JP2008033217A - 反射型スクリーン及び前面投射型表示システム - Google Patents

反射型スクリーン及び前面投射型表示システム Download PDF

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勝洋 藤田
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Abstract

【課題】明るさとコントラストに優れた反射型スクリーン及び前面投射型表示装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る反射型スクリーンは、投射光が入射される入射側に配列されたレンチキュラーレンズ12と、レンチキュラーレンズ12と反対側にレンチキュラーレンズ12の配列方向に配列され、入射された外光を吸収する外光吸収部13と、外光吸収部13の間に配設され、入射された投射光を反射する複数の反射部14とを備え、レンチキュラーレンズの配列方向の一端におけるレンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心線とのずれ幅は、他端におけるずれ幅よりも小さく、ずれ幅が最も小さい一つの単位レンズを基準レンズとした場合、基準レンズは、一端から反射型スクリーン12の配列方向4分の1までの間に位置し、基準レンズから他端に向かってずれ幅が徐々に大きくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射型スクリーン及び前面投射型表示装置に関する。
従来から、液晶、DMD(Digital Micro mirror Device)を映像源としたプロジェクタが広く普及している。特に、スクリーン前面に映像光を投射するフロントプロジェクタは容易に画面を大型にすることができるという長所があるため広く使用されている。このフロントプロジェクタでは、明室で観視すると外光がスクリーン面で反射して映像のコントラストが劣るという欠点がある。
この点を改善するためのスクリーンの一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のスクリーンでは、レンチキュラーレンズシートに反射部と遮光パターンが設けられ、これによってコントラストを向上させている。このスクリーンでは、そのレンズピッチと液晶などの画素ピッチとが干渉してモアレが発生することがある。特に近年、プロジェクタの精細度が向上しているため、画素数が増加して画素サイズが小さくなっている。例えば、垂直方向の画素数が480本、720本、1080本というように増加する傾向にある。そのため、画素サイズが小さくなり、モアレが目立つようになっている。
図11に、従来のスクリーンの配置状態の一例が示されている。図11に示すように、フロントプロジェクタ920は、例えば机上に置かれることが多く、スクリーン910は観察者から見て机の影にならない位置に配置される。すなわち、スクリーン910の下端が机の高さ程度の高さに位置し、スクリーン910全体が机の高さよりも上方に位置している。そのため、フロントプロジェクタ920は、スクリーン中央寄り下方に偏った位置を投射系光軸の中心として映像光を投射して映像を投影している。
特開平2−136846号公報
このように、従来の反射型スクリーンでは、プロジェクタの高精細化にともなってモアレが目立つという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、明るさとコントラストに優れた反射型スクリーン及び前面投射型表示システムを提供することを目的とする。
本発明に係る反射型スクリーンは、投射光が入射される入射側に配列されたレンチキュラーレンズと、当該レンチキュラーレンズと反対側に前記レンチキュラーレンズの配列方向に配列され、入射された外光を吸収する複数の外光吸収部と、当該外光吸収部の間に配設され、前記入射された投射光を反射する複数の反射部とを備えた反射型スクリーンであって、前記レンチキュラーレンズの配列方向の一端における前記レンチキュラーレンズの単位レンズの光軸と前記反射部の中心線とのずれ幅は、他端における前記レンチキュラーレンズの単位レンズの光軸と前記反射部の中心線とのずれ幅よりも小さいものである。そして前記ずれ幅が最も小さい一つの単位レンズを基準レンズとした場合、前記基準レンズは、前記一端から反射型スクリーンの配列方向4分の1までの間に位置し、反射型スクリーンの前記基準レンズからスクリーン中央方向の前記他端に向って前記ずれ幅が徐々に大きくなるものである。
このような構成では、外光吸収部をずらすことによってコントラストを向上させることができる。それ故、明るさとコントラストに優れた反射型スクリーンを実現することができる。
好ましくは、前記基準レンズの光軸と対応する反射部の中心線とが一致している。これにより、明るさとコントラストをより向上させることができる。
好適には、前記基準レンズが前記一端に一致する。これには、前記上記基準レンズが一端のレンチキュラーレンズであり、前記基準レンズの光軸と前記反射部の中心線とが一致する場合が含まれる。
さらに、前記レンチキュラーレンズは、当該反射型スクリーンが取付けられた状態で、水平に延在し、当該反射型スクリーンの一端がスクリーンの下端であり、前記他端がスクリーンの上端であるのが好ましい。
また、前記レンチキュラーレンズのレンズピッチが0.3mm以下である。これにより、モアレを低減することが可能となる。
さらにまた、前記外光吸収部は、前記外光を出射する外光源の位置に応じてずれた位置に配置される。これにより、外光をより確実に吸収することができるので、明るさとコントラストをより向上させることができる。
さらに、前記反射部は、接着層から構成され、前記接着層を介して裏打ちシートを貼り合わせて製造される。これにより、製造工程において、反射層と粘着層とを別々に作製する必要がなくなるため製造工程を簡略化することができる。
本発明に係る前面投射型表示システムは、このような反射型スクリーンと、前記投射光を出射する投射光源とを備えたものである。
このような構成では、外光吸収部をずらすことによってコントラストを向上させることができる。それ故、明るさとコントラストに優れた反射型スクリーンを実現することができる。
さらに、前記投射光源は、前記基準レンズの光軸の延長線上に配置される。
さらにまた、前記投射光源は、前記反射型スクリーンが取付けられた状態で前記反射型スクリーンの下端付近の高さに配置される。
本発明によれば、明るさとコントラストに優れた反射型スクリーン及び前面投射型表示システムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。
まず、図1を用いて、本発明に係る反射型スクリーンの概略構成について説明する。図1は、本発明に係る反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。図1に示すように、本発明に係る反射型スクリーン10は、基材11、レンチキュラーレンズ12、外光吸収部13、反射部14を有する。
基材11は、アクリル樹脂等によって構成され、反射型スクリーン10の本体となるシート状の部材である。
レンチキュラーレンズ12はその単位レンズの断面形状が略C字状の凸形状である柱状の凸レンズであり、複数の単位レンズが配列したものをレンチキュラーレンズ12(レンチキュラーレンズシート)という。レンチキュラーレンズ12の単位レンズの一例としては、断面略楕円状の形状とすることができる。レンチキュラーレンズ12は、基材11の片面に投射光の投射光源(プロジェクタ)に向かって突設され、投射光が投射される入射側で凹凸している。このレンチキュラーレンズ12は、反射型スクリーン10が壁等に取付けられた状態で略水平に延在している。レンチキュラーレンズ12において、各単位レンズが配列する方向をレンチキュラーレンズ12の配列方向、一つの単位レンズが延在する方向をレンチキュラーレンズ12の延在方向という。
レンチキュラーレンズ12が形成されるレンチキュラーレンズシートは、例えば、押出し成形法等によって形成され、透光性樹脂等の一般の材料を用いて形成される。好適には、レンチキュラーレンズシートは、押出し成形によって形成する場合にはアクリル系樹脂、スチレン系樹脂等の透光性樹脂が用いられ、耐キズ付性の観点からウレタン系樹脂等の透光性樹脂が用いられる。また、これら材料中に帯電防止材、紫外線吸収材、光吸収材、光拡散材等を含めることも可能である。
外光吸収部13は、外光を吸収する機能を有し、レンチキュラーレンズ12のレンズ面に対して反対側の平坦面に並設されている。詳細には、外光吸収部13は、レンチキュラーレンズ12の延在方向と同じ方向に延在している。
外光吸収部13の面積比率が大きいほど反射型スクリーン10のコントラスト性能は優れているので、外光吸収部13の面積比率を大きくするのが好ましい。外光吸収部13の面積比率が過度に大きいと、光源と反射型スクリーン10の配置によっては映像が暗くなる。従って、外光吸収部13の面積比率は、基材11の背面全体に対して20%〜70%であるのが好ましく、より好ましくは30〜60%である。
反射部14は、反射型スクリーン10に入射した入射光を反射する機能を有し、レンチキュラーレンズ12が配設されたレンズ面に対して反対側の面に設けられ、特に外光吸収部13それぞれの間に配置されている。反射部14は、反射型スクリーン10の視野角を広げる観点から、レンチキュラーレンズ12の焦点位置付近から、焦点位置の間の距離に対して1/3だけ離れた位置付近に設けるのが好ましい。
続いて、図2,3を用いて、本発明に係る反射型スクリーン10の詳細構成について説明する。図2,3は、本発明に係る反射型スクリーン10の配置状態の一例を示す模式図である。
レンチキュラーレンズ12のレンズピッチは、好適には、0.3mm以下とすることができる。一般に、反射型スクリーン10は80インチ以上の投影サイズで用いられることが多い。このときの上下方向の映像サイズは約1200mmとなる。垂直方向の画素数が480本、720本、1080本である場合には、画素ピッチはそれぞれ約2.5mm、1.7mm、1.1mm等になる。画素ピッチとレンズピッチが干渉して発生するモアレは、画素ピッチ/レンズピッチの値が大きいほど目立ちにくく、整数倍に近いほど目立ちやすい。レンズピッチを0.3mm以下とすることによって、画素ピッチ/レンズピッチ=約8.3、5.6、3.7以上となり、モアレを低減することが可能となる。
反射型スクリーン10の一端におけるレンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心線とのずれ幅は、他端におけるレンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心線とのずれ幅よりも大きい。詳細には、すれ幅は次のように変化する。ずれ幅が最も小さい一つの単位レンズを基準レンズとした場合、基準レンズは、反射型スクリーンの一端側、かつ、前記一端からレンチキュラーレンズの配列方向4分の1までの間に位置することになる。図11に示したような反射型スクリーンと投射光源との配置から、基準レンズはこのような位置になる。同じずれ幅の単位レンズが複数ある場合は、いずれか一つを基準レンズとする。すれ幅は、基準レンズから他端に向かって徐々に大きくなっている。具体的には、前記一端がスクリーンの下端であって、該スクリーンの下端におけるレンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心線とのずれ幅は、前記他端である上端におけるレンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心線とのずれ幅よりも小さくなっている。特に、基準レンズが下端位置し、下端におけるレンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心線とは一致し(すなわち、ずれ幅はゼロ)、この延長上に投射光源が配置されているのが好ましい。
換言すれば、レンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の中心位置が一致する点、すなわち基準レンズの光軸を投射系光軸と一致させたとき、この投射系光軸は反射型スクリーン10中央より上下方向(レンチキュラーレンズ12の配列方向の一方)に、より具体的には、反射型スクリーンの一端からレンチキュラーレンズの配列方向1/4までの間にあり、反射型スクリーンの中央よりずれた位置にある。換言すれば、投射光を出射する投射光源20は、反射型スクリーン10中央より上下方向にずれた位置に配置されている。従って、投射光は、反射型スクリーン10の中央からずれた位置から反射型スクリーン10に入射される。
好適には、図2に示すように、投射光を出射する投射光源20は、反射型スクリーン10の下端付近の高さに配置され、反射型スクリーン10の下端付近の配置されたレンチキュラーレンズ12の単位レンズ、すなわち基準レンズの光軸方向に配置されている。このとき、投射系光軸は反射型スクリーン10下端付近の基準レンズの光軸に平行であり、投射光は反射型スクリーン10の下端付近では平行に入射される。
外光吸収部13、反射部14の位置は、投射系光軸から上方(他端の方向)に離れるのに従ってレンチキュラーレンズ12の対応する単位レンズに対して上方にずれている。それとともに、これらの位置は、投射系光軸から下方に離れるのに従ってレンチキュラーレンズ12の対応する単位レンズに対して下方にずれている。従って、投射光は、投射系光軸に平行な位置付近の反射部14では投射系光軸に平行に入射し、投射系光軸から離れるに従って投射系光軸に対して傾斜した状態で入射する。
好適には、図3に示すように、投射系光軸が反射型スクリーン10下端の基準レンズの光軸に平行であるとする。この場合には、反射部14は、反射型スクリーン10の下端で基準レンズに対向した位置に正対している。それとともに、外光吸収部13、反射部14は、スクリーンの上端へ近づくほどレンチキュラーレンズ12の対応する単位レンズより上方にずれている。
さらに続いて、本発明に係る反射型スクリーン10の動作について説明する。
反射型スクリーン10では、投射源20からの投射光は、光軸が投射系光軸と平行なレンチキュラーレンズ12に入射すると、このレンチキュラーレンズ12の単位レンズすなわち基準レンズに正対した反射部14によって反射される。このとき、基準レンズの集光位置が反射部14よりも遠い位置にある場合には、該集光位置がレンズ外部に位置するので、反射した投射光は拡散しながら出射する。投射光は、投射系光軸から離れたレンチキュラーレンズ12に対しては斜方向から入射する。斜方向から入射した投射光は、このレンチキュラーレンズ12の単位レンズに正対した位置からずれた反射部14によって反射され、反射した投射光は拡散しながら出射する。投射光に対して、外光源21からの外光は、多くのレンチキュラーレンズ12の単位レンズに対して斜入射し、外光の多くは、投射系光軸から離れたレンチキュラーレンズ12の単位レンズに入射する。斜入射した外光は、投射光のように出射されることなく、レンチキュラーレンズ12の各単位レンズによって集光され、外光吸収部13によって吸収される。従って、外光吸収部13、反射部14は、外光の外光源21の位置に応じてずれた位置に配置されている。
より具体的に、投射系光軸が反射型スクリーン10の下端付近に位置する場合について説明する。図3に示すように投射光は、反射型スクリーン10下端から上端に向かって離れるのに従って広がりながら、レンチキュラーレンズ12の単位レンズに斜方向から入射される。この斜方向から入射した投射光は、投射系光軸から上方に離れるのに従って上方にずれた反射部14によって反射される。これに対して、反射型スクリーン10上方の外光源21からの外光は、反射型スクリーン10上端から下端に向かって離れるのに従って広がりながら入射され、投射光源20とは反対方向に傾斜した状態で入射される。この斜方向から入射した外光は、外光吸収部13が下方に向かうのに従って下方にずれているので、このずれた外光吸収部13によって吸収される。
このように、本発明に係る反射型スクリーン10では、投射光は外光吸収部14によって吸収されることなく、反射部14によって反射される。これに対して、外光は外光吸収部13によって吸収される。さらに、本発明に係る反射型スクリーン10では、レンズピッチ0.3mm以下とすることができる。これによって、本発明に係る反射型スクリーン10では、画素とのモアレを低減しながら、明るさとコントラストを向上させることができる。
なお、投射系光軸は反射型スクリーン10の外部にあってもよく、この場合には反射型スクリーン10のすべての位置で反射部14の位置がレンチキュラーレンズ12の単位レンズに対してずれている。詳細には、投射系軸が反射型スクリーン10の下端よりも外側にある場合には、基準レンズはスクリーンの下端に位置し、反射部14の位置はすべて、投射系光軸から上方に離れるに従ってレンチキュラーレンズ12の対応する単位レンズに対して上方にずれている。これに対して、投射系軸が反射型スクリーン10の上端よりも外側にある場合には、基準レンズはスクリーンの上端に位置し、反射部14の位置はすべて、投射系光軸から下方に離れるに従ってレンチキュラーレンズ12の対応する単位レンズに対して下方にずれている。このように、投射系光軸が反射型スクリーン10の外部にある場合は、投射系光軸、レンチキュラーレンズ12の光軸、及び反射部14の中心線とは一致することはない。
前記レンチキュラーレンズ12の単位レンズの光軸と反射部14の光軸とのずれ幅は、スクリーンの上下方向に沿って一様に変化してもよいし、ずれ幅の変化量がスクリーン位置によって異なっていてもよい。また、ずれ幅が変化する領域と一定値で変化しない領域とを含んでいてもよい。
また、光軸のずれ幅の好ましい量はレンチキュラーレンズ12のレンズピッチ、スクリーンのサイズ、投射角度、投射距離によって異なる。例えば、投射角度θ(図2参照)が30度の時、ずれ幅はレンズピッチの3〜10%程度、投射角度θ(図2参照)が60度の時、ずれ幅はレンズピッチの5〜20%程度が好ましい。ずれ幅が前述の範囲を超える場合は、外光吸収部13に入る映像光が多くなってしまう。
最後に、本発明に係る反射型スクリーン10における外光吸収部13、反射部14の形成方法について説明する。
外光吸収部13は、基材11の背面側(反射型スクリーン10の背面側)に凸状に突出しているのが好ましい。この場合には、基材11背面に凸部を形成し、この凸部に、スクリーン印刷、ロール印刷などによって黒インクを塗布することによって低コストに外光吸収層を形成することができる。特に、ロールナイフを用いたロール印刷によって外光吸収部13を形成するが好ましく、これによって全面に均一な厚みで凸部に黒インクを塗布することができる。
また、外光吸収部13の断面形状は、好適には、直線状の斜面部、略楕円の一部の形状を有する凸状の頂部と、この頂部に連結された一組の直線状の斜面部とを有した形状にすることができる。この場合には、これら頂部と一組の斜面部の全体に均一にインクを厚く塗布することができる。
図4に、外光吸収部13を形成するための印刷装置の具体的な一例が示されている。図4に示すように、印刷装置30では、ドクターロール311はコーティングロール312に当接し、コーティングロール312表面には紫外線硬化性黒インク32が塗布される。レンチキュラーレンズ12が形成された樹脂製の基材11は、コーティングロール312とバックロール33とによって塗工位置に送られる。
紫外線硬化性黒インク32は、コーティングロール312から基材11表面へと転写され、基材11の背面に形成された凸部(図4に図示せず)に塗布される。その後、紫外線硬化性黒インク32が塗布された基材11は送られ、紫外線を照射することによって塗布した紫外線硬化性黒インク32を硬化させる。これによって、外光吸収部13が形成される。
基材11の背面に透明な紫外線硬化樹脂液を塗布し、この塗布した樹脂液を硬質ゴム製刃等によって掻き取る。その後、基材11の背面側から紫外線を照射して、塗布した樹脂液を硬化させる。これによって、平坦な透明樹脂層41が形成されるので、この透明樹脂層41によって基材11背面の凸部の間に設けられた凹部が充填される。
上記方法以外にも、例えばロータリースクリーン印刷などで基材11の背面に透明樹脂を塗布し、自重あるいは表面張力による塗布液のレベリングを積極利用することによってもほぼ平坦な透明樹脂層41を形成することができる。
図5に示すように、ほぼ平坦な透明樹脂層41の上に、白インク等の反射性樹脂液42を塗布することによって、反射部14が形成される。その後、裏打ちシート43を粘着剤によって貼り合せることによって、巻上げ可能な反射型スクリーン10が完成する。なお、図5に図示された透明樹脂層41、裏打ちシート43は、図1では省略している。また、外光吸収部13間の凹部に直接反射層を形成してもよく、この場合には反射層を形成した後に外光吸収部13間の凹部に透光性樹脂を充填することができる。
その他の発明の実施の形態.
前記反射部14の形成および裏打ちシートの貼り合せ工程において、接着層を反射層と兼ねれば、工程が1つ減るので好ましい。より具体的には、光拡散材、顔料、金属粉末などの反射性を有する材料を混入した接着剤を用い、裏打ちシート43を外光吸収部13が形成された基材11の外光吸収部側に積層すればよい。接着層を反射層と兼ねた反射型スクリーンの一例を図6に示す。接着層44は、白色顔料を混入した粘着性の樹脂であり、基材11の背面の凸部の間に設けられた凹部が充填される。裏打ちシート43は、反射性の接着層44を介してレンチキュラーレンズシート12に貼り合わされることになる。
接着剤としては公知の粘着剤や各種接着剤を使用できるが、スクリーンの巻き取り収納を考慮すると柔軟なものが好ましい。この点で、粘着剤であることがより好ましい。
凸状のレンチキュラーレンズ12表面に、微細な凹凸を設けるのが好ましく、これによって、レンチキュラーレンズ12表面で外光や映像の映り込みを防止することができる。この表面凹凸の成形法は、成形型をサンドブラスト等によって荒らす方法、樹脂中に光拡散材を混入する方法のような各種方法がある。特に、樹脂中に光拡散材を混入する場合には、この光拡散材として略等屈折の拡散材を用いるのが好ましい。
さらに、表面凹凸の程度としては、JIS B 0601 2001で規定された表面粗さRaが0.2μm〜10μmの範囲となるのが好ましい。表面粗さRaが0.2μmより小さい場合には映り込み防止効果を発揮できず、表面粗さRaが10μmより大きい場合には映像がボケる等の問題が発生する。従って、表面凹凸の表面粗さRaは0.2μm〜10μmであることが好ましい。ここで、レンチキュラーレンズ12の表面凹凸の表面粗さRaとは、レンズ頂部をレンズ長手方向に測定した場合のことを示す。
レンチキュラーレンズ12内に拡散材15を含んでいてもよい(図7)。この場合には、レンチキュラーレンズ12が設けられたスクリーン正面側よりも反射部14が配設されたスクリーン背面側に、より多くの拡散材15が含有されているのが好ましい。この場合には、反射部14は入射した投射光を拡散しながら反射することができるとともに、投射光の内、外光吸収部13によって吸収される光の割合を小さくすることができる。
また、外光吸収部は、基材11の背面側に窪んだ凹部に形成することも可能である。この場合には、この凹部に黒インクを充填し、これら凹部の間に形成された凸部の黒インクを掻き取る等の方法によって、外光吸収部を低コストに形成することができる。このとき、凹部に外光吸収部が形成されるのに対して、反射部は、凹部の間の凸部に形成される。換言すれば、この場合のスクリーンは、反射型スクリーン10における外光吸収部13と反射部14との位置関係を逆にした構成となる。
さらに、映像投射領域のみにレンチキュラーレンズ構造を有するシートを貼り合せることで、より大型サイズあるいは額縁状の周辺部を有するなどの意匠性の高い反射型スクリーンを製造することができる。具体的には、反射型スクリーンの周辺部にはレンチキュラーレンズ構造を有するシートを貼り合わせないでスクリーンを製造することにより、レンチキュラーシートを貼り合わせる面積を抑制することができる。
実施例.
本実施例として、次のようにレンチキュラーレンズシートを作製して反射型スクリーン10を作製した。
メタクリルスチレン共重合体樹脂を用いて、押出し機とロール金型によって、シート状樹脂(基材11)上に複数の円柱状凸レンズ(単位レンズ)が並列したレンチキュラーレンズ12を作製した。図8に、この作製したレンチキュラーレンズシートが示されている。ここで、シート状樹脂中に架橋メタクリルスチレン共重合体樹脂からなる平均粒子系8μmの拡散材を4重量%だけ混入した。
レンズ面の反対面に凸部を形成し、この凸部に外光吸収層(外光吸収部13)を形成した。この外光吸収層が形成された凸部は、高さ約0.02mmの直線状斜面部と略楕円の一部の形状を有する頂部とから構成されている。
外光吸収層が形成された凸部に挟まれた位置に凹部が形成され、この凹部に反射層(反射部14)を形成した。また、円柱状レンズの出射側焦点は、外光吸収層が形成された凸部の頂点と反射層が形成された凹部の中間付近に配置している。なお、レンチキュラーレンズの単位レンズの光軸と反射部とのずれ幅はスクリーン下端において0.00mm、上端において0.01mm(反射部がレンズ光軸より上方にずれた位置)であり、下端から上端にかけて徐々に増加していた。
外光吸収層を図5に示された印刷装置を用いて形成し、ウレタンアクリレート系の透明樹脂を用いて背面に平坦な透明樹脂層を形成した。反射層は、この平坦な透明樹脂層の上に白インクを塗布して形成した。
その後、反射層兼接着層となる、白色顔料を混入した粘着剤によって裏打ちシート43を貼り合せ、巻上げ可能な反射型スクリーン10を製造した。製造した反射型スクリーン10のスクリーンサイズは縦1.7m、横2.2mである。
比較例.
比較例のスクリーンとして、従来からのクラレプラスチックス株式会社製スクリーン「WG−225」を使用した。
実施例と比較例の評価.
本実施例のスクリーンと比較例のスクリーンとを明るさ評価と映像目視評価とを行った。
図9,10に、本実施例と比較例におけるスクリーンの配置状態の一例が示されている。図9,10に示すように、明室内において実施例のスクリーンと比較例のスクリーンに映像を投射し、その明るさ及びコントラストを評価した。ここで用いたプロジェクタ(投射光源20)は日本アビオニクス株式会社製「MP−450」(画素数1,024×768)である。プロジェクタの位置は、投影系光軸がスクリーンの下端となるように、プロジェクタをスクリーン下端とほぼ同じ高さに配置した。照明は蛍光灯照明であり、スクリーン中央部での照度は点灯時360ルクスであった。
<明るさ評価>
明るさ評価を行うために、輝度計を観視位置に設置し、全白映像を投射して消灯状態で実施例と比較例のスクリーン水平中央方向の上端、中央、下端の輝度を計測した。数値の大きい方が明るい映像である事を意味する。
コントラスト評価を行うために、プロジェクタを停止し、照明を点灯状態で実施例と比較例のスクリーン面の反射輝度を輝度計により測定した。測定位置はスクリーン水平中央方向の上端、中央、下端である。数値の小さい方が、黒がより黒く、コントラストが優れている事を意味する。
表1に、実施例と比較例における明るさとコントラストの測定結果が示されている。表1に示すように、実施例のスクリーンは比較例よりも、明るさ、コントラストともに大きく向上しているのが分かる。
Figure 2008033217
<映像目視評価>
照明を点灯状態でTV映像を実施例および比較例のスクリーンに投射して目視で評価した。その結果、実施例のスクリーンは明るく映像のコントラストに優れており、また画素とレンチキュラーレンズとのモアレも観察されなかった。これに対して、比較例のスクリーンは外光により白くなり、コントラストが比較的劣る映像となった。
このように、本発明によれば、明るくコントラストに優れ、また画素とレンチキュラーレンズとのモアレが目立たないスクリーンを実現することができる。
本発明に係る反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの製造装置の一例を示す側面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの他の一例を示す断面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの他の一例を示す断面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの他の一例を示す断面模式図である。 本実施例に係る反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本実施例に係る反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面模式図である。 本実施例に係る反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面模式図である。 従来の反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面模式図である。
符号の説明
10...反射型スクリーン、11...基材、12...レンチキュラーレンズ、
13...外光吸収部、14...反射部、15...拡散材
20...投射光源、21...外光源
30...印刷装置、311...ドクターロール、312...コーティングロール、
32...紫外線硬化性黒インク、33...バックロール
41...透明樹脂層、42...反射性樹脂液、43...裏打ちシート
44...接着層

Claims (10)

  1. 投射光が入射される入射側に配列されたレンチキュラーレンズと、
    当該レンチキュラーレンズと反対側に前記レンチキュラーレンズの配列方向に配列され、入射された外光を吸収する複数の外光吸収部と、
    当該外光吸収部の間に配設され、前記入射された投射光を反射する複数の反射部とを備えた反射型スクリーンであって、
    前記レンチキュラーレンズの配列方向の一端における前記レンチキュラーレンズの単位レンズの光軸と前記反射部の中心線とのずれ幅は、他端における前記レンチキュラーレンズの単位レンズの光軸と前記反射部の中心線とのずれ幅よりも小さく、前記ずれ幅が最も小さい一つの単位レンズを基準レンズとした場合、前記基準レンズは、前記一端から反射型スクリーンの配列方向4分の1までの間に位置し、前記基準レンズから前記他端に向かって前記ずれ幅が徐々に大きくなることを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 前記基準レンズの光軸と対応する反射部の中心線とが一致していることを特徴とする請求項1に記載の反射型スクリーン。
  3. 前記基準レンズが前記一端に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の反射型スクリーン。
  4. 前記レンチキュラーレンズは、当該反射型スクリーンが取付けられた状態で、水平に延在し、
    当該反射型スクリーンの一端がスクリーンの下端であり、前記他端がスクリーンの上端である請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型スクリーン。
  5. 前記レンチキュラーレンズのレンズピッチが0.3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型スクリーン。
  6. 前記外光吸収部は、前記外光を出射する外光源の位置に応じてずれた位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の反射型スクリーン。
  7. 前記反射部は、接着層から構成され、前記接着層を介して裏打ちシートを貼り合わせたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の反射型スクリーン。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の反射型スクリーンと、
    前記投射光を出射する投射光源とを備えた前面投射型表示システム。
  9. 前記投射光源は、前記基準レンズの光軸の延長線上に配置されることを特徴とする請求項8に記載の前面投射型表示システム。
  10. 前記投射光源は、前記反射型スクリーンが取付けられた状態で前記反射型スクリーンの下端付近の高さに配置されることを特徴とする請求項8または9に記載の前面投射型表示システム。
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