JP2009172698A - 仕上げ用研磨パッドおよび仕上げ用研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡の分散状態を均等化し、かつ、軟質化しつつドレス処理性を向上させた仕上げ用研磨パッドを提供する。
【解決手段】研磨パッド1は、ポリウレタンシート2を有している。ポリウレタンシートは、プレポリマと、トリオール化合物を含むポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物と、を混合した混合液から乾式成形されたポリウレタン発泡体をスライスすることで形成されている。ポリウレタンシートの内部には、水により発泡3が略均等に分散して形成されている。トリオール化合物を含むポリオール化合物がポリウレタン樹脂の粘性を低減し、芳香族第3級アミン化合物がプレポリマとポリオール化合物との反応を促進しポットライフを短縮する。
【選択図】図1

Description

本発明は仕上げ用研磨パッドおよび仕上げ用研磨パッドの製造方法に係り、特に、イソシアネート基含有化合物を主成分とした仕上げ用研磨パッドおよび該研磨パッドの製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶ディスプレイ用ガラス基板等の材料(被研磨物)では、表面の平坦性が求められるため、研磨パッドを使用した研磨加工が行われている。半導体デバイスでは、半導体回路の集積度が増大するにつれて高密度化を目的とした微細化や多層配線化が進み、表面を一層高度に平坦化する技術が重要となっている。一方、液晶ディスプレイ用ガラス基板では、液晶ディスプレイの大型化に伴い、表面のより高度な平坦性が求められている。このため、半導体デバイス等の研磨加工では、一度研磨加工(一次研磨)した後、更に仕上げの研磨加工(仕上げ研磨)が行われている。
通常、仕上げ研磨用の研磨パッドには、湿式成膜法で形成されたスエード様の軟質プラスチックシートが使用される。湿式成膜法では、軟質プラスチック(樹脂)を水混和性の有機溶媒に溶解させた樹脂溶液をシート状の成膜基材に塗布後、水系凝固液中に浸漬することで樹脂がシート状に凝固再生される。得られた軟質プラスチックシートでは、被研磨物を研磨加工するための研磨面側に微多孔が形成された表面層を有し、表面層より内側に発泡が連続して形成されている。発泡は、溶媒置換に伴い形成されるため、研磨面側から軟質プラスチックシートの内部に向けて拡径する略涙状(略三角錘状)に形成される。このため、研磨加工時に研磨パッドが摩耗するにつれて研磨面に形成された開孔の孔径が大きくなることから、摩耗の程度により研磨レート等の研磨性能が変化してしまう。また、発泡が連続して形成されているため、繰り返し研磨加工に使用することでへたりが生じてしまう。
一方、一次研磨用の研磨パッドとしては、乾式法で成形された硬質発泡ポリウレタンが使用されている。乾式法では、通常、イソシアネート基含有化合物を含むプレポリマが、ポリアミン化合物やポリオール化合物等の活性水素を有する硬化剤との反応により硬化されて発泡体が成形される。得られた発泡体がシート状にスライスされ研磨パッドが形成される。硬化成形時に発泡体内部に発泡が形成されるため、スライスにより形成される研磨パッドの研磨面には、研磨加工時にスラリを保持することができる開孔が形成される。乾式法による研磨パッドでは、発泡が独立して形成されるため、湿式成膜法による研磨パッドと比較してへたりが生じにくくなる。ところが、乾式法の研磨パッドでは、発泡の大きさや分散状態を均一化、均等化することが難しく、研磨性能がバラツキやすくなる。発泡の分散状態を均等化する技術として、シリコーン化合物を添加して成型する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−120253号公報
しかしながら、従来の乾式法による研磨パッドでは、硬度が高すぎて、仕上げ研磨には適していない。乾式法でも硬化剤にポリアミン化合物を使用せず、ポリオール化合物のみを使用することで軟質化を図ることはできるが、この場合にはポットライフが長くなる(硬化するまでに時間を要する)ため、特許文献1の技術でも、発泡の分散状態が不均等になってしまう。また、研磨加工を繰り返すことで研磨面の開孔が目詰まりしたときは、ドレス処理で研磨面が粗面化されるが、軟質化することでポリウレタンが粘性を有するため、ドレス処理で新たな研磨面を露出させにくくなる。換言すれば、乾式法で軟質化した研磨パッドでは、発泡が不均等になり安定した研磨性能が得られにくくなる上、ドレス処理がかかりにくくなり寿命を低下させることとなる。従って、乾式法の利点である独立発泡の分散状態の均等性を維持したまま軟質化することができれば、仕上げ研磨用として有用な研磨パッドとなる。
本発明は上記事案に鑑み、発泡の分散状態を均等化し、かつ、軟質化しつつドレス処理性を向上させた仕上げ用研磨パッドおよび該研磨パッドの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、イソシアネート基含有化合物と、トリオール化合物を含むポリオール化合物に水を0.2重量%〜2.0重量%の割合で分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物と、を混合した混合液から乾式成形されたポリウレタン発泡体を有することを特徴とする仕上げ用研磨パッドである。
第1の態様では、混合液に混合された芳香族第3級アミン化合物の触媒機能によりイソシアネート基含有化合物とポリオール化合物との反応が促進されるため、分散液に分散希釈された水により生じた気泡の偏りを抑制してポリウレタン発泡体中の発泡の分散状態を均等化することができると共に、分散液中のポリオール化合物がトリオール化合物を含む一方で硬化剤としてポリアミン化合物を使用しないため、ポリウレタン発泡体では硬度上昇が抑制され自己崩壊性が付与されるので、軟質化しつつドレス処理性を向上させることができる。
第1の態様において、芳香族第3級アミン化合物をピリジン系第3級アミン化合物としてもよい。このとき、ピリジン系第3級アミン化合物を4−ジメチルアミノピリジンとすることができる。また、ポリオール化合物としてトリオール化合物がジオール化合物と等量比で1:9〜5:5の割合で混合されていてもよい。このとき、トリオール化合物をグリセリンまたはトリエタノールアミンとしてもよい。また、水の量をイソシアネート基含有化合物の重量1kgに対して1g〜6gの割合とすることが好ましい。また、イソシアネート基含有化合物の温度50℃〜80℃における粘度を500mPa・s〜4000mPa・sの範囲とすれば、混合液中で発泡の移動が抑制されるため、発泡の偏りを抑制することができる。
また、第1の態様において、温度20℃の水に一定時間浸漬したときの硬度に対する、温度70℃の水に同じ一定時間浸漬したときの硬度の割合を85%以上とすれば、スラリを使用した研磨加工時に摩擦等で発熱しても湿潤状態での硬度が変化しにくいため、研磨性能の低下を抑制することができる。ポリウレタン発泡体にはスライスにより表面に開孔が形成されており、開孔の平均開孔径を30μm〜200μmとすれば、研磨加工時にスラリが開孔に保持されるので、研磨効率の向上を図ることができる。また、スライスによりポリウレタン発泡体から複数のポリウレタンシートが形成されたときに、各ポリウレタンシートで平均開孔径の差、および、密度の差をいずれも±3%の範囲内とすれば、複数の研磨パッドでの平均開孔径が同等となり、発泡の占める空間の割合が同等となるので、研磨性能のバラツキを抑制することができる。
本発明の第2の態様は、イソシアネート基含有化合物と、トリオール化合物を含むポリオール化合物に予め水を0.2重量%〜2.0重量%の割合で分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物とをそれぞれ準備する準備ステップと、前記イソシアネート基含有化合物と、前記分散液と、前記芳香族第3級アミン化合物とを混合した混合液を調製し、前記混合液からポリウレタン発泡体を乾式成形する発泡体成形ステップと、を含むことを特徴とする仕上げ用研磨パッドの製造方法である。
第2の態様において、発泡体成形ステップで予めイソシアネート基含有化合物または分散液に芳香族第3級アミン化合物を混合するようにしてもよい。また、発泡体成形ステップでは、混合液を調製した後、連続してポリウレタン発泡体を乾式成形することができる。発泡体成形ステップでは、剪断速度9,000〜41,000/秒、剪断回数300〜10,000回の条件で混合液を調製することが好ましい。発泡体成形ステップで乾式成形されたポリウレタン発泡体をスライスするスライスステップを更に含むようにしてもよい。
本発明によれば、混合液に混合された芳香族第3級アミン化合物の触媒機能によりイソシアネート基含有化合物とポリオール化合物との反応が促進されるため、分散液に分散希釈された水により生じた気泡の偏りを抑制してポリウレタン発泡体中の発泡の分散状態を均等化することができると共に、分散液中のポリオール化合物がトリオール化合物を含む一方で硬化剤としてポリアミン化合物を使用しないため、ポリウレタン発泡体では硬度上昇が抑制され自己崩壊性が付与されるので、軟質化しつつドレス処理性を向上させることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した仕上げ用研磨パッドの実施の形態について説明する。
(研磨パッド)
図1に示すように、研磨パッド1は、硬質発泡タイプのポリウレタンシート2を有しており、研磨加工時に被研磨物の被研磨面(加工面)にスラリを介して当接する研磨面Pを有している。ポリウレタンシート2は、イソシアネート基含有化合物を主成分としている。ポリウレタンシート2は、イソシアネート基含有化合物と、トリオール化合物を含むポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物と、を混合した混合液を型枠に注型し硬化させたポリウレタン発泡体をスライスすることで形成されている。すなわち、ポリウレタンシート2は、乾式成型で形成されている。
ポリウレタンシート2の内部には、分散液に分散希釈された水により、断面略円形状の発泡3が略均等に分散して形成されている。ポリウレタンシート2がポリウレタン発泡体をスライスすることで形成されているため、研磨面Pでは発泡3が開孔しており、開孔4が形成されている。研磨面Pに形成された開孔4は、平均開孔径が30〜200μmの範囲に調整されている。ポリウレタンシート2の厚さは、1.3〜2.5mmの範囲に設定されている。このような発泡3が形成されたポリウレタンシート2では、ショアA硬度が10〜60度の範囲となる。また、ポリウレタンシート2は、温度20℃の水に一定時間浸漬したときの硬度に対する、温度70℃の水(熱湯)に同じ一定時間浸漬したときの硬度の割合で定義される湿潤硬度保持率が85%以上を示す。
また、研磨パッド1は、ポリウレタンシート2の研磨面Pと反対の面側に、研磨機に研磨パッド1を装着するための両面テープが貼り合わされている。両面テープは、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)製フィルム等の基材7の両面に図示を省略した接着剤層を有している。接着剤層の接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤等を挙げることができる。両面テープは、一面側の接着剤層でポリウレタンシート2と貼り合わされており、他面側の接着剤層が剥離紙8で覆われている。
(研磨パッドの製造)
研磨パッド1は、図2に示す各工程を経て製造される。すなわち、イソシアネート基含有化合物と、トリオール化合物を含むポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物とをそれぞれ準備する準備工程(準備ステップ)、イソシアネート基含有化合物、分散液および芳香族第3級アミン化合物を混合して混合液を調製する混合工程(発泡体成形ステップの一部)、混合液を型枠に注型する注型工程(発泡体成形ステップの一部)、型枠内で発泡、硬化させてポリウレタン発泡体を形成する硬化成型工程(発泡体成形ステップの一部)、ポリウレタン発泡体をシート状にスライスしてポリウレタンシート2を形成するスライス工程(スライスステップ)、ポリウレタンシート2と両面テープとを貼り合わせるラミネート工程を経て製造される。以下、工程順に説明する。
(準備工程)
準備工程では、イソシアネート基含有化合物と、分散液と、芳香族第3級アミン化合物とをそれぞれ準備する。
イソシアネート基含有化合物としては、分子内に2つ以上の水酸基を有するポリオール化合物と、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物とを反応させることで生成したイソシアネート末端ウレタンプレポリマ(以下、単に、プレポリマと略記する。)が用いられている。ポリオール化合物と、ジイソシアネート化合物とを反応させるときに、イソシアネート基のモル量を水酸基のモル量より大きくすることで、プレポリマを得ることができる。また、使用するプレポリマは、粘度が高すぎると、流動性が悪くなり混合時に略均一に混合することが難しくなる。温度を上昇させて粘度を低くするとポットライフが短くなり、却って混合斑が生じて得られるポリウレタン発泡体に形成される発泡3の大きさにバラツキが生じる。反対に粘度が低すぎると、混合液中で気泡が移動してしまい、得られるポリウレタン発泡体に略均等に分散した発泡3を形成することが難しくなる。このため、プレポリマは、温度50〜80℃における粘度を500〜4000mPa・sの範囲に設定することが好ましい。このことは、例えば、プレポリマの分子量(重合度)を変えることで粘度を設定することができる。プレポリマは、50〜80℃程度に加熱され流動可能な状態とされる。
プレポリマの生成に用いられるジイソシアネート化合物としては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート等を挙げることができる。また、これらのジイソシアネート化合物の二種以上を併用してもよい。
一方、プレポリマの生成に用いられるポリオール化合物としては、ジオール化合物、トリオール化合物等の化合物であればよく、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール等の低分子量のポリオール化合物、および、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等の高分子量のポリオール化合物のいずれも使用することができる。また、これらのポリオール化合物の二種以上を併用してもよい。
分散液の調製に用いられるポリオール化合物は、プレポリマを硬化させる硬化剤として機能し、ハードセグメント(高融点で剛直性を付与するウレタン結合部)を形成する。ポリオール化合物としては、トリオール化合物を含むようにすれば、特に制限はない。トリオール化合物以外の化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の低分子量のポリオール化合物、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高分子量のポリオール化合物のいずれも使用することができる。トリオール化合物としては、特に制限はないが、得られるポリウレタン発泡体の硬度が高くなりすぎないようにするため、グリセリンまたはトリエタノールアミンを使用することが好ましい。また、ポリウレタン発泡体を軟質化するため、ポリオール化合物として、トリオール化合物とジオール化合物とを等量比で1:9〜5:5の割合で混合して使用することが好ましい。このジオール化合物としては、上述したエチレングリコール等を使用することができるが、混合工程における分散性を考慮すれば、数平均分子量300〜700のポリプロピレングリコール(以下、PPGと略記する。)を使用することが好ましい。本例では、ポリオール化合物として、グリセリンと数平均分子量300〜700のPPGとを2:8の割合で混合して使用した。
分散液の調製では、グリセリンとPPGとの混合物に水を0.2〜2.0重量%の割合で分散希釈させる。分散液の調製時には、一般的な攪拌装置を使用して攪拌混合すればよく、水が略均等に分散希釈されていればよい。使用する水としては、特に制限はないが、不純物等の混入を回避するため、蒸留水を使用することが好ましい。また、分散液の量は、次工程の混合工程で混合するプレポリマの重量1kgに対して水の量が1〜6gの割合となるように準備する。水の量が少なすぎるとポリウレタン発泡体に形成される発泡の数が少なくなり、反対に多すぎると極端に大きな発泡が形成されることとなる。
準備工程で準備する芳香族第3級アミン化合物は、プレポリマと、分散液中のポリオール化合物との反応を促進させる反応触媒として機能し、硬化成型工程における硬化時間を短縮する(ポットライフを短くする)役割を果たす。芳香族第3級アミン化合物としては、特に限定されるものではないが、具体例としては、4−ジメチルアミノピリジン等の4−ジアルキルアミノピリジン、ジメチルベンジルアミン、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等を挙げることができる。特に、ピリジン系第3級アミン化合物を用いることが好ましく、4−ジアルキルアミノピリジンを用いることがより好ましい。本例では、芳香族第3級アミン化合物として、4−ジメチルアミノピリジンを用い、次工程の混合工程で混合するプレポリマの重量1kgに対して5gの割合で準備する。なお、本例で用いた4−ジメチルアミノピリジンは、混合工程で混合液に混合された状態では黄色を呈しているが、硬化成型時の反応が十分に進行した後では白色となることから、反応進行度のインジケータの役割も果たす。
(混合工程、注型工程、硬化成型工程)
図2に示すように、混合工程では、準備工程で準備したプレポリマ、分散液および芳香族第3級アミン化合物を混合し混合液を調製する。注型工程では混合工程で調製された混合液を型枠に注型し、硬化成型工程では型枠内で発泡、硬化させてポリウレタン発泡体を成型する。本例では、混合工程、注型工程、硬化成型工程を連続して行う。
図3に示すように、混合工程では混合機20で混合液が調製され、注型工程では調製された混合液が混合機20から連続して型枠25に注型され、硬化成型工程で硬化させることによりポリウレタン発泡体が成型される。混合機20は、攪拌翼14が内蔵された混合槽12を備えている。混合槽12の上流側には、第1成分としてプレポリマ、第2成分として分散液に芳香族第3級アミン化合物を混合した混合液を、それぞれ収容した供給槽が配置されている。各供給槽からの供給口は混合槽12の上流端部に接続されている。攪拌翼14は混合槽12内の略中央部で上流側から下流側までにわたって配置された回転軸に固定されている。回転軸の回転に伴い攪拌翼14が回転し、第1成分および第2成分を剪断するようにして混合する。得られた混合液は混合槽12の下流端部に形成された排出口から型枠25に注型される。型枠25は、上部が開放されており、大きさが、本例では、1050mm(長さ)×1050mm(幅)×50mm(厚さ)に設定されている。
第1成分のプレポリマ、第2成分に含まれるポリオール化合物、芳香族第3級アミン化合物の多くがいずれも常温で固体または流動しにくい状態のため、それぞれの供給槽は各成分が流動可能となるように加温されている。
混合機20での混合条件、すなわち、攪拌翼14の剪断速度、剪断回数を調整することで、各成分が略均等に混合されて混合液が調製される。攪拌翼14の剪断速度が小さすぎると、得られるポリウレタン発泡体に形成される発泡3の大きさが大きくなりすぎる。反対に剪断速度が大きすぎると、攪拌翼14および混合液間の摩擦による発熱で温度が上昇し粘度が低下するため、混合液中の気泡が(成型中に)移動してしまい、ポリウレタン発泡体に形成される発泡3の分散状態にバラツキが生じやすくなる。一方、剪断回数が少なすぎると生じる気泡の大きさにムラ(バラツキ)が生じやすく、反対に多すぎると温度上昇で粘度が低下し、発泡3が略均等に形成されなくなる。このため、混合工程では、剪断速度を9,000〜41,000/秒の範囲、剪断回数を300〜10,000回の範囲に設定し、混合する。混合機20での混合時間(滞留時間)は、混合液の流量(最大1リットル/sec)にもよるが、およそ1秒程度である。すなわち、例えば、注型工程で100kg程度の型枠25に混合液を注型するのに要する時間はおよそ1〜2分程度となる。なお、剪断速度、剪断回数は次式により求めることができる。すなわち、剪断速度(/秒)=攪拌翼14の翼先端の直径(mm)×円周率×攪拌翼14の回転数(rpm)÷60÷攪拌翼14の翼先端と混合槽12の内壁とのクリアランス(mm)、剪断回数(回)=攪拌翼14の回転数(rpm)÷60×混合槽12中での混合液の滞留時間(秒)×攪拌翼14の翼の数、により求めることができる。
注型工程で、型枠25に混合液を注型するときは、混合機20からの混合液を混合槽12の排出口から排出し、例えばフレキシブルパイプを通じて、型枠25の対向する2辺間(例えば、図3の左右間)を長さ方向に往復移動し、型枠25の幅方向の長さを有する断面三角状の不図示の注液口に導液する。注液口を型枠25の長さ方向に往復移動させながら、排出口の端部(フレキシブルパイプの端部)を型枠25の幅方向に往復移動させる。混合液は、型枠25に略均等に注型される。
硬化成型工程では、注型された混合液を型枠25内で反応硬化させポリウレタン発泡体を成型させる。このとき、プレポリマがポリオール化合物との反応により架橋硬化する。型枠25の上部が開放されているため、大気圧下で架橋硬化が進行しポリウレタン発泡体が成型される。この架橋硬化の進行と同時に、分散液に分散希釈された水がプレポリマのイソシアネート基と反応することで、二酸化炭素が発生する。架橋硬化が進行しているため、発生した二酸化炭素が外部に抜け出すことなく、発泡3を形成する。なお、発泡3は、断面形状が、円形状、楕円形状等の種々の形状で形成される。
(スライス工程)
図2に示すように、スライス工程では、硬化成型工程で得られたポリウレタン発泡体をシート状にスライスしてポリウレタンシート2を形成する。スライスには、一般的なスライス機を使用することができる。スライス時にはポリウレタン発泡体の下層部分を保持し、上層部から順に所定厚さにスライスする。スライスする厚さは、本例では、1.3〜2.5mmの範囲に設定されている。また、本例で用いた厚さが50mmの型枠25で成型したポリウレタン発泡体では、例えば、ポリウレタン発泡体の上層部および下層部の約10mm分をキズ等の関係から使用せず、中央部の約30mm分から10〜25枚のポリウレタンシート2を形成することができる。硬化成型工程で内部に発泡3が略均等に形成されたポリウレタン発泡体が得られるため、スライス工程で複数枚のポリウレタンシート2を形成したときは、表面に形成された開孔4の平均開孔径がいずれも30〜200μmの範囲となる。また、各ポリウレタンシート2では、開孔4の平均開孔径の差が平均値に対して±3%の範囲内、密度の差が平均値に対して±3%の範囲内となる。開孔4の平均開孔径が30μmを下回ると、研磨加工時に研磨剤が目詰まりしやすくなるため、研磨パッドの寿命低下を招きやすく、反対に200μmを上回ると、略均一な孔径の制御が難しくなる。平均開孔径は、40〜180μmの範囲がより好ましい。なお、混合液に混合する水の量や混合条件を調整することで発泡3の大きさ、ひいては、開孔4の孔径を制御することができる。
(ラミネート工程)
ラミネート工程では、スライス工程で形成されたポリウレタンシート2と両面テープとが貼り合わされる。円形等の所望の形状、サイズに裁断した後、汚れや異物等の付着がないことを確認する等の検査を行い研磨パッド1を完成させる。
被研磨物の研磨加工を行うときは、研磨機の研磨定盤に研磨パッド1を装着する。研磨定盤に研磨パッド1を装着するときは、剥離紙8を取り除き、露出した接着剤層で研磨定盤に接着固定する。被研磨物を加圧し、スラリを供給しながら研磨定盤を回転させることで、被研磨物の加工面(被研磨面)が研磨加工される。
(作用等)
次に、本実施形態の研磨パッド1および研磨パッド1の製造方法の作用等について説明する。
本実施形態では、混合工程で混合する分散液に、トリオール化合物を含むポリオール化合物が用いられている。ポリオール化合物は、分子内に活性水素を有しているため、プレポリマと反応することで硬化剤として機能する。活性水素を有する硬化剤にアミン系化合物を用いた場合は、プレポリマとの反応で形成されるポリウレタン樹脂中にウレア結合が形成される。このウレア結合は、ウレタン結合と比べて水素結合を形成しやすいため、ポリウレタン樹脂の硬度が上昇する。これに対して、ポリオール化合物を用いた場合は、ウレア結合が形成されず、ポリウレタン結合のみとなるため、水素結合の形成が減少してポリウレタン樹脂の硬度を低下させる。従って、水素結合の形成が減少する分で、得られるポリウレタン発泡体、ひいては、ポリウレタン発泡体をスライスして得られるポリウレタンシート2を軟質化することができる。
また、ポリオール化合物がトリオール化合物を含むため、プレポリマとの反応で形成されるポリウレタン発泡体を構成するポリウレタン樹脂の主鎖中に分岐が形成される。このため、ポリウレタン樹脂の分子間力が制限されることから、軟質化してもポリウレタン樹脂の粘性を低減し自己崩壊性を付与することができる。ポリウレタン樹脂が粘性を有していると、例えば、研磨加工で生じる目詰まりを解消するためにドレス処理を施すときに、ポリウレタン樹脂が伸びて切れにくくなり、ドレス処理が不十分となる。これに対して、本実施形態のポリウレタンシート2では、自己崩壊性が付与されるため、軟質化しつつドレス処理性を向上させることができる。従って、研磨加工時に開孔4の目詰まりが生じてもドレス処理を施すことで新たな研磨面Pを露出させ開孔4を再生することができるので、研磨パッド1の寿命を向上させることができる。
更に、硬化剤にポリオール化合物を用いた場合、上述したようにポリウレタンシート2を軟質化することができるが、反面、プレポリマとの反応が遅くなり、硬化時間が長くなる(ポットライフが長くなる)。このため、硬化成型工程でポリウレタン樹脂の硬化中に混合工程で生じた気泡が移動してしまい、得られるポリウレタン発泡体中では発泡3の分散状態が不均等となる。本実施形態では、混合工程で調製される混合液に芳香族第3級アミン化合物が混合されている。芳香族第3級アミン化合物は、分子中に活性基を有していないため、プレポリマやポリオール化合物と反応せず、プレポリマとポリオール化合物との反応触媒として機能する。このため、プレポリマとポリオール化合物との反応が促進され、ポットライフが短縮されるので、硬化成型工程における気泡の移動を抑制することができる。これにより、ポリウレタン発泡体中での発泡3の分散状態が均等化されるので、スライスして得られるポリウレタンシート2では研磨面Pに略均等に開孔4が形成される。従って、研磨加工を繰り返しても研磨パッド1にへたりが生じることを抑制することができ、ポリウレタンシート2が摩耗しても開孔4の開孔径が大きく変化することがないことから、研磨レート等の研磨性能を維持することができる。
また更に、本実施形態では、混合液に混合される水の量がプレポリマの重量1kgに対して1〜6gの割合に設定されている。混合液中の水がプレポリマのイソシアネート基と反応することで二酸化炭素が生じて発泡が形成されるが、プレポリマに対する水の量が制限されるので、硬化成型工程で得られるポリウレタン発泡体に発泡3を略均等に分散させて形成させることができる。ポリウレタンシート2が発泡3の形成されたポリウレタン発泡体をスライスして形成されるため、ポリウレタン発泡体の大きさを大きくする(型枠25を大きくする)ことで、大型化(面積、厚さ)の要求に対して容易に対応することができる。
更にまた、本実施形態では、水が予めポリオール化合物に0.2〜2.0重量%の割合で分散希釈させた分散液として混合液に混合されている。このため、混合液中での水の分散状態が均等化されるので、発泡体の内部に形成される発泡3の偏りを抑制することができる。これにより、ポリウレタンシート2の発泡3が略均等に分散した状態となるので、研磨面Pに形成される開孔4を均等化することができる。
また、本実施形態では、分散液に配合されたポリオール化合物がプレポリマと反応してウレタン結合を形成する。上述したように、ウレタン結合より水素結合が形成されやすいウレア結合の場合、乾燥状態では耐熱性が向上するものの、湿潤状態では水素結合が切断され耐熱性を低下させることとなる。これに対して、ポリウレタンシート2では、ウレタン結合が形成されるため、湿潤状態でも耐熱性の低下を抑制することができる。このため、研磨パッド1では、湿潤硬度保持率、すなわち、温度20℃の水に一定時間浸漬したときの硬度に対する、温度70℃の水に同じ一定時間浸漬したときの硬度の割合を85%以上とすることができる。従って、湿潤状態での熱安定性が向上した研磨パッド1では、スラリを使用した研磨加工時に摩擦等で発熱しても硬度変化が抑制され、研磨性能の安定化を図ることができる。
更に、本実施形態では、内部に発泡3が略均等に形成されたポリウレタン発泡体のスライスでポリウレタンシート2が得られるため、研磨面Pに形成される開孔4の平均開孔径が30〜200μmの範囲に調整される。このため、研磨加工時にスラリが開孔4に保持され、被研磨物の加工面(被研磨面)に安定的に供給されるので、研磨効率の向上を図ることができる。更に、ポリウレタン発泡体から複数枚のポリウレタンシート2を形成したときは、それぞれの表面に形成された開孔4の平均開孔径の差、および、(見掛け)密度の差をいずれも平均値に対して±3%の範囲内とすることができる。開孔径のバラツキが大きくなると、研磨加工時にスラリ中の砥粒(研磨粒子)や研磨屑等により開孔4が局所的に目詰まりを起こしやすくなり、被研磨物の平坦性を低下させる。また、密度が小さくなると硬度が小さく(柔らかく)なりすぎるため、被研磨物の平坦性を向上させることが難しくなる。反対に密度が大きくなると硬度が高くなりすぎるため、研磨効率が低下し、被研磨物にキズが発生しやすくなる。本実施形態では、複数の研磨パッド1で開孔4の平均開孔径が同等となるので、局所的な目詰まりを抑制することができる。また、各研磨パッド1で発泡3の占める空間の割合が同等となり硬度も同等となるので、研磨パッド1を交換しても、研磨性能にバラツキの生じることを抑制することができる。
また更に、プレポリマの温度50〜80℃における粘度が500〜4000mPa・sの範囲に設定されている。このため、混合液中で発泡の移動が抑制されるので、発泡の偏りを抑制し略均等に分散させることができる。また、混合工程で剪断速度9,000〜41,000/秒、剪断回数300〜10,000回の条件に設定され混合液が調製される。このため、水が略均等に分散されることから、発泡3の分散状態を均等化することができる。
以上説明したように、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2の内部に乾式法の特徴である独立発泡が略均等に形成され、軟質化が達成される。このため、研磨加工によりポリウレタンシート2が摩耗しても研磨レート等の研磨性能を安定して発揮することができ、ポリウレタンシート2にへたりが生じることを抑制することができる。また、ポリウレタンシート2に自己崩壊性が付与されることでドレス処理性が向上している。このようなポリウレタンシート2を用いた研磨パッド1は、半導体デバイス等の仕上げ用の研磨パッドとして極めて有用である。
従来半導体デバイス等の仕上げ研磨では、湿式成膜法で形成されたスエード様の軟質プラスチックシートを使用した研磨パッドが用いられている。湿式成膜法による研磨パッドでは、溶媒置換に伴い内部に形成される発泡が略涙状を呈しているため、研磨加工時の摩耗に伴い研磨面の開孔径が大きくなり研磨性能が変化する。また、発泡が連続して形成されているため、繰り返し研磨加工に使用することでへたりが生じやすい。一方、乾式法で成形された硬質発泡ポリウレタンを使用した研磨パッドでは、発泡が独立して形成されるため、湿式成膜法による研磨パッドと比較してへたりが生じにくくなるが、発泡の大きさや分散状態を均一化、均等化することが難しく、研磨性能にバラツキが生じやすい。また、乾式法では硬度が高すぎるため、仕上げ研磨では被研磨物に対するキズの発生を招くこととなる。乾式法で軟質化を図ることもできるが、この場合にはポットライフが長くなるため、発泡の分散状態が不均等になり安定した研磨性能が得られにくくなる。更に、軟質化することでポリウレタンが粘性を有するため、ドレス処理がかかりにくくなり寿命を低下させることとなる。本実施形態の研磨パッド1は、これらの問題を解決することができるものである。
なお、本実施形態では、混合工程で芳香族第3級アミン化合物を予め分散液(第2成分)に混合しておく例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プレポリマとポリオール化合物との反応をより均一化するために、予めプレポリマ(第1成分)に芳香族第3級アミン化合物を混合しておいてもよい。また、混合工程で、芳香族第3級アミン化合物を第3成分として単独で混合するようにしてもよい。
また、本実施形態では、プレポリマとして、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物とを反応させたイソシアネート末端ウレタンプレポリマを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポリオール化合物に代えて水酸基やアミノ基等を有する活性水素化合物を用い、ジイソシアネート化合物に代えてポリイソシアネート化合物やその誘導体を用い、これらを反応させることで得るようにしてもよい。また、多種のイソシアネート末端プレポリマが市販されていることから、市販のものを使用することも可能である。
更に、本実施形態では、ポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液を調製する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、分散液がポリオール化合物および水以外に、例えば、硬化成型に際し必要な添加剤等の成分を含むようにしてもよい。更に、分散液とすることなく水をそのまま混合工程で混合するようにしてもよいが、水をプレポリマのイソシアネート基と略均一に反応させることを考慮すれば、ポリオール化合物中に分散希釈させた分散液とすることが好ましい。
また更に、本実施形態では言及していないが、例えば、孔径が500μmを超えるような極端に大きな気泡が生じない程度に、混合工程での混合効率を高めるべく、プレポリマや芳香族第3級アミン化合物等に対して非反応性の気体(以下、非反応性気体という。)を吹き込みながら混合液を調製するようにしてもよい。このとき、非反応性気体中に含まれる水分が混合槽12内の反応に関与することを防止するため、水分除去装置等で水分を除去することが好ましい。また、非反応性気体の供給量は、プレポリマ、分散液、芳香族第3級アミン化合物の合計重量1kgに対して0.5〜3.4リットルの割合となるように調整することが好ましい。非反応性気体としては、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等を挙げることができる。このようにすれば、非反応性気体が混合槽12内で攪拌翼14の回転により微細な気泡となり、この気泡が水を分散希釈させた分散液を混合液中で略均等に分散させることから、硬化成型工程で得られるポリウレタン発泡体の内部に形成される発泡3の分散性を一層均等化することができる。また、非反応性気体の量を上述した範囲に調整することで、混合液中の非反応性気体の量が制限されるので、得られるポリウレタン発泡体の内部に極端に大きな発泡が形成されることを抑制することができる。
更にまた、本実施形態では、混合工程、注型工程、硬化成型工程を連続して行う例を示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、各工程を独立して行うようにしてもよい。また、本実施形態では、混合機20から型枠25に注型し大気圧下で成型する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、容器中で混合液を調製し、その容器内で硬化成型させるようにしてもよく、容器を密閉して加圧下で硬化成型してもよい。
また、本実施形態では、特に言及していないが、スラリの供給や研磨屑の排出を考慮して研磨パッド1の研磨面Pに溝加工やエンボス加工を施すようにしてもよい。溝の形状については、放射状、格子状、螺旋状等のいずれでもよく、断面形状についても矩形状、U字状、V字状、半円状のいずれでもよい。溝のピッチ、幅、深さについては、研磨屑の排出やスラリの移動が可能であればよく、特に制限されるものではない。研磨パッドに溝加工を施した場合、例えば、研磨パッドの表面に孔径の大きな開孔が形成されていると、開孔と溝とが重なり突起状の角が形成されるため、研磨加工時に被研磨物にキズが発生することとなる。本実施形態では、研磨パッド1の開孔4は孔径の平均値が30〜200μmの範囲で略均一なため、溝加工を施しても被研磨物に対するキズの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、混合工程で混合機20、スライス工程でスライス機を使用する例を示したが、混合機やスライス機には特に制限はなく、通常使用される混合機、スライス機を使用することができる。また、本実施形態では、直方体状の型枠25を例示したが、本発明は型枠の形状や大きさに制限されるものではない。例えば、円柱状等の型枠を使用してもよく、混合液の粘性を考慮すれば、型枠を使用せずに発泡体を形成するようにしてもよい。
以下、本実施形態に従い、芳香族第3級アミン化合物、水の混合量を変えて作製した研磨パッド1の実施例について説明する。なお、比較のために作製した比較例についても併記する。
(実施例1)
実施例1では、下表1に示すように、芳香族第3級アミン化合物、水の混合量を変えて、試料1〜試料7の研磨パッド1を作製した。第1成分のプレポリマとしてイソシアネート含有量が9〜9.3%の末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマ(Adiprene L−325)を用い、これを55℃に加熱し減圧下で脱泡した。第2成分の分散液は、グリセリンと、数平均分子量約500のPPGと水とを表1に示す割合でそれぞれ混合し、更にシリコン系界面活性剤(SH−193、ダウコーニング社製)の5部と芳香族第3級アミン化合物として4−ジメチルアミノピリジンとをそれぞれ添加し攪拌混合した後、減圧下で脱泡した。第1成分:第2成分を重量比で表1に示す割合になるように混合槽12に供給した。混合工程では、攪拌条件を剪断回数1689回、剪断速度9425/秒に設定した。得られた混合液を型枠25に注型し硬化させた後、成型された発泡体を型枠25から抜き出した。この発泡体を、厚さ1.3mmにスライスしポリウレタンシート2を作製した。なお、試料1は、芳香族第3級アミン化合物、水がともに混合されていない比較例の試料である。試料2は、芳香族第3級アミン化合物が混合されているが、水が混合されていない比較例の試料である。また、試料7は、芳香族第3級アミン化合物に代えて一般的な触媒(東ソー株式会社製、トヨキャットET)を用いる以外は試料4と同様にして作製した比較例の試料である。
Figure 2009172698
各試料について、密度および開孔径の測定による均質性の評価、湿潤硬度および硬度保持率の測定による耐熱性の評価、ドレス性の測定によるドレス処理性の評価を行った。各測定項目は以下の測定方法により測定し、得られた評価結果を下表2に示す。
(均質性の評価)
均質性の評価では、硬化成型したポリウレタン発泡体の上層部、中層部、下層部からスライスして得られたポリウレタンシート2の密度と開孔径をそれぞれ測定し、各層での測定値の差から均質性を評価した。密度は、所定サイズの大きさに切り出した試料の重量を測定し、サイズから求めた体積から算出した。また、開孔径は、マイクロスコープ(KEYENCE製、VH−6300)で約1.3mm四方の範囲を175倍に拡大して観察し、得られた画像を画像処理ソフト(Image Analyzer V20LAB Ver.1.3)により処理し算出した。
(耐熱性の評価)
耐熱性の評価では、ポリウレタン発泡体の中層部から得られたポリウレタンシート2について、湿潤(WET)硬度および硬度保持率を測定した。湿潤硬度は、ポリウレタンシート2を温度20℃の水に30分間浸漬した後、硬度として、日本工業規格(JIS K 7311)に準じてショアA硬度を測定した。硬度保持率は、同じポリウレタンシート2を温度70℃の熱湯に30分間浸漬した後、ショアA硬度を同様に測定し、20℃のときの硬度に対する70℃のときの硬度の割合を百分率で求めた。
(ドレス処理性の評価)
ドレス処理性の評価では、作製した研磨パッド1の表面をダイヤモンドドレッサー(旭ダイヤモンド社製、Mタイプ#100、20cmφ)を用い、ドレッサー荷重117g/cm、研磨定盤回転数100rpm、ドレッサー回転数75rpmにて5分間ドレッシング(ドレス処理)した。ドレッシング後、研磨パッド1を走査型電子顕微鏡で観察し、ドレス処理のかかり具合を目視判定した。判定は、×:ドレス処理しにくい(不十分)、○:ドレス処理が適正、△:ドレス処理がかかりすぎる、の3段階とした。
Figure 2009172698
表1、2に示すように、芳香族第3級アミン化合物および水を含まない試料1では、発泡が形成されなかった。また、硬化剤としてポリオール化合物のみを用いたため、ポットライフが長くなった。芳香族第3級アミン化合物を含むものの水を含まない試料2でも、発泡が形成されなかった。このことから、水が添加されていないと、芳香族第3級アミン化合物のみでは発泡の形成に寄与しないことが判った。また、試料7では、上層、中層、下層で密度、平均開孔径にバラツキが認められた。更に、硬度が低くなりすぎてしまい、ドレス性が低下した。これに対して、芳香族第3級アミン化合物および水を添加した試料3〜試料6では、上層部、中層部、下層部で、密度、平均開孔径共に略均一(±3%の範囲内)である上、湿潤硬度の結果から軟質化されていることが判った。また、軟質化してもドレス性に優れており、硬度保持率も高いことから、研磨特性を向上させることが期待できることが判った。
本発明は発泡の分散状態を均等化し、かつ、軟質化しつつドレス処理性を向上させた仕上げ用研磨パッドおよび該研磨パッドの製造方法を提供するため、研磨パッドの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明を適用した実施形態の研磨パッドを示す断面図である。 実施形態の研磨パッドの製造方法の要部を示す工程図である。 実施形態の研磨パッドの製造に用いた混合機および型枠の概略を示すブロック図である。
符号の説明
1 研磨パッド
2 ポリウレタンシート(ポリウレタン発泡体)
3 発泡
4 開孔
P 研磨面
20 混合機

Claims (15)

  1. イソシアネート基含有化合物と、トリオール化合物を含むポリオール化合物に水を0.2重量%〜2.0重量%の割合で分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物と、を混合した混合液から乾式成形されたポリウレタン発泡体を有することを特徴とする仕上げ用研磨パッド。
  2. 前記芳香族第3級アミン化合物は、ピリジン系第3級アミン化合物であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記ピリジン系第3級アミン化合物は、4−ジメチルアミノピリジンであることを特徴とする請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記ポリオール化合物は、前記トリオール化合物がジオール化合物と等量比で1:9〜5:5の割合で混合されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  5. 前記トリオール化合物は、グリセリンまたはトリエタノールアミンであることを特徴とする請求項4に記載の研磨パッド。
  6. 前記水の量は、前記イソシアネート基含有化合物の重量1kgに対して1g〜6gの割合であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  7. 前記イソシアネート基含有化合物は、温度50℃〜80℃における粘度が500mPa・s〜4000mPa・sの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  8. 温度20℃の水に一定時間浸漬したときの硬度に対する、温度70℃の水に前記一定時間浸漬したときの硬度の割合が85%以上であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  9. 前記ポリウレタン発泡体は、スライスにより表面に開孔が形成されており、前記開孔の平均開孔径が30μm〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  10. 前記スライスにより前記ポリウレタン発泡体から複数のポリウレタンシートが形成されたときに、各ポリウレタンシートは、前記平均開孔径の差、および、密度の差がいずれも±3%の範囲内であることを特徴とする請求項9に記載の研磨パッド。
  11. イソシアネート基含有化合物と、トリオール化合物を含むポリオール化合物に予め水を0.2重量%〜2.0重量%の割合で分散希釈させた分散液と、芳香族第3級アミン化合物とをそれぞれ準備する準備ステップと、
    前記イソシアネート基含有化合物と、前記分散液と、前記芳香族第3級アミン化合物とを混合した混合液を調製し、前記混合液からポリウレタン発泡体を乾式成形する発泡体成形ステップと、
    を含むことを特徴とする仕上げ用研磨パッドの製造方法。
  12. 前記発泡体成形ステップにおいて、予め前記イソシアネート基含有化合物または前記分散液に前記芳香族第3級アミン化合物を混合することを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記発泡体成形ステップでは、前記混合液を調製した後、連続して前記ポリウレタン発泡体を乾式成形することを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
  14. 前記発泡体成形ステップにおいて、剪断速度9,000〜41,000/秒、剪断回数300〜10,000回の条件で前記混合液を調製することを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
  15. 前記発泡体成形ステップで乾式成形されたポリウレタン発泡体をスライスするスライスステップを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
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