JP2009174379A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒を最適温度範囲まで効果的に昇温させると共に、触媒が劣化温度に達してしまうことを適切に防止する。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関からの排気ガスの浄化を行うために利用される。第1の熱輸送手段は、触媒の上流側の排気通路に設けられており、高温領域で作動するように構成されており、排気ガスの熱を回収して蓄熱体へ輸送する。また、第2の熱輸送手段は、触媒に設けられており、第1の熱輸送手段が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように構成されており、蓄熱体に蓄熱された熱を当該触媒へ輸送する。これにより、劣化温度以下で最適温度範囲の温度に、触媒7を適切に維持することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関からの排気ガスの浄化を行うために利用される。第1の熱輸送手段は、触媒の上流側の排気通路に設けられており、高温領域で作動するように構成されており、排気ガスの熱を回収して蓄熱体へ輸送する。また、第2の熱輸送手段は、触媒に設けられており、第1の熱輸送手段が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように構成されており、蓄熱体に蓄熱された熱を当該触媒へ輸送する。これにより、劣化温度以下で最適温度範囲の温度に、触媒7を適切に維持することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関からの排気ガスの浄化を行う技術分野に関する。
従来から、排気通路上に設けられた触媒の温度を、最適な浄化性能が得られる温度(以下、「最適温度範囲」とも呼ぶ。)に維持する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、内燃機関の始動時において、蓄熱材で発生した熱を利用して触媒を昇温させる技術が記載されている。また、特許文献2には、排気通路上に設けられた作動温度領域が異なるヒートパイプを利用して、触媒を最適温度範囲に維持すると共に、触媒が劣化してしまうような温度(以下、「劣化温度」とも呼ぶ。)に達してしまうことを防止する技術が記載されている。その他にも、本発明に関連する技術が、特許文献3に記載されている。
しかしながら、上記の特許文献1乃至3に記載された技術では、触媒を最適温度範囲まで昇温させることと、触媒が劣化温度に達してしまうことを防止することの両方を適切に行うことが困難であった。具体的には、特許文献1に記載された技術では、触媒が劣化温度に達してしまうことを適切に防止することが困難であり、特許文献2に記載された技術では、触媒を最適温度範囲まで適切に昇温させることが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、触媒を最適温度範囲まで効果的に昇温させることができる共に、触媒が劣化温度に達してしまうことを適切に防止可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関からの排気ガスを触媒によって浄化する内燃機関の排気浄化装置は、熱を蓄熱する蓄熱体と、前記触媒の上流側の排気通路に設けられると共に、高温領域で作動するように構成されており、前記排気ガスの熱を回収して前記蓄熱体へ輸送する第1の熱輸送手段と、前記触媒に設けられると共に、前記第1の熱輸送手段が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように構成されており、前記蓄熱体に蓄熱された熱を当該触媒へ輸送する第2の熱輸送手段と、を備えている。
上記の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関からの排気ガスの浄化を行うために好適に利用される。具体的には、第1の熱輸送手段は、触媒の上流側の排気通路に設けられており、高温領域で作動するように構成されており、排気ガスの熱を回収して蓄熱体へ輸送する。これにより、排気温度が例えば触媒が劣化するような高温である場合に、排気ガスの熱を適切に放熱することができ、排気温度を低下させることができる。よって、触媒が劣化温度に達してしまうことを適切に防止することが可能となる。一方、第2の熱輸送手段は、触媒に設けられており、第1の熱輸送手段が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように構成されており、蓄熱体に蓄熱された熱を当該触媒へ輸送する。これにより、触媒温度が低い場合(例えば最適温度範囲を下回るような温度である場合)において、蓄熱体に蓄熱された熱を触媒に対して適切に伝熱させることができる。よって、高排気温時に第1の熱輸送手段により放熱された熱を利用して、触媒を昇温させることができる。したがって、触媒を最適温度範囲の温度まで効果的に昇温させることができると共に、触媒を最適温度範囲に適切に維持することができる。
以上より、上記の内燃機関の排気浄化装置によれば、稼動部分などを用いることなく、触媒の温度制御を適切に行うことができる。具体的には、触媒を最適温度範囲まで効果的に昇温させて、最適温度範囲に維持することができると共に、触媒が劣化温度に達してしまうことを適切に防止することができる。つまり、劣化温度以下で最適温度範囲の温度に、触媒を適切に維持することが可能となる。
上記の内燃機関の排気浄化装置において好適には、前記第1の熱輸送手段は、前記触媒が劣化するような温度を含む高温領域で作動するように構成されており、前記第2の熱輸送手段は、前記触媒の最適な浄化性能が得られる温度以下の低温領域から作動するように構成されている。
上記の内燃機関の排気浄化装置の一態様では、前記内燃機関の停止時に、前記第2の熱輸送手段と前記蓄熱体とを非接触状態にする機構を更に備える。この態様によれば、内燃機関の停止時などにおいて、蓄熱体に蓄熱された熱が放熱されてしまうことを抑制することができる。したがって、内燃機関の始動時において、第2の熱輸送手段が蓄熱体より熱を得られる機会が増え、触媒を早期に暖機することが可能となる。つまり、触媒が最適温度範囲にまで到達する時間を短縮することが可能となる。
上記の内燃機関の排気浄化装置の他の一態様では、前記第1の熱輸送手段が設けられた箇所の上流側に設けられ、前記排気ガスの温度を検出する第1の温度検出手段と、前記第1の熱輸送手段が設けられた箇所の下流側で、且つ前記触媒の上流側に設けられ、前記排気ガスの温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記第1の熱輸送手段の故障判定を行う故障判定手段と、を更に備える。この態様によれば、第1及び第2の温度検出手段が検出した排気温度に基づいて、第1の熱輸送手段の故障判定を適切に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[第1実施例]
図1は、第1実施例に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたシステムの概略構成図を示す。なお、図1では、実線矢印はガスの流れを示している。
図1は、第1実施例に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたシステムの概略構成図を示す。なお、図1では、実線矢印はガスの流れを示している。
吸気通路3には外部から導入された空気(吸気)が通過し、エンジン4には吸気通路3より吸気が供給される。エンジン4は、図示しない燃焼室で、燃料と吸気との混合気を燃焼させることによって動力を発生する。エンジン4は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどに相当する。エンジン4における燃焼により発生した排気ガスは、排気通路5より排出される。
排気通路5上には、上流側から順に、排気熱回収器6と触媒7とが設けられている。排気熱回収器6は、熱交換を行うことで、排気ガスの熱を回収可能に構成されている。触媒7は、排気ガスを浄化可能に構成されている。触媒7は、所定の温度範囲(最適温度範囲)において、最適な浄化性能が得られる。例えば、触媒7は、NOx吸蔵還元触媒や三元触媒や酸化触媒などが用いられる。
また、排気熱回収器6にはヒートパイプ11が設けられており、触媒7にはヒートパイプ12が設けられている。具体的には、ヒートパイプ11は、一端が排気熱回収器6に設けられており、他端が蓄熱体13に設けられている。また、ヒートパイプ12は、一端が蓄熱体13に設けられており、他端が触媒7に設けられている。ヒートパイプ11、12は、内包する液体の蒸発と凝縮の潜熱を利用して熱輸送が可能に構成されており、蓄熱体13は、内部に蓄熱材などを備え、熱を蓄熱可能に構成されている。詳しくは、ヒートパイプ11は、高温領域で作動するように構成されており、ヒートパイプ12は、ヒートパイプ11が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように構成されている。つまり、ヒートパイプ11とヒートパイプ12とは、それぞれ作動温度領域が異なる。より詳しくは、ヒートパイプ11は、触媒7が劣化するような温度(劣化温度)を含む高温領域でのみ作動するように構成されており、ヒートパイプ12は、触媒7の最適な浄化性能が得られる温度以下の低温領域から作動するように構成されている。このように、ヒートパイプ11及びヒートパイプ12は、それぞれ本発明における第1の熱輸送手段及び第2の熱輸送手段に相当する。
ここで、ヒートパイプ11、12における動作について説明する。ヒートパイプ11は、低温領域ではほとんど作動せず、高温領域(劣化温度以上の温度領域)でのみ作動するように構成されている。そのため、ヒートパイプ11は、排気温度が例えば触媒7が劣化するような高温である場合に作動して、排気ガスの熱を蓄熱体13へ熱伝達する。つまり、ヒートパイプ11は、白抜き矢印A1で示すように、排気熱回収器6で回収された排気ガスの熱を蓄熱体13へ輸送(放熱)する。これにより、劣化温度以上であるような排気ガスの温度を、適切に低下させることが可能となる。したがって、劣化温度以上の排気ガスが触媒7に供給されることを抑制することができ、触媒7が劣化温度に達してしまうことを適切に防止することが可能となる。また、ヒートパイプ11は、高温領域で作動するため、触媒7のSOx被毒を回復するための制御(以下、「被毒回復制御」とも呼ぶ。)を実行した場合に、触媒7が劣化温度に達してしまうことを防止しつつ、SOx被毒回復に最適な温度範囲に触媒7を適切に維持することができる。
これに対して、ヒートパイプ12は、高温領域ではほとんど作動せず、低温(最適温度範囲以下の温度)から作動するように構成されている。そのため、ヒートパイプ12は、触媒温度が低い場合(例えば最適温度範囲を下回るような温度である場合)に作動して、蓄熱体13に蓄熱された熱を触媒7に熱伝達する。つまり、ヒートパイプ12は、白抜き矢印A2で示すように、蓄熱体13に蓄熱された熱(ヒートパイプ11より輸送されて蓄熱された熱に相当する)を触媒7へ輸送(伝熱)する。これにより、高排気温時にヒートパイプ11により放熱された熱を利用して、触媒7を昇温させることができる。したがって、減速時など、排気温度とともに触媒7の温度が低下した場合において、触媒7を最適温度範囲の温度まで効果的に昇温させることができると共に、触媒7を最適温度範囲に適切に維持することができる。
以上説明した第1実施例によれば、ヒートパイプ11、12を利用することにより、稼動部分などを用いることなく、触媒7の温度制御を適切に行うことができる。具体的には、触媒7を最適温度範囲まで効果的に昇温させて、最適温度範囲に維持することができると共に、触媒7が劣化温度に達してしまうことを適切に防止することができる。つまり、劣化温度以下で最適温度範囲の温度に、触媒7を適切に維持することが可能となる。したがって、第1実施例によれば、排気浄化を促進することができると共に、触媒7の劣化を防止することができる。
(具体例)
次に、図2及び図3を説明して、ヒートパイプ11、12の具体例について説明する。ここでは、熱容量が350℃付近の温度にあり、700℃を超える温度で劣化が発生するような触媒7を用いた場合を例に挙げる。ヒートパイプ11、12は、このような触媒7を最適温度範囲まで効果的に昇温させることができる共に、当該触媒7が劣化温度に達してしまうことを適切に防止可能なように構成されている。
次に、図2及び図3を説明して、ヒートパイプ11、12の具体例について説明する。ここでは、熱容量が350℃付近の温度にあり、700℃を超える温度で劣化が発生するような触媒7を用いた場合を例に挙げる。ヒートパイプ11、12は、このような触媒7を最適温度範囲まで効果的に昇温させることができる共に、当該触媒7が劣化温度に達してしまうことを適切に防止可能なように構成されている。
図2は、ヒートパイプ11、12の作動特性の一例を示す図である。図2(a)は、ヒートパイプ11の作動特性を示している。具体的には、図2(a)は、横軸に排気温度(℃)を示し、縦軸に排気ガスからの放熱量(ヒートパイプ11による放熱量)を示している。これより、ヒートパイプ11は、排気温度が700℃未満ではほとんど作動せず、排気温度が700℃以上で作動する。詳しくは、ヒートパイプ11は、排気温度が700℃以上となった場合に、破線領域B1に示すように、蓄熱体13に対して急激に放熱し始める(つまり熱伝達量が大きくなる)。また、破線領域B2に示すように、排気温度が700℃をある程度超える温度となった場合に、ヒートパイプ11の放熱量が低下する(言い換えるとヒートパイプ11が放熱限界に達する)、又は蓄熱体13が吸熱限界に達する。
このようにヒートパイプ11を構成することにより、排気温度が例えば触媒7が劣化するような高温(700℃以上の温度)である場合に、排気ガスの熱を適切に放熱することができ、排気温度を低下させることができる。よって、排気温度の上昇時に、触媒7の温度上昇を軽減することができる。したがって、ヒートパイプ11によれば、触媒7が劣化温度に達してしまうことを適切に防止することが可能となる。なお、上記のような特性を具備させるため、ヒートパイプ11として可変コンダクタンスヒートパイプなどを用いることが望ましい。更に、内包する液体量を多くして、熱伝達量を大きくしたものを用いることが望ましい。
これに対して、図2(b)は、ヒートパイプ12の作動特性を示している。具体的には、図2(b)は、横軸に触媒温度(℃)を示し、縦軸に触媒7への伝熱量(ヒートパイプ12から触媒7への伝熱量)を示している。これより、ヒートパイプ12は、触媒温度が350℃以下の低温から作動し、触媒温度が350℃程度で伝熱量がピークとなり(破線領域B3参照)、触媒温度が350℃を超えると伝熱量が低下していく。
このようにヒートパイプ12を構成することにより、触媒温度が低い場合(例えば最適温度範囲をかなり下回るような温度である場合)において、蓄熱体13に蓄熱された熱を触媒7に適切に伝熱させることができる。詳しくは、触媒7の熱容量に相当する温度(350℃)付近で、ヒートパイプ12の伝熱量が最も大きくなる(なお、このような温度以上になると、触媒7はほとんど熱を奪わなくなる)。よって、触媒温度の低下時に、触媒7の温度を適切に上昇させることができる。したがって、ヒートパイプ12によれば、触媒7を最適温度範囲の温度まで効果的に昇温させることができると共に、触媒7を最適温度範囲に適切に維持することができる。なお、上記のような特性を具備させるため、ヒートパイプ12として、一般的な構造のヒートパイプなどを用いることが望ましい。更に、内包する液体量を少なくして、熱伝達に要する時間を短縮したものを用いることが望ましい。
図3は、上記したような特性を有するヒートパイプ11、12を用いた場合の、作用・効果を説明するための図である。図3は、横軸に排気温度(℃)を示し、縦軸に触媒温度を示している。具体的には、実線C1はヒートパイプ11、12を用いた場合のグラフを示しており、破線C2はヒートパイプ11、12を用いなかった場合のグラフを示している。
実線C1と破線C2とを比較すると、破線領域D1に示すように、ヒートパイプ11、12を用いた場合には、排気温度の低下時に触媒7の温度が適切に上昇していることがわかる。具体的には、触媒7の温度が最適温度範囲の温度まで効果的に上昇していることがわかる。更に、破線領域D2に示すように、ヒートパイプ11、12を用いた場合には、排気温度の上昇時に触媒7の温度上昇が軽減されていることがわかる。具体的には、触媒7の温度が劣化温度に達してしまうことが適切に抑制されていることがわかる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例について説明する。図4は、第2実施例に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたシステムの概略構成図を示す。なお、図1と同様の符号を付した構成要素は同一の意味を有するものとして、その説明を省略する。
次に、本発明の第2実施例について説明する。図4は、第2実施例に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたシステムの概略構成図を示す。なお、図1と同様の符号を付した構成要素は同一の意味を有するものとして、その説明を省略する。
第2実施例に係る内燃機関の排気浄化装置は、ヒートパイプ12の代わりにヒートパイプ12aを有する点で、第1実施例に係る内燃機関の排気浄化装置(図1参照)と異なる。ヒートパイプ12aは、基本的には、ヒートパイプ12と同様の機能を有する。つまり、ヒートパイプ12aは、本発明における第2の熱輸送手段に相当し、ヒートパイプ11が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように、詳しくは触媒7の最適な浄化性能が得られる温度以下の低温領域から作動するように構成されている。しかしながら、ヒートパイプ12aは、エンジン4の停止時などにおいて、蓄熱体13と非接触状態になるように構成されている。例えば、ヒートパイプ12aは、図示しないアクチュエータなどにより、矢印E1で示すように移動可能に構成されている。つまり、蓄熱体13と非接触状態となる位置(破線で示す位置)まで、移動可能に構成されている。
このようなヒートパイプ12aを用いることにより、エンジン4の停止時などにおいて、蓄熱体13に蓄熱された熱がヒートパイプ12aを介して触媒7に伝達されることを抑制することができる。つまり、蓄熱体13に蓄熱された熱が放熱されてしまうことを抑制することができる。したがって、エンジン4の始動時において、ヒートパイプ12aが蓄熱体13より熱を得られる機会が増え、触媒7を早期に暖機することが可能となる。つまり、触媒7が最適温度範囲にまで到達する時間を短縮することが可能となる。
なお、上記のようにアクチュエータによりヒートパイプ12aを移動させることで、ヒートパイプ12aと蓄熱体13とを非接触状態にすることに限定はされない。他の例では、ヒートパイプ12aを移動させる代わりに、蓄熱体を移動させることで、ヒートパイプと蓄熱体とを非接触状態にすることができる。
[第3実施例]
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例では、排気温度に基づいて、ヒートパイプ11の故障判定を行う点で、前述した第1及び第2実施例と異なる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例では、排気温度に基づいて、ヒートパイプ11の故障判定を行う点で、前述した第1及び第2実施例と異なる。
図5は、第3実施例に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたシステムの概略構成図を示す。なお、図5では、実線矢印はガスの流れを示しており、破線矢印は信号の入出力を示している。また、図1と同様の符号を付した構成要素は同一の意味を有するものとして、その説明を省略する。
第3実施例に係る内燃機関の排気浄化装置は、排気通路5上に排気温度センサ14、15が設けられていると共に、ECU(Engine Control Unit)20を具備する点で、第1実施例に係る内燃機関の排気浄化装置と異なる。具体的には、排気温度センサ14は、ヒートパイプ11が設けられた箇所の上流側の排気通路5上に設けられている。また、排気温度センサ15は、ヒートパイプ11が設けられた箇所の下流側で、且つ触媒7の上流側の排気通路5上に設けられている。排気温度センサ14、15は、それぞれ排気温度を検出し、検出した排気温度に対応する検出信号をECU20に供給する。なお、排気温度センサ14、15は、それぞれ、本発明における第1の温度検出手段及び第2の温度検出手段に相当する。
ECU20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備えて構成され、車両内の構成要素(エンジン4など)に対して制御を行う。第3実施例では、ECU20は、主に、本発明における故障判定手段として機能し、ヒートパイプ11の故障判定を行う。具体的には、ECU20は、排気温度センサ14が検出した排気温度と排気温度センサ15が検出した排気温度との差に基づいて、ヒートパイプ11の故障判定を行う。
ここで、ヒートパイプ11の故障判定方法について具体的に説明する。エンジン4から排出される排気ガスの温度がヒートパイプ11の作動温度領域内にある場合、ヒートパイプ11が正常に作動しているならば、排気ガスの熱は蓄熱体13へ放熱されるため、排気温度はヒートパイプ11の前後で差が生じるものと考えられる。即ち、ヒートパイプ11の下流側で検出される排気温度は、上流側で検出される排気温度よりも低いものと考えられる。これに対して、ヒートパイプ11が故障しているならば、排気ガスの熱は蓄熱体13へほとんど放熱されないため、ヒートパイプ11の上流側及び下流側で検出される排気温度にほとんど差は生じないものと考えられる。以上のような原理より、ECU20は、排気温度センサ14が検出した排気温度(ヒートパイプ11の上流側の排気温度)と排気温度センサ15が検出した排気温度(ヒートパイプ11の下流側の排気温度)との差に基づいて、ヒートパイプ11の故障判定を行う。
具体的には、ECU20は、排気温度センサ14が検出した排気温度から排気温度センサ15が検出した排気温度を減算した値が所定値未満である場合には、ヒートパイプ11が故障しているとの判定を下す。これに対して、ECU20は、排気温度センサ14が検出した排気温度から排気温度センサ15が検出した排気温度を減算した値が所定値以上である場合には、ヒートパイプ11が故障していない(正常である)との判定を下す。
更に、ECU20は、ヒートパイプ11が故障しているとの判定を下した場合、触媒7のSOx被毒を回復するための制御(被毒回復制御)の実行を禁止する。こうするのは、被毒回復制御を実行した場合には排気温度は劣化温度付近の高温となる傾向にあるため、ヒートパイプ11が故障している場合には、SOx被毒回復に最適な温度範囲に適切に維持することができずに、触媒7が劣化温度に達してしまう可能性があるからである。つまり、ECU20は、触媒7が劣化温度に達してしまうことを確実に防止するために、ヒートパイプ11が故障している場合には、被毒回復制御の実行を禁止する。これにより、触媒7の劣化を未然に防止することが可能となる。
なお、図5ではヒートパイプ12を有する内燃機関の排気浄化装置を示したが、ヒートパイプ12の代わりにヒートパイプ12aを有する内燃機関の排気浄化装置に対しても、前述したようなヒートパイプ11の故障判定方法を行うことができる。つまり、第2実施例に係る内燃機関の排気浄化装置(図4参照)に対して、排気温度センサ14、15及びECU20を新たに設けることで、前述したような第3実施例に係る処理を行うことができる。
3 吸気通路
4 エンジン
5 排気通路
6 排気熱回収器
7 触媒
11、12、12a ヒートパイプ
13 蓄熱体
14、15 排気温度センサ
20 ECU
4 エンジン
5 排気通路
6 排気熱回収器
7 触媒
11、12、12a ヒートパイプ
13 蓄熱体
14、15 排気温度センサ
20 ECU
Claims (4)
- 内燃機関からの排気ガスを触媒によって浄化する内燃機関の排気浄化装置であって、
熱を蓄熱する蓄熱体と、
前記触媒の上流側の排気通路に設けられると共に、高温領域で作動するように構成されており、前記排気ガスの熱を回収して前記蓄熱体へ輸送する第1の熱輸送手段と、
前記触媒に設けられると共に、前記第1の熱輸送手段が作動する温度領域よりも低温領域から作動するように構成されており、前記蓄熱体に蓄熱された熱を当該触媒へ輸送する第2の熱輸送手段と、を備えていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記第1の熱輸送手段は、前記触媒が劣化するような温度を含む高温領域で作動するように構成されており、
前記第2の熱輸送手段は、前記触媒の最適な浄化性能が得られる温度以下の低温領域から作動するように構成されている請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記内燃機関の停止時に、前記第2の熱輸送手段と前記蓄熱体とを非接触状態にする機構を更に備える請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記第1の熱輸送手段が設けられた箇所の上流側に設けられ、前記排気ガスの温度を検出する第1の温度検出手段と、
前記第1の熱輸送手段が設けられた箇所の下流側で、且つ前記触媒の上流側に設けられ、前記排気ガスの温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記第1の熱輸送手段の故障判定を行う故障判定手段と、を更に備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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