JP2009173075A - 乳母車 - Google Patents

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陽介 高橋
Norifumi Goto
規文 後藤
Masumi Saito
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Abstract

【課題】布でもってシートをコンパクトに構成し、このシートを高い位置に支持し、かつ大きな買い物等の荷物を置くスペースを十分に確保するようにした乳母車を提供する。
【解決手段】車体BDは、前輪機構WF及び後輪機構WR上にその前後方向に沿い配設される下側フレーム100と、この下側フレームの左右両側部に沿い前方から後方にかけて上方に向け傾斜状に延出するように支持フレーム300により支持される左右両上側パイプ210と、この左右両上側パイプ210の各延出端部間に当該左右両上側パイプの延出側に向け凸に湾曲するように連結される湾曲パイプ230とを有する上側フレーム200とを備える。シートSTは、布製であって、その着座部を所定の高さ以上に高く維持して湾曲パイプの内側及び左右両上側パイプの間からぶら下がるように湾曲状連結パイプから左右両上側パイプにかけて組み付けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、新生児等の乳児或いはその成長後の幼児等の乳幼児や荷物を乗せて使用可能な乳母車に関するものである。
従来、この種の乳母車としては、例えば、下記特許文献1に開示されたものがある。この乳母車は、ほぼU字状の本体フレーム及び把手フレームを備えており、この本体フレームは、左右両前方キャスター及び左右両後方キャスター上に支持されている。把手フレームは、左右両後方キャスターから上方へ延出した後、前方へ湾曲し、然る後、上方に向け後方へ傾斜状に延出している。
これにより、スーパーマーケットで使用されるバスケット等の大きな買い物かごを置くためのスペースが、本体フレームと把手フレームとの間において形成されている。
また、当該乳母車においては、合成樹脂製のベビーシートが、把手フレームの後方へ傾斜状延出部位に沿いその前側からベビーシート支持台上にて支持されている。ここで、ベビーシート支持台が、把手フレームの上記傾斜状延出部位の下方にて当該傾斜状延出部位に補強バーを介し支持されているため、ベビーシートの位置が低く、当該ベビーシートの着座部は、買い物かごの前側に位置している。
実開平7−27976号公報
ところで、上記乳母車においては、上述のごとく、買い物かごをおくためのスペースがあっても、ベビーシートの着座部が、買い物の前側に位置することから、当該ベビーシートに着座した乳幼児の走行路面からの高さが低くなる。このため、当該乳母車を使用する者にとって、目が乳幼児には届き難く、不安を招く原因となっている。また、上述のように幼児の走行路面からの高さが低いと、乳幼児は、走行路面からの放射熱や飛水を受け易い。
これに対しては、当該乳母車におけるベビーシートの支持位置を高くすることが考えられるが、当該ベビーシートが上述のごとく合成樹脂製であるため、このベビーシートは強度等の観点から厚く大きな外形形状となる。ここで、把手フレームの外形形状には自ずから制限があることからすると、把手フレームに対するベビーシートの支持位置を高くしても、ベビーシートの着座部の位置は十分には高くならない。
また、上述のごとく、ベビーシートの着座部が、買い物の前側にて、把手フレームの上記傾斜状延出部位の前側に位置することから、ベビーシートの外形形状が大きい程、当該乳母車を使用する者にとって、ベビーシートに着座した乳幼児には目が届きにくくなる。ここで、ベビーシートがその着座部にて把手フレームの上記傾斜状延出部位の後側に位置するように当該把手フレームに支持すれば、買い物かごがおけなくなる。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、布でもってシートをコンパクトに構成し、このシートを高い位置に支持し、かつ大きな買い物等の荷物を置くスペースを十分に確保するようにした乳母車を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る乳母車は、請求項1の記載によれば、互いに前後方向に間隔をおいて位置する前輪機構(WF)及び後輪機構(WR)と、これら前輪機構及び後輪機構上に支持される車体(BD)と、この車体に支持されるシート(ST)とを備える。
当該乳母車において、車体は、
前輪機構及び後輪機構上にその前後方向に沿い配設される下側フレーム(100)と、
この下側フレームの左右両側部に沿い前方から後方にかけて上方に向け傾斜状に延出するように支持フレーム(300)により支持される左右両上側柱(210)と、当該左右両上側柱の各延出端部間に上記左右両上側柱の延出側に向け凸に湾曲するように連結される曲柱(230)とを有する上側フレーム(200)とを備え、
シートは、乳幼児の着座可能な形状に布により形成されるとともに、その着座部を下方からの外乱の影響のない高さに位置させて、曲柱の内側及び左右両上側柱の間から下方へ突出するように曲柱及び左右両上側柱に支持されていることを特徴とする。
これによれば、シートは、布製であれば、当然のことながら薄い。このため、当該シートは、乳幼児(ゼロ歳から2、3歳までの子供)の体形に適合するコンパクトな形状にて構成され得る。また、車体では、上側フレームが、下側フレームに対し、支持フレームでもって、上方へ傾斜状に延出するように支持されている。ここで、下側フレーム、上側フレーム及び支持フレームは、上述のごとく柱状であるため、車体は、布製のシートを組み付けるに適する。
これにより、シートは、車体のうち最も高い位置を占める上側フレームの曲柱を利用して、当該上側フレームに簡単に組み付けることができる。しかも、シートは、上述のごとく、布でコンパクトに構成されているから、当該シートの着座部が下方からの外乱の影響のない高い位置、例えば、走行路面から40(cm)〜50(cm)以上高い位置に維持され得るのは勿論のこと、当該シートの背もたれ部が上側フレームの後方へ大きく出っ張ることもない。
このため、シートの着座部と下側フレームとの間には、スーパーマーケットで買い物に提供される買い物かご等の大きなかごや荷物を置くに十分なスペースが確保され得る。従って、当該乳母車の使用者は、スーパーマーケットで提供される買い物かごや手荷物を上記スペース内に置くことができる。その結果、当該乳母車の使用者が、スーパーマーケットでの買い物にあたり、スーパーマーケットでの買い物かごを一方の手で持ち、乳母車の把持部等にバッグ等の手荷物をぶら下げた状態で、他方の手で乳母車を押していくというような不安定な状態が確実に解消され得る。
また、上述のようにシートが上側フレームの最も高い部位に組み付けられることから、シートに着座した乳幼児は、当該乳母車の使用者の目線に最も近い位置に維持されることとなる。従って、着座した乳幼児は、十分な安心感を確保し得るととともに、上記使用者は、シートに着座した乳幼児の全体に目を届かせ得るため、当該乳母車の使用にあたり、例えば、人出の多い所でも、十分な安心感を確保し得る。
また、上述のごとく、シートの着座部が高い位置に維持されるため、着座した乳幼児は、走行路面からの放射熱や飛水等の外乱の影響を受けることなく、良好な着座環境に維持され得る。
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の乳母車において、
扁平中空状バンパー(400)を備え、
前輪機構は、両前輪(700a)と当該両前輪を同軸的にかつ回転自在に支持する前輪軸(700b)とでもってそれぞれ構成される左右両側前輪機構部であってバンパーを各両前輪の上方に各前輪軸により支持する左右両側前輪機構部(WFL、WFR)であり、
後輪機構は、左右両側後輪(800a)と、当該左右両側後輪を同軸的にかつ回転自在に支持する後輪軸(800b)とを有しており、
下側フレームは、バンパーの左右両側後部から後方に向け延出されて後輪軸の左右両側部に連結される左右両下側柱(110)を備えており、
上側フレームの左右両上側柱は、バンパーの左右両側前部から延出しており、
支持フレームは、左右両上側柱を左右両下側柱上にそれぞれ支持する左右両側支柱部材(310、320、330)を備えることを特徴とする。
これにより、上側フレームは、左右両側前輪機構部及び両後輪の上方において、下側フレームの左右両下側柱に対し、支持フレームの左右両側支持柱部材により、バンパーを基準に上方に傾斜状に支持され得る。その結果、請求項1の記載の発明の作用効果がより一層具体的に達成され得る。
なお、請求項2に記載の発明において、両後輪の各外径を各前輪の外径よりもかなり大きくし、かつ、両後輪を、ホイールに中空状タイヤを同軸的に嵌装した構成とすれば、例えば、走行路面が荒れているために乳母車に対する衝撃が大きくても、当該衝撃は、両後輪によりその中空状タイヤでもって良好に吸収され得る。従って、当該乳母車の快適な使用環境が確保され得る。
また、請求項2に記載の発明において、各後輪を各ベアリングを介し後輪軸に支持するとともに、各前輪を各ベアリングを介し各前輪軸に支持すれば、当該乳母車の円滑な走行が確保され得る。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項2に記載の乳母車において、ワイヤーロープ(470)と、左右両上側柱の一方の延出端部とこれに対向する曲柱の左右両側連結端部の一方との間に介装されるヒンジ手段(500)とを備えて、
このヒンジ手段は、
左右両上側柱の一方の延出端部に支持される第1ヒンジ体(520)と、
この第1ヒンジ体に対し上下方向に回動可能に連結するように曲柱の左右両側連結端部の一方に支持される第2ヒンジ体(510、530、560、562、570)と、
曲柱の左右両側連結端部の一方が左右両上側柱の一方の延出方向に位置するとき第2ヒンジ体を第1ヒンジ体にロックし、第2ヒンジ体を第1ヒンジ体に対し回動させるとき上記ロックを解除するヒンジロック手段(540、550、560、561b)とを備えており、
曲柱の左右両側連結端部の他方は、左右両上側柱の他方の延出端部に対し上下方向に回動可能に連結されており、
左右両上側柱の一方は、パイプ状に形成されており、
左右両側支柱部材は、左右両下側柱にその前後方向に変位可能に連結される左右両下側連結素子(330)と、当該左右両下側連結素子の変位に伴い同一方向に傾動するように左右両上側柱と左右両下側連結素子との間に連結される左右両側支柱(310)とを有しており、
バンパーは、各両前輪の上方にて各前輪軸により支持される扁平状ケーシング(400a)と、このケーシング内にて左右方向に回動可能に支持されるフック手段(450)と、ケーシングの内部に係止されてケーシングの左右両後側開口部(hc)の一方を介しフック手段を左右両下側連結素子の一方に係合させるように付勢する付勢手段(460)とを備えており、
ワイヤーロープは、フック手段から左右両上側柱の一方の内部を通し第2ヒンジ体の一部に連結されて、第2ヒンジ体の回動に伴い引っ張られたときフック手段を左右両下側連結素子の一方との係合から付勢手段に抗して解離させるようにしたことを特徴とする。
これによれば、ヒンジロック手段でもって第2ヒンジ体の第1ヒンジ体に対するロックを解除すると、第2ヒンジ体は第1ヒンジ体に対し回動可能となる。このような状態において、ヒンジ手段を基準にして上側フレームの曲柱を前方に向けて押せば、曲柱を左右両側柱上に折り畳むことができる。
このとき、ワイヤーロープが、第2ヒンジ体の回動に伴い引っ張られて、バンパーのフック手段を、付勢手段に抗して左右両下側連結素子の一方から解離する。これに伴い、上述のように折り畳んだ上側フレームを下側フレームに向けて押すと、支持フレームが、左右両下側柱に沿い後方へ傾動しつつ左右両下側連結素子とともに変位する。これに伴い、上述のように折り畳んだ上側フレームを、支持フレームとともに下側フレーム上に折り畳むことができる。
以上のように、上述のようにヒンジロック手段によるロック解除後、曲柱を左右両側柱上に折り畳み、然る後、当該左右両側柱を下側フレーム上に折り畳むことで、当該乳母車を簡単にコンパクトな形状に折り畳むことができる。
ここで、当該乳母車の折り畳みにあたり、上述のごとくバンパー内にフック手段を左右両下側連結素子の一方と係合可能に設け、ワイヤーロープを当該左右両側柱の一方を通してフック手段を第2ヒンジ体に連結した。これにより、当該乳母車の折り畳み構造が、中空状の左右両側柱の一方を利用して、簡単な構成にて、実現され得る。
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項2に記載の乳母車において、
左右両側ワイヤーロープ(470)と、左右両上側柱の両延出端部とこれらに対向する曲柱の左右両側連結端部との間に介装される左右両側ヒンジ手段(500)とを備えて、
左側ヒンジ手段は、
左上側柱の延出端部に支持される第1左側ヒンジ体(520)と、この第1左側ヒンジ体と上下方向に回動可能に連結するように曲柱の左側連結端部に支持される第2左側ヒンジ体(510、530、570)と、
曲柱の左側連結端部が左上側柱の延出方向に沿い位置するとき第2左側ヒンジ体を第1左側ヒンジ体にロックし、第2左側ヒンジ体を第1左側ヒンジ体に対し上下方向に回動させるとき上記ロックを解除する左側ヒンジロック手段(540、550、560、561b)とを備えており、
右側ヒンジ手段は、
右上側柱の延出端部に支持される第1右側ヒンジ体(520)と、この第1右側ヒンジ体と上下方向に回動可能に連結するように曲柱の右側連結端部に支持される第2右側ヒンジ体(510、530、570)と、
曲柱の右側連結端部が右上側柱の延出方向に沿い位置するとき第2右側ヒンジ体を第1右側ヒンジ体にロックし、第2右側ヒンジ体を第1右側ヒンジ体に対し上下方向に回動させるとき上記ロックを解除する右側ヒンジロック手段(540、550、560、561b)とを備えており、
左右両上側柱は、共に、パイプ状に形成されており、
バンパーは、各両前輪の上方にて各前輪軸により支持される扁平状ケーシング(400a)と、このケーシング内にて左右方向に回動可能に支持される左右両側フック手段(450)と、ケーシングの左側内部に係止されて左側フック手段をケーシングの左後側開口部(hc)を介し左下側連結素子に係合するように付勢する左側付勢手段(460)と、ケーシングの右側内部に係止されて右側フック手段をケーシングの右後側開口部(hc)を介し右下側連結素子に係合するように付勢する右側付勢手段(460)とを備えており、
左側ワイヤーロープは、右側フック手段から左上側柱の内部を通し第2左側ヒンジ体の一部に連結されて、当該第2左側ヒンジ体の回動に伴い引っ張られたとき右側フック手段を右下側連結素子との係合から前記右側付勢手段に抗して解離させ、
右側ワイヤーロープは、左側フック手段から右上側柱の内部を通し第2右側ヒンジ体の一部に連結されて、当該第2右側ヒンジ体の回動に伴い引っ張られたとき左側フック手段を左下側連結素子との係合から左側付勢手段に抗して解離させるようにしたことを特徴とする。
これによれば、請求項3にて述べたヒンジ手段が、上側フレームの左右両側に設けられることとなり、その結果、請求項3に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項3または4に記載の乳母車において、
上側フレームは、左右支持柱の各軸方向中間部位間に連結される補助柱(220)を備えており、
シートは、背もたれ部(910)と、この背もたれ部の下縁部(912)から下方へ延出する着座部(940)と、背もたれ部の左側縁部(921)から左方に延出される表側部(920a)と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて左方に延出する裏側部(920b)とを有する左側脇部(920)と、背もたれ部の右側縁部(921)から右方に延出される表側部(920a)と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて右方に延出する裏側部(920b)とを有する右側脇部(920)と、背もたれ部の上縁左側部(911)或いはこの上縁左側部及び左側脇部の表側部の上縁部(922a)の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する左側肩部と、背もたれ部の上縁右側部(911)或いはこの上縁右側部及び右側脇部の表側部の上縁部(922a)の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する右側肩部と、着座部の下縁部(942)から下方へ延出する足置き部(950)とを備える。
そして、左右両側脇部は、その各表側部の下縁部にて、着座部の左右両側縁部に沿い縫製されるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の間に曲柱の左右両側肩部からの各延出部位から左右両側柱にかけて上方から挟むように被覆しており、
左右両側肩部の各表片部は、当該左右両側肩部の各対応裏片部と共に曲柱の中央左右両側部を上方から挟むように被覆しており、
左右両側脇部は、その各裏側部の延出縁部(924)及び下縁部(923b)にて、背もたれ部の左右両側縁部及び着座部の左右両側縁部に沿いその裏側から第1及び第2の左右両側ファスナー手段(F1m、F1f、F2m、F2f、S1、S2)により着脱可能に留められるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の各下縁部の境界にて、左右両側柱の各中間部位に第3の左右両側ファスナー手段(H3m、H3f)により着脱可能に留められており、
左右両側肩部は、その各対応の表片部及び裏片部にて、曲柱の中央左右両側部を挟むようにして相互に第4の左右両側ファスナー手段(H1m、H1f)により着脱可能に留められており、
足置き部は、補助柱を上方から挟むように被覆して、その延出縁部にて、当該足置き部の裏側部に第5ファスナー手段(F3m、F3f、S3)により着脱可能に留められていることを特徴とする。
これによれば、シートは、上述のごとく縫製した上で、上側フレームに対し、その曲柱及び左右両側柱を左右両側肩部及び左右両側脇部で被覆するようにして、組み付けられている。しかも、上述のごとく、左右両側肩部の各対応の表片部及び裏片部が相互に着脱可能に留められるとともに左右両側脇部が背もたれ部及び着座部に着脱可能に留められ、かつ、左右両側肩部及び左右両側脇部が上側フレームの曲柱及び左右両側柱に着脱可能に留められている。このため、シートは布製であっても着脱可能にかつ強固に上側フレームに組み付けられ得る。従って、当該乳母車の使用過程において、シートが上側フレームから外れたりすることもない。
また、上述のごとく、シートは、上側フレームに着脱可能に組み付けられている。このため、シートが永年の使用により汚れた場合には、当該シートを上側フレームから取り外して洗濯した後、再び上側フレームに上述のごとく組み付けることで、継続使用可能となる。また、汚れたシートに代えてその新品を準備した場合でも、同様である。
また、本発明は、請求項6の記載によれば、請求項4に記載の乳母車において、
クーハン本体(1200a)と、環状柱(1210、1220)及びこの環状柱の左右両側中間部位に設けた左右両側連結部材(1230)を有しクーハン本体を支持する環状フレーム(1200b)とを具備するクーハン(CF)をシートに代わるオプションとして備えており、
上側フレームは、左右支持柱の各軸方向中間部位間に連結される補助柱(220)を備えており、
シートは、背もたれ部(910)と、この背もたれ部の下縁部(912)から下方へ延出する着座部(940)と、背もたれ部の左側縁部(917)から左方に延出される表側部(920a)と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて左方に延出する裏側部(920b)とを有する左側脇部(920)と、背もたれ部の右側縁部(917)から右方に延出される表側部(920a)と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて右方に延出する裏側部(920b)とを有する右側脇部(920)と、背もたれ部の上縁左側部(911)或いはこの上縁左側部及び左側脇部の表側部の上縁部(922a)の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する左側肩部と、背もたれ部の上縁右側部(911)或いはこの上縁右側部及び右側脇部の表側部の上縁部の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する右側肩部と、着座部の下縁部から下方へ延出する足置き部(950)とを備える。
そして、左右両側脇部は、その各表側部の下縁部にて、着座部の左右両側縁部に沿い縫製されるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の間に曲柱の左右両側肩部からの各延出部位から左右両側柱にかけて上方から挟むように被覆しており、
左側肩部の表片部は、当該左側肩部の裏片部と共に曲柱の中央左側部を上方から挟むように被覆するとともに、右側肩部の表片部は、当該右側肩部の裏片部と共に曲柱の中央右側部を上方から挟むように被覆しており、
左右両側脇部は、その各裏側部の延出縁部(924)及び下縁部(923b)にて、背もたれ部の左右両側縁部及び着座部の左右両側縁部に沿いその裏側から第1及び第2の左右両側ファスナー手段(F1m、F1f、F2m、F2f、S1、S2)により着脱可能に留められるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の各下縁部の境界にて、前記左右両側柱の各中間部位に第3の左右両側ファスナー手段(H3m、H3f)により着脱可能に留められており、
左右両側肩部は、その各対応の表片部及び裏片部にて、曲柱の中央左右両側部を挟むようにして相互に第4の左右両側ファスナー手段(H1m、H1f)により着脱可能に留められており、
足置き部は、補助柱を上方から挟むように被覆して、その延出縁部にて、当該足置き部の裏側部に第5ファスナー手段(F3m、F3f、S3)により着脱可能に留められている。
また、左右両側連結部材は、第2左右両側ヒンジ体の各対向部(512)に形成した被係合部(512a)に左右両側ヒンジ手段の間から着脱可能に係合する係合部(1233)をそれぞれ設けてなることを特徴とする。
このように、クーハンをシートに代わるオプションとして採用し、シートを上側フレームから取り外した上で、当該クーハンを、左右両側ヒンジ手段に着脱可能に組み付けるようにしたので、一台の乳母車でもって、新生児に適したクーハン及び新生児以外の乳幼児に適したシートの双方のうちのいずれでも適用可能となる。従って、請求項4に記載の発明の作用効果を達成し得るのは勿論のこと、新生児及びそれ以外の乳幼児のために別々に乳母車を入手する必要性もなくなる。
請求項6において、シートの左右両側脇部により上側フレームの左右両側柱を被覆するにあたっては、ヒンジ体のうち左右両上側柱及び曲柱から突出する各突出部位に対応して左右両側脇部に挿入貫通穴部をそれぞれ設け、この各挿入貫通穴部に上記各突出部位を挿通させながら左右両側脇部により上側フレームの左右両側柱を被覆するようにすればよい。なお、このことは、請求項5においても実質的に同様である。
また、請求項4或いは請求項5に記載の左右両側肩部に代えて、左側脇部の表側部及び裏側部の各上縁部(922a、922b)の境界から背もたれ部の上縁左側部(911)の上方にかけて上に凸な湾曲状縁部(931)を形成するように背もたれ部の上縁左側部及び左側脇部の表側部の上縁部の双方から延出する表片部(930a)と、この表片部に対し右方へ折り重ね可能な形状にて左側脇部の裏側部から上方及び左方へ延出する裏片部(930b)とを有する左側肩部(930)と、右側脇部の表側部及び裏側部の各上縁部(922a、922b)の境界から背もたれ部の上縁右側部の上方にかけて上に凸な湾曲状縁部(931)を形成するように背もたれ部の上縁右側部及び右側脇部の表側部の上縁部の双方から延出する表片部(930a)と、この表片部に対し左方へ折り重ね可能な形状にて右側脇部の裏側部から上方及び右方へ延出する裏片部(930b)とを有する右側肩部(930)とを採用し、左右両側肩部の各裏片部は、当該左右両側肩部の各表片部の湾曲状縁部に対応する部位にて、当該各湾曲状縁部に沿いその裏側から縫製するようにしてもよい。これによれば、シートが、その左右両側肩部にて、湾曲柱の湾曲形状に、より一層フィットした状態で、組み付けられ得る。
また、本発明は、請求項7の記載によれば、請求項5または6に記載の乳母車において、第1の左右両側ファスナー手段、第2の左右両側ファスナー手段及び第5ファスナー手段は、共に、ジッパーであり、第3及び第4の左右両側ファスナー手段は、ホックであることを特徴とする。
これにより、左右両側脇部の背もたれ部及び着座部に対する留め状態及び足置き部の延出縁部の当該足置き部の裏側部に対する留め状態が、各対応のジッパーでもって、より一層良好に確保され得るとともに、左右両側肩部の各対応の表片部及び裏片部の留め状態並びに左右両側脇部及び左右両側肩部の曲柱及び左右両側柱に対する留め状態が、各対応のホックにより良好に確保され得る。
また、本発明は、請求項8の記載によれば、請求項5または6に記載の乳母車において、
左右両側肩ベルト部(SB2)及び左右両側腰ベルト部(SB3)を有するシートベルト(SB)を備えて、
シートベルトは、左右両側肩ベルト部にて、シートの背もたれ部に上下方向に形成した肩ベルト部用の各左右両側溝部(913〜915)のいずれかの左右両側溝部に挿入されるとともに、左右両側腰ベルト部にて、背もたれ部の左右両側下部に形成した腰ベルト部用左右両側溝部(916)に挿入されるようになっていることを特徴とする。
これによれば、請求項5または6に記載のシートに着座した乳幼児が、シートベルトにより、その左右両側肩ベルト部及び左右両側腰ベルト部でもって、各対応の溝部を介しシートにしっかりと保持され得る。ここで、肩ベルト部の左右両側溝部は、乳幼児の体格にあわせて適宜選択できるので、便利である。
また、請求項9の記載によれば、請求項2〜8のいずれか1つに記載の乳母車において、
バンパーの後部及び後輪軸により左右両下側柱の間から下方に向け懸架されて、スーパーマーケット等で使用される大型の買い物かごを収容可能に上方に向け開口する荷物容器(BC)を備えることを特徴とする。
これにより、上側フレームと下側フレームとの間におけるスペースをより一層拡大しつつ、荷物容器をバンパーの後部及び後輪軸により懸架することができる。従って、上記買い物かごを容易に荷物容器に収容しつつ、請求項2〜8のいずれか1つに記載の発明の作用効果を達成し得る。
また、本発明は、請求項10の記載によれば、請求項2〜9のいずれか1つに記載の乳母車において、
左右両側柱の少なくとも一方の後端部に同軸的に嵌着される筒部(122)と、
この筒部の上側外周部から上方へ延出する弾性被係合リング(122a)と、
レバー部(861)を有し、このレバー部を被係合リングの上側にて前後方向に回動可能に維持するように上記筒部の外周部に支持されるレバー部材(860、870)と、
上記後輪軸とは相対回転自在となるように左右両側後輪のうち左右両側柱の少なくとも一方側の後輪に同軸的に装着される歯車(850)とを備え、
被係合リングは、その上縁部にて、前後両側被係合部(122b、122c)を、上記レバー部の裏面に対向するように前後に間隔をおいて設けてなり、
レバー部材は、上記レバー部の後端部から歯車側へ突出されて上記レバー部の後方への回動に伴い歯車に上方から噛合し上記レバー部の前方への回動に伴い歯車との噛合を解除するピン状突起(870)と、上記レバー部の裏面に被係合リングの上縁部に対向するように形成されて上記レバー部の後方への回動に伴い被係合リングの弾性に抗して上記後側被係合部に係合し上記レバー部の前方への回動に伴い被係合リングの弾性に抗して上記前側被係合部に係合する係合部(861a)とを設けてなる後輪ロック手段(800c)を備えることを特徴とする。
これによれば、後輪ロック手段は、レバー部の後方への回動に伴いピン状突起を歯車に噛合することで、左右両側柱の少なくとも一方側の後輪をロックし、レバー部の前方への回動に伴いピン状突起を歯車との噛合から解除させることで、左右両側柱の少なくとも一方側の後輪のロックを解除する。その結果、後輪ロック手段の上記ロックによる乳母車の停止状態を確保し、或いは、後輪ロック手段の上記ロックの解除による乳母車の自由な走行可能状態を確保しつつ、請求項2〜9のいずれか1つに記載の作用効果を達成し得る。
ここで、後輪ロック手段においては、レバー部が、その係合部にて、後方への回動に伴い、被係合リングの弾性に抗して後側被係合部に係合し、前方への回動に伴い被係合リングの弾性に抗して前側被係合部に係合するので、被係合リングの前側被係合部或いは後側被係合部を介するレバー部の被係合リングとの係合が良好に維持される。従って、レバー部の後方への回動による後輪ロック手段の上記ロックの状態或いはレバー部の前方への回動による後輪ロック手段の上記ロックの解除の状態が良好に確保され得る。これにより、上述の作用効果がより一層良好に達成され得る。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係る乳母車の第1実施形態を示しており、この乳母車は、図1〜図4のいずれかにて示すごとく、車体BD、前輪機構WF、後輪機構WR、シートST、シートベルトSB、幌HD及び荷物容器BCを備えている。なお、図1〜図4において、符号BKは、スーパーマーケット等で使用される大型の買い物かごを示し、また、符号Gは、当該乳母車の走行路面を示す。
以下、車体BD、前輪機構WF、後輪機構WR、シートST、シートベルトSB及び幌HD及び荷物容器BCの各構成について説明する。
1.車体BDの構成
車体BDは、その左右方向中央を基準に左右対称的に構成されており、この車体BDは、図1〜図8から明らかなように、前輪機構WF及び後輪機構WR上に支持されている。
当該車体BDは、図5〜図8のいずれかにて示すごとく、下側フレーム100と、上側フレーム200と、支持フレーム300とを備えている。下側フレーム100は、図8にて示すごとく、左右両側パイプ110(以下、左右両下側パイプ110ともいう)を有しており、当該左右両下側パイプ110は、それぞれ、その各前端部にて、バンパー400の左右両側後端部に連結されている。また、当該左右両下側パイプ110は、その各後端部にて、後輪機構WRの後輪軸800b(後述する)に左右両後側T字状ジョイント120を介し連結されている(図7及び図8参照)。これにより、下側フレーム100は、前輪機構WF及び後輪機構WR上にて当該乳母車の走行路面Gに沿い位置する。なお、左右両下側パイプ110はアルミニウム合金からなるパイプ材料(外径22(mm)を有する)でもって形成されている。
ここで、左右両後側T字状ジョイント120は、図8、図20或いは図21にて示すごとく、それぞれ、筒状胴部121及び筒状腕部122を同一形状にて有するように、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂(以下、ABSという)或いはポリプロピレン樹脂(以下、PPという)でもって、一体的に形成されている。なお、以下、左後側ジョイント120の胴部121及び腕部122は、それぞれ、左側胴部121及び左側腕部122ともいい、右後側ジョイント120の胴部121及び腕部122は、それぞれ、右側胴部121及び右側腕部122ともいう。
左後側ジョイント120において、左側胴部121は、後輪軸800bの左端部に同軸的に嵌装されている。左側腕部122は、左側胴部121と共にT字状をなすように、当該左側胴部121の軸方向中間部位から前方へ斜め上方に向け延出しており、この左側腕部122には、左下側パイプ110の傾斜状後端部が嵌装されている。なお、左側腕部122は、左下側パイプ110の後端部に対しネジの締着或いはリベットの打ち込みにより固定されている。
一方、右後側ジョイント120において、右側胴部121は、後輪軸800bの右端部に同軸的に嵌装されている。右側腕部122は、右側胴部121と共にT字状をなすように、当該右側胴部121の軸方向中間部位から前方へ斜め上方に向け延出しており、この右側腕部122には、右下側パイプ110の傾斜状後端部が嵌装されている。なお、右側腕部122は、右下側パイプ110の後端部に対しネジの締着締着或いはリベットの打ち込みにより固定されている。
上述した左右両後側T字状ジョイント120は、さらに、図22にて例示するごとく、それぞれ、上下両側扁平状被係合リング122aを有している。ここで、上下両側扁平状被係合リング122aの構成につき、ジョイント120ごとに説明すると、上下両側被係合リング122aは、当該ジョイント120の腕部122の延出端側外周部からその径方向(胴部121の軸に直交する径方向)に沿い互いに対称的なリング板形状となるように逆方向に延出している。上側被係合リング122aは、図22にて例示するごとく、前後両側溝部122b、122cを有しており、当該前後両側溝部122b、122cは、上側被係合リング122aの上に凸な湾曲状上縁部を溝状に切り欠くことで形成されている。詳細には、前側溝部122bは、上側被係合リング122aの上記上縁部の前端側に形成されており、後側溝部122cは、前側溝部122bの後方に位置し、上側被係合リング122aの上記上縁部の略前後方向中央側に形成されている。
一方、下側係合片122aは、上側被係合リング122aの前後両側溝部122b、122cに対応する前後両側溝部(以下、前後両側溝部122b、122cという)を有しており、これら前後両側溝部122b、122cは、上側被係合リング122aの前後両側溝部122b、122cに対応するように下側係合片122aの下に凸な湾曲状下縁部に形成されている。本実施形態では、各上側被係合リング122aが、後述する左右両側後輪ロック機構800cの各可動レバー860により係合されるようになっている。なお、各下側被係合リング122aは、左右両後側ジョイント120の共通化構成のために、各上側被係合リング122aとは対称的に形成されているものである。従って、本実施形態では、当該各下側被係合リング122aは、使用されない。
上側フレーム200は、図5及び図6から分かるように、走行路面Gに対し鋭角をなすように、バンパー400から後方かつ斜め上方に向け傾斜状に延出しているもので、この上側フレーム200は、略L字状の左右両側パイプ210、直線状補助パイプ220及び湾曲パイプ230でもって構成されている。なお、左右両側パイプ210及び湾曲パイプ230は、アルミニウム合金からなるパイプ材料(外径25(mm)を有する)でもって形成され、補助パイプ220は、アルミニウム合金からなるパイプ材料(外径19(mm)を有する)でもって形成されている。
左右両側パイプ210(以下、左右両上側パイプ210という)は、それぞれ、両パイプ部210a、210bを一体的に有している。なお、以下、左上側パイプ210の各両パイプ部210a、210bは各両左上側パイプ部210a、210bともいい、右上側パイプ210の各両パイプ部210a、210bは各両右上側パイプ部210a、210bともいう。
左右両上側パイプ部210aは、図5及び図8にて示すごとく、その各基端部にて、それぞれ、バンパー400から左右方向に延出し、然る後、後方へ斜め上方に向け略L字状に湾曲して延出している。なお、左右両上側パイプ部210aの各基端部は、バンパー400内の金属製支持プレート430(後述する)の左右両側部に固着されている。
また、左右両上側パイプ部210bは、図5にて示すごとく、それぞれ、左右両上側パイプ部210aの各延出端部から左右方向において互いに逆向きに緩やかな凸状となるように湾曲しながら延出しており、これら左右両上側パイプ部210bは、図6から分かるように、左右両上側パイプ部210aに対し下方へ緩やかに折れ曲がるようにして後方へ延出している。
補助パイプ220は、その左右両側端部にて、左右両側T字状ジョイント240を介し左右両上側パイプ部210bに連結されている。これにより、補助パイプ220は、バンパー400と共に、上側フレーム200における左右両上側パイプ210間の連結を補強している。
ここで、左右両側ジョイント240は、それぞれ、図5〜図8及び図9〜図11のいずれかにて示すごとく、筒状頭部241及び筒状胴部242を有するように、ABS或いはPPでもって一体的に形成されている。なお、以下、左側ジョイント240の頭部241及び胴部242は、それぞれ、左側頭部241及び左側胴部242ともいい、右側ジョイント240の頭部241及び胴部242は、それぞれ、右側頭部241及び右側胴部242ともいう。
左側ジョイント240において、左側頭部241は、左側パイプ部210bのうち左上側パイプ部210aの延出端部との連結基端部に同軸的に嵌装されており、この左側頭部241は、左上側パイプ部210bの連結基端部に対し、ネジの締着或いはリベットの打ち込みにより固定されている。左側胴部242は、左側頭部241とT字状をなすように、当該左側頭部241の軸方向中央部から右方に向けて一体的に延出しており、この左側胴部242には、補助パイプ220の左端部が同軸的に嵌着されている。
一方、右側ジョイント240において、右側頭部241は、右上側パイプ部210bのうち右上側パイプ部210aの延出端部との連結基端部に同軸的に嵌装されており、この右側頭部241は、右上側パイプ部210bの上記連結基端部に対し、ネジの締着により固定されている。右側胴部242は、右側頭部241とT字状をなすように、当該右側頭部241の軸方向中央部から左方に向けて一体的に延出しており、この右側胴部242には、補助パイプ220の右端部が同軸的に嵌着されている。
湾曲パイプ230は、図5にて示すごとく、左右両側パイプ部230a及び連結パイプ部230bでもって湾曲状に構成されている。左側パイプ部230aは、左側ヒンジユニット500を介し、左上側パイプ部210bと同軸的に連結されており、一方、右側パイプ部230aは、右側ヒンジユニット500を介し、右上側パイプ部210bと同軸的に連結されている。
支持フレーム300は、図5〜図8のいずれかにて示すごとく、左右両側支持パイプ310を有している。左側支持パイプ310は、図6、図7或いは図11にて示すように、その上端連結片部311にて、上側フレーム200の左上側パイプ部210bの下端部に左上側ジョイント320を介し連結されており、この左側支持パイプ310の下端連結片部312は、図5、図6、図7或いは図10にて示すごとく、左下側パイプ110の前端部に左下側ジョイント330を介し連結されている。これにより、上側フレーム200が下側フレーム100に対し図6にて示す状態にあるとき、左側支持パイプ310は、左上側パイプ部210bの下端部と左下側パイプ110の前端部との間にて、上方から下方に向け後方へ傾斜するように支持される。
一方、右側支持パイプ310は、図7、図8、図9或いは図10にて示すごとく、その上端連結片部311にて、上側フレーム200の右上側パイプ部210bの下端部に右上側ジョイント320を介し連結されており、この右側支持パイプ310の下端連結片部312は、図7、図9或いは図10にて示すように、右下側パイプ110の前端部に右下側ジョイント330を介し連結されている。これにより、上側フレーム200が下側フレーム100に対し図6にて示す状態にあるとき、右側支持パイプ310は、右上側パイプ部210bの下端部と右下側パイプ110の前端部との間にて、上方から下方に向け後方へ傾斜するように支持される。なお、左右両側支持パイプ310はアルミニウム合金からなるパイプ材料(外径22(mm)を有する)でもって形成されている。
ここで、左右両上側ジョイント320は、図6、図9、図10或いは図11にて示すごとく、それぞれ、筒部321と、この筒部321と一体的な二股部322と、ピン323とを有している。なお、以下、左上側ジョイント320の筒部321、二股部322及びピン323は、それぞれ、左上側筒部321、左上側二股部322及び左上側ピン323ともいい、右上側ジョイント320の筒部321、二股部322及びピン323は、それぞれ、右上側筒部321、右上側二股部322及び右上側ピン323ともいう。また、筒部321及び二股部322はABS或いはPPからなり、ピン323は鋼などの合金からなる。
左上側ジョイント320において、左上側筒部321は、左側パイプ部210bの下端部(図6参照)に同軸的に回動可能に嵌装されており、この左上側筒部321は、図5、図6、図7、図8或いは図11にて示すように、左側ジョイント240の頭部241と左側筒状ストッパ324との間に軸方向へ移動不能に挟持されている。なお、左側筒状ストッパ324は、左上側パイプ部210bの下端部に同軸的に嵌装されており、この左側筒状ストッパ324は、ネジの締着或いはリベットの打ち込みにより、左上側パイプ部210bの下端部に固定されている。
左上側二股部322は、図6或いは図11から分かるように、互いに対向して、左上側筒部321の外周下部から当該筒部321の軸に直交するように下方へ斜め後方に向け一体的に延出している。ここで、この左上側二股部322は、その各対向面にて、筒部321の軸に平行となっている。
左上側ピン323は、図6或いは図13から分かるように、その両端部にて、左上側二股部322の各貫通孔部に嵌着されており、この左上側ピン323には、左側支持パイプ310の上端連結片部311が、その貫通孔部により、左上側二股部322の間にて相対回動可能に嵌装されている。これにより、左側支持パイプ310は、その上端連結片部311にて、左上側二股部322に対し当該乳母車の前後方向に傾動可能となっている。
右上側ジョイント320において、右上側筒部321は、図5、図7、図8、図9、図10或いは図11にて示すごとく、右側パイプ部210bの下端部(図10或いは図11参照)に同軸的に回動可能に嵌装されており、この右上側筒部321は、図5、図7、図8、図9、図10或いは図11にて示すごとく、右側ジョイント240の頭部241と右側筒状ストッパ324との間に軸方向へ移動不能に挟持されている。なお、右上側筒状ストッパ324は、右側パイプ部210bの下端部に同軸的に嵌装されており、この右上側筒状ストッパ324は、ネジの締着或いはリベットの打ち込みにより、右側パイプ部210bの下端部に固定されている。
右上側二股部322は、図9或いは図10から分かるように、互いに対向して、右上側筒部321の外周下部から当該右上側筒部321の軸に直交するように下方へ斜め後方に向け一体的に延出している。ここで、この右上側二股部322は、その各対向面にて、右上側筒部321の軸に平行となっている。
右上側ピン323は、図9或いは図10から分かるように、その両端部にて、右上側二股部322の各貫通孔部に嵌着されており、この右上側ピン323には、右側支持パイプ310の上端連結片部311が、その貫通孔部により、右上側二股部322の間にて相対回動可能に嵌装されている。これにより、右側支持パイプ310は、その上端連結片部311にて、右上側二股部322に対し当該乳母車の前後方向に傾動可能となっている。
左右両下側ジョイント330は、図6、図7、図8、図9或いは図10にて示すごとく、それぞれ、筒部331と、二股部332と、ピン333を有している。なお、以下、左下側ジョイント330の筒部331、二股部332及びピン333は、それぞれ、左下側筒部331、左下側二股部332及び左下側ピン333ともいい、右下側ジョイント330の筒部331、二股部332及びピン333は、それぞれ、右下側筒部331、右下側二股部332及び右下側ピン333ともいう。また、筒部331及び二股部332はABS或いはPPからなり、ピン333は鋼などの合金からなる。
左下側ジョイント330において、左下側筒部331は、図6、図8或いは図10にて示すごとく、左下側パイプ110の前端部に同軸的に回動可能にかつ軸方向に変位可能に嵌装されている。なお、支持フレーム300が上側フレーム200及び下側フレーム100に対し図6にて示す状態にあるとき、左下側筒部331は、その左側係合孔部331a(後述する)にて、フック450(後述する)により係合されるようになっている。
左下側二股部332は、図6或いは図10にて示すごとく、互いに対向して、左下側筒部331の後端外周部からL字状に上方へ一体的に延出している。ここで、この左下側二股部332は、その各対向面にて、左下側筒部331の軸に平行となっている。
左下側ピン333は、図6から分かるように、その両端部にて、左下側二股部332の各貫通孔部に嵌着されており、この左下側ピン333には、左側支持パイプ310の下端連結片部312が、その貫通孔部により、左下側二股部332の間にて相対回動可能に嵌装されている。これにより、左側支持パイプ310は、その下端連結片部312にて、左下側二股部332に対し前後方向に傾動可能となっている。
右下側ジョイント330において、右下側筒部331は、図8或いは図10にて示すごとく、右下側パイプ110の前端部に同軸的に回動可能にかつ軸方向に変位可能に嵌装されている。なお、支持フレーム300が上側フレーム200及び下側フレーム100に対し図6にて示す状態にあるとき、右下側筒部331は、図10にて示すごとく、その右側係合孔部331a(後述する)にて、フック450(後述する)により係合されるようになっている。
右下側二股部332は、図9或いは図10にて示すごとく、互いに対向して、右下側筒部331の後端外周部からL字状に上方へ一体的に延出している。ここで、この右下側二股部332は、その各対向面にて、右下側筒部331の軸に平行となっている。
右下側ピン333は、図9にて示すごとく、その両端部にて、右下側二股部332の各貫通孔部に嵌着されており、この右下側ピン333には、右側支持パイプ310の下端連結片部312が、その貫通孔部により、右下側二股部332の間にて相対回動可能に嵌装されている。これにより、右側支持パイプ310は、その下端連結片部312にて、右下側二股部332に対し前後方向に傾動可能となっている。
以上のように構成した支持フレーム300においては、上側フレーム200の左右両側パイプ部210bを、バンパー400を基準に下側フレーム100に向けて回動させるように折り畳むと、左右両側支持パイプ310は、左右両上側ジョイント320の左右両上側ピン323を基準として、左右下側ジョイント330を左右両下側パイプ110に沿い後方へ左右両後側環状ストッパ111に向け変位させるように、反時計方向に傾動する(図11参照)。逆に、上側フレーム200の左右両上側パイプ部210bを、バンパー400を基準に上方へ回動させると、左右両側支持パイプ310は、左右両上側ジョイント320の左右両上側ピン323を基準として、左右下側ジョイント330を左右両下側パイプ110に沿い前方へ左右両後側環状ストッパ111から変位させるように、時計方向に傾動する。なお、左右両後側環状ストッパ111は、左右両下側パイプ110の各後端部に同軸的に嵌着されて、左右下側ジョイント330の後方への移動を規制する。
バンパー400は、図5〜図8のいずれかから分かるように、左右両下側パイプ110及び左右両上側パイプ部210aに組み付けられている。
当該バンパー400は、図5〜図8にて示すごとく、扁平状ケーシング400aを備えている。このケーシング400aは、図5〜図11のいずれかにて拡大して示すごとく、上下両側ケーシング部材410、420を有しており、上下両側ケーシング部材410、420は、その各開口部にて、互いに組み合わされて、ケーシング400aを構成している。なお、上下両側ケーシング部材410、420は、その共通化のため、ABS或いはPPでもって同一形状に形成されている。これは、上下両側ケーシング部材410、420用金型を共通化してコストの低減を図るためである。
上側ケーシング部材410は、図8及び図9にて示すごとく、上壁411、前後両側壁412、413及び左右両側壁414、415でもって構成されている。
上壁411は、中央筒部411aを有しており、この中央筒部411aは、上壁411の左右方向中央部のうち前壁412の近傍部位からその内面側に向け垂下するように貫通状に形成されている。なお、当該中央筒部411aは、上壁411の左右方向において片手の親指以外の四本の指を挿入し得る程度に長楕円状にて形成されている。
また、上壁411は、図9にて示すごとく、左右両側筒部411bを有しており、これら左右両側筒部411bは、上壁411のうち中央筒部411aの左右両側部に形成した各開口部(上側開口部ともいう)からその各内面側に向け垂下するように貫通状に形成されている。ここで、当該左右両側筒部411bは、上記各上側開口部と、当該各上側開口部から垂下する大径部aと、この大径部aから同軸的に垂下する小径部bとでもって構成されている(図17参照)。なお、小径部bは大径部aを通り上記上側開口部から上壁411の外面側を臨んでいる。
前側壁412は、上壁411の前縁左右両側部を略L字状に切り欠くことで形成される上壁411の前縁中央部からなるもので、この前側壁412は、上壁411の前縁中央部を、前方かつ下方に向け上側に凸となるように断面円弧状に形成されている。
後側壁413は、上壁411の後縁左右両側部を略L字状に切り欠くことで形成される上壁411の後縁中央部でもって構成されている。この後側壁413は、上壁411の後縁中央部のうち左右方向中央部を、下に凸な湾曲形状にて後方に向け延出させ、かつ上壁411の後縁中央部のうち左右両側部を下方に向け屈曲させて構成されている。
左側壁414は、上壁411の前縁左側部及び後縁左側部を上述のようにそれぞれL字状に切り欠くことで形成される上壁411の左縁中央部からなるもので、この左側壁414は、上壁411の左縁中央部を上に凸な断面円弧状に形成することで形成されている。一方、右側壁415は、上壁411の前縁右側部及び後縁右側部を上述のようにそれぞれL字状に切り欠くことで形成される上壁411の右端中央部からなるもので、この右側壁415は、上壁411の右端中央部を上に凸な断面円弧状に形成することで形成されている。
一方、下側ケーシング部材420は、上側ケーシング部材410の上壁411、前後両側壁412、413及び左右両側壁414、415にそれぞれ対向する下壁421、前後両側壁422、423及び左右両側壁424、425でもって構成されている。
下壁421は、上壁411の中央筒部411aと同様の形状からなる中央筒部421aを有しており、この中央筒部421aは、中央筒部411aに同軸的に対向するように、下壁421からその内側へ延出している。
また、下壁421は、上壁411の左右両側筒部411bと同様の形状からなる左右両側筒部421bを有しており、これら左右両側筒部421bは、左右両側筒部411bにそれぞれ同軸的に対向するように、下壁421からその内側へ延出している。ここで、左右両側筒部421bは、それぞれ、左右両側筒部411bとは上下に対称的な構造となるように、下側開口部、大径部a及び小径部bでもって同軸的に一体形成されている(図9及び図17参照)。なお、小径部bは大径部aを通り上記下側開口部から下壁421の外面側を臨んでいる。
前側壁422は、下壁421の前縁左右両側部を略L字状に切り欠くことで形成される下壁421の前縁中央部からなるもので、この前側壁422は、下壁421の前縁中央部を、下側に凸となるような断面円弧状に形成されている。これにより、前側壁422は、前側壁412とは上下に対称的な構造にて当該前側壁412と対向する。
後側壁423は、下壁421の後縁左右両側部を略L字状に切り欠くことで形成される下壁421の後縁中央部でもって構成されている。この後側壁423は、下壁421の後縁中央部のうち左右方向中央部を、上に凸な湾曲形状に形成し、かつ下壁421の後縁中央部のうち左右両側部を上方に向け屈曲させて構成されている。これにより、後側壁423は、後側壁413とは上下に対称的な構造にて当該後側壁413に対向する。
左側壁424は、下壁421の前縁左側部及び後縁左側部を上述のようにそれぞれL字状に切り欠くことで形成される下壁421の右端中央部からなるもので、この左側壁424は、下壁421の右端中央部を上に凸な断面円弧状に湾曲させて形成されている。一方、右側壁425は、下壁421の前縁右側部及び後縁右側部を上述のようにそれぞれL字状に切り欠くことで形成される下壁421の右端中央部からなるもので、この右側壁425は、下壁421の右端中央部を上に凸な断面円弧状に湾曲させて形成されている。
このように構成した上下両側ケーシング410、420をその各開口部にて上述のように組み合わせれば、中央筒部411aが中央筒部421aと同軸的に係合して、ケーシング400aの把持用挿入穴部を構成する。また、左右両側筒部411bが、それぞれ、左右両側筒部421bに対し同軸的に対向する(図17参照)。
また、前側壁412が、その前縁部にて、前側壁422の前縁部と係合することで、ケーシング400aの前壁中央部を構成する。これにより、ケーシング400aの前壁中央部が、上記把持用挿入穴部と共に、バンパー400の把持部を構成する。また、上述のように両前側壁412、422が係合することにより、ケーシング400aの前壁中央部は、その内部にて左右方向に貫通する前壁貫通穴部ha(図6及び図10参照)を形成する。 また、後側壁413が、その延出端部にて、後側壁423の延出端部と係合することで、ケーシング400aの後壁を構成する。
また、左側壁414は、その左縁部にて、左側壁424の左縁部と係合することで、ケーシング400aの左側壁を構成する。これにより、ケーシング400aの左側壁は、その内部にて後方に向け開口する左側穴部hb(図10及び図11参照)を構成する。このように構成した左側穴部hb内には、左下側パイプ110の前端部が嵌装されている。
一方、右側壁415は、その右縁部にて、右側壁424の左縁部と係合することで、ケーシング400aの右側壁を構成する。これにより、ケーシング400aの右側壁は、その内部にて後方に向けて開口する右側穴部hb(図10参照)を構成する。このように構成した右側穴部hb内には、右下側パイプ110の前端部が嵌装されている。なお、ケーシング400aの左右両側壁は、前壁貫通穴部haの左右両側開口部を形成するように閉じられている。
また、上述のようにケーシング400aの左右両側壁及び後壁を構成することで、ケーシング400aの後縁左右両側部には、左右両後側開口部hcが、図9〜図11のいずれかにて示すごとく、左右方向に向け開口するように構成されており、これら左右両後側開口部hcは、左右両側フック450の各爪部452a(後述する)に対向するようになっている。なお、上側ケーシング部材410の左右両側筒部411bの上記各上側開口部には、各キャップ416が、図8及び図17から分かるように、着脱可能に嵌着されている。
また、バンパー400は、図9〜図11にて示すごとく、金属製支持プレート430を有しており、この支持プレート430は、ケーシング400a内に収容されている。当該支持プレート430は、図9〜図11のいずれかにて示すごとく、プレート本体431と、左右両側筒体432とでもって一体的に構成されている。
プレート本体431は、図9にて示すごとく、中央切欠部431aを有しており、この中央切欠部431aは、プレート本体431をその前縁中央部から四角状に切り欠くことで形成されている。また、当該プレート本体431は、左右両側切欠部431bを有しており、当該左右両側切欠部431bは、中央切欠部431aの左右両側において、プレート本体431をその前縁から略円形状に切り欠くことで形成されている。
これにより、下側ケーシング部材420の中央筒部421a及び左右両側筒部421bをプレート本体431の切欠部413a及び左右両側切欠部431bに下方から挿入して上方へ突出させることで、プレート本体431は、下側ケーシング部材420の底壁421の内面上に載置されている。
また、左右両側筒体432は、互いに左右方向において同軸的に位置するように、その各外周部にて、プレート本体431の前縁のうち中央切欠部431aの左右両側部上に一体的に形成されており、当該左右両側筒体432は、上側ケーシング部材410の前壁412と下側ケーシング部材420の前壁422との間に挟持されて、プレート本体431を下側ケーシング部材420の底壁421の内面上に維持する。
また、左右両側筒体432が、上述のように上側ケーシング部材410の前壁412と下側ケーシング部材420の前壁422との間に挟持されることで、左右両側筒体432は、ケーシング400の前壁貫通穴部ha内に同軸的に支持される。
また、当該バンパー400は、図9にて示すごとく、ABS或いはPPからなる左右両側パイプキャップ440、440を有している。左側パイプキャップ440は、筒部441及び環状鍔部442を有しており、環状鍔部442は、筒部441の両軸方向開口端部の一方から外方へ環状に突設されている。右側パイプキャップ440も、左側パイプキャップ440と同様に、筒部441及び環状鍔部442でもって同様に形成されている。
しかして、左側パイプキャップ440は、その筒部441にて、支持プレート430の左側筒体432にその右側から同軸的に嵌装されており、この左側パイプキャップ440の鍔部442は、左側筒体432の軸方向右端開口部に係合している。これにより、左側パイプキャップ440は、ケーシング400の前壁貫通穴部haから左方への抜け止めが確保されている。そして、左上側パイプ210の基端部が、ケーシング400の前壁貫通穴部haの左側開口部を通して左側筒体432及び左側パイプキャップ440内に同軸的に嵌着されている。
一方、右側パイプキャップ440は、その筒部441にて、支持プレート430の右側筒体432にその左側から同軸的に嵌装されており、この右側パイプキャップ440の鍔部442は、右側筒体432の軸方向左端開口部に係合している。これにより、右左側パイプキャップ440は、ケーシング400の前壁貫通穴部haから右方への抜け止めが確保されている。そして、右上側パイプ210の基端部が、ケーシング400の前壁貫通穴部haの右側開口部を通して右側筒体432及び右側パイプキャップ440内に同軸的に嵌着されている。
また、当該バンパー400は、図9〜図11にて示すごとく、左右両側フック450及び金属バネ材料からなる左右両側張設コイルスプリング460を内蔵しており、左右両側フック450は、それぞれ、環状頭部451及び長手状フック部452を有するように、ABSでもって一体的に形成されている。なお、以下、左側フック450の頭部451及びフック部452は、それぞれ、左側頭部451及び左側フック部452ともいい、右側フック450の頭部451及びフック部452は、それぞれ、右側頭部451及び右側フック部452ともいう。
左側フック450において、左側頭部451は、上下両側ケーシング部材410、420の両対向左側筒部411b、421bの各対向大径部a間において、両左側筒部411b、421bの各小径部bに同軸的にかつ回動可能に嵌装されている(図17参照)。
また、左側フック部452は、左側頭部451の外周部からその径方向に沿い外方に向け長手状に延出してなるもので、この左側フック部452の先端部には、爪部452aが形成されている。この爪部452aは、左側フック部452の先端部から左側へ突出するように形成されている。これにより、左側フック450は、その爪部452aにより、左側張設コイルスプリング460(後述する)の付勢力のもとに、ケーシング400aの左後側開口部hcを通して、左下側ジョイント330の筒部331に形成した左側係合穴部331a(図10参照)内に係合する。
一方、右側フック450において、右側頭部451は、上下両側ケーシング部材410、420の両対向右側筒部411b、421bの各対向大径部a間において、両右側筒部411b、421bの各小径部bに同軸的にかつ回動可能に嵌装されている。
また、右側フック部452は、右側頭部451の外周部からその径方向に沿い外方に向け長手状に延出してなるもので、この右側フック部452の先端部には、爪部452aが形成されている。この右側フック部452の爪部452aは、右側フック部452の先端部から右方に向け突出するように形成されている。これにより、右側フック450は、その爪部452aにより、右側張設コイルスプリング460(後述する)の付勢力のもとに、ケーシング400aの右後側開口部hcを通して、右下側ジョイント330の筒部331に形成した右側係合穴部331a(図9及び図10参照)内に係合する。
左側張設コイルスプリング460は、図10及び図11にて示すごとく、その一端部にて、左側フック450の左側頭部451の右側外周部に突設した突起c(以下、左側突起cという)に係止されており、この左側張設コイルスプリング460の他端部は、左側頭部451の前側にて下側ケーシング部材420の下壁421の一部(以下、左側係止部という)に係止している。これにより、左側張設コイルスプリング460は、左側突起cと下壁421の上記左側係止部との間に予め圧縮して連結されて、左側頭部451を中心として左側フック部452を左方(図10にて時計方向)へ付勢している。
一方、右側張設コイルスプリング460は、その一端部にて、右側フック450の右側頭部451の左側外周部に突設した突起c(以下、右側突起cという)に係止されており、この右側張設コイルスプリング460の他端部は、右側頭部451の前側にて下側ケーシング部材420の下壁421の他の一部(以下、右側係止部という)に係止している。これにより、右側張設コイルスプリング460は、右側突起cと下壁421の上記右側係止部との間に予め圧縮して連結されて、右側頭部451を中心として右側フック部452を右方(図10にて反時計方向)へ付勢している。
また、バンパー400は、図9〜図11にて示すごとく、左右両側ワイヤーロープ470を有しており、これら左右両側ワイヤーロープ470は、左右両側ヒンジユニット500の両ヒンジ部材520(後述する)と左右両側フック450との間に次のように連結されている。
即ち、左側ワイヤーロープ470は、図9〜図11のいずれかにて示すごとく、その基端部にて、右側フック450のフック部452の左端面に突設した係止部d(右側係止部dという)に係止しており、この左側ワイヤーロープ470は、その基端部から延出し、下側ケーシング部材420の中央筒部421aの前側外周部を介し支持プレート430の左側パイプキャップ440の鍔部442の内部を通り、左上側パイプ210内にその基端部から挿入されて当該左上側パイプ210の先端部から外方へ延出して、左側ヒンジユニット500のヒンジ部材520(後述する)に連結されている。
これにより、左側ワイヤーロープ470が、左側張設コイルスプリング460の付勢力に抗して左側ヒンジユニット500側へ引っ張られると、右側フック450が、その爪部452aにて、右下側ジョイント330の筒部331の右側係合穴部331aとの係合から解離する。
一方、右側ワイヤーロープ470は、図9〜図11のいずれかにて示すごとく、その基端部にて、左側フック450のフック部452の右端面に突設した係止部d(左側係止部dという)に係止しており、この右側ワイヤーロープ470は、その基端部から延出し、下側ケーシング部材420の中央筒部421aの前側外周部を介し支持プレート430の右側パイプキャップ440の鍔部442の内部を通り、右上側パイプ210内にその基端部から挿入されて当該右上側パイプ210の先端部から外方へ延出して、右側ヒンジユニット500のヒンジ部材520(後述する)に連結されている。
これにより、右側ワイヤーロープ470が、左側張設コイルスプリング460の付勢力に抗して右側ヒンジユニット500側へ引っ張られると、左側フック450が、その爪部452aにて、左下側ジョイント330の筒部331の左側係合穴部331aとの係合から解離する。
なお、本実施形態では、バンパー400は上述のような
次に、左右両側ヒンジユニット500の構成について図5〜図8及び図12〜図16を参照して説明する。左右両側ヒンジユニット500は、図5〜図8のいずれかに示すごとく、左右両上側パイプ210と湾曲パイプ230との間に組み付けられている。
左側ヒンジユニット500は、図5〜図8及び図12にて示すごとく、左上側パイプ210と湾曲パイプ230の左側パイプ部230aとの間に組み付けられており、この左側ヒンジユニット500は、図12〜図16にて示すごとく、両ヒンジ部材510、520を有している。
ヒンジ部材510は、図12及び図14〜図16にて示すごとく、ABS或いはPPからなるケーシング510aを有しており、このケーシング510aは、円筒壁511及び底壁512でもって、縦断面コ字状に形成されている。また、当該ヒンジ部材510は、ABS或いはPPからなるパイプ510bを有しており、このパイプ510bは、円筒壁511の外周部からその径に直交して延出している。しかして、当該ヒンジ部材510は、パイプ510bにて、湾曲パイプ230の左側パイプ部230aに同軸的に嵌着されている。これにより、ケーシング510aは、円筒壁511の開口部にて、左方に向くように、左側パイプ部230aにより支持されている。
一方、ヒンジ部材520は、ABS或いはPPからなるケーシング520aを備えている。このケーシング520aは、外側円筒壁521及び環状底壁522を有しており、外側円筒壁521は、図12、図15或いは図16にて示すごとく、環状底壁522の外周部から一体的にかつ同軸的に延出している。環状底壁522は、両貫通状ロック孔部522aを有しており、これら両貫通状ロック孔部522aは、その各中心軸にて、環状底壁522の軸に平行となるように当該環状底壁522に等角度間隔にて形成されている。なお、両貫通状ロック孔部522aの各中心軸は、環状底壁522の内径と外径との和の半分の径を通る円周上に位置している。
また、ケーシング520aは、図12、図15或いは図16にて示すごとく、内側円筒壁523を有しており、この内側円筒壁523は、両貫通状ロック孔部522aの各中心軸と同一の円周上に位置するように、環状底壁522から外側円筒壁521と同心的に延出している。ここで、内側円筒壁523は、図12、図15或いは図16にて示すごとく、両貫通状ロック孔部522aに対する各対向壁部にて、切り欠かれて、各切り欠き部523aとして形成されている。
また、ヒンジ部材520は、ABS或いはPPからなるパイプ520bを有しており、このパイプ520bは、ケーシング520aの外側円筒壁521からその径に直交して延出している。但し、当該パイプ520bは、ケーシング520aをケーシング510aに後述するように組み付けたとき、パイプ510bから同軸的に逆方向に延出するように、外側円筒壁521から延出するようになっている(図13参照)。なお、パイプ520bは、円筒521内に連通している。
このように構成したヒンジ部材520においては、パイプ520bが、左上側パイプ210の先端部に同軸的に嵌着されている。また、ケーシング520aが、図14〜図16にて示すごとく、環状底壁522の外周部にて、ケーシング511の開口端部上に同軸的に着座して組み付けられている。これにより、ケーシング520aが、その開口端部にて左方に向くように支持されている。
また、このように組み付けられたヒンジ部材520においては、左側ワイヤーロープ470が、図12、図15或いは図16から分かるように、左上側パイプ210及びパイプ520bの各内部を通りケーシング520aの外側円筒壁521と内側円筒壁523との間に延出しており、この左側ワイヤーロープ470の延出端部471は、蓋部材570の係合孔部571(図15或いは図16参照)内に係合して抜け止めされている。
また、左側ヒンジユニット500は、図12〜図16のいずれかにて示すごとく、ベース部材530、金属バネ材料からなるコイルスプリング540、両ロック部材550、560、両蓋部材570、580及びロックボタン590を備えている。なお、ベース部材530は金属からなり、両ロック部材550、560、両蓋部材570、580及びロックボタン590はABS或いはPPからなる。
ベース部材530は、図14〜図16にて示すごとく、ヒンジ部材510のケーシング510a内に同軸的に組み付けられており、このベース部材530は、図12にて示すごとく、円板531及び両円筒状ステイ532を有している。両円筒ステイ532は、その軸方向中間部位にて、円板531の外周部に等角度間隔にて支持されて、円板531の軸方向に互いに平行となるように延在している。ここで、両円筒状ステイ532は、図12から分かるように、その各中心軸にて、円板531の外周に位置している。これに伴い、両円筒状ステイ532の各半円筒部は、円板531の外周から互いに逆方向へ外方に向け突出している。
このように構成したベース部材530においては、円板531が、ヒンジ部材510のケーシング510a内に同軸的に嵌装されて、円筒壁511の各柱状受け部511a(図12及び図14参照)上に着座している。また、円板531のケーシング510a内への嵌装と同時に、両円筒状ステイ532が、その各半円筒部にて、ヒンジ部材510のケーシング510aの各半円柱状凹部511aにより案内されて、ケーシング510aの底壁512上に当接している。なお、各半円柱状凹部511aは、ケーシング510aの円筒壁511の軸に平行となるように、円筒壁511の内周面に等角度間隔にて外方に向け半円柱状に切り欠かれて形成されている。各柱状受け部511bは、円筒壁511の内周面に沿い底壁512の内面から同軸的に等角度間隔にて突設されており、当該各柱状受け部511bの底壁512の内面からの高さは、両円筒状ステイ532の円板531の下面からの各延出長さに等しい。
ロック部材550は、図14〜図16にて示すごとく、コイルスプリング540とともに、円筒壁511内に嵌装されている。ロック部材550は、コ字板状縦断面を有する可動板551及び両円筒状突起552(図12では、一方の突起552のみを示す)を有する。この可動板551は、両切欠部551aを有しており、当該両切欠部551aは、可動板551の外周部に等角度間隔にて半円状に切り欠くことで形成されている。しかして、可動板551は、両切欠部551aにてベース部材530の両円筒状ステイ532により案内されるとともに、コイルスプリング540を介し円筒壁511内に同軸的に嵌装されて、コイルスプリング540を円板531との間に挟持している。また、両円筒状突起552は、可動板551の外周部からその軸方向に平行に延出している。なお、両円筒状突起552は、両切欠部551aに対し可動板551の周方向に沿い90°だけずれて位置する。
ロック部材560は、図14〜図16にて示すごとく、円筒壁511の開口部に組み付けられており、このロック部材560は、図12及び図14〜図16のいずれかにて示すごとく、環状円板561及び両突起板562を有する。環状円板561は、両雌ネジ孔部561a及び両ロック孔部561b(図12では、一方のロック孔部561bのみを示す)を有しており、両雌ネジ孔部561aは、環状円板561の外周部に等角度間隔にて貫通状に形成されている。ここで、両雌ネジ孔部561aは、可動板551の両切欠部551aに対応するように半円板状に外方へ突出している。また、両ロック孔部561bは、ロック部材550の両円柱状突起552に対応するように、円板561の外周部に貫通状に形成されている。なお、両ロック孔部561bは、両雌ネジ孔部561aとは90°だけずれて位置している。
両突起板562は、それぞれ、円弧板部562a及び板状爪部562bでもって、合成樹脂材料により一体成形されている。両突起板562の各円弧板部562aは、環状円板561の内周部から等角度間隔にて当該環状円板561の軸方向に平行に延出している。なお、各円弧板部562aは、その幅方向中央にて、円板516の両ロック孔部561bの間に位置している。
また、両突起板562の各板状爪部562bは、各対応の円弧板部562aの延出端部から環状円板561の径方向に沿い互いに逆方向へ外方に向け延出しており、これら各板状爪部562bの延出端部は、環状円板561の両ロック孔部561bの各対向端部の間に位置している。
以上のように構成したロック部材560においては、円板561が、その両ロック孔部561bにてロック部材550の両円柱状突起552に嵌装されるとともに、両雌ネジ孔部561aにて可動板551の両切欠部551a上に着座するように円筒壁511の開口部内に嵌装されている。これに伴い、両皿ネジ513が、ケーシング510aの底壁512の両孔部、ベース部材530の両円筒状ステイ532及び可動板551の両切欠部551aに挿通されて環状円板561の両雌ネジ孔部561aに締着されている(図14参照)。
また、ロック部材560の両突起板562は、その弾力に抗して、ケーシング520aの環状底壁522の中空部及び内側円筒壁523内に挿入され、板状爪部562bにて内側円筒壁523から延出している。
蓋部材570は、図14〜図16にて示すごとく、ケーシング520aに組み付けられており、この蓋部材570は、図12及び図14〜図16のいずれかにて示すごとく、環状壁部570a、両円弧状壁部570b及び挟持部570cを備えている。両円弧状壁部570bは、環状壁部570aの内周部から等角度間隔にて環状壁部570aの軸に平行に延出している。
ここで、環状壁部570aは、図12、図15或いは図16にて示すごとく、係合孔部571及び両係合凹所572を有しており、係合孔部571は、環状壁部570aの裏面の一部に凹状に形成されている(図15及び図16参照)。また、両係合凹所572は、それぞれ、図12及び図14にて例示するごとく、環状壁部570aのうち両円弧状壁部570bに対応する各円弧帯状部位にその表面から裏面に向け凹状に形成されており、当該両係合凹所572は、環状壁部570aの内周面から軸心に向けて開口している。これにより、両係合凹所572は、環状壁部570aの表面及び内周面から開口している。
また、挟持部570cは、図12〜図16のいずれかにて示すごとく、環状部573及び板状腕部574を有しており、環状部573は、環状壁部570aの内周部から同軸的に両円弧状壁部570bとは逆方向に向け延出している。また、板状腕部574は、環状部573の延出端開口部から当該環状部573の軸に直交するようにほぼ矩形状にて延出している。
このように構成した蓋部材570においては、両円弧状壁部570bが、その各延出端部にて、ケーシング520aの内側円筒壁523を通りロック部材560の両突起板562の間に沿い、環状底壁522aの中空部内に嵌装されるとともに、環状壁部570aがケーシング520aの開口端部に着座している。また、ロック部材560の両突起板562が、その各板状爪部562bにて、環状壁部570aの各係合凹所572内に環状壁部570aの内周面側から嵌装されている。これにより、蓋部材570は、ケーシング520aを介しロック部材560に組み付けられている。
また、蓋部材580は、図12〜図16のいずれかにて示すごとく、環状壁部581及び連結パイプ部582を有している。環状壁部581は、開口部581aを有しており、この開口部581aは、環状壁部581の内周部から径方向に沿い外方に向けほぼ矩形状に切り欠き形成されている。なお、開口部581aの開口形状は、挟持部570cの板状腕部574の面形状に対応している。また、連結パイプ部582は、環状壁部581の外周部から径方向に外方に向け延出している。
このように構成した蓋部材580においては、環状壁部581が、その中空部にて、蓋部材570の環状部573に同軸的に嵌装されるとともに、開口部581aにて、蓋部材570の板状腕部574に嵌装された後、回動されている。これにより、環状壁部581が、環状壁部570aと板状腕部573との間に挟持されている。本実施形態では、環状壁部581は、その裏面に形成した一連の溝部581b(図13参照)の一部の溝部にて、環状壁部570aの表面に形成した各複数の細幅状隆起部575(図12及び図13参照)に嵌合することで回り止めされている。なお、一連の溝部581bは、その各幅方向にて、環状壁部581の裏面の周方向に間隔をおいて形成されている。また、各複数の細幅状隆起部575は、環状壁部570aの表面のうち互いに径方向に対向する各表面部に、一連の溝部581bのうちの対応の各溝部と嵌合し得るように形成されている。
ロックボタン590は、図12、図13、図15或いは図16にて示すごとく、円筒状のもので、このロックボタン590は、蓋部材570の環状部573内及びロック部材560の両突起板562の間を通り軸方向に変位可能に挿入されて、ロック部材550の可動板551の中央部上に着座している。
これにより、ロックボタン590がその軸方向に押し込まれると、ロック部材550が、図16にて示すごとく、ロックボタン590によりコイルスプリング540を圧縮しながら変位して、ロック部材550の両円柱状突起552をヒンジ部材520の両貫通状ロック孔部522aから脱出させる。このため、ヒンジ部材510は、ヒンジ部材520に対し回動可能となる。
右側ヒンジユニット500は、図5〜図8及び図12にて示すごとく、右上側パイプ210と湾曲パイプ230の右側パイプ部230aとの間に組み付けられており、この右側ヒンジユニット500は、上側フレーム200の左右方向中央を基準として左側ヒンジユニット500とは対称的な構造となるように、ベース部材530、金属バネ材料からなるコイルスプリング540、両ロック部材550、560、両蓋部材570、580及びロックボタン590でもって構成されている。このため、当該右側ヒンジユニット500は、右側パイプ部230a及び右上側パイプ210に対して、左側ヒンジユニット500の左側パイプ部230a及び左上側パイプ210に対する機能と同様に機能する。
なお、右側ヒンジユニット500のヒンジ部材510は、そのパイプ510bにて、右側パイプ部230aに同軸的に嵌着されている。これにより、右側ヒンジユニット500のケーシング511は、その開口部にて、右方に向くように、右側パイプ部230aにより支持されている。また、右側ヒンジユニット500のパイプ520bは、右上側パイプ210に同軸的に嵌着されている。
ハンドル600は、図5〜図8にて示すように、上側フレーム200における湾曲パイプ230の連結パイプ部230bに支持されており、このハンドル600は、図5〜図8のいずれかにて示すごとく、ロッド状把持部材610、長手状支持部材620及び高さ調節部材630でもって構成されている。なお、ロッド状把持部材610はアルミニウム製パイプ(外径22(mm)を有する)からなる。
支持部材620は、 互いに対向する両支持片621を有しており、当該両支持片621は、それぞれ、上下両端側挟持部621a、621bを締め付け部621cの上下両端部に一体的に有するように、バネ板材料でもって形成されている。ここで、両支持片621において、両上端側挟持部621a及び両下端側挟持部621bは、それぞれ、互いに逆向きに外方へ凸な円弧状となるように形成されている。なお、両上端側挟持部621aは、各支持片621の長手方向に対し断面円弧状となっており、両下端側挟持部621bは、各支持片621の左右方向に対し断面円弧状となっている。また、上下両端側挟持部621a、621bは、アルミニウム合金からなる。
しかして、支持部材620においては、両支持片621が、その各下端側挟持部621bの間に湾曲パイプ230の連結パイプ部230bの左右方向中央部を挟持している。これにより、両支持片621は、互いに対向して、連結パイプ部230bの左右方向中央部から直角に延出している。
把持部材610は、その左右方向中央部にて、両支持片621の各上端側挟持部621bの間に挟持されて、支持部材620に対し左右方向に延在するように支持されている。
また、高さ調節部材630は、ロッド631、環状カラー632及び操作レバー633を有しており、ロッド631は、その先端部から、支持部材620の両締め付け部621cの各中央部に挿通されて、頭部631aにて、両締め付け部621cの一方に当接している。操作レバー633は、その先端部にて、環状カラー632を介しロッド631の先端部に連結されている。なお、ロッド631及び操作レバー633は金属からなり、環状カラー632は合成樹脂からなる。
ここで、操作レバー633の先端部は、偏心軸となっている。このため、操作レバー633が図6で図示回動位置にあるとき、当該操作レバー633が、その偏心軸により、ロッド631の頭部631aと環状カラー632との間にて両締め付け部621cを強く挟持している。このため、両下端側挟持部621aの連結パイプ部230bに対する挟持力及び両上端側挟持部621bの支持部材610の中央部に対する挟持力が増大している。よって、高さ調節部材630は、図6に示す位置にて、連結パイプ部230bに支持されている。
また、操作レバー633が図6にて図示反時計方向に回動されてロッド631と同軸的に位置するとき、当該操作レバー633が、その偏心軸により、両下端側挟持部621aの連結パイプ部230bに対する挟持力及び両上端側挟持部621bの支持部材610の中央部に対する挟持力が減少する。
このため、支持部材610を上下に変位させることで、支持部材620が、連結パイプ230bを中心として反時計方向或いは時計方向に回動する。そして、支持部材610が好みの高さに位置したときに、操作レバー633を再び図6にて示す位置に回動操作することで、両下端側挟持部621aの連結パイプ部230bに対する挟持力及び両上端側挟持部621bの支持部材610の中央部に対する挟持力が再び増大する。これにより、高さ調節部材630は、把持部材610を好みの高さに維持し得る。
2.前輪機構WFの構成、
前輪機構WFは、図1〜図11のいずれかにより示すごとく、左右両側前輪機構部WFL、WFRでもって構成されている。左側前輪機構部WFLは、図5〜図7及び図9〜図11のいずれかにて示すごとく、両前輪700aと、前輪軸700bと、前輪ロック機構700cとを備えている。なお、以下、左側前輪機構部WFLの両前輪700a、前輪軸700b及び前輪ロック機構700cは、両左側前輪700a、左側前輪軸700b及び左側前輪ロック機構700cともいう。
両左側前輪700aは、それぞれ、図9〜図11及び図17のいずれかにて示すごとく、合成樹脂製のホイール710、ゴム製の中空状タイヤ720及びベアリング730でもって構成されている。各中空状タイヤ720は、それぞれ、各対応ホイール710の外周部に同心的に嵌着されている。各ベアリング730は、各対応ホイール710の円形状切り欠き部711(図17参照)の内周面と左側前輪軸700bの左右両端部の外周面との間に同軸的に嵌着されている。これにより、当該両左側前輪700aは、各ベアリング730を介し、左側前輪軸700bに同軸的にかつ回転自在に支持されている。なお、各円形状切り欠き部711は、両ホイール710の各対向面中央部に切り欠き形成されている。
左側前輪ロック機構700cは、図5にて示すごとく、金属製の左側前輪軸700bに支持されており、この左側前輪ロック機構700cは、図5、図6、図9及び図17〜図19のいずれかにて示すごとく、ABS或いはPPからなる固定素子740及び可動素子750を有している。なお、以下、左側前輪ロック機構700cの固定素子740及び可動素子750は、左側固定素子740及び左側可動素子750ともいう。
左側固定素子740は、図17〜図19にて示すごとく、板状ステイ740a及び筒状ガイド740bを有している。ステイ740aは、図5及び図17から分かるように、その基端部741にて、前輪軸700bの左右方向中央部に嵌着支持されており、当該ステイ740aは、図17にて示すごとく、その基端部741から前輪軸700bに対し直角に前方へ上方に向け傾斜して延出している。
また、ガイド740bは、図9或いは図17にて示すごとく、ステイ740aの延出端部742から上方へ一体的に延出している。このガイド740bは、円形状底壁743及び前後両側円弧状壁744を有しており、底壁743は、図17〜図19から分かるように、その前部743aにて、ステイ740aの延出端部742から前方へ突出するように、当該延出端部742に一体的に形成されている。前後両側円弧状壁744は、横断面円弧状となるように、底壁743の周縁部から互いに対向するように上方へ延出している。なお、前後両側円弧状壁744は、底壁743から同軸的に上方へ延出する円筒壁のうち左右両側円弧状壁部を切り欠くことで形成されている。
また、ガイド740bは、環状壁745及び筒体746を有しており、環状壁745は、図17にて示すごとく、前後両側円弧状壁744の各下部間に底壁743に平行となるように支持されている。筒体746は、円筒部746a及び環状係合壁部746bを有しており、環状係合壁部746bは、円筒部746aの下端開口部から半径方向へ外方に向け環状に突出されて、前後両側円弧状壁744の各上部間に底壁743に平行となるように支持されている。これにより、円筒部746aは、環状係合壁部746bから上方へ同軸的に延出している。
左側可動素子750は、図9及び図17〜図19のいずれかにて示すごとく、左右両側円弧状壁751及びU字状操作レバー752を有しており、左右両側円弧状壁751は、互いに対向するように、その各下端部にて、U字状操作レバー751の各先端部に支持されている。ここで、左右両側円弧状壁751は、操作レバー752に対し直角に位置するように支持されている。また、左右両側円弧状壁751は、それぞれ、両壁状爪部751a、751bを有しており、当該両壁状爪部751a、751bは、上下に位置して、左右両側円弧状壁751の各内面から軸心に向け突出している。
しかして、U字状操作レバー751が前方へ突出するように、左側円弧状壁752は、前後両側円弧状壁744の各左端縁部間に上下動可能に介装され、右側円弧状壁752は、前後両側円弧状壁744の各右端縁部間に上下動可能に介装されている。これにより、左右両側円弧状壁751は、それぞれ、両壁状爪部751a、751bにて、筒体746の環状係合壁部746bに対向するようにして、その各下端部にて、上下動可能に底壁743上に着座している。
また、左側可動素子750は、図18或いは図19にて示すごとく、筒体755を有しており、この筒体755は、その円筒部755aにて、左右両側円弧状壁751の各上端部間に同軸的に支持されている。また、当該筒体755は、前後両側突起部755bを有しており、当該前後両側突起部755bは、円筒部755aの上端開口部から互いに対向して上方へ突出している。ここで、前後両側突起部755bは、それぞれ、円筒部755aの上端開口部の前後両端部から突出し、バンパー400の下側ケーシング部材420の左側筒部421bの大径部aに形成した前後両側係合孔部421c(図17参照)に対向している。なお、前後両側係合孔部421cは、左側筒部421bの大径部aの前後両側部に軸方向に形成されている。
しかして、左側可動素子750が図17及び図18にて示す位置にあるとき、筒体755の前後両側突起部755bは、下側ケーシング部材420の前後両側係合孔部421cから下方へ脱出している。これにより、左側前輪機構部WFLは、その両前輪700aにて、左側前輪ロック機構700cによるロックから解除されている。また、左側可動素子750が、図19にて示すごとく、上動すると、筒体755の前後両側突起部755bは、上動して、前後両側係合孔部421c内に係合する。これにより、左側前輪機構部WFLは、その両前輪700aにて、左側前輪ロック機構700cによりロックされる。なお、右側前輪機構部WFRも、左側前輪機構部WFLと同様に、両前輪700a、前輪軸700b及び前輪ロック機構700cでもって構成されている。
以上のように構成した左右両側前輪機構部WFL、WFRのバンパー400に対する支持構成は、以下の通りである。即ち、バンパー400は、図9或いは図17にて例示するごとく、下側ケーシング部材420の左右両側筒部421bにて、それぞれ、左右両側前輪ロック機構700cの各ガイド740bの筒体746と同軸的に位置するように、左右両側前輪ロック機構700c上に載置されている。そして、左右両側ボルト418が、図17にて例示するごとく、それぞれ、上側ケーシング部材410の左右両側筒部411b、左右両側カラー418a、下側ケーシング420の左右両側筒部421b、各ガイド740bの筒体746及び環状壁745並びにカラー419aに挿通されて、この環状壁745の下側にてナット419に締着されている。但し、当該締着は、左右両側ボルト418に対し各ガイド740bを回動させ得るようになされている。
これにより、左右両側前輪機構部WFL、WFRは、その各前輪にて、左右両側前輪ロック機構700cを軸として左右に回動可能に、バンパー400を支持する。
3.後輪機構WRの構成
後輪機構WRは、図2、図3、図5、図7、図8或いは図20にて示すごとく、左右両側後輪800aと、後輪軸800bと、左右両側後輪ロック機構800cとを備えている。左側後輪800aは、図20にて示すごとく、合成樹脂製のホイール810と、鋼等からなるホイール軸820と、ゴム製の中空状タイヤ830と、ベアリング840とを備えている。なお、以下、左側後輪800aのホイール810、ホイール軸820、中空状タイヤ830及びベアリング840を、左側ホイール810、左側ホイール軸820、左側タイヤ830及び左側ベアリング840ともいう。
左側ホイール軸820は、図20にて示すごとく、その基端部821にて、左側ホイール810の軸孔部に同軸的にかつ回転可能に嵌装されており、この左側ホイール軸820は、基端部821から左側ホイール810の右方へ延出している。当該ホイール軸820は、可動軸部を同軸的に内蔵しており、当該可動軸部は、両突起822を有する。当該両突起822は、上記可動軸部の右端部からホイール軸820の右端外周部を介し外方へ逆向きに突出している。しかして、当該可動軸部は、ホイール軸820の基端部821を外方から押すことで、ホイール軸820内にて右動し両突起822を左側ホイール軸820内に引き込むようになっている。
左側タイヤ830は、左側ホイール810の外周部に同心的に嵌着されている。左側ベアリング840は、左側ホイール810の円形状凹部に嵌着されて左側ホイール軸820に同軸的にかつ回転自在に嵌着されている。これにより、左側後輪800aは、左側ベアリング840を介し、左側ホイール軸820に回転自在に支持されている。
このように構成した左側後輪800aにおいては、左側ホイール軸820が、左側後輪ロック機構800cの固定歯車850(後述する)及び左後側ジョイント120の筒状胴部121に挿通されて後輪軸800bの左端部に同軸的に嵌装されている。この嵌装にあたっては、上記可動軸部の両突起822を左側ホイール軸820内に引っ込ませた状態にて、左側ホイール軸820が後輪軸800bの左端部に挿入される。然る後、上記可動軸部の両突起822を左側ホイール軸820の右端外周部から突出させて後輪軸800bの左端部内に係合させる。
右側後輪800aは、左側ホイール810、左側ホイール軸820、左側タイヤ830及び左側ベアリング840に対応する右側ホイール810、右側ホイール軸、右側タイヤ830及び右側ベアリングでもって、左側後輪800aと同様に構成されている。しかして、当該右側後輪800aは、左側ホイール軸820の後輪軸800bの左端部への嵌装と同様に、上記右側ホイール軸にて、右側後輪ロック機構800cの固定歯車850(後述する)及び右後側ジョイント120の筒状胴部121に挿通されて後輪軸800bの右端部に同軸的に嵌装されている。なお、本実施形態では、左右両側後輪800aの各外径は、左右両側前輪700aの各外径よりも、大きい。
左右両側後輪ロック機構800cは、図7或いは図8にて示すごとく、左右両側後輪800a、後輪軸800b及び左右後側ジョイント120に組み付けられており、当該左右両側後輪ロック機構800cは、図20にて示すごとく、それぞれ、ABS製或いはPP製の固定歯車850と、ABS製或いはPP製の長手状可動レバー860と、金属製の係合ピン870とを備えている。なお、以下、左側後輪ロック機構800cの固定歯車850、可動レバー860及び係合ピン870は、左側固定歯車850、左側可動レバー860及び左側係合ピン870ともいう。また、右側後輪ロック機構800cの固定歯車850、可動レバー860及び係合ピン870は、右側固定歯車850、右側可動レバー860及び右側係合ピン870ともいう。
左側後輪ロック機構800cにおいて、左側固定歯車850は、ボス部851と、平歯車部852を有しており、平歯車部852は、ボス部851のフランジ部851aに一体的にかつ同軸的に形成されている。しかして、左側固定歯車850は、左側ホイール軸820に嵌装されて、ボス部851にて、左側ホイール810の右端面に同軸的に装着されている。なお、左側固定歯車850は、左側ホイール軸820に対し相対回転自在となっている。
左側可動レバー860は、レバー部861、両脚部862及び筒部863を有している。レバー部861は、図20にて示すごとく、その長手方向及び幅方向の双方において上に凸な湾曲板形状となるように形成されている。両脚部862は、レバー部861の長手方向中央部にて当該レバー部861の幅方向両端部からその裏面側へ延出されており、当該両脚部862は、左下側パイプ110の後端部をその左右両側から挟持するようにして当該左下側パイプ110の後端部に前後方向に回動可能に支持されている。これにより、レバー部861は、左下側パイプ110の後端部を軸として前後方向に回動可能となっている。
また、筒部863は、レバー部861の後端部に一体的に形成されており、この筒部863は、レバー部861の幅方向に開口している。左側係合ピン870は、その突出端部871にて、左側可動レバー860の筒部863の左側へ突出するように当該筒部863に嵌着されている。
一方、右側後輪ロック機構800cは、図20及び図21にて示すように、右側固定歯車850、右側可動レバー860及び右側係合ピン870でもって、左側後輪ロック機構800cと同様に構成されている。
ここで、右側固定歯車850は、右側後輪800aの右側ホイール軸に嵌装されて、ボス部851にて、右側ホイール810の左端面に同軸的に装着されている。なお、右側固定歯車850は、上記右側ホイール軸に対し相対回転自在となっている。
右側可動レバー860は、その両脚部862にて、右下側パイプ110の後端部をその左右両側から挟持するようにして当該右下側パイプ110の後端部に前後方向に回動可能に支持されている。右側係合ピン870は、その突出端部871にて、右側可動レバー860の筒部863の右側へ突出するように当該筒部863に嵌着されている。
また、左右両側可動レバー860の各レバー部861は、図22にて例示するごとく、さらに、それぞれ、突起部861aを有しており、当該各突起部861aは、それぞれ、、各レバー部861の裏面のうちその長手方向及び幅方向の双方の中央部に隆起形成されている。これにより、各レバー部861は、その突起部861aにて、左右両後側ジョイント120の各被係合リング122aの前後両側溝部122b、122cのいずれか内に各被係合リング122aの弾力に抗して係合可能となっている。
以上のように構成した左右両側後輪ロック機構800cにおいては、左右両側可動レバー860が、図21にて例示するごとく、後方へ回動した状態にあるとき、左右両側係合ピン870は、その各突出端部871にて、それぞれ、左右両側固定歯車850の各平歯車部852の一連の歯部のうちいずれか両歯部間に上方から係合した状態にある。このとき、左右両側可動レバー860は、その各レバー部861の突起部861aにて、左右両後側120の各上側被係合リング122aの後側溝部122c内に係合している。このような係合状態では、左右両側可動レバー860は、その各レバー部861の突起部861aにより、各上側被係合リング122aの上記上縁部の上方への弾力により、後側溝部122c内に固く保持されている。
このような状態において、左右両側可動レバー860が、図20にて例示するごとく、前方へ回動したとき、左右両側係合ピン870の各突出端部871は、上記各両歯部間から上方へ解離する。このとき、左右両側可動レバー860の前方への回動に伴い、左右両側可動レバー860は、その各レバー部861の突起部861aにより、各対応上側被係合リング122aの上縁部の弾力に抗して各後側溝部122cから脱出して各前側溝部122b内に係合する。これにより、左右両側可動レバー860は、その各レバー部861の突起部861aにより、各上側被係合リング122aの上記上縁部の上方への弾力により、前側溝部122c内に固く保持される。
4.シートST及びシートベルトSBの構成
シートSTは、図1〜図4から分かるように、上側フレーム200に着脱可能に組み付けられているもので、このシートSTは、次のようにして作製されている。
まず、所定のシート材料を、図23〜図25の各展開図で示すような形状に切り出してシート素材900として準備する。当該シート素材900は、背もたれ部910、左右両側脇部920、左右両側肩部930、着座部940及び足置き部950でもって一体的に構成されている。なお、図23及び図24は、シート素材900の表面(シートSTの前面に相当)を示し、図25は、シート素材900の裏面(シートSTの背面に相当)を示す。従って、図24にて図示右側及び左側がシート素材900の左側及び右側に対応し、図25にて図示右側及び左側がシート素材900の右側及び左側に対応する。
本第1実施形態において、上記所定のシート材料としては、例えば、ポリエステル100(%)からなる材料が採用されている。このシート材料は、乳幼児にとって安全性の高い材料であって、化学染料により染色(例えば、黒色、赤色、青色、緑色或いは黄色)し易く、耐久性及び防水性に富み、しかも安価である。
背もたれ部910は、図23〜図25にて示すごとく、乳幼児の背中に適合するように、上縁部911から下縁部912にかけて左右方向に幅広となるような四角形状に形成されている。この背もたれ部910の中央部には、肩ベルト部用左右両側挿入溝部913〜915が、乳幼児の背中の広さに適合するように、形成されており、これら各挿入溝部913〜915の外周部の裏面には、長四角環状の補強片913a〜915aが強固に縫製されている。
また、この背もたれ部910の左右両側下部には、腰ベルト部用左右両側溝部916が形成されている。なお、左右両側挿入溝部913〜915は、共に、左右方向に沿い溝状に形成されており、左右両側溝部916は、共に、上下方向に沿い溝状となるように形成されている。
左側脇部920は、図23〜図25にて示すごとく、表側部920a及び裏側部920bを備えている。表側部920aは、その内縁部921にて、背もたれ部910の左側縁部917と一体的に形成されており、当該表側部920aは、その内縁部921から左方に延出している。また、裏側部920bは、表側部920aの延出縁部から左方へ一体的に延出している。
ここで、表側部920a及び裏側部920bは、折り畳み線L(図24参照)を基準に裏側へ対称的に折り重なる形状となっている。これにより、裏側部920bは、その外縁部924にて、表側部920aの内縁部921に重畳されるようになっている。また、表側部920aの上縁部922aは、裏側部920bの上縁部922aと共に、V字状となるように形成されており、表側部920aの下縁部923aは、裏側部920bの下縁部923bと共に、V字状となるように形成されている。また、表側部920a及び裏側部920bは、各上縁部922a、922bから各下縁部923a、923bにかけて、幅広となるように形成されている。なお、表側部920a及び裏側部920bの境界の上下方向中間部位には、挿入貫通穴部925が、折り畳み線Lの両側に跨るように形成されている。
右側脇部920は、図24及び図25にて示すごとく、左側脇部920の表側部920a及び裏側部920bに対応する表側部(以下、表側部920aという)及び裏側部(以下、裏側部920bという)を有するように、背もたれ部910の左右方向中央を基準として、左側脇部920とは対称的に形成されている。
左右両側肩部930は、それぞれ、前後両表裏片部930a、930bを有しており、当該前後両表裏片部930a、930bは、互いに前後から重畳されるように、円弧面状に形成されている。左側肩部930において、表片部930a(以下、左表片部930aという)は、背もたれ部910の上縁部911の左側部及び左側脇部920の上縁部922の右側部から上方へ一体的に延出しており、この左表片部930aは、その延出縁部931(以下、湾曲状縁部931という)にて、左側脇部920の上縁部922の左右両側部の境界から上方かつ右方へ円弧状に延出形成されている。なお、左表片部930aは、その内縁部932にて、背もたれ部910の左右方向中央に対し平行となっている。
また、左側肩部930において、裏片部930b(以下、左裏片部930bという)は、左側脇部920の上縁部922の左側部から一体的に上方及び左方へ延出しており、この左裏片部930bは、その延出縁部933(以下、湾曲状縁部933という)にて、左側脇部920の上縁部922の左右両側部の境界から上方かつ左方へ円弧状に延出形成されている。なお、左裏片部930bの外縁部934は、左表片部930aの外縁部932に裏側から重なるように、図24にて示すごとく傾斜している。
このように構成した左側肩部930において、左裏片部930bを左表片部930aの裏側から重畳した状態において、左裏片部930bの湾曲状縁部933が左表片部930aの湾曲状縁部931に重畳されて強固に縫製される。
一方、右側肩部930は、左表片部930a及び左裏片部930bに対応する表片部930a(以下、右表片部930aという)及び裏片部930b(以下、右裏片部930bという)でもって、左側肩部930と同様に構成されている。
右表片部930aは、背もたれ部910の上縁部911の右側部及び右側脇部920の上縁部922の左側部から上方へ一体的に延出しており、この右表片部930aは、その湾曲状縁部931にて、右側脇部920の上縁部922の左右両側部の境界から上方かつ左方へ円弧状に延出形成されている。なお、右表片部930aは、その内縁部932にて、左表片部930aの内縁部932に対向しこれに平行となっている。
また、右裏片部930bは、右側脇部920の上縁部922の右側部から一体的に上方及び右方へ延出しており、この右裏片部930bは、その湾曲状縁部933にて、右側脇部920の上縁部922の左右両側部の境界から上方かつ右方へ円弧状に延出形成されている。なお、右裏片部930bの外縁部934は、右表片部930aの外縁部932に裏側から重なるように、図24にて示すごとく傾斜している。
このように構成した右側肩部930において、右裏片部930bを右表片部930aの裏側から重畳した状態において、右裏片部930bの湾曲状縁部933が右表片部930aの湾曲状縁部931に重畳されて強固に縫製される。
また、着座部940は、図23〜図25にて示すように、背もたれ部910の下縁部912から下方へ一体的に延出しており、この着座部940の左右両側縁部941は、それぞれ、背もたれ部910の左右両側縁部917から同一方向に向け延出している。また、着座部940は、その下縁部942にて、背もたれ部910の下縁部912と平行となっており、この着座部940には、股ベルト部用挿入溝部943が、下縁部912に沿いその左右方向中央部近傍にて、左右方向に形成されている。なお、挿入溝部943の外周部の裏面には、長四角環状の補強片943aが強固に縫製されている。
このように形成した着座部940は、左縁部941にて、左側脇部920の表側部920aの下縁部923aに重畳されて強固に縫製されるとともに、右縁部941にて、右側脇部920の表側部920aの下縁部923aに重畳されて強固に縫製される。ついで、帯状の補強片960が、左側脇部920の裏側部920bの下縁部923bの右端部、表側部920aの下縁部923a、背もたれ部910の下縁部912及び右側脇部920の表側部920aの下縁部923a及び裏側部920bの下縁部923bの左端部に沿うように添着されて、左側脇部920、背もたれ部910及び右側脇部920の各下縁部に強固に縫製されている。なお、図23〜図26では、シート素材900が展開図で示されているため、補強片960は、便宜上、左側脇部920、背もたれ部910及び右側脇部920の各下縁部に分離した状態で描かれているが、本来は、補強片960は、左側脇部920、背もたれ部910及び右側脇部920の各下縁部に亘り連続して縫製した一体的なものである。
足置き部950は、着座部940の下縁部942から下方に向け左右方向において順次幅狭となるように一体的に延出しており、この足置き部950は、その下縁部951にて、着座部940の下縁部942に平行となっている。
以上のように縫製したシート素材900には、第1〜第3の左側ホック及び第1〜第3の右側ホックが用いられる。上記第1の左側ホックは、左側肩部930の表片部930a及び裏片部930bの各対応隅角部を相互に留めるために用いられ、上記第1の右側ホックは、右側肩部930の表片部930a及び裏片部930bの各対応隅角部を相互に留めるために用いられ、また、上記第2及び第3の左右両側ホックは、シートSTを上側フレーム200に留めるために用いられる。なお、第1〜第3の左側ホック及び第1〜第3の右側ホックは、金属製である。
上記第1の左側ホックは、図23〜図25にて示すごとく、左留め部H1m及び左被留め部H1fでもって構成されており、左留め部H1m及び左被留め部H1fは、それぞれ、左表片部930a及び左裏片部930bの上記縫製後の各対向面隅角部に固着されている。なお、左表片部930aの上記対向隅角部は、当該左表片部930aのうちの下縁部と内縁部との交叉部に相当し、左裏片部930bの上記対向隅角部は、当該左裏片部390bのうちの下縁部と外縁部との交叉部に相当する。
上記第1の右側ホックは、図23〜図25にて示すごとく、右留め部H1m及び右被留め部H1fでもって構成されており、右留め部H1m及び右被留め部H1fは、それぞれ、右表片部930a及び右裏片部930bの上記縫製後の各対向面隅角部に固着されている。なお、右表片部930aの上記対向隅角部は、当該右表片部930aのうちの下縁部と内縁部との交叉部に相当し、右裏片部930bの上記対向隅角部は、当該右裏片部930bのうちの下縁部と外縁部との交叉部に相当する。
上記第2の左側ホックは、図23〜図25或いは図7にて示すごとく、左留め部H2m及び左被留め部H2fでもって構成されており、左留め部H2mは、その係合凸部にて左表片部930aの裏側に突出するように、左表片部930aのうちの内縁部932と湾曲状縁部931との交叉隅角部に嵌着されている。一方、左被留め部H2fは、その被係合孔部にて、後方を臨むように、ハンドル600の支持部材620の各下端側締め付け部621bの左側近傍において、上側フレーム200の湾曲パイプ230の連結パイプ部230bの外周面後部に固着されている。
一方、上記第2の右側ホックは、図23〜図25或いは図7にて示すごとく、右留め部H2m及び右被留め部H2fでもって構成されており、右留め部H2mは、その係合凸部にて右表片部930aの裏側に突出するように、右表片部930aのうちの内縁部932と湾曲状縁部931との交叉隅角部に嵌着されている。一方、右被留め部H2fは、その被係合孔部にて、後方を臨むように、支持部材620の各下端側締め付け部621bの右側近傍において、連結パイプ部230bの外周面後部に固着されている。
上記第3の左側ホックは、図23〜図25或いは図5にて示すごとく、左留め部H3m及び左被留め部H3fでもって構成されており、左留め部H3mは、その係合凸部にて、左脇部920の裏側に突出するように、左脇部920の裏側部920bの下縁部923bの右端部に固着されている。一方、左被留め部H3fは、その係合孔部にて、左方を臨むように、左側ヒンジユニット500のヒンジ部材520のパイプ520bの先端部近傍において、左上側パイプ210のパイプ部210aの外周左側部に固着されている。
また、上記第3の右側ホックは、図23〜図25或いは図5にて示すごとく、右留め部H3m及び右被留め部H3fでもって構成されており、右留め部H3mは、その係合凸部にて、右脇部920の裏側に突出するように、右脇部920の裏側部920bの下縁部923bの右端部に固着されている。一方、右被留め部H3fは、その係合孔部にて、右方を臨むように、右側ヒンジユニット500のヒンジ部材520のパイプ520bの先端部近傍において、右上側パイプ210のパイプ部210aの外周右側部に固着されている。
また、以上のように縫製したシート素材900には、さらに、第1の左右両側線ファスナー、第2の左右両側線ファスナー及び第3の中央側線ファスナーが採用されている。なお、線ファスナーは、所謂、ジッパーをいい、帯状係合片、帯状被係合片及びスライダーでもって構成されており、上記帯状係合片及び帯状被係合片は、その各一連の歯により、スライダーの移動操作に伴い、順次、互いに係合し或いはこの係合を解除するようになっている。
上記第1の左右両側線ファスナーは、図23〜図25にて示すごとく、それぞれ、帯状係合片F1m、帯状被係合片F1f及びスライダーS1を有している。上記第1の左側線ファスナーでは、帯状係合片F1mは、左側脇部920の裏側部920bの外縁部924に沿い固着されており、帯状被係合片F1fは、背もたれ部910の左縁部917にその裏面側から重畳するように固着されている。一方、上記第1の右側線ファスナーでは、帯状係合片F1mは、右側脇部920の裏側部920bの外縁部924に沿い固着されており、帯状被係合片F1fは、背もたれ部910の右縁部917にその裏面側から重畳するように固着されている。なお、上記第1の左右両側線ファスナーの各スライダーS1は、それぞれ、各対応の帯状係合片F1mに移動可能に取り付けられている。
上記第2の左右両側線ファスナーは、図23〜図25にて示すごとく、それぞれ、帯状係合片F2m、帯状被係合片F2f及びスライダーS2を有している。上記第2の左側線ファスナーでは、帯状係合片F2mは、左側脇部920の裏側部920bの下縁部923bに沿い固着されており、帯状被係合片F2fは、着座部940の左縁部941に沿いその裏側から重畳されて固着されている。一方、上記第2の右側線ファスナーでは、帯状係合片F2mは、右側脇部920の裏側部920bの下縁部923bに沿い固着されており、帯状被係合片F2fは、着座部940の右縁部941に沿いその裏側から重畳されて固着されている。なお、上記第2の左右両側線ファスナーの各スライダーS2は、それぞれ、各対応の帯状係合片F2mに移動可能に取り付けられている。
上記第3の中央側線ファスナーは、図23〜図25にて示すごとく、それぞれ、帯状係合片F3m、帯状被係合片F3f及びスライダーS3を有している。帯状係合片F3mは、足置き部950の下縁部951に沿い固着されており、帯状被係合片F3fは、足置き部950の着座部940からの延出方向中間部位にその裏側から帯状係合片F3mの長手方向に並行となるように固着されている。なお、スライダーS3は、帯状係合片F3mに移動可能に取り付けられている。
以上のようにして、シートSTがシート素材900を用いて完成されている。これに伴い、シートSTの構成は、上記縫製後のシート素材900、各ホック及び各線ファスナーでもって特定される。従って、シート素材900の背もたれ部910、左右両側脇部920、左右両側肩部930、着座部940及び足置き部950が、それぞれ、シートSTの背もたれ部、左右両側脇部、左右両側肩部、着座部及び足置き部を構成する。これに伴い、シートSTの背もたれ部、左右両側脇部、左右両側肩部、着座部及び足置き部を、それぞれ、以下、背もたれ部910、左右両側脇部920、左右両側肩部930、着座部940及び足置き部950という。
しかして、シートSTは、次のようにして上側フレーム200に着脱可能に組み付けられている。まず、左側肩部930が、左表片部930a及び左裏片部930bにて湾曲パイプ230の連結パイプ部230bの左側部を挟むように上方から被せられ、一方、右側肩部930が、右表片部930a及び右裏片部930bにて湾曲パイプ230の連結パイプ部230bの右側部を挟むように上方から被せられる。このとき、左表片部930a及び右表片部930aは、連結パイプ部230bの前側に位置し、左裏表片部930a及び右裏片部930aは、連結パイプ部230bの後側に位置する。
上述のように左右両側肩部930を連結パイプ部230bに被せた後、左表片部930a及び左裏片部930bの上記各対向面隅角部が、上記第1の左側ホックにより、左被留め部H1fの左留め部H1mへの係合でもって、留められ、右表片部930a及び右裏片部930bの上記各対向面隅角部が、上記第1の右側ホックにより、右被留め部H1fの右留め部H1mへの係合でもって、留められる。ついで、上記第2の左側ホックが、左留め部H2mにて左被留め部H2fに係合され、上記第2の右側ホックが、右留め部H2mにて右被留め部H2fに係合される。
これにより、左右両側肩部930は、ハンドル600の支持部材620の左右両側にて、連結パイプ部230bに着脱可能に組み付けられる(図2参照)。なお、上述のごとく、左被留め部H2f及び右被留め部H2fが、湾曲パイプ230の連結パイプ部230bの外周面後部に固着されているので、左留め部H2m及び右留め部H2mは、シートSTの一部を引っ張っても、左被留め部H2f及び右被留め部H2fにしっかりと保持され得る。
ついで、左右両側脇部920が、それぞれ、各折りたたみ線L、Lにて、左右両上側パイプ210上に位置するように、左右両上側パイプ210に上方から被せられる。このとき、左右両側ヒンジユニット500のうち各両パイプ912及び各両パイプ520bを除く各構成部が、左右両側脇部920の各挿入貫通穴部925を通り上方へ突出する。
然る後、上記第3の左側ホックが、左留め部H3mにて左被留め部H3fに係合され、上記第3の右側ホックが、右留め部H3mにて右被留め部H3fに係合される。これにより、左右両側脇部920が、各下縁部923の左右両側部の境界にて、左右両上側パイプ210の各パイプ210aに着脱可能に組み付けられる(図2参照)。なお、上述のごとく、左被留め部H3f及び右被留め部H3fが、左上側パイプ210のパイプ部210aの外周左側部及び右上側パイプ210のパイプ部210aの外周右側部にそれぞれ固着されているので、左留め部H3m及び右留め部H3mが、シートSTの一部を引っ張っても、左被留め部H3f及び右被留め部H3fにそれぞれしっかり保持され得る。
ついで、上記第1の左右両側線ファスナーが、それぞれ、帯状係合片F1mにて、スライダーS1により、対応の帯状被係合片F1fに係合される。これにより、左右両側脇部920が、それぞれ、その外縁部924にて、内縁部921に重なるように当該内縁部921に組み付けられる。
然る後、上記第2の左右両側線ファスナーが、それぞれ、帯状係合片F2mにて、スライダーS2により、対応の帯状被係合片F2fに係合される。これにより、左側脇部920が、その下縁部923の左側部にて、着座部940の左縁部941に重畳的に組み付けられ、また、右側脇部920が、その下縁部923の右側部にて、着座部940の右縁部941に重畳的に組み付けられる。
ついで、足置き部950が、上側フレーム200の補助パイプ220に上方から被せられ、第3の中央側線ファスナーが、帯状係合片F3mにて、帯状被係合片F3fにスライダーS3により係合される。これにより、足置き部950が、補助パイプ220に着脱可能に組み付けられる。以上のようにして、シートSTが、上側フレーム200に着脱可能に組み付けられる(図1〜図4参照)。
シートベルトSBは、図2にて示すごとく、シートSTの背もたれ部910に組み付けられており、このシートベルトSBは、図23にて示すごとく、バックルSB1及びこのバックルSB1から延出する左右両側肩ベルト部SB2、左右両側腰ベルト部SB3及び股ベルト部SB4でもって構成されている。なお、バックルSB1はABSからなり、左右両側肩ベルト部SB2、左右両側腰ベルト部SB3及び股ベルト部SB4はナイロン等のベルト用繊維素材からなる。
しかして、左右両側肩ベルト部SB2は、図2及び図23にて示すごとく、左右両側挿入溝部914に挿入され、左右両側腰ベルト部SB3は、左右両側溝部916に挿入され、股ベルト部SB4は、挿入溝部943に挿入される。
5.幌HDの構成
幌HDは、図1及び図2にて示すごとく、幌本体1000を有しており、この幌本体1000は、伸縮性及びUVカット性に富む幌用繊維素材から所定形状に切り抜かれて形成されている。また、この幌HDは、3本の湾曲柱状骨部材1010〜1030を有している。骨部材1010は、上に凸な湾曲状となるように幌本体1000の筒状前縁部に嵌装されている。なお、残りの両骨部材1020、1030は、幌本体1000の中央部及び後縁部を上に凸な湾曲状に支持している。
このように構成した幌HDにおいては、第4の3つの左側ホック及び第4の3つの右側ホックが、幌本体1000をシートSTに留めるために用いられる。具体的には、第4の各左側ホックは、幌本体1000の左側後縁部をシートSTの左側脇部920の裏側部920bの表側部920aとの境界側縁部にシートSTの表側から留めるために用いられ、第4の各右側ホックは、幌本体1000の右側後縁部をシートSTの右側脇部920の裏側部920bの表側部920aとの境界側縁部にシートSTの表側から留めるために用いられる。
上記第4の各左側ホックは、それぞれ、左留め部H4m及び左被留め部H4fでもって構成されており、各左留め部H4mは、左側脇部920の裏側部920bの上記境界側縁部に沿い間隔をおいてシートSTの表側から固着されている。また、各左被留め部H4fは、幌本体1000の左側後縁部に沿い間隔をおいてその裏側から固着されている。
一方、上記第4の各右側ホックは、それぞれ、右留め部H4m及び右被留め部H4fでもって構成されており、各右留め部H4mは、右側脇部920の裏側部920bの上記境界側縁部に沿い間隔をおいてシートSTの表側から固着されている。また、各右被留め部H4fは、幌本体1000の右側後縁部に沿い間隔をおいてその裏側から固着されている。
しかして、このように構成した幌HDは、次のようにしてシートST及び左右両側ヒンジ機構500に組み付けられている。即ち、幌HDをシートSTの上側に位置させた状態にて、骨部材1010が、図1にて例示するごとく、その両端部にて、左右両側ヒンジユニット500の各蓋部材580の連結パイプ部582に嵌着されている。また、幌本体1000が、その左右両側後縁部にて、第4の各左右両側ホックにより、シートSTの左右両側脇部920の各裏側部の上記境界縁部に着脱可能に留められている。
6.荷物容器BCの構成
荷物容器BCは、図1、図4、図26及び図27のいずれかにて示すごとく、左右両下側パイプ110の間にて、バンパー400及び後輪軸800bに支持されている。当該荷物容器BCは、収容網1100、底板1110、前板1120及び保持ベルト1130を備えている。収容網1100は、底壁部1101、前壁部1102及び左右両側壁部1103でもって構成されている。底壁部1101はその後端部1101aから前方へ向け順次幅狭となるように形成されている。前壁部1102は、その上縁部から下縁部に向けて順次幅狭となるように形成されている。また、左右両側壁部1103は、図26及び図27にて示すような三角形状に形成されている。しかして、前壁部1102及び左右両側壁部1103は、その各下縁部にて、底壁部1101の前端部及び左右両側縁部と一体となっている。
このように構成した収容網1100においては、底壁部1101が、その後端部1101aにて、後輪軸800b及び左右後側ジョイント120の各筒状胴部121に巻装支持されている。また、前壁部1102が、その上縁部に設けた両支持部1102aにて、バンパー400の下側ケーシング部材420の左右両側後端部に設けた扁平状リング部417(図27参照)に係止支持されている。
底板1110は、収容網1100内にて底壁部1101上に沿い固定されている。前板1120は、収容網1100内にて前壁部1102に沿い固定されている。また、保持ベルト1130は、その左右方向両端部にて、左右両後側環状ストッパ111に連結されて、収容網1100の後部を下方から受承している。
以上のような構成により、荷物容器BCは、下側ケーシング部材420及び後輪軸800bにより、左右両下側パイプ110の間にて支持されている(図26及び図27参照)。
以上のように構成した本第1実施形態において、シートSTのシート材料は、上述した薄さ及び強度に優れた布である。従って、シートSTは、乳幼児の体形に適合するコンパクトな形状に構成され得る。また、車体BDは、上側フレーム200が、下側フレーム100に対し、支持フレーム300でもって、バンパー400を基準に上方へ傾斜状に延出するように支持されている。ここで、下側フレーム100、上側フレーム200及び支持フレーム300は、上述のごとくパイプでもって構成されているため、車体BDは、布製のシートSTを組み付けるに適した構造を有する。
これにより、シートSTは、上述のごとく、車体BDのうち最も高い位置を占める上側フレーム200の湾曲パイプ230を利用して、当該上側フレーム200に簡単に組み付けることができる。しかも、シートSTは、上述のごとく、布でコンパクトに構成されているから、当該シートSTの着座部940が高い位置、例えば、走行路面Gから40(cm)〜50(cm)以上高い位置に維持され得るのは勿論のこと、当該シートSTの背もたれ部910が上側フレーム200の後方へ大きく出っ張ることもない。
このため、シートSTの着座部940と荷物容器BCとの間には、スーパーマーケットで買い物に提供される買い物かご(以下、スーパーマーケット買い物かごかごという)等の大きなかごや荷物を置くに十分なスペースが確保され得る。さらに、荷物容器BCは、上述のごとく、左右両下側パイプ110の間に支持されているため、この荷物容器BCの底壁は、下側フレーム100よりもさらに低く位置する。このため、着座部940と荷物容器BCとの間のスペースがさらに拡大され得る。
従って、当該乳母車の使用者は、スーパーマーケット買い物かごや手荷物を荷物容器BC内に置くことができる。その結果、当該乳母車の使用者が、スーパーマーケットでの買い物にあたり、スーパーマーケット買い物かごを一方の手で持ち、乳母車のハンドル600等にバッグ等の手荷物をぶら下げた状態で、他方の手で乳母車を押していくというような不安定な状態が確実に解消され得る。
また、上述のようにシートSTが上側フレーム200の最も高い部位に組み付けられることから、シートSTに着座した乳幼児は、当該乳母車の使用者の目線に最も近い位置に維持されることとなる。従って、着座した乳幼児は、十分な安心感を確保し得るとともに、上記使用者は、シートSTに着座した乳幼児の全体に目を届かせ得るため、当該乳母車の使用にあたり、例えば、人出の多い所であっても、十分な安心感を確保し得る。
また、上述のごとく、シートSTの着座部940が高い位置に維持されるため、着座した乳幼児は、走行路面Gからの放射熱や飛水等の外乱の影響を受けることなく、良好な着座環境に維持され得る。
また、シートSTは、上述のごとく縫製した上で、上側フレーム200に対し、その湾曲パイプ230及び左右両上側パイプ210を左右両側肩部930及び左右両側脇部920で被覆するようにして、組み付けられている。しかも、上述のごとく、ホックやファスナーを用いて、左右両側肩部930の各対応の表片部930a及び裏片部930bが相互に留められるとともに左右両側脇部920が背もたれ部910及び着座部940に留められ、かつ、左右両側肩部930及び左右両側脇部920が上側フレーム200の湾曲パイプ230及び左右両上側パイプ210にファスナーを用いて留められている。このため、シートSTは布製であっても着脱可能にかつ強固に上側フレーム200に組み付けられ得る。従って、当該乳母車の使用過程において、シートSTが上側フレーム200から外れたりすることもない。
また、シートSTは、上述のごとく、上側フレーム200に着脱可能に組み付けられている。このため、シートSTが永年の使用により汚れた場合には、当該シートSTを上側フレーム200から取り外して洗濯した後、再び上側フレーム200に上述のごとく組み付けることで、継続使用可能となる。また、汚れたシートSTに代えてその新品を準備した場合でも、同様である。
また、シートSTの各左右両側溝部913〜915及び溝部943は、各補強片913a〜915a及び943aにより補強されるとともに、左右両側脇部920の各表側部920aの下縁部及び着座部940の下縁部は、補強片960により一体的に補強されているので、シートSTの強度がより一層向上され得る。
また、上述のように構成した乳母車の折り畳みは、次のようにして行う。まず、当該乳母車が、スーパーマーケット買い物かごBKを荷物容器BC内に置かない状態で、図1、図2及び図10にて示す状態にあるものとする。このとき、左右両側ヒンジユニット500は、図15の断面構造で例示する状態にある。
そこで、左右両側ヒンジユニット500の各ロックボタン590を押し込むと、各ヒンジ部材510は、各対応のヒンジ部材520に対し上述のごとく回動可能となる。このような状態において、上側フレーム200の湾曲パイプ230を左右両側ヒンジユニット500を基準にして上側フレーム200の湾曲パイプ230を前方に向けて押せば、湾曲パイプ230を幌HDとともに左右両上側パイプ210上に折り畳むことができる。
このとき、左右両側ワイヤーロープ470が、各ヒンジ部材510の回動による巻き取りに伴い上方へ引っ張られて、バンパー400の左右両側フック450を、左右両下側ジョイント330の各筒部331の左右両側係合穴部331aとの係合から解離する。これに伴い、上述のように折り畳んだ上側フレーム200を下側フレーム100に向けて押すと、支持フレーム300の左右両側支持パイプ310が、上述のごとく、その各下端部にて、左右両下側パイプ110に沿い後方へ変位する。これに伴い、上述のように折り畳んだ上側フレーム200を、支持フレーム300とともに下側フレーム100上に折り畳むことができる(図11参照)。
以上のように、上述のように、各押しボタン590を押した後、湾曲パイプ230を幌HDと共に左右両上側パイプ210上に折り畳み、然る後、当該左右両上側パイプ210を下側フレーム100上に折り畳むことで、当該乳母車を簡単にコンパクトな形状に折り畳むことができる。
ここで、当該乳母車の折り畳みにあたり、上述のごとくバンパー400内に左右両側フック450を左右両下側ジョイント330の筒部331と係合可能に設け、左右両側ワイヤーロープ470を当該左右両上側パイプ210の各内部を通して左右両側フック450を左右両側ヒンジユニット500に連結した。これにより、当該乳母車の折り畳み構造が、中空状の左右両上側パイプ210を利用して、簡単な構成にて、実現され得る。なお、左右両側ワイヤーロープ470は、左右両上側パイプ210の外部には露出しないので、乳幼児が左右両側ワイヤーロープ470に接触することもない。
また、上述のように乳母車を折り畳んだ状態における左右両ヒンジユニット500の各ケーシング510aは、その各後端部にて、左右両後輪800aの各後端部と同一平面内に位置し、かつ、左右両後輪800aの各外径が大きい。従って、上述のように折り畳んだ乳母車を、バンパー400の把持部の把持により、左右両前輪700aを上側にし、左右両ヒンジユニット500の各ケーシング510a及び左右両後輪800aを下側にするように立てれば、当該乳母車を自立させることができる。よって、当該乳母車を立てかける場所が不必要となり、便利である。
また、シートSTに着座した乳幼児が、シートベルトSBにより、その腰ベルト部SB1、左右両側肩ベルト部SB2及び左右両側腰ベルト部SB3でもって、溝部943、左右両側溝部913〜915のうちのいずれかの左右両側溝部及び左右両側溝部916を介しシートSTにしっかりと保持され得る。ここで、肩ベルト部SB2の各左右両側溝部913〜915は、乳幼児の体格にあわせて適宜選択できるので、便利である。
また、荷物容器BCは、バンパー400の後部及び後輪軸800bにより左右両下側パイプ210の間から下方に向け懸架されて、スーパーマーケット等で使用される大型の買い物かごBKを収容可能に上方に向け開口する。
これにより、上側フレーム200と下側フレーム100との間におけるスペースをより一層拡大しつつ、荷物容器BCをバンパー400の後部及び後輪軸800bにより懸架することができる。従って、買い物かごBKを容易に荷物容器に収容し得る。
また、上述したように、前輪機構WFにおいては、左右両側前輪機構部WFL、WFRの各前輪700aが、左右両側前輪ロック機構700cによりロックされ或いはそのロックから解除される。従って、当該乳母車の進行方向を固定する場合には、左右両側前輪機構部WFL、WFRの各前輪700aの向きを、左右両側前輪ロック機構700cによるロックにより固定することで、当該乳母車を固定進行方向に向け円滑に走行させ得る。また、当該乳母車の進行方向を変更する場合には、左右両側前輪機構部WFL、WFRの各前輪700aの向きを、左右両側前輪ロック機構700cによるロックの解除により、自由に変更できる。
また、上述したごとく、左右両側後輪ロック機構800cによれば、左右両側レバー860の各レバー部861の後方への回動に伴い各ピン870を各歯車850に噛合することで、左右両側後輪800aをロックし、各レバー部861の前方への回動に伴い各ピン870を各歯車850との噛合から解除させることで、左右両側後輪800aのロックを解除する。その結果、左右両側前輪ロック機構700cの上記ロックによる乳母車の停止状態を確保し、或いは、左右両側前輪ロック機構700cの上記ロックの解除による乳母車の自由な走行可能状態を確保しつつ、上述した作用効果を達成し得る。
ここで、左右両側後輪ロック機構800cにおいては、各レバー部861が、その突起部861aにて、後方への回動に伴い、各被係合リング122aの上縁部の弾性に抗して各後側溝部122c内に係合し、前方への回動に伴い各被係合リング122aの上縁部の弾性に抗して各前側溝部122b内に係合する。従って、各被係合リング122aの前側溝部122b或いは後側溝部122cを介する各レバー部861の各被係合リング122aとの係合が良好に維持される。従って、各レバー部861の後方への回動による左右両側後輪ロック機構800cの上記ロックの状態或いは各レバー部861の前方への回動による左右両側後輪ロック機構800cの上記ロックの解除の状態が良好に確保され得る。これにより、上述の左右両側後輪ロック機構800cによる作用効果がより一層良好に達成され得る。
(第2実施形態)
図28及び図29は、本発明に係る乳母車の第2実施形態を示している。この第2実施形態においては、上記第1実施形態にて述べた乳母車において、クーハンCFが、シートSTに代わるオプションとして、上側フレーム200に組み付けられている。
当該クーハンCFは、図28〜図30にて示すごとく、クーハン本体1200a及び懸架フレーム1200bを有している。クーハン本体1200aは、クーハン用繊維素材でもって、乳児を収容するに適した形状に構成されており、このクーハン本体1200aは、その外周部にて、懸架フレーム1200bの前後両側パイプ1210、1220(後述する)に沿い支持されている。
懸架フレーム1200bは、図30或いは図31にて示すごとく、前後両側パイプ1210及び左右両側懸架部材1230でもって構成されている。前側パイプ1210は、左右両側パイプ部1211及び連結パイプ部1212でもって、U字状に形成されており、一方、後側パイプ1220は、左右両側パイプ部1221及び連結パイプ部1222でもって、U字状に形成されている。
左右両側懸架部材1230は、前後両側パイプ1210を前後方向から連結するもので、当該左右両側懸架部材1230は、それぞれ、連結パイプ部1231、連結板部1232及び挟持部1233でもって一体的に構成されている。なお、以下、左側懸架部材1230の連結パイプ部1231、連結板部1232及び挟持部1233は、左側連結パイプ部1231、左側連結板部1232及び左側挟持部1233ともいう。また、右側懸架部材1230の連結パイプ部1231、連結板部1232及び挟持部1233は、右側連結パイプ部1231、右側連結板部1232及び右側挟持部1233ともいう。
左側懸架部材1230において、左側連結板部1232は、その左右両側面にて、左側連結パイプ部1231の径方向に沿うように、当該左側連結パイプ部1231の前後方向中央部からその径方向に上方へ向けて延出している。左側挟持部1233は、円柱部1233a及び板状腕部1233bを有しており、円柱部1233aは、左側連結板部1232の左側面中央部から左方へ突出形成されている。板状腕部1233bは、円柱部1233aの突出端部から左側連結板部1232の左側面に平行に前方へ末すぼまり状に延出している。
右側懸架部材1230において、右側連結板部1232は、その左右両側面にて、右側連結パイプ部1231の径方向に沿うように、当該右側連結パイプ部1231の前後方向中央部からその径方向に上方へ向けて延出している。右側挟持部1233は、左側挟持部1233と同様に、円柱部1233a及び板状腕部1233bを有しており、円柱部1233aは、右側連結板部1232の右側面中央部から右方へ突出形成されている。右側挟持部1233の板状腕部1233bは、円柱部1233aの突出端部から右側連結板部1232の右側面に平行に前方へ末すぼまり状に延出している。
また、本第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた左右両側ヒンジユニット500の各ケーシング510aの底壁512には、各開口部512aが、図31にて例示するごとく、左右両側挟持部1233の各突出端面形状に対応する形状にてそれぞれ形成されている。なお、各開口部512aの開口形状は、前後方向において、左右両側挟持部1233、1233の各突出端面形状とは逆になっている。
しかして、このように構成した左右両側懸架部材1230に対しては、前側パイプ1210がその左右両側パイプ部1211にて左右両側懸架部材1230の左右両側パイプ部1231の各前側部に同軸的に嵌装されている。また、後側パイプ1220が、その左右両側パイプ部1221にて左右両側パイプ部1231の各前側部に同軸的に嵌装されて、前側パイプ1210と共に、懸架フレーム1200bを環状に構成している。
ここで、左右両側懸架部材1230の左右両側挟持部1233は、左右方向において互いに反対方向に向いている。しかして、左右両側懸架部材1230は、左右両側ヒンジユニット500に対し次のようにして組み付けられている。
即ち、懸架フレーム1200bの前側パイプ1210が後側パイプ1220の上方に位置させて、左右両側懸架部材1230が、左右両側挟持部1233を、左右両側ヒンジユニット500の内側から各ケーシング510aの底壁512の開口部512aに挿入するようにして、左側連結板部1232にて、各底壁512に接合される。
然る後、このような接合状態にて、各ケーシング510aの底壁512の開口部512aを基準に、懸架フレーム1200bを前側パイプ1210から前方へ回動させることで、各底壁512が、左右両側挟持部1233により、左右両側連結板部1232との間に挟持される。これにより、クーハンCFは、図28にて示すごとく、左右両側ヒンジユニット500に着脱可能に組み付けられている。
また、上記第1実施形態にて述べた幌HDは、図28にて示すごとく、クーハンCFの前側部上にて、上記第1実施形態(図1参照)とは逆向きに、左右両側ヒンジ機構500に支持されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた乳母車に対し、上述のごとく、クーハンCFをオプションとして採用し、かつ、シートSTを上側フレーム200から取り外した上で、当該クーハンCFを、左右両側ヒンジユニット500に着脱可能に組み付けるようにしたので、一台の乳母車でもって、新生児に適したクーハンCFと、新生児以外の乳幼児に適したシートSTとのいずれでも適用可能となる。従って、新生児及びそれ以外の乳幼児のために別々に乳母車を入手する必要性がない。
また、クーハンCFが、上述のごとく、シートSTに代えて、上側フレーム200に組み付けられることで、当該クーハンは上側フレーム200の最も高い部位に組み付けられる。このため、クーハンCFに収容された乳幼児は、当該乳母車の使用者の目線に最も近い位置に維持されることとなる。従って、着座した乳幼児は、十分な安心感を確保し得るとともに、上記使用者は、シートSTに着座した乳幼児の全体に目を届かせ得るため、当該乳母車の使用にあたり、例えば、人出の多い所であっても、十分な安心感を確保し得る。
特に、上述したごとく、幌HDが、クーハンCFの前側部上にて、上記第1実施形態とは逆向きに、左右両側ヒンジ機構500に支持されているため、乳児をクーハンCFに収容したとき、当該乳児は、乳母車の使用者と向き合うこととなる。その結果、使用者及び幼児の双方の上述した安心感がより一層向上され得る。
また、本第2実施形態における乳母車を折り畳むにあたっては、上記第1実施形態にて述べたように上側フレーム200の湾曲パイプ230を左右両上側パイプ210上に折り畳み際に、クーハンCFが、図32から分かるように、湾曲パイプ230により左右両上側パイプ210上に折り畳まれる。従って、シートSTに代えてクーハンCFを用いていても、上記第1実施形態と同様に乳母車の折り畳みが簡単に可能となる。その他の作用効果は上記第1実施形態と同様である。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)支持フレーム300は、左右両側パイプ310に限ることなく、車体BDの左右方向の中央に設けたパイプであってもよい。
(2)上側フレーム200は、下側フレーム100に傾斜状に支持されていれば、バンパー400は廃止してもよい。
(3)左右前輪機構部WFL、WFRは、全体として、左右前輪及びその連結前輪軸で構成してもよい。
(4)下側フレーム100及び上側フレーム200は、パイプに限ることなく、柱で構成してもよい。
(5)上側フレーム200は、左右中間部位が、シートSTの支持部位として柱状であれば、なんでもよい。
(6)左右前輪ロック機構700cを廃止して、バンパー400を左右両ステイでもって各前輪軸700b上に支持するようにしてもよい。
(8)バンパー400の左右両側フックの一方及びこれに対応するワイヤーロープ470は、廃止してもよい。
(9)シートSTのシート材料は、上記実施形態にて述べたものに限ることなく、本皮やオーガニックコットンを採用してもよい。ここで、本皮(例えば、牛皮)を採用した場合には、天然染料でもって黒色や茶色に染めることが可能で、高級感や通気性に優れたシートの提供が可能となる。また、オーガニックコットンを採用した場合には、天然染料でもってベージュ色、藍色或いは茜色等に染めることが可能で、安全性、耐光性や防水性に優れたシートの提供が可能となる。また、シートSTの背もたれ部をメッシュとした場合には、通気性に優れたシートの提供が可能となる。また、シートSTのシート材料として、天然素材ファブリックを採用すれば、安全で機能的に優れたシートの提供が可能となる。
(10)支持フレーム300は、左右両側支持パイプ310に代えて、左右両側軸状サスペンションを採用してもよい、この場合には、左側軸状サスペンションが、その上下両端部にて、左上側ジョイント320の上側二股部322及び左下側ジョイント330の左下側二股部332に前後方向に傾動可能に連結され、右側軸状サスペンションが、その上下両端部にて、右上側ジョイント320の上側二股部322及び右下側ジョイント330の右下側二股部332に前後方向に傾動可能に連結されている。これにより、上記左右両側軸状サスペンションは、車体BDの振動を吸収しつつ、左右両側支持パイプ310と同様の役割を果たす。ここで、車体BDの振動は、上記左右両側軸状サスペンション及び左右両側後輪800aの各中空状タイヤの双方によって吸収されるので、当該乳母車の振動の吸収がより一層向上され得る。なお、この場合、上記左右両側軸状サスペンション及び(または)左右両側後輪800aの各中空状タイヤは中空状でなくてもよい。
(11)上記第2実施形態にて述べた左右両側懸架部材1230においては、左右両側ヒンジユニット500の各ケーシング510aの底壁512に形成した開口部512aを、左右両側挟持部1233に代えて、左右両側連結板部1232に形成し、左右両側挟持部1233を、各開口部512aに代えて、各ケーシング510aの底壁512に互いに対向するように突設してもよい。これによっても、クーハンCFを、上記第2実施形態と同様に左右両側ヒンジユニット500に組み付けることができる。
(12)本発明の実施にあたり、上側フレーム200において、湾曲パイプ230に代えて、当該湾曲パイプの湾曲方向に凸に屈曲する屈曲パイプを採用してもよい。
(13)上記各実施形態にて述べたシートSTにおいて、その左右両側肩部930に代えて、背もたれ部の上縁左側部911或いはこの上縁左側部及び左側脇部の表側部の上縁部922aの双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する左側肩部と、背もたれ部の上縁右側部或いはこの上縁右側部及び右側脇部の表側部の上縁部の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する右側肩部とを採用してもよい。
(14)本発明の実施にあたり、各前輪700a及び各後輪800aのホイールは、上記実施形態にて述べた合成樹脂製に限ることなく、スポーク等の金属製であってもよい。また、各前輪700a及び各後輪800aのタイヤは、上記実施形態にて述べたゴム製に限ることなく、合成樹脂製であってもよく、また、上記実施形態にて述べた中空状に限ることなく、非中空状であってもよい。
(15)本発明の実施にあたり、幌HDの3本の湾曲柱状骨部材1010〜1030のうち湾曲柱状骨部材1030は廃止してもよい。
(16)本発明の実施にあたり、上述した各ホックは、上記実施形態にて述べた金属製に限ることなく、合成樹脂製であってもよい。
(17)シート素材900は、上記実施形態とは異なり、背もたれ部910、左右両側脇部920、左右両側肩部930、着座部940及び足置き部950をそれぞれ別体で形成した上で、相互に縫製するようにしたものであってもよい。これにより、例えば、背もたれ部910をコットンで形成し、足置き部950を、コットンよりも高強度のポリエステルで形成することも可能である。
(18)荷物容器BCにおいて、上記実施形態にて述べた底板1110は、メッシュ素材で形成されていてもよい。
(19)背もたれ部910の各補強片913a〜915aは、単一の補強片に左右両側挿入溝部913〜915を形成したもので代用してもよい。
(20)左右両下側パイプ110の各後端部を後輪軸800bの左右両側部に溶接等により直結することで、左右両後側ジョイント120は廃止してもよい。この場合、左右両側筒部を左右両下側パイプ110の各後端部に同軸的に嵌着し、左右両側被係合リングを、上記実施形態にて述べた被係合リング122aと同様の構成にて、上記各筒部の上側外周部から上方へ延出させるようにしてもよい。これによれば、左右両側レバー860の各レバー部861を、それぞれ、上記左右両側被係合リングの各上側にて、各両脚部862により、上記左右両側筒部の各々の左右両側外周部に前後方向に回動可能に支持することで、上記実施形態にて述べた左右両側後輪ロック機構800cと同様に機能を確保することができる。なお、左右両側レバー860の各両脚部862を上記左右両側筒部に固着し、各レバー部861を対応の各脚部862に対し前後方向に回動可能に支持するようにしてもよい。
(21)左右両後輪ロック機構800cにおいて、レバー860のレバー部861の裏面には、突起部861aに代えて、溝部を形成し、左右両後側ジョイント120の各被係合リング122aには、各溝部122b、122cに代えて、上記突起部861aに代わる溝部に選択的に係合する各突起部を形成するようにしてもよい。
(22)本発明の実施にあたり、シートSTの左右両側肩部930における表片部930aと裏片部930bとは、ホックによることなく、ジッパーでもって着脱可能に留めるようにしてもよく、また、左右両側脇部920の各裏側部920bと背もたれ部910の左右両側縁部との間及び左右両側脇部920の各裏側部920bと着座部940の左右両側縁部との間は、それぞれ、ジッパーによることなく、ホックにより、着脱可能に留めてもよい。
(23)本発明の実施にあたり、左右両側肩部930に用いられる上記第2の左右両側ホック、即ち、左留め部H2m、左被留め部H2f、右留め部H2m、右被留め部H2fは廃止してもよい。
(24)本発明の実施にあたり、上下両側ケーシング部材410、420は、同一形状に限ることなく、互いに組み合わせ可能な形状であってもよい。
本発明に係る乳母車の第1実施形態を示す側面図である。 図1の乳母車の正面図である。 図2の乳母車を、シートベルト及び幌を除いた状態で示す正面図である。 図1の乳母車を、幌を外した状態で示す側面図である。 図2の乳母車の車体を左右両側前輪機構及び後輪機構と共に示す正面図である。 図5の乳母車の車体を左右両側前輪機構及び後輪機構と共に示す側面図である。 図5の乳母車の車体を左右両側前輪機構及び後輪機構と共に示す背面図である。 図5の乳母車の車体を左右両側前輪機構及び後輪機構と共に示す平面図である。 図1の乳母車の前部の分解斜視図である。 図1の乳母車の前部の斜視図である。 図5の乳母車の前部の折り畳み斜視図である。 図5の左側ヒンジユニットの拡大分解斜視図である。 図5の左側ヒンジユニットの拡大側面図である。 図13にてX−X線に沿う断面図である。 図13にてY−Y線に沿う断面図である。 図15において左側ヒンジユニットを、ロックボタンを押動した状態で示す断面図である。 図6において左側前輪機構の縦断面をバンパーと共に示す図である。 図9にてZ−Z線に沿う拡大断面図である。 図18において可動素子を上動させた状態で示す左側前輪機構の拡大断面図である。 図7の後輪機構の拡大分解斜視図である。 右側後輪ロック機構の拡大斜視図である。 図20にて示す可動レバーの幅方向中央部から右方をみた可動レバー、右後側ジョイント及び右下側パイプの傾斜状後端部の断面図である。 図2のシートをシートベルトと共に表面側から見た拡大展開図である。 図2のシートを表面側から見た拡大展開図である。 図2のシートを裏面側から見た拡大展開図である。 図1の荷物容器の車体に対する組み付け状態を示す拡大側面図である。 図1の荷物容器の車体に対する組み付け状態を示す拡大平面図である。 本発明に係る乳母車の第2実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る乳母車の第2実施形態を示す斜視図である。 図29の乳母車の車体、左右前輪機構及び後輪機構を示す斜視図である。 図30の左側ヒンジユニットを懸架フレームと共に示す拡大分解斜視図である。 図30において上側フレームの懸架フレームに向けて折り畳む状態を示す斜視図である。
符号の説明
BD…車体、CF…クーハン、F1f、F2f、F3f…帯状被係合片、
F1m、F2m、F3m…帯状係合片、
H1f、H2f、H3f…左被留め部、右被留め部、
H1m、H2m、H3m…左留め部、右留め部、
hc…後側開口部、S1〜S3…スライダー、ST…シート、WF…前輪機構、
WR…後輪機構、WFL…左側前輪機構部、WFR…右側前輪機構部、
100…下側フレーム、120…左右両後側ジョイント、121…筒状胴部、
122…筒状腕部、122a…被係合リング、122b…前側溝部、122c…後側溝部、
110…下側パイプ、200…上側フレーム、210…上側パイプ、220…補助パイプ、
230…湾曲パイプ、300…支持フレーム、310…支持パイプ、
320…上側ジョイント、330…下側ジョイント、400…バンパー、
400a…ケーシング、450…フック、460…張設コイルスプリング、
470…ワイヤーロープ、500…ヒンジユニット、510…一側ヒンジ部材、
520…他側ヒンジ部材、530…ベースプレート、540…コイルスプリング、
550、560…ロックプレート、561b…ロック孔部、562…突起板、
570…蓋部材、700a…前輪、700b…前輪軸、800a…後輪、
800b…後輪軸、800c…後輪ロック機構、850…固定歯車、860…レバー、
861…レバー部、861a…突起部、870…ピン、910…背もたれ部、
911、922a、922b…上縁部、912、942…下縁部、920…脇部、
920a…表側部、920b…裏側部、921…縁部、924…外縁部、
930…肩部、930a…表片部、930b…裏片部、931…湾曲状縁部、
940…着座部、950…足置き部、1200a…クーハン本体、
1200b…環状フレーム、1210…前側パイプ、1220…後側パイプ、
1230…懸架部材。

Claims (10)

  1. 互いに前後方向に間隔をおいて位置する前輪機構及び後輪機構と、これら前輪機構及び後輪機構上に支持される車体と、この車体に支持されるシートとを備える乳母車において、
    前記車体は、
    前記前輪機構及び前記後輪機構上にその前後方向に沿い配設される下側フレームと、
    この下側フレームの左右両側部に沿い前方から後方にかけて上方に向け傾斜状に延出するように支持フレームにより支持される左右両上側柱と、当該左右両上側柱の各延出端部間に前記左右両上側柱の延出側に向け凸に曲がるように連結される曲柱とを有する上側フレームとを備え、
    前記シートは、乳幼児の着座可能な形状に布により形成されるとともに、その着座部を下方からの外乱の影響のない高さに位置させて、前記曲柱の内側及び前記左右両上側柱の間から下方へ突出するように前記曲柱及び前記左右両上側柱に支持されていることを特徴とする乳母車。
  2. 扁平中空状バンパーを備え、
    前記前輪機構は、両前輪と当該両前輪を同軸的にかつ回転自在に支持する前輪軸とでもってそれぞれ構成される左右両側前輪機構部であって前記バンパーを前記各両前輪の上方に前記各前輪軸により支持する左右両側前輪機構部であり、
    前記後輪機構は、左右両側後輪と、当該左右両側後輪を同軸的にかつ回転自在に支持する後輪軸とを有しており、
    前記下側フレームは、前記バンパーの左右両側後部から後方に向け延出されて前記後輪軸の左右両側部に連結される左右両下側柱を備えており、
    前記上側フレームの前記左右両上側柱は、前記バンパーの左右両側前部から延出しており、
    前記支持フレームは、前記左右両上側柱を前記左右両下側柱上にそれぞれ支持する左右両側支柱部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の乳母車。
  3. ワイヤーロープと、前記左右両上側柱の一方の延出端部とこれに対向する前記曲柱の左右両側連結端部の一方との間に介装されるヒンジ手段とを備えて、
    このヒンジ手段は、前記左右両上側柱の一方の延出端部に支持される第1ヒンジ体と、この第1ヒンジ体に対し上下方向に回動可能に連結するように前記曲柱の左右両側連結端部の一方に支持される第2ヒンジ体と、前記曲柱の左右両側連結端部の一方が前記左右両上側柱の一方の延出方向に位置するとき前記第2ヒンジ体を前記第1ヒンジ体にロックし、前記第2ヒンジ体を前記第1ヒンジ体に対し回動させるとき前記ロックを解除するヒンジロック手段とを備えており、
    前記曲柱の左右両側連結端部の他方は、前記左右両上側柱の他方の延出端部に対し上下方向に回動可能に連結されており、
    前記左右両上側柱の一方は、パイプ状に形成されており、
    前記左右両側支柱部材は、前記左右両下側柱にその前後方向に変位可能に連結される左右両下側連結素子と、当該左右両下側連結素子の変位に伴い同一方向に傾動するように前記左右両上側柱と前記左右両下側連結素子との間に連結される左右両側支柱とを有しており、
    前記バンパーは、前記各両前輪の上方にて前記各前輪軸により支持される扁平状ケーシングと、このケーシング内にて左右方向に回動可能に支持されるフック手段と、前記ケーシングの内部に係止されて前記ケーシングの左右両後側開口部の一方を介し前記フック手段を前記左右両下側連結素子の一方に係合させるように付勢する付勢手段とを備えており、
    前記ワイヤーロープは、前記フック手段から前記左右両上側柱の一方の内部を通し前記第2ヒンジ体の一部に連結されて、前記第2ヒンジ体の回動に伴い引っ張られたとき前記フック手段を前記左右両下側連結素子の一方との係合から前記付勢手段に抗して解離させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の乳母車。
  4. 左右両側ワイヤーロープと、前記左右両上側柱の両延出端部とこれらに対向する前記曲柱の左右両側連結端部との間に介装される左右両側ヒンジ手段とを備えて、
    前記左側ヒンジ手段は、前記左上側柱の延出端部に支持される第1左側ヒンジ体と、この第1左側ヒンジ体と上下方向に回動可能に連結するように前記曲柱の左側連結端部に支持される第2左側ヒンジ体と、前記曲柱の左側連結端部が前記左上側柱の延出方向に沿い位置するとき前記第2左側ヒンジ体を前記第1左側ヒンジ体にロックし、前記第2左側ヒンジ体を前記第1左側ヒンジ体に対し上下方向に回動させるとき前記ロックを解除する左側ヒンジロック手段とを備えており、
    前記右側ヒンジ手段は、前記右上側柱の延出端部に支持される第1右側ヒンジ体と、この第1右側ヒンジ体と上下方向に回動可能に連結するように前記曲柱の右側連結端部に支持される第2右側ヒンジ体と、前記曲柱の右側連結端部が前記右上側柱の延出方向に沿い位置するとき前記第2右側ヒンジ体を前記第1右側ヒンジ体にロックし、前記第2右側ヒンジ体を前記第1右側ヒンジ体に対し上下方向に回動させるとき前記ロックを解除する右側ヒンジロック手段とを備えており、
    前記左右両上側柱は、共に、パイプ状に形成されており、
    前記バンパーは、前記各両前輪の上方にて前記各前輪軸により支持される扁平状ケーシングと、このケーシング内にて左右方向に回動可能に支持される左右両側フック手段と、前記ケーシングの左側内部に係止されて前記左側フック手段を前記ケーシングの左後側開口部を介し前記左下側連結素子に係合するように付勢する左側付勢手段と、前記ケーシングの右側内部に係止されて前記右側フック手段を前記ケーシングの右後側開口部を介し前記右下側連結素子に係合するように付勢する右側付勢手段とを備えており、
    前記左側ワイヤーロープは、前記右側フック手段から前記左上側柱の内部を通し前記第2左側ヒンジ体の一部に連結されて、当該第2左側ヒンジ体の回動に伴い引っ張られたとき前記右側フック手段を前記右下側連結素子との係合から前記右側付勢手段に抗して解離させ、
    前記右側ワイヤーロープは、前記左側フック手段から前記右上側柱の内部を通し前記第2右側ヒンジ体の一部に連結されて、当該第2右側ヒンジ体の回動に伴い引っ張られたとき前記左側フック手段を前記左下側連結素子との係合から前記左側付勢手段に抗して解離させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の乳母車。
  5. 前記上側フレームは、前記左右支持柱の各軸方向中間部位間に連結される補助柱を備えており、
    前記シートは、
    背もたれ部と、
    この背もたれ部の下縁部から下方へ延出する着座部と、前記背もたれ部の左側縁部から左方に延出される表側部と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて左方に延出する裏側部とを有する左側脇部と、
    前記背もたれ部の右側縁部から右方に延出される表側部と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて右方に延出する裏側部とを有する右側脇部と、
    前記背もたれ部の上縁左側部或いはこの上縁左側部及び前記左側脇部の表側部の上縁部の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する左側肩部と、
    前記背もたれ部の上縁右側部或いはこの上縁右側部及び前記右側脇部の表側部の上縁部の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する右側肩部と、
    前記着座部の下縁部から下方へ延出する足置き部とを備えて、
    前記左右両側脇部は、その各表側部の下縁部にて、前記着座部の左右両側縁部に沿い縫製されるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の間に前記曲柱の前記左右両側肩部からの各延出部位から前記左右両側柱にかけて上方から挟むように被覆しており、
    前記左右両側肩部の各表片部は、当該左右両側肩部の各対応裏片部と共に前記曲柱の中央左右両側部を上方から挟むように被覆しており、
    前記左右両側脇部は、その各裏側部の延出縁部及び下縁部にて、前記背もたれ部の左右両側縁部及び前記着座部の左右両側縁部に沿いその裏側から第1及び第2の左右両側ファスナー手段により着脱可能に留められるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の各下縁部の境界にて、前記左右両側柱の各中間部位に第3の左右両側ファスナー手段により着脱可能に留められており、
    前記左右両側肩部は、その各対応の表片部及び裏片部にて、前記曲柱の中央左右両側部を挟むようにして相互に第4の左右両側ファスナー手段により着脱可能に留められており、
    前記足置き部は、前記補助柱を上方から挟むように被覆して、その延出縁部にて、当該足置き部の裏側部に第5ファスナー手段により着脱可能に留められていることを特徴とする請求項3または4に記載の乳母車。
  6. クーハン本体と、環状柱及びこの環状柱の左右両側中間部位に設けた左右両側連結部材を有し前記クーハン本体を支持する環状フレームとを具備するクーハンを前記シートに代わるオプションとして備えており、
    前記上側フレームは、前記左右支持柱の各軸方向中間部位間に連結される補助柱を備えており、
    前記シートは、
    背もたれ部と、
    この背もたれ部の下縁部から下方へ延出する着座部と、
    前記背もたれ部の左側縁部から左方に延出される表側部と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて左方に延出する裏側部とを有する左側脇部と、
    前記背もたれ部の右側縁部から右方に延出される表側部と当該表側部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて右方に延出する裏側部とを有する右側脇部と、
    前記背もたれ部の上縁左側部或いはこの上縁左側部及び前記左側脇部の表側部の上縁部の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する左側肩部と、
    前記背もたれ部の上縁右側部或いはこの上縁右側部及び前記右側脇部の表側部の上縁部の双方から上方へ延出する表片部と、この表片部からその裏側へ折り重ね可能な形状にて延出する裏片部とを有する右側肩部と、
    前記着座部の下縁部から下方へ延出する足置き部とを備えて、
    前記左右両側脇部は、その各表側部の下縁部にて、前記着座部の左右両側縁部に沿い縫製されるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の間に前記曲柱の前記左右両側肩部からの各延出部位から前記左右両側柱にかけて上方から挟むように被覆しており、
    前記左右両側肩部の各表片部は、当該左右両側肩部の各対応裏片部と共に前記曲柱の中央左右両側部を上方から挟むように被覆しており、
    前記左右両側脇部は、その各裏側部の延出縁部及び下縁部にて、前記背もたれ部の左右両側縁部及び前記着座部の左右両側縁部に沿いその裏側から第1及び第2の左右両側ファスナー手段により着脱可能に留められるとともに、その各対応の表側部及び裏側部の各下縁部の境界にて、前記左右両側柱の各中間部位に第3の左右両側ファスナー手段により着脱可能に留められており、
    前記左右両側肩部は、その各対応の表片部及び裏片部にて、前記曲柱の中央左右両側部を挟むようにして相互に第4の左右両側ファスナー手段により着脱可能に留められており、
    前記足置き部は、前記補助柱を上方から挟むように被覆して、その延出縁部にて、当該足置き部の裏側部に第5ファスナー手段により着脱可能に留められており、
    前記左右両側連結部材は、前記第2左右両側ヒンジ体の各対向部に形成した被係合部に前記左右両側ヒンジ手段の間から着脱可能に係合する係合部をそれぞれ設けてなることを特徴とする請求項4に記載の乳母車。
  7. 前記第1の左右両側ファスナー手段、前記第2の左右両側ファスナー手段及び前記第5ファスナー手段は、共に、ジッパーであり、前記第3及び第4の左右両側ファスナー手段は、ホックであることを特徴とする請求項5または6に記載の乳母車。
  8. 左右両側肩ベルト部及び左右両側腰ベルト部を有するシートベルトを備えて、
    前記シートベルトは、前記左右両側肩ベルト部にて、前記シートの前記背もたれ部に上下方向に形成した肩ベルト部用の各左右両側溝部のいずれかの左右両側溝部に挿入されるとともに、前記左右両側腰ベルト部にて、前記背もたれ部の左右両側下部に形成した腰ベルト部用左右両側溝部に挿入されるようになっていることを特徴とする請求項5または6に記載の乳母車。
  9. 前記バンパーの後部及び前記後輪軸により前記左右両下側柱の間から下方に向け懸架されて、スーパーマーケット等で使用される大型の買い物かごを収容可能に上方に向け開口する荷物容器を備えることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1つに記載の乳母車。
  10. 前記左右両側柱の少なくとも一方の後端部に同軸的に嵌着される筒部と、
    この筒部の上側外周部から上方へ延出する弾性被係合リングと、
    レバー部を有し、このレバー部を前記被係合リングの上側にて前後方向に回動可能に維持するように前記筒部の外周部に支持されるレバー部材と、
    前記後輪軸とは相対回転自在となるように前記左右両側後輪のうち前記左右両側柱の少なくとも一方側の後輪に同軸的に装着される歯車とを備え、
    前記被係合リングは、その上縁部にて、前後両側被係合部を、前記レバー部の裏面に対向するように前後に間隔をおいて設けてなり、
    前記レバー部材は、前記レバー部の後端部から前記歯車側へ突出されて前記レバー部の後方への回動に伴い前記歯車に上方から噛合し前記レバー部の前方への回動に伴い前記歯車との噛合を解除するピン状突起と、前記レバー部の裏面に前記被係合リングの上縁部に対向するように形成されて前記レバー部の後方への回動に伴い前記被係合リングの弾性に抗して前記後側被係合部に係合し前記レバー部の前方への回動に伴い前記被係合リングの弾性に抗して前記前側被係合部に係合する係合部とを設けてなる後輪ロック手段を備えることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1つに記載の乳母車。
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