JP2008281812A - 反射型スクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】投射系光軸の中心とスクリーンの中心とがずれた場合でも、優れたコントラストの反射型スクリーンを得ること。
【解決手段】本発明にかかる反射型スクリーンは、基材11と、基材11の入射側の面上に形成され、複数のレンズ部が配列されたレンチキュラーレンズ12と、基材11のレンチキュラーレンズ12とは反対側の面上に、レンズ部に対応して複数設けられ、レンズ部に対する投射光の入射角に基づき、当該レンズ部の光軸に対する中心線のずれ幅が定めされる反射部16と、隣接する反射部16の間に配設され、レンチキュラーレンズ12に入射した外光を吸収する外光吸収部13とを有する。そして、外光吸収部13は、レンチキュラーレンズ12とは反対側に向けて突出した凸部と、凸部の頂部30に設けられ、レンチキュラーレンズ12側に窪んだ溝部31に設けられた外光吸収層からなる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかる反射型スクリーンは、基材11と、基材11の入射側の面上に形成され、複数のレンズ部が配列されたレンチキュラーレンズ12と、基材11のレンチキュラーレンズ12とは反対側の面上に、レンズ部に対応して複数設けられ、レンズ部に対する投射光の入射角に基づき、当該レンズ部の光軸に対する中心線のずれ幅が定めされる反射部16と、隣接する反射部16の間に配設され、レンチキュラーレンズ12に入射した外光を吸収する外光吸収部13とを有する。そして、外光吸収部13は、レンチキュラーレンズ12とは反対側に向けて突出した凸部と、凸部の頂部30に設けられ、レンチキュラーレンズ12側に窪んだ溝部31に設けられた外光吸収層からなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、反射型スクリーンに関する。
従来から、液晶、DMD(Digital Micro mirror Device)を映像源としたプロジェクタが広く普及している。特に、スクリーン前面に映像光を投射するフロントプロジェクタは、容易に画面を大型にすることができるという長所があるため広く使用されている。このフロントプロジェクタでは、明室で観視すると外光がスクリーン面で反射して映像のコントラストが劣るという欠点がある。
この点を改善するためのスクリーンの一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のスクリーンでは、レンチキュラーレンズシートの背面側に反射層と光吸収層が設けられている。そして、反射層によって映像光を反射し、光吸収層によって外光を吸収することにより、コントラストを向上させている。また、特許文献1には映像光源とスクリーンの配置を考慮し、反射層等の位置を定める技術も提案されている。具体的には、映像光源をスクリーンの中心付近に配置した場合を考慮し、レンチキュラーレンズシート入射面のレンズ部と、光吸収層又は反射層との相対位置をスクリーンの中心側と外側とで異ならせている。
しかし、近年は様々な投射配置のフロントプロジェクタが使用されている。図9にスクリーンの配置状態の一例が示されている。図9に示すように、フロントプロジェクタ920は、例えば机上に置かれることが多い。このため、スクリーン910は、観察者から見て机の影にならない位置に配置される。すなわち、スクリーン910の下端が机の高さ程度の高さに位置し、スクリーン910全体が机の高さよりも上方に位置している。そのため、フロントプロジェクタ920は、スクリーン中央より下方に偏った位置を投射系光軸の中心として映像光を投射して映像を投影している。さらに投射系光軸の中心をスクリーンの外に配置して映像を投影する場合もある。このため、上記のような配置にした場合、映像光源をスクリーンの中心付近に配置した場合のみを考慮した特許文献1の技術では対応できない。すなわち、上記のような配置を考慮して、レンチキュラーレンズシート入射面のレンズ部と、光吸収層又は反射層との相対位置に工夫が必要である。
さらにコントラストを改善する技術として、光吸収層が反射層より観察側へ突出しているスクリーンの一例も特許文献1に開示されている。すなわち、レンチキュラーレンズシートには、反観察側に向けて突出した凸部が形成され、凸部の頂部に反射層、その他の部分に光吸収層が形成されている。従って、レンチキュラーレンズシートの一方の面は、凸形状のレンズとなり、もう一方の面も凸形状となっている。つまり、レンチキュラーレンズシートの両面には、楔状の溝が対向して形成されている。しかし、このようなシートは裂けやすく、実用上は、レンチキュラーレンズシートの裏面(背面)に裏打ちシートを貼り合せる必要がある。そのため、レンズシート形成工程、反射層形成工程、光吸収層形成工程、さらに裏打ちシート貼り合せ工程のそれぞれが必要で、製造工程が煩雑である。
また、光吸収層を形成する方法としては、黒インクを塗布後、乾燥あるいは硬化することが一般的に考えられる。しかし、黒インクの体積が一定以上であると、光吸収層の中心部分まで充分乾燥あるいは硬化するためには長時間の処理が必要となる、という問題がある。黒インクの基材が紫外線硬化性樹脂である場合は、光吸収層の中心部分まで紫外線が透過しにくいため、特に問題である。
特開平4−214547号公報
このように、投射系光軸の中心とスクリーンの中心とがずれた場合に対応する反射型スクリーンが求められている。さらに、レンチキュラーレンズ、光吸収層、反射層、及び裏打ちシートを備えた反射型スクリーンを簡便に製造する技術が求められている。
本発明は、上記のような問題を鑑みるためになされてものであり、投射系光軸の中心とスクリーンの中心とがずれた場合でも、コントラストに優れた反射型スクリーンを提供することを目的とする。
本発明にかかる反射型スクリーンは、基材と、前記基材の入射側の面上に形成され、複数のレンズ部が配列されたレンチキュラーレンズと、前記基材の前記レンチキュラーレンズとは反対側の面上に、前記レンズ部に対応して複数設けられ、前記レンズ部に対する投射光の入射角に基づき、当該レンズ部の光軸に対する中心線のずれ幅が定められる反射部と、隣接する前記反射部の間に配設され、前記レンチキュラーレンズに入射した外光を吸収する外光吸収部とを有し、前記外光吸収部は、前記レンチキュラーレンズとは反対側に向けて突出した凸部と、前記凸部の頂部に設けられ、前記レンチキュラーレンズ側に窪んだ溝部に設けられた外光吸収層からなることを特徴とするものである。これにより、投射系光軸の中心とスクリーンの中心とがずれた場合でも、優れたコントラストを得ることができる。さらに、シートの厚み方向に伸びた外光吸収部を効率的に形成することができる。
また、上記の反射型スクリーンであって、前記ずれ幅が、前記レンチキュラーレンズの配列方向の一端より他端のほうが大きいがよい。
そして、上記の反射型スクリーンであって、最も小さい前記ずれ幅がゼロであってもよい。
さらに、上記の反射型スクリーンであって、前記ずれ幅は、前記ずれ幅が最も小さい位置から前記レンズ部の配列方向に沿って離れるに従い、徐々に大きくなってもよい。
なお、上記の反射型スクリーンであって、前記ずれ幅は、前記レンズ部の配列方向の前記投射源に近い一端より他端のほうが大きくてもよい。
そして、上記の反射型スクリーンであって、最も小さい前記ずれ幅がゼロであってもよい。
さらに、上記の反射型スクリーンであって、前記ずれ幅は、前記ずれ幅が最も小さい位置から前記レンズ部の配列方向に沿って離れるに従い、徐々に大きくなってもよい。
なお、上記の反射型スクリーンであって、前記ずれ幅は、前記レンズ部の配列方向の前記投射源に近い一端より他端のほうが大きくてもよい。
上記の反射型スクリーンであって、前記反射部が接着層からなり、前記接着層によって前記基材と貼り合せられた裏打ちシートをさらに有してもよい。これにより、反射型スクリーンの生産性を向上させることができる。
本発明によれば、投射系光軸の中心とスクリーンの中心とがずれた場合でも、コントラストに優れた反射型スクリーンを提供することができる。
実施の形態1.
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。まず、図1、2を用いて、本発明に係る反射型スクリーンの概略構成について説明する。図1、2は、本発明に係る反射型スクリーン10の一構成例を示す断面模式図である。図1、2に示すように、本発明に係る反射型スクリーン10は、基材11、レンチキュラーレンズ12、外光吸収層13、反射層14を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。まず、図1、2を用いて、本発明に係る反射型スクリーンの概略構成について説明する。図1、2は、本発明に係る反射型スクリーン10の一構成例を示す断面模式図である。図1、2に示すように、本発明に係る反射型スクリーン10は、基材11、レンチキュラーレンズ12、外光吸収層13、反射層14を有する。
基材11は、アクリル樹脂等によって構成され、反射型スクリーン10の本体となるシート状の部材である。そして、基材11の一方の面に、レンチキュラーレンズ12が形成される。レンチキュラーレンズ12は、水平方向および垂直方向に光を拡散させる機能を有する光学シートである。そして、このレンチキュラーレンズ12が形成された面(レンズ面)が、投射光(映像光)の入射面となる。レンチキュラーレンズ12は、断面形状が略C字状である柱状の凸部を複数有する。また、柱状の凸部は、互いに平行になるように、連続的に形成される。
一例として、この凸部の断面形状を略半楕円状とすることができる。凸部は、投射光を出射するプロジェクタ等の投射源(映像光源)20に向かって突設される。すなわち、レンチキュラーレンズ12は、投射光の入射側(映像光の投射側)に向かって凹凸を有する。このそれぞれの凸部が、レンチキュラーレンズ12のレンズ部となる。すなわち、レンチキュラーレンズ12には、複数のレンズ部が配列されている。このレンチキュラーレンズ12のそれぞれのレンズ部は、反射型スクリーン10が壁等に取付けられた状態で略水平に延在している。そして、レンズ部は垂直方向、すなわち上下方向に配列される。
レンチキュラーレンズ12のレンズピッチは、好適には、0.3mm以下とすることができる。一般に、反射型スクリーン10は80インチ以上の投影サイズで用いられることが多い。このときの上下方向の映像サイズは約1200mmとなる。垂直方向の画素数が480本、720本、1080本である場合には、画素ピッチはそれぞれ約2.5mm、1.7mm、1.1mm等になる。画素ピッチとレンチピッチが干渉して発生するモアレは、画素ピッチ/レンチピッチの値が大きいほど目立ちにくく、整数倍に近いほど目立ちやすい。レンチピッチを0.3mm以下とすることによって、画素ピッチ/レンチピッチ=約8.3、5.6、3.7以上となり、モアレを低減することが可能となる。
上記のようなレンチキュラーレンズ12は、例えば、押出し成形法等によって形成され、透光性樹脂等の一般の材料によって形成される。好適には、押出し成形によって形成する場合、レンチキュラーレンズ12の材料として、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等の透光性樹脂を用いることが望ましい。また、耐キズ付性の観点から、レンチキュラーレンズ12の材料として、ウレタン系樹脂等の透光性樹脂を用いることが望ましい。また、これら材料中に帯電防止材、紫外線吸収材、光吸収材、光拡散材等を含めることも可能である。
また、基材11のレンチキュラーレンズ12とは反対面(基材11の背面)には、複数の凸部が形成されている。この凸部は、基材11のレンチキュラーレンズ12とは反対側に向けて突出している。すなわち、基材11の背面が凹凸を有する。また、基材11の隣接する凸部に挟まれる凹部は、レンチキュラーレンズ12の複数のレンズ部に対応してそれぞれ設けられる。このように、背面に凹凸が形成された基材11及びレンチキュラーレンズ12がレンチキュラーレンズシートとなる。また、基材11背面に形成されたそれぞれの凸部の頂部の略全体に、外光吸収層13が形成される。すなわち、レンチキュラーレンズ12のレンズ面に対して基材11の反対側に、外光吸収層13が並設されている。詳細には、外光吸収層13は、レンズ部の延在方向と同じ方向に延在している。そして、外光吸収層13は、レンズ部の配列方向と同じ方向、すなわち垂直方向に配列される。外光吸収層13は、外光を吸収する機能を有する。この外光吸収層13が形成された部分が外光吸収部となる。
外光吸収層13の面積比率、すなわち外光吸収部の面積比率が大きいほど反射型スクリーン10のコントラスト性能は優れる。このため、外光吸収層13の面積比率を大きくするのが好ましい。しかし、外光吸収層13の面積比率が過度に大きいと、投射源20と反射型スクリーン10の配置によっては映像が暗くなる。従って、外光吸収層13の面積比率は、基材11の背面全体に対して20%〜70%であるのが好ましく、より好ましくは30〜60%である。
また、基材11背面の略全面に反射層14が形成される。すなわち、レンチキュラーレンズ12が配設されたレンズ面に対して基材11の反対面に反射層14が設けられる。また、外光吸収層13が形成された外光吸収部では、外光吸収層13の背面側に反射層14が形成される。反射層14は、反射型スクリーン10に入射した入射光を反射する機能を有する。基材11の背面で反射層14が形成された部分であって、外光吸収層13が形成されていない部分が反射部16となる。すなわち、隣接する外光吸収部の間に、反射部16が配置される。換言すると、基材11背面の凹部には、反射部16が形成され、反射部16はレンズ部に対応して複数設けられる。反射部16は、レンチキュラーレンズ12の焦点位置付近から、焦点位置とレンズ頂部との間の距離(焦点距離)に対して1/3だけレンズ側へ離れた位置付近に設けるのが好ましい。すなわち、レンズ頂部から反射部16までの距離は、(焦点距離〜焦点距離×2/3)であるのが好ましい。これにより、観察側(投射光の投射側)に出射される投射光が、レンズ部により屈折されながら拡散反射し、反射型スクリーン10の視野角を広げることができる。このように、基材11の入射側の面上には、レンチキュラーレンズ12が形成され、基材11の入射側とは反対側の面上には、光吸収部及び反射部16が形成される。
レンチキュラーレンズ12のレンズ部の光軸と、当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とのずれ幅は、それぞれのレンズ部によって異なる。具体的には、レンズ部に対する投射光の入射角に基づいた、当該レンズ部の光軸と、当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とのずれ幅となっている。すなわち、レンズ部に対する投射光の入射角に基づき、当該レンズ部の光軸と、当該レンズ部に対応する反射部16の中心線との相対的な位置関係が定められている。ここでは、レンズ部に対する投射光の入射角が小さい場合、ずれ幅も小さくする。反対に、レンズ部に対する投射光の入射角が大きい場合、ずれ幅も大きくする。すなわち、レンズ部に対する投射光の入射角が大きくなるにつれて、ずれ幅も大きくなる。
図1及び図2において、レンズ部に対する投射光の入射角は、一端(ここでは下端)より他端(ここでは上端)のほうが大きくなっている。このため、下端におけるずれ幅は、上端におけるずれ幅よりも小さくなっている。すなわち、投射源20側の一端、すなわち投射源20に近い一端におけるずれ幅は、他端におけるずれ幅よりも小さくなっている。また、下端から上端に向けて、レンズ部に対する投射光の入射角が大きくなる。このため、このずれ幅は、反射型スクリーン10の下端から上端に向かって徐々に大きくなっている。具体的には、このずれ幅は、レンチキュラーレンズ12のレンズ部の配列方向(垂直方向)の下端から上端に向かって徐々に大きくなっている。すなわち、それぞれのレンズ部におけるずれ幅を比較した場合、より上端側のレンズ部におけるずれ幅のほうが大きくなっている。換言すると、ずれ幅の最も小さい位置からレンズ部の配列方向に沿って離れるに従い、ずれ幅は大きくなる。ここでは、上記のようにずれ幅の最も小さい位置を下端とし、最も小さいずれ幅をゼロとしている。
このため、下端では、レンズ部の光軸と当該レンズ部と対応する反射部16の中心線とは一致している。そして、この延長線上に、投射源20が配置されている。ここで、対応する反射部16の中心線と一致し、その延長線上に投射源20が配置されるレンズ部の光軸を投射系光軸とする。このように、投射系光軸は、反射型スクリーン10の中央より上下方向にずれた位置にある。従って、投射光を出射する投射源20は、反射型スクリーン10中央より上下方向にずれた位置に配置されている。そして、投射光は、反射型スクリーン10の中央からずれた位置を投射光軸として反射型スクリーン10に入射される。好適には、図1、2に示すように、投射光を出射する投射源20は、反射型スクリーン10の下端付近の高さに配置される。具体的には、投射源20は、反射型スクリーン10の下端付近の配置されたレンチキュラーレンズ12のレンズ部の光軸の延長線上に配置されている。このとき、投射系光軸は反射型スクリーン10下端付近のレンチキュラーレンズ12のレンズ部の光軸に対して平行である。そして、投射光は反射型スクリーン10の下端付近では平行に入射される。
投射系光軸から上方に離れるのに従い、レンチキュラーレンズ12のレンズ部に対して、当該レンズ部に対応する反射部16の中心線は上方にずれている。すなわち、反射部16及び当該反射部16に隣接する外光吸収部の位置は、投射系光軸から上方に離れるのに従ってレンズ部に対して上方にずれている。それとともに、これらの位置は、投射系光軸から下方に離れるのに従ってレンズ部に対して下方にずれている。従って、投射系光軸付近のレンズ部では、投射光は投射系光軸に対して平行に入射する。すなわち、レンズ部に対する投射光の入射角は、0°である。一方、投射系光軸から離れるに従って、投射系光軸に対して傾斜した状態でレンズ部に入射する。すなわち、レンズ部に対する投射光の入射角は、投射系光軸から離れるに従って大きくなる。このため、投射系光軸より上側では、レンズ部の位置に対して、より上方に投射光が進む。従って、投射系光軸より上側では、より上方に進む投射光を反射させるために、反射部16をレンズ部に対して、より上方に配置している。また、投射系光軸より下側では、レンズ部の位置に対して、より下方に投射光が進む。従って、投射系光軸より下側では、より下方に進む投射光を反射させるために、反射部16をレンズ部に対して、より下方に配置している。
好適には、図2に示すように、投射系光軸が反射型スクリーン10下端のレンズ部に入射する投射光の光軸に平行であるとする。すなわち、反射型スクリーン10下端のレンズ部は、投射系光軸近傍に位置する。この場合には、このレンズ部に対応する反射部16は、反射型スクリーン10の下端でレンズ部に対向した位置に正対している。それとともに、外光吸収部及び反射部16の位置は、反射型スクリーン10の上端へ近づくほどレンズ部より上方にずれている。
次に、図3を参照して、反射型スクリーン10の1つのレンズ部における詳細な構成について説明する。図3は、レンチキュラーレンズ12のレンズ部の構成を示す断面模式図である。図3においては、投射系光軸に対して投射光が平行に入射するレンズ部を示している。すなわち、図1及び図2における下端付近のレンズ部を示している。図3に示されるように、基材11は、レンチキュラーレンズ12とは反対側、すなわちレンズ面とは反対側に向けて突出する凸部を有する。さらに、凸部は、頂部30から観察側に延びた溝部31を有する。すなわち、頂部30からレンチキュラーレンズ12側に窪んだ溝部31を有する。凸部の頂部30及び溝部31の略全体に外光吸収層13が形成される。このような形状であると、シート厚み方向に伸びた外光吸収層(外光吸収部)13を効率的に形成することができる。
そして、基材11の背面側(反射型スクリーン10の背面側)には、反射層14が略全面に形成される。反射層14によって、基材11の背面に形成された凹凸が埋まり、平坦になる。そして、反射層14の背面側には、裏打ちシート15が貼付される。これにより、反射型スクリーン10が裂けにくくなり、巻き上げ可能となる。
また、凸部の断面形状は、頂部30が湾曲し、頂部30以外の部分、すなわち斜面部が直線状であってもよい。そして、頂部30に形成された溝部31の断面形状は、略V字型を有するのが好ましい。好適には、外光吸収層13の断面形状は、凸部が直線状の斜面部と、略平坦な頂部30とを有し、溝部31がこの頂部30に連結された一組の平坦な斜面部を有した形状することが望ましい。より詳細には、この溝部31は、先端がある程度の幅の平面部を有する台形状、または先端が丸まった三角形状にすることが望ましい。
また溝部31の形状はレンズ列方向に傾ける事ができる。さらに傾ける量をレンズ部の光軸と反射部16の中心線とのずれ幅に応じて変化させる事ができる。これによって、投射光をより効率よく反射し、外光をより効率よく吸収することができる。本発明に係る反射型スクリーン10は、以上のように構成される。
さらに続いて、本発明に係る反射型スクリーン10の動作について説明する。ここでは、投射系光軸が反射型スクリーン10の下端付近に位置する場合について説明する。
図2に示すように投射源20からの投射光は、投射系光軸から離れるのに従って、レンズ部に対する入射角が大きくなる。すなわち、投射光は、反射型スクリーン10下端から上端に向かって離れるのに従って広がりながら、レンチキュラーレンズ12に斜入射する。このように、上端に向かうに従い、投射光は、入射角、すなわち傾斜角が大きくなり、斜入射する。従って、上端に向かうに従い、レンズ部に入射した投射光は、入射したレンズ部の光軸より上方に向けて進む。このため、斜入射した投射光は、投射系光軸から上方に離れるのに従い、対応するレンズ部に対して、より上方にずれた反射層14によって観察側に反射される。
これに対して、反射型スクリーン10上方の室内照明等の外光源21からの外光は、投射系光軸から離れるのに従ってレンズ部に対する入射角が大きくなる。すなわち、外光は、反射型スクリーン10上端から下端に向かって離れるのに従って広がりながら入射され、投射源20とは反対方向に傾斜した状態で斜入射される。このように、下端に向かうに従い、外光は、入射角、すなわち傾斜角が大きくなり、斜入射する。従って、下端に向かうに従い、レンズ部に入射した投射光は、入射したレンズ部の光軸より下方に向けて進む。反射層と同様、外光吸収層13も上方に向かうのに従って、対応するレンズ部の光軸に対して上方にずれている。このため、斜入射した外光は、上方に向かうのに従い、対応するレンズ部に対して、より上方にずれた外光吸収部によって吸収される。
次に、投射系光軸に対して平行な状態で、レンズ部に入射する投射光の光路について詳細に説明する。投射源20からの投射光は、投射系光軸に対して平行となった状態で、レンチキュラーレンズ12のレンズ部に入射する。すなわち、レンズ部に対する投射光の入射角が0°となり、レンズ部の光軸と投射光とは平行となる。ここで、投射光が入射するレンズ部は、投射系光軸に最も近いレンズ部であり、例えば図2に示される下端のレンズ部である。このレンズ部の光軸は当該レンズ部に対応する反射部16の中心線と一致し、レンズ部と反射部16とが正対している。そして、レンズ部に入射した投射光は、当該レンズ部に正対した反射部16に入射し、観察側に反射される。このとき、レンチキュラーレンズ12の集光位置がレンチキュラーレンズシート外部に位置する場合、反射部16で反射した投射光は拡散しながら観察側に出射する。すなわち、レンチキュラーレンズ12の集光位置が、投射光の入射方向において、反射部16よりも遠い位置にある場合、反射部16で反射した投射光は拡散しながら観察側に出射する。
次に、投射系光軸に対して傾斜した状態で、レンズ部に入射する投射光の光路について詳細に説明する。投射源20からの投射光は、投射系光軸に対して傾斜した状態で、レンチキュラーレンズ12のレンズ部に斜入射する。すなわち、レンズ部に対する投射光の入射角が0°より大きくなり、レンズ部の光軸に対して投射光は傾斜している。ここで、投射光が斜入射するレンズ部は、投射系光軸から離れたレンズ部であり、例えば図2に示される上方のレンズ部である。このレンズ部の光軸と当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とは所定のずれ幅を有し、例えばレンズ部に対して反射部16が上方に位置する。そして、レンズ部に斜入射した投射光は、当該レンズ部に正対した位置からずれた反射部16に入射し、反射される。この反射した投射光は、拡散しながら観察側に出射する。また、このずれ幅は、レンズ部に対する投射光の入射角が大きくなるに従い、大きくするのが好ましい。これは、投射光の入射角が大きくなるにつれて、レンズ部の光軸に対してより上方に進む投射光を反射部16によって反射させるためである。
次に、レンズ部に入射する外光の光路について詳細に説明する。投射光に対して、外光源21からの外光は、多くのレンチキュラーレンズ12に対して斜入射する。そして、外光の多くは、投射系光軸から離れたレンチキュラーレンズ12のレンズ部に斜入射する。すなわち、図2においては、上方のレンズ部に外光の多くが斜入射する。斜入射した外光は、レンズ部によって集光され、外光吸収層13によって吸収される。すなわち、投射光のように反射層14によって反射して外光が出射されることない。従って、外光吸収部及び反射部16は、外光源21とレンズ部との距離に応じてずれた位置に配置されている。すなわち、レンズ部に対する外光源21からの外光の入射角にも基づき、外光吸収部及び反射部16が形成されている。
このように、本発明に係る反射型スクリーン10では、投射光は外光吸収部によって吸収されることなく、反射部16によって反射される。これに対して、外光は反射部16によって反射されることなく、外光吸収部によって吸収される。また、レンズ部に対する投射光の入射角に応じて、すなわち反射型スクリーン10に対する投射系光軸の位置に応じて、外光吸収部及び反射部16とレンズ部との相対的な位置を変化させている。このため、本発明に係る反射型スクリーン10によれば、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合、すなわち投射系光軸がスクリーンの上下に偏った場合でも優れた明るさとコントラストを得ることができる。また、本実施の形態に係る反射型スクリーン10では、レンズピッチ0.3mm以下とすることができる。これによって、本実施の形態に係る反射型スクリーン10では、画素とのモアレを低減しながら、明るさとコントラストをさらに向上させることができる。
なお、投射系光軸は反射型スクリーン10の外部にあってもよい。すなわち、投射光を出射する投射源20は、反射型スクリーン10より下側または上側に配置される。この場合、反射型スクリーン10のすべての位置で、反射部16の中心線の位置が、当該反射部16に対応するレンズ部の光軸に対してずれている。詳細には、投射系光軸が反射型スクリーン10の下端よりも下側にある場合、反射部16の中心線の位置はすべて、対応するレンズ部の光軸より上方になるように配置される。この場合でも、上記と同様、投射系光軸から上方に離れるに従って、レンズ部の光軸と、当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とのずれ幅が大きくなっている。これに対して、投射系光軸が反射型スクリーン10の上端よりも上側にある場合には、反射部16の中心線の位置はすべて、対応するレンズ部の光軸より下方になるように配置される。この場合でも、上記と同様、投射系光軸から下方に離れるに従って、レンズ部の光軸と、当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とのずれ幅が大きくなっている。
次いで、本発明に係る反射型スクリーン10における外光吸収層13、反射層14の形成方法の一例について説明するが、それに限定されるものではない。
図3に示すように、基材11背面において、頂部30に溝部31を有する凸部を形成する。そして、この凸部に黒インクを塗布することによって、頂部30及び溝部31に同時に外光吸収層13を形成することができる。例えばロールナイフを用いたロール印刷あるいはスクリーン印刷によって外光吸収層13を形成することができる。これにより、外光吸収層13が凸部の頂部30、及び溝部31に同時に形成される。すなわち、凸部の頂部30、及び溝部31に外光吸収部が形成される。
溝部31の形状は、三角形、台形などとすることができる。すなわち、凸部の頂部30から溝部31の先端に向けて、溝部31の幅が狭くなっている。頂部30における溝部31の幅は、好ましくは70μm以下、より好ましくは50μm以下、特に好ましくは40μm以下である。この範囲であると黒インクを塗布した時、インクの毛細管現象によって容易に溝部31全体へ黒インクを充填できる。また溝部31の先端の幅は、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、特に好ましくは5μm以上である。この範囲以下であると成形型の製造が困難になったり、成形性が悪化する場合がある。また溝部31の先端まで黒インクを充填する事が困難になり、反射型スクリーン10を斜めから観視した時にムラが目立ちやすくなることがある。
さらに、インクの基材が紫外線硬化性樹脂である場合、溝部31の中心部のインクまで充分に硬化するために、溝部31の幅は好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、特に好ましくは15μm以下である。この範囲であると黒インクを塗布後、紫外線照射によってインク全体を充分に硬化する事ができる。
次いで、本発明の反射型スクリーンの裏打ちシート及び貼り合せ工程について説明する。
図3に示すように、外光吸収層13を形成した基材11の外光吸収層13側に反射層14を積層する。ここでは、反射層14として光拡散機能を有する接着材が用いられるので、反射層が接着層としての機能も兼ね備える。その後、接着層となる反射層14によって、裏打ちシート43を貼り合せる。すなわち、反射層14を介在させて、基材11と裏打ちシート15とが貼り合わされる。より具体的な反射層14としては、光拡散材、顔料、金属粉末などを混入した接着剤または粘着剤を用いることができる。接着剤、粘着剤としては、公知のものを使用できるが、反射型スクリーン10の巻き取り収納を考慮すると柔軟なものが好ましい。また、接着剤、粘着剤としては、紫外線硬化性接着剤より粘着剤の方が好ましい。これは、レンチキュラーレンズシートの観察側から紫外線を照射しても外光吸収層13に接した部分が硬化されにくいためである。また、裏打ちシート15は、一般に白または黒の不透明なシートが用いられるため、裏側からの紫外線照射も出来ないためである。これにより、巻上げ可能な反射型スクリーン10が完成する。ここで、本実施の形態では、反射層14が接着層を兼ねているので、製造工程が1つ減る。このため、簡便であり、製造効率を向上させることができる。
なお凸状のレンチキュラーレンズ12表面に、微細な凹凸を設けるのが好ましい。これにより、レンチキュラーレンズ12表面で外光や映像の映り込みを防止することができる。この表面凹凸の成形法は、成形型をサンドブラスト等によって荒らす方法、樹脂中に光拡散材を混入する方法のような各種方法がある。特に、樹脂中に光拡散材を混入する場合には、この光拡散材として略等屈折の拡散材を用いるのが好ましい。
さらに、表面凹凸の程度としては、JIS B 0601 2001で規定された表面粗さRaが0.2μm〜10μmの範囲となるのが好ましい。表面粗さRaが0.2μmより小さい場合には映り込み防止効果を発揮できず、表面粗さRaが10μmより大きい場合には映像がボケる等の問題が発生する。従って、表面凹凸の表面粗さRaは0.2μm〜10μmであることが好ましい。ここで、レンチキュラーレンズ12の表面凹凸の表面粗さRaとは、レンズ頂部をレンズ長手方向に測定した場合のことを示す。
また、レンチキュラーレンズ12内に拡散材15を含んでいてもよい。この場合には、レンチキュラーレンズ12が設けられた反射型スクリーン10の正面側(入射面側)よりも反射層14が配設された反射型スクリーン10の背面側に、より多くの拡散材15が含有されているのが好ましい。この場合には、反射部16は入射した投射光を拡散しながら反射することができるとともに、投射光の内、外光吸収部によって吸収される光の割合を小さくすることができる。
また、映像投射領域のみにレンチキュラーレンズ構造を有するシートを貼り合せることで、より大型サイズあるいは額縁状の周辺部を有するなどの意匠性の高い反射型スクリーンを製造する事ができる。
実施例.
本実施例として、次のようにレンチキュラーレンズシートを作製して反射型スクリーン10を作製した。
メチルメタクリレート・スチレン(以下MS)共重合体樹脂を用いて、押出し機とロール金型によって、基材11であるシート状樹脂上の一方の面にレンチキュラーレンズ12を有し、レンズ面の反対面に凸部を有するレンチキュラーレンズシートを作製した。また、レンチキュラーレンズ12は、ピッチ約0.15mmの半楕円柱状凸レンズ(レンズ部)が複数配列されたものとした。ここで、シート状樹脂中に架橋MS共重合体樹脂からなる平均粒子系8μmの拡散材を4重量%だけ混入した。これにより、図4及び図5に示すような構成のレンチキュラーレンズシートが得られた。図4は、本実施例のレンチキュラーレンズシートの構成を示す断面模式図である。図5は、レンチキュラーレンズシートのレンズ面とは反対面に形成された凸部の構成を示す断面模式図である。なお、図5においては、後述の工程で形成される外光吸収層13を合わせて図示する。
本実施例として、次のようにレンチキュラーレンズシートを作製して反射型スクリーン10を作製した。
メチルメタクリレート・スチレン(以下MS)共重合体樹脂を用いて、押出し機とロール金型によって、基材11であるシート状樹脂上の一方の面にレンチキュラーレンズ12を有し、レンズ面の反対面に凸部を有するレンチキュラーレンズシートを作製した。また、レンチキュラーレンズ12は、ピッチ約0.15mmの半楕円柱状凸レンズ(レンズ部)が複数配列されたものとした。ここで、シート状樹脂中に架橋MS共重合体樹脂からなる平均粒子系8μmの拡散材を4重量%だけ混入した。これにより、図4及び図5に示すような構成のレンチキュラーレンズシートが得られた。図4は、本実施例のレンチキュラーレンズシートの構成を示す断面模式図である。図5は、レンチキュラーレンズシートのレンズ面とは反対面に形成された凸部の構成を示す断面模式図である。なお、図5においては、後述の工程で形成される外光吸収層13を合わせて図示する。
図4に示すように、レンズ部のピッチは、約0.15mmとした。また、レンズ部は、約0.05mm突出させた。すなわち、凸部の高さを約0.05mmとした。そして、レンズ面とは反対面の凸部は、高さ約0.05mmとし、凸部の頂部30の上下方向の長さを約0.06mmとした。レンズ面とは反対面の凹部からレンズ部の頂部までの長さを約0.2mmとした。また、図5に示すように、レンズ面とは反対面の凸部は、底部の上下方向の長さを約0.07mmとした。そして、隣接する凸部間の距離を約0.08mmとした。レンズ面とは反対面の凸部は、高さ約0.05mmとし、その頂部30からレンズ面側に延びた溝部31を有している。溝部31の先端部には、約0.004mmの平坦部があり、溝部31の幅は約0.02mm、長さ約0.1mmとした。
ついで図6に示されたロール印刷装置を用いてレンズ面とは反対面の凸部に、外光吸収層13を形成した。図6は、ロール印刷装置の構成を示す断面模式図である。
印刷ロール40とロールナイフ41とは、所定の間隔を隔てて、互いの軸方向を平行となるように配置される。また、印刷ロール40及びロールナイフ41の軸方向における両端部には、それぞれインク流出防止壁42が形成されている。そして、印刷ロール40、ロールナイフ41、及びインク流出防止壁42で囲まれる領域がインク溜43となり、黒インク等の外光吸収層形成用のインク45が充填される。印刷ロール40は回転可能となっており、印刷ロール40を回転させることにより、インク溜43に充填されたインク45が印刷ロール40に塗布される。なお、印刷ロール40に塗布されるインク45の厚さは、印刷ロール40とロールナイフ41との間隔を変化させることによって調整できる。また、印刷ロール40の下方には、バックアップロール44が配置される。バックアップロール44は、回転可能となっており、印刷ロール40の回転方向に対して反対方向に回転する。
この印刷ロール40とバックアップロール44との間に、レンチキュラーレンズシート46を搬送する。そして、印刷ロール40とバックアップロール44とをそれぞれ回転させることにより、レンチキュラーレンズシート46が平行に移動する。そして、所定の厚さにインク45が塗布された印刷ロール40と、レンチキュラーレンズシート46とが接触することにより、レンチキュラーレンズシート46にインク45が塗布される。なお、ここでは、レンチキュラーレンズシート46のレンズ面とは反対面の凸部の頂部30と印刷ロール40とを接触させた。これにより、頂部30表面に約0.01mmの厚さでインク45が塗布された。また、頂部30に形成された溝部31の略全面にもインク45が充填され、頂部30及び溝部31に外光吸収層13(外光吸収部)が形成された。
その後、反射層14兼接着層(粘着層)となる、白色顔料を混入した粘着剤によって裏打ちシート15を貼り合せ、巻上げ可能な反射型スクリーン10を製造した。製造した反射型スクリーン10のスクリーンサイズは縦1.7m、横2.2mであった。
なおレンズ部の光軸と当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とのずれ幅は、下端で略0mm、上端で約0.01mmであった。ここでは、レンズ部の光軸から反射部16の中心線が上方へずれていた。
なおレンズ部の光軸と当該レンズ部に対応する反射部16の中心線とのずれ幅は、下端で略0mm、上端で約0.01mmであった。ここでは、レンズ部の光軸から反射部16の中心線が上方へずれていた。
比較例.
比較例の反射型スクリーン10として、従来からのクラレプラスチックス株式会社製スクリーン「WG−225」を使用した。
比較例の反射型スクリーン10として、従来からのクラレプラスチックス株式会社製スクリーン「WG−225」を使用した。
実施例と比較例の評価.
実施例の反射型スクリーン10と比較例の反射型スクリーン10とを明るさ評価と映像目視評価とを行った。
図7、8に、実施例と比較例における反射型スクリーン10の配置状態の一例が示されている。図7は、反射型スクリーン10の配置状態の一例を示す側面模式図である。図8は、反射型スクリーン10の配置状態の一例を示す上面模式図である。図7、8に示すように、壁に高さ1.7m、幅2.2mの反射型スクリーン10を配置した。また、反射型スクリーン10は、反射型スクリーン10下端から床までの距離が0.8m、反射型スクリーン10上端から天井までの距離が1.5mとなるように配置した。そして、反射型スクリーン10を配置した壁(投射側の壁)から投射源20までの距離を5.0m、床から投射源20、詳細には投射系光軸までの高さを0.8mとした。すなわち、反射型スクリーン10下端と投射系光軸とが略一致するようにした。また、天井に、外光源21を2箇所、設置した。外光源21は、投射側の壁から5.5m、投射側の壁に隣接するそれぞれの壁から0.5mの距離を隔てて配置した。また、投射側の壁の幅、すなわち投射側の壁に隣接する壁間の距離は、6.0mであった。そして、観視位置を床から1.1mの高さ、投射源20から1.0mの距離とした。また、図8に示すように、上面視において、観視位置、投射系光軸、及び反射型スクリーン10の中心部を一致させるようにした。
実施例の反射型スクリーン10と比較例の反射型スクリーン10とを明るさ評価と映像目視評価とを行った。
図7、8に、実施例と比較例における反射型スクリーン10の配置状態の一例が示されている。図7は、反射型スクリーン10の配置状態の一例を示す側面模式図である。図8は、反射型スクリーン10の配置状態の一例を示す上面模式図である。図7、8に示すように、壁に高さ1.7m、幅2.2mの反射型スクリーン10を配置した。また、反射型スクリーン10は、反射型スクリーン10下端から床までの距離が0.8m、反射型スクリーン10上端から天井までの距離が1.5mとなるように配置した。そして、反射型スクリーン10を配置した壁(投射側の壁)から投射源20までの距離を5.0m、床から投射源20、詳細には投射系光軸までの高さを0.8mとした。すなわち、反射型スクリーン10下端と投射系光軸とが略一致するようにした。また、天井に、外光源21を2箇所、設置した。外光源21は、投射側の壁から5.5m、投射側の壁に隣接するそれぞれの壁から0.5mの距離を隔てて配置した。また、投射側の壁の幅、すなわち投射側の壁に隣接する壁間の距離は、6.0mであった。そして、観視位置を床から1.1mの高さ、投射源20から1.0mの距離とした。また、図8に示すように、上面視において、観視位置、投射系光軸、及び反射型スクリーン10の中心部を一致させるようにした。
そして、明室内において、反射型スクリーン10(実施例の反射型スクリーン10及び比較例の反射型スクリーン10)に映像を投射し、その明るさ及びコントラストを評価した。ここで用いたプロジェクタ(投射源20)は日本アビオニクス株式会社製「MP−450」(画素数1,024×768)である。外光源21は蛍光灯照明であり、反射型スクリーン10中央部での照度は点灯時360ルクスであった。
<明るさ評価>
明るさ評価を行うために、輝度計を観視位置に設置し、全白映像を投射して蛍光灯照明を消灯状態で実施例と比較例の反射型スクリーン10水平中央方向の上端、中央、下端の輝度を計測した。数値の大きい方が明るい映像である事を意味する。
コントラスト評価を行うために、プロジェクタを停止し、蛍光灯照明を点灯状態で実施例と比較例のスクリーン面の反射輝度を輝度計により測定した。測定位置は反射型スクリーン10水平中央方向の上端、中央、下端である。数値の小さい方が黒がより黒く、コントラストが優れている事を意味する。
表1に、実施例と比較例における明るさとコントラストの測定結果が示されている。表1に示すように、実施例の反射型スクリーン10は比較例よりも、明るさ、コントラストともに大きく向上しているのが分かる。
明るさ評価を行うために、輝度計を観視位置に設置し、全白映像を投射して蛍光灯照明を消灯状態で実施例と比較例の反射型スクリーン10水平中央方向の上端、中央、下端の輝度を計測した。数値の大きい方が明るい映像である事を意味する。
コントラスト評価を行うために、プロジェクタを停止し、蛍光灯照明を点灯状態で実施例と比較例のスクリーン面の反射輝度を輝度計により測定した。測定位置は反射型スクリーン10水平中央方向の上端、中央、下端である。数値の小さい方が黒がより黒く、コントラストが優れている事を意味する。
表1に、実施例と比較例における明るさとコントラストの測定結果が示されている。表1に示すように、実施例の反射型スクリーン10は比較例よりも、明るさ、コントラストともに大きく向上しているのが分かる。
<映像目視評価>
蛍光灯照明を点灯状態でTV映像を実施例および比較例の反射型スクリーン10に投射して目視で評価した。その結果、実施例の反射型スクリーン10は明るく映像のコントラストに優れており、また画素とレンチキュラーレンズ12とのモアレも観察されなかった。これに対して、比較例の反射型スクリーン10は外光により白くなり、コントラストが比較的劣る映像となった。
このように、本発明によれば、明るくコントラストに優れ、容易に製造でき、また画素とレンチキュラーレンズ12とのモアレが目立たない反射型スクリーン10を実現することができる。
蛍光灯照明を点灯状態でTV映像を実施例および比較例の反射型スクリーン10に投射して目視で評価した。その結果、実施例の反射型スクリーン10は明るく映像のコントラストに優れており、また画素とレンチキュラーレンズ12とのモアレも観察されなかった。これに対して、比較例の反射型スクリーン10は外光により白くなり、コントラストが比較的劣る映像となった。
このように、本発明によれば、明るくコントラストに優れ、容易に製造でき、また画素とレンチキュラーレンズ12とのモアレが目立たない反射型スクリーン10を実現することができる。
10 反射型スクリーン、11 基材、12 レンチキュラーレンズ、
13 外光吸収層(外光吸収部)、14 反射層、15 裏打ちシート、16 反射部、
20 投射源、21 外光源、
30 頂部、31 溝部、
40 印刷ロール、41 ロールナイフ、42 インク流出防止壁、43 インク溜、
44 バックアップロール、45 インク、46 レンチキュラーレンズシート、
910 スクリーン、920 フロントプロジェクタ
13 外光吸収層(外光吸収部)、14 反射層、15 裏打ちシート、16 反射部、
20 投射源、21 外光源、
30 頂部、31 溝部、
40 印刷ロール、41 ロールナイフ、42 インク流出防止壁、43 インク溜、
44 バックアップロール、45 インク、46 レンチキュラーレンズシート、
910 スクリーン、920 フロントプロジェクタ
Claims (6)
- 基材と、
前記基材の入射側の面上に形成され、複数のレンズ部が配列されたレンチキュラーレンズと、
前記基材の前記レンチキュラーレンズとは反対側の面上に、前記レンズ部に対応して複数設けられ、前記レンズ部に対する投射光の入射角に基づき、当該レンズ部の光軸に対する中心線のずれ幅が定められる反射部と、
隣接する前記反射部の間に配設され、前記レンチキュラーレンズに入射した外光を吸収する外光吸収部とを有し、
前記外光吸収部は、
前記レンチキュラーレンズとは反対側に向けて突出した凸部と、
前記凸部の頂部に設けられ、前記レンチキュラーレンズ側に窪んだ溝部に設けられた外光吸収層からなることを特徴とする反射型スクリーン。 - 前記ずれ幅が、前記レンチキュラーレンズの配列方向の一端より他端のほうが大きい請求項1に記載の反射型スクリーン。
- 最も小さい前記ずれ幅がゼロである請求項1又は2に記載の反射型スクリーン。
- 前記ずれ幅は、前記ずれ幅が最も小さい位置から前記レンズ部の配列方向に沿って離れるに従い、徐々に大きくなる請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型スクリーン。
- 前記ずれ幅は、前記レンズ部の配列方向の前記投射源に近い一端より他端のほうが大きい請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型スクリーン。
- 前記反射部が接着層からなり、前記接着層によって前記基材と貼り合せられた裏打ちシートをさらに有する請求項1乃至5のいずれかに記載の反射型スクリーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007126435A JP2008281812A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 反射型スクリーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007126435A JP2008281812A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 反射型スクリーン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008281812A true JP2008281812A (ja) | 2008-11-20 |
Family
ID=40142673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007126435A Pending JP2008281812A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 反射型スクリーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008281812A (ja) |
-
2007
- 2007-05-11 JP JP2007126435A patent/JP2008281812A/ja active Pending
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