読み出して、自動伴奏楽音信号データを生成し、かつ、押鍵された鍵に基づいて、ROM12或いはRAM13の波形データを読み出して、楽音信号データを生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外部からの音声をサンプリングする電子楽器および電子楽器のサンプリング方法に関する。
マイクやオーディオ再生機器からの音声信号を受け入れて、当該音声信号をA/D変換して得たディジタルの音声データを、波形データとしてRAMに格納し、RAMに格納された波形データを、鍵盤での演奏に使用し、或いは、自動伴奏の音色として使用する電子楽器が知られている。
たとえば、特許文献1においては、サンプリングモードにおいて、マイクからの音声信号をRAMに格納し、その後、動作モードが、サンプリングモードから再生モードに切り替えられた後、RAMに格納された波形データが、押鍵操作や自動伴奏にしたがって読み出され発音される電子楽器が開示されている。
特開平11−119777号公報
上述した特許文献1に開示されたように、従来の電子楽器においては、サンプリングの際には、通常の電子楽器の演奏動作が中断されて、サンプリング処理が行われ、その後、サンプリングされた波形データを用いた演奏が行われている。したがって、従来の電子楽器では、サンプリング時と演奏時とをスイッチの操作で切り替えるため、鍵盤の演奏中、或いは、自動伴奏を動作させている間に、音声信号を入力して、サンプリング処理を行い、かつ、リアルタイムにサンプリングされた波形データを演奏に反映させることができないという問題点があった。
また、リアルタイムでサンプリングされたデータを、所望の音色に割り当てることができることが望ましい。
本発明は、鍵盤の演奏中、或いは、自動伴奏を動作させている間にリアルタイムでサンプリング処理を行い、リアルタイムにサンプリングされた波形データを、所望の音色として演奏に反映させることが可能な電子楽器、および、電子楽器のサンプリング方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、押鍵された鍵に基づく楽音信号データを生成するとともに、予め記憶装置中に記憶された自動伴奏パターンに含まれる1以上の音色の楽音の自動伴奏楽音信号データを生成する電子楽器であって、
前記押鍵された鍵に基づく楽音信号データの音色ごとの波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号の音色の波形データを予め記憶した波形ROMと、
外部からの音声信号入力を受け入れ、ディジタルの音声信号データとして出力する入力インタフェース手段と、
押鍵された鍵に基づく楽音信号データのサンプリング音による波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号のサンプリング音による波形データを記憶する波形RAMと、
前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMに格納するサンプリング手段と、
自動伴奏がオン状態のときに、前記記憶装置中の自動伴奏パターンに基づいて、前記波形ROM或いは波形RAM中の波形データを読み出して、自動伴奏楽音信号データを生成し、かつ、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成し、その一方、自動伴奏がオフ状態のときには、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成する楽音発生手段と、を備え、
前記波形RAMは、前記押鍵された鍵の楽音信号データのための波形データを格納する鍵盤演奏データエリアと、前記自動伴奏楽音信号に含まれるいずれかの音色の楽音信号データのための波形データを格納する自動伴奏演奏データエリアと、を有し、
前記サンプリング手段が、前記入力インタフェース手段から音声信号が出力される場合に、前記自動伴奏がオン状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納し、その一方、前記自動伴奏がオフ状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納することを特徴とする電子楽器により達成される。
好ましい実施態様においては、前記楽音発生手段が、
前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、
前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すように構成されている。
別の好ましい実施態様においては、前記楽音発生手段が、
前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、
前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、かつ、この場合には前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すように構成されている。
さらに別の好ましい実施態様においては、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリア、自動伴奏データエリアが、それぞれ、複数のブロックを有し、
前記サンプリング手段が、複数のブロックのうちの何れか1つに波形データを格納し、当該波形データの格納が終了したブロックについて、波形データを読み出しを示す読み出しフラグをセットし、
前記楽音発生手段が、前記読み出しフラグがセットされたブロックに記憶された波形データを読み出すことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の電子楽器。
また、本発明の目的は、押鍵された鍵に基づく楽音信号データを生成するとともに、予め記憶装置中に記憶された自動伴奏パターンに含まれる1以上の音色の楽音の自動伴奏楽音信号データを生成する電子楽器であって、
前記押鍵された鍵に基づく楽音信号データの音色ごとの波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号の音色の波形データを予め記憶した波形ROMと、
外部からの音声信号入力を受け入れ、ディジタルの音声信号データとして出力する入力インタフェース手段と、
押鍵された鍵に基づく楽音信号データのサンプリング音による波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号のサンプリング音による波形データを記憶する波形RAMであって、押鍵された鍵の楽音信号データのための波形データを格納する鍵盤演奏データエリア、および、自動伴奏楽音信号に含まれるいずれかの音色の楽音信号データのための波形データを格納する自動伴奏演奏データエリアを有する波形RAMと、を備えた電子楽器において、前記入力インタフェースから出力された音声信号データをサンプリングして、かつ、発音するサンプリング方法であって、
前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMに格納するサンプリングステップと、
自動伴奏がオン状態のときに、前記記憶装置中の自動伴奏パターンに基づいて、前記波形ROM或いは波形RAM中の波形データを読み出して、自動伴奏楽音信号データを生成し、かつ、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成し、その一方、自動伴奏がオフ状態のときには、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成する楽音発生ステップと、を備え、
前記サンプリングステップは、前記入力インタフェース手段から音声信号が出力される場合に、前記自動伴奏がオン状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納するステップ、および、
前記自動伴奏がオフ状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納するステップを含むことを特徴とする電子楽器のサンプリング方法により達成される。
好ましい実施態様においては、前記楽音発生ステップが、
前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップ、および、
前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップを含む。
別の好ましい実施態様においては、前記楽音発生ステップが、
前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップ、および、
前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、かつ、この場合には前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップを含む。
本発明によれば、鍵盤の演奏中、或いは、自動伴奏を動作させている間にリアルタイムでサンプリング処理を行い、リアルタイムにサンプリングされた波形データを、所望の音色として演奏に反映させることが可能な電子楽器および電子楽器のサンプリング方法を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる電子楽器の構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すように、本実施の形態にかかる電子楽器10は、CPU11、ROM12、RAM13、サウンドシステム14、表示部15、入力I/F16、鍵盤17および操作部18を備える。
CPU11は、電子楽器10全体の制御、鍵盤17の押鍵や操作部18を構成するスイッチの操作の検出、鍵盤17やスイッチの操作にしたがったサウンドシステム14の制御、後述するマイク24などから入力された音声信号のサンプリング処理などを実行する。
ROM12は、CPU11に実行させる演奏処理やサンプリング処理のプログラムを記憶する。RAM13は、ROM12から読み出されたプログラムや、処理の過程で生じたデータを記憶する。また、ROM12は、鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアを有し、それぞれのエリアに波形データを記憶している。また、RAM13も、鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアを有し、サンプリング処理により、波形データを記憶することが可能である。
サウンドシステム14は、音源部21、オーディオ回路22およびスピーカ23を有する。音源部21は、たとえば、押鍵された鍵の音高情報をCPU11から受信すると、ROM12やRAM13のデータエリアから波形データを読み出して、押鍵された鍵の音高にしたがった楽音信号データを生成して出力する。オーディオ回路22は、楽音信号データをD/A変換して増幅する。これによりスピーカ23から音響信号が出力される。
入力I/F16には、マイク24が接続される。また、入力I/F16は、外部入力端子(図示せず)を含み、オーディオ機器からの信号を受け入れることができる。入力I/F16に入力された音声信号は、A/D変換されて、ディジタルデータにされる。
本実施の形態にかかる電子楽器10は、鍵盤17の鍵の押鍵に基づいて楽音を発生することができ、かつ、操作部18における自動伴奏スイッチが操作されることにより、バスドラムの音色やスネアドラムの音色のドラム音が、所定のタイミングで発音され、一定のリズムパターンを演奏することが可能となる。
図2は、本実施の形態にかかる電子楽器10にて実行される処理を示すフローチャートである。図2に示すように、電子楽器10のCPU11は、たとえば、処理で使われるRAM13中のフラグなどをクリアすることを含むイニシャライズ処理を行う(ステップ201)。イニシャライズ処理201が終了すると、CPU11は、操作部18のスイッチの操作を検出し、検出された操作にしたがった処理を実行するスイッチ処理を実行する(ステップ202)。
次いで、CPU11は、表示部15に表示すべき画像データを生成して、表示部15の画面上に表示する(ステップ203)。また、操作部18のスイッチに隣接して配置されたLEDのオン・オフも、ステップ203で行われる。その後、CPU11は、入力I/F16を介して入力された音声信号をディジタル化したデータを、RAM13中の所定のデータエリアに格納するサンプリング処理(ステップ204)、および、ROM12の所定のデータエリアに格納された波形データや、RAM13の所定のデータエリアに格納された波形データを読み出して、楽音信号データを生成する演奏処理(ステップ205)を実行する。スイッチ処理(ステップ202)、サンプリング処理(ステップ204)および演奏処理(ステップ205)については後に詳述する。
その後、CPU11は、その他、電子楽器10を作動させるために必要な処理を実行して(ステップ206)、ステップ202に戻る。
図3は、本実施の形態にかかるスイッチ処理の例を示すフローチャートである。図3に示すように、CPU11は、操作部18のスイッチの操作状況を調べて、サンプリングスイッチが押下されているか否かを判断する(ステップ301)。ステップ301でYesと判断された場合には、CPU11は、RAM13中のサンプリングフラグSFを反転させる(ステップ302)。ステップ302では、SF=1であれば、SF=0にし、その一方、SF=0であれば、SF=1とする。本実施の形態では、サンプリングスイッチはサイクリックに動作し、初期状態から1回オンすることで、サンプリング中を示すことになり、もう1回オンすることで、サンプリング動作が終了することになる。
また、CPU11は、自動伴奏スイッチが押下されているか否かを判断する(ステップ303)。ステップ303でYesと判断された場合には、CPU11は、RAM13中の伴奏フラグBFを反転させる(ステップ304)。ステップ302と同様に、ステップ304では、BF=1であれば、BF=0にし、その一方、BF=0であれば、BF=1とする。その後、CPU11は、音色スイッチ、自動伴奏のテンポスイッチなど他のスイッチの押下があると、それに応じた処理を実行する(ステップ305)。ステップ305の処理については、従来の電子楽器のものと同じであるため説明を省略する。
図4および図5は、本実施の形態にかかる演奏処理の例を示すフローチャートである。図4に示すように、まず、CPU11は、鍵盤17のいずれかの鍵の押鍵があったか否かを判断する(ステップ401)。ステップ401でYesと判断された場合には、CPU11は、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納済であるか否かを判断する(ステップ402)。なお、RAM13の鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアのデータ格納や、格納済の判断については、後に詳述する。
ステップ402でYesと判断された場合、つまり、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納済である場合には、CPU11は、鍵の音高情報を音源部21に通知し、RAM13の鍵盤演奏データエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、RAM13の鍵盤演奏データエリアの波形データを読み出し、読み出した波形データおよび音高情報に基づいて、押鍵された鍵の音高に相当する楽音信号データを生成する(ステップ403)。ステップ402でNoと判断された場合、つまり、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていない、或いは、波形データを格納している途中である場合には、CPU11は、鍵の音高情報を音源部21に通知し、ROM12の鍵盤演奏データエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、ROM12の波形データを読み出して、読み出した波形データおよび音高情報に基づいて、押鍵された鍵の音高に相当する楽音信号データを生成する(ステップ404)。
次いで、CPU11は、伴奏フラグBFが「1」であるか否かを判断する(ステップ405)。ステップ405でNoと判断された場合には、演奏処理は終了される。ステップ405でYesと判断された場合には、CPU11は、バスドラムの発音タイミングであるか否かを判断する(ステップ406)。たとえば、ROM12に記憶された自動伴奏パターンデータにおいては、バスドラムおよび後述するスネアドラムのそれぞれについて、当該自動伴奏パターンデータのレコードが、発音開始時刻および次の発音開始時刻を示すポインタを含み、所定のレコードの発音開始時刻を参照することで、発音タイミングが到来したことを判断することができる。
ステップ406でYesと判断された場合には、CPU11は、RAM13のバスドラムデータエリアに波形データが格納済であるか否かを判断する(ステップ407)。ステップ402と同様に、RAM13のバスドラムデータエリアに波形データが格納されていない、或いは、波形データを格納している途中である場合には、ステップ407においてNoと判断され、CPU11は、音源部21に、ROM12のバスドラムデータエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、ROM12の波形データを読み出して、読み出した波形データに基づいて、バスドラムの楽音信号データを生成する(ステップ409)。
その一方、ステップ407でYesと判断された場合には、CPU11は、音源部21に、RAM13のバスドラムデータエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、RAM13のバスドラムデータエリアの波形データを読み出して、読み出した波形データに基づいて、バスドラムの楽音信号データを生成する(ステップ408)。
また、CPU11は、スネアドラムの発音タイミングであるか否かを判断する(ステップ501)。ステップ501でYesと判断された場合には、CPU11は、RAM13のスネアドラムデータエリアに波形データが格納済であるか否かを判断する(ステップ502)。ステップ402、407と同様に、RAM13のスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていない、或いは、波形データを格納している途中である場合には、ステップ502においてNoと判断され、CPU11は、音源部21に、ROM12のスネアドラムデータエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、ROM12の波形データを読み出し、読み出した波形データに基づいて、スネアドラムの楽音信号データを生成する(ステップ504)。
その一方、ステップ502でYesと判断された場合には、CPU11は、音源部21に、RAM13のスネアドラムデータエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、RAM13のスネアドラムデータエリアの波形データを読み出し、読み出した波形データに基づいて、スネアドラムの楽音信号データを生成する(ステップ503)。
次に、本実施の形態にかかるサンプリング処理について説明する。図6は、本実施の形態にかかるサンプリング処理の例を示すフローチャートである。図6に示すように、サンプリング処理においては、CPU11は、まず、サンプリングフラグSFが「1」であるか否かを判断する(ステップ601)。
ステップ601でYesと判断された場合には、サンプリング中であることを示すフラグSSFが「1」であるか否かを判断する(ステップ602)。ステップ601でYes、かつ、ステップ602でNoと判断された場合は、サンプリングスイッチがオンされているが、まだサンプリングが開始されていないことを示す。したがって、CPU11は、入力I/F16に入力された音声信号のレベルが所定値を超えたか否かを判断し(ステップ603)、超えている場合(ステップ603でYes)には、サンプリング中を示すフラグSSFを「1」にセットする(ステップ604)。ステップ603でNoと判断された場合には、処理を終了する。
次いで、CPU11は、伴奏フラグBFが「1」であるか否かを判断する(ステップ605)。ステップ605でNoと判断された場合、つまり、伴奏フラグBF=0である場合には、CPU11は、入力I/F16から受け入れた音声データを、RAM13の鍵盤演奏データエリアに書き込む(ステップ606)。その一方、ステップ605でYesと判断された場合、つまり、伴奏フラグBF=1である場合には、CPU11は、入力I/F16から受け入れた音声データを、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに書き込む(ステップ607)。バスドラムデータエリアに書き込むか、スネアドラムデータエリアに書き込むかは、予め演奏者が操作部18の所定のスイッチを操作して指定しておけばよい。
CPU11は、入力I/F16に入力された音声信号レベルが所定値以下になっているか否かを判断する(ステップ608)。ステップ608でYesと判断された場合には、CPU11は、サンプリングフラグSFおよびフラグSSFの双方を「0」にリセットする(ステップ610)。ステップ608でNoと判断された場合には、CPU11は、書き込み中のRAM13中のデータエリアを参照して、音声データが当該データエリアの末尾まで書き込まれているか否かを判断する(ステップ609)。ステップ609でYesと判断された場合にも、CPU11は、サンプリングフラグSFおよびフラグSSFの双方を「0」にリセットする(ステップ610)。その後、サンプリング処理は終了する。
ステップ608でNo、かつ、ステップ609でNoであった場合には、フラグのリセットを経ることなくサンプリング処理は終了する。
このようなサンプリング処理を実行することにより、自動伴奏スイッチのオン、オフに伴う伴奏フラグBFのセット、リセットにより、以下のような音色の楽音が生成されることになる。ここで、ROM12の鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアデータエリアに予め格納された波形データの音色を、「プリセット音色」と称し、RAM13の鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアデータエリアにサンプリング処理により格納される波形データの音色を、「サンプリング音色」と称する。
図7は、本実施の形態にかかる電子楽器における音色の切り替えの例を説明する図である。図7(a)において、初期的にはサンプリング処理がまだ行われておらず、鍵盤演奏の音色も、バスドラム或いはスネアドラムの音色も、プリセット音色である(符号701、702参照)。また、自動伴奏スイッチはオフの状態(つまり、BF=0)である。この状態で、サンプリングスイッチがオンされて、サンプリングフラグSF=1となると、サンプリング処理において、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納され、データ格納が完了すると、鍵盤演奏音色がサンプリング音色(1)に変化する(符号703参照)。
図7(b)においては、初期的にはサンプリング処理がまだ行われておらず、鍵盤演奏の音色も、バスドラム或いはスネアドラムの音色も、プリセット音色である(符号711、712参照)。また、自動伴奏スイッチはオンの状態(つまり、BF=1)である。この状態で、サンプリングスイッチがオンされて、サンプリングフラグSF=1となると、サンプリング処理において、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納され、データ格納が完了すると、バスドラム音色或いはスネアドラム音色がサンプリング音色(2)に変化する(符号713参照)。
図7(c)においては、図7(a)に示した処理の結果、鍵盤演奏音色が、サンプリング音色(1)となっており、その一方、バスドラム音色或いはスネアドラム音色は、プリセット音色である場合を示す(符号721、722参照)。ここで、自動伴奏スイッチがオン状態(BF=1)となった場合に、さらに、サンプリングスイッチがオンされて、サンプリングフラグSF=1となると、サンプリング処理において、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納される。データ格納が完了すると、バスドラム音色或いはスネアドラム音色が、サンプリング音色(1)とは異なるサンプリング音色(3)に変化する(符号723参照)。
このように、本実施の形態においては、自動伴奏が停止している状態では、サンプリングされた音声が、鍵盤演奏に反映され、鍵盤演奏の楽音が、サンプリング音色で発音される。その一方、自動伴奏中であれば、サンプリングされた音声が、自動伴奏中のパターン(バスドラムやスネアドラム)の音色に反映され、パターンを構成する楽音が、サンプリング音色で発音される。
次に、RAM13の鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアのデータ格納、および、データ格納に伴う格納済の判断について説明する。図8(a)は、本実施の形態にかかるRAM13に設けられる鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリアおよびスネアドラムデータエリアの例を説明する図である。
図8(a)に示すように、RAM13には、鍵盤演奏データエリア801、バスドラムデータエリア802およびスネアドラムデータエリア803が設けられている。たとえば、鍵盤演奏データエリア801に波形データを書き込む場合には、その先頭アドレス(aaaa)から順次波形データが格納され、末尾のアドレス(dddd)に到達したときに、鍵盤演奏データエリア801の末尾までデータが格納されたと判断される。
このように末尾のアドレス(dddd)まで格納された場合、或いは、音声信号が所定値以下になった場合(図6のステップ608参照)に、鍵盤演奏データエリア801へのデータ書き込みが完了し、フラグSFおよびフラグSSFが「1」から「0」に変わる。また、CPU11は、当該鍵盤データエリア801への書き込みが終了したことを示す、書き込む終了フラグ(図示せず)を、当該鍵盤演奏データエリアに関連付けてRAM13中にセットすればよい。
バスドラムデータエリア802、スネアドラムデータエリア803についても同様に、それぞれの先頭アドレス(eeee、iiii)から順次データが格納され、それぞれの末尾のアドレス(hhhh、llll)に到達したときに、当該エリア802、803の末尾までデータが格納されたと判断される。また、バスドラムデータエリア802、スネアドラムデータエリア803のそれぞれへの書き込みが終了すると、CPU11は、それぞれの書き込み終了を示す書き込み終了フラグ(図示せず)を、バスドラムデータエリア802、スネアドラムデータエリア803のそれぞれに関連付けて、RAM13中にセットすればよい。
先に説明した図4のステップ402において、鍵盤演奏データエリアに波形データが格納済みであるか否かの判断は、RAM13中の、鍵盤演奏データエリアに関連付けられた書き込み終了フラグがセットされているか否かを判断すればよい。また、ステップ407におけるバスドラムデータエリアに波形データが格納済みであるか否かの判断は、バスドラムデータエリアに関連付けられた書き込み終了フラグがセットされているか否かを判断すればよく、ステップ502におけるスネアドラムデータエリアに波形データが格納済みであるか否かの判断は、スネアドラムデータエリアに関連付けられた書き込み終了フラグがセットされているか否かを判断すればよい。
或いは、それぞれのデータエリアが複数のブロックを備えていても良い。たとえば、他の実施の形態においては、図8(b)に示すように、鍵盤演奏データエリア801、バスドラムデータエリア802およびスネアドラムデータエリア803は、それぞれ、2つのデータブロックを含む(符号811および812、821および822、831および832参照)。
たとえば、鍵盤演奏データエリア801に波形データに書き込む場合には、一方のデータブロック(たとえば、データブロック811)が再生中(つまり、波形データを読み出し中)であれば、他方のデータブロック(たとえば、データブロック812)に波形データを書き込む。その後、他方のデータブロック(データブロック812)に波形データの書き込みが完了すると、以後、他方のデータブロック(データブロック812)から波形データが読み出される。その後、波形データを書き込む場合には、一方のデータブロック(データブロック811)が利用される。すなわち、データブロックは、それぞれ、読み出し用と書き込み用に交互に使用される。他のデータエリア(バスドラムデータエリア802およびスネアドラムデータエリア803)についても同様である。
何れのデータブロックが読み出し用であるかは、たとえば、RAM13中、鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、および、スネアドラムデータエリアのそれぞれについて、データブロックのそれぞれに関連付けて読み出しフラグを設けておき、波形データを読み出す際には、読み出しフラグが「1」にセットされているデータブロックから、波形データを読み出せばよい。
図11(a)、(b)は、データエリアが複数のブロックを有するときの演奏処理の部分を示すフローチャートである。図11(a)において、ステップ402、404は、図4のステップ402、404と同様である。その一方、図4のステップ403の代わりにステップ1101が実行される。
図11(a)に示すように、ステップ402でNoと判断された場合には、CPU11は、鍵の音高情報を音源部21に通知し、ROM12の鍵盤演奏データエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、ROM12の波形データを読み出して、読み出した波形データおよび音高情報に基づいて、押鍵された鍵の音高に相当する楽音信号データを生成する(ステップ404)。
その一方、ステップ402でYesと判断された場合には、CPU11は、鍵の音高情報を音源部21に通知し、かつ、RAM13の鍵盤演奏データエリアのうち、読み出しフラグが「1」であるようなブロックの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、RAM13の鍵盤演奏データエリアにおいて、読み出しフラグが「1」であるブロックの波形データを読み出し、読み出した波形データおよび音高情報に基づいて、押鍵された鍵の音高に相当する楽音信号データを生成する(ステップ1101)。
図11(b)において、ステップ407、409は、図4のステップ407、409と同様である。その一方、図4のステップ408のかわりに、ステップ1102が実行される。
図11(b)に示すように、ステップ407においてNoと判断された場合には、CPU11は、音源部21に、ROM12のバスドラムデータエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、ROM12の波形データを読み出して、読み出した波形データに基づいて、バスドラムの楽音信号データを生成する(ステップ409)。
その一方、ステップ407でYesと判断された場合には、CPU11は、音源部21に、RAM13のバスドラムデータエリアのうち、読み出しフラグが「1」であるようなブロックの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、RAM13のバスドラムデータエリアにおいて、読み出しフラグが「1」であるブロックの波形データを読み出して、読み出した波形データに基づいて、バスドラムの楽音信号データを生成する(ステップ1102)。なお、スネアドラムデータに関する処理(図5)についても、上記図11(b)と同様の処理が実行されるが詳細な説明は省略する。
上述したように、各データに複数のブロックを設けることにより、一方のブロックにサンプリングによる波形データを書き込みながら、もう一方のブロックから波形データを読み出すことが可能となる。
本実施の形態においては、自動伴奏が停止している状態では、サンプリングされた音声が、鍵盤演奏に反映され、鍵盤演奏の楽音が、サンプリング音色で発音される。その一方、自動伴奏中であれば、サンプリングされた音声が、自動伴奏中のパターン(バスドラムやスネアドラム)の音色に反映され、パターンを構成する楽音が、サンプリング音色で発音される。したがって、自動伴奏中には、自動伴奏を構成する楽器の音色をサンプリング音色に自動的に切り替えることが可能となる。
つまり、サンプリング処理においてCPU11は、自動伴奏がオン状態であれば、入力I/F16から出力された音声信号データを、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに格納し、その一方、自動伴奏がオフ状態であれば、入力I/F16から出力された音声信号データを、RAM13の鍵盤演奏データエリアに格納する。これにより、リアルタイムに演奏しているときに、自動伴奏のオン/オフにより、サンプリング音色を反映させる楽音を切り替えることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、CPU11は、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、押鍵された鍵に基づいて、RAM13の鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すように音源部21に指示し、音源部21は当該指示にしたがって、動作する。また、CPU11は、自動伴奏がオン状態の場合には、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていれば、自動伴奏パターンに基づいて、RAM13の上記バスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すように、音源部21に指示する。音源部21は当該指示にしたがって動作する。これにより、リアルタイムのサンプリング状況に基づいて、楽音を適切に切り替えることが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、自動伴奏中にサンプリングされた音声は、自動伴奏中のパターンの音声に反映され、また、鍵盤演奏の楽音はもとの音色のままである。第2の実施の形態においては、鍵盤演奏の楽音は波形ROMに格納されたものとなる。
図9(a)は、本発明の第2の実施の形態にかかるサンプリング処理の部分の例、図9(b)は、第2の実施の形態にかかる演奏処理の部分の例を示すフローチャートである。図9(a)には、図6のステップ608以降の処理が記載されている。ステップ609でYesと判断された場合、つまり、RAM13の何れかのデータエリアの末尾まで波形データを格納した場合に、CPU11は、BF=1であるか否かを判断する(ステップ901)。また、音声信号入力が所定値以下になった場合(ステップ608でYes)にも、CPU11は、BF=1であるか否かを判断する。ステップ901では、サンプリングが終了した際に、それが鍵盤演奏音色であったか、或いは、自動伴奏のパートの音色(バスドラム音色、スネアドラム音色)であったかが判断される。
ステップ901でYesと判断された場合には、CPU11は、自動伴奏パートの音色が新規にサンプリングされたことを示す新規サンプリングフラグNSFを「1」にセットする(ステップ902)。その一方、ステップ901でNoと判断された場合には、CPU11は、新規サンプリングフラグNSFを「0」にリセットする。
また、図9(b)に示すように、ステップ401でYesと判断された場合には、CPU11は、BF=1であるか否かを判断する(ステップ911)ステップ911でNo、つまり、自動伴奏中でないと判断された場合には、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納済であるか否かを判断する(ステップ402)。ステップ402に進んだ場合には、これ以降の処理は図4と同様である(ステップ403、404)。
ステップ911でYesと判断された場合には、CPU11は、新規サンプリングフラグNSF=1であるか否かを判断する(ステップ912)。ステップ912でNoと判断された場合には、ステップ402に進む。その一方、ステップ912でYesと判断された場合には、CPU11は、鍵の音高情報を音源部21に通知し、ROM12の鍵盤演奏データエリアの波形データを用いた発音を指示する。音源部21は、ROM12の波形データを読み出して、読み出した波形データおよび音高情報に基づいて、押鍵された鍵の音高に相当する楽音信号データを生成する(ステップ404)。
図10は、第2の実施の形態にかかる電子楽器における音色の切り替えの例を説明する図である。図10(a)において、初期的にはサンプリング処理がまだ行われておらず、鍵盤演奏の音色も、バスドラム或いはスネアドラムの音色も、プリセット音色である(符号1001、1002参照)。また、自動伴奏スイッチはオフの状態(つまり、BF=0)である。この状態で、サンプリングスイッチがオンされて、サンプリングフラグSF=1となると、サンプリング処理において、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納され、データ格納が完了すると、鍵盤演奏音色がサンプリング音色(1)に変化する(符号1003参照)。
図10(b)においては、図10(a)に示した処理の結果、鍵盤演奏音色が、サンプリング音色(1)となっており、その一方、バスドラム音色或いはスネアドラム音色は、プリセット音色である場合を示す(符号1011、1012参照)。さらに、自動伴奏スイッチがオンされ、かつ、サンプングスイッチがオンされて、サンプリングフラグSF=1となると、サンプリング処理において、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納される。データ格納が完了すると、図9(a)のステップ901、902を経ることにより、NSF=1となる。データ格納が完了することにより、バスドラム音色或いはスネアドラム音色が、サンプリング音色(1)とは異なるサンプリング音色(2)に変化する(符号1013参照)。また、NSF=1であるため、図9(b)のステップ911、912を経て、鍵盤演奏音色は、波形ROMに格納されたプリセット音色に変化する(符号1014参照)。
第2の実施の形態によれば、自動伴奏中には、サンプリングされた音声が、自動伴奏中のパターン(バスドラムやスネアドラム)の音色に反映され、かつ、鍵盤演奏の楽音は、波形ROMのプリセット音色となる。したがって、自動伴奏中には、自動伴奏を構成する楽器の音色をサンプリング音色に自動的に切り替え、かつ、鍵盤演奏音色を、波形ROMのプリセット音色に自動的に切り替えることが可能となる。
つまり、第2の実施の形態において、CPU11は、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、押鍵された鍵に基づいて、当該RAM13の鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すことを音源部21に指示し、音源部21は当該指示にしたがって動作する。また、CPU11は、自動伴奏がオン状態の場合に、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていれば、自動伴奏パターンに基づいて、当該RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに格納された波形データを読み出し、かつ、この場合には押鍵された鍵に基づいて、ROM12に格納された波形データを読み出すよう音源部21に指示する。また、CPU11は、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すように音源部21に指示し、音源部21は当該指示に基づいて動作する。したがって、第2の実施の形態においても、これにより、リアルタイムのサンプリング状況に基づいて、楽音を適切に切り替えることが可能となる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
前記実施の形態では、RAM13の鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアのそれぞれについて、データ格納済であれば、当該RAM13のデータエリアからの波形データを読み出して発音している。また、他の実施の形態では、鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアのそれぞれが、2つのブロックを有し、2つのブロックの一方を書き込み用、他方を読み出し用としている。しかしながら上述する構成に限定されるものではない。たとえば、鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアは、データの書き込みと読み出しが同時に行えるような構成としても良い。なお、この場合には、データの読み出し速度が、データ書き込み速度より少なくとも遅くなるようにする必要がある。上述した構成とすることにより、サンプリング処理によるデータ格納中であっても、当該格納中の波形データを、順次、RAM13の鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリア、スネアドラムデータエリアから読み出すことが可能となる。
また、前記実施の形態において、自動伴奏パターンデータには、バスドラムおよびスネアドラムの音色の楽音の発音タイミング(発音開始時刻および次の発音開始時刻を示すポインタ)を含み、自動伴奏では、上記自動伴奏パターンデータに示されるタイミングで、バスドラム、スネアドラムのプリセット音色或いはサンプリング音色の楽音が発音される。しかしながら、上記自動伴奏パターンデータには、他の音色(通常の音高のある楽器の音色)の楽音の発音タイミング(発音開始時刻、発音時間および次の発音開始時刻を示すポインタ)を含んでいても良い。この場合には、自動伴奏において、自動伴奏パターンに示されるタイミングで、バスドラム、スネアドラムに加えて、他の音色(通常の音高のある楽器の音色)の楽音のプリセット音色或いはサンプリング音色の楽音が発音される。
また、本発明にかかる電子楽器を2つの動作モードの下で動作可能とし、第1の動作モードにおいては、第1の実施の形態にしたがって、CPU11は、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、押鍵された鍵に基づいて、RAM13の鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すように音源部21に指示し、音源部21は当該指示にしたがって、動作する。また、CPU11は、自動伴奏がオン状態の場合には、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていれば、自動伴奏パターンに基づいて、RAM13の上記バスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すように、音源部21に指示する。音源部21は当該指示にしたがって動作する。その一方、第2の動作モードにおいては、第2の実施の形態にしたがって、CPU11は、RAM13の鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、押鍵された鍵に基づいて、当該RAM13の鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すことを音源部21に指示し、音源部21は当該指示にしたがって動作する。また、CPU11は、自動伴奏がオン状態の場合に、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていれば、自動伴奏パターンに基づいて、当該RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに格納された波形データを読み出し、かつ、この場合には押鍵された鍵に基づいて、ROM12に格納された波形データを読み出すよう音源部21に指示する。また、CPU11は、RAM13のバスドラムデータエリア或いはスネアドラムデータエリアに波形データが格納されていなければ、ROM12に格納された波形データを読み出すように音源部21に指示し、音源部21は当該指示に基づいて動作する。
上記動作モードは、演奏者が操作部18の所定のスイッチを操作することにより切り替えることができる。このような構成とすることにより、演奏者が所望の音色切り替えの態様を選択することが可能となる。
さらに、前記実施の形態においては、鍵盤を対象としたが、これに限定されず、例えばドラムパッドのような演奏用の操作子であれば他の形態に本発明を適用し、当該操作子の操作に応じて所定の音色(サンプリング音色など)の楽音が発音されても良い。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる電子楽器の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図2は、本実施の形態にかかる電子楽器10にて実行される処理を示すフローチャートである。 図3は、本実施の形態にかかるスイッチ処理の例を示すフローチャートである。 図4は、本実施の形態にかかる演奏処理の例を示すフローチャートである。 図5は、本実施の形態にかかる演奏処理の例を示すフローチャートである。 図6は、本実施の形態にかかるサンプリング処理の例を示すフローチャートである。 図7は、本実施の形態にかかる電子楽器における音色の切り替えの例を説明する図である。 図8は、本実施の形態にかかるRAM13に設けられる鍵盤演奏データエリア、バスドラムデータエリアおよびスネアドラムデータエリアを説明する図である。 図9(a)は、本発明の第2の実施の形態にかかるサンプリング処理の部分の例、図9(b)は、第2の実施の形態にかかる演奏処理の部分の例を示すフローチャートである。 図10は、第2の実施の形態にかかる電子楽器における音色の切り替えの例を説明する図である。 図11(a)、(b)は、他の実施の形態にかかる演奏処理の部分の例を示すブロックダイヤグラムである。
符号の説明
10 電子楽器
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 サウンドシステム
15 表示部
16 入力I/F
17 鍵盤
18 操作部
21 音源部
22 オーディオ回路
23 スピーカ
24 マイク

Claims (7)

  1. 押鍵された鍵に基づく楽音信号データを生成するとともに、予め記憶装置中に記憶された自動伴奏パターンに含まれる1以上の音色の楽音の自動伴奏楽音信号データを生成する電子楽器であって、
    前記押鍵された鍵に基づく楽音信号データの音色ごとの波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号の音色の波形データを予め記憶した波形ROMと、
    外部からの音声信号入力を受け入れ、ディジタルの音声信号データとして出力する入力インタフェース手段と、
    押鍵された鍵に基づく楽音信号データのサンプリング音による波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号のサンプリング音による波形データを記憶する波形RAMと、
    前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMに格納するサンプリング手段と、
    自動伴奏がオン状態のときに、前記記憶装置中の自動伴奏パターンに基づいて、前記波形ROM或いは波形RAM中の波形データを読み出して、自動伴奏楽音信号データを生成し、かつ、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成し、その一方、自動伴奏がオフ状態のときには、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成する楽音発生手段と、を備え、
    前記波形RAMは、前記押鍵された鍵の楽音信号データのための波形データを格納する鍵盤演奏データエリアと、前記自動伴奏楽音信号に含まれるいずれかの音色の楽音信号データのための波形データを格納する自動伴奏演奏データエリアと、を有し、
    前記サンプリング手段が、前記入力インタフェース手段から音声信号が出力される場合に、前記自動伴奏がオン状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納し、その一方、前記自動伴奏がオフ状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納することを特徴とする電子楽器。
  2. 前記楽音発生手段が、
    前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、
    前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
  3. 前記楽音発生手段が、
    前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、
    前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、かつ、この場合には前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
  4. 前記波形RAMの鍵盤演奏データエリア、自動伴奏データエリアが、それぞれ、複数のブロックを有し、
    前記サンプリング手段が、複数のブロックのうちの何れか1つに波形データを格納し、当該波形データの格納が終了したブロックについて、波形データを読み出しを示す読み出しフラグをセットし、
    前記楽音発生手段が、前記読み出しフラグがセットされたブロックに記憶された波形データを読み出すことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の電子楽器。
  5. 押鍵された鍵に基づく楽音信号データを生成するとともに、予め記憶装置中に記憶された自動伴奏パターンに含まれる1以上の音色の楽音の自動伴奏楽音信号データを生成する電子楽器であって、
    前記押鍵された鍵に基づく楽音信号データの音色ごとの波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号の音色の波形データを予め記憶した波形ROMと、
    外部からの音声信号入力を受け入れ、ディジタルの音声信号データとして出力する入力インタフェース手段と、
    押鍵された鍵に基づく楽音信号データのサンプリング音による波形データ、および、前記自動伴奏楽音信号のサンプリング音による波形データを記憶する波形RAMであって、押鍵された鍵の楽音信号データのための波形データを格納する鍵盤演奏データエリア、および、自動伴奏楽音信号に含まれるいずれかの音色の楽音信号データのための波形データを格納する自動伴奏演奏データエリアを有する波形RAMと、を備えた電子楽器において、前記入力インタフェースから出力された音声信号データをサンプリングして、かつ、発音するサンプリング方法であって、
    前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMに格納するサンプリングステップと、
    自動伴奏がオン状態のときに、前記記憶装置中の自動伴奏パターンに基づいて、前記波形ROM或いは波形RAM中の波形データを読み出して、自動伴奏楽音信号データを生成し、かつ、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成し、その一方、自動伴奏がオフ状態のときには、押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROM或いは波形RAMの波形データを読み出して、楽音信号データを生成する楽音発生ステップと、を備え、
    前記サンプリングステップは、前記入力インタフェース手段から音声信号が出力される場合に、前記自動伴奏がオン状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納するステップ、および、
    前記自動伴奏がオフ状態であれば、前記入力インタフェース手段から出力された音声信号データを、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納するステップを含むことを特徴とする電子楽器のサンプリング方法。
  6. 前記楽音発生ステップが、
    前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップ、および、
    前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の電子楽器のサンプリング方法。
  7. 前記楽音発生ステップが、
    前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形RAMの鍵盤演奏データエリアに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップ、および、
    前記自動伴奏がオン状態の場合に、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに波形データが格納されていれば、前記自動伴奏パターンに基づいて、前記波形RAMの自動伴奏データエリアに格納された波形データを読み出し、かつ、この場合には前記押鍵された鍵に基づいて、前記波形ROMに格納された波形データを読み出し、格納されていなければ、前記波形ROMに格納された波形データを読み出すステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の電子楽器のサンプリング方法。
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