JP2009167962A - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の蒸発燃料処理装置において、空燃比の急変を抑制しつつ蒸発燃料を適切に処理可能とする。
【解決手段】複数の気筒2に夫々連通する複数の分岐通路3aと、複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、複数のスロットル弁の位置より下流側のバランス通路9と、複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積がバランス通路より小さい連通部10aと、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを連通部へ導くパージ通路10と、複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、蒸発燃料を希釈するための希釈空気をパージ通路へ流入させる空気供給通路12と、希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段13と、蒸発燃料の濃度と所定濃度との比較に基づいて、希釈空気の流入量を変化させるように第1流量変化手段を制御する制御手段16とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を処理する内燃機関の蒸発燃料処理装置の技術分野に関する。
この種の内燃機関の蒸発燃料処理装置として、気筒毎に設けられた独立の吸気管のそれぞれにスロットル弁が配置された内燃機関に適用され、独立の吸気管を各スロットル弁の下流にて全気筒に対して共通の連通管により連通し、その連通管に燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを導くパージ配管を接続した蒸発燃料処理装置が知られている(特許文献1を参照)。また、気筒毎に設けられた独立吸気通路のそれぞれにアシストエア式の燃料噴射弁を設け、その燃料噴射弁に空気を送り込むアシストエア通路にパージ通路を接続して、パージガスをアシストエアと共に燃料噴射弁を介して各独立吸気通路に供給するようにした蒸発燃料処理装置も知られている(特許文献2を参照)。また、上述した独立の吸気管のそれぞれにスロットル弁が配置された内燃機関において、空気供給通路に絞り手段(開口面積不変)を設ける技術について提案されている。他方で、バンク毎に、吸気系と排気系とが独立したV型エンジンにおいて、パージ通路を切り換えて、パージガスの流入をバンク毎に停止させる技術について提案されている(特許文献3を参照)。また、各気筒の吸気通路毎に設けられた独立式のスロットル弁と、独立式のスロットル弁の上流側の共通の吸気通路に設けられた第2のスロットル弁とを備えた多気筒型の内燃機関が知られている(特許文献4を参照)。また、吸気管圧力を算出することで、パージガスを内燃機関へより効率的に流入させる技術について提案されている。
実公平3−53009号公報 特開平7−189820号公報 特開平08−144818号公報 特開平5−79359号公報
これらの装置はパージガスを連通管を通じてスロットル弁下流に導入するが、そのままでは蒸発燃料の濃度が高いため空燃比の急変を招くという技術的な問題点が生じる。詳細には、単一のスロットル弁の吸気量を制御する方式では、スロットル弁の下流側にサージタンクを設けているため、そのサージタンクに貯留可能な大量の空気にて蒸発燃料(所謂、ベーパ)を希釈すれば良いので、サージタンク以外の特別な希釈手段の必要性は低い。これに対して、複数のスロットル弁を有し、独立して作動する独立スロットル弁の方式では各気筒毎に、サージタンクのような空気を貯留できる空間を設けることができないため、一般的に蒸発燃料を希釈することができないという技術的な問題点がある。更に、アイドリング時のように、内燃機関が要求する空気の吸気量の絶対値が小さい場合、蒸発燃料を希釈するために利用できる空気の吸気量も少ないことに加えて、スロットル弁によるアイドリング中の内燃機関の回転制御を行うため、スロットル弁の閉じ側の作動の許容範囲を確保しなければならないが、独立スロットル弁の方式では各気筒のスロットル弁の漏れ流量を考慮する必要があるため、必然的に閉じ側の余裕が小さくなるという技術的な問題点が生じる。
そこで、本発明は、例えば上記の問題点に鑑みなされたものであり、空燃比の急変を抑制しつつ蒸発燃料を適切に処理できる内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置は、複数の気筒
に夫々連通する複数の分岐通路と、前記複数の分岐通路に夫々設けられ、前記複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通するバランス通路とを備えた多気筒型の内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積が前記バランス通路より小さい連通部、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを前記連通部へ導くパージ通路と、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、前記蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる空気供給通路と、前記空気供給通路に設けられ、前記希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段と、前記蒸発燃料の濃度と前記内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、前記希釈空気の流入量を変化させるように前記第1流量変化手段を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、バランス通路は、複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で複数の分岐通路を互いに連通する。このバランス通路によって、各気筒の吸気管圧力を等しくさせる機能、所謂、バランス機能が実現される。具体的には、このバランス通路により、各スロットル弁を流れる空気及び各気筒に吸気される空気の吸気量がばらつくのを低減することができる。言い換えると、各スロットル弁の下流側の各気筒における負圧(即ち、空気の吸気量)が均一化される。尚、本願発明に係る通路面積とは、流体が流れる通路の断面積を意味する。
バランス通路よりも通路面積が小さく構成された連通部が設けられている。これにより、その連通部の流路抵抗により連通部の圧力が各分岐通路の圧力よりも高くなって定常的な流れが形成される。具体的には、この連通部は、内部において脈動が発生しない、又は極小さな脈動が発生する程度の細い径の通路であってよい。
パージ通路は、その定常的な流れを利用して、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを、連通部を介して各分岐通路へ導かせ、ひいては、パージガスを各気筒へ導かせる。これにより、パージガスが各分岐通路へ導入されるので蒸発燃料を大気に開放することなく処理できる。
複数のスロットル弁が、複数の分岐通路に夫々設けられ、複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能である。
空気供給通路は、複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、パージガスを希釈するための希釈空気をパージ通路へ流入させる。これにより、各分岐通路へ導入されるパージガスは空気供給通路にて導かれた希釈空気にて希釈される。
特に、制御手段の制御下で、第1流量変化手段によって、希釈空気の流量は蒸発燃料の濃度と内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて変化される。言い換えると、希釈空気の流量は蒸発燃料の濃度と所定濃度との大小関係の比較によって一義的に変化される。ここに、本願発明に係る「運転状態」とは、内燃機関の回転速度、燃料噴射量や吸気される空気の吸気量などの内燃機関の負荷、当該内燃機関を搭載した車両の速度、若しくは、当該内燃機関を搭載した車両のドライバーのアクセル開度などの内燃機関の状態を定量的若しくは定性的に示す各種の状態を意味する。また、本願発明に係る「蒸発燃料の濃度」とは、パージガスに含まれる蒸発燃料の濃度を意味し、全体を通じて基本的に「重量%」の意味でよい。或いは、同一の蒸発燃料を基準にする限り、体積%であってよい。或いは、パージガスにおける蒸発燃料の相対的な割合という意味では無次元でよい。
具体的には、蒸発燃料の濃度が上述した所定濃度より高い場合、第1流量変化手段によって、希釈空気の流入量が増加側に変化される。他方、蒸発燃料の濃度が上述した所定濃度より低い場合、第1流量変化手段によって、希釈空気の流入量が減少側に変化される。より具体的には、蒸発燃料の濃度が所定濃度の値に時間経過に伴って収束するように制御してよい。或いは、蒸発燃料の濃度が所定濃度の値より低くなるように制御してよい。これにより、蒸発燃料の濃度が所定濃度より顕著に高いパージガスが各分岐通路へ導入されることが殆ど又は完全にないので、パージガスによる空燃比が各分岐通路及び各気筒でばらつくことを抑制でき、空燃比の急変を的確に防止することができる。或いは、蒸発燃料の濃度が所定濃度より顕著に低いパージガスが分岐通路へ導入されることが殆ど又は完全にないので、パージガスによる空燃比の急変を的確に抑制することができる。
特に、第1流量変化手段によって、空気供給通路を流れる希釈空気の流入量を増加側に変化させることにより、例えば各スロットル弁の開度が絞られる際に各スロットル弁より下流側での負圧状態に起因して、蒸発燃料の濃度が必要以上に高いパージガスが各分岐通路へ導かれることを効果的に抑制することができる。これにより、内燃機関の回転速度を低回転速度に維持することが容易になる。典型的には、各スロットル弁の開度制御に加えて第1流量変化手段による希釈空気の流入量の調整によって、アイドリング時などの低回転速度における空燃比の制御を安定させ、低回転速度の運転状態を安定させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、各分岐通路へ導入されるパージガスが空気供給通路にて導かれた空気にて希釈されるため、蒸発燃料の濃度が顕著に高いパージガスが各分岐通路へ導入されることが殆ど又は完全にないので、パージガスによる空燃比が気筒毎でばらつくことを抑制でき、空燃比の急変を的確に防止することができる。
仮に、第1流量変化手段による希釈空気の流入量をベーパ濃度に応じて変化させることなく、各スロットル弁の開度制御を単独で行った場合、濃度が高いパージガスが各気筒に吸引されるため、パージガスによる空燃比が気筒毎でばらついてしまい、空燃比が急変してしまう。或いは、各気筒へのパージガスの分配が脈動の影響等でばらついた際に各気筒の空燃比のばらつきが大きくなるため、エンジン振動等のドライバビリティの悪化や空燃比の制御における安定性が低下してしまう。また、排気エミッションが悪化してしまう。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の一の態様では、前記燃料タンクから前記パージ通路へ導かれる前記パージガスの流量を変化可能な第2流量変化手段を更に備え、前記制御手段は、前記第1流量変化手段によって変化可能な希釈空気の実流量が、前記蒸発燃料の濃度を前記所定濃度より低くさせるための前記希釈空気の所定流量より小さい場合、前記パージ通路へ導かれる前記パージガスの流量を減少側に変化させるように、前記第2流量変化手段を制御する。
この態様によれば、アイドリング時などの空気の吸気量が低い運転状態において、各気筒へ蒸発燃料を等しい量で分配して吸引させる度合い、所謂、等分配性を維持することが可能である。これにより、低回転速度の運転状態におけるエンジンストップ及びドライバビリティの悪化等を効果的に防止することができる。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の他の態様では、前記蒸発燃料の濃度を特定する濃度特定手段を更に備え、前記制御手段は、前記特定された蒸発燃料の濃度が前記所定濃度より高い場合、前記希釈空気の流入量を増加側に変化させるように前記第1流量変化手段を制御し、前記蒸発燃料の濃度が前記所定濃度より低い場合、前記希釈空気の流入量を減少側に変化させるように前記第1流量変化手段を制御する。
この態様によれば、アイドリング時などの空気の吸気量が低い運転状態における空燃比の制御を安定させ、低回転速度の運転状態を安定させることができる。尚、本発明に係る「特定」とは、典型的には、蒸発燃料の濃度を示す何らかの物理量やパラメータの所定範囲を、直接的に「特定」、「選択」等することを意味する。更に、蒸発燃料の濃度を示す何らかの物理量やパラメータを、間接的に「検出」、「測定」、「計測」等することを含んでいてもよい。
この態様によれば、特定された蒸発燃料の濃度が所定濃度より高い場合、各スロットル弁の開度制御に加えて第1流量変化手段による希釈空気の流入量を増加側に変化させるので、パージガスの濃度変化の影響が低減され、アイドリング時などの空気の吸気量が低い運転状態における空燃比の制御を安定させ、低回転速度の運転状態を安定させることができる。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の他の態様では、前記分岐通路が分岐する分岐位置よりも上流の前記吸気系に設けられて吸入空気流量を検出する吸入空気流量検出手段を更に備え、前記空気供給通路は、前記吸入空気流量検出手段よりも下流側でかつ前記分岐位置よりも上流側の前記吸気系から空気を取り出して、前記取り出された空気を前記パージ通路に流入させる。
この態様によれば、吸入空気流量検出手段によって検出された空気によってパージガスが希釈されるので、希釈空気の流入量を見込んで燃料噴射量を決めることができるので、空燃比の変動を更に抑制することができる。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の他の態様では、前記吸入空気流量検出手段よりも下流側でかつ前記分岐位置よりも上流側に配置されて前記吸気系の一部をなすサージタンクを更に備え、前記空気供給通路は、前記サージタンクから空気を取り出して、前記取り出された空気を前記パージ通路へ流入させる。
この態様によれば、パージガスを希釈する希釈空気がサージタンクから取り出されるので、その希釈空気の供給が吸気系における吸気脈動の影響を受けることを防止できる。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の他の態様では、前記連通部と、前記空気供給通路と前記パージ通路との接続位置との間に設けられ、前記空気供給通路にて導かれた空気と前記パージ通路に導かれたパージガスとの混合を促進するための混合促進手段を更に備える。
この態様によれば、蒸発燃料と空気の混合をより促進することができ、空燃比の変動を更に抑制することができる。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の他の態様では、前記パージ通路が前記連通部と前記接続位置との間で蛇行することにより前記混合促進手段が構成されている。
この態様によれば、パージ通路自体を蛇行させるだけでパージ通路とは別の部品を用意しなくてもよいため、混合促進手段を実現するための部品点数を削減できる。
上記課題を解決するために、本発明に係る第2の内燃機関の蒸発燃料処理装置は、複数の気筒群を夫々有する一対のバンクを含んでなる多気筒型の内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、前記バンク毎において、複数の気筒に夫々連通する複数の分岐通路と、前記バンク毎において、前記複数の分岐通路に夫々設けられ、前記複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、前記バンク毎において、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通するバランス通路と、前記一対のバンクの一方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積が前記バランス通路より小さい連通部と、前記一方のバンクにおいて、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを前記連通部へ導くパージ通路と、前記一方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、前記蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる空気供給通路と、前記一方のバンクにおいて、前記空気供給通路に設けられ、前記希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段と、前記第1流量変化手段によって変化可能な希釈空気の実流量が、前記蒸発燃料の濃度を前記内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度より低くさせるための前記希釈空気の所定流量より小さい場合、前記一対のバンクの他方のバンクに吸気される空気の吸気量を、前記所定流量と前記実流量との差である差分流量だけ減少させるように前記他方のバンクにおける複数のスロットル弁の開度を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る第2の内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、例えばV型エンジン等の複数の気筒群を夫々有する一対のバンクを含んでなる多気筒型の内燃機関において、複数の分岐通路は、バンク毎に、複数の気筒に夫々連通する。複数のスロットル弁は、バンク毎に、複数の分岐通路に夫々設けられ、複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能である。バランス通路は、バンク毎に、複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で複数の分岐通路を互いに連通する。一対のバンクの一方のバンクの連通部は、複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積(断面積)がバランス通路より小さくなるように構成されている。一方のバンクのパージ通路は、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを連通部へ導く。一方のバンクの空気供給通路は、複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、蒸発燃料を希釈するための希釈空気をパージ通路へ流入させる。一方のバンクの第1流量変化手段は、空気供給通路に設けられ、希釈空気の流入量を変化可能である。
特に、第1流量変化手段によって変化可能な希釈空気の実流量が、蒸発燃料の濃度を内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度より低くさせるための希釈空気の所定流量より小さい場合、制御手段の制御下で、他方のバンクにおける複数のスロットル弁の開度は、他方のバンクに吸気される空気の吸気量を、所定流量と実流量との差である差分流量だけ減少させるように制御される。また、流量的な差分のみを制御するだけではなく、エンジンの目標回転数を維持するように制御される。
仮に、蒸発燃料を含むパージガスを希釈するための希釈空気の流入量が不足する場合、気筒間の蒸発燃料の等分配性が悪化することによるエンジンストップ及びドライバビリティの不良等を防止するために、例えばPVSV等の上述した第2流量変化手段によって、蒸発燃料を含むパージガスの内燃機関へ流入する流量を制限した場合、パージガスに含まれる蒸発燃料も減少してしまうため、結局、内燃機関に吸引される蒸発燃料の吸引量の総量が減少してしまい、大気へパージガスが流出する問題が生じてしまう。
これに対して、本発明によれば、第1流量変化手段によって変化可能な希釈空気の実流量が、蒸発燃料の濃度を内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度より低くさせるための希釈空気の所定流量より小さい場合、制御手段の制御下で、他方のバンクにおける複数のスロットル弁の開度は、他方のバンクに吸気される空気の吸気量を、所定流量と実流量との差である差分流量だけ減少させるように制御される。これにより、他方のバンクにおける空気を差分流量だけ一方のバンクに余分に割り当てることが可能であり、一方のバンクにおいて、希釈空気を上述した所定流量だけ確保することが可能である。これにより、例えばPVSV等の上述した第2流量変化手段によってパージ通路へ導かれるパージガスの流量を減少側に変化させる必要性が無くなると共に、蒸発燃料が一対のバンクの全気筒へ吸引される吸引量の総量を減少させることがないので、大気へのパージガスの放出を確実に防止することができる。
特に、一方のバンクにおける蒸発燃料を希釈する希釈空気を必要な流入量を確保しつつ、両方のバンクで吸気される空気の総量を変えないことは、内燃機関の回転速度を低回転速度且つ目標回転速度に維持することを容易にさせる。何故ならば、一方のバンクの駆動軸と、他方のバンクの駆動軸とは共通であるため、一方のバンクに吸気される空気量と他方のバンクに吸気される空気量との合計で、低回転速度を維持可能な目標トルクを実現するための空気量が確実に確保されるからである。典型的には、一方のバンクのスロットル弁の開度制御、及び、第1流量変化手段による希釈空気の流入量の増加側の調整に加えて、他方のバンクのスロットル弁の減少側の開度制御によって、アイドリング時などの低回転速度における空燃比の制御を安定させ、低回転速度の運転状態を安定させることができる。
本発明に係る第2の内燃機関の蒸発燃料処理装置の一の態様では、前記制御手段は、前記他方のバンクに吸気される空気の吸気量が、前記他方のバンクの前記気筒内での燃焼が発生可能であることに応じて決定されることに加えて又は代えて前記他方のバンクで要求される空燃比に応じて決定される下限吸気量より大きくなるように、前記他方のバンクにおける複数のスロットル弁の開度を制御する。
この態様によれば、他方のバンクで吸気量が減少したことに起因して、他方のバンクで失火したり、他方のバンクに分担されたトルクが発生することができない運転状態を回避することができる。これにより、内燃機関の両方のバンクの合計で確実に、目標トルクを発生させることができる。
上記課題を解決するために、本発明に係る第3の内燃機関の蒸発燃料処理装置は、複数の気筒群を夫々有する一対のバンクを含んでなる多気筒型の内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、前記バンク毎において、複数の気筒に夫々連通する複数の分岐通路と、前記バンク毎において、前記複数の分岐通路に夫々設けられ、前記複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、前記バンク毎において、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通するバランス通路と、前記バンク毎において、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積が前記バランス通路より小さい連通部と、前記一対のバンクの一方のバンクにおいて、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを前記連通部へ導くパージ通路と、前記一方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、前記蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる第1空気供給通路と、前記一対のバンクの他方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、上流空気を前記他方のバンクの前記連通部へ流入させる第2空気供給通路と、前記一方のバンクにおいて、前記第1空気供給通路に設けられ、前記希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段と、前記他方のバンクにおいて、前記第2空気供給通路に設けられ、前記上流空気の流入量を変化可能な第2流量変化手段と、前記蒸発燃料の濃度と前記内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、前記希釈空気の流入量を変化させるように前記第1流量変化手段を制御することに加えて、前記希釈空気の流入量と前記上流空気の流入量とを同一にさせるように前記第2流量変化手段を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る第3の内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、例えばV型エンジン等の複数の気筒群を夫々有する一対のバンクを含んでなる多気筒型の内燃機関において、複数の分岐通路は、バンク毎に、複数の気筒に夫々連通する。
複数のスロットル弁は、バンク毎に、複数の分岐通路に夫々設けられ、複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能である。バランス通路は、バンク毎において、複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で複数の分岐通路を互いに連通する。
連通部は、バンク毎において、複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積(断面積)がバランス通路より小さい。
パージ通路は、一対のバンクの一方のバンクにおいて、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを連通部へ導く。
第1空気供給通路は、一方のバンクにおいて、複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる。
第2空気供給通路は、一対のバンクの他方のバンクにおいて、複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、上流空気を他方のバンクの連通部へ流入させる。
第1流量変化手段は、一方のバンクにおいて、第1空気供給通路に設けられ、希釈空気の流入量を変化可能である。
第2流量変化手段は、他方のバンクにおいて、第2空気供給通路に設けられ、上流空気の流入量を変化可能である。
これにより、一方のバンクにおける、連通部、パージ通路、第1空気供給通路及び第1流量変化手段を流れる空気の流路抵抗と、他方のバンクにおける、連通部、第2空気供給通路及び第2流量変化手段を流れる空気の流路抵抗とは等しくなるように構成することができる。これにより、両方のバンクのスロットル弁、第1及び第2空気供給通路を夫々通じて夫々流れる空気量を一致させることができる。
特に、制御手段の制御下で、第1流量変化手段は、蒸発燃料の濃度と内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、希釈空気の流入量を変化させる。このことに加えて、制御手段の制御下で、第2流量変化手段は、希釈空気の流入量と同一にさせるように上流空気の流入量を変化させる。
仮に、一方のバンクにおける、連通部、パージ通路、第1空気供給通路及び第1流量変化手段を流れる空気の流路抵抗と、他方のバンクにおける、連通部、第2空気供給通路及び第2流量変化手段を流れる空気の流路抵抗とを略同一にすることができない場合、つまり両方のバンクのスロットル弁、第1及び第2空気供給通路を夫々通じて夫々流れる空気量が一致しない場合、次のような技術的な問題点が生じる。即ち、一方のバンクにおける各スロットル弁の開度特性の領域と、他方のバンクにおける各スロットル弁の開度特性の領域とが異なってしまい、例えばアイドリング時などの低回転速度における空燃比の制御が不安定となってしまうという技術的な問題点が生じる。言い換えると、仮に、一方のバンクにおいて第1流量変化手段を設け、他方のバンクにおいては第2流量変化手段を設けない場合、蒸発燃料を含むパージガスが流入される一方のバンクにおける各スロットル弁の動作は、各スロットル弁の開度に影響される空気の吸気量の変化の割合が相対的に小さく、各スロットル弁の開度を多少、変化させただけでは空気の吸気量は余り変化しない。これに対して、蒸発燃料を含むパージガスが流入されない他方のバンクにおける各スロットル動作は、各スロットル弁の開度に影響される空気の吸気量の変化の割合が相対的に大きく、各スロットル弁の開度を少しでも、変化させれば、空気の吸気量は相対的に大きく変化してしまう。
詳細には、スロットル弁の開度制御の分解能にはハードウェア上の制約がある。例えば0.03度がスロットル弁の開度制御における最小単位である。このため、開度特性の領域が大きく異なるスロットル弁を両方のバンクで夫々使用する場合、上述した最小単位当たりの空気の吸気量の変化、言い換えると、内燃機関の実際の回転速度の上昇量又は下降量が両方のバンクで異なっていまい、アイドリング時の回転変動を少なくとも一方のバンクで発生させてしまう可能性が生じる。
これに対して、本発明によれば、制御手段の制御下で、第1流量変化手段は、蒸発燃料の濃度と内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、希釈空気の流入量を変化させる。このことに加えて、制御手段の制御下で、第2流量変化手段は、希釈空気の流入量と上流空気の流入量とを同一にさせる。このように、両方のバンクを概ね同様に制御できることにより、アイドリング時の両方のバンクにおける空気量差によって発生するトルク差を原因とする回転変動を抑制することができる。
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の他の態様では、前記燃料タンクから前記パージ通路へ導かれる前記パージガスの流量を変化可能な第2流量変化手段と、前記第2流量変化手段の下流側のパージ圧力を測定する圧力測定手段と、前記パージ圧力を前記内燃機関の運転状態に応じて推定する推定手段とを更に備え、前記制御手段は、前記圧力測定手段が故障した場合、前記希釈空気の流入量を一定値にさせるように前記第1流量変化手段を制御する。
この態様によれば、制御手段の制御下で、圧力測定手段が故障した場合、第1流量変化手段によって、希釈空気の流入量が一定値になるように制御される。これにより、希釈空気の流入量が一定値である条件下で、推定手段は、第2流量変化手段の下流側のパージ圧力を高精度に推定することができる。これにより、推定されたパージ圧力によって蒸発燃料の流量も高精度に特定できるので、パージガスの流量制御を上述の固定された(一定値にされた)希釈空気の流入量に応じて行うことで、蒸発燃料の濃度が顕著に高いパージガスが各分岐通路へ導入されることを未然に防止することが可能であり、パージガスによる空燃比が気筒毎でばらつくことを抑制でき、空燃比の急変を的確に防止することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
(第1の実施形態)
(基本構成)
先ず、図1及び図2を参照して、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の基本構成について説明する。ここに、図1は、本発明の蒸発燃料処理装置が適用された内燃機関の要部を示したブロック図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面を示した断面模式図である。
内燃機関1は、気筒2、吸気通路3、分岐通路3a、サージタンク3b、スロットル弁7、バランス通路9、パージ通路10、連通部10a、混合促進部10b、キャニスタ11、空気導入管11a、空気供給通路12、パージガス可変スロットルバルブ(PVSV:Purge gas Variable Slottle Valve)14、パージ圧力センサ15、空燃比センサ19、燃料タンク20を備えて構成されている。
内燃機関1は、4つの気筒2が一方向に並べられた直列4気筒火花点火式の内燃機関(多気筒型の内燃機関)として構成されている。各気筒2には吸気通路3及び排気通路4がそれぞれ設けられる。吸気通路3は気筒2毎に分岐された分岐通路3aと、各分岐通路3aが接続されたサージタンク3bとを有している。サージタンク3bの上流側には空気濾過用のエアクリーナ5が設けられ、そのエアクリーナ5の下流でかつ分岐通路3aが分岐する分岐位置よりも上流の吸気通路3には吸入空気流量を検出できるエアフローメータ6が設けられている。各分岐通路3aには、吸入空気流量を調整できるように開度調整可能なスロットル弁7が一つずつ設けられるとともに、スロットル弁7の下流側に燃料を噴射するインジェクタ8が一つずつ設けられる。各スロットル弁7は各分岐通路3aを貫くように延びる弁軸7aに取り付けられ、その弁軸7aはアクチュエータ7bにて回転駆動される。これにより、各スロットル弁7はいわゆる独立スロットル弁として機能する。尚、エアフローメータ6によって、本発明に係る吸入空気流量検出手段の一具体例が構成されている。
図2にも示したように、各スロットル弁7の下流側には、各分岐通路3a間の圧力差を緩和するため、各分岐通路3aをスロットル弁7の下流側の位置で互いに連通するバランス通路9が設けられている。また分岐通路3aには、燃料タンク20にて発生したベーパー(蒸発燃料)を含むパージガスを導くためのパージ通路10がバランス通路9に対向するようにして接続される。パージ通路10はスロットル弁7の下流側の位置で各分岐通路3aを互いに連通する連通部10aを備えており、その連通部10aの通路面積はバランス通路9の通路面積よりも小さくなるように構成されている。連通部10aの通路面積の絶対的な大きさは適宜に設定してよく、その通路面積は連通部10a内に脈動が発生しない、或いは極めて小さな脈動が発生する程度の大きさとすることが好ましい。
図1に示すように、パージ通路10は蒸発燃料を吸着するキャニスタ11を介して燃料タンク20に接続される。キャニスタ11は大気に開放する空気導入管11aにて空気を導入しつつ内蔵する活性炭で燃料タンク20から導かれた蒸発燃料を吸着する周知のものである。
キャニスタ11からパージ通路10へ向かう下流にはパージガスの流量を変化させるパージガス流量変化手段として、パージガス可変スロットルバルブ(PVSV:Purge gas Variable Slottle Valve)14が設けられる。このPVSV14は、パージ通路10へ導かれるパージガスの流量を調整できるように開度を調整できるように構成されている。尚、このPVSV14によって、本発明に係る「第2流量変化手段」の一具体例が構成されている。
PVSV14とパージ通路10との間にはパージ通路10に空気を導入するための空気供給通路12が接続される。空気供給通路12の他の一端はサージタンク3bに接続される。
空気供給通路12には、当該空気供給通路12からパージ通路10へ流入する空気の流量を変化させる流量変化手段として、流量可変バルブ13が設けられる。この流量可変バルブ13は、パージ通路10へ流入する空気の流量を調整できるように開度を調整できるように構成されている。空気供給通路12からパージ通路10へ空気が流入することにより、パージ通路10を流れるパージガスはその空気によって希釈される。尚、この流量可変バルブ13によって、本発明に係る「第1流量変化手段」の一具体例が構成されている。
空気供給通路12とパージ通路10との接続位置よりも下流側には、パージガスと空気との混合を促進する混合促進部10bが設けられる。混合促進部10bはパージ通路10が蛇行することにより構成されて本発明の混合促進手段として機能する。
排気通路4には、空燃比センサ19が設けられ、この空燃比センサ19によって、各気筒2における空燃比が推定可能であるようにしてよい。
パージ圧力センサ15は、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置での圧力を測定する。尚、パージ圧力センサ15によって、本発明に係る圧力測定手段の一具体例が構成されている。
エンジンコントロールユニット(ECU:Engine Control Unit)16は、内燃機関1を構成する各要素を統括制御する。尚、ECU16によって、本発明に係る制御手段の一具体例が構成されている。
以上の形態によれば、バランス通路9よりも通路面積が小さく構成された連通部10aが設けられているため、その連通部10aの流路抵抗により連通部10aの圧力が各分岐通路3aよりも高くなって、図2の矢印で示すような定常的な流れが形成される。その流れを利用してパージガスが各分岐通路3aへ導入されるので蒸発燃料を大気に開放することなく処理できる。
(希釈空気の流入量の調節)
特に、本実施形態によれば、各分岐通路3aへ導入されるパージガスを希釈するための空気の流量は、空気供給通路12に設けられた流量可変バルブ13によって変化可能である。これにより、蒸発燃料の濃度の高いパージガスが分岐通路3aへ導かれる場合、流量可変バルブ13によって空気の流量を増大側へ変化させることによって、空燃比がリッチ側へ急変することを抑制することができる。尚、この空燃比は、内燃機関の回転数及び内燃機関の負荷によって特定される。
他方で、蒸発燃料の濃度の低いパージガスが分岐通路3aへ導かれる場合、流量可変バルブ13によって空気の流量を減少側へ変化させることによって、空燃比がリーン側へ急変することを抑制することができる。典型的には、空気供給通路12に設けられた流量可変バルブ13によって空気供給通路12からパージ通路10へ流入する空気の流量を減少側に変化させることができるため、各スロットル弁7が絞られる際に必要以上の空気がパージ通路10へ流入することを制限できる。これにより、内燃機関1を低回転速度に維持することが容易になり、例えばアイドリング時の回転速度が安定する。
(蒸発燃料の吸引量の調節)
このことに加えて又は代えて、上述したように、PVSV14は、パージ通路10へ導かれるパージガスの流量を調整できるように開度を調整できるように構成されている。そこで、蒸発燃料の濃度の極端に高いパージガスが分岐通路3aへ導かれる場合であると共に、流量可変バルブ13によって空気の流量を増大側へ変化させるだけでは、空燃比がリッチ側へ急変することを抑制することが困難である場合、PVSV14は、パージ通路10へ導かれるパージガスの流量を減少側へ変化させる。これにより、分岐通路3aへ導かれる蒸発燃料を減少側に変化させることができるので、空燃比がリッチ側へ急変することをより的確且つ迅速に抑制することができる。
また、空気供給通路12による空気の取出し位置はエアフローメータ6の下流に位置し、エアフロメータ6によって計量された空気によってパージガスが希釈されるので、希釈に用いた空気量を見込んで燃料噴射量を決めることができ空燃比の変動を更に抑制することができる。しかも、その空気はサージタンク3bから取り出されるので、空気供給通路12による空気の供給が吸気脈動の影響を受けることを防止できる。また、混合促進部10bがパージ通路10を蛇行させることにより構成されるため、パージ通路10とは別の部品が必要なく混合促進手段を実現するための部品点数を削減できる。
(動作原理)
次に、図3から図5を参照して、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の動作原理について説明する。ここに、図3は、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置を統括制御するECUの制御処理の流れを示したフローチャートである。図4は、本発明に係る内燃機関の運転状態と所定濃度との関係を模式的に示したグラフ(図4(a))及びこの所定濃度に応じて決定される希釈空気の流入量と内燃機関の運転状態との関係を模式的に示したグラフ(図4(b))である。図5は、本発明に係る内燃機関の運転状態の変化を示したグラフ(図5(a))、本発明に係る希釈空気の流入量の変化を示したグラフ(図5(b))及び本発明に係る蒸発燃料(所謂、ベーパ)の濃度の変化を示したグラフ(図5(c))である。尚、図5(a)の縦軸は車速(km/h)を示し、図5(a)の横軸は時間を示す。図5(b)の縦軸は希釈空気の流入量を示し、図5(b)の横軸は時間を示す。図5(c)の縦軸はベーパ濃度(%)を示し、図5(c)の横軸は時間を示す。
図3に示されるように、ECU16の制御下で、蒸発燃料を含むパージガスを希釈空気で適切に希釈させるパージ制御を実行するための実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS101)。ここで、パージ制御を実行するための実行条件が成立したと判定される場合(ステップS101:Yes)、ECU16の制御下で、内燃機関の運転状態に応じて、パージ通路10へ導かれるパージガスの流量が決定され、PVSV14の開度と、その開度が維持される時間間隔、所謂、パージ率pgrが算出される(ステップS102)。
次に、ECU16の制御下で、パージ率1%当たりのベーパ濃度fgpgが算出される(ステップS103)。尚、この際に、ベーパ濃度fgpgの所定の時間間隔における平均値fgpgsmが算出されてよい。特に、このベーパ濃度fgpgやベーパ濃度の平均値fgpgsmによって、本発明に係る運転状態に応じて決定される所定濃度の一具体例が構成されている。具体的には、この所定濃度は、図4(a)に示されるように、内燃機関の回転数や回転速度と、燃料噴射量や吸気される空気の吸気量などの内燃機関の負荷とによって決定されてよい。図4(a)では、4種類の所定濃度A、B、C、Dとの内燃機関の回転数と内燃機関の負荷との関係が示されている。
次に、ECU16の制御下で、ベーパ濃度の平均値fgpgsmによって、希釈空気の要求量qiscvtが算出される(ステップS104)。尚、この際に、希釈空気の要求量qiscvtの所定の時間間隔における平均値qiscvtsmが算出されてよい。具体的には、この希釈空気の要求量qiscvtや希釈空気の要求量の平均値qiscvtsmは、図4(b)に示されるように、ベーパ濃度を決定する際の変数である、内燃機関の回転数や回転速度と、燃料噴射量や吸気される空気の吸気量などの内燃機関の負荷とによって決定されてよい。図4(b)では、4種類の希釈空気の要求量(希釈空気量)A’、B’、C’、D’との内燃機関の回転数と内燃機関の負荷との関係が示されている。
次に、ECU16の制御下で、実際のベーパ濃度は所定濃度より大きいか否かが判定される(ステップS105)。ここで、実際のベーパ濃度は所定濃度より大きいと判定される場合(ステップS105:Yes)、上述して算出された希釈空気の要求量に対して増加側の補正係数が乗算される(ステップS106)。典型的には、この増加側の補正係数は、例えば「1.5」などの1より大きい値でよい。
他方、ステップS105の判定の結果、実際のベーパ濃度は所定濃度より大きいと判定されない場合(ステップS105:No)、上述して算出された希釈空気の要求量に対して減少側の補正係数が乗算される(ステップS107)。典型的には、この減少側の補正係数は、例えば「0.8」などの1より小さい値でよい。
尚、上述した動作原理は、ベーパ濃度の高低に応じて希釈空気の流入量を変化させるのであれば、フィードバック制御であってよいし、フィードフォワード制御であってよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、各分岐通路へ導入されるパージガスが空気供給通路にて導かれた空気にて希釈されるため、蒸発燃料の濃度が顕著に高いパージガスが各分岐通路へ導入されることが殆ど又は完全にないので、パージガスによる空燃比が気筒毎でばらつくことを抑制でき、空燃比の急変を的確に防止することができる。
具体的には、図5(a)に示されるように、本実施形態に係る内燃機関を搭載した車両の車速が変化した際に、ベーパ濃度の顕著に高い側への変化した場合、図5(b)に示されるように、流量可変バルブ13による希釈空気の流入量をベーパ濃度に応じて適切に増加側に変化させる。これにより、図5(c)に示されるように、ベーパ濃度の変化を顕著に抑制することができる。
仮に、流量可変バルブ13による希釈空気の流入量をベーパ濃度に応じて変化させることなく、各スロットル弁の開度制御を単独で行った場合、図5(c)の比較例に対応される点線に示されるように、濃度が高いパージガスが各気筒に吸引されるため、パージガスによる空燃比が気筒毎でばらついてしまい、空燃比が急変してしまう。或いは、比較例では、各気筒へのパージガスの分配が脈動の影響等でばらついた際に各気筒の空燃比のばらつきが大きくなるため、エンジン振動等のドライバビリティの悪化や空燃比の制御における安定性が低下してしまう。また、排気エミッションが悪化してしまう。
これに対して、本実施形態では、各スロットル弁の開度制御に加えて流量可変バルブ13による希釈空気の流入量を蒸発燃料の濃度(ベーパ濃度)に応じて変化させる。これにより、パージガスの濃度変化の影響が低減され、アイドリング時などの空気の吸気量が低い運転状態における空燃比の制御を安定させ、低回転速度の運転状態を安定させることができる。
(第2の実施形態)
次に、図6及び図7を参照して、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第2の実施形態について説明する。ここに、図6は、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第2の実施形態の基本構成を図式的に示した模式図である。図7は、本発明に係る一対のバンクにおける、通常のアイドリング時及び希釈空気の増加時の際の、空気の吸気量の配分を示した棒グラフ(図7(a)及び図7(b))である。尚、第2の実施形態において、上述した第1の実施形態と概ね同様の構成には、同一の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図6に示されるように、内燃機関1を構成する右バンクbk1は、図示しない気筒、吸気通路3、分岐通路3a、サージタンク3b、図示しないスロットル弁、バランス通路9、パージ通路10、連通部10a、混合促進部10b、キャニスタ11、空気導入管11a、空気供給通路12、流量可変バルブ13、パージガス可変スロットルバルブ14、図示しないパージ圧力センサ、図示しない空燃比センサ、図示しない燃料タンクを備えて構成されている。尚、右バンクbk1によって、本発明に係る「一方のバンク」の一具体例が構成されている。
加えて、内燃機関1を構成する左バンクbk2は、図示しない気筒、吸気通路3、分岐通路3a、サージタンク3b、図示しないスロットル弁、バランス通路9、図示しない空燃比センサ、図示しない燃料タンクを備えて構成されている。尚、左バンクbk2によって、本発明に係る「他方のバンク」の一具体例が構成されている。
特に、第2の実施形態では、流量可変バルブ13によって変化可能な希釈空気の実流量が、蒸発燃料の濃度(ベーパ濃度)を内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度より低くさせるための上述した希釈空気の要求量より小さい場合、ECU16の制御下で、左バンクbk2における複数のスロットル弁の開度は、左バンクbk2に吸気される空気の吸気量を、要求量と実流量との差である差分流量だけ減少させるように制御される。また、流量的な差分のみを制御するだけではなく、エンジンの目標回転数を維持するように制御される。尚、本発明に係る「希釈空気の所定流量」の一具体例が、この希釈空気の要求量によって構成されている。
仮に、蒸発燃料(ベーパ)を含むパージガスを希釈するための希釈空気の流入量が不足する場合、気筒間の蒸発燃料の等分配性が悪化することによるエンジンストップ及びドライバビリティの不良等を防止するために、例えばPVSV等の上述した第2流量変化手段によって、蒸発燃料を含むパージガスの内燃機関へ流入する流量を制限した場合、パージガスに含まれる蒸発燃料も減少してしまうため、結局、内燃機関に吸引される蒸発燃料の吸引量の総量が減少してしまい、大気へパージガスが流出する問題が生じてしまう。
これに対して、第2の実施形態によれば、流量可変バルブ13によって変化可能な希釈空気の実流量が、蒸発燃料の濃度を内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度より低くさせるための上述した希釈空気の要求量より小さい場合、ECU16の制御下で、左バンクbk2における複数のスロットル弁の開度は、左バンクbk2に吸気される空気の吸気量を、要求量と実流量との差である差分流量だけ減少させるように制御される。これにより、左バンクbk2における空気を差分流量だけ右バンクbk1に余分に割り当てることが可能であり、右バンクbk1において、希釈空気を上述した要求量だけ確保することが可能である。これにより、PVSV14によってパージ通路へ導かれるパージガスの流量を減少側に変化させる必要性が無くなると共に、蒸発燃料が一対のバンクの全気筒へ吸引される吸引量の総量を減少させることがないので、大気へのパージガスの放出を確実に防止することができる。
具体的には、図7(a)に示されるように、通常のアイドリング時の際の、右バンクに吸気される吸気量と左バンクに吸気される吸気量とは概ね等しい。この際、右バンクに吸気される空気の吸気量は、次の4種類の吸気量の合計である。即ち、流量可変バルブからの吸気量、スロットル弁からの吸気量、スロットル弁から漏れる空気の流量、及び流量可変バルブから漏れる空気の流量の合計である。他方、左バンクに吸気される空気の吸気量は、次の2種類の吸気量の合計である。即ち、スロットル弁からの吸気量、及びスロットル弁から漏れる空気の流量の合計である。
特に、右バンクにおいて、希釈空気のパージ通路への流入量を増加させた場合、右バンクに吸気される吸気量は、左バンクに吸気される吸気量より、この増加に対応される差分流量だけ大きくなる。この際、右バンクにおいて、上述した4種類の吸気量のうち、流量可変バルブからの吸気量がこの差分流量だけ増加する。他方、左バンクにおいて、上述した2種類の吸気量のうち、スロットル弁からの吸気量がこの差分流量だけ減少する。
特に、右バンクbk1における蒸発燃料を希釈する希釈空気を必要な流入量を確保しつつ、両方のバンクで吸気される空気の総量を変えないことは、内燃機関の回転速度を低回転速度且つ目標回転速度に維持することを容易にさせる。何故ならば、右バンクbk1の駆動軸と、左バンクbk2の駆動軸とは共通であるため、右バンクbk1に吸気される空気量と左バンクbk2に吸気される空気量との合計で、低回転速度を維持可能な目標トルクを実現するための空気量が確実に確保されるからである。典型的には、右バンクbk1のスロットル弁の開度制御、及び、流量可変バルブ13による希釈空気の流入量の増加側の調整に加えて、左バンクbk2のスロットル弁の減少側の開度制御によって、アイドリング時などの低回転速度における空燃比の制御を安定させ、低回転速度の運転状態を安定させることができる。
尚、ECUの制御下で、左バンクにおける複数のスロットル弁の開度は、左バンクに吸気される空気の吸気量が、左バンクの気筒内での燃焼が発生可能であることに応じて決定されることに加えて又は代えて左バンクで要求される空燃比に応じて決定される下限吸気量より大きくなるように制御される。これにより、左バンクで吸気量が減少したことに起因して、左バンクで失火したり、左バンクに分担されたトルクが発生することができない運転状態を回避することができる。これにより、内燃機関の両方のバンクの合計で確実に、目標トルクを発生させることができる。
(第3の実施形態)
次に、図8及び図9を参照して、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第3の実施形態について説明する。ここに、図8は、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第3の実施形態の基本構成を図式的に示した模式図である。図9は、比較例に係る一対のバンクにおける、アイドリング時の際の、空気の吸気量の配分を示した棒グラフ(図9(a))、比較例に係る一対のバンクにおける、スロットル弁の開度とスロットル弁からの吸気量との関係を示したグラフ(図9(b))、及び、本発明に係る一対のバンクにおける、アイドリング時の際の、空気の吸気量の配分を示した棒グラフ(図9(c))である。尚、第3の実施形態において、上述した第1及び第2の実施形態と概ね同様の構成には、同一の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図8に示されるように、内燃機関1を構成する右バンクbk1は、図示しない気筒、吸気通路3、分岐通路3a、サージタンク3b、図示しないスロットル弁、バランス通路9、パージ通路10、連通部10a、混合促進部10b、キャニスタ11、空気導入管11a、空気供給通路12、流量可変バルブ13、パージガス可変スロットルバルブ(PVSV)14、図示しないパージ圧力センサ、図示しない空燃比センサ、図示しない燃料タンクを備えて構成されている。尚、右バンクbk1によって、本発明に係る「一方のバンク」の他の具体例が構成されている。
加えて、内燃機関1を構成する左バンクbk2は、図示しない気筒、吸気通路3、分岐通路3a、サージタンク3b、図示しないスロットル弁、バランス通路9、パージ通路10、連通部10a、混合促進部10b、空気供給通路12、流量可変バルブ13、図示しない空燃比センサ、図示しない燃料タンクを備えて構成されている。尚、左バンクbk2によって、本発明に係る「他方のバンク」の他の具体例が構成されている。
これにより、右バンクbk1における、連通部10a、パージ通路10、空気供給通路12及び流量可変バルブ13を流れる空気の流路抵抗と、左バンクbk2における、連通部10a、空気供給通路12及び流量可変バルブ13を流れる空気の流路抵抗とは等しくなるように構成することができる。これにより、両方のバンクのスロットル弁、両方のバンクの空気供給通路12を夫々通じて夫々流れる空気量を一致させることができる。特に、右バンクbk1と左バンクbk2とで、混合促進部を共に備えさせることで、空気の流路抵抗を同じさせることができるので好ましい。
特に、ECU16の制御下で、右バンクbk1の流量可変バルブ13は、蒸発燃料の濃度と内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、希釈空気の流入量を変化させる。このことに加えて、ECU16の制御下で、左バンクbk2の流量可変バルブ13は、希釈空気の流入量と同一にさせるように上流空気の流入量を変化させる。
仮に、右バンクbk1における、連通部10a、パージ通路10、空気供給通路12及び流量可変バルブ13を流れる空気の流路抵抗と、左バンクにおける、連通部10a、空気供給通路12及び流量可変バルブ13を流れる空気の流路抵抗とを略同一にすることができない場合、つまり左右のバンクのスロットル弁、左右のバンクの空気供給通路12を夫々通じて夫々流れる空気量が一致しない場合、次のような技術的な問題点が生じる。即ち、右バンクにおける各スロットル弁の開度特性の領域と、左バンクにおける各スロットル弁の開度特性の領域とが異なってしまい、例えばアイドリング時などの低回転速度における空燃比の制御が不安定となってしまうという技術的な問題点が生じる。言い換えると、仮に、右バンクにおいて流量可変バルブ13を設け、左バンクにおいては流量可変バルブ13を設けない場合、図9(b)の黒い太い線の傾斜S1に示されるように、蒸発燃料を含むパージガスが流入される右バンクにおける各スロットル弁の動作は、各スロットル弁の開度に影響される空気の吸気量の変化の割合が相対的に小さく、各スロットル弁の開度を多少、変化させただけでは空気の吸気量は余り変化しない。他方、図9(b)の黒い太い線の傾斜S2に示されるように、蒸発燃料を含むパージガスが流入されない左バンクにおける各スロットル動作は、各スロットル弁の開度に影響される空気の吸気量の変化の割合が相対的に大きく、各スロットル弁の開度を少しでも、変化させれば、空気の吸気量は相対的に大きく変化してしまう。具体的には、図9(a)に示されるように、アイドリング時の際の、右バンクに吸気される吸気量と左バンクに吸気される吸気量とは概ね等しくなるように制御した場合、右バンクに吸気される空気の吸気量は、4種類の吸気量(即ち、流量可変バルブからの吸気量、スロットル弁からの吸気量、スロットル弁から漏れる空気の流量、及び流量可変バルブから漏れる空気の流量)の合計である。他方、左バンクに吸気される空気の吸気量は、2種類の吸気量(即ち、スロットル弁からの吸気量、及びスロットル弁から漏れる空気の流量)の合計である。このように、右バンクにおいて、スロットル弁からの吸気量及びスロットル弁から漏れる空気の流量の割合は小さいので、右バンクのスロットル弁の開度制御が右バンクの吸気量に影響を与える度合いは左バンクと比較して小さい。他方、左バンクにおいて、スロットル弁からの吸気量及びスロットル弁から漏れる空気の流量の割合は100%なので、右バンクのスロットル弁の開度制御が右バンクの吸気量に影響を与える度合いは右バンクと比較して顕著に高くなる。
詳細には、スロットル弁の開度制御の分解能にはハードウェア上の制約がある。例えば0.03度がスロットル弁の開度制御における最小単位である。このため、開度特性の領域が大きく異なるスロットル弁を両方のバンクで夫々使用する場合、上述した最小単位当たりの空気の吸気量の変化、言い換えると、内燃機関の実際の回転速度の上昇量又は下降量が両方のバンクで異なっていまい、アイドリング時の回転変動を少なくとも一方のバンクで発生させてしまう可能性が生じる。
これに対して、本発明によれば、ECU16の制御下で、右バンクにおいて流量可変バルブ13は、蒸発燃料の濃度と内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、希釈空気の流入量を変化させる。このことに加えて、ECU16の制御下で、左バンクにおいては流量可変バルブ13は、希釈空気の流入量と同一にさせるように上流空気の流入量を変化させる。このように、両方のバンクを概ね同様に制御できることにより、アイドリング時の両方のバンクにおける空気量差によって発生するトルク差を原因とする回転変動を抑制することができる。具体的には、内燃機関の両方のバンクにおいて、各スロットル弁の開度特性の同じ領域を用いることができるので、アイドリング時などの低回転速度における空燃比の制御を、両方のバンクで安定させることができる。
具体的には、図9(c)に示されるように、右バンクに吸気される空気の吸気量は、4種類の吸気量(即ち、流量可変バルブからの吸気量、スロットル弁からの吸気量、スロットル弁から漏れる空気の流量、及び流量可変バルブから漏れる空気の流量)の合計である。概ね同様にして、左バンクに吸気される空気の吸気量は、4種類の吸気量(即ち、スロットル弁からの吸気量、及びスロットル弁から漏れる空気の流量)の合計である。このように、右バンクと、左バンクとにおいて、スロットル弁からの吸気量及びスロットル弁から漏れる空気の流量の割合を概ね同じにさせることで、ECU16による簡便な制御下で、右バンクのスロットル弁の開度制御と、左バンクのスロットル弁の開度制御とを概ね同じにさせつつ、例えばアイドリング時の際の、右バンクに吸気される吸気量と左バンクに吸気される吸気量とは概ね等しくさせることができる。
(第4の実施形態)
次に、図10乃至図12を参照して、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第4の実施形態について説明する。ここに、図10は、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第4の実施形態の動作原理に示した一のフローチャートである。図11は、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第4の実施形態の動作原理に示した他のフローチャートである。尚、第4の実施形態において、上述した第1乃至第3の実施形態と概ね同様の構成には、同一の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。図12は、一般例として、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力と吸気管圧力と流量可変バルブの開度との関係を示したグラフ(図12(a))及びパージガスの流量と、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力との関係を示したグラフ(図12(b))である。
図10に示されるように、ECU16の制御下で、蒸発燃料を含むパージガスを希釈空気で適切に希釈させるパージ制御を実行するための実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS201)。ここで、パージ制御を実行するための実行条件が成立したと判定される場合(ステップS201:Yes)、ECU16の制御下で、パージ圧力センサ15に異常が発生したか否かが判定される(ステップS202)。ここで、パージ圧力センサ15に異常が発生している場合(ステップS202:Yes)、ECU16の制御下で、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力t_mvが、内燃機関の回転速度、及び、当該内燃機関のスロットル弁の開度などの内燃機関の運転状態に応じて推定される。特に、この推定の際に、流量可変バルブ13の開度が固定値に設定されることによって、希釈空気の流入量が一定値になるように制御される。このことは、図12(a)の開度a、開度b、開度c、開度d、開度eに示されるように、流量可変バルブ13の開度の変化によって、PVSV14の下流側である位置でのパージ圧力と吸気管圧力との相関関係が大きく変化する一般的な性質を補うことができる。尚、この流量可変バルブ13の制御処理については後述される。これにより、希釈空気の流入量が一定値である条件下で、ECU16は、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力t_mvを高精度に推定することができる。これにより、推定されたパージ圧力によって蒸発燃料の流量も高精度に特定できるので、パージガスの流量制御を上述の固定された(一定値にされた)希釈空気の流入量に応じて行うことで、蒸発燃料の濃度が顕著に高いパージガスが各分岐通路へ導入されることを未然に防止することが可能であり、パージガスによる空燃比が気筒毎でばらつくことを抑制でき、空燃比の急変を的確に防止することができる。このことは、図12(b)に示されるように、高精度に推定されたパージ圧力によって、パージガスの流量も高精度に予測できるからであることも付記しておく。
他方、上述したステップS202の判定の結果、パージ圧力センサ15に異常が発生していない場合(ステップS202:No)、パージ圧力センサ15が正常に動作しているので、パージ圧力センサ15の測定値に大気圧が加算されることに加えて標準大気圧が差し引かれることによって、ECU16は、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力t_mvを補正する(ステップS204)。
具体的には、パージ圧力t_mvの補正値(ppg)は、次の式(1)によって求められる。
パージ圧力t_mvの補正値
=klsm/{klmaxb+(1−kpa)} ……… (1)
但し、klsm:吸入空気量
klmaxb:スロットル全開時の空気量
kpa:大気圧補正係数。
次に、ECU16の制御下で、推定又は補正されたパージ圧力t_mvと、内燃機関の回転数とに基づいて、PVSV14の開度と、その開度が維持される時間間隔であるパージ率が決定される。この際、推定又は決定されたパージ圧力t_mvと、内燃機関の回転数と、パージ率との関係は、マップや関数やシミュレーション等によって一義的に規定されてよい。尚、このパージ率は、PVSV14のデューティー比が100%である場合のパージガスの流量を吸入空気量で割ることによって求められるパージ率、所謂、全開パージ率で置き換えてもよい。
(流量可変バルブの制御処理)
次に、図11を参照して、上述した流量可変バルブ13の制御処理について説明する。
図11に示されるように、ECU16の制御下で、アイドリング時の流量可変バルブ13の開度の制御量が算出される(ステップS301)。
次に、ECU16の制御下で、蒸発燃料を含むパージガスを希釈空気で適切に希釈させるパージ制御を実行するための実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS302)。ここで、パージ制御を実行するための実行条件が成立したと判定される場合(ステップS302:Yes)、ECU16の制御下で、パージ圧力センサ15に異常が発生したか否かが判定される(ステップS303)。ここで、パージ圧力センサ15に異常が発生している場合(ステップS303:Yes)、ECU16の制御下で、流量可変バルブ13の開度が固定値に設定されることによって、希釈空気の流入量が一定値になるように制御される。或いは、ECU16の制御下で、流量可変バルブ13の開度が制限されることで、希釈空気の流入量が制限されるように制御される(ステップS304)。
次に、ECU16の制御下で、アイドリング時のスロットル弁の開度の制御量が算出され確定される(ステップS305)。
次に、ECU16の制御下で、上述したスロットル弁の開度の制御量に応じて、流量可変バルブ13の開度が算出され確定される(ステップS306)。
ここで、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置での圧力を測定するパージ圧力センサ15について詳細に説明する。本願発明者らによる研究によれば、蒸発燃料を内燃機関に吸引させる場合、吸気管負圧によって吸入されるため、スロットル弁を流れる空気量が少ない気筒ほど、より多くのパージガスが吸引されることになる。この場合、各気筒での空燃比については、スロットル弁を流れる空気量が少ない気筒は、空燃比がリッチであるにもかかわらず、蒸発燃料がより多く吸引され、空燃比のリッチを更に助長させることになる。そこで、この問題を解決するために、バランス通路と別に連通部を備え、その連通部の管径(例えば4mmの管径)を小さくする事によって、バランス機能を抑え、等分配性を高める構成とする。この場合、連通部はオリフィス(通気抵抗)となり、吸気管圧力は、パージ通路10の圧力より小さくなると共に、PVSV14の下流側の圧力より小さくなる。また、更にパージ量を大きくする、或いは、パージ通路の圧力を高くするために、流量可変バルブ13から新気を吸入しパージガスと混合する。この場合、流量可変バルブ13から導入された新気量の変化によって、パージ通路10の圧力やPVSV14の下流側の圧力が影響を受ける。また、独立式のスロットル弁の特性として、吸気管圧力の平均値は、吸気弁の開弁時に発生する負圧と、その後、吸気弁が閉弁する時のスロットル弁の開度による圧力差によって決定され、吸気される空気の吸気量と吸気管の平均圧力との間に線形的な相関関係が一般的にない。このような原理によって、パージガスの流量の変数パラメータであるPVSV14の下流側の圧力と吸気される空気の吸気量との相関関係が無いため、吸気される空気の吸気量と、内燃機関の回転数や回転速度からPVSV14の下流側の圧力を推定する事が技術的に困難である。これに対して、本実施形態によれば、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置での圧力を直接的に測定するパージ圧力センサ15を備えるので、パージガスの吸引量の変化量を高精度を制御することが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、本発明はガソリンエンジンに限らず、ディーゼルガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の蒸発燃料処理装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の蒸発燃料処理装置が適用された内燃機関の要部を示したブロック図である。 図1のII−II線に沿った断面を示した断面模式図である。 本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置を統括制御するECUの制御処理の流れを示したフローチャートである。 本発明に係る内燃機関の運転状態と所定濃度との関係を模式的に示したグラフ(図4(a))及びこの所定濃度に応じて決定される希釈空気の流入量と内燃機関の運転状態との関係を模式的に示したグラフ(図4(b))である。 本発明に係る内燃機関の運転状態の変化を示したグラフ(図5(a))、本発明に係る希釈空気の流入量の変化を示したグラフ(図5(b))及び本発明に係る蒸発燃料(所謂、ベーパ)の濃度の変化を示したグラフ(図5(c))である。 本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第2の実施形態の基本構成を図式的に示した模式図である。 本発明に係る一対のバンクにおける、通常のアイドリング時及び希釈空気の増加時の際の、空気の吸気量の配分を示した棒グラフ(図7(a)及び図7(b))である。 本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第3の実施形態の基本構成を図式的に示した模式図である。 比較例に係る一対のバンクにおける、アイドリング時の際の、空気の吸気量の配分を示した棒グラフ(図9(a))、比較例に係る一対のバンクにおける、スロットル弁の開度とスロットル弁からの吸気量との関係を示したグラフ(図9(b))、及び、本発明に係る一対のバンクにおける、アイドリング時の際の、空気の吸気量の配分を示した棒グラフ(図9(c))である。 本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第4の実施形態の動作原理に示した一のフローチャートである。 本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の第4の実施形態の動作原理に示した他のフローチャートである。 一般例として、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力と吸気管圧力と流量可変バルブの開度との関係を示したグラフ(図12(a))及びパージガスの流量と、PVSV14の下流側であると共に、パージ通路10の上流側である位置でのパージ圧力との関係を示したグラフ(図12(b))である。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気通路
3a 分岐通路
3b サージタンク
7 スロットル弁
9 バランス通路
10 パージ通路
10a 連通部
10b 混合促進部(混合促進手段)
11 キャニスタ
11a 空気導入管
12 空気供給通路
13 オリフィス(絞り手段)
14 パージガス可変スロットルバルブ(PVSV:Purge gas Variable Slottle Valve)
15 パージ圧力センサ
16 ECU(Engine Control Unit)
19 空燃比センサ
20 燃料タンク

Claims (11)

  1. 複数の気筒に夫々連通する複数の分岐通路と、
    前記複数の分岐通路に夫々設けられ、前記複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、
    前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通するバランス通路とを備えた多気筒型の内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積が前記バランス通路より小さい連通部、
    燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを前記連通部へ導くパージ通路と、
    前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、前記蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる空気供給通路と、
    前記空気供給通路に設けられ、前記希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段と、
    前記蒸発燃料の濃度と前記内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、前記希釈空気の流入量を変化させるように前記第1流量変化手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 前記燃料タンクから前記パージ通路へ導かれる前記パージガスの流量を変化可能な第2流量変化手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記第1流量変化手段によって変化可能な希釈空気の実流量が、前記蒸発燃料の濃度を前記所定濃度より低くさせるための前記希釈空気の所定流量より小さい場合、前記パージ通路へ導かれる前記パージガスの流量を減少側に変化させるように、前記第2流量変化手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記蒸発燃料の濃度を特定する濃度特定手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記特定された蒸発燃料の濃度が前記所定濃度より高い場合、前記希釈空気の流入量を増加側に変化させるように前記第1流量変化手段を制御し、前記蒸発燃料の濃度が前記所定濃度より低い場合、前記希釈空気の流入量を減少側に変化させるように前記第1流量変化手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記分岐通路が分岐する分岐位置よりも上流の前記吸気系に設けられて吸入空気流量を検出する吸入空気流量検出手段を更に備え、
    前記空気供給通路は、前記吸入空気流量検出手段よりも下流側でかつ前記分岐位置よりも上流側の前記吸気系から空気を取り出して、前記取り出された空気を前記パージ通路に流入させることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記吸入空気流量検出手段よりも下流側でかつ前記分岐位置よりも上流側に配置されて前記吸気系の一部をなすサージタンクを更に備え、
    前記空気供給通路は、前記サージタンクから空気を取り出して、前記取り出された空気を前記パージ通路へ流入させることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  6. 前記連通部と、前記空気供給通路と前記パージ通路との接続位置との間に設けられ、前記空気供給通路にて導かれた空気と前記パージ通路に導かれたパージガスとの混合を促進するための混合促進手段を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  7. 前記パージ通路が前記連通部と前記接続位置との間で蛇行することにより前記混合促進手段が構成されていることを特徴とする請求項6に記載の蒸発燃料処理装置。
  8. 複数の気筒群を夫々有する一対のバンクを含んでなる多気筒型の内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記バンク毎において、複数の気筒に夫々連通する複数の分岐通路と、
    前記バンク毎において、前記複数の分岐通路に夫々設けられ、前記複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、
    前記バンク毎において、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通するバランス通路と、
    前記一対のバンクの一方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積が前記バランス通路より小さい連通部と、
    前記一方のバンクにおいて、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを前記連通部へ導くパージ通路と、
    前記一方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、前記蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる空気供給通路と、
    前記一方のバンクにおいて、前記空気供給通路に設けられ、前記希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段と、
    前記第1流量変化手段によって変化可能な希釈空気の実流量が、前記蒸発燃料の濃度を前記内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度より低くさせるための前記希釈空気の所定流量より小さい場合、前記一対のバンクの他方のバンクに吸気される空気の吸気量を、前記所定流量と前記実流量との差である差分流量だけ減少させるように前記他方のバンクにおける複数のスロットル弁の開度を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  9. 前記制御手段は、前記他方のバンクに吸気される空気の吸気量が、前記他方のバンクの前記気筒内での燃焼が発生可能であることに応じて決定されることに加えて又は代えて前記他方のバンクで要求される空燃比に応じて決定される下限吸気量より大きくなるように、前記他方のバンクにおける複数のスロットル弁の開度を制御することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  10. 複数の気筒群を夫々有する一対のバンクを含んでなる多気筒型の内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記バンク毎において、複数の気筒に夫々連通する複数の分岐通路と、
    前記バンク毎において、前記複数の分岐通路に夫々設けられ、前記複数の気筒に夫々吸気される空気の吸気量を変化可能な複数のスロットル弁と、
    前記バンク毎において、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通するバランス通路と、
    前記バンク毎において、前記複数のスロットル弁の位置より下流側の位置で前記複数の分岐通路を互いに連通し、通路面積が前記バランス通路より小さい連通部と、
    前記一対のバンクの一方のバンクにおいて、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を含むパージガスを前記連通部へ導くパージ通路と、
    前記一方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、前記蒸発燃料を希釈するための希釈空気を前記パージ通路へ流入させる第1空気供給通路と、
    前記一対のバンクの他方のバンクにおいて、前記複数のスロットル弁の位置より上流側の吸気系から、上流空気を前記他方のバンクの前記連通部へ流入させる第2空気供給通路と、
    前記一方のバンクにおいて、前記第1空気供給通路に設けられ、前記希釈空気の流入量を変化可能な第1流量変化手段と、
    前記他方のバンクにおいて、前記第2空気供給通路に設けられ、前記上流空気の流入量を変化可能な第2流量変化手段と、
    前記蒸発燃料の濃度と前記内燃機関の運転状態に応じて決定される所定濃度との比較に基づいて、前記希釈空気の流入量を変化させるように前記第1流量変化手段を制御することに加えて、前記希釈空気の流入量と前記上流空気の流入量とを同一にさせるように前記第2流量変化手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  11. 前記燃料タンクから前記パージ通路へ導かれる前記パージガスの流量を変化可能な第2流量変化手段と、
    前記第2流量変化手段の下流側のパージ圧力を測定する圧力測定手段と、
    前記パージ圧力を前記内燃機関の運転状態に応じて推定する推定手段と
    を更に備え、
    前記制御手段は、前記圧力測定手段が故障した場合、前記希釈空気の流入量を一定値にさせるように前記第1流量変化手段を制御することを特徴とする請求項1から10のうちいずれか一項に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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