JP2009166116A - 鋼材精整処理設備および鋼材精整処理方法 - Google Patents

鋼材精整処理設備および鋼材精整処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼材の精整処理能力を向上できる新規な鋼材精整処理設備および鋼材精整処理方法を提供するものである。
【解決手段】鋼材を搬送する搬送ライン1に順次鋼材を装入した後、高負荷鋼材を当該搬送ライン1から取り出して高負荷鋼材処理部61,62,63,64で処理すると共に、低負荷鋼材を当該搬送ライン1から取り出して低負荷鋼材処理部83で処理する鋼材精整処理方法であって、前記高負荷鋼材および低負荷鋼材を前記搬送ライン60に装入するに際し、前記高負荷鋼材処理部61,62,63,64による前記高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が前記高負荷鋼材処理部で処理されている間に前記低負荷鋼材が搬送されるよう高負荷鋼材の連続装入本数および低負荷鋼材の連続装入本数を決定する。これによって、高負荷鋼材が前記高負荷鋼材処理部61で処理されている間の搬送ライン1の空き時間を有効に活用できるため、鋼材の精整処理能力を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製鉄所などにおいて圧延処理によって形成された丸棒などの鋼材を精整処理するための精整処理設備および鋼材精整処理方法に関するものである。
一般に、製鉄所において圧延処理によって形成された丸棒などの鋼材は、その後、鋼材精整処理設備に送られ、ここで表面疵などの探傷検査が行われた後、その表面疵などの程度に応じてグラインダーなどの研削機によってその表面疵が研削除去される。そして、研削処理後の鋼材はその処理によって表面疵が十分に除去されたか否かの表面検査が行われ、これに合格したものから順次出荷されるようになっている。
このように圧延処理後の鋼材を鋼材精整処理設備に送り、引き続きこの鋼材精整処理設備で精整処理を行うに際しては、圧延処理と精整処理との能力バランスの調整が重要となっており、このような調整方法として従来から様々な提案がなされている。
例えば以下の特許文献1では、材料をオンラインからオフラインへまたはその逆に移動することにより、各処理設備での材料切れや過負荷の発生を防止して圧延処理と精整処理との能力バランスを保つようにしている。
また、以下の特許文献2では、最適搬送タイムサイクルを演算することにより、精整設備の遊休や停滞を抑止するようにしている。
また、以下の特許文献3では、各設備より採取したデータをもとに仕掛係数を決定し、材料切れや過負荷が発生しない方法を提案している。
特開平11−285716号公報 特公平8−9050号公報 特開昭63−207414号公報
ところで、前記特許文献1に示すような方法では、圧延と精整の能力バランスを保つためには、圧延ロットの分割等圧延負荷の増大を招く仕様となっている。
また、前記特許文献2に示すような方法では、搬送タイムサイクルを調整して精整能力を向上するのは手入れ能率が搬送ピッチになっているものであり、手入れ負荷の高い材料に対しては改善とならない。
また、前記特許文献3に示すような方法では、製造実績から通常外仕様の発生率を予想して材料切れや過負荷を予想するが、記載のようなパラメータだけでは通常外仕様の発生率を的中させることは困難であると推定される。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、鋼材の精整処理能力を向上させることができる新規な鋼材精整処理設備および鋼材精整処理方法を提供するものである。
前記課題を解決するために請求項1の発明は、
鋼材を搬送する搬送ラインと、精整処理負荷が高い高負荷鋼材と精整処理負荷が低い低負荷鋼材とを選別して前記搬送ラインに装入する鋼材装入部と、前記搬送ラインで搬送中の鋼材を取り出して処理する鋼材処理部として高負荷鋼材処理部と低負荷鋼材処理部とを備え、前記鋼材装入部は、前記高負荷鋼材処理部による前記高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が前記高負荷鋼材処理部で処理されている間に前記低負荷鋼材を前記搬送ラインで搬送するように、高負荷鋼材の連続装入本数および低負荷鋼材の連続装入本数を決定することを特徴とする鋼材精整処理設備である。
このように高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部で処理されている間に、低負荷鋼材を搬送ラインに装入すれば、搬送ラインの空き時間が減ってその搬送ラインが有効活用されるため、設備全体の鋼材の精整処理能力を向上させることができる。
また、請求項2の発明は、
請求項1に記載の鋼材精整処理設備において、前記高負荷鋼材処理部は、前記高負荷鋼材の表面を研削してその表面疵を除去する複数の高負荷鋼材処理用グラインダーと、当該各高負荷鋼材処理用グラインダーと前記搬送ライン間で前記高負荷鋼材を搬送する搬送クレーンとを備えていることを特徴とする鋼材精整処理設備である。
このような構成によれば、搬送ラインを搬送されてきた複数の高負荷鋼材を搬送クレーンによって搬送ラインから取り出してその表面を複数の高負荷鋼材処理用グラインダーで同時に研削してその表面疵を除去した後、再び搬送ラインに戻すことができる。これによって複数の高負荷鋼材を纏めて処理することができる。
また、請求項3の発明は、
請求項1または2に記載の鋼材精整処理設備において、前記低負荷鋼材処理部は、前記低負荷鋼材の表面を研削してその表面疵を除去する低負荷鋼材処理用グラインダーと、前記搬送ラインで搬送される前記低負荷鋼材をオフラインテーブルに取り出す搬送クレーンと、前記オフラインテーブルに取り出された低負荷鋼材を前記低負荷鋼材処理用グラインダーに移動する移動クレーンとを備えていることを特徴とする鋼材精整処理設備である。
このような構成によれば、搬送ラインを搬送されてきた複数の低負荷鋼材を搬送クレーンによって搬送ラインから取り出してオフラインテーブルに取り出した後、そのオフラインテーブルに取り出した低負荷鋼材を移動クレーンによって低負荷鋼材処理用グラインダーに移動し、この低負荷鋼材処理用グラインダーによってその表面を研削してその表面疵を除去することができる。これによって、高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部のグラインダーによって処理されている間に低負荷鋼材を搬送ラインを介して低負荷鋼材処理部に搬送してそのグラインダーで処理することができる。
また、請求項4の発明は、
鋼材を搬送する搬送ラインに順次鋼材を装入した後、当該搬送ラインで搬送中の鋼材のうち、処理負荷が高い高負荷鋼材を当該搬送ラインから取り出して高負荷鋼材処理部で処理すると共に、当該搬送ラインで搬送中の鋼材のうち、処理負荷が低い低負荷鋼材を当該搬送ラインから取り出して低負荷鋼材処理部で処理するようにした鋼材精整処理方法であって、前記高負荷鋼材および低負荷鋼材を前記搬送ラインに装入するに際し、前記高負荷鋼材処理部による前記高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が前記高負荷鋼材処理部で処理されている間に前記低負荷鋼材が搬送されるよう、高負荷鋼材の連続装入本数および低負荷鋼材の連続装入本数を決定し、決定した連続装入本数の高負荷鋼材の連続装入と低負荷鋼材の連続装入とを交互に繰り返すことを特徴とする鋼材精整処理方法である。
このように高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部で処理されている間に、低負荷鋼材を搬送ラインに装入すれば、搬送ラインの空き時間が減ってその搬送ラインが有効活用されるため、設備全体の鋼材の精整処理能力を向上させることができる。
本発明によれば、高負荷鋼材の処理部と低負荷鋼材の処理部とを別個に設け、装入した高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部で処理されている間に、低負荷鋼材を搬送ラインに装入するように装入順が決定されるため、搬送ラインの空き時間が減ってその搬送ラインを有効活用することができる。これによって、鋼材精整処理設備による実質的な鋼材の精整処理能力が向上するため、鋼材の生産効率を向上することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明に係る鋼材精整処理設備100の実施の一形態を示した全体図である。
図において符号10は、クーリングベッド(冷却床)であり、図示しない圧延設備で圧延処理された丸棒状または角棒状の鋼材が、本発明に係る鋼材精整処理設備100の鋼材装入部50に対して次々と送られてくるようになっている。なお、このクーリングベッド10にはラベル貼付機11などが付設されており、個々の鋼材を識別するためにその端部にバーコードなどの識別用のラベルを貼り付けるようになっている。
鋼材装入部50には、クーリングベッド10から、例えばCr鋼等の精整負荷の高い鋼材と、表面状態の要求が厳しくなかったり圧延ままで表面状態が良好である等の精整負荷の低い鋼材との両方が送られてくる。ここでは、精整負荷の高い鋼材を高負荷鋼材、精整負荷の低い鋼材を低負荷鋼材と呼ぶ。低負荷鋼材は、クーリングベッド10から鋼材装入部50へ送られるが、一度この鋼材装入部50を通過して低負荷鋼材の仮置場51に置かれる。鋼材装入部50では、詳細は後述するが、予め定められた高負荷鋼材と低負荷鋼材との装入順制約に基づいて、クーリングベッド10から送られてくる高負荷鋼材と、仮置場51にある低負荷鋼材とを、所定の数量(本数)ずつ交互に搬送ライン1へと装入する。
搬送ライン1は、上流側からテーブル23,ローラコンベア30,搬入テーブル41,グラインダー搬入用ローラコンベア60からなり、この搬送ライン1に沿って種々の処理設備が設けられている。
テーブル23には、その途中に鋼材端面などに発生したバリを除去するバリ取り期1,個々の鋼材を識別するためのラベルリーダー22が設けてある。テーブル23を通過した鋼材を、ローラコンベア30を介して探傷部側40に送るようになっている。
また、ローラコンベア30には、ショットブラスト装置31が付設されており、このローラコンベア30で搬送されている鋼材の表面処理を行うようになっている。
探傷部40は、ローラコンベア30の端部から連続する搬入テーブル41に、表面疵の探傷を行う漏洩磁束探傷装置(MLFT)42と、内部疵の探傷を行う超音波探傷装置(AUT)43とが主に備えられており、ローラコンベア30を介して送られてきた個々の鋼材に対して、その表面疵および内部疵の有無およびその疵の位置や大きさなどを順次探傷するようになっている。なお、この探傷結果は、図示しない研削機制御装置などに入力されるようになっている。
また、この探傷部40には、作業員の遠隔操作などによって操縦可能な装入装置(図示せず)が設けられており、探傷検査後の搬入テーブル41上の鋼材をメインの搬送ライン1となるグラインダー搬入用ローラコンベア60に装入するようになっている。
このグラインダー搬入用ローラコンベア60(以下、単にローラコンベア60ともいう)には、高負荷鋼材処理設備として4台の高負荷鋼材処理設備が設けられている。すなわち、ローラコンベア60を挟んで4台の高負荷鋼材処理用グラインダー(第1グラインダー61,第2グラインダー62,第3グラインダー63,第4グラインダー64)が設けられている。そして、搬送クレーン(図示せず)によってローラコンベア60で搬送されている探傷後の鋼材のうち、手入れ負荷が高い高負荷鋼材を搬送ライン1から一旦取り出していずれかのグラインダー61,62,63,64によってその表面を研削してその表面疵を除去(精整)するようになっている。なお、この高負荷鋼材処理用グラインダー61,62,63,64によって精整された鋼材の大きさは、例えば丸棒の場合では90mmφ〜420mmφとなる。
また、このローラコンベア60には、オフラインテーブル70が設けられており、このローラコンベア60で搬送されている探傷後の鋼材のうち、手入れ負荷が低い通過材(低負荷鋼材)を搬送クレーンによって取り出して仮置きするようになっている。
また、このオフラインテーブル70には、図示しない鋼材移動クレーンが付設されており、このオフラインテーブル70に取り出した鋼材(低負荷鋼材)を、このローラコンベア60の下流側付近に設けられたラック71,71に移動するようになっている。
そして、さらにこのラック71,71には、図示しない鋼材取出用クレーンが設けられており、ラック71,71に一時的に保管された鋼材(低負荷鋼材)の全部または一部を取り出して付設の第2搬送ライン80に搬送するようになっている。
この第2搬送ライン80は、搬出入テーブル81に、低負荷鋼材搬送用ローラコンベア82と、低負荷鋼材処理用グラインダー(第5グラインダー)83と、マグナーなどと称される表面疵目視検査装置(MMT)84とを備えた構成となっている。
そして、鋼材取出用クレーンによって図中破線に示すようにラック71,71から取り出されてきた低負荷鋼材を搬出入テーブル81に搬入した後、ローラコンベア82によって第5グラインダー83に搬送し、ここでその表面疵を除去した後、マグナー84によって表面疵除去後の表面検査を行い、その検査に合格した低負荷鋼材を搬出入テーブル81から出荷用の台車85などに移動するようになっている。
一方、前記のローラコンベア60の下流側にも、同じくマグナーなどと称される別の表面疵目視検査装置(MMT)65と、搬出テーブル66とが付設されており、前記4台のグラインダー61,62,63,64によってその表面疵が除去された高負荷鋼材の表面検査を行い、その検査に合格した高負荷鋼材を搬出テーブル66を介して払出しライン90に払い出すようになっている。
なお、この払出しライン90は、払い出し用のローラコンベア91に複数の出荷用ラック92と、ピーリング装置93とを備えたものであり、出荷用の高負荷鋼材をそのままあるいはピーリング装置93によって適宜表面処理を施した後、出荷用ラック92に払い出すようになっている。
次に、このような構成をした鋼材精整処理設備100を用いた鋼材精整処理の一例を図1の全体構成図を参照しながら説明する。
前述のとおり、鋼材装入部50では、クーリングベッド10から送られてくる高負荷鋼材と、仮置場51にある低負荷鋼材とを所定の数量(本数)ずつ交互に搬送ライン1へと装入する。
図1の例では高負荷処理鋼材処理部としては4台の高負荷処理設備、すなわち第1グラインダー61,第2グラインダー62,第3グラインダー63,第4グラインダー64を有している。従って、初期状態(搬送ライン1に被処理鋼材が1本もない状態)から高負荷鋼材を搬送ライン1への高負荷鋼材を装入するとき4本までは高負荷鋼材を装入したとしても第1〜第4グラインダーへと順次鋼材を送り込むことができるので搬送ライン1内で鋼材が停止することはない。5本目の鋼材として高負荷鋼材が装入されていると、1本目〜4本目の鋼材の精整処理が5本目の鋼材の高負荷処理部への到達までに終了しない場合には5本目の鋼材が高負荷処理部の前で停止することとなる。
本発明では、高負荷処理部の処理能力が高負荷処理部よりも上流側のいずれの設備の処理能力よりも小さいことを前提としている。つまり、図1の鋼材精整処理設備100を例にすると鋼材装入部50,バリ取り機21、ラベルリーダー22、ショットブラスト装置31,漏洩磁束探傷装置(MLFT)42,超音波探傷装置(AUT)43の処理能力やローラコンベア30、搬入テーブル41,グラインダー搬入用ローラコンベア60の搬送能力は第1〜第4グラインダー61,62,63,64の処理能力の合計よりも大きい。従って、高負荷処理材を連続して5本以上装入すると高負荷鋼材は高負荷処理部の前で滞留することになる。
そこで、本発明では低負荷鋼材専用の精整設備として低負荷鋼材処理部を別途設けておき、また、低負荷鋼材処理部へと送り込むための搬送ライン1からの低負荷鋼材の払い出し時間を高負荷鋼材処理部の処理時間より短い時間で可能としておいた上で、さらに鋼材装入部50が5本目として低負荷鋼材を装入する。5本目として装入された低負荷鋼材は、バリ取り機21,ラベルリーダー22、ショットブラスト装置31、漏洩磁束探傷装置(MLFT)42,超音波探傷装置(AUT)43で各処理が施された後、図1中破線矢印で示すようにオフラインテーブル70に取り出され、ラック71,71を経て、第2搬送ライン80に搬送される。そして、第2搬送ライン80に設けた低負荷処理鋼材部、すなわち第5グラインダー83により処理される。グラインダー搬入用ローラコンベア60からオフラインテーブル70への払い出し時間は、各高負荷処理設備(第1〜第4グラインダー)の処理時間よりも短く、また、低負荷鋼材は精整負荷が小さい鋼材であるため、第5グラインダー83による精整処理時間は第1〜第4グラインダーによる高負荷鋼材の処理時間よりも短くなる。5本目のオフラインテーブルに取り出す間に第1〜第4グラインダー61,62,63,64のいずれかの精整処理が完了するのであれば、6本目として高負荷鋼材を装入しておいてもよいが、6本目が高負荷処理部に到達するまでに第1〜第4グラインダー61,62,63,64のいずれの精整処理も完了していないのであれば、6本目としても低負荷鋼材を装入しておく。このように低負荷鋼材の装入を繰り返す。第1〜第4グラインダー61,62,63,64のいずれかの完了が見込まれる時刻にちょうど次の高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部に搬送されてくるように次の高負荷鋼材は装入するようにする。
具体的には、例えば装入順制約として、高負荷鋼材の連続装入本数を高負荷処理部のグラインダー台数と同じ値に決めておき、高負荷鋼材を連続装入した後の低負荷鋼材の連続装入本数を以下の(1)式に示すように、
(各高負荷処理設備の処理時間/本)÷T(低負荷鋼材の払い出し時間/本)…(1)
とすればよい。ここで、T(各高負荷処理設備の処理時間/本)とは、第1〜第4の各グラインダーにおける高負荷鋼材1本あたりの処理時間であり、T(低負荷鋼材の払い出し時間/本)とは、超音波探傷装置(AUT)43で各処理が施された低負荷鋼材1本をグラインダー搬入用ローラコンベア60からオフラインテーブル70へと払い出すのに要する時間である。T(各高負荷処理設備の処理時間/本)については、高負荷処理部よる高負荷鋼材の処理時間として予想する値であるが、過去の操業実績に基づいて決定しておけばよく、装入する高負荷鋼材の種類や寸法に応じて1本あたりの高負荷処理設備の処理時間を変更するようにしておいてもよいし、全高負荷鋼材の処理実績から、1本あたりの平均処理時間をT(各高負荷処理設備の処理時間/本)として設定しておいてもよい。T(低負荷鋼材の払い出し時間/本)については、低負荷鋼材を搬送クレーン等を用いてテーブルローラ60上から降ろす時間であるので設備仕様(テーブルローラ送り速度、クレーン搬出速度等)に基づいて決めておくこともできるし、過去の実績を勘案して適当な値に定めておいてもよい。
このように高負荷鋼材と低負荷鋼材の装入順制約を設けることで、高負荷鋼材処理部で処理中には次の高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部に送られてくることが防止できる。
なお、図1の例の場合のように1つの搬送ライン1に対して高負荷処理設備(グラインダー)が複数存在する場合には、同時に各グラインダーに高負荷鋼材を導入するのは不可能であり、前述の例では4本目の高負荷鋼材を高負荷処理設備で精整処理を開始した時点では1本目の高負荷鋼材の精整処理はある程度進んでいる。よって、5本目の低負荷鋼材の払い出しを開始する際には、1本目の高負荷鋼材の精整処理はある程度進んでいることとなるから前述の(1)式で求められる本数の低負荷鋼材を5本目以降に連続して装入すると1本目の高負荷鋼材の精整処理が終了した時点で、低負荷鋼材の払い出しが終了していない事態が生ずる。よって、低負荷鋼材の連続装入本数を上記(1)式で求められる値に対して、以下の(2)式のように補正係数αで補正するようにしてもよい。
÷T×α…(2)
αとして1未満の適当な数値を入力しておき、1本目の高負荷鋼材の精整処理完了時に連続装入した低負荷鋼材のうち最後に装入した鋼材の払い出しが終わるようにしておけばよい。
このように本発明によれば、Cr鋼などの精整処理に時間や手間を要する高負荷鋼材が高負荷鋼材処理部にて処理されている間に、精整処理に時間や手間が掛からない低負荷鋼材を搬送し、低負荷鋼材処理部へと送り込むようにしたので搬送ライン1の空き時間が減ってその搬送ライン1を有効活用することができる。
これによって、鋼材精整処理設備100による実質的な鋼材の精整処理能力が向上するため、鋼材の生産効率を向上することができる。
図2は、前述したようにこの搬送ライン1の搬入端側で行われるMLFT(表面疵探傷機)によるCr鋼(高負荷鋼材)の表面疵探傷処理と、この搬送ライン1の搬出端端側で行われるMMT(マグナー)によるCr鋼(高負荷鋼材)の検査処理と、この搬送ライン1の途中で行われる4台ある高負荷鋼材処理用グラインダー61〜64による研削処理との各単体処理効率を示したものである。
図示するように、MLFTによるCr鋼の表面疵探傷処理能率とMMTによるCr鋼の検査処理能率に比べて高負荷鋼材処理用グラインダー61〜64による研削処理能率は低いため、この高負荷鋼材処理用グラインダー61〜64による研削処理が、処理の流れ全体の中でいわゆるボトルネックとなっていた。
これに対し、本発明ではこの搬送ライン1に低負荷鋼材処理専用の搬送ライン80を付設し、高負荷鋼材処理用グラインダー61〜64が全て稼働して搬送ライン1が空いている間にその低負荷鋼材を装入する(ミックス装入)ようにしたことから、探傷機による表面疵検査能率とグラインダーの研削処理能率との差をカバーすることが可能となり、効率的な鋼材精整処理を実施することができる。
なお、本実施の形態では、4台のCr鋼用グラインダー61〜64と1台の低負荷鋼材用グラインダー83とを組み合わせて用いた例で説明したが、これらの台数はこれに限定されるものでなく、適宜増減してもよい。
本発明に係る鋼材精整処理設備100の構成例を示す全体図である。 MLFTによる高負荷鋼材の表面疵探傷処理と、MMTによる高負荷鋼材の検査処理と、高負荷鋼材用グラインダーによる研削処理との各単体効率との関係などを示したグラフ図である。
符号の説明
100…鋼材精整処理設備
1…搬送ライン
40…探傷部(鋼材装入部)
42…漏洩磁束探傷装置(MLFT)
43…超音波探傷装置(AUT)
50…鋼材装入部
60…グラインダー搬入用ローラコンベア
61〜64…高負荷鋼材用グラインダー(高負荷鋼材処理部)
65…高負荷鋼材検査用マグナー
80…第2搬送ライン
83…低負荷鋼材用グラインダー(低負荷鋼材処理部)
84…高負荷鋼材検査用マグナー

Claims (4)

  1. 鋼材を搬送する搬送ラインと、精整処理負荷が高い高負荷鋼材と精整処理負荷が低い低負荷鋼材とを選別して前記搬送ラインに装入する鋼材装入部と、前記搬送ラインで搬送中の鋼材を取り出して処理する鋼材処理部として高負荷鋼材処理部と低負荷鋼材処理部とを備え、
    前記鋼材装入部は、前記高負荷鋼材処理部による前記高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が前記高負荷鋼材処理部で処理されている間に前記低負荷鋼材を前記搬送ラインで搬送するように、高負荷鋼材の連続装入本数および低負荷鋼材の連続装入本数を決定することを特徴とする鋼材精整処理設備。
  2. 請求項1に記載の鋼材精整処理設備において、
    前記高負荷鋼材処理部は、前記高負荷鋼材の表面を研削してその表面疵を除去する複数の高負荷鋼材処理用グラインダーと、当該各高負荷鋼材処理用グラインダーと搬送ライン間で前記高負荷鋼材を搬送する搬送クレーンとを備えていることを特徴とする鋼材精整処理設備。
  3. 請求項1または2に記載の鋼材精整処理設備において、
    前記低負荷鋼材処理部は、前記低負荷鋼材の表面を研削してその表面疵を除去する低負荷鋼材処理用グラインダーと、前記搬送ラインで搬送される前記低負荷鋼材をオフラインテーブルに取り出す搬送クレーンと、前記オフラインテーブルに取り出された低負荷鋼材を前記低負荷鋼材処理用グラインダーに移動する移動クレーンとを備えていることを特徴とする鋼材精整処理設備。
  4. 鋼材を搬送する搬送ラインに順次鋼材を装入した後、当該搬送ラインで搬送中の鋼材のうち、処理負荷が高い高負荷鋼材を当該搬送ラインから取り出して高負荷鋼材処理部で処理すると共に、当該搬送ラインで搬送中の鋼材のうち、処理負荷が低い低負荷鋼材を当該搬送ラインから取り出して低負荷鋼材処理部で処理するようにした鋼材精整処理方法であって、
    前記高負荷鋼材および低負荷鋼材を前記搬送ラインに装入するに際し、前記高負荷鋼材処理部による前記高負荷鋼材の処理時間を予想し、高負荷鋼材が前記高負荷鋼材処理部で処理されている間に前記低負荷鋼材が搬送されるよう、高負荷鋼材の連続装入本数および低負荷鋼材の連続装入本数を決定し、決定した連続装入本数の高負荷鋼材の連続装入と低負荷鋼材の連続装入とを交互に繰り返すことを特徴とする鋼材精整処理方法。
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