JP2009169258A - マグネットロール - Google Patents

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喜久雄 島津
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Abstract

【課題】 従来の樹脂磁石組成物で一体成形されたマグネットロールには、軸強度が低く、たわみが生じやすい問題があり、また金属シャフトをインサ−トしたものには、磁力が低下したり、反りやヒビ割れが発生するなどの問題があり、これらの問題がないマグネットロールが望まれている。
【解決手段】 マグネットロールの両端面または片端面に凸部および/または凹部を形成したマグネットロールに、該マグネットロールの外径寸法と同等もしくはより小さく、かつ、片端に軸中心と略垂直な鍔を有する軸部材を契合してなるマグネットロールとすることにより、上記課題が大幅に改善される。
【選択図】 図1

Description

本発明はプリンタ−、複写機、ファクシミリ、等の電子写真方式画像出力装置において現像剤の搬送もしくは回収するために用いるマグネットロールに関する。
従来、現像装置に使われるマグネットロールを製造する場合、一般的には射出成形法が用いられている。その方法は、磁場発生部であるマグネットロールの本体部を形成する金型の円筒状空間部の廻りにマグネットロールに磁極を付与するための複数極の励磁源を電磁石または永久磁石で設け、その円筒状空間へ磁性粉を合成樹脂に混合したものを溶融し注入することで、マグネットロールを形成している。この射出成形法で製造されるマグネットロールの基本的な形状は、図11の斜視図に示すように、略円柱状に形成されたマグネットロール本体部101とその本体部101の両端には支持するための軸部102,103を設け、さらに軸端には後述の磁極との位相位置決めと回り止めのための切り欠き102a、103aが形成される。また、マグネットロール本体部101の外周には現像トナ−を吸引または回収するために磁極101aが軸方向に直線状に、また、円周方向に複数列並んで磁化されている。これらマグネットロール本体部101と軸部102、103は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂に磁性粉及び添加物を混合した原料(以下樹脂磁石組成物と称す)で射出成形法により一体に成形される。また、別の代表的な形状として、図12の斜視図に示すように、軸部の根元を太くした段部102b、103bを設けて、樹脂磁石組成物による一体成形品の軸強度が弱い欠点を補ったものがある。また、特許文献1にあるように、金属シャフトを軸部に用い、軸周りを射出成形により樹脂磁石で形成したシャフトインサ−トタイプがある。また、特許文献2にあるように、マグネットロール本体部を中空円筒状に形成し、両端に金属シャフトを装着したものがある。また、特許文献3にあるように両端が切断加工された略円筒状樹脂磁石両端に支持冶具を配設したものがある。
特開2001−165148 特開平8−69170 実開平5−55508
図11、図12に示すマグネットロールの本体部101と軸部102、103を樹脂磁石で一体成形したタイプは、射出成形で製造できるため簡単に製造出来る長所があるが、いずれも金属シャフト品に比べて軸強度が弱い欠点がある。特に、本体部101および軸部102、103,の外径が細く長尺の場合には、自重及び磁気吸引力によりたわみが発生しやすい。その結果、感光ドラムとの相対位置が変化するので磁気作用に影響し、現像後の画像にムラを生じる問題がある。マグネットロールは、通常アルミニウムやステンレス等の薄肉パイプの中に装着され、両軸を固定し外側の薄肉パイプが回転することと、マグネットロールの磁場の作用で、現像剤を均一に搬送し、感光ドラム上に形成された電気的潜像を画像化する。また、余分の現像剤を漏れなく回収するしくみになっている。したがって、たわみが発生すると、マグネットロールの外周位置と現像剤搬送位置との距離的関係が変化するためマグネットロールの磁場作用力に斑を生じ、画像不良となる問題があった。さらにたわみが大きくなると薄肉パイプの内面を擦る様になり、円滑な回転ができないため、正常な画像が得られない問題があった。また、前記した回転して現像剤を搬送する薄肉パイプには、高電圧の電荷を常時加える必要があるが、樹脂磁石組成物による一体成形したマグネットロールの場合、軸部も樹脂組成物で電気抵抗が高いため、軸部をその電路として利用できない欠点がある。したがって、導通用の部品を別に使う必要があった。
特許文献1のシャフトインサ−トタイプは、シャフトが金属性のため、たわみは少ないが、シャフト部材がマグネットロール中心部に挿入されているため、その分、磁場発生源である樹脂磁石組成物の容量が少なくなる。したがって、同じマグネットロール外径寸法では、発生する磁場作用力(以下磁力と称す)が弱くなる欠点があった。また、シャフト部材は金属性であるため、樹脂磁石組成物との熱膨張率に大きな差があり、射出成形時、高温の樹脂磁石組成物の溶融温度から冷却固化する過程で、シャフト部材との熱収縮差により、ヒビ割れや、反り曲がりが発生する問題があった。
特許文献2は、中空のマグネットロールを成形後、端部に軸部材を圧入するため、成形時の熱膨張差によるヒビ割れ、反り曲がりは解消できるが、マグネットロールが中空であるため、磁力的に不利となる問題がある。
特許文献3は、円柱状磁石の両端にキャップ状軸受け部材、または、円柱状磁石端部切断形状に合わせた軸部材を装着したもので、この場合中空部がないため磁力的には有利である。しかし、キャップ状軸受け部材の場合、キャップ部の外径が大きくなりスリ−ブとの必要な隙間を確保するためには、マグネットロールの外径を小さくする必要があり、結果的に作用点の磁力が低下する問題がある。また、同じ特許文献3の実施例にある異方的に切断された端面の場合は異方向の位置合わせはできるが、マグネットロールの中心と軸受け部材の中心を合わせるには不十分で偏芯が発生する。したがって、一般的にマグネットロールは、その軸部を基準にスリ−ブに組み付けるが、偏芯があるとマグネットロール本体とスリ−ブ外周との相対距離がバラツクため磁場作用力が安定せず、良好な画像が得られない。
本発明は、前述した課題を解決するもので、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂と強磁性粉と表面処理剤等の添加剤からなる樹脂磁石組成物で、略円柱状に形成されたマグネットロールにおいて、該マグネットロールの両端面または片端面に凸部および/または凹部を形成し、該マグネットロールの外径寸法と同等もしくはより小さく、かつ、片端に一体で軸中心と略垂直な鍔を有するシャフト状金属部品を、接着剤などの接合部材で固定したマグネットロールにある。
また、本発明は、前記のシャフト状金属部品が、シャフト部とその片端に設けたシャフト軸中心に略垂直な鍔部とを、プレス加工または、絞り加工、または切削加工との組み合わせで一体に形成したマグネットロールである。
また、本発明は、マグネットロールの両端面または片端面の中央に大凸部を、また、該端面の外周近傍に小凸部形成し、軸部材の鍔部端面中央に大凸部を、また、軸部材の鍔部外周に切り欠き部を設け、それぞれ契合させたマグネットロールである。
更に、本発明は、マグネットロールの両端面または片端面の中央に凹部を設けてなる上記のマグネットロールである。
本発明によれば、磁力を低下させず、軸強度を向上させることができ、たわみの発生を極力抑えられるので、プリンタ−や複写機の現像部へ装着した場合、マグネットロールの機能であるプリンタ−や複写機の感光部材への磁気的作用を安定に出来、良好な画像を得ることができる。また、マグネットロール本体部と軸部の中心合わせと、マグネットロール本体部の外周の軸方向に形成した磁石極位置と軸受け部材に設けた切り欠き位置の位相を高精度に保つことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1、図2、図3、図4は、本発明の第一の実施の形態を示すもので、図1は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂と強磁性粉と表面処理剤等の添加剤からなる樹脂磁石組成物を、磁場発生装置を備えた成形金型を用いて、射出成形により円柱状に成形し、外周に、かつ軸方向に複数の磁極1a(図中のN、Sは、磁極を表現したもので、通常は外見上見えないものであり、他の図では省略している。)を設けたマグネットロール本体部1(以下、本体部1と称す。)と片端に軸中心に略垂直な鍔部2a、3aを形成した金属製の軸部材2、3(以下、軸部材2,3と称す。)を個々に示した斜視図である。図2は、それら、本体部1と軸部材2、3を契合させて組み立て後の斜視図である。図3は、軸部材2の詳細形状を示す部分断面図斜視図である。図4は、本体部1と軸部材2を契合させた断面図である。
以下、図1、図2、図3にもとづき、本発明の第1の実施の形態について詳細を説明する。
図1の本体部1の両端部の中心位置には、比較的径の大きい円柱形状の凸部1b、1c(以下、大凸部1b、1cと称す。)が形成されている。また、その外周に近い位置に比較的径の小さい円柱状の凸部1d、1e(以下小凸部1d、1eと称す。)が形成されている。これらは、本形態の場合、本体部1の両端面に同じ様に形成されている。
図1の軸部材2、3は、図3の断面図に示すように、金属性の薄板を、プレス法または絞り法で一体加工したもので、中空の軸状で片端の外周の一部に軸中心と略並行で平らな部分2bを設け、その反対端に軸中心に略垂直の鍔部2aを形成し、その鍔部2aの外周の一部に、前記の軸中心と略並行で平らな部分2bと位置的位相を合わせた半円弧状の切り欠き2cを設けたものである。また、本形態での軸部材2、3は、プレス法や絞り加工で加工しているので、空洞部2d、3dを有する。
本体部1の大凸部1bは、軸部材の空洞部2dと契合できる寸法となっている。本体部1の小凸部1dは、軸部材の鍔外周2aに設けた半円状切り欠き2cと契合できる位置と寸法となっている。なお、軸部材3についても前記と同様の形状で、本体部1の反対側端面に設けた、大凸部1c、小凸部1eと同様の関係にある。したがって、本体部1の大凸部1b、1cは、軸部材2、3の空洞部2d、3dと、それぞれ契合し組み合わせることで、本体部1の軸芯と軸部材2、3の軸芯を精度高く一致させることが出来る。また、本体部1の小凸部1d、1eに、軸部材2、3の鍔2a、3aに設けた半円状の切り欠き部2c、3cをそれぞれ契合させることで、本体部1の外周に設けた磁極1aと軸部材2,3の端部外周に設けた軸中心と略並行で平らな部分2b、3bとの位相を精度良く合わせることが出来る。
このようにして組み立てられたマグネットロールを薄肉パイプに組み付けてプリンタ−や複写機の現像部へ装着した場合、マグネットロールの機能であるプリンタ−や複写機の感光部材への磁気的作用を安定に出来、良好な画像を得ることができる。また、空洞部2d、3d内面と軸部材2、3の鍔部2a、3aの側面2e、3eに接着剤を塗布して組み合わせることで接着面積を大きくできるため、剥がれなどがなく、また、曲げに強く強固に一体化できる。また、軸部材2、3は金属性の薄板から一体に作られているため電気を導通させることが出来る。なお、軸部材2、3は、形状が同じと限定するものではなく、組み付け相手の軸受け形状に合わせて寸法や形状が異なるものでもよい。このようにして組み立てたものが図2の斜視図である。
本体部1に設けた大凸部1b、1cと小凸部1d、1eは、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂と強磁性粉と表面処理剤等の添加剤からなる樹脂磁石組成物を原料として、磁場発生装置を備えた成形金型を用いて、射出成形法によって本体部1を成形する時に同時に形成することができる。
また、軸部材2、3は、金属性の薄板を、プレス加工または絞り加工によって、生産性良く一体に作ることができる。なお、本形態では金属性の薄板を、プレス加工または絞り加工で製作した軸部材を、本体部1の両端に組み付けることで、軸強度を高いものにしているが、比較的軸径が大きく、軸長が短い場合には、従来の図1、図2と同様に樹脂磁石組成物で一体に射出成形し、また、比較的軸径が細く、軸長が長い片方のみ、本発明の軸部材2または3を組み付けることで、部品コストを節減してもよい。なお、大凸部1b、1c、小凸部1d、1eとも形状は円柱状が最も単純形状で金型の加工が容易だが、半円柱や角柱など他の形状でも軸部材と契合できる形状であればいずれでもよい。また、大凸部1b、1cを角形で非対象の形状とすることで、小凸部1d、1eを省略できる。
次に本発明の第二の実施の形態を図5、図6、図7に示す。図5は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂と強磁性粉と表面処理剤等の添加剤からなる樹脂磁石組成物を、磁場発生装置を備えた成形金型を用いて、射出成形により円柱状に成形し、外周に、かつ軸方向に複数の磁極1aを設けたマグネットロール本体部1(以下、本体部1と称す。)と金属製の軸部材2、3を個々に示した斜視図である。図6は、それら、本体部1と軸部材2、3を契合させて組み立て後の斜視図である。図7は、図6の組み立て後の片方の軸部の断面図である。
以下、図5、図6、図7にもとづき、本発明の第二の実施の形態について詳細を説明する。
図5の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂と強磁性粉と表面処理剤等の添加剤からなる樹脂磁石組成物を、磁場発生装置を備えた成形金型を用いて、射出成形により円柱状に成形し、外周に、かつ軸方向に複数の磁極1aを設けた本体部1の端部には、本体部1の中心と同心に円形状の浅い凹み1jが形成されている。また、その円形状の浅い凹み1jの外周には、半円弧状に凹みのない部分1m(以下、半円弧部1m)が設けてある
図5の軸部材2は、円柱状の軸部の片端の外周に軸中心と並行な平坦部2bを設け、その反対端部に軸中心に略垂直な鍔2aを設けたもので、その鍔部2aの外周2hの一部に、前記の軸中心と略並行な平坦部2bと位置的位相を合わせた半円弧状の切り欠き2cを設けたものである。軸部材3も上記と同様である。このようにして組み立てたものが図6の斜視図である。
図5、図7に示すように、軸部材2の鍔部2aの側面2jに接着剤を塗布して、本体部1の浅い凹み部1jの外周1hと鍔部2aの外周2hを、及び本体部1の浅い凹み1jの半円弧部1mと軸部材鍔部2aの半円状切り欠き部2cをそれぞれ契合させて組み合わせることで、本体部1の軸芯と軸部材2の軸芯を、また、本体部1の外周に設けた磁極1aと軸部材2の端部外周に設けた軸中心と略並行で平らな平坦部2bとの位相を精度高く一致させることが出来る。また、強度的にも本体部1の浅い凹みの底面1jと軸部材鍔2aの側面2jの全面を接着面とすることができ、また、本体部1の浅い凹み1jの淵部1hと軸部材2の鍔部2aの外周2hも接着面となるため、実用に十分な強度を得ることができる。
強度をさらに高めたい場合は、図8に軸部の断面図で示したように、さらに第一の形態と同様、本体部1の端面の中心位置に凸部1dを追加し、それと契合するように軸部材の鍔部中心位置に凹み2uを設けた第三の形態が可能である。
このようにして組み立てられたマグネットロールを薄肉パイプに組み付けてプリンタ−や複写機の現像部へ装着した場合、マグネットロールの機能であるプリンタ−や複写機の感光部材への磁気的作用を安定に出来、良好な画像を得ることができる。本実施の第二及び第三の形態の軸部材は、円柱状の金属素材を削って得られるため、前記第一の形態よりコスト的に不利である。しかし、プリンタ−や複写機に組み込む場合、他の部材との関係で、軸部材の外周部にCリング組み付け用の溝を設ける必要がある場合には、第一の形態にある、薄板をプレスや絞り加工する方法では、溝加工が困難なため、本考案の第二の形態、または第三の形態が有効である。
本発明について実施例および比較例に基づき具体的に説明する。
以下、実施例1について説明する。実施例1では、前記説明の第一の形態で行った。図1の本体部1を合成樹脂である6−ナイロンに強磁性粉のストロンチウムフェライトをシラン系カップリング剤で表面処理したものを均一混合し、押し出し装置で紐状に押し出し、カットして粒状としたものを、図9の模式図にある、成形キャビティ−11a周りに磁場発生器11cを配置した成形金型を用いて、外径13.6mm、長さ315mmのものを射出成形機で成形した。なお、大凸部1bの寸法は外径が4.89mmで長さが6mm、小凸部1dの寸法は外径が1.5mmで長さが0.3mmである。
次に、図3に示す軸部材2は、材質がSUS304の薄板をプレス加工により、軸部外径が5.4mm、鍔部外径が11mm、全長が30mmで、肉厚みが0.25mmのものを製作した。なお、本体部1の磁極位置1aとの位相を合わせる役割である、軸端外周に設ける軸中心と並行で平らな切り欠き2bを後加工で形成した。また、実際の製品では、本体部1の両端の各軸部材2、3の軸径寸法や長さ寸法が同じでなく異なる場合がほとんどだが、今回は同じものを使用した。
以上のものを、本体部1の両端面1f、1gと大凸部1b、1cの外周に、一般的に市販されている2液硬化型のエポキシ系接着剤を適量塗布して、軸部材2、3の鍔2a、3a中央の空洞穴2d、3dへ本体部1の大凸部1b、1cを挿入する形で、鍔2a、3aに設けた半円状切り欠き2c、3cへ小凸部1d、1eがそれぞれ契合するよう位置合わせして両者を密着させ、図示していないが固定治具で固定した。このように組み付け、接着剤が完全に硬化したものを実施例1のマグネットロールとした。
次に実施例2について説明する。実施例2では、前記説明の第二の形態で行った。したがって、図5にもとづいて説明する。本体部1は、実施例1と同様、合成樹脂である6−ナイロンに強磁性粉のストロンチウムフェライトをシラン系カップリング剤で表面処理したものを均一混合し、押し出し装置で紐状に押し出し、カットして粒状としたものを、図10の模式図にある、成形キャビティ−11aの周りに磁場発生器11cを配置した、成形金型11を用いて、外径13.6mm、長さ315mmのものを射出成形機で成形した。
ここで、実施例1と異なる点は、図5のように本体部1の両端面には本体部1の中心に同心で直径が11mmで、深さが0.5mmの浅い凹み1j、1kを設け、浅い凹み1j、1kの淵の一部に半円状の凹みがない部分1m、1nを設けていることである。
次に、軸部材2、3として、アルミニウム製の丸棒から削り出したもので円柱状の軸部の片端の外周に軸中心と並行な平坦部2b、3bを設け、その反対端面に軸中心に略垂直な鍔2a、3aを設けたもので、その鍔2a、3a部の外周の一部に、前記の軸中心と略並行で平らな部分と位置的位相を合わせた半円弧状の切り欠き2c、3cを設けたものを製作した。
以上のものを、本体部1の両端面に設けた浅い凹み1j、1kの底面に、一般的に市販されている2液硬化型のエポキシ系接着剤を適量塗布して、軸部材2、3の鍔部2a、3aの外周2h、3h及び半円状切り欠き2c、3c部が、本体部1の浅い凹み部1j、1kの外周1h、1n及び半円状の凹みがない部分1m、1nにそれぞれ契合するよう位置合わせして密着させ、動かないよう治具で固定した。このように組み付け、接着剤が完全に硬化したものを実施例2のマグネットロールとした。
次に実施例3について説明する。本体部1は実施例1、実施例2と同様、合成樹脂である6−ナイロンに強磁性粉のストロンチウムフェライトをシラン系カップリング剤で表面処理したものを均一混合し、押し出し装置で紐状に押し出し、カットして粒状としたものを、図13の模式図にある成形金型12を用いて、外径13.6mm、長さ315mmのものを射出成形機で成形した。ここで、実施例2と同様、本体部1端面に同心で直径が11mmで、深さが0.5mmの浅い凹みを設け、浅い凹みの淵の一部に半円状の凹みがない部分を設けているが、実施例2と異なるのは、本体部1の端面の中心に直径4.89mm長さ6mmの円柱状凸部を一体に成形していることである。
次に、軸部材も、実施例2と同様、アルミニウム製の丸棒から削り出したもので円柱状の軸部の片端の外周に軸中心と並行な平坦部を設け、その反対端面に軸中心に略垂直で厚みが0.5mmの鍔を設けたもので、その鍔部の外周の一部に、前記の軸中心と略並行で平らな部分と位置的位相を合わせた半円弧状の切り欠きを設けたものであるが、実施例2と異なるのは、鍔部の中心に直径4.9mmで深さ6mmの穴を設けたことである。
以上のものを、本体部1の両端面に設けた浅い凹みの底面及び中心部の円柱状凸部外周に、一般的に市販されている2液硬化型のエポキシ系接着剤を適量塗布して、軸部材の鍔部の中心位置に設けた穴へ本体部1側の円柱状凸部を挿入し、軸部材鍔の外周とその半円状切り欠き部が、本体部1の浅い凹み部の外周と半円状の凹みなし部分にそれぞれ契合するよう位置合わせして密着させ、動かないよう治具で固定した。同様に、本体部1反対側端部についても軸部材を組みつけ固定し、実施例3のマグネットロールとした。
今回使用した接着剤では、組み付け後5分以上経てば治具を外して搬送などが可能だが、今回は、十分な接着強度が得られる24時間以上経過後に固定治具を取り外し、後述の2種類の試験を行った。
また、本発明は、以上の実施例に限定されるものではなく、軸部材の材質を、コスト高となるが耐久性の高いステンレス合金等にすることや、軸部材を丸棒素材から削り出す代替手段として、アルミニウム合金や亜鉛合金のプレス加工やダイキャスト加工で主要部の形状を形成後、一部の寸法精度を必要とする箇所を切削加工することでもよい。また、接着剤もシアノアクリ−レト系瞬間接着剤や、一液性の熱硬化型、紫外線硬化型、等を用いても良い。
次に比較例として、合成樹脂である6−ナイロンに強磁性粉のストロンチウムフェライトをシラン系カップリング剤で表面処理したものを均一混合し、押し出し装置で紐状に押し出し、カットして粒状としたものを、図14の模式図にある成形金型13を用いて、外径13.6mm、長さ315mmで両端に直径が5.4mmで長さが30mmの軸部でその軸部端の外周の一部に、前記の軸中心と略並行で平らな部分と位置的位相を合わせた半円弧状の切り欠き102aを設けたものを従来製法である射出成形で一体に成形した。
以上の、実施例1、実施例2、実施例3、比較例のマグネットロールを、次の4種類の比較試験用として、第1、第2の試験用に各5本、第3、第4の試験用に各1本を製作した。
第1の試験は強度試験で、試験機は、島津製作所製AGS−H型オ−トグラフを用いた。試験方法は、本体部1を半割の金具で本体部1端部まで固定し、軸部材の軸先端より本体部1側へ10mmの位置に50mm/minの速度で加重を加え、破壊するまでの最大強度を測定した。
次に第2の試験はたわみ試験で、これらマグネットロールを外径が16mm、内径が14.4mmのアルミニュ−ム製パイプにマグネットロール両端の軸部を支持するように両端にベアリングを装着させたもの(以下、スリ−ブと称す。)を軸部両端に組み付けた。次いで、水平状態でマグネットロールの両軸の端部からそれぞれ5mmの位置をVブロックで支持し、スリ−ブの中央位置に1kgの錘を載せられるようにした。スリ−ブの片端で下部位置の変位を測定するための、ダイヤルゲ−ジをセットした試験装置を準備した。この試験装置に、それぞれのマグネットロール各2本をセットして、相対湿度が95%で温度が40℃の恒温恒湿槽に試験装置とともに投入し、投入前と24時間投入直後でダイヤルゲ−ジの変化をたわみ量として読み取り、各2本の平均値を求めた。
次に第3の試験は、両軸端に設けた、位置決め用平坦部と、本体部1の磁極との相対位置を、専用に製作した磁気測定装置で測定し、基準角度に対するずれ量を角度で求めた。
次に第4の試験は、それぞれのマグネットロールの両軸を、定盤上に配置したVブロックで受けて、マグネットロールを回転させて、マグネットロール本体部の両端部の変位をダイヤルゲ−ジで読み取り、偏芯量を測定した。
これら試験結果を実施例1、実施例2、実施例3、比較例についてまとめたものが表1、表2である。この結果から、従来の一体成形したマグネットロールに比較して、本発明のものは、強度とたわみ量が大幅に向上し、磁極ずれ量と偏芯量は、同等であることが判る。
本発明の第一の実施の形態を示す、マグネットロール本体部と軸部材を個々に示した斜視図各部品の斜視図 本発明の第一の実施の形態を示す、組み立て後の斜視図 本発明の第一の実施の形態の、軸部材の断面図 本発明の第一の実施の形態の、組み立て後の軸部の断面図 本発明の第二の実施の形態を示す、マグネットロール本体部と軸部材を個々に示した斜視図各部品の斜視図 本発明の第二の実施の形態を示す、組み立て後の斜視図 本発明の第二の実施の形態の、組み立て後の軸部の断面図 本発明の第三の実施の形態の、組み立て後の軸部の断面図 本発明の第一の実施の形態でマグネットロール本体部の成形に用いた金型の模式図 本発明の第二の実施の形態でマグネットロール本体部の成形に用いた金型の模式図 従来の一体成形によるマグネットロールの第1の例を示す斜視図 従来の一体成形によるマグネットロールの第2の例を示す斜視図 本発明の第三の実施の形態でマグネットロール本体部の成形に用いた金型の模式図 従来の一体成形の実施の形態でマグネットロール本体部の成形に用いた金型の模式図
符号の説明
1 マグネットロール本体部
1a 磁極
1b、1c 大凸部
1d、1e 小凸部
1f、1g 本体部端面
1h、1i 淵部
1j、1k 浅い凹み
1m、1n 半円弧部
2,3 軸部材
2a、3a 鍔部
2b、3b 平坦部
2c、3c 半円状切り欠き
2d、3d 空洞部
2e、3e 側面部
2u 凹み
11 成形金型
11a キャビティ空間
11b 注入口
11c 磁場発生器
12a キャビティ空間
12b 注入口
12c 磁場発生器
13a キャビティ空間
13b 注入口
13c 磁場発生器
101 従来のマグネットロール本体部
102、103 従来のマグネットロール軸部

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂と強磁性粉と表面処理剤等を含む樹脂磁石組成物で、略円柱状に形成されたマグネットロールにおいて、該マグネットロールの両端面または片端面に凸部および/または凹部を形成したマグネットロールに、該マグネットロールの外径寸法と同等もしくはより小さく、かつ、片端に軸中心と略垂直な鍔を有する軸部材を接合してなることを特徴とするマグネットロール。
  2. 軸部材の軸部と鍔部を一体に形成してなることを特徴とする請求項1記載のマグネットロール。
  3. マグネットロールの両端面または片端面の中央に大凸部を、また、該端面の外周近傍に小凸部を形成し、軸部材の鍔部中央に穴を、鍔部外周に切り欠き部を設け、それぞれを契合させてなることを特徴とする請求項1記載のマグネットロール。
  4. マグネットロールの両端面または片端面の中央に凹部を設けてなる請求項1から3のいずれかに記載のマグネットロール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009217208A (ja) * 2008-03-13 2009-09-24 Ricoh Co Ltd マグネットローラ、現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
US8958729B2 (en) 2012-03-08 2015-02-17 Ricoh Company, Ltd. Magnet roller, developer bearer, development device, process cartridge, and image forming apparatus

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