JP5117896B2 - 反射型スクリーン及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、より一層コントラストを向上させた反射型スクリーン及びその製造方法並びに当該反射型スクリーンを用いた前面投射型表示システムを提供することを目的とする。
投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンであって、
背面側に配置された光反射シートと、
入射側に配置されており、背面側に、水平方向へ延在した凹凸が上下方向へ連続して形成された透光層と、
前記透光層の凸部を略覆うように形成された遮光層と、
前記遮光層を略覆うように形成された光反射層と、を備え、
前記透光層の凸部の頂部近傍は、前記遮光層及び前記光反射層を介して、前記光反射シートに貼り合わされ、前記凹部に空気層が形成されており、
前記凹部の底部はスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いている。これにより、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の反射型スクリーンと、
投射光を出射する投射光源と、
を備えている。これにより、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。
投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンを製造する方法であって、
一方の面に、凹部の底部がスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いた凹凸を、水平方向へ延在し、且つ上下方向へ連続した形態で有する透光層を形成する工程と、
前記透光層の凸部を略覆うように遮光層を形成する工程と、
前記遮光層を略覆うように光反射層を形成する工程と、
前記透光層の凸部の頂部近傍を、前記遮光層及び前記光反射層を介して、光反射シートに貼り合わせ、前記凹部に空気層を形成する工程と、
を備えている。これにより、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。また、透光層の凸部の頂部近傍を光反射シートに貼り合わせるだけで良いので、高い精度を必要とせず、製造が簡単である。
図1は、本実施形態の反射型スクリーン1を用いた前面投射型表示システム100の一例を示す側面視模式図である。また、図1には、スクリーン1の下部と上部を拡大した断面模式図を示す。投射光源(図示省略)を有する前面投射型表示装置(フロントプロジェクタ)2は、例えば、図1に示すように、スクリーン1の下端と略同じ高さに設置されている。即ち、前面投射型表示装置2の投射光L0を出射する投射レンズ(図示省略)の光軸(投射系光軸)が、スクリーン1の下部と略同じ高さとなっている。そして、前面投射型表示装置2から投射される投射光L0は、前面投射型表示装置2の投射系光軸を中心として放射状に拡がってスクリーン1に到達するようになっている。言い換えれば、スクリーン1の大部分が、前面投射型表示装置2の投射系光軸よりも上位に位置し、そのため、スクリーン1には投射光L0が下方から入射する。
先ず、押出し成形などによって、片側が平坦で、反対面に凹部11の底部11aがスクリーン1の主面1aから投射光源側に傾いた、非対称な四角形状の凹凸9が、水平方向へ延在し、且つ上下方向へ連続する、スチレン系樹脂製の透光層5を形成する。
上記実施形態1のスクリーン1は、入射側が平坦に形成されているが、図3に示すように、投射光を凹部11の底部11aに集光するレンチキュラーレンズ12を備えていることが好ましい。
実施例として、以下のように、スクリーン1を作製した。
先ず、図4に示すように、メタクリルスチレン共重合体樹脂(屈折率=1.57)を用いて、押出し機とロール金型によって、片側の面にピッチ0.15mmの円柱状凸レンズ(単位レンズ13)が複数並列したレンチキュラーレンズ12を有し、反対側の面に非対称な四角形状の凹凸9を有する透光層5を形成した。ちなみに、メタクリルスチレン共重合体樹脂には、架橋メタクリルスチレン共重合体樹脂からなる拡散材を4重合量%混入した。当該拡散材の平均粒子径は8μmである。
比較例のスクリーンとして、従来からのクラレプラスチックス株式会社製スクリーン「WG−225」を使用した。
実施例のスクリーン1と比較例のスクリーンとの映像目視評価を行った。
図5及び図6に、実施例と比較例におけるスクリーンの配置状態の一例が示されている。図5及び図6に示すように、明室内において実施例のスクリーン1と、比較例のスクリーンに映像を投射し、その明るさ及びコントラストを評価した。ここで用いた前面投射型表示装置2は、日本アビオニクス株式会社製「MP−450」である。前面投射型表示装置2の投射系光軸がスクリーンの下端となるように、前面投射型表示装置2をスクリーンの下端とほぼ同じ高さに配置した。照明(外光光源)は蛍光灯照明である。当該照明のスクリーン中央部での照度は点灯時360ルクスであった。
映像目視評価を行うために、照明を点灯状態とし、TV映像を実施例のスクリーン1及び比較例のスクリーンに投射して、目視で評価した。
1a 反射型スクリーンの主面
2 フロントプロジェクタ(前面投射型表示装置)
3 室内照明(外光光源)
4 光反射シート
5 透光層
6 遮光層
7 光反射層
8 空気層
9 凹凸
10 凸部
10a 凸部の頂部
11 凹部
11a 凹部の底部
12 レンチキュラーレンズ
13 単位レンズ
100 前面投射型表示システム
L0 投射光
Claims (7)
- 投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンであって、
背面側に配置された光反射シートと、
入射側に配置されており、背面側に、水平方向へ延在した凹凸が上下方向へ連続して形成された透光層と、
前記透光層における、頂面(10a)と、前記頂面に連続する下側面(10b)と、前記頂面に連続する上側面(10c)と、を有する凸部(10)を略覆うように形成された遮光層と、
前記遮光層を略覆うように形成された光反射層と、を備え、
前記透光層の凸部の頂面近傍は、前記遮光層及び前記光反射層を介して、前記光反射シートに貼り合わされ、
前記透光層における上下に隣接する凸部の間に形成され、下側の凸部(10)の上側面(10c)と、上側の凸部(10)の下側面(10b)と、前記下側の凸部の上側面と前記上側の凸部の下側面とに連続する底面(11a)と、を有する凹部(11)に空気層が形成され、
前記凹部の底面はスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いている反射型スクリーン。 - 前記透光層の入射側に、投射光を前記凹部の底面に集光するレンチキュラーレンズを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の反射型スクリーン。
- 前記凹部の底面は、スクリーンの主面から前記投射光源側に(2π/360)×5rad以上(2π/360)×45rad以下の角度で傾いていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の反射型スクリーン。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の反射型スクリーンと、
投射光を出射する投射光源と、
を備えている前面投射型表示システム。 - 投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンを製造する方法であって、
一方の面に凹凸を、水平方向へ延在し、且つ上下方向へ連続した形態で有する透光層を形成する工程と、
前記透光層における、頂面(10a)と、前記頂面に連続する下側面(10b)と、前記頂面に連続する上側面(10c)と、を有する凸部(10)を略覆うように遮光層を形成する工程と、
前記遮光層を略覆うように光反射層を形成する工程と、
前記透光層の凸部の頂面近傍を、前記遮光層及び前記光反射層を介して、光反射シートに貼り合わせる工程と、
前記透光層における上下に隣接する凸部の間に形成され、下側の凸部(10)の上側面(10c)と、上側の凸部(10)の下側面(10b)と、前記下側の凸部の上側面と前記上側の凸部の下側面とに連続する底面(11a)と、を有する凹部(11)に空気層を形成する工程と、を備え、
前記透光層を形成する工程において、前記凹部の底面をスクリーンの主面から前記投射光源側に傾ける反射型スクリーンの製造方法。 - 前記透光層の入射側に、投射光を前記凹部の底面に集光するレンチキュラーレンズを形成することを特徴とする、請求項5に記載の反射型スクリーンの製造方法。
- 前記透光層の凸部を略覆うようにロール印刷又はスクリーン印刷によって黒インクを塗布して前記遮光層を形成し、前記遮光層を略覆うようにロール印刷又はスクリーン印刷によって白インクを塗布して前記光反射層を形成することを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の反射型スクリーンの製造方法。
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