JP2021005055A - 光学系、光学装置、および撮像システム - Google Patents

光学系、光学装置、および撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】レンズアレイの焦点距離ずれを補正可能な光学系、光学装置、および撮像システムを提供すること。【解決手段】光学系は、物体の第1及び第2の像を形成する第1及び第2の結像部の光路上に挿抜可能な第1及び第2の光学部を有し、第1の結像部の光軸上に第1の光学部が配置されたとき、第1波長における第1の結像部及び第1の光学部の合成焦点距離は、第1波長における第1の結像部の焦点距離よりも基準焦点距離に近く、第2の結像部の光軸上に第2の光学部が配置されたとき、第1波長よりも短い第2波長における第2の結像部及び第2の光学部の合成焦点距離は、第2波長における第2の結像部の焦点距離よりも基準焦点距離に近い。【選択図】図3

Description

本発明は、光学系、光学装置、および撮像システムに関する。
近年、人間の視覚特性に合わせたRGBの3つのバンド(波長帯域)情報に加え、可視域や非可視域のバンド情報を取得可能なカメラを用いて、被写体の組成を分析したり、人間が視認しにくい物体を高精度に弁別したりする方法が提案されている。
特許文献1には、多数の小径レンズからなるレンズアレイと、レンズアレイとセンサとの間に着脱可能に配置された多数のフィルタからなる分光フィルタとを有する撮像装置が開示されている。
特開2017−208778号公報
特許文献1の撮像装置では、小径レンズの焦点距離は、結像しようとしている分光波長の光によって異なる。そのため、所定の小径レンズが集光する光束の光路上に第1フィルタが配置された場合にセンサ面上に焦点が合っていたとしても、第1フィルタとは異なる透過波長特性を有する第2フィルタが配置された場合に合焦面がセンサ面上からずれてしまう。このような場合、所定の小径レンズに対応する像からボケた画像が取得されるため、合成画像には色収差が発生し、画質が低下してしまう。
本発明は、レンズアレイの焦点距離ずれを補正可能な光学系、光学装置、および撮像システムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての光学系は、物体の第1及び第2の像を形成する第1及び第2の結像部の光路上に挿抜可能な第1及び第2の光学部を有し、第1の結像部の光軸上に第1の光学部が配置されたとき、第1波長における第1の結像部及び第1の光学部の合成焦点距離は、第1波長における第1の結像部の焦点距離よりも基準焦点距離に近く、第2の結像部の光軸上に第2の光学部が配置されたとき、第1波長よりも短い第2波長における第2の結像部及び第2の光学部の合成焦点距離は、第2波長における第2の結像部の焦点距離よりも基準焦点距離に近いことを特徴とする。
レンズアレイの焦点距離ずれを補正可能な光学系、光学装置、および撮像システムを提供することができる。
本発明の課題の説明図である。 本発明の課題の説明図である。 実施例1の光学装置の模式図である。 実施例2の光学装置の模式図である。 実施例3の光学装置の模式図である。 実施例4の光学装置の模式図である。 実施例5の撮像システムの模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1および図2を参照して、本発明が解決しようとしている課題について説明する。図1および図2は、本発明の課題の説明図である。
図1(a)は、レンズアレイ(レンズ部)LA0と結像面IPとの関係を示している。レンズアレイLA0には、小径レンズ(結像部)が2次元状に配置されている。本実施形態では、簡単のため、2つの小径レンズLAE1,LAE2のみを用いて説明を行うが、レンズアレイLA0はさらに多くの小径レンズを有していてもよい。同様に、後述するフィルタアレイや調整素子アレイ(光学系)においても2つの素子のみが示されるが、更に多くの素子を有していてもよい。本実施形態では、小径レンズLAE1,LAE2は同一の設計であるとし、焦点距離BF0も同一であるとする。この場合、小径レンズLAE1,LAE2を結像面IPから焦点距離BF0だけ離れた同一平面上に配置すれば、結像面IPに対しそれぞれ“フォーカスの合った”複製像を形成することができる。以降の説明では、各小径レンズによって形成される複製像を「タイル像」と呼ぶ。
なお、小径レンズLAE1,LAE2の焦点距離BF0が同一であるのは、小径レンズLAE1,LAE2の結像に寄与する光線が同じ特性であることを前提としている。一般に、屈折系のレンズでは、透過波長によって屈折率が異なる。この特性は、小径レンズごとに結像波長の異なるタイル像を形成しようとする場合に問題になる。
1つ目の問題は、画質とレンズアレイ構造の制約に関する。図1(b)は、レンズアレイLA0の前方(被写体側)にフィルタアレイFA0を配置した状態を示している。フィルタアレイFA0は、小径レンズLAE1の光軸上に配置されたフィルタ素子FAE1と小径レンズLAE2の光軸上に配置されたフィルタ素子FAE2を有する。フィルタ素子FAE1,FAE2は、互いに異なる透過特性を有するバンドパスフィルタである。ここでは、フィルタ素子FAE1の透過波長が長波長、フィルタ素子FAE2の透過波長が短波長であるとする。各フィルタ素子にフィルタリングされた光束は、対応する小径レンズによって集光され、分光されたタイル像を形成する。屈折系のレンズは透過波長によって屈折率が異なるため、同じ設計の小径レンズLAE1,LAE2で集光しても、対応するフィルタ素子の種類によって焦点距離に差が生じてしまう。以降の説明では、フィルタ素子でフィルタリングされた光束によって決まる光学系の焦点距離を「実効焦点距離」と呼ぶ。
図1(b)では、フィルタ素子FAE1を透過した光束に対する小径レンズLAE1の実効焦点距離をBF1、フィルタ素子FAE2を透過した光束に対する小径レンズLAE2の実効焦点距離をBF2とする。この場合、レンズアレイLA0と結像面IPとの相対位置を調整してもいずれかの結像面(焦点面)にしかフォーカスを合わすことができず、いずれかの波長の分光画像が低画質化してしまう。実効焦点距離BF1,BF2の中間位置に結像面IPを配置すれば、タイル像の画質の差を抑えることは可能であるが、小径レンズLAE1,LAE2の結像性能を十分生かすことができない。
フィルタ素子FAE1,FAE2の配置が固定されている場合、図1(c)に示されるように、各小径レンズの結像面が結像面IPで一致するように、小径レンズLAE1,LAE2の光軸位置を調整してもよい。これにより、結像面IPの位置に1枚の撮像センサを配置するだけで、すべてフォーカスの合ったタイル像の一括撮像が可能になる。しかしながら、このような構成では各小径レンズを光軸方向へシフト可能に配置する必要があるため、各小径レンズを完全に同一平面内に配置することができず、例えば、モールドで一括成型される板状のレンズアレイを用いることが困難になる。レンズアレイを構成するために、個別に小径レンズを加工し、組込み、調整する必要があるため、高コストになりやすい。
2つ目の問題は、画質と波長変更の制約に関する。本実施形態では、タイル像の取得波長を容易に変更できるようにするため、フィルタアレイを交換することができる。例えば、図2(a)に示されるフィルタアレイFA0aを、図2(b)に示される、フィルタ素子FAE1,FAE2の配置がフィルタアレイFA0aとは逆であるフィルタアレイFA0bに交換することができる。各小径レンズの光軸位置は、フィルタ素子の組み合わせに対応して調整される。フィルタアレイFA0bに交換すると、フィルタ素子FAE1に対応する実効焦点距離BF1と、フィルタ素子FAE2に対応する実効焦点距離BF2とが入れ替わり、図2(b)に示されるように個々の結像面が結像面IPからずれてしまう。実効焦点距離BF1,BF2の中間位置に結像面IPを配置すれば、タイル像の画質の差を抑えることは可能ではあるが、小径レンズLAE1,LAE2の結像性能を十分生かすことができない。さらに、小径レンズを増やすほど、または取得する波長範囲を広げるほど、各小径レンズが結像する全てのタイル像に対し同程度の画質を取得できる配置を見つけることは困難となる。
なお、フィルタアレイの交換によって発生する実効焦点距離の差を撮像センサの画素サイズに対して小さく設定できれば、取得画像に対する影響は小さくなる。しかしながら、フィルタ素子の配置が大きく変化したり、小径レンズをF値が明るいもので構成したりする場合、実効焦点距離の差は取得像のボケとして認識されるようになり、画質が明らかに低下してしまう。
図3は、本実施例の光学装置100の模式図である。光学装置100は、撮像装置に着脱可能に構成されている。
光学装置100は、レンズアレイLA、フィルタアレイFA、および調整素子アレイOAを有する。レンズアレイLAは、小径レンズLAE1,LAE2を有する。小径レンズLAE1,LAE2は、レンズアレイLAの同一面内に配置されている。フィルタアレイFAは、互いに異なる光学特性を備えるフィルタ素子FAE1,FAE2を有する。本実施例では、フィルタ素子FAE1を透過し結像する光束の実効焦点距離は、フィルタ素子FAE2を透過し結像する光束の実効焦点距離より長い。すなわち、フィルタ素子FAE1および小径レンズLAE1により、第1波長帯域において第1実効焦点距離(第1焦点距離)を有する光学系が構成されている。また、フィルタ素子FAE2および小径レンズLAE2により、第1波長帯域よりも短い第2波長帯域において第2実効焦点距離(第2焦点距離)を有する光学系が構成されている。
調整素子アレイOAは、小径レンズLAE1の光軸上に配置された調整素子(第1の光学部)OAE1、および小径レンズLAE2の光軸上に配置された調整素子(第2の光学部)OAE2を有し、レンズアレイの光路上に挿抜可能に構成されている。調整素子OAE1,OAE2は、厚みの異なる、ガラス材からなる光学平板である。調整素子OAE1,OAE2は、第1実効焦点距離と第2実効焦点距離との差を低減するフォーカス調整機能を有する。具体的には、調整素子OAE1,OAE2は厚みに差があり、光線の経路差を利用して焦点距離の差をキャンセルすることで各実効焦点距離を基準焦点距離に近づける作用を有する。基準焦点距離は、第1実効焦点距離、または第2実効焦点距離でもよい。なお、実際に使用する実効焦点距離は、各波長帯域の代表値(例えば、平均値)を使用すればよい。
一般に屈折型の光学系は透過波長が短い(長い)ほど光学系の実効焦点距離は短く(長く)なるため、調整素子は実効焦点距離が伸びる(縮む)ように機能させる必要がある。調整素子を光学平板で構成した場合、波長が短い(長い)ほど厚みを大きく(小さく)する必要があり、その値の制御は設計によっては0.1mm以下のオーダーになる場合がある。本実施例では、小径レンズLAE1の第1実効焦点距離は、小径レンズLAE2の第2実効焦点距離よりも長い。そのため、調整素子OAE1の厚みは、調整素子OAE2の厚みよりも薄い。
本発明は、小径レンズLAE1,LAE2のF値が小さいほど、光学装置100が装着可能な撮像装置に設けられた撮像素子の画素ピッチが小さいほど、効果を発揮する。第1波長帯域の第1波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、小径レンズLAE1の第1波長のF値をFとするとき、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。また、第2波長帯域の第2波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、小径レンズLAE2の第2波長のF値をFとするとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.001<2*σ*F<0.180 (1)
0.001<2*σ*F<0.180 (2)
また、条件式(1),(2)の数値範囲をそれぞれ、以下の条件式(1a),(2a)の範囲とすることが更に好ましい。
0.005<2*σ*F<0.166 (1a)
0.005<2*σ*F<0.166 (2a)
また、条件式(1),(2)の数値範囲をそれぞれ、以下の条件式(1b),(2b)の範囲とすることが特に好ましい。
0.010<2*σ*F<0.152 (1b)
0.010<2*σ*F<0.152 (2b)
ここで、光学平板(本実施例ではガラス平板)は、厚みが薄すぎると脆くなり割れやすいため交換部品としての取り扱いが難しくなる。また、実効焦点距離の制御量が許容スポット径よりも小さくなり、得たい効果に対して製造コストが高くなってしまう。逆に、厚みが厚すぎると、重量が増し、取り扱いが煩わしくなる。また、ガラスの吸収率によっては光学平板を透過中に光量が減衰してしまい、タイル像が暗くなってしまう問題も発生しうる。
そこで、調整素子OAE1の厚みd[mm]は、調整素子OAE1の屈折率をn、第1波長帯域の第1波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、小径レンズLAE1の第1波長のF値をFとするとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。また、調整素子OAE2の厚みd[mm]は、調整素子OAE2の屈折率をn、第2波長帯域の第2波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、小径レンズLAE2の第1波長のF値をFとするとき、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
なお、屈折率nの調整素子OAE1の厚みがdである場合の第1実効焦点距離の伸び量D、および屈折率nの調整素子OAE2の厚みがdである場合の第2実効焦点距離の伸び量をDはそれぞれ、以下の数式(5),(6)で表される。
また、第1および第2実効焦点距離の許容量Δx1,Δx2はそれぞれ、以下の数式(7),(8)で表される。
ここで、D≧Δxとすれば条件式(3),(4)の左辺側の項が導かれる。
また、条件式(3),(4)の数値範囲をそれぞれ、以下の条件式(3a),(4a)の範囲とすることが更に好ましい。
また、条件式(3),(4)の数値範囲をそれぞれ、以下の条件式(3b),(4b)の範囲とすることが特に好ましい。
調整素子アレイOA、およびフィルタアレイFAは、光学装置100に着脱可能に構成されている。このような構成では、フィルタアレイFAを交換する際、調整素子アレイOAは交換後のフィルタアレイFAに合わせて交換すればよい。これにより、レンズアレイLA内の全ての小径レンズの実効焦点距離を結像面IPに合わせこむことが可能である。
以上説明したように、本実施例の構成によれば、実効焦点距離の補正は調整素子が担うため、レンズアレイ内の小径レンズの第1面について、光軸方向の位置を同じ面に揃えることが可能になる。小径レンズの光軸位置が揃えられるならば、レンズアレイは一枚の板状のレンズアレイに置き換えることができ、モールド成型で低コストに製造可能になる。また、フィルタアレイ内のフィルタ素子の配置の自由度が増した結果、撮像する波長帯域(フィルタアレイの透過波長)がアレイ内で大きく変動しても、レンズアレイは共通のままで対処可能である。また、透過波長によって変動する実効焦点距離を調整素子アレイが吸収するため、小径レンズの設計は全波長域の色消しである必要はなくなり、レンズの構成をより簡素化できる。
図4は、本実施例の光学装置200の模式図である。本実施例では、実施例1と異なる構成について説明し、実施例1と同様の構成については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
実施例1では、フィルタ素子と調整素子を別体で扱い、セットで交換することでアレイごとの実効焦点距離を制御する。本発明の思想ではフィルタアレイ内の1つのフィルタ素子に対応する調整素子は決まっており、フィルタ素子はタイル像を形成する光束の光路上のどこに配置されても同じ効果が得られる。したがって、フィルタ素子を調整素子に近接して配置しても同様の効果が得られる。
本実施例では、光学装置200は、フィルタ素子と、対応する調整素子とを複数備えるフィルタアレイユニットFOA1を有する。フィルタアレイユニットFOA1は、レンズアレイLAより結像面IP側に配置され、光学装置200に着脱可能な1つの光学装置として機能する。このような構成であれば、ユーザーはフィルタアレイユニットを交換したことによる実効焦点距離の変化を意識せずに済み、1部品の交換だけでフォーカスずれの抑えられた波長変更が可能になる。
本実施例では、フィルタ素子と調整素子とを近接させているが、各素子を貼り合わせてもよい。1枚のガラス板で、フィルタ機能、およびフォーカス調整機能を有する素子を作製してもよい。例えば、調整素子として機能させる光学平板上にバンドパス機能をもつ薄膜を成膜することで、このような素子を作製することができる。その他にも調整素子の材質に分光作用のあるガラス材(例えば、色素配合)を用いたり、表面にナノ構造を設けることでも同様の機能を持たせることが可能である。このような素子を作製することで、部品点数が減るだけでなく、ガラスと空気との界面の数が減るため、界面で発生する迷光を抑制することもできる。
以上説明したように、本実施例の構成によれば、1部品の交換だけで、分光波長を容易に変更できるとともに、実効焦点距離の差を補正することが可能である。
図5は、本実施例の光学装置300の模式図である。本実施例では、実施例1と異なる構成について説明し、実施例1と同様の構成については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
光学装置300は、フィルタ機能を有するFAE1,FAE2、および、フォーカス調整機能を有する調整素子OAE3,OAE4を備えるフィルタアレイユニットFOA2を有する。フィルタ素子と調整素子を近接配置した点では実施例2と同様であるが、フィルタアレイユニットFOA2はレンズアレイLAより被写体側に配置されている。
各小径レンズの位置は光学瞳の位置でもあるため、遠方の被写体像を結像する場合、フィルタアレイユニットFOA2には光軸に対して略平行の光束が入射する。光束が光軸に対して略平行である領域に実施例1,2で説明したガラス平板を挿入しても、ガラス平板に入射する光束はほぼ垂直入射になり、屈折が発生しないため、実効焦点距離を制御することはできない。
そこで本実施例では、フォーカス調整機能を得るため、調整素子の面に曲率を設け、屈折力を持たせている。本実施例では、図5に示されるように、調整素子OAE3の裏面に凸面を、調整素子OAE4の裏面に凹面を設けて、調整素子間で屈折力に差を与えている。このような屈折による光線角の補正を入れることで、各小径レンズの結像面を結像面IPに合わせこむことが可能になる。このような構成により、フィルタアレイユニットFOA2は、フィルタ機能とフォーカス調整機能を併せ持つことが可能となる。
なお、本実施例では、曲面を調整素子の裏面(結像面IP側)に設けたが、屈折力が与えられればどちらの面に曲面を設けてもよい。仮に、フィルタ素子が入射光の入射特性に強い場合、表面(被写体側)を平面に設定した方が光線の入射角を小さく抑えることができる。
また本実施例も実施例2と同様にフィルタ素子と調整素子とを一体化してもよい。方法は貼り合わせであっても、調整素子(例えば、レンズ)そのものにフィルタ機能を持たせてもよい。
以上説明したように、本実施例の構成によれば、1部品の交換だけで、分光波長を容易に変更できるとともに、実効焦点距離の差を補正することが可能である。
図6は、本実施例4の光学装置400の模式図である。本実施例では、実施例1と異なる構成について説明し、実施例1と同様の構成については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
光学装置400は、フィルタ機能を有するフィルタ素子FAE3,FAE4、およびフォーカス調整機能を有する調整素子OAE5,OAE6を備えるフィルタアレイユニットFOA3を有する。フィルタアレイユニットFOA3は、実施例3と同様にレンズアレイLAより被写体側に配置されている。本実施例では、調整素子OAE5,OAE6に回折素子を配置することで、フォーカス調整機能を実現している。すなわち、実施例3では屈折の原理を用いることで各調整素子にフォーカス調整機能を持たせているが、本実施例では回折の原理を用いることで各調整素子にフォーカス調整機能を持たせている。実施例3では調整素子に異なる曲率の曲面を成型する必要があるが、本実施例では同一の回折格子設計で同様の効果が得られる場合もあるため、設計によっては部品の共通化が可能となる。結果として、低コストにフィルタアレイを作製可能である。
以上説明したように、本実施例の構成によれば、1部品の交換だけで、分光波長を容易に変更できるとともに、実効焦点距離の差を補正することが可能である。
図7は、撮像システム500の模式図である。撮像システム500は、本実施例では、実施例1の光学装置100を有するが、各実施例のいずれかの光学装置を有していてもよい。光学装置100は、カメラBに装着されている。図3の結像面IPに対応する位置には、カメラB内の撮像センサIPSが配置されている。レンズアレイLAより被写体側には、中間像面IP1の位置に中間像を生成するための対物レンズOL、および中間像を平行光に変換するためのコリメートレンズCLが配置されている。中間像面IP1に結像された中間像は、撮像センサIPSにレンズアレイの数だけ再結像される。このような構成により、レンズアレイLA、フィルタアレイFA、およびフォーカス調整素子アレイOAの系を変更しなくとも、対物レンズOLを交換するだけで画角変更が可能な撮像系を実現することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
なお、フィルタアレイが設けられていない場合でも、各小径レンズが結像しようとする光束がレンズアレイ内で異なる状況ならば、本発明が有効である。例えば、各小径レンズが結像する被写体が異なり、被写体を照らす照明か、または被写体距離が異なるような場合である。このような光学系は、3バンドより多い分光画像を取得できるマルチバンドカメラではなく、多数の物体を個別に同時撮像する多眼カメラに近い。異なる被写体からの光束を同一撮像面上に結像しようとする場合も、本発明のようにフォーカス機能を有する調整素子を導入してやれば、それぞれのタイル像のフォーカスを適切に調整することができる。この場合、本発明の「実効焦点距離」は、小径レンズと対応する調整素子の合成焦点距離になる。
また、各実施例では、フィルタ素子は、小径レンズの前方に配置されているが、結像面IPへの結像に寄与する光線が、光路上のどこかでフィルタリングされていればよいので、必ずしも小径レンズの前方に配置されている必要はない。
また、各実施例では、小径レンズは同一の設計であるが、同一設計でなくともよい。例えば、図7の構成では、コリメートレンズCLの光軸から離れるほど、小径レンズは偏心収差の影響を大きく受ける。この影響を緩和するため、レンズアレイ内で異なるレンズ構成にしたり、小径レンズの光軸を傾けたりするなど、収差補正の強弱がついていてもよい。
また、各実施例では、各小径レンズは1枚の正レンズとして記載されているが、複数枚から成るレンズ群であってもよい。各小径レンズをレンズ群として構成する場合、各種収差補正の観点から、正レンズと負レンズの組み合わせであることが好ましい。フィルタ素子の組み合わせに変化があっても、実効焦点距離(軸上色収差)や像倍率(倍率色収差)の変動が小さくなるように、ダブレット以上の色消しレンズであることがより好ましい。
また、各実施例では、2種類のフィルタ素子が設けられているが、実効焦点距離の差が発生する状況なら同様である。例えば、一方の小径レンズだけに対応するように設けられていてもよい。
また、各実施例では、フィルタ素子は透過波長域がそれぞれ異なる光学バンドパスフィルタを用いているが、本発明はこれに限定されない。例えば、透過光線の性質を変化させ、実効焦点距離に差が生じる素子の組み合わせを用いてもよい。また、偏光方位によって屈折率が異なる偏光フィルタを用いてもよい。
LAE1 小径レンズ(第1の結像部)
LAE2 小径レンズ(第2の結像部)
OA 調整素子アレイ(光学系)
OAE1,3,5 調整素子(第1の光学部)
OAE2,4,6 調整素子(第2の光学部)
FAE1 フィルタ素子(第1フィルタ素子)
FAE2 フィルタ素子(第2フィルタ素子)

Claims (10)

  1. 物体の第1及び第2の像を形成する第1及び第2の結像部の光路上に挿抜可能な第1及び第2の光学部を有し、
    前記第1の結像部の光軸上に前記第1の光学部が配置されたとき、第1波長における前記第1の結像部及び前記第1の光学部の合成焦点距離は、前記第1波長における前記第1の結像部の焦点距離よりも基準焦点距離に近く、
    前記第2の結像部の光軸上に前記第2の光学部が配置されたとき、前記第1波長よりも短い第2波長における前記第2の結像部及び前記第2の光学部の合成焦点距離は、前記第2波長における前記第2の結像部の焦点距離よりも前記基準焦点距離に近いことを特徴とする光学系。
  2. 前記第1の結像部の光軸上に前記第1の光学部が配置されたとき、前記第1波長における前記第1の結像部及び前記第1の光学部の合成焦点距離は前記基準焦点距離となり、
    前記第2の結像部の光軸上に前記第2の光学部が配置されたとき、前記第2波長における前記第2の結像部及び前記第2の光学部の合成焦点距離は前記基準焦点距離となることを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記第1の結像部の光軸上に前記第1の光学部が配置され、前記第2の結像部の光軸上に前記第2の光学部が配置されていないとき、前記第1波長における前記第1の結像部及び前記第1の光学部の合成焦点距離は、前記第2波長における前記第2の結像部の焦点距離となり、
    前記第2の結像部の光軸上に前記第2の光学部が配置され、前記第2の結像部の光軸上に前記第2の光学部が配置されていないとき、前記第2波長における前記第2の結像部及び前記第2の光学部の合成焦点距離は、前記第1波長における前記第1結像部の焦点距離となることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系。
  4. 前記第1の光学部の厚さは、前記第2の光学部の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の光学系。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学系と、
    前記第1の結像部の光路上に配置され、第1光学特性を有する第1フィルタ素子、および前記第2の結像部の光路上に配置され、第2光学特性を有するフィルタアレイとを有することを特徴とする光学装置。
  6. 第1及び第2の結像部を備えるレンズ部を更に有することを特徴とする請求項5に記載の光学装置。
  7. 前記第1波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、前記第1の結像部の前記第1波長のF値をF、前記第2波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、前記第2の結像部の前記第2波長のF値をFとするとき、
    0.001<2*σ*F<0.180
    0.001<2*σ*F<0.180
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項6に記載の光学装置。
  8. 前記第1の光学部の厚みをd[mm]、前記第1の光学部の屈折率をn、前記第1波長帯域の第1波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、前記第1の結像部の前記第1波長のF値をF、前記第2の光学部の厚みをd[mm]、前記第2の光学部の屈折率をn、前記第2波長帯域の第2波長の点像の許容スポット径をσ[mm]、前記第1の結像部の前記第1波長のF値をFとするとき、

    なる条件式を満足することを特徴とする請求項6又は7に記載の光学装置。
  9. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学系と、
    該光学系が装着される撮像装置とを備えることを特徴とする撮像システム。
  10. 請求項5乃至8の何れか1項に記載の光学装置と、
    該光学装置が装着される撮像装置とを備えることを特徴とする撮像システム。
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