JP2009175479A - 観察光学系 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋭角に形成することが難しく鈍った形状となりやすいフレネル面の先端部では、拡散光などの迷光が発生する。この迷光に起因するフレアによって生ずる観察画像の画質の低下を抑える。
【解決手段】撮影レンズ1によって形成される像の近傍に配置されたフレネル面31の先端部を面取り又は階段状にすることによって先端部で発生する迷光がアイポイント方向へ導光されることを防止することができ、良好なファインダー像の観察が可能になる。
【選択図】図1
【解決手段】撮影レンズ1によって形成される像の近傍に配置されたフレネル面31の先端部を面取り又は階段状にすることによって先端部で発生する迷光がアイポイント方向へ導光されることを防止することができ、良好なファインダー像の観察が可能になる。
【選択図】図1
Description
本発明は、観察光学系に関する。本発明の観察光学系は、例えば、一眼レフカメラのファインダーに好適である。
一眼レフカメラ等においては、撮影レンズ(対物レンズ)によってピント板(焦点板)上に形成された物体像を接眼レンズで拡大観察し、撮影画面の構図やピントの確認を行っている。例えば、特許文献1には、一方の面にピント確認のための拡散面、他方の面にフレネル面が形成された開示されたピント板が開示されている。このように撮影レンズによって形成される物体像の近傍にフレネル面を設けることによって、撮影レンズからの光束を効率よく接眼レンズに導光することができる。
特開平6−102574号公報
しかしながら、フレネル面の先端部は、鋭角に形成することが難しく、鈍った形状となりやすい。この点について、図8を用いて更に説明する。
図8は従来のフレネル面の断面拡大図であり、先端部が鈍って、丸くなっている。図中の点線で示す形状が理想的なフレネル面の先端形状である。観察光学系に用いるフレネル面は、一般にはプラスチックモールド成型で作製される。このため使用する金型形状は、フレネル面と逆の凹形状となる。理想的な先端形状を実現するための金型を作製するためには、先端部がフレネルの先端角度以上に鋭角な治工具を必要とする。このため、耐久性、加工性が問題となり、1〜2μmより小さい幅の先端形状の加工は非常に難しい。
また、仮に理想的な金型形状にできたとしても、プラスチックモールドの成型性から先端部まで樹脂を転写することは困難である。したがって、実際に形成されるフレネル面の形状は、図8のごとく先端部の丸い形状となっていた。
このため、先端部に入射した光線は、その形状に応じてさまざまな光路をとる迷光となりフレアの原因となっていた。また、観察光学系に用いられるフレネル面は、一般に等間隔の10μmから100μm程度のピッチのリング状である。このため、各先端部からの迷光が等間隔で並ぶことにより、回折作用からリング状に色分解されたフレアが観察されることもあった。
本発明は、フレネル面の先端部で発生する拡散光に起因した観察画像の画質の低下を抑えることが可能な観察光学系を提供することを目的とする。
本発明の1つの例示的な観察光学系は、対物レンズによって形成される像の近傍に配置されたフレネル面の先端部を面取りした形状とすることを特徴としている。
本発明の他の例示的な観察光学系は、対物レンズによって形成される像の近傍に配置されたフレネル面の先端部を微小な階段形状とすることを特徴としている。
本発明によれば、フレネル面の先端部で発生する迷光が観察者の眼に進行することを抑制でき、良好な像の観察が可能となる。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。初めに各実施例に共通の構成を説明し、次に各実施例に固有の特徴、構成について説明する。
図1は、本発明の観察光学系を一眼レフカメラのファインダーとして適用した場合の概略図である。
図1において、1は対物レンズとしての撮影レンズである。2はクイックリターンミラーであり、可動可能なハーフミラーで構成される。3はピント板(焦点板)である。4はペンタダハプリズムである。5は接眼レンズである。6はファインダーの射出瞳位置に相当するアイポイントである。アイポイント6は、観察者の目が置かれる位置である。7は銀塩フィルム、もしくはCCDセンサ、CMOSセンサ等の固体撮像素子が置かれる撮像面である。
撮影レンズ1を通過した物体からの光束は、クイックリターン2で図中上方に反射し、ピント板3上に結像する。ピント板3上に形成された像は、ペンタダハプリズム4で左右反転され、接眼レンズ5を通過してアイポイント6に至る。撮影時には、クイックリターンミラー2が上方に回動して撮影レンズ1の光路から退避し、撮影レンズ1からの光束を撮像面7上に結像する。
ピント板3の一方の面には、本発明のフレネル面31が形成され、他方の面には拡散面32が形成されている。図1では、フレネル面31と拡散面32とを同一の部材であるピント板3の両面に形成しているが、それぞれ別の部材に形成しても良い。
図2を用いてフレネル面32の効果について説明する。
撮影レンズ1により被写体の像が拡散面32上又はその近傍に形成される。したがって、フレネル面31は、撮影レンズ1によって形成される像の近傍に位置することになる。図2中の矢印は各像高に至る光線を示す。各像高でフレネル面31に入射した光線は、正のパワーを持ったフレネル面31の屈折作用により、接眼レンズ5およびアイポイント6の方向に屈折する。具体的には、フレネル面31により撮影レンズ1の射出瞳とアイポイント6とが光学的に共役な関係となるようにする。仮にフレネル面31が無い場合には、特に像高の高い位置の像はアイポイント6方向に向かうことができない。このようにフレネル面31を撮影レンズ1が形成する像近傍に配置することで、周辺部まで光量的にカゲリの無い状態でファインダー像を観察することができる。
図3は、フレネル面31を上方からみた図であり、図4はフレネル面31の断面図である。フレネル面31は、観察光学系の光軸を中心とした同心のリング状に形成される。フレネル面31の各輪帯構造の作用面33の傾斜角θは周辺に行くに従い大きくなり、その高さも周辺に行くに従い高くなっていく。実際のフレネルピッチは10〜100μm程度であるが、図4ではデフォルメして描いている。
図5は、実施例1のフレネル面の要部拡大断面図である。33は、前述したように、フレネル面31の作用面であり、34は先端部を面取りすることによって形成された面取り面(C面)である。それぞれの面から垂直に出ている点線は、各面の法線を示し、図中、35で示す一転鎖線は光軸と平行な線を示す。作用面33の法線が線35と成す角を正とすれば、面取り面34は、線35に対して負の角度を成すよう形成されている。
作用面33に入射した光線36は、図2を用いて説明した作用により、アイポイント6に向かって屈折される。一方、面取り面34に入射した光線37は、作用面33に入射した光線とは逆方向に屈折され、アイポイント6に向かうことは無い。このように作用面33と面取り面34とに異なる屈折作用を持たせることで、構造の先端部で発生する迷光がアイポイント方向へ導光されることを防止している。この結果、フレアによるコントラスト低下を防止することができ、良好なファインダー像の観察が可能になる。
また、先端部の形状が全て鈍角で構成されることにより、金型加工治具の先端形状にも自由度が生まれ耐久性、加工性が著しく向上する。
フレネル面31は、前述したように10〜100μmのピッチで作製されるため、先端部分に入射した光線は屈折作用だけでなく回折の影響も受ける。このため、先端角度は屈折による偏向だけでなく、回折による偏向角も考慮して決定する必要がある。ピッチが細かいほど回折による偏向角度が大きくなる。具体的には、10μmピッチで部材の屈折率を1.5とすれば、波長0.5μmの1次回折光は約2度偏向する。3次回折光まで光軸から遠ざけるように設定するためには、6度の偏向作用も持つように面取り面34を設定する必要がある。したがって、線35に対する面取り面34の法線のなす角が、絶対値で18度以上となるようにしている。
図6は、実施例2のフレネル面の要部拡大断面図である。実施例1との相違点を中心に説明を行う。本実施例では、フレネル面31の先端部の5μm以下の領域を階段形状としている。
図6において、38はフレネル面31の先端部に設けられた階段形状である。先端部に設置された階段形状38は、図5に示した実施例1の面取り面34と同様の効果を有する。作用面33の法線が線35と成す角を正とすれば、階段形状38の包絡面の法線は線35と負の角度を成すことになる。このため、階段形状38に入射した光線37は、作用面33に入射した光線とは逆方向に偏向され、アイポイント6に向かうことは無い。この結果、フレアによるコントラスト低下を防止することができ、良好なファインダー像の観察が可能になる。
また、先端部がこのような階段形状38であっても、各部分は直角以上の角度で構成されることになり、金型加工治具の先端形状にも自由度が生まれ、耐久性、加工性が著しく向上する。
次に、図7を用いて階段形状38の偏光作用について詳細に説明する。本実施例のフレネル面32の先端部には、図7中、39,40で示す2段の段差が設けられている。段差39の部分に入射する光線よりも段差40に入射する光線が空気中を長く通る光路となることが分かる。このため、2つの光線の同位相のラインは、点線で示される位置となる。幅が数ミクロンの領域では、回折作用によって入射光線が矢印で示す方向に偏向作用を受けることになり、先端部を面取り面とした実施例1と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 撮影レンズ
2 クイックリターン
3 ピント板
4 ペンタダハプリズム
5 接眼レンズ
6 アイポイント
7 撮像面
31 フレネル面
32 拡散面
33 作用面
34 面取り面
2 クイックリターン
3 ピント板
4 ペンタダハプリズム
5 接眼レンズ
6 アイポイント
7 撮像面
31 フレネル面
32 拡散面
33 作用面
34 面取り面
Claims (4)
- 対物レンズによって形成される像を観察者に導光する接眼レンズを備えた観察光学系において、前記対物レンズによって形成される像の近傍にフレネル面を有し、該フレネル面の先端部は面取りした形状であることを特徴とする観察光学系。
- 対物レンズによって形成される像を観察者に導光する接眼レンズを備えた観察光学系において、前記対物レンズによって形成される像の近傍にフレネル面を有し、該フレネル面の先端部は階段形状であることを特徴とする観察光学系。
- 前記対物レンズによって形成される像の位置又はその近傍に拡散面を有することを特徴とする請求項1又は請求項2の観察光学系。
- 前記フレネル面及び拡散面は同一の部材の一方の面と他方の面にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項3の観察光学系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008014457A JP2009175479A (ja) | 2008-01-25 | 2008-01-25 | 観察光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008014457A JP2009175479A (ja) | 2008-01-25 | 2008-01-25 | 観察光学系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009175479A true JP2009175479A (ja) | 2009-08-06 |
Family
ID=41030629
Family Applications (1)
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JP2008014457A Pending JP2009175479A (ja) | 2008-01-25 | 2008-01-25 | 観察光学系 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009175479A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112424669A (zh) * | 2018-07-24 | 2021-02-26 | 株式会社尼康 | 目镜光学系统以及头戴式显示器 |
-
2008
- 2008-01-25 JP JP2008014457A patent/JP2009175479A/ja active Pending
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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