JP2009169036A - 透光性シート、反射型スクリーン及び透明性シートの製造方法 - Google Patents

透光性シート、反射型スクリーン及び透明性シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造が簡単な、斜め下方から映像を照射する場合に適し、外光コントラストに優れた反射型スクリーンを提供する。
【解決手段】背面側に反射層13が配置された反射型スクリーン10であって、水平方向に延在する遮光パターン層15を備え、遮光パターン層15は、断面が三角形状の複数の遮光層12と、透光層11とを含み、遮光層12の三角形状は、少なくとも下面、上面、及び、底面で構成され、下面は、スクリーン面に対し略垂直に配置され、底面は、スクリーン面に対し非平行に配置され、底面の外側に、背面側の表面が平坦な透光層11が配置され、透光層11の背面側に反射層13が配置され、底面と上面との少なくともいずれかの一部分は、反射層13と接し、底面の少なくとも下面との交点近傍と反射層13との間に透光層11が存在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮光パターンを備えた透光性シート、及びそれを用いた反射型スクリーン、特に斜め下方から映像を照射される場合に適した反射型スクリーンに関する。
従来から、液晶、DMD(Digital Micro mirror Device)を映像源としたプロジェクタが広く普及している。特に、スクリーン前面に映像光を投射するフロントプロジェクタは、容易に画像投影寸法を対角100インチなどと大型にすることができるという長所があるため広く使用されている。
近年、様々な投射配置でフロントプロジェクタが使用されている。図8に、投射配置の一例を示す。図8に示すように、フロントプロジェクタ92は、机上に配置されることが多く、スクリーン91は、観察者から見て机の影とならないように、スクリーン91全体が机の高さよりも上方に位置している。すなわち、スクリーン91の下端が机の高さ程度に位置している。そのため、フロントプロジェクタ92の投射系光軸93は、スクリーン91の下方に偏った位置となる。さらに投射系光軸93の位置がスクリーン91の外側となる場合もある。
さらに、狭い室内でも大画面を観賞できるよう、従来に比し投射距離が短く、斜め下方から急角度で映像を照射するフロントプロジェクタも使用されている。例えば、横縦4:3画面で投射系光軸がスクリーン下方にある液晶プロジェクタも開発されている。この液晶プロジェクタでは、投射角度は垂線に対し、下端で約8度、上端では約50度でとなっている。
これらフロントプロジェクタでは、明室で観視すると外光がスクリーン面で反射して映像のコントラストが劣るという欠点がある。
この点を改善するためのスクリーンの一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のスクリーンは、ブラインドスクリーン状(ルーバ状)の遮光層をスクリーン内部に設けたものである。
このような遮光パターンを設けたスクリーンでは、遮光パターンのピッチと映像の画素ピッチとが干渉し、モアレ障害を生じる場合がある。一般にモアレ障害を回避するためには、一方のピッチと他方のピッチとが単純な整数倍比率にならないように特定範囲のピッチを選定するか、一方のピッチに対し他方のピッチを例えば6倍以上などに設定する、といった対策がとられる。しかし、プロジェクタによってスクリーンへ映像を投射する場合、映像の画素数がプロジェクタの機種によって異なること、また投射サイズを変えられるプロジェクタも多いことなどから、特定範囲のピッチを選定することによってモアレ障害を回避する事は難しい。また遮光パターンのピッチが大きいと映像の精密さに問題が生じる場合がある。したがってモアレ障害を回避するためには遮光パターンのピッチを画素ピッチに対し数分の1などとする必要がある。画素ピッチは例えば、横縦4:3比率、対角60インチのスクリーンに、垂直方向の画素が480列である場合、垂直方向の画素ピッチは約2mmであるため、遮光パターンの好ましいピッチは0.3mm以下などである。また近年は高精細化の傾向にあるためさらに画素ピッチが小さい場合もあり、遮光パターンのさらに好ましいピッチは0.2mm以下などである。しかし、特許文献1に開示されたルーバ状の遮光層を微細なピッチで大画面に形成する事は困難である。
ルーバ状に類似する形状の遮光層を微細なピッチで大画面に形成する技術の一例が、特許文献2に開示されている。特許文献2に開示のスクリーンは、断面が楔状パターンの遮光層をスクリーン内部に設けたものである。楔状パターンの遮光層を製造する方法としては、例えば特許文献3などに、楔形突起が設けられた金型を使用して表面にV字状の溝を設けたシートを転写成形し、その後溝部に遮光材料を充填する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1、特許文献2の技術は、スクリーン正面方向から映像光を照射した場合にコントラストを改善するものであり、上述のように斜め下方から映像を照射する場合には映像光も暗くなる、と言う問題がある。
この問題に対して、斜め下方から映像を照射する場合に対応するため、図9に示すように楔状パターンを斜め下方へ傾ける事が考えられる。図9に示す反射型スクリーン94は、遮光パターン層95内に、楔状パターンを斜め下方に傾けた複数の遮光層96が、反射層97に接して配置されている。しかし、金型から成形品を離型する工程を考慮すると、極端に傾けた形状を成形することは困難である。
特開平03−098038号公報 特開2006−301588号公報 特開2006−178092号公報
上述したように、斜め下方から映像を照射する場合にコントラストを改善するため、製造が簡単な、斜めに傾いたルーバ状遮光層を備えた透光性シートが求められている。また斜め下方から映像を照射する場合に適し、外光コントラストに優れた反射型スクリーンが求められている。
本発明に係る透明性シートの一態様は、水平方向に延在する遮光パターン層を有する透光性シートであって、前記遮光パターン層は、断面が三角形状の複数の遮光層を含み、前記三角形状は、少なくとも下面、上面、及び、底面で構成され、前記下面は、シート面に対し略垂直に配置され、前記底面は、前記シート面に対し非平行に配置され、前記底面の外側にはさらに透光層を備え、前記透光層の表面は平坦である。遮光パターン層に三角形状の遮光層を形成することによって、斜めに傾いたルーバと同様の機能を実現させる。
本発明に係る反射型スクリーンの一態様は、背面側に反射層が配置された反射型スクリーンであって、水平方向に延在する遮光パターン層を備え、前記遮光パターン層は、断面が三角形状の複数の遮光層と、透光層とを含み、前記三角形状は、少なくとも下面、上面、及び、底面で構成され、前記下面は、スクリーン面に対し略垂直に配置され、前記底面は、前記スクリーン面に対し非平行に配置され、前記底面の外側に、背面側の表面が平坦な透光層が配置され、前記透光層の背面側に前記反射層が配置され、前記底面と前記上面との少なくともいずれかの一部分は、前記反射層と接し、前記底面の少なくとも前記下面との交点近傍と反射層との間に透光層が存在する。上述した透明性シートを用いた反射型スクリーンにより、上面が斜めに傾いたルーバと同様の機能を実現するため、斜め下方から映像を照射する場合に適し、外光コントラストに優れたスクリーンを提供することができる。
本発明にかかる反射型スクリーンの一態様において、前記下面と前記スクリーン面とがなす角度は、85°以上95°以下であることが好ましい。また、前記上面と前記スクリーン面とがなす角度は、30°以上85°以下であることが好ましい。さらに、前記底面と前記スクリーン面とがなす角度は、5°以上であることが好ましい。
本発明に係る透明性シートの製造方法の一態様は、水平方向に延在する遮光パターン層を有する透光性シートの製造方法であって、シート面に略垂直な下面と、前記下面と非平行であり、一端が前記下面と隣接する上面からなる凹部を複数有する透明凹凸パターン層を形成する工程と、前記凹部へ遮光材料を充填し、前記下面、前記上面、及びシート面に非平行となる底面とを含む三角形状となるように加工する工程と、前記底面の外側に透明樹脂層を形成する工程と、を備える。斜めに傾いたルーバ状遮光層を備える透光性シートを、上面をルーバと同様の傾きをとし、下面をシート面に略垂直にすることにより、透明性シートを容易に製造することができる。
本発明の透光性シートの一態様によれば、斜めに傾いたルーバ状遮光層を簡便に製造することができる。また、本発明の反射型スクリーンの一態様によれば、簡便に製造することができ、斜め下方から映像を照射する場合に適し、外光コントラストに優れた反射型スクリーンを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、X〜Y(X,Yは数値)は、X以上Y以下を意味する。
(実施形態1)
以下、図を用いて本発明の透光性シートおよび反射型スクリーンを説明する。図1は本発明のスクリーンの一例の断面を示した概略図である。図1では、反射型スクリーン10の水平方向に垂直な断面を示している。同図に示すように、反射型スクリーン10は、水平方向に伸び、透光層11の間に、断面が三角形状(略三角形)である遮光層12のパターンが上下方向に複数配列され、背面側に反射層13が設けられている。ここでは、反射層13と対向し、映像光が入射する面を入射面14という。反射層13あるいは入射面14に平行な面をシート面あるいはスクリーン面という。また、透光層11と遮光層12とを遮光パターン層15という。
図2は、遮光層12と反射層13との配置例を示す図である。図2に示すように、断面が略三角形である遮光層12は、上面、下面、底面で構成される。また説明の便宜上、上面と底面の交点を頂点1と呼ぶ。同様に、上面と下面との交点を頂点2、下面と底面との交点を頂点3と呼ぶ。
本発明の反射型スクリーン10では、三角形の頂点2が観察側(入射面14側)に向き、底面が反射層13側に向いている。このような構成とする事により、図3に示すように遮光層はおおよそ斜め下向きのルーバと同等の作用を発揮する。ルーバ9と同等の作用であることを説明するため、図3では、ルーバ9を太線で示し、遮光層12と重ねて表している。
次に図1、2のような遮光層のパターンを形成する方法について図4(a)〜(e)を用いて述べる。図4は、本実施形態の反射型スクリーンの製造工程の一例を示す図である。
まず図4(a)に示す、四角形の凸部が並んだ透光性シート20を製造する。図4(a)は、成形型と第1の紫外線硬化性樹脂によって透明基材シート21の片面に四角形の凸部が並んだ透明凹凸パターン層22を形成した例である。成形型の形状は、図2に示す遮光層12の頂点1〜頂点2〜頂点3〜頂点1を結ぶ形状が繰り返されたものを使用する。凹部は、シート面に略垂直な下面と、下面と非平行であり、一端が下面と隣接する上面からなる形状であるともいえる。
次いで図4(b)に示すように、透光性シート20の透明凹凸パターン層22側の凹部の一部であり、三角形の遮光層12となる領域のみに遮光材料を充填する。充填方法としては、例えば、特許文献3に開示されているようなワイピング方法(以下掻き取り印刷)を採用できる。このとき、例えばゴム硬度が90以下などと柔軟性に富むゴムスキージを掻き取り具として使用する事により、頂点1、頂点2、頂点3を結ぶ三角形領域のみに遮光材料を充填し、その他の凹部である、頂点1、頂点3および隣接する頂点1を結ぶ領域には、遮光材料を充填しないようにする事ができる。
その後、透光性シート20の遮光パターン層側に第2の紫外線硬化性樹脂を塗布し、金属ブレードなどの硬質の掻き取り具を使用し、図4(c)に示すように、頂点1、頂点3および隣接する頂点1を結ぶ領域のみに樹脂を充填し、硬化する。透光性シート20の遮光パターン層側は、透光性シート20へ遮光層12を形成した側であり、透明基材シート21とは反対側を指す。このようにして、透明樹脂層23を形成する。
以上の工程により、斜めに傾いたルーバ状遮光層12を備えた透光性シート20を簡単に製造する事ができる。なお、スクリーンとして使用しない場合は頂点1より外側に透光層があってもよい。
更にその後、図4(d)に示すように、ルーバ状遮光層12を備えた透光性シート20の遮光パターン層側に金属薄膜あるいは光拡散剤含有樹脂などを積層し、反射層13を形成する。図4(e)に、製造した反射型スクリーンの状態を示す。
以上の工程により、本発明の三角形状の遮光層を備えた反射型スクリーン10を製造できる。
なお、第2の紫外線硬化性樹脂を透明接着剤として用い、光反射性のシートを積層すれば、図4(c)および図4(d)に示す工程を一度に行う事もできる。例えば透光性シートの遮光パターン層側に第2の紫外線硬化性樹脂を塗布後、あらかじめ反射層を形成したシートを積層、ニップし、頂点1、頂点3および隣接する頂点1を結ぶ領域以外の紫外線硬化性樹脂を排除して積層し、その後紫外線硬化性樹脂を硬化することができる。
本発明の反射型スクリーン10では三角形状の遮光層12の頂点1は反射層に接している事が必要である。頂点1と反射層13の間に透光層があると、映像光線が三角形状の遮光層12を隔てた隣の透光部に侵入し、映像の鮮明さを失う。
続いて、遮光層12の三角形状について説明する。図5は、遮光層12の形状を説明する図である。説明のため、二つの遮光層12を示し、二つを区別する場合、図5に示すように12a、12bとして説明する。三角形状の遮光層12の下面がスクリーン面(シート面)に対しなす角θ2は略90度(スクリーン面と略垂直)である必要がある。例えば、θ2は、85度以上95度以下である。これより小さいと透明凹凸パターン層22の成形性、離型性に問題が生じる。これより大きいと遮光層12が斜め下向きのルーバ9と同等の作用を発揮することが困難になる。
三角形状の遮光層12の上面がスクリーン面に対しなす角θ1は30度以上85度以下であることが好ましい。これより小さいとスクリーン正面寄りから映像光を照射した場合、映像が暗くなる場合がある。これより大きいと上面と下面とが成す角(頂部2の角度)が小さくなりすぎ、成形型の耐久性に問題が生じる場合がある。
三角形状の遮光層12の底面がスクリーン面に対しなす角θ3は5度以上であることが好ましい。これより小さいと遮光層12が斜め下向きのルーバ9と同等の作用を発揮することが困難になる。
また掻き取り印刷において、遮光層12aの頂点1、頂点3および隣接する遮光層12bの頂点1を結ぶ領域の遮光材料を充分排除するべく、スキージの押付け圧力を高くしたりスキージを柔らかくしたりすると、スキージの一部が頂点1近傍で上面に接するようになる。そうすると、頂点1、頂点2、頂点3を結ぶ三角形領域の頂部1近傍の遮光材料まで排除してしまう恐れがあるため、θ3は(θ1−5)度以下、言い換えると頂点1の角度が5度以上であることが好ましい。
頂点3および隣接する頂点1を結ぶ線がスクリーン面に対しなす角θ4は5度以上45度以下であることが好ましい。これより小さいと遮光層12が斜め下向きのルーバ9と同等の作用を発揮することが困難になる。これより大きいと、掻き取り印刷において頂点1、頂点2、頂点3を結ぶ三角形領域の遮光材料を選択的に残し、頂点1、頂点3および隣接する頂点1を結ぶ領域の遮光材料を充分排除することが困難になる。
また透明基材シート21と第1、第2の紫外線硬化性樹脂の硬化後の光学的特性(例えば屈折率)を一致させれば、これらの境界は光学的には無くなるため、光学設計が容易になる、という利点がある。ここで、第1の紫外線硬化性樹脂は、図4の透明凹凸パターン層22を形成し、第2の紫外線硬化性樹脂は、図4の透明樹脂層23を形成するものを指している。以下、本明細書で紫外線硬化性樹脂の屈折率について述べる場合は特に断りの無い限り、硬化後の樹脂の屈折率のことを言う。
第1の紫外線硬化性樹脂の屈折率を遮光材料の屈折率より高くしてもよい。第1の紫外線硬化性樹脂の屈折率と第2の紫外線硬化性樹脂の屈折率を異ならせてもよい。
図6を用いて外光が吸収される様子を示す。同図にはスクリーン断面の拡大図と外光がスクリーン中を通過する光線経路が示されている。同図では第1の紫外線硬化性樹脂の屈折率は遮光材料の屈折率より高く、また第2の紫外線硬化性樹脂の屈折率は遮光材料の屈折率と同じ場合が示されている。
外光1は比較的上方からスクリーンへ照射される光線である。外光1は入射面で屈折した後、遮光層12の三角形上面に入射し、遮光される。
外光2は比較的正面方向寄りの上方からスクリーンへ照射される光線である。外光2は入射面で屈折した後、遮光層12の三角形上面に入射する。ここで、第1の紫外線硬化性樹脂の屈折率は遮光材料の屈折率より高い事に留意すると、臨界角より小さい角度で遮光層12の三角形上面に入射した場合は外光1と同様に遮光される。一方、臨界角より大きい角度で遮光層12の三角形上面に入射した場合は界面で全反射する。全反射した外光2は遮光層12の三角形上面と対向する遮光層12の三角形下面の間で反射を繰り返すうち、次第に遮光層12界面への入射角が小さくなるため、外光1と同様に遮光される。
外光3は外光2と同様、比較的正面方向寄りの上方からスクリーンへ照射される光線であるが、外光2とは異なり、直接、あるいは遮光層12界面で反射した後、反射層13へ到達した光線経路を示している。本発明では遮光層12の三角形底面と反射層13の間には透光層があるため、外光3は遮光層12の三角形底面へ到達し、遮光される。また遮光層12の三角形底面の一端は反射層13に接しているため、外光が隣の透光層11へ到達することなく、遮光される。
以上のように、本発明の反射型スクリーン10は斜め上方からの外光を有効に遮光する事ができる。
次いで図7を用いて映像光が反射される様子を示す。同図にはスクリーン断面の拡大図と映像光がスクリーン中を通過反射する光線経路が示されている。例えば第1の紫外線硬化性樹脂の屈折率を1.6、遮光材料および第2の紫外線硬化性樹脂の屈折率を1.5とする。またθ1は78度、θ2は90度、θ3は10度とする。
映像光1は入射角30度でスクリーン面へ入射する映像光線である。このとき、映像光1はスクリーン入射面14において屈折角約18度で屈折し、遮光層12の三角形下面へ入射する。遮光層12の三角形下面はスクリーン面に対し垂直であるので、映像光1の遮光層12の三角形下面へ入射角約72度で入射する。屈折率が1.6から1.5へ変わる界面ではその臨界角は約70度であるため、映像光1は全反射し、さらに反射層13で反射された後、観察側へ反射される。なおこの場合映像光1は直接遮光層12の三角形上面へは入射しない。
映像光2は入射角15度でスクリーン面へ入射する映像光線である。映像光2はスクリーン入射面において屈折角約9度で屈折し、遮光層12の三角形上面へも入射する。三角形上面への入射角は約87度となり、全反射する。その後、反射層13で反射し、隣接する遮光層12の三角形下面へ入射角約75度で入射するので全反射し、観察側へ反射される。
映像光3は斜め下方からスクリーンへ照射される光線であるが、直接反射層13へ入射し、
遮光層12の三角形底面へ到達した光線である。映像光3は観察側へは反射されないが、その割合は比較的小さいため、映像光の減衰は小さい。
以上のように、スクリーン全体としてはスクリーン正面方向から入射した映像光は比較的減衰せずに反射され、外光は比較的大きく減衰されるため、明るくコントラストに優れた映像を提供できる。
(その他の実施形態)
実施形態1では、三角形状の遮光層12の一例として、上面、下面及び底面からなる三角形を用いて説明したが、これに限られるわけではない。本発明における三角形状とは、三角形を基本形とするが、その辺が若干曲線あるいは折れ線状などであってもよい。またこれらを組み合わせることで視野角を調整できる。また三角形の先端を切り欠いたような平坦部や丸まった面取り部分があっても良い。このように、遮光層12の三角形状は、少なくとも上面、下面及び底面から構成されればよく、各面は上述した形状のものを含み、必ずしも3つの頂点を有する三角形でなくてもよい。
また、三角形下面と底面との交点近傍等、二つの面の交点近傍とは、二つの面により形成される頂点の近傍や、二つの面が隣接する部分の近傍を含む。
さらに、反射型スクリーン10において、遮光層12の一部分、具体的には遮光層12の上面と底面との少なくとも一方が反射層13と接し、反射層13に接する透光層11が遮光層12によって分断されることが必要である。
反射層13は鏡面反射である事が好ましい。拡散性が大きすぎると映像光及び外光が図6,7に示したような経路を通らない成分が増すので明るさ及びコントラスト性能が不十分となる場合がある。
最も観察側の面は防眩機能、反射防止機能を付与する事が好ましい。映像光が入射面14で反射し、まぶしくなる事を防止できる。
遮光パターンのピッチは0.03mm〜0.3mmの範囲が好ましい。これより大きいと、投射された映像のスクリーン面における画素ピッチと遮光パターンのピッチが干渉して生じるモアレ障害が目立つ場合がある。これより小さいと遮光パターンを精度よく製造することが難しくなる。
本発明の透光性シートは上述の紫外線硬化性樹脂を用いたいわゆる2P成形法のほか、公知の方法で製造でき、例えば熱可塑性樹脂を用いた押出し製法や、基材シートを熱プレスする方法などを採用できる。また透光性シートには成形のむらを目立ちにくくする目的などで拡散材を0.1〜10重量%程度混入してもよい。
遮光材料としてはカーボン粒子、顔料、染料などを混合した紫外線硬化性インク、熱硬化性インクなどを用いる事ができる。本発明の透光性シートを視野角制御シートなどとして使用し、外光吸収性能を必要としない場合は、遮光材料として黒色以外、例えば白色顔料を含んだインクを使用できる。
反射層としては金属蒸着膜などを採用でき、例えばポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムにアルミニウムを蒸着したものを透光性シートに積層して使用できる。
反射層の更に背面側に裏打ち層を設けても良い。難燃性および巻き取り収納した際のこすれによる表面傷付きが少ない点で例えば軟質塩化ビニル製シートが好ましい。
以上のように、本発明の好適な実施形態によれば簡便な製造方法で斜めに傾いたルーバ状遮光層を備えた透光性シートを提供できる。また同透光性シートを用いて明るく外光コントラストに優れた反射型スクリーンを提供できる。特に、本発明の好適な反射型スクリーンは、スクリーン斜め下方から照射された映像光は大きな減衰が無く観視側へ反射できる一方、上方から入射する外光は遮光層で遮られるため、外光コントラストに優れる。
なお、上記各実施形態では、透明性シートまたは反射型スクリーンの構成の説明を容易にするため、水平方向に複数の三角形状の遮光層を有する遮光パターン層が延在する透明性シートの配置を用いて説明した。しかしながら、透明性シート(あるいは反射型スクリーン)において、遮光層とシート面との関係が上記各実施形態と同様であれば透明性シートが配置される方向が異なる場合もあり得る。
なお、本発明は上記に示す実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲において、上記実施形態の各要素を、当業者であれば容易に考えうる内容に変更、追加、変換することが可能である。
本発明のスクリーンの一例の断面を示した概略図である。 遮光層と反射層との配置例を示す図である。 遮光層がルーバと同様の作用を発揮する様子を示す図である。 本実施形態の反射型スクリーンの製造工程の一例を示す図である。(a)は透光性シートを製造した工程、(b)は遮光材料を充填し、遮光層を形成した工程、(c)は遮光材料の外側に透明樹脂層を充填した工程、(d)は反射層を形成した工程、(e)は完成した状態を示す図である。 遮光層の形状を説明する図である。 本実施形態の反射型スクリーンにおいて、外光が吸収される様子を示す図である。 本実施形態の反射型スクリーンにおいて、映像光が反射される様子を示す図である。 投射配置の一例を示す図である。 楔状パターンを斜め下方へ傾ける遮光層の一例を示す図である。
符号の説明
10 反射型スクリーン
11 透光層
12、12a、12b 遮光層
13 反射層
14 入射面
15 遮光パターン層
20 透光性シート
21 透明基材シート
22 透明凹凸パターン層
23 透明樹脂層

Claims (6)

  1. 水平方向に延在する遮光パターン層を有する透光性シートであって、
    前記遮光パターン層は、断面が三角形状の複数の遮光層を含み、
    前記三角形状は、少なくとも下面、上面、及び、底面で構成され、
    前記下面は、シート面に対し略垂直に配置され、
    前記底面は、前記シート面に対し非平行に配置され、
    前記底面の外側にはさらに透光層を備え、
    前記透光層の表面は平坦である透光性シート。
  2. 背面側に反射層が配置された反射型スクリーンであって、
    水平方向に延在する遮光パターン層を備え、
    前記遮光パターン層は、断面が三角形状の複数の遮光層と、透光層とを含み、
    前記三角形状は、少なくとも下面、上面、及び、底面で構成され、
    前記下面は、スクリーン面に対し略垂直に配置され、
    前記底面は、前記スクリーン面に対し非平行に配置され、
    前記底面の外側に、背面側の表面が平坦な透光層が配置され、
    前記透光層の背面側に前記反射層が配置され、
    前記底面と前記上面との少なくともいずれかの一部分は、前記反射層と接し、
    前記底面の少なくとも前記下面との交点近傍と反射層との間に透光層が存在する反射型スクリーン。
  3. 前記下面と前記スクリーン面とがなす角度は、85°以上95°以下であることを特徴とする請求項2記載の反射型スクリーン。
  4. 前記上面と前記スクリーン面とがなす角度は、30°以上85°以下であることを特徴とする請求項2または3記載の反射型スクリーン。
  5. 前記底面と前記スクリーン面とがなす角度は、5°以上であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の反射型スクリーン。
  6. 水平方向に延在する遮光パターン層を有する透光性シートの製造方法であって、
    シート面に略垂直な下面と、前記下面と非平行であり、一端が前記下面と隣接する上面からなる凹部を複数有する透明凹凸パターン層を形成する工程と、
    前記凹部へ遮光材料を充填し、前記下面、前記上面、及びシート面に非平行となる底面とを含む三角形状となるように加工する工程と、
    前記底面の外側に透明樹脂層を形成する工程と、を備える透明性シートの製造方法。
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