JP2009173933A - 向上した使用性及び毒学的性質を有するベンゾチオキサンテン染料 - Google Patents

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Abstract

【課題】
加工装置の腐食を避けることができ、取り扱いの際の工業的な衛生を改善でき、そして消費財及び食品包装材の着色などの規制用途に安全であることができる品質でベンゾチオキサンテン染料を提供すること。
【解決手段】
プラスチック中での加工の際に低減した腐食挙動を有するC.I.ソルベントオレンジ63を、原料のジブロモ含分から生ずる副生成物中の有機臭素の残留量を制御することによって得ることができ、こうして得られたC.I.ソルベントオレンジ63は、変異原性試験及び感作試験において陰性であり、取り扱い及び加工の際の改善された工業的な衛生と、及び消費財、食品包装材及び玩具の着色などの規制された最終用途における安全なエンドユースを可能にする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、加工処理装置の腐食を防止し、そして毒性の面でかなりより良好な性質を有する、改善されたベンゾチオキサンテン染料に関する。
ベンゾチオキサンテン染料は、蛍光染料としての用途に当技術分野において周知である(米国特許第3,828,072号明細書)。C.I.ソルベントオレンジ63(構造番号C.I.68550,CASナンバー16294−75−0,Hostasol Red GGの商号でクラリアントからも製造されている)は、明るい蛍光の色相を有する公知のポリマー可溶性染料であり、例えば、様々なプラスチック材料製の警告マーカー及び車線区分テープの製造に広く使用されている。
C.I.ソルベントオレンジ63及び他のベンゾチオキサンテン化合物の改善された合成法が、欧州特許出願公開第0 492 232号明細書に記載されており、より高い収率、及び蛍光であるために必要な純度を与える。
最近、C.I.ソルベントオレンジ63の一部の加工業者、特に薄い車線区分テープの製造業者が、彼らの加工装置の金属製部分(押出機の胴部、スラブダイ)上の腐食を報告した。様々な検討の後、本発明者らは、使用されたソルベントオレンジ63染料中の有機臭素含の含有率と腐食の発生との相関を疑った。一部の臭素化有機難燃剤の場合には、プラスチック加工条件(高温度、機械的剪断、空気の酸素及び湿気)において、有機臭素の一部が、金属製部材に腐食性の臭化水素酸の形で放出されるのであろうと仮定された。
それ故、本発明者らは、通常の精製方法、例えば結晶化及び溶剤での洗浄によって染料を精製することを試みた。しかし、その結果は、腐食活性は変化しなかったため、期待外れだった。
同じ時期に、本発明者らは、793/93/EECや、67/548/EEC及びそれらの修正のような、製品安全性に関する新しいより厳しい指令が将来導入されることに備えるために、我々の製品について幾つかの重要な毒性を試験した。その際に、本発明者らは、現在の純度要求(重金属、芳香族アミン類の含有量)を完全に満たしそして今のところは安全なものと見なされるソルベントオレンジ63製品が、これらの実験において毒性の面で好ましくない結果を与えることに気づいた。腐食試験には様々なグレードのソルベントオレンジ63を使用できるために、本発明者らは、これらの全てを、製品安全性評価のための幾つかの遺伝毒性試験の一つであるエームス試験(Ames test)に付すことを決定した。
エームス試験は、微生物、細胞及び組織培養に対する物質の変異原効果、それゆえ、それらの潜在的な発ガン効果のスクリーニングである。これは、ガンの最も通常の原因は、DNAの損傷によって引き起こされる体細胞の変異であるという観察に基づく。それ故、バクテリアのDNAを損傷しそして変異を誘発する化学剤は、哺乳類の細胞に変異を引き引き起こしやすい。試験は、バクテリアを用いて行われ、これは、速くて比較的安上がりな結果を与え、そして議論の多い動物での試験を避ける。使用される菌株は、OECD471によって推奨されるものの中でもサルモネラティフィムリウム(Salmonella typhimurium)及び大腸菌(Escherichia coli)である。
驚くべきことに、加工が原因の腐食問題を有するソルベントオレンジ63のバッチが、代謝活性化の存在下にサルモネラ ティフィムリウム菌株TA98に対し変異原であった。また同様に、上述に報告したように染料を精製する試みは、毒性の面での挙動の改善をもたらさなかった。本発明者らは、更に、製品の潜在的な皮膚感作性を評価するために、同じサンプルをLLNAスクリーニングに付した。
局所リンパ節試験(local lymph node assay, LLNA)は、免疫毒性を有する物質の同定及び特徴付けのために医薬、化学、消費者製品及び化粧料工業によって使用されているモルモット感作試験の代替法である。
エームス試験の場合と同じように、加工が原因の腐食問題を有するソルベントオレンジ63のバッチが感作を示すという結果であった。
米国特許第3,828,072号明細書 欧州特許出願公開第0 492 232号明細書
それ故、本発明の課題の一つは、加工装置の腐食を避けることができ、取り扱いの際の工業的な衛生を改善でき、そして消費財及び食品包装材の着色などの規制用途に安全であることができる品質でベンゾチオキサンテン染料を提供することである。
驚くべきことに、或る一定の量、通常1〜9重量%の量の臭素化ベンゾチオキサンテンが上記の望ましくない効果の原因であることが見出された。
驚くべきことに、更に、ジブロモベンズアントロン類、特に3,9−ジブロモベンズアントロンの量を0.5%またはそれ未満に減少させるために、原料、すなわち3−ブロモベンズアントロン類を精製するだけで、該染料の望ましくない腐食効果及び毒性効果が排除されることが見出された。
それ故、本願の一つの発明は、消費財及び包装材の着色のためのベンゾチオキサンテン染料組成物の使用であって、前記ベンゾチオキサンテン染料組成物が、次式(1)
Figure 2009173933
で表される化合物を少なくとも99.0重量%の割合で含み、及び次式(2)
Figure 2009173933
で表される化合物を0.5重量%以下でしか含まず、なお前記両式中、R1及びR2は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたは塩素であり、前記重量%は、ベンゾチオキサンテン染料組成物の全重量(100%)に基づくことを特徴とする、前記使用である。
残部、好ましくは0.6重量%までの残部は、無機塩、例えばNaBr、水またはこれらの組み合わせであることができる。
好ましい態様の一つでは、R1及びR2は両方とも水素である。
他の好ましい態様の一つでは、式(2)の化合物は、次のものである。
Figure 2009173933
[式中、R1及びR2は、上記の意味を有し、最も好ましくは両方とも水素である]
本願の他の発明は、前記ベンゾチオキサンテン染料が、ジブロモベンズアントロン類、特に3,9−ジブロモベンズアントロンを最大でも0.5重量%の量でしか含まない3−ブロモベンズアントロン類から合成されたものである、上記使用である。
多くの国で食品及び消費財の法律が適用される消費材には次ものなどが含まれる:
− 食品の製造、処理、流通または消費に使用されることが意図され、そのため食品と接触するかまたは食品に作用することが意図された物品;
− 化粧料製品またはタバコ製品と接触することが意図された箱、容器または他の包装材;
− 口の粘膜との接触が意図された物品;
− ボディケア用に意図された物品;
− 玩具及びジョーク品;
− 人の身体に一定期間接触することが意図された物品、例えば衣服、ベッドリネン、マスク、かつら、ヘアピース、つけまつげ、ブレスレット、眼鏡のフレーム。
本願の他の発明は、消費財及び食品包装材の着色のためのベンゾチオキサンテン染料組成物であって、前記ベンゾチオキサンテン染料組成物が、少なくとも99.0重量%の割合の次式(1)
Figure 2009173933
で表される化合物、及び0.5重量%以下の割合の次式(2)
Figure 2009173933
で表される化合物、なお上記両式中、R1及びR2は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたは塩素であり、及び
0〜0.6重量%の割合の無機塩、例えばNaBr、水またはこれらの組み合わせ、
からなり、前記重量%は、ベンゾチオキサンテン染料組成物の総重量(100%)に基づくことを特徴とする、前記ベンゾチオキサンテン染料組成物に関する。
他の態様の一つでは、R1及びR2は両方とも水素である。
他の好ましい態様の一つでは、式(2)の化合物は次のものである:
Figure 2009173933
[式中、R1及びR2は上記の意味を有し、最も好ましくは両方とも水素である]
本願の他の発明は、2−アミノチオフェノールと、ジブロモベンズアントロン、特に3.9−ジブロモベンズアントロンを最大でも0.5重量%の量でしか含まない3−ブロモベンズアントロンとを縮合し、次いでジアゾ化及び環化することを含む、非腐食性、非変異原性及び非皮膚感作性ベンゾチオキサンテン染料組成物を製造する方法に関する。
本願の他の発明は、上記の方法で製造された非腐食性、非変異原性及び非感作性ベンゾチオキサンテン染料組成物に関する。
ベンゾチオキサンテン染料は、C.I.ソルベントオレンジ63に典型の以下の反応式に従い合成することができる。
Figure 2009173933
実際の条件下では、ジブロモベンズアントロン、例えば3,9−ジブロモベンズアントロン(図2)も2−アミノチオフェノールと反応して、プロセスの終わりには、ベンゾチオキサンテン染料の臭素化異性体(図3)を与える。
図2−3,9ジブロモベンズアントロンの化学構造:
Figure 2009173933
図3−ソルベントオレンジ63の主たる臭素化異性体:
Figure 2009173933
ソルベントオレンジ63の上記臭素化異性体は、臭素化されていない染料と同じ色特性を有するために、測色法ではそれを検出、同定及び定量することはできない。更に、それの物理化学的性質も非常に似ているため、この臭素化染料は、通常の化学精製方法、例えば結晶化や溶剤での洗浄などでは分離することができない。
商業的に入手可能な3−ブロモベンズアントロンは、それのサンプルの総重量を基準にして通常は1重量%を超える量、多くの場合に1〜10重量%の量でジブロモベンズアントロン類、殆どの場合に3,9−ジブロモベンズアントロンを含む。ブロモベンズアントロンの純度は、以下に記載するようにHPLCによって評価することができる。
副生成物であるジブロモベンズアントロンの濃度を0.5重量%未満にまで減少させるためには、この副生成物を抽出する有機溶剤中に粗製3−ブロモベンズアントロンを分散させ、次いで濾過することを含む精製段階を行わなければならない。必要ならば溶剤での洗浄を繰り返すことができる。
この精製に好適な有機溶剤は、ジアルキル化カルボンアミド類、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−メチル−ピペリドン−2、N−ホルミル−モルホリン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、及びこれらの混合物であることができる。好ましい溶剤は、N−メチルピロリドンである。溶剤での洗浄は、好ましくは30〜50℃の温度で行われる。
得られた精製された3−ブロモベンズアントロンは、今や、ベンゾチオキサンテン染料の合成に導入することができる。合成のための方法は、当業者には既知であり、例えば欧州特許出願公開第0 492 232 A1号明細書の実施例15に記載されている。
3−ブロモベンズアントロンを、極性非プロトン性有機溶剤、例えばN−メチル−ピロリドン中で、強塩基、例えば水酸化ナトリウムの存在下に、高められた温度、例えば40〜120℃の温度で2−アミノチオフェノール類と反応させる。
得られた縮合生成物は、通常の方法で、例えば亜硝酸ナトリウムを用いてジアゾ化し、次いで高められた温度、例えば50〜100℃の温度で環化し、そして単離する。
生ずるベンゾチオキサンテン染料は、もはや、腐食効果、変異原効果または皮膚感作効果を示さない。
それ故、本発明者らは、染料自体ではなく、この染料の原料の特定の不純物の副生成物である臭素化不純物が、加工による腐食並びに潜在的な変異原及び皮膚感作作用の原因であるという実験的な証拠をつかんだ。
上記の純度規格を有するソルベントオレンジ63は、加工装置の腐食の回避のために、取り扱い及び加工中の工業的衛生の改善のために、並びに消費財、食品包装材及び玩具の着色のようなデリケートな最終用途の安全のために好ましい。
NMP=N−メチルピロリドン; DMF=ジメチルホルムアミド
ブロモベンズアントロンの純度の評価:
40mgの材料を50mLのDMF中に溶解することによってHPLC用のサンプルを調製した。これらを、Agilent 1100 HPLCシステムに注入した。カラムの流出液を、オンラインダイオード−アレイDAD検出器で監視した。様々な成分の分離は、30℃に維持したHypersil C18カラム(5μ、100mm長)で行った。移動相は、水とアセトニトリルの混合物からなり(最初の10分間は60:40、次の10分間は30:70、最後に分析の終了まで60:40の水:アセトニトリルの比率)、そして1.0mL/分の流速でポンプ輸送した。保持時間は、UV検出器で測定してそれぞれ次の通りであった。
*ベンズアントロン:8.7分
*3−クロロベンズアントロン:12.1分
*3−ブロモベンズアントロン:12.8分
*3,9−ジブロモベンズアントロン:18.4分
原料サンプル:
以下の3−ブロモベンズアントロンサンプルを使用した。この際、3,9−ジブロモベンズアントロンの含有率は、上記の条件でHPLCを用いて測定した:
サンプルA: 3,9−ジブロモベンズアントロン 0.3重量%
サンプルB: 3,9−ジブロモベンズアントロン 0.5重量%
サンプルC: 3,9−ジブロモベンズアントロン 1.9重量%(市販品、比較用)
サンプルD: 3,9−ジブロモベンズアントロン 8.3重量%(市販品、比較用)
サンプルAの調製:
精製した3−ブロモベンズアントロン(=サンプルB)200gを、50℃で30分間、NMP 800mlで洗浄し、次いで濾過し、そして80℃で乾燥した。
サンプルBの調製:
市販の3−ブロモベンズアントロン(=サンプルC)200gを、50℃で30分間、NMP 800mlで洗浄し、次いで濾過し、そして50℃で乾燥した。0.9重量%の3,9−ジブロモベンズアントロン含有率が達成された。この処理を、サンプルBの品質が得られるまで二回繰り返した。
ベンゾチオキサンテン染料の製造:
NMP 400ml中の2−アミノチオフェノール 63.2gの溶液を、粉末状水酸化ナトリウム 20.5gと一緒にし、そしてこの混合物を、窒素雰囲気下に、60℃で1時間攪拌した。次いで、NMP 850g中の3−ブロモベンズアントロン(上記のサンプルA、B、CまたはD)の溶液を加え、そして80℃で2時間攪拌することによって、縮合反応を完了した。次いで、水 58g及び亜硝酸ナトリウム51.75gを加え、そして32%(w/w)塩酸 75.4gを50℃で計量添加した。この混合物を70℃で3時間攪拌して環化を完了し、5℃まで冷却し、濾過し、そして得られたプレスケーキを、NMP 700g及び水 2Lで洗浄した。サンプルC及びDの場合には、NMP及び水でのこの最終の洗浄段階を二度繰り返した。110℃で乾燥した後、132gのC.I.ソルベントオレンジ63が得られた。
有機臭素の含有率(イオンの液体クロマトグラフィにより実験的に測定、DIN EN ISO 10304−1):
サンプルAからのソルベントオレンジ63: 0.06%有機Br
サンプルBからのソルベントオレンジ63:0.1%有機Br
サンプルCからのソルベントオレンジ63:0.36%有機Br(比較例)
サンプルDからのソルベントオレンジ63:1.6%有機Br(比較例)
最終の洗浄段階が、臭素化副生成物の量を減少できないことは明らかである。
腐食試験:
上記のサンプルAから製造しそしてポリエチレンテレフタレートキャリア中に分散したソルベントオレンジ63を0.5重量%の割合で含む顆粒状コンパウンドを、275℃で約8時間、一軸スクリュー押出機中で押出した。加工機の金属製部材に腐食の兆候は観察されなかった。
上記のサンプルBから製造しそしてポリエチレンテレフタレートキャリア中に分散したソルベントオレンジ63を0.5重量%の割合で含む顆粒状コンパンドを、275℃で約8時間、一軸スクリュー押出機中で押出した。加工機の金属製部材には腐食の兆候は観察されなかった。
上記のサンプルCから製造しそしてポリエチレンテレフタレートキャリア中に分散したソルベントオレンジ63を0.5重量%の割合で含む顆粒状コンパウンドを、275℃で約8時間、一軸スクリュー押出機中で押出した。加工機の金属製部材に僅かな腐食作用が観察された。
ポリエチレンテレフタレートキャリア中に分散させた上記のサンプルAに従うソルベントオレンジ63を0.5重量%の割合で含む顆粒状コンパウンドを、275℃で約8時間、一軸スクリュー押出機中で押出した。加工機の金属製部材にはっきりと腐食が観察された。
エームス試験
上述のようにして製造したソルベントオレンジ63を、変異原性に関してエームス試験に付した。使用した菌株は、OECD471によって推奨されるもののうち、サルモネラ ティフィムリウム及び大腸菌である。
サンプルA、B及びCからのソルベントオレンジ63の各バッチは、S9ミックスの存在下にサルモネラ ティフィムリウムTA98に対して変異原性ではなかったが、(サンプルDからの)より多量に有機臭素を含むバッチは、肝ミクロソーム活性(S9ミックス)があってもなくとも、これらの菌株に対して変異原性であった。
それ故、本発明者らは、染料自体ではなく、臭素化不純物が、潜在的な変異原活性の原因であるという実験的な証拠を得た。
LLNA試験
上述のように製造したソルベントオレンジ63を、適当なビヒクル、例えばアセトン:オリーブ油(4+1)中でOECDガイドライン429に従い皮膚感作についてLLNA試験に付した。
サンプルA及びBからのソルベントオレンジ63の各バッチは、皮膚感作体ではなかったが、(サンプルC及びDからの)より多量に有機臭素を含むバッチは、皮膚感作体であるとの結果となった。
この場合もまた、本発明者らは、染料自体ではなく臭素化不純物が、潜在的な感作活性の原因であるという実験的な証拠を得た。

Claims (9)

  1. 消費財及び食品包装材の着色のためのベンゾチオキサンテン染料組成物の使用であって、前記ベンゾチオキサンテン染料組成物が、次式(1)
    Figure 2009173933
    で表される化合物を少なくとも99.0重量%の割合で含み、及び次式(2)
    Figure 2009173933
    で表される化合物を0.5重量%以下の割合でしか含まず、なお、上記両式中、R1及びR2は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたは塩素であり、前記重量%は、ベンゾチオキサンテン染料組成物の総重量(100%)に基づく値であることを特徴とする前記使用。
  2. R1及びR2が両方とも水素である、請求項1の使用。
  3. 式(2)の化合物が、次式で表されるものである、請求項1または2の使用。
    Figure 2009173933
    [式中、R1及びR2は両方とも水素である]
  4. 上記ベンゾチオキサンテン染料が、ジブロモベンズアントロン類を最大でも0.5重量%の量でしか含まない3−ブロモベンズアントロン類から合成されたものである、請求項1〜3のいずれか一つの使用。
  5. ジブロモベンズアントロン類が3,9−ジブロモベンズアントロンである、請求項4の使用。
  6. 次式(1)
    Figure 2009173933
    で表される化合物を少なくとも99.0重量%の割合で含み、及び次式(2)
    Figure 2009173933
    で表される化合物を0.5重量%以下の割合でしか含まず、ただし上記両式中、R1及びR2は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたは塩素である、非腐食性、非変異原性及び非感作性ベンゾチオキサンテン染料組成物の製造方法であって、2−アミノチオフェノールと、ジブロモベンズアントロン類、特に3,9−ジブロモベンズアントロンを最大でも0.5重量%の量でしか含まない3−ブロモベンズアントロン類とを縮合し、次いでジアゾ化及び環化することを含む、前記方法。
  7. ジブロモベンズアントロン類を最大でも0.5重量%の量でしか含まない前記3−ブロモベンズアントロン類が、それを有機溶剤中で分散、洗浄し、次いで濾過することによって得られる、請求項6の方法。
  8. 有機溶剤が、ジアルキル化されたカルボンアミド類、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−メチル−ピペリドン−2、N−ホルミル−モルホリン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、またはこれらの混合物である、請求項7の方法。
  9. 請求項6〜8のいずれかの方法によって製造される、非腐食性、非変異原性及び非感作性のベンゾチオキサンテン染料組成物。
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