JP2009173270A - フロアマット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸音性能に優れたフロアマットを提供する。
【解決手段】前記フロアマット(10)は、2層以上の多孔質体層(1,2,3)のみからなり、裏面層(1)を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層(2)との境界面が、接着面と非接着面とからなり、前記非接着面が非接触面であって、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との間に独立した空間(4)が形成されている。また、裏面層を構成する多孔質体層の裏面側に窪み(14)を有することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、フロアマット(特には自動車用フロアマット)及びその製造方法に関する。
従来から、自動車内において、靴などに付着した土、砂、泥、砂利、雨水、泥水、あるいは搭乗者がこぼした飲料水などが自動車室内のフロアカーペットに付着して、フロアカーペットが汚れるのを防止するために、フロアカーペット上に自動車用フロアマットが敷かれている。当初のフロアマットは、防水性を優先していたため、フロアマット全体としての通気性が低く、その結果、吸音性能に劣る欠点もあった。
フロアマットの吸音性能を向上させることを目的としたフロアマットとして、例えば、特許文献1には、フロアマットの裏面に嵩高不織布を使用することによって吸音性能を高めることができることが開示されている(例えば、段落[0034]、[0044]、実施例6)。
また、吸音性能と防滑性能とを同時に向上させることを目的として、特許文献2(例えば、請求項1)には、通気性を有するマット本体と、通気孔が多数形成されると共に、下面に防滑用突起が多数突設され、上面に空間形成用突起が多数突設された軟質材からなる下敷きシートとを重ね合わせた吸音マットが、特許文献3(例えば、請求項1)には、不織布からなる裏材と、表皮材とを、所定の間隔をあけて並列する筋状の熱接着性樹脂で接着一体化したカーマットが、それぞれ、開示されている。
また、特許文献4(請求項1)、特許文献5(請求項1)、特許文献6(特許請求の範囲)、特許文献7(請求項1)は、吸音性について言及するものではないが、裏材として不織布が開示されているため、吸音性能に優れたものであると予測できる。
特開2003−40018号公報 特開2006−44644号公報 実用新案登録第3131839号公報 特開2002−4163号公報 特開2001−260734号公報 特開2000−185586号公報 特開2000−83795号公報
このような状況下、本発明の課題は、更に吸音性能に優れたフロアマットを提供することにある。
前記課題は、本発明による、2層以上の多孔質体層のみからなり、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との境界面が、接着面と非接着面とからなり、前記非接着面が非接触面であって、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との間に独立した空間が形成されていることを特徴とする、フロアマットにより解決することができる。
前記フロアマットは、本発明による、独立空間を形成するための凸部を有する金型と、平板との間に多孔質体を挟んだ状態で押圧することにより、凹部が形成された多孔質体を取得する工程、得られた凹部形成多孔質体と、別の多孔質体とを、その接触予定面の一部のみで接着して一体化する工程を含む、前記フロアマットの製造方法により製造することができる。
また、本発明のフロアマットの好ましい態様によれば、裏面層を構成する多孔質体層の裏面側に窪みを有する。
前記フロアマットは、本発明による、独立空間を形成するための凸部を有する金型と、裏面層の裏面側の窪みを形成するための凸部を有する金型との間に、多孔質体を挟んだ状態で押圧することにより、凹部及び窪みが形成された裏面層用多孔質体を取得する工程、得られた裏面層用多孔質体と、別の多孔質体とを、その接触予定面の一部のみで接着して一体化する工程を含む、前記フロアマットの製造方法により製造することができる。
本発明のフロアマットは、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との境界面が非接着面を含み、前記非接着面を通じて通気することができるため、吸音性能に優れている。また、本発明のフロアマットでは、裏面層と裏面隣接層との間に独立空間を設けることにより、前記空間内で共鳴し、吸音効果を更に高めることができる。更に、本発明の好適態様では、裏面層の裏面側に窪みを設けることにより、フロアマットを載置した場合、載置面と窪みによって独立した空間が形成され、その空間内で共鳴することにより、吸音効果を高めることができる。
本発明のフロアマットは、少なくとも2層の多孔質体層のみからなるフロアマットであって、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との接着を、その境界面の全面ではなく、一部領域のみで行うことにより、吸音性能の向上を実現したものである。また、その境界面に独立した空間を設けることにより、更には、裏面層の裏面側に窪みを設けることにより、更に吸音性能を向上させることができるものである。
本発明のフロアマットを構成する多孔質体層は多孔質であり、フロアマットとして通常用いることができる限り、特に限定するものではないが、例えば、カーペット、不織布(例えば、ニードルパンチ不織布、ステッチボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布)、織物、編物、発泡体(例えば、機械発泡フォーム、化学発泡フォーム)、開孔フィルム、若しくは微孔フィルム、あるいはクラッシュラバーを積層し接着剤により接着したクラッシュラバー積層体、繊維集合体(例えば、反毛、フェルト)等を挙げることができる。
これらの中でも、カーペット層は装飾性に優れているため、搭乗者に対して快適なドライブを提供することができる。そのため、このカーペット層は自動車用フロアマットの表面層を構成する多孔質体層として配置されているのが好ましい。このカーペットとしては、特に限定するものではないが、例えば、タフテッドカーペット、ニードルパンチカーペット、緞通、フックカーペット、ウィルトンカーペット、アキスミンスターカーペットなどを挙げることができる。
裏面層を構成する多孔質体層が不織布からなり、成型性に優れるように、熱接着性繊維を30%以上含むのが好ましい。より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上含む。なお、不織布を2層構造とし、裏面側における層の熱接着性繊維量を多くし、独立した空間の形態安定性を高めることができる。また、裏面側における層を、極細繊維を含むものとし、防滑性を高めることもできる。
裏面層を構成する多孔質体層が不織布からなる場合、通気性確保及び剛性向上のため、繊度1.5デニール以上の繊維を含んでいるのが好ましい。なお、繊維種は特に限定するものではなく、ポリエステル繊維であってもポリプロピレン繊維であってもよい。
本発明のフロアマットでは、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層(以下、裏面隣接層と称する)との接着を、その境界面の一部領域のみで行うため、裏面層と裏面隣接層との境界面が、接着面と非接着面とからなる。なお、多孔質体層が、例えば、不織布からなる場合、2つの不織布層を接着すると、ミクロ的には、不織布を構成する繊維同士が、それらの接触点において接着しているが、本明細書の接着面/非接着面とは、マクロ的観点から捉えた概念である。すなわち、本発明のフロアマットでは、裏面層と裏面隣接層に対して、その接触予定面の一部のみで接着させ、一体化することにより、裏面層と裏面隣接層とが接着した接着面と、裏面層と裏面隣接層とが接着していない非接着面とが形成される。境界面が接着面と非接着面とからなると、前記非接着面を通じて通気することができるため、吸音性能に優れている。なお、本発明においては、例えば、接触予定面の一部のみに接着剤を付与することにより、あるいは、接触予定面の全部に接着剤を付与し、その一部のみで接着作用を発揮させることにより、接触予定面の一部のみで接着することができる。
本発明で用いることのできる接着剤としては、フロアマットの製造において多孔質体層同士を接着するのに一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、ホットメルト樹脂、低融点繊維ウエブ、パウダー樹脂(例えば、ポリエチレン等)、エマルジョン型接着剤を挙げることができる。
接着面と非接着面のパターンとしては、フロアマット使用時に裏面層と裏面隣接層とが剥離することなく、充分な吸音性能が得られる限り、特に限定されるものではないが、例えば、海島型パターン、市松模様パターン、千鳥格子パターンなどを挙げることができる。前記海島型パターンでは、島部分をランダムに配置することもできるし、あるいは、規則的に配置することもできる。例えば、図4に示すような各種格子パターンの各交点20に、前後左右に等ピッチに[図4(A)]、あるいは、右斜め方向前後及び/又は左斜め方向前後に等ピッチに[図4(B)]、島部分を規則的に配置することができる。また、海島型パターンでは、接着面を海、非接着面を島として、裏面層と裏面隣接層との間に独立した空間を形成することができる。
本発明のフロアマットでは、前記非接着面を、裏面と裏面隣接層との間に独立した空間が形成されている非接触面とする。本明細書において「独立した空間」とは、マクロ的観点から、外界と不連続であって、明確に空間として認識できる空間を意味する。すなわち、多孔質体層が、例えば、不織布からなる場合、ミクロ的には、構成繊維間に微細な空隙が多数存在するが、そのような空間でないことを意味する。従って、本発明のフロアマットに設けることのできる独立空間は、裏面層と裏面隣接層との間隔として、好ましくは1mm以上であり、より好ましくは2mm以上である。
裏面層と裏面隣接層との間に独立空間が存在すると、前記空間内で共鳴し、吸音効果を高めることができる。
裏面層と裏面隣接層との間に独立空間を有する本発明のフロアマットは、例えば、独立空間を形成するための凸部を有する金型と、平板との組合せを用いることにより、製造することができる。例えば、独立空間を形成するための凸部を有する金型と、平板との間に多孔質体を挟んだ状態で押圧することにより、凹部が形成された多孔質体を取得し、得られた凹部形成多孔質体と、別の多孔質体とを、その接触予定面の一部のみで接着し、その凹部が内側となるようにして一体化することにより、所望のフロアマットを製造することができる。この場合、凹部を形成する多孔質体は、裏面層又は裏面隣接層のいずれでも構わない。また、両層に凹部を形成することもできる。例えば、凹部形成多孔質体が裏面層である場合には、前記凹部を裏面隣接層と対向させて、また、凹部形成多孔質体が裏面隣接層である場合には、前記凹部を裏面層と対向させて、一体化することができる。
本発明のフロアマットは、前記独立空間に加え、更に、裏面層の裏面側に窪みを有することができる。裏面層に窪みを設けると、フロアマットを載置した場合、載置面と窪みによって独立した空間が形成され、その空間内で共鳴することにより、吸音効果を高めることができる。前記窪みは、独立空間以外の箇所に設けることができるだけでなく、それに代えて、あるいは、それに加えて、独立空間の頂部に形成することもできる。この窪みの深さは、2〜10mmであることが好ましい。
裏面層と裏面隣接層との間の独立空間と裏面側の窪みを有する本発明のフロアマットの一態様を図1及び図2に示す。図1は、本発明のフロアマットの一態様を模式的に示す断面図であり、図2は、図1に示すフロアマットの一部を、構成部分に分解した状態で模式的に示す部分断面図である。
図1に示すフロアマット10は、下から上に向かって、裏面層1、裏面隣接層2、及びカーペット層3とからなる。カーペット層3は、バイル層3aと基布3bとからなる。なお、図1に示す点線は、仮想上の載置面を示す。
裏面層1は、裏面(すなわち、載置面との接触面)方向に突出する半球状凸部13を複数個有し、それらの間には、窪み14が設けられている。裏面方向から見た裏面層のパターンは、窪み14が海、半球状凸部が島である海島型パターン[格子パターンの各交点に半球状凸部(島)が配置]である。
裏面層1と裏面隣接層2とは、裏面層側の接触面11と、裏面隣接層2側の接触面21とで接着されている。また、裏面層の内側湾曲面12と、裏面隣接層2の非接触面22とにより、半球状の独立空間4が形成されている。
裏面層と裏面隣接層との間の独立空間と裏面側の窪みを有する本発明のフロアマット(例えば、図1に示すフロアマット)は、例えば、独立空間を形成するための凸部を有する金型と、裏面層の裏面側の窪みを形成するための凸部を有する金型との組合せ(例えば、雄金型と雌金型の一対の平板又はロール金型)を用いることにより、製造することができる。例えば、これらの金型の間に多孔質体を挟んだ状態で押圧することにより、凹部及び窪みが形成された裏面層用多孔質体を取得し、得られた裏面層用多孔質体と、裏面隣接層を構成する別の多孔質体とを、その接触予定面の一部のみで接着し、その凹部が内側となるようにして一体化することにより、所望のフロアマットを製造することができる。
なお、雌金型に押し込みやすいように、雄金型の突起先端は平端部を有するのが好ましい。また、加熱後にコールドプレスするのが好ましい。
更に、裏面層の裏面側に樹脂を付与することにより、凸部の形態安定性を高めることができる。前記樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレンブタジエン共重合体、クロロプレン、ニトリルゴム、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体を挙げることができる。樹脂の付与は、例えば、パウダーの散布、エマルジョンの付与(含浸、塗布、スプレー)等により行うことができる。
裏面層の裏面に窪みを設けることによって形成される凸部(麓)は面積7mm以上であるのが好ましく、314mm以下であるのが好ましい。凸部の先端は半球状であっても、平端部を有していても、窪みを有していてもよい。凸部の高さは、2〜10mmであることが好ましく、3〜8mmであることがより好ましく、4〜6mmであることが更に好ましい。なお、凸部の形状は特に限定されるものではないが、例えば、凸部の麓が円形、長円形、楕円形、半円形、三角形、四角形(台形、平行四辺形、長方形など)又は多角形で、柱状、錘状(例えば、円錘又は角錘)又は前記錘状形状の切頭形状であってもよい。また、波形の襞形状であってもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1:フロアマットの製造(1)》
カーペット層(表面層)としては、ポリエステル繊維を使用したタフテッドカーペット(パイル長=8mm;1/8ゲージ;面密度=750g/m)を用意した。なお、カーペットの裏面にはポリエステル糸の脱落を抑制するためにスチレンブタジエンゴム系ラテックスが塗布(乾燥重量:240g/m)されており、また、ポリエステル繊維からなる基布(面密度:120g/m)が使用されたものであった。
次いで、裏面層用基材として、フェルト(面密度=400g/m)の片面に泡立てた酢酸ビニルエマルジョンを含浸(面密度=100g/m)し、乾燥した後、含浸面にポリエチレンパウダー(粒径:80〜180μm)を散布(50g/m)した後、加熱(140℃、1分間)し、溶融させて接着した。なお、前記フェルトは、6.6dexのポリエステル繊維100%からなり、前記ポリエステル繊維をカードで引き、クロスレイウエブとした後、ニードル(#40S)で密度300本/cmでニードルパンチして得られた不織布である。
次に、この裏面層用基材を循環加熱炉で加熱(240℃、1分間)した後、1対の金型(雄金型及び雌金型)でポリエチレンパウダー接着面側に凸部が形成されるようにコールドプレスした。なお、雄金型としては、半球状の凸部が縦方向及び横方向に等ピッチで(すなわち、格子パターンの各交点に配置)形成される金型[凸部の大きさ(麓):9mm径、凸部の高さ:5mm、凸部の中心間距離:10mm]を使用し、雌金型としては、雄金型の凸部の全方向に対して約0.1mmのギャップがあるものを使用した。
ポリエチレンパウダー(粒径:80〜180μm)をカーペットの裏面に散布(100g/m)した後、循環加熱炉で加熱(140℃、1分間)し、溶融させた。
次に、前記と同じ形状の雌金型に前記成形した裏面層用基材のポリエチレンパウダー接着面をはめ込んだ後、加熱したカーペットを載せ、そして、カーペット側から平板でコールドプレスを行って、フロアマットを製造した。
《実施例2:フロアマットの製造(2)》
カーペット層(表面層)としては、実施例1と同じものを使用した。
次いで、裏面層用基材として、フェルト(面密度=175g/m)の片面に泡立てた酢酸ビニルエマルジョンを含浸(面密度=25g/m)し、乾燥した。なお、フェルトは実施例1と同じ方法で製造した。
次に、この裏面層用基材を循環加熱炉で加熱(240℃、1分間)した後、実施例1で用いたのと同じ1対の金型(雄金型及び雌金型)で酢酸ビニルエマルジョン接着面側に凸部が形成されるようにコールドプレスした。
ポリエチレンパウダー(粒径:80〜180μm)をカーペットの裏面に散布(100g/m)した後、循環加熱炉で加熱(140℃、1分間)し、溶融させた。
次に、前記と同じ形状の雌金型に前記成形した裏面層用基材の酢酸ビニルエマルジョン接着面をはめ込んだ後、加熱したカーペットを載せ、そして、カーペット側から平板でコールドプレスを行って、フロアマットを製造した。
《実施例3:フロアマットの製造(3)》
実施例1で製造したフロアマットの裏面側の窪みに、繊度4.4dtex、繊維長51mmの開繊したポリエステル繊維を、16g(10cm×10cm当たり)詰め込むように充填し、裏面側表面を平滑にしたマットを調製した。
《比較例1:比較用フロアマットの製造(1)》
カーペット層(表面層)として、ポリエステル繊維を使用したタフテッドカーペット(面密度:1360g/m)を用意した。なお、裏面にはスチレンブタジエンゴム系ラテックスが塗布(乾燥重量:240g/m)されており、また、ポリエステル繊維からなる一次基布(面密度:120g/m)が使用されたものであった。
また、繊度4.4dtexのポリエステル繊維と繊度17dtexのポリエステル繊維とを、カードで引き、クロスレイウエブとした後、ニードル(#40S)で針密度300本/cmでニードルパンチし、不織布(面密度:400g/m)を形成した。
次いで、1,2−ポリブタジエン[JSR(株)製、RB830]、スチレン−ブタジエンブロックポリマー[JSR(株)製、TR1600]及び発泡剤[重炭酸ナトリウム、永和化成工業(株)製、セルボンSC−855]を、60対40対4の重量比で混合し、押出し機(シリンダ温度:120〜170℃、ダイス温度:170〜180℃)から押し出した後、前記カーペットと不織布との間に供給し、積層して、比較用のフロアマット(中間層の面密度:300g/m)を製造した。
《比較例2:比較用フロアマットの製造(2)》
カーペット層(表面層)及びフェルト(面密度=400g/m)は、実施例1と同じものを用意した。
また、SBS製樹脂シートとして、図5に示すような、厚さ1.3mmの樹脂シート(10cm×10cm)に、格子状に直径4mmの開孔91(合計81個)を設け、更に、格子状に直径3mmの突起92(合計81個)を設けた樹脂シート90を用意した。なお、前記突起92は、樹脂シートの表面および裏面の両方に突出しており、その高さ(樹脂シートベース部からの突出距離)は、表面及び裏面のいずれも3mmである。また、開孔総面積は、10.1cm(樹脂シート全体の10.1%)である。
前記カーペット層にスプレー糊[3Mスプレーのり99(住友スリーエム株式会社)]を塗布(目付:100g/m)し、前記フェルトと重ね合わせ、2kg/cmの荷重をかけた状態で1日乾燥し、圧着させて積層体を形成した。
次いで、前記積層体のフェルト側に、前記樹脂シートを重ね合わせて、フロアマットとした。なお、積層体と樹脂シートとは、接触しているが、非接着であり、結合していない。
《比較例3:比較用フロアマットの製造(3)》
面密度=180g/mのフェルトを使用したこと以外は、比較例2の操作を繰り返すことにより、フロアマットを製造した。
《実施例4:通気度の測定》
実施例1〜3で調製した本発明のフロアマット、比較例1〜3で調製した比較用フロアマットを用いて、通気度(単位:mL/cm/sec)を測定した。通気度はフラジール法[JIS L 1096:1999(8.27.1 A法)]により測定した。
結果を表1に示す。
《表1》
通気度
実施例1 21.9
実施例2 12.4
実施例3 21.9
比較例1 0.50
比較例2 0.60
比較例3 0.42
《実施例5:吸音性の評価》
実施例1〜3で調製した本発明のフロアマット、比較例1〜3で調製した比較用フロアマットを用いて、吸音性を評価した。
具体的には、ブリューエル・ケア社の測定器を用いて、ISO 10534−2“Acoustics -Determination of sound absorption coefficient and impedance in impedance tubes-, Part 2: transfer - Function method”に準じて、フロアマットの吸音率を測定した。
垂直入射吸音率に関する結果(供試サンプルを車両フロア材に重ねて測定)を図3に、平均吸音力(500−6300Hz周波数領域)に関する結果(供試サンプルを車両フロア材に重ねて測定)を表2に、それぞれ示す。
《表2》
平均吸音力
実施例1 0.57
実施例2 0.62
実施例3 0.56
比較例1 0.33
比較例2 0.43
比較例3 0.39
車両フロア材 0.49
実施例1〜3、比較例1〜3との比較から裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との間に独立した空間が形成されていることによって、吸音性能に優れていることが明らかとなった。
また、裏面層を構成する多孔質体層の裏面側に窪みを有すると、更に吸音性能に優れていることが明らかとなった。
本発明のフロアマットは、例えば、自動車用フロアマットの用途に適用することができる。
本発明のフロアマットの一態様を模式的に示す断面図である。 図1に示すフロアマットの一部を、構成部分に分解した状態で模式的に示す部分断面図である。 吸音性試験の結果(垂直入射吸音率)を示すグラフである。 海島型配置で用いることのできる各種格子パターンを示す説明図である。 比較例2及び比較例3で使用した樹脂シートの構造を模式的に示す平面図である。
符号の説明
10・・・フロアマット;
1・・・裏面層;2・・・裏面隣接層;3・・・カーペット層;4・・・独立空間;
11・・・接触面;12・・・内側湾曲面;13・・・半球状凸部;14・・・窪み;
21・・・接触面;22・・・非接触面。

Claims (4)

  1. 2層以上の多孔質体層のみからなり、
    裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との境界面が、接着面と非接着面とからなり、
    前記非接着面が非接触面であって、裏面層を構成する多孔質体層とそれに隣接する多孔質体層との間に独立した空間が形成されている
    ことを特徴とする、フロアマット。
  2. 裏面層を構成する多孔質体層の裏面側に窪みを有する、請求項1に記載のフロアマット。
  3. 独立空間を形成するための凸部を有する金型と、平板との間に多孔質体を挟んだ状態で押圧することにより、凹部が形成された多孔質体を取得する工程、
    得られた凹部形成多孔質体と、別の多孔質体とを、その接触予定面の一部のみで接着して一体化する工程
    を含む、請求項1に記載のフロアマットの製造方法。
  4. 独立空間を形成するための凸部を有する金型と、裏面層の裏面側の窪みを形成するための凸部を有する金型との間に、多孔質体を挟んだ状態で押圧することにより、凹部及び窪みが形成された裏面層用多孔質体を取得する工程、
    得られた裏面層用多孔質体と、別の多孔質体とを、その接触予定面の一部のみで接着して一体化する工程
    を含む、請求項2に記載のフロアマットの製造方法。
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