JP2009171637A - 2軸型アクチュエータ - Google Patents

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直之 徳地
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • H02K2201/18Machines moving with multiple degrees of freedom

Abstract

【課題】 安価で小型化に適するとともに、余計な振動モードの発生を抑えることができ、可動部を安定させて駆動させることができるようにした2軸型アクチュエータを提供する。
【解決手段】 固定部11と、可動部30と、前記固定部11と前記可動部30との間に設けられた複数の架設部材15とを有し、それぞれの前記架設部材15は、その両端部に変形部15bが設けられて、一方の変形部の端部15b1が前記固定部11に、他方の変形部の端部15b2が前記可動部30に固定され、前記固定部11に固定された前記変形部30の端部15b1間の距離が、前記可動部40に固定された前記変形部の端部15b2間の距離よりも短く設定されており、前記可動部30に対して、互いに交叉する2軸方向への駆動力を与える駆動機構を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばミラーの傾斜角度を2軸方向に調整することが可能な2軸型アクチュエータに係わり、特に小型化が可能で且つ余計な振動モードによる影響を受け難くした2軸型アクチュエータに関する。
ミラーの傾斜角度を調整するアクチュエータとしては、例えばプレーナ型のガルバノミラーに関する特許文献1などがある。特許文献1に記載されたガルバノミラーは、シリコン基板2に対し可動部3が一方の軸を形成するトーションバー4で支持され、また前記可動部3の内側に設けられたミラー5が他方の軸を形成する梁11で支持されている。駆動力発生部となるコイル6に電流を流して電磁力を発生させると、互いに直交配置された前記トーションバー4に捩れ変形が発生するため、前記可動部3がシーソー状に傾斜させられることにより、前記ミラーの角度を変更することが可能とされている。
またワイヤを利用したアクチュエータとしては、例えば特許文献2などがある。特許文献2に記載されたアクチュエータは、光ピックアップに関するものであり、コイルとレンズを搭載した可動ベース24が固定部に対し4本の弾性支持部材(ワイヤ)Wで弾性的に支持されている。
特開2002−271821号公報(第6頁、図8−図9) 特開平10−208282号公報
しかし、特許文献1に記載のアクチュエータでは、コイル6をミラー5の周囲に巻回する必要がある。またミラー5の外側に可動部3が設けられ、さらにその外側にシリコン基板2が設けられ、しかもこれらの間に溝が形成されている。さらには、前記可動部3の両側(シリコン基板2の上)に永久磁石8,8を設ける必要がある。すなわち、特許文献1に記載のアクチュエータでは、これらを設けるために面積が側方に拡大されるような構成であるため、アクチュエータの薄型化は可能であっても小型化には適さないという問題がある。
また特許文献1に記載のアクチュエータでは、梁11に対するミラー5の慣性モーメントが大きく、さらにはトーションバー4に対する可動部3の慣性モーメントも大きいため、外部振動などに起因する余計な振動モードの影響を排除することができ難い構成であった。
しかも、特許文献1に記載のアクチュエータは、シリコン基板上に集積化したMEMS(Micro ElectroMechanical Systems)で形成されているため、製造コストを低廉しにくいものであった。
また引用文献2に記載のアクチュエータでは、可動ベース24が4本の弾性支持部材(ワイヤ)で支持される構成である。このため、このアクチュエータでは、可動ベース24は平行移動することは可能であるが、所定の支持中心点を支点に可動ベース24の傾斜角度を所望の角度とすることは不可能な構成である。さらには、可動ベース24に外部振動などが発生した場合には、このような振動を効果的に抑えることは困難な構成であった。このため、従来においては、4本ワイヤによる支持方式をミラーアクチュエータとして応用することを試みた例は見られなかった。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、安価で小型化に適した2軸型アクチュエータを提供することを目的としている。
また本発明は、余計な振動モードの発生を抑えることができ、可動部を安定させて駆動させることができるようにした2軸型アクチュエータを提供することを目的としている。
本発明の2軸型アクチュエータは、固定部と、可動部と、前記固定部と前記可動部との間に設けられた複数の架設部材とを有し、
それぞれの前記架設部材は、その両端部に変形部が設けられて、一方の変形部の端部が前記固定部に、他方の変形部の端部が前記可動部に固定され、前記固定部に固定された前記変形部の端部間の距離が、前記可動部に固定された前記変形部の端部間の距離よりも短く設定されており、
前記可動部に対して、互いに交叉する2軸方向への駆動力を与える駆動機構が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の2軸型アクチュエータでは、架設部材は、その両端が変形部で、両変形部の中間が、前記変形部よりも変形しにくいため、両変形部の中間部分が余計な振動を抑制する機能を発揮し、可動部を安定させて動作させることができる。
また、複数の架設部材が互いに傾斜した状態で設けられているため、駆動機構により、可動部に2軸方向へ駆動されたときに、可動部が傾きながら揺動でき、可動部にミラーを設置することで、ガルバノミラーを構成することも可能である。しかも、可動部は固定部に対して複数の架設部材で支持されているため、可動部が不必要に動くことなく、安定して支持される。
なお、架設部材の両変形部の中間部は、以下の実施の形態のように、ほぼ変形しない非変形部であってもよいし、あるいは、前記中間部は弾性変形可能であるが、前記変形部よりも曲げ剛性の高いものであってもよい。
例えば、前記架設部材は、前記変形部が合成樹脂で形成され、両変形部の中間が、前記変形部よりも変形しにくい金属製の線材で形成されている。あるいは前記架設部材は、前記変形部が合成樹脂で形成され、両変形部の中間は、前記合成樹脂が金属で部分的に被覆されて形成されており、金属で被覆された部分が、前記変形部よりも変形しにくいものである。
また、本発明は、前記駆動機構では、前記固定部と前記可動部の一方にコイルが設けられ、他方に、磁石およびヨークを有する磁界発生部が設けられ、前記コイルの流れる電流と、前記磁石から発せられる磁界とで、前記可動部が駆動されるものである。
また本発明は、前記可動部を前記固定部から離す方向へ付勢する付勢部材が設けられていることが好ましい。
前記付勢部材で、可動部が固定部から離れる方向へ付勢されていると、架設部材に常に張力が作用し、可動部が予期しない方向へ移動するのを防止できる。
例えば、前記付勢部材は、磁気反発力を利用したものである。磁気反発力を使用したものでは、駆動機構に設けられた磁界発生部の一部を付勢部材として使用でき、構造を簡単にできる。
さらに、前記付勢部材は、前記固定部と前記可動部との間に設けられた圧縮ばねであってもよい。
さらに、本発明は、前記可動部には、光を反射する反射面が形成されており、前記駆動機構によって前記可動部が駆動されたときに、前記反射面の角度が変化するものとして構成できる。
本発明では、安価で且つ小型化に適した2軸型アクチュエータを提供することができる。
また本発明では、余計な振動モードの発生を抑えることが可能となり、可動部を安定して駆動することができる。
図1は本発明の実施の形態としてアクチュエータを示す断面図、図2は図1の2−2線から見た場合におけるアクチュエータの平面図、図3は磁界発生部を示す斜視図、図4は磁気駆動機構の一部を構成するコイル及びボビンを示し、Aは平面図、BはAのB−B線における矢視断面図、図5Aは架設部材の一例を示す断面図、図5Bは架設部材の他の一例を示す断面図、図6は本発明における動作状態の主要部を示す側面図である。
図1に示すアクチュエータ10は、ミラーの向きを変える2軸型のミラーアクチュエータである。なお、その応用例については後に説明する。
図1に示すように、このアクチュエータ10は、図示Z2側の位置に設けられた四角形状の底板12と、この底板12に対しほぼ垂直に設けられ且つ図示Z1方向に延びる側壁13,13,13,13とからなる固定部11を有している。
前記側壁13,13,13,13のZ1方向の端面には、下ヨーク21が固定されている。この実施の形態に示す下ヨーク21は、図3に示すように八角形状の金属板として形成されている。このため、図2に示すように、底板12と下ヨーク21とを平面的に重ねて見た場合には、四隅に固定部側からその上部に抜ける開口領域14,14,14,14が形成されている。なお、前記固定板12の中心部には、後述するように4本の架設部材(ワイヤ)15の一端側が固定される。
前記下ヨーク21は磁化しやすい材料または磁力線を集中させる材料、例えば鉄系の磁性材料などで形成されている。図3に示すように、前記下ヨーク21の中心には、例えば四角形状からなる第1の磁石M1が固定されている。そして、この第1の磁石M1の上部には、同じく磁化しやすい材料または磁力線を集中させる材料で形成された上ヨーク22が固定されている。前記上ヨーク22は、前記第1の磁石M1の上面と同じ面積及び形状からなる基部22Aと、この基部22Aから四方に延びる腕部22a,22a,22a,22aを有している。前記4つの腕部22aの各先端は前記下ヨークに対し平行な状態を維持しつつ前記下ヨーク21に近づく方向にクランク状に折り曲げられている。そして、各腕部22a,22a,22a,22aの先端と前記下ヨーク21とが対向する空間にギャップgが形成されている。
図1に示すように、前記第1の磁石M1は、例えば図示Z1側がN極、図示Z2側がS極となるように、図示Z方向に着磁されている。このため、前記第1の磁石M1のN極とS極との間には、第1の磁石M1のN極→上ヨーク22の基部22A→各腕部22aの先端→ギャップg→下ヨーク21→第1の磁石M1のS極の経路から構成される4つの磁路(磁気回路)Maが形成されている。すなわち、前記下ヨーク21、第1の磁石M1および上ヨーク22は、ギャップgに静磁界を与える磁界発生部20を構成している。
前記上ヨーク22の上方(Z1側)には可動部30が設けられている。前記可動部30は、アクチュエータ10の制御対象であるミラー(反射面)31と、このミラー31を保持する保持部材32と、前記ミラー31を保持した状態の保持部材32を駆動させてミラー31の向きを変える電磁力を発生する磁気駆動部40を有している。
前記保持部材32の上面(Z1側の面)にはミラー31が固定されている。そして、前記保持部材32の下面(Z2側の面)と前記磁界発生部20を構成する上ヨーク22との間には、前記可動部30を前記固定部11側から、より詳しくは前記固定部11側を構成する磁界発生部20から図示Z1方向に引き離す付勢力を発生させる付勢部材35が設けられている。
本実施の形態においては、前記付勢部材35が第2の磁石M2で構成されている。すなわち、前記保持部材32の下面(Z2側の面)に前記第2の磁石M2が固定されている。前記第2の磁石M2は、前記上ヨーク22と対向する下面側が、前記第1の磁石M1のZ1側と同じN極に着磁されている。このため、前記前記第1の磁石M1と前記第2の磁石M2との間には磁気反発力が作用しており、この磁気反発力を受けて前記可動部30が固定部11側から離れるZ1方向に付勢されている。この構成では、駆動機構に設けられた磁界発生部の一部を付勢部材として利用できるため、構造を簡単にすることができる。
これにより、後述する架設部材15には常に一定の張力が与えることができ、非駆動状態において前記架設部材15に撓みが生じないようになっている。このため、非駆動状態においては、可動部30を中立位置に保持することが可能とされている。
なお、前記前記第1の磁石M1と前記第2の磁石との間で磁気反発力f,fを発生させる位置は、前記可動部30の重心Gを通り、前記固定部11の表面に垂直な仮想的な基準線G1−G1上ではなく、前記基準線G1−G1から側方に可能な限り離れた位置が好ましい。このようにすると、可動部30はバランスが取り易くなり、前記可動部30の重心位置を前記基準線G1−G1上に設定することが可能となる。例えば、前記第2の磁石M2をリング状(環状)の磁石とすることにより実現可能となる。
また可動部30を固定部11から引き離す力を与える付勢部材35は、上記のような第2の磁石M2に限られるものではなく、その他例えば前記保持部材32の下面と上ヨーク22との間に配置された圧縮ばねで構成されるものであってもよい。
前記磁気駆動部40はボビン41とこのボビン41に設けられた4つのコイルC1,C2,C3,C4で形成されており、前記磁界発生部20とともに前記可動部30を動かす駆動機構を形成している。なお、図1ではボビン41を省略して示している。
図4A,Bに示すように、前記ボビン41は樹脂材料などで形成され、平面的には略十字形状をしている。前記ボビン41は、中心部に設けられた正方形状の枠部41Aと、この枠部41Aの外周面からそれぞれ四方に突出する筒状の4つの巻回部42,42,42および42を有している。前記枠部41Aの外周面には、枠部41Aの内部から前記巻回部42,42,42,42の内部を通って外部に抜ける連通部42a,42a,42a,42aがそれぞれ形成されている。各巻回部42のZ1側の一面には、前記各巻回部42を部分的に開放して形成した開放部42b,42b,42b,42bがそれぞれ形成されている。各連通部42aと前記巻回部42の外部とは前記各開放部42bを通じて連続している。
また各巻回部42の先端には、各巻回部42が延びる前記四方向に対して垂直となる方向に広がるフランジ部43,43,43,43がそれぞれ一体に形成されている。そして、各巻回部42の外周で、且つ前記枠部41Aの外周面とフランジ部43との間には線材を巻き付けて形成した4ヶのコイルC1,C2,C3,C4が設けられている。4ヶのコイルC1,C2,C3,C4を備えたボビン41は、可動部側を構成する前記保持部材32の下面(Z2側の面)に固定されている。
磁界発生部20を構成する前記上ヨーク22は前記ボビン41の内部に配置されている。すなわち、前記上ヨーク22の基部22Aが、ボビン41の枠部41Aの内側に配置されており、前記上ヨーク22から延びる4つの腕部22a,22a,22a,22aが、前記開放部42b,42b,42b,42bを通じて前記連通部42a,42a,42a,42a内にそれぞれ挿入されている。そして、前記腕部43a,43a,43a,43aの先端は、各コイルC1,C2,C3,C4内において移動余裕を有する状態で前記下ヨーク21に対向している。この状態では各コイルC1,C2,C3,C4の一部が各ギャップg内に配置されている。なお、前記4ヶのコイルC1,C2,C3,C4は、例えば前記上ヨーク22を前記ボビン41の内部に配置した後に、線材を各巻回部42の周囲に巻き付けることにより形成することができる。
前記コイルC1とコイルC2は前記基準線G1−G1を挟んで軸対称となる位置に配置され、同じく前記コイルC3とコイルC4も軸対称となる位置に配置されている。前記コイルC1とコイルC2とは直列接続されており、前記線材の巻き方向及び巻き数などは同じである。同様に前記コイルC3とコイルC4も同じ巻き方向及び巻き数で直列に接続されている。そして、X1−X2方向に沿って配置された前記コイルC1とコイルC2が第1の磁気駆動部を形成し、X1−X2方向に対し直交するY方向に沿って配置された前記コイルC3とコイルC4が第2の磁気駆動部を形成している。
固定部11側を構成する前記固定板12には、複数の架設部材15の一端(Z2側)が固定されている。この実施の形態では、前記架設部材15は4本で構成されている。これら4本の架設部材15のうち、固定部11側の一端15b1側は、全て前記基準線G1−G1の近傍にそれぞれ固定されている。より詳しくは、前記全ての一端15b1は前記固定板12の上面側の中心点(以下、「支持中心点」と称する)Oの近傍で且つ前記基準線G1−G1から等距離の位置に集中する状態でそれぞれ固定されている。
また架設部材15の他端(15b2側)は、前記架設部材15の一端15b1よりも前記基準線G1−G1からの距離が離れたの可動部30上の支持点a1,b1を固定している。すなわち、前記4本の架設部材15からなる支持構造は、前記架設部材15がちょうどピラミッド(四角錐)の頂点(支持中心点Oに相当)から底面方向に向かって延びる4本の斜辺ように、前記一端15b1よりも前記他端側が開かれた三角型支持構造(またはピラミッド型支持構造)となっている。そして、前記4本の架設部材15の他端15b2は、全て前記可動部30を構成する保持部材32の下面側の四隅で、且つ前記重心Gを通る基準線G1−G1から等距離の位置にそれぞれ固定されている。このため、可動部30の前記基準線G1−G1回りの慣性モーメントはほぼ一定に保たれている。
図5A,図5Bに示すように、個々の架設部材15は線状の部材で形成されている。前記架設部材15は、両端に変形部15b,15bが設けられ、これらの中間が非変形部15aで形成されている。なお、非変形部15aとは、全く変形できずあるいはほとんど変形できないものに限られず、非変形部15aは、前記変形部15b,15bよりも曲げ剛性が高く、大きな曲げ応力が作用したときに曲がり変形するものであってもよい。
図5Aに示す架設部材15は、前記非変形部15aが容易に変形し難い硬い材料、例えばアルミニウムやステンレスなどの金属材料で形成されている。また変形部15b,15bは、可撓性又は柔軟性に優れた材料、例えばナイロンやポリアセタール(POM)等の合成樹脂などで形成されている。前記変形部15b,15bは前記非変形部15aの両端に接着材などで固定されている。
また図5Bに示す架設部材15は、前記合成樹脂などで形成された芯線15Aの表面を、アルミニウムやステンレスなどの硬い金属材料15Bで部分的に被覆することによって形成されている。前記金属材料15Bで覆われた部分が非変形部15aに相当し、芯線15Aがそのまま露出している両端部が変形部15b,15bに相当している。
そして、架設部材15を形成する一方の変形部15bの一端15b1は固定部11の支持点O1,O2にそれぞれ固定され、他方の変形部15bの他端15b2は可動部30上の支持点a1,b1に取り付けられている。
このように、上記の2軸型アクチュエータでは、ミラー31、磁界発生部20、磁気駆動部40および架設部材15などが、基準軸G1−G1に沿ってZ方向に配置される構成である。このため、本願発明のアクチュエータは、従来のようにアクチュエータの面積が側方(X方向およびY方向)に広がる構成となることを避けることができ、小型化に適したものとなっている。
上記アクチュエータの動作について説明する。
前記第1の磁気駆動部を構成するコイルC1,C2および前記第2の磁気駆動部を構成するコイルC3,C4のいずれにも駆動電流が与えられていない非駆動状態では、可動部30は前記付勢部材35によって前記固定部11から遠ざかる(Z1)方向に付勢された状態にある。この非駆動状態では、前記磁気反発力と前記4本の架設部材15のそれぞれに作用する張力のZ方向の成分とがバランス的につり合った状態に設定されている。そして、この状態では前記可動部30は中立位置に設定されており、前記ミラー31の傾斜角度は前記基準線G1−G1に対して直角な関係に設定されている。
次に、例えば前記第1の磁気駆動部を構成するコイルC1に、図1に矢印A1で示す外方向から見て時計回り方向の電流が流れるとすると、フレミングの左手の法則に従う電磁力F1がコイルC1に発生する。同時に、前記第1の磁気駆動部を形成するコイルC2に、図1に矢印A2で示す外方向から見て反時計回り方向の電流が流れると、電磁力F2がコイルC2に発生する。前記電磁力F1と電磁力F2とは大きさ及び向きが等しく、ともに支持中心点Oから等しい位置に発生する。
前記電磁力F1と電磁力F2は、それぞれ支持中心点Oを回転中心とする所定の円の半径方向の成分と接線方向の成分F1t,F2tとに分けることができる。このうち前記接線方向の成分F1t,F2tが、図1において支持中心点Oを回転中心とする反時計回り方向の回転を生じさせる力として寄与する。よって、前記コイルC1及びC2を有する可動部30には、図1にて反時計回り方向(α1方向)の駆動力が作用する。また前記コイルC1,C2に対し、前記とは逆向きの駆動電流が流れると、前記コイルC1及びC2を有する可動部30には、図1にて時計回り方向(α2方向)の駆動力が作用する。
本発明の2軸型アクチュエータでは、図6に示すように前記可動部30に電磁力F1及び電磁力F2による駆動力が作用した場合あっても、硬い材料で形成された前記架設部材15の非変形部15a自体は変形することがない。そして、その代わりに前記架設部材15の両端に設けられた前記可撓性等に優れた変形部15b1,15b2が可撓変形させられる。
すなわち、図6に示す前記架設部材15,15では、一方の変形部15b側の一端15b1,15b1は固定部11の支持点O1,O2を支点にそれぞれ可撓変形させられ、他方の変形部15b側の他端15b2,15b2は非変形部15aの図示Z1側の根元部15a1,15a1を支点にそれぞれ可撓変形させられる。このとき、可動部30はほぼ前記支持中心点Oを中心に揺動させられる。そして、変形後は可動部30の前記支持点a1,b1が、支持点a2,b2に位置するようになる。よって、前記ミラー31の傾斜角度φを前記支持中心点Oを中心に変更させることが可能とされている。
つまり、本発明の2軸型アクチュエータでは、可動部30に設けられているミラー31の傾斜角度φを前記電磁力F1,F2の大きさ、ひいてはコイルC1,C2に与える駆動電流の大きさに応じ、前記X1−X2方向に沿う任意の角度に調整することが可能である。
このような動作は、第2の磁気駆動部を形成する前記コイルC3及びコイルC4においても同様である。すなわち、前記コイルC3及びコイルC4に与える駆動電流の大きさを変えることにより、ミラー31の傾斜角度φを図1にて紙面に対し直交するY方向に沿って任意の角度に調整することができる。
そして、前記第1の磁気駆動部を構成するコイルC1,C2および前記第2の磁気駆動部を構成するコイルC3,C4のそれぞれに対し、同時に駆動電流を与えることにより、可動部30に搭載されているミラー31を前記基準軸G1−G2に対し垂直な状態から様々な方向に傾けることができる。
上記のように前記架設部材15は、その長さの殆どが非変形部15aで形成されている。このため、余計な振動が発生しても、架設部材15全体が撓み変形することがない。すなわち、架設部材15の前記変形部15bが変形しても前記非変形部15aが変形することはない。このため、アクチュエータに余計な外部振動などが発生しても、前記変形部15bが振動を吸収し、前記架設部材15全体として様々な振動モードの寄生を抑え、前記振動がアクチュエータに与える悪影響を排除することができる。
よって、振動の影響を受け難くした2軸方アクチュエータとすることができる。
なお、上記実施の形態では、前記架設部材15は固定部側が狭く可動部側に向かうに従って広がる構造を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、可動部側が狭くから固定部側に向かうに従って徐々に広がる構成であってもよい。
また上記実施の形態では、可動部30にコイルを設けたムービングコイル型のものとして説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、可動部30に第1の磁石を設けたムービングマグネット型とする構成であってもよい。
次に、上記2軸型アクチュエータを利用したホログラフィー装置について説明する。
図7はホログラフィー装置を構成する各部材の配置関係の概略を示す斜視図、図8は図7の矢印7方向から見た場合に相当する正面図である。
図7に示すホログラフィー装置は、例えば光記録媒体再生装置に搭載されるものである。ただし、再生専用の装置に限るものではなく、記録専用の装置、あるいは記録再生装置に搭載されるものであってもよい。
ホログラフィー装置は、主として光源61、コリメートレンズ62、ミラー31、2軸型のアクチュエータ10、開口フィルタ64および光検知器65などからなる光学系のシステムで構成されている。
前記光源61は、例えば垂直共振器面発光レーザ(以下、「VCSEL(Vertical Cavity SurfaceEmitting Laser)という」などからなるレーザ発光手段で構成されている。
前記コリメートレンズ62およびミラー31は、前記光源61から射出されるレーザ光の光路上に設けられている。前記ミラー31は上記いずれかのアクチュエータ10に設けられており、2軸方向に揺動自在に支持されている。前記アクチュエータ10とミラー31とにより、いわゆるミラーアクチュエータ(ガルバノミラー)が構成されている。
前記コリメートレンズ62は、前記光源61とミラー31との間に設けられている。前記コリメートレンズ62は前記光源61から入射したレーザ光(発散光)L1を拡大するとともに平行な光からなる参照光L2に変換するものであり、前記参照光L2はミラー31に向けて出力されるようになっている。
前記コリメートレンズ62で平行な光に変換された前記参照光L2は、前記ミラー31において反射させられ、参照光L3として光記録媒体70上の所定の位置を照光する。
このとき、前記アクチュエータ10は前記ミラー31によって反射させられた前記参照光L2が、前記光記録媒体70上の所定の位置および所定の角度で照光することができるように角度調整される。このような、ミラー31の角度調整は上述のように第1の磁気駆動部および第2の磁気駆動部を形成する4つのコイルC1〜C4に所定の向き及び大きさからなる駆動電流を与えることにより行うことができる。
このため、前記ミラー31から出力された前記参照光L3は反射層72において反射させられ、光記録媒体70の外部に再生光L4として出力される。
この実施の形態に示す光記録媒体70はいわゆる反射型記録媒体であり、干渉縞を記録することが可能な記録層71の下部に反射層72を有する構成である。なお、前記記録層71内には多数のデータ情報を示すホログラムが、干渉縞(市松模様状の2次元的なドットパターン)として記録角度を変えた状態で多重に記録されている。このため、前記再生光L4には前記干渉縞によるデータ情報が含まれている。
前記開口フィルタ64と前記光検知器65は、前記光記録媒体70から出力される前記再生光L4の光路上に設けられている。前記開口フィルタ64は前記再生光L4から不要な光を排除するものである。
前記光検知器65としては、例えばCCDやCMOSイメージセンサなどを用いることが可能である。前記再生光L4が所定の入射角で前記光検知器65に照光されると、前記光検知器65は前記再生光L4に含まれる多数のデータ情報のうち、前記入射角と前記再生光L4の波長λとによる関係が所定のブラック条件式に合致する位置に記録されたデータ情報のみを読み出すことが可能とされている。
そして、前記アクチュエータ10を駆動させ、前記ミラー31の角度を微調整することにより、光記録媒体70に入射する参照光L3の入射角を変えることができるため、前記光記録媒体70の記録層71に多重に記録されている個々のデータ情報をそれぞれ読み出すことが可能とされる。
上記実施の形態では、主として2軸型のアクチュエータを説明したが、1軸型のアクチュエータに適用することが可能なことはいうまでもないことである。
本発明の実施の形態としてアクチュエータを示す断面図、 図1の2−2線から見た場合におけるアクチュエータの平面図、 磁界発生部を示す斜視図、 磁気駆動機構の一部を構成するコイル及びボビンを示し、Aは平面図、BはAのB−B線における矢視断面図、 架設部材の一例を示す断面図、 架設部材の他の一例を示す断面図、 本発明における動作状態の主要部を示す側面図、 ホログラフィー装置を構成する各部材の配置関係の概略を示す斜視図、 図7の矢印7方向から見た場合に相当する正面図、
符号の説明
10 アクチュエータ
11 固定部
12 底板
13 側壁
14 開口領域
15 架設部材(ワイヤ)
15a 非変形部
15b 変形部
15b1 変形部の一端
15b2 変形部の他端
20 磁界発生部
21 下ヨーク
22 上ヨーク
22a 腕部
22A 基部
30 可動部
31 ミラー
32 保持部材
35 付勢部材
40 磁気駆動部
41 ボビン
42 巻回部
61 光源
62 コリメートレンズ
64 開口フィルタ
65 光検知器
70 光記録媒体
C1,C2,C3,C4 コイル
M1 第1の磁石
M2 第2の磁石(付勢部材)

Claims (9)

  1. 固定部と、可動部と、前記固定部と前記可動部との間に設けられた複数の架設部材とを有し、
    それぞれの前記架設部材は、その両端部に変形部が設けられて、一方の変形部の端部が前記固定部に、他方の変形部の端部が前記可動部に固定され、前記固定部に固定された前記変形部の端部間の距離が、前記可動部に固定された前記変形部の端部間の距離よりも短く設定されており、
    前記可動部に対して、互いに交叉する2軸方向への駆動力を与える駆動機構が設けられていることを特徴とする2軸型アクチュエータ。
  2. 前記可動部の重心を通り、前記固定部の表面に垂直な直線を仮想的な基準線としたときに、
    前記固定部に固定された前記変形部の端部と前記基準線との距離が、全ての架設部材において同じであり、且つ前記可動部に固定された前記変形部の端部と前記基準線との距離が、全ての架設部材において同じである請求項1記載の2軸型アクチュエータ。
  3. 前記架設部材は、前記変形部が合成樹脂で形成され、両変形部の中間が、前記変形部よりも変形しにくい金属製の線材で形成されている請求項1または2記載の2軸型アクチュエータ。
  4. 前記架設部材は、前記変形部が合成樹脂で形成され、両変形部の中間は、前記合成樹脂が金属で部分的に被覆されて形成されており、金属で被覆された部分が、前記変形部よりも変形しにくい請求項1または2記載の2軸型アクチュエータ。
  5. 前記駆動機構では、前記固定部と前記可動部の一方にコイルが設けられ、他方に、磁石およびヨークを有する磁界発生部が設けられ、前記コイルの流れる電流と、前記磁石から発せられる磁界とで、前記可動部が駆動される請求項1ないし4のいずれかに記載の2軸型アクチュエータ。
  6. 前記可動部を前記固定部から離す方向へ付勢する付勢部材が設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載の2軸型アクチュエータ。
  7. 前記付勢部材は、磁気反発力を利用したものである請求項6記載の2軸型アクチュエータ。
  8. 前記付勢部材は、前記固定部と前記可動部との間に設けられた圧縮ばねである請求項6記載の2軸型アクチュエータ。
  9. 前記可動部には、光を反射する反射面が形成されており、前記駆動機構によって前記可動部が駆動されたときに、前記反射面の角度が変化する請求項1ないし8のいずれかに記載の2軸型アクチュエータ。
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