JP2009164311A - 発光素子搭載用基板およびその製造方法およびそれを用いた発光装置 - Google Patents

発光素子搭載用基板およびその製造方法およびそれを用いた発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の表面における可視光領域の光の反射率が高く、低抵抗性金属から成る導電体層をポストファイヤ法により形成することのできる高反射性セラミックス焼結体を用いた発光素子搭載用基板を提供する。
【解決手段】原料粉体と、有機質バインダーとを混合したものを成形した後、焼成して成るセラミックス焼結体から成る基体を有する発光素子搭載用基板であって、原料粉体は、セラミックス原料と、セラミックス焼結体の内部において可視光領域の光の散乱を促進する散乱体とを含有し、セラミックス原料は、ホウ珪酸ガラス原料と、アルミナとを含有し、散乱体は、五酸化ニオビウム,酸化ジルコニウム,五酸化タンタル,酸化亜鉛から選択される少なくとも1種であり、セラミックス焼結体は、同時焼成された第1の導電体層と、ポストファイヤ法により形成された第2の導電体層とを備えることを特徴とする発光素子搭載用基板による。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面における可視光領域の光の反射率が高い発光素子搭載用基板およびその製造方法およびそれを用いた発光装置に関する。
従来、半導体発光素子(LED)を搭載するための基板材料として高反射性を有する白色のセラミック焼結体が注目されており、このような白色セラミックを用いた発光素子搭載用基板やパッケージ等に関する発明がいくつか開示されている。
以下に、従来技術に係る「発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオード」について説明する。
特許文献1に記載される「発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオード」は、アルミナセラミックスを用いた発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオードに関するものであり、具体的には、発光ダイオード素子を実装するためのベース体の上部に、反射面を有する開口を形成したカバー体を貼着された発光ダイオード用パッケージにおいて、ベース体及びカバー体を気孔直径が0.10〜1.25μmのアルミナセラミックス又は気孔率が10%以上のアルミナセラミックスを用いて形成したことを特徴とするものである。
上記構成の特許文献1に記載の発明によれば、特に原料中におけるアルミナの重量比率を96%以上とすることで、製造されるアルミナセラミックスの表面における反射率を、測定基準であるBaSO4を塗布した球体の表面における反射率に近似させることができるという効果を有する。
また、特許文献2には「発光装置」という名称で、放熱性が高く、発光素子が発光する光を外部に均一に効率よく放射させ、光の強度分布や照度分布が安定した光学的特性が得られ、また、クラック等の不良を低減した高品質な発光素子収納パッケージ等関する発明が開示されている。
特許文献2に記載の発明には、基板や反射部材に、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、酸化ジルコニウム質焼結体(ジルコニアセラミックス)、酸化イットリウム質焼結体(イットリアセラミックス)、または酸化チタン質焼結体(チタニアセラミックス)から成る白色系のセラミックスを用いたことを特徴とするものも含まれる。
上記構成の特許文献2に記載の発明によれば、基板や反射部材の表面における可視光領域の光を高効率で反射させることができ、発光装置の発光効率を高めることができる。
特開2006−287132号公報 特開2006−237557号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明によれば、可視光領域の光を高効率で反射することができるものの焼成温度が1500℃以上と高く、製造コストがかさむという課題があった。
また、当該発明に係るアルミナセラミックスは、ガラスセラミックスと比較して、基板材料の誘電率が高く、また、基板材料と導電体を同時焼成させるためにはW,Mo等の高融点金属を用いる必要があり、信号の伝送損失を低減し難いという課題があった。
また、焼成時の収縮に伴う変形やゆがみの発生を無視することができず、導電体からなる回路配線を高いピッチ精度を維持しながら形成することは困難であった。
従って、特に、ワイヤボンディング法による基板材料上の導電体と発光素子との接続には適さないという課題があり、発光効率の高い発光装置を安価に提供し難いという課題もあった。
また、特許文献2に記載の発明においても、可視光領域の光を高効率で反射することができるものの、特許文献2に記載の白色系セラミックスの結晶化度は50%以上である。
このことはすなわち、焼成済みのセラミックス中に多量の未結晶状態のガラス質成分が含有されることを意味しており、例えば、一般的なアルミナセラミックスと同様に、焼成済みのセラミックスに導電体層を後付で形成すること、すなわち、ポストファイヤ法による導電体層の形成が難しいという課題があった。
このため、特許文献2に記載の白色系セラミックスの表面に高精度に導電体層を形成することが難しいという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、表面における可視光領域の光の反射率が高く、大気中の化合物等による変色や紫外線による劣化が生じる恐れがない発光素子搭載用基板およびその製造方法およびそれを用いた発光装置を提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1記載の発明である発光素子搭載用基板は、原料粉体と、有機質バインダーとを混合したものを成形した後、焼成して成るセラミックス焼結体から成る基体を有する発光素子搭載用基板であって、原料粉体は、セラミックス原料と、セラミックス焼結体の内部において可視光領域の光の散乱を促進する散乱体とを含有し、セラミックス原料は、ホウ珪酸ガラス原料と、アルミナとを含有し、散乱体は、五酸化ニオビウム,酸化ジルコニウム,五酸化タンタル,酸化亜鉛から選択される少なくとも1種であり、セラミックス焼結体は、その内部と表面に配線層を形成するそれぞれ第1の導電体層と第2の導電体層を備え、第1の導電体層はセラミックス焼結体と同時焼成されたものであり、第2の導電体層はセラミックス焼結体を焼成した後に形成されたものであることを特徴とするものである。
上記構成の発光素子搭載用基板において、粉体原料を構成する散乱体は、700℃〜1100℃の低温条件下において焼成された場合でも白色が維持されるので、請求項1に記載のセラミックス焼結体の内部において可視光領域の光を拡散反射させるという作用を有する。
また、粉体原料を構成するセラミックス原料において、ホウ珪酸ガラス原料は焼成時に溶融して骨材であるアルミナ及び散乱体をその内部に内在させると同時に、セラミックス焼結体の内部において散乱体と同様に可視光領域の光の拡散反射を促進するアノーサイトを析出するという作用を有する。また、ホウ珪酸ガラス原料は、焼結助剤としても作用する。
さらに、請求項1に記載のセラミックス焼結体をホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体とにより構成することで、基板として用いた際に誘電率の低いガラスセラミックスを形成させるという作用を有する。
また、この時、請求項1に記載のセラミックス焼結体の結晶化率をほぼ100%にすることで、請求項1に記載のセラミックス焼結体を焼成した後に再焼成による導電体層の形成を可能にするという作用を有する。つまり、ポストファイヤ法による第2の導電体層の形成を可能にするという作用を有する。
さらに、請求項1に記載のセラミックス焼結体は、700〜1100℃の温度条件下で焼結するため、Ag系、Cu系、Au系の低抵抗性を有する低融点金属から成る第1の導電体層の同時焼成を可能にするという作用を有する。
そして、この第1の導電体層は、セラミックス焼結体の内部に電気信号を導通させるという作用を有する。
この結果、請求項1に記載のセラミックス焼結体は、その内部に白色度が高い状態で維持された散乱体及びアノーサイトを内包して可視光領域の光の内部における拡散反射を促進するという作用を有する。従って、請求項1に記載のセラミックス焼結体の表面における可視光領域の光の反射率を高めるという作用を有する。
また、アノーサイトは、衝撃に強く、かつ、熱膨張係数が小さいので、請求項1に記載のセラミックス焼結体を、発光素子を搭載する基板として用いた際に、その機械的強度を高めると同時に、昇降温が繰り返された場合でも亀裂の発生等の不具合が生じるのを妨げるという作用を有する。
さらに、請求項1に記載のセラミックス焼結体の表面にポストファイヤ法により第2の導電体層を形成することで、ピッチ精度が高く、かつ、セラミックス焼結体との接合強度が高く、しかも、電気信号の伝送損失の少ない第2の導電体層を形成させるという作用を有する。
請求項2記載の発明である発光素子搭載用基板は、請求項1に記載の発光素子搭載用基板であって、第1の導電体層は、原料粉体を含有することを特徴とするものである。
上記構成の発光素子搭載用基板は、請求項1に記載の発明と同じ作用に加え、第1の導電体層に原料粉体を含有させることで、焼成時の第1の導電体層の収縮スピードを、原料粉体と有機質バインダーから成るセラミックス成形体の収縮スピードに近づけるという作用を有する。
請求項3記載の発明である発光素子搭載用基板は、請求項1又は請求項2に記載の発光素子搭載用基板であって、発光素子搭載用基板は、少なくとも1のサーマルビアを備えることを特徴とするものである。
上記構成の発光素子搭載用基板は、請求項1又は請求項2に記載の発明と同じの作用に加え、サーマルビアは、請求項3に記載の発光素子搭載用基板上に発光素子を搭載した際に、その発光に伴って生じた熱を、発光素子が搭載される面と対向する面に放熱するという作用を有する。
請求項4記載の発明である発光素子搭載用基板は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板であって、発光素子搭載用基板は、その上面に発光素子を搭載するための凹部を少なくとも1つ備えることを特徴とするものである。
上記構成の発光素子搭載用基板は、請求項1乃至請求項3に記載のそれぞれの発明と同じ作用に加え、基体の上面に形成される凹部は、その内部に発光素子を収容するという作用を有する。
また、凹部の内側面は、反射体を設けた場合の反射面と同じ作用を有し、発光素子から放射される光が基体の平面方向に拡散して減衰するのを妨げるという作用を有する。つまり、発光素子から放射される可視光領域の光を凹部の内側面において高効率で反射するという作用を有する。
請求項5記載の発明である発光装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板を用いたことを特徴とするものである。
上記構成の発光装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板を用いたものであり、請求項1乃至請求項5のそれぞれの発明と同じ作用に加え、発光素子から発せられる光を基体の上面において高効率で反射するという作用を有する。
この結果、請求項5に記載の発光装置から放射される光の照度を高めるという作用を有する。
請求項6記載の発明である発光素子搭載用基板の製造方法は、原料粉体と、有機質バインダーとを混合してなるスラリー状物質をセラミックグリーンシートに加工する第1の工程と、この第1の工程の後に、セラミックグリーンシートの内部と表面に導電ペーストを用いて第1の導電体層となる配線層を形成する第2の工程と、この第2の工程の後に、セラミックグリーンシートを積層して熱と圧力を加えて圧着する第3の工程と、この第3の工程の後に、加熱圧着されたセラミックグリーンシートから成る積層体を700〜1100℃の温度条件下において焼成してセラミックス焼結体と第1の導電体層を同時焼成させる第4の工程と、この第4の工程の後に、セラミックス焼結体の表面に導電ペーストを印刷して前記セラミックス焼結体の焼成温度以下の温度条件下において再焼成して第2の導電体層を形成する第5の工程とを有し、原料粉体は、セラミックス原料と、このセラミックス焼結体の内部において可視光領域の光の散乱を促進する散乱体とからなり、セラミックス原料は、ホウ珪酸ガラス原料と、アルミナとを含有し、散乱体は、五酸化ニオビウム,酸化ジルコニウム,五酸化タンタル,酸化亜鉛から選択される少なくとも1種であることを特徴とするものである。
上記構成の発光素子搭載用基板の製造方法において、第1の工程は、原料粉体と有機質バインダーとを混合したものからテープ状(シート状)のセラミックス成形体を形成させるという作用を有する。
また、第2の工程は、第1の工程において形成されたセラミックグリーンシートの内部及び表面に第1の導電体層となる配線層を形成させるという作用を有する。
さらに、第3の工程は、その内部及び表面に第1の導電体層となる配線層が形成されたセラミックグリーンシートを積層して、セラミックグリーンシートの仮積層体を形成させるという作用を有する。
この第3の工程の後の第4の工程は、上記セラミックグリーンシートの仮積層体を焼成して、結晶化率がほぼ100%のガラスセラミックスを形成させると同時に、その内部に収容される第1の導電体層を同時焼成させるという作用を有する。また、上記セラミックグリーンシートを焼成して成るセラミックス焼結体の結晶化率をほぼ100%とすることで、ポストファイヤ法による第2の導電体層の形成を可能にするという作用も有する。
また、第4の工程において、セラミックス焼結体の内部に析出する多量のアノーサイトは、セラミックス焼結体の内部に分散された状態で内包される散乱体と共同して可視光領域の光の拡散反射を促進するという作用を有する。
さらに、アノーサイトは、衝撃に強く、かつ、熱膨張係数が小さいので、請求項6に記載の発光素子搭載用基板の製造方法により製造されたセラミックス焼結体を、発光素子を搭載するための基板として用いた際に、その機械的強度を高めると同時に、昇降温が繰り返された場合でも亀裂の発生等の破損が生じるのを妨げるという作用を有する。
また、第5の工程は、第4の工程において焼成されたセラミック焼結体の表面に、高いピッチ精度を有する第2の導電体層を形成させるという作用を有する。
本発明の請求項1記載の発明においては、セラミックス原料の母材としてLTCC(低温焼成セラミックス基板)の原料であるホウ珪酸ガラス原料を用いることで、700℃〜1100℃の温度条件下において焼成することができ、高効率で可視光領域の光を反射することができるセラミックス焼結体を形成させることができるという効果を有する。
また、請求項1に記載のセラミック焼結体は、高反射性セラミックスとして知られるアルミナセラミックス(焼成温度は1500℃以上)に比べて大幅に低い温度で焼結させることができるので、低融点金属であり低抵抗性を有するAg系、Cu系、Au系金属から成る第1の導電体層を同時焼成させることができるという効果を有する。
従って、電気信号の伝送損失の少ない発光素子搭載用基板を提供することができるという効果を有する。
また、請求項1に記載のセラミックス焼結体はガラスセラミックスの一種であり、特にその結晶化率をほぼ100%とした場合、より具体的には、請求項1に記載のセラミックス焼結体をその熱膨張係数を測定した際にガラス転移点がない状態とした場合、焼成後に再度加熱処理(再焼成)を行った場合でもその寸法変化がほとんど起こらないので、その表面にポストファイヤ法により低抵抗性を有する低融点金属から成る第2の導電体層を形成することができるという効果を有する。
さらに、この第2の導電体層を、ポストファイヤ法により導電体層を形成した場合、導電体層のピッチ精度を極めて高いものにすることができるという効果を有する。
加えて、焼成済みの請求項1に記載のセラミックス焼結体の内部にはガラス質成分が含まれるので、再焼成時にこのガラス質成分が第2の導電体層中にしみ出すことで第2の導電体層の接合強度を高めることができる。
この場合、焼成済みのセラミックス焼結体の表面上に印刷される導電ペースト中に、接合強度を向上させる目的で含有させるホウ珪酸ガラス原料を含むガラス原料や、原料粉体の量を最小限度にすることができるので、ポストファイヤ法により形成される第2の導電体層中に含まれる絶縁物の量を少なくすることができる。
よって、第2の導電体層の電気抵抗を低減することができるという効果を有する。
また、請求項1に記載のセラミックス焼結体(基体)の内部に析出するアノーサイトは、基体の内部に分散されるアルミナ粒子や散乱体と共同して可視光領域の光の反射率を向上させるという効果を有する。この結果、請求項1に記載の基体自体を高反射性材料にすることができるという効果を有する。
さらに、アノーサイトの熱膨張係数は一般に5.0×10−6〜3.2×10−6程度であり、アルミナセラミックスや窒化アルミニウム焼結体に比べて小さいので、請求項1に記載の基体にこのようなアノーサイトを含有させることで、基体の上面に発光素子を搭載した際に、発光素子の発光や点灯に伴って基体に昇降温が繰り返された場合でも、基体に亀裂の発生等の不具合が生じるのを防止することができるという効果を有する。また、請求項1に記載の基体の機械的強度を高めることができるという効果も有する。
加えて、請求項1に記載のセラミックス焼結体は、一旦焼成した後に酸化雰囲気中又は還元雰囲気中又は中性雰囲気中再焼成した場合でも黄変等による反射率の低下が生じないという優れた性質を有している。
従って、請求項1に記載の発明によれば、基体の表面における可視光領域の光の反射率を高くすることができ、しかも、このような高反射性を有する基板が大気中の化合物等によって変色したり、紫外線によって劣化する恐れがなく、かつ、十分な機械的強度を備え、しかも、ピッチ精度が高くて電気信号の伝送損失の少ない導電体層を備えた発光素子搭載用基板を提供することができるという効果を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明と同じ効果に加え、第1の導電体層に原料粉体を含有させることで、請求項2に記載のセラミックス焼結体と第1の導電体層を700〜1100℃の温度条件下において同時焼成することができるという効果を有する。
また、この時、セラミックス成形体の収縮スピードと、第1の導電体層となる導電ペーストの収縮スピードを近づけることができるので、これらの接触部分に過剰な応力が発生するのを抑制することができるという効果を有する。
従って、長期間使用した場合でも、セラミックス積層体の剥離や亀裂の発生等が生じ難い耐久性を有する発光素子搭載用基板を提供することができるという効果を有する。
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のそれぞれの発明と同じ効果に加え、サーマルビアを備えることで、請求項3に記載の発光素子搭載用基板の放熱性を向上させることができるという効果を有する。
従って、請求項3記載の発光素子搭載用基板に発光素子を搭載して製品とした場合に、発光素子の発光に伴う温度上昇により製品に不具合が生じるのを防止することができるという効果を有する。
この結果、請求項3記載の発光素子搭載用基板の耐久性を向上することができるという効果を有する。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のそれぞれの発明と同じ効果に加え、基板の上面に発光素子を収容するための少なくとも1つの凹部を備えることで、求項4記載の発明のみで高反射性材料から成る反射体を備えた発光素子搭載用基板と同じ効果を発揮させることができるという効果を有する。
この結果、請求項4記載の発明においては、基体上に高反射性材料から成る反射体を接合する手間を省くことができると同時に、反射体そのものの原材料費を削減することができるという効果を有する。
しかも、反射体と基体とが高反射性材料により一つの構成として形成されるので、請求項4に記載の基体に発光素子を搭載した際に、その発光や消灯に伴って昇降温が繰り返された場合でも反射体と基体の接合部分に亀裂が生じたり、これらが剥離する等の不具合が全く生じない。
従って、請求項4に記載の発明によれば、長期間使用された場合でも不具合の生じ難い高品質な発光素子搭載用基板を安価に提供することができるという効果を有する。
本発明の請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板を用いた発光装置であり、請求項1乃至請求項4に記載のそれぞれの発明と同じ効果を有する。
また、発光素子から発せられる光を基体の上面において高効率で反射することができるので、請求項5に記載の発光装置から放射される光の照度を高めることができるという効果を有する。
この結果、請求項5に記載の発光装置の発光効率を向上させることができるので、節電効果も期待できる。
本発明の請求項6記載の発明は、請求項1に記載の発明を方法の発明として捉えたものであり、請求項6に記載の方法によれば、基体の表面における可視光領域の光の反射率が高く、しかも、このような高反射性を有する基板が大気中の化合物等によって変色したり、紫外線によって劣化する恐れがなく、かつ、十分な機械的強度を備え、しかも、ピッチ精度が高くて電気信号の伝送損失の少ない第1及び第2の導電体層を備えた発光素子搭載用基板を製造することができるという効果を有する。
また、請求項6に記載の発明によれば、セラミックス焼結体の焼成温度を700〜1100℃とすることができ、従来のアルミナセラミックスや、窒化アルミニウム焼結体を製造する場合と比較して、製造コストを安価にすることができるという効果を有する。
さらに、セラミックス焼結体の内部に配線層として作用する第1の導電体層を同時焼成により形成することで、複雑な配線回路をセラミックス焼結体の内部にコンパクトに収納することができるので、請求項7記載の方法により製造される発光素子搭載用基板を小型化することができるという効果を有する。
また、第2の工程において形成されたセラミックグリーンシートの仮積層体を、特に、焼成時に平面方向の寸法変化が生じない拘束用グリーンシートの間に挟んだ状態で焼成する方法である平面無収縮法により焼成する場合、セラミックグリーンシートの仮積層体の表面には導電ペーストが印刷されていないので、拘束用グリーンシートとセラミックグリーンシートの仮積層体との密着性を高めることができる。よって、第3の工程により焼成されるセラミック焼結体の平面方向における寸法精度を大幅に向上させることができるという効果を有する。
また、第3の工程において焼成されたセラミックス焼結体の結晶化率をほぼ100%とすることで、焼成済みのセラミックス焼結体の表面にポストファイヤ法により第2の導電体層の形成を可能にすることができるという効果を有する。
そして、第3の工程において焼成された寸法精度の高い平板状のセラミックス焼結体の表面に第2の導電体層をポストファイヤ法により形成することで、第2の導電体層のピッチ精度も高くすることができるという効果を有する。
この結果、発光素子の発光効率を高めることができ、かつ、電気信号の伝送損失の少ない導電体層を有し、しかも、そのピッチ精度が高くて高品質な発光素子搭載用基板を安価に提供することができるという効果を有する。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光装置の実施例について説明する。
本発明の実施例1に係る発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光装置について図1乃至図4を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項1乃至請求項3、請求項5、請求項6に対応。)
実施例1に係る発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光装置は、発光素子を搭載するための絶縁性の基体に、高反射性を付与したガラスセラミックスを用いることで、その製造コストを低減しながら、基体の表面において可視光領域の光を高効率で反射させることができ、かつ、大気中の化合物等との反応による高反射性能の低下や、紫外線による劣化が生じる恐れがない発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光装置である。
また、この基体を構成するセラミックス焼結体は、ガラスセラミックスであり、その結晶化率をほぼ100%とすることで、ポストファイヤ法による導電抵抗の低い低融点金属から成る導電体層を形成が可能となる。また、この場合、導電体層のピッチ精度を大幅に向上させながら、その接合強度も高めることができる。
従って、実施例1に係る発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光装置は、ピッチ精度の高く、伝送損失の少ない導電体層を備えた高品質な発光素子搭載用基板、発光装置である。
図1(a)は本発明の実施例1に係る発光素子搭載用基板の断面図であり、(b)はそれを用いた発光装置の断面図である。
図1(a)に示すように、実施例1に係る発光素子搭載用基板1は、高反射性を有し、かつ、絶縁性を有するガラスセラミックスであるセラミックス焼結体12から成る平板状の基体2を複数積層してなるセラミックス積層体34の上面34aに、導電体層5a〜5cを備え、下面34bに外部から電力を供給するための端子33及び、セラミックス積層体34から熱を放熱するための導電体層5eを備えるものである。
また、セラミックス積層体34を構成する基体2,2の間には、回路配線として作用する導電体層5dが形成され、各層の導電体層5d同士を電気的に接続するため、基体2を貫通するビア26が形成されてその内部にも導電体層5dが充填されている。
さらに、図示しない発光素子10を接合する導電体層5bの真下には、セラミックス積層体34を貫通する少なくとも1のサーマルビア27が形成されて、放熱材料として導電体層5dが充填されている。
なお、実施例1に係る発光素子搭載用基板1においては、サーマルビア27に充填される導電体層5dに連続してセラミックス積層体34の下面34bに導電体層5eが形成されているが、この導電体層5eは、必ずしも設ける必要はなく、実施例1に係るセラミックス積層体34において放熱体として作用している。
また、セラミックス積層体34の内部に収容される導電体層5dは、基体2との同時焼成により形成され、セラミックス積層体34の表面である上面34aや下面34bに形成される導電体層5a〜5c,5e、及び端子33は、焼成済みのセラミックス積層体34にポストファイヤ法により形成されたものである。
なお、セラミックス積層体34の上面34aに形成される導電体層5b,5cはそれぞれ図示しない発光素子や、反射体を接合するための接合材3,4として作用する。
そして、セラミックス積層体34の上面34aには、導電体層5b(接合材3)及び導電体層5aにより、少なくとも1つの搭載部6が形成されている。
図1(a)には、セラミックス積層体34の上面34a上に複数の搭載部6を設けた場合を例に挙げているが、搭載部6の数は1つであってもよい。以下に示す実施例2に係る発光素子搭載用基板や、発光装置においても同様である。
さらに、図1(b)に示すように、実施例1に係る発光装置7は、図1(a)に示す発光素子搭載用基板1と同じ構成に加え、導電体層5cを接合材3として反射体8が接合され、反射体8とセラミックス積層体34の上面34aにより形成されるキャビティ9内において、導電体層5bを接合材4として発光素子10が接合され、発光素子10と導電体層5aとがワイヤ11,11により連結されるものである。
なお、図1(b)に示す実施例1に係る発光装置7おいては、ワイヤーボンディング方式により発光素子10と導電体層5aとが電気的に接続される場合を例に挙げて説明しているが、発光素子10は導電体層5b(接合材3)上にフリップチップ方式により搭載されてもよい。なお、以下に示す実施例2に係る発光装置においても同様である。
また、図1(b)に示す発光装置7においては、反射体8の材料として、基体2と同じ高反射性が付与されたセラミックス焼結体12を用いた場合を例に挙げて説明しているが、これ以外にも、Agメッキ層を有する金属製の反射体や、アルミナセラミックス等の従来公知の高反射性材料を反射体として用いてもよい。
さらに、特に図示しないが実施例1に係る発光装置7においては、キャビティ9に収容される発光素子10を樹脂等からなる封止材により封止してもよいし、あるいは、反射体8の反射面8aにレンズを覆設してキャビティ9に収容される発光素子10を密封しても良い。
いずれの場合も、発光素子10を保護して破損を防止するという効果を有する。
なお、実施例1においては、可視光領域の光を発する発光素子10を搭載部6に搭載する場合を例に挙げて説明しているが、発光素子10から発せられる光は紫外光あってもよい。
この場合、キャビティ9に充填される封止材や、反射体8の反射面8aに覆設されるレンズの内部に、紫外光により励起される蛍光体を内包又は付着させておき、発光装置7から可視光領域の光が放射されるよう構成してもよい。
この場合も、蛍光体から発せられる可視光領域の光を、セラミックス積層体34の表面において高効率で反射することができるので、発光素子搭載用基板1や発光装置7と同様の効果を有する。
このような実施例1に係る発光素子搭載用基板1によれば、セラミックス積層体34の表面において可視光領域の光を高効率で反射させることができるという効果を有する。
この結果、発光素子搭載用基板1を用いて発光装置7を製造した場合に、発光素子10から発せられる可視光領域の光を、あるいは、発光素子10から発せられる光によって励起される蛍光体から放射される可視光領域の光をセラミックス積層体34の表面において高効率で反射することができるので、発光装置7の発光効率が高まり、発光装置7から発せられる可視光領域の光の照度を高めることができるという効果を有する。
さらに、実施例1に係る発光素子搭載用基板1によれば、セラミックス積層体34の内部に導電体層5d(第1の導電体層)から成る配線回路を収容することで、複雑な回路配線を有する発光素子搭載用基板1を小型化することができるという効果を有する。
また、第2の導電体層である導電体層5a〜5c,5e、及び端子33を、セラミックス積層体34の表面にポストファイヤ法により形成することで、そのピッチ精度を高めることができるという効果を有する。
一般に、セラミックス焼結体12の結晶化率がほぼ100%である場合、その後、このセラミックス焼結体12を再焼成した場合でもX−Y−Z方向における寸法変化がほとんど生じないので、セラミックス焼結体12の表面にポストファイヤ法により形成される導電体層のピッチ精度は、セラミックス焼結体12の表面に印刷される導電性ペーストの印刷精度にのみ依存することになる。
従って、実施例1に係るセラミックス焼結体12の表面に高いピッチ精度を維持しながら導電ペーストを印刷することができれば、ポストファイヤ法により形成される第2の導電体層のピッチ精度も高くなるのである。
よって、高品質の発光素子搭載用基板1及びそれを用いた発光装置7を提供することができるという効果を有する。
加えて、実施例1に係る発光素子搭載用基板1は、搭載部6の真下に少なくとも1つのサーマルビア27を備えることで、搭載部6に発光素子10を搭載した際のセラミックス積層体34の放熱性を向上させることができるという効果を有する。よって、実施例1に係る発光素子搭載用基板1を用いて発光装置7を製造した際に、発光素子10の発光に伴う発熱で発光素子搭載用基板1や発光装置7に不具合が生じるのを抑制することができるという効果を有する。
ここで、実施例1に係る基体2の表面2aにおいて可視光領域の光が高効率で反射される仕組みについて詳細に説明する。
まず、本発明の実施例1に係る基体2を構成するセラミックス焼結体の内部において可視光領域の光が拡散される仕組みについて図2を参照しながら説明する。
一般にLTCC(低温焼成セラミックス)として知られるホウ珪酸ガラスは、高い機械的強度を備えると同時に、熱膨張率が小さいので昇降温が繰り返された場合でも破損する恐れが少ない。このため、エレクトロニクス分野における基板用材料等として注目されている。
そこで、発明者らは、このようなホウ珪酸ガラスの特性を利用しつつ、その内部に可視光領域の光を散乱させる作用を有する散乱体を分散させることで、表面における可視光領域の光の反射率を大幅に高めた基体2を用いてセラミックス積層体34を製造することで、基体2に可視光領域の光が透過して減衰するのを防止できることを見出した。
また、この場合、基体2を構成するセラミックス焼結体12の結晶化率をほぼ100%とすることで、基体2を積層してなるセラミックス積層体34の表面にピッチ精度が高く電気信号の伝送損失の少ない導電体層(第2の導電体層)を形成することができ、高反射性を有するセラミックス積層体34から成る発光素子搭載用基板1や発光装置7を安価に提供できることを見出した。
このような実施例1に係るセラミックス焼結体12は、より具体的には、ホウ珪酸ガラス原料とアルミナとを含有するセラミック原料に、五酸化ニオビウム(Nb),酸化ジルコニウム(ZrO),五酸化タンタル(Ta),酸化亜鉛(ZnO)から選択される少なくとも1種を散乱体として添加した原料粉体に、有機質バインダーを混合したものを成形した後、結晶化率がほぼ100%となるよう焼成したガラスセラミックスである。
なお、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に、上記散乱体から選択される少なくとも2種類以上の散乱体を添加してもよい。この場合、上記散乱体から選択される少なくとも2種類以上の散乱体が、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部における光の散乱効果を促進するという効果を有する。
実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いられる原料粉体中にアルミナを含有させることで、セラミックス焼結体12に十分な機械的強度を付与することができるという効果を有する。
なお、実施例1に係るセラミックス焼結体12においては、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、アルミナを15〜40wt%の範囲内となるよう含有させている。
図2は本発明の実施例1に係るセラミックス焼結体の内部において光が散乱する様子を示す概念図である。
図2に示すように、実施例1に係るセラミックス焼結体12の上面19に可視光領域の光25が照射されると、光25の一部はセラミックス焼結体12の上面19において反射光22として反射される一方で、セラミックス焼結体12の上面19から入射光21として内部に侵入し、セラミックス焼結体12の下面20において反射されなかった入射光21は透過光24としてセラミックス焼結体12の下面20から外部に放射されてしまう。
このように、光25の一部がセラミックス焼結体12の内部を通過して透過光24として外部に放射されてしまうことで光25が減衰するのである。
そこで、実施例1に係るセラミックス焼結体12においては、その内部に常温下において比較的高い屈折率を有する五酸化ニオビウム、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、酸化亜鉛から選択される少なくとも1種を散乱体15として分散させることで入射光21を散乱させている。
つまり、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部に分散する散乱体15によって入射光21の散乱が繰り返される過程において、入射光21の大部分を散乱光23として再びセラミックス焼結体12の上面19側に向わせているのである。
この結果、セラミックス焼結体12の下面20から外部に放射される透過光24が少なくなり、セラミックス焼結体12の上面19における可視光領域の光25の反射率を高めることができるのである。
ここで、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部に含有される散乱体15について詳細に説明する。
実施例1に係るセラミックス焼結体12中に含有される五酸化ニオビウム、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、酸化亜鉛は、いずれも室温条件下では白色を有する粒子であり、比較的高い屈折率を有している。
そして、これらは1000℃程度の温度条件下であれば大気中で白色が維持される。すなわち、五酸化ニオビウム、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、酸化亜鉛は、酸化雰囲気中において1000℃程度まで加熱した場合でも白色が維持されるのであるが、これらを一般的なアルミナセラミックスの焼結温度と同程度にまで、すなわち、1500℃を超えて加熱した場合、散光体自体が変色してしまい、出来上がったセラミックス焼結体の白色度が低下してしまうという不具合が生じる可能性もあった。
そこで、アルミナセラミックスに比べて焼成温度が大幅に低いガラスセラミックスの原料であるホウ珪酸ガラス原料を、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いる原料粉体の母材として用いることで、五酸化ニオビウム、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、酸化亜鉛から選択される少なくとも1種から成る散乱体15が焼成時に変色して散乱効果が低下するのを防止している。
また、実施例1に係るセラミックス焼結体12の製造工程において、上述のような原料粉体と有機質バインダーとを混合して平板状に成形したものを700度〜1100℃の温度条件下において焼成すると、セラミックス焼結体12の内部には、化学式:CaO・Al・SiO又はCaAlSiで示されるガラス成分微結晶の結晶体であるアノーサイトが析出する。
このアノーサイトは、先に述べた散乱体15と同様に、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部において可視光領域の光の拡散反射を促進するという作用を有する。
このため、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部においては、上述の散乱体15とアノーサイトとが共同して可視光領域の光の拡散反射を促進するので、セラミックス焼結体12の表面における可視光領域の光の反射率を大幅に向上させることができるのである。
その一方で、アノーサイトは、実施例1に係るセラミックス焼結体12の焼成温度を変動させたり、あるいは、セラミックス原料の骨材であるアルミナの含有量を変動させる等して製造条件が変わった場合に、析出量が大きく増減することがある。
そして、万一セラミックス焼結体12の内部に十分な量のアノーサイトが析出しなかった場合には、セラミックス焼結体12の内部における、可視光領域の光の拡散反射効果が不十分となってしまい、反射面において可視光領域の光の反射率を向上することができない。
従って、このような事態を回避する目的で、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いる原料粉体の一部を結晶化済のアノーサイトに置き換えておいてもよい。
より具体的には、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に、ホウ珪酸ガラス原料の一部、又は、アルミナの一部、または、これら両方の一部を結晶化済のアノーサイトに置き換えてもよい。
この場合、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部に所望量のアノーサイトを確実に含有させることができるという効果を有する。
つまり、実施例1に係るセラミックス焼結体12の焼成時に、自然に十分な量のアノーサイトが析出した場合と同様に、セラミックス焼結体12の表面において高効率で可視光領域の光を反射させることができるという効果を有する。
なお、本願明細書においては、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際にセラミックス原料に予め添加される結晶化済のアノーサイトを「アノーサイトA」とし、また、実施例1に係るセラミックス焼結体12の焼成時に、その内部に自然に析出するアノーサイトを「アノーサイトB」として区別している。
さらに、本願明細書中において単に「アノーサイト」と記載する場合には、「アノーサイトA」と「アノーサイトB」の両方を包含した広義のアノーサイトを指し示しているものとする。以下に示す他の実施例においても同様である。
また、アノーサイトAとしては、例えば、ホウ珪酸ガラス原料を予め850℃の温度条件下において焼成してなる結晶化ガラスを粉体状に粉砕した焼粉(この焼粉はその大部分がアノーサイトにより構成されている)や、あるいは、天然鉱物である灰長石等を用いることが可能である。
このように、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いられるセラミックス原料の一部を、予めアノーサイトAに置き換えておくことで、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部に含有されるアノーサイトの量が、焼成温度の変動に伴って大幅に増減して、基体2の表面における可視光領域の光の反射率が変動するのを防止することができるという効果を有する。
よって、高反射性を有する実施例1に係るセラミックス焼結体12を一層確実に製造することが可能となり、可視光領域の光の反射率のバラツキの少ない高品質な製品を提供することができるという効果を有する。
通常、実施例1に係るセラミックス焼結体12の焼成温度が700〜1100℃の範囲内において高くなるにつれ、その内部に析出するアノーサイトBの量は増加するのであるが、実施例1に係るセラミックス焼結体12の製造に用いられるセラミックス原料の一部を、予めアノーサイトAに置き換えておくことで、比較的低い温度で実施例1に係るセラミックス焼結体12を焼成した場合でも、十分な量のアノーサイトを含有するセラミックス焼結体12を製造することが可能になる。
つまり、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部に、散乱体15と同様の作用・効果を有するアノーサイトを一定量以上含有させることで、散乱体15の添加量を最小限度にすることができると同時に、セラミックス焼結体12の焼成に必要な熱量を削減することができるので、実施例1に係るセラミックス焼結体12の製造コスト及び原材料費を削減することができるという効果を有する。
よって、高反射性を有するセラミックス焼結体12を安価に提供することができるという効果を有する。
さらに、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いる原料粉体を構成するホウ珪酸ガラス原料は、例えば、シリカ(SiO2),アルミナ(Al23),酸化ホウ素(B23),カルシア(CaO)からなり、ホウ珪酸ガラス原料の総重量を100wt%とした場合に、それぞれ81wt%,2wt%,13wt%,4wt%ずつ配合されている。
なお、ここに示すホウ珪酸ガラス原料の配合比率はあくまでも一例であり、この配合比率はホウ珪酸ガラスの主要な特性を有するものであればよい。すなわち、アルミナ及び散乱体15とともに、又は、アルミナ及び散乱体15及びアノーサイトAとともに700℃〜1100℃の温度条件下において焼成することができ、焼成時にアノーサイトBを析出して結晶化率がほぼ100%となるようなガラスセラミックスを形成するものであれば、どのようなホウ珪酸ガラス原料を用いてもよい。
ここで、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部において可視光領域の光が拡散反射される仕組みについて図3を参照しながらさらに詳細に説明する。
ホウ珪酸ガラス原料とアルミナと散乱体15からなる原料粉体、又は、ホウ珪酸ガラス原料とアルミナと散乱体15とアノーサイトAからなる原料粉体と、有機質バインダーとを混合して成形したものを700〜1100℃の温度条件下において焼成すると、はじめ、ホウ珪酸ガラス原料が溶融して成るガラス質成分(液体)中に骨材であるアルミナ粒子と散乱体15とが、又は、アルミナ粒子と散乱体15とアノーサイトAとが分散して混在した状態となり、その後、ガラス質成分中からアノーサイトBが析出して、アルミナ粒子と散乱体15とアノーサイトBとが、又は、アルミナ粒子と散乱体15とアノーサイトA及びBとが、結晶化しなかったガラス質成分により結合されて結晶化率がほぼ100%のセラミックス焼結体12(ガラスセラミックス)となる。
なお、実施例1に係るセラミックス焼結体12においては、原料粉体中のホウ珪酸ガラス原料が焼結助剤として作用するので、通常、アルミナセラミックス等を製造する際に焼結助剤として添加する、マグネシアやイットリア等の酸化物を必ずしも添加する必要はない。
なお、実施例1に係るセラミックス焼結体12の製造時に、散乱体15として特に酸化イットリウムを添加する場合、上述のような原料粉体にマグネシアやイットリア等の酸化物を添加することで、散乱体15である酸化イットリウムの結晶構造を安定化させることができるという効果を有する。
特にこの場合、散乱体15として酸化イットリウムを添加して実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造した場合に、セラミックス焼結体12に昇降温が繰り返された場合であっても結晶構造に破壊が生じるのを抑制することができるという効果を有する。
図3は、本発明の実施例1に係るセラミックス焼結体の内部断面を示す概念図である。
図3に示すように、実施例1に係るセラミックス焼結体12は、アノーサイト13(アノーサイトA及びアノーサイトB、又は、アノーサイトB)、アルミナ粒子14、散乱体15、及び、これらの3種類の粒子同士の空隙により形成される気孔16により形成されている。
このようなセラミックス焼結体12の内部には、屈折率の異なる2種類の物質が接触する面、すなわち、可視光領域の光を反射させる反射面が無数に形成されている。
実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部に形成される反射面は、大きく2種類に分類することが可能であり、一方はセラミックス焼結体12の固体部分を形成する粒子、すなわち、アノーサイト13,アルミナ粒子14,散乱体15と、気孔16の接触面である境界面17であり、もう一方は、アノーサイト13とアルミナ粒子14、アノーサイト13と散乱体15、アルミナ粒子14と散乱体15の接触面である粒界18である。
すなわち、屈折率の異なる3種類の粒子により実施例1に係るセラミックス焼結体12を構成することで、セラミックス焼結体を構成する粒子を1種類とした場合に比べて(特に、アルミナのみでセラミックス焼結体を構成した場合に比べて)、反射面として作用する粒界18の面積を大幅に増大させることができるという効果を有する。
この結果、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部における光の拡散反射を大幅に促進することができるのである。
さらに発明者らは、セラミックス焼結体12を構成する粒子である、散乱体15や、アルミナ粒子14や、アノーサイト13の粒子径、及び気孔16の直径が可視光領域の光の波長(360nm〜740nm)に近似するにつれて粒子や気孔16の内部への光の透過が起こり難くなると同時に、その境界面17や粒界18における光の反射が生じ易くなることを見出した。
従って、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いられる原料粉体中の散乱体15やアルミナの平均粒径は、1μm以下であることが望ましい。
このように、料粉体中の散乱体15やアルミナの平均粒径を1μm以下としておくことで、焼成時に、散乱体15やアルミナの結晶構造の変化に伴う収縮によりセラミックス焼結体12の内部に分散される散乱体15やアルミナの平均粒径を360nm〜740nmに近似させることができ、この結果、散乱体15やアルミナ粒子14の粒界18における可視光領域の光の反射を促進することができるという効果を有する。
また、アノーサイトBは結晶化済であるため、原料粉体として使用して焼成した場合でも粒子径はほとんど変化しない。このため、アノーサイトBを原料粉体として使用する際には可視光領域の光の波長である360nm〜740nmに近づくよう、粉砕しておくことが望ましい。
よって、実施例1に係るセラミックス焼結体の内部における可視光領域の光の拡散反射が促進されて、その表面における可視光領域の光の反射率を高めることができるという効果を有する。
また、セラミックス成形体を焼成して成るセラミックス焼結体は、その固体部分を構成する粒子の平均粒径が小さくなるほどその内部における粒子同士の結合構造が緻密になり、その機械的強度が高められるので、この点からも原料粉体中のアルミナや散乱体15、アノーサイトAの平均粒径は1μm以下であることが望ましい。
ここで、実施例1に係るセラミックス焼結体12及びそれを用いたセラミックス積層体34の特性について詳細に説明する。
実施例1に係るセラミックス焼結体12の結晶化率をほぼ100%とすることで、焼成済みのセラミックス焼結体12を再焼成した際の寸法変変化を防止することができる。よって、セラミックス焼結体12から成る基体2の表面2aに、ポストファイヤ法により導電体層5a〜5cを形成することができるという効果を有する。
より具体的には、焼成済みのセラミックス焼結体12から成る基体2を積層したセラミックス積層体34の表面に、Ag−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag、Au、Cu、Ag−Cu−Ti合金、Ag−Cu−Zr合金から選択される少なくとも1種の導電ペーストを印刷して、セラミックス焼結体12の焼成温度以下の温度条件下において焼成することで、第2の導電体層である、導電体層5a〜5c,5e、及び端子33を形成することができる。
なお、導電体層5a〜5cを形成する際に用いる導電ペーストは、例えば、Ag−Pd合金に代えて、Ag粉末とPd粉末とを混合したものを用いてもよい。本願明細書に記載する導電体層5a〜5cを構成する他の合金についても同様である。
特に、第2の導電体層となる導電ペーストとしてAg−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag、Auを用いた場合には酸化雰囲気中において焼成して導電体層5a〜5cを形成することができるという効果を有する。
また、特に、Cuを用いた場合には還元雰囲気中において焼成して導電体層5a〜5cを形成することができるという効果を有する。
さらに、特に、Ag−Cu−Ti合金、Ag−Cu−Zr合金を用いた場合には真空中において焼成して導電体層5a〜5c,5e、及び端子33を形成することができるという効果を有する。
このように、実施例1に係るセラミックス焼結体12からなる基体2を積層したセラミックス積層体34の表面上にポストファイヤ法により導電体層5a〜5cを形成した場合、ピッチ精度の高い導電体層5a〜5c,5e、及び端子33を形成することができるという効果を有する。
従って、実施例1に係るセラミックス焼結体12を用いた発光素子搭載用基板1や発光装置7が、導電体層5a〜5c,5e、及び端子33のピッチ精度が悪いことを理由に不良品化するのを防止することができる。このため、製品の歩留まりが向上し、高品質な製品を安価に供給することができるという効果を有する。
さらに、セラミックス焼結体12からなる基体2を積層したセラミックス積層体34に、例えば発光素子10や反射体8等を、導電体層5bや導電体層5cを介して接合する場合に、接合しようとする部材又は部品の特性に応じて導電ペーストや焼成時の雰囲気特性を選択することができ、実施例1に係るセラミックス焼結体12の汎用性を高めることができるという効果も有する。
加えて、実施例1に係るセラミックス焼結体12は、一旦焼成した後に酸化雰囲気中又は還元雰囲気中又は真空中において再度焼成した場合でも、黄変等の変色が生じないので、ポストファイヤ法により導電体層5a〜5cを形成した場合や、導電体層5b,5cを接合材3,4として反射体8や発光素子10を導電体層5b,5cの焼成と同時に接合させた場合でも、基体2の高反射性を維持することができるという効果を有する。
よって、反射体8として従来公知の金属材料を採用した場合と同様の製造工程及び製造ラインを用いて発光素子搭載用基板1や発光装置7を製造することができるという効果を有する。
従って、発光素子搭載用基板1や発光装置7を製造する際に、実施例1に係るセラミックス焼結体12を積層したセラミックス積層体34を用いるに当たり特別な設備を設ける必要がないので、その製造コストの増加を抑制することができる。
ここで、第1の導電体層である導電体層5dについて説明する。
また、セラミックス積層体34において導電体層5dとなる導電ペースト、すなわち、セラミックス積層体34の内部において回路配線を形成する導電体層5dや、ビア26やサーマルビア27に充填される導電体層5dとなる導電ペースト中に原料粉体を含有させることが望ましい。
通常、導電体層5dとなる導電ペーストを印刷、充填したセラミックグリーンシートを熱と圧力により複数枚圧着した積層体の焼成を開始すると、約400℃まで温度が上昇する過程において、セラミックグリーンシートや導電ペースト中に含まれる有機質バインダーが燃焼、熱分解して除去される。
その後、700〜1100℃の範囲内に温度を上昇させて焼成することで、セラミックスグリーンシート中においてはアノーサイトBが析出して結晶化率がほぼ100%となり、導電ペースト中においては導電材料の緻密化が生じて焼成工程が完了する。
この時、導電体層5dとなる導電ペーストに含有される中に含有されるアルミナ及び散乱体15は、700〜1100℃の温度条件下においては溶融しないので、導電ペーストが緻密化するスピードを遅らせるという作用を有する。
他方、ホウ珪酸ガラスが溶融してなるガラス質成分は液体であるため、導電ペーストの緻密化が進行するまでの間に導電ペーストの隅々にまで行きわたることで、セラミックス焼結体12と導電体層5dとの接合強度を高めるという作用を有する。
従って、セラミックス積層体34においてセラミックス焼結体12と導電体層5dとの接合強度が高まり、セラミックス積層体34に亀裂の発生や、剥離等の不具合が生じるのを防止することができるという効果を有する。
また、セラミックス焼結体12と導電体層5dとを同時焼成する場合、導電体層5dとなる導電ペーストに原料粉体を含有させることで、焼成時の導電ペーストの収縮スピードをセラミックグリーンシートの収縮スピードに近づけることができるという効果も有する。
この場合、セラミックス積層体34において、セラミックス焼結体12と導電体層5dとの接触部分に過大な応力が生じるのを防止することができるので、この点からもセラミックス積層体34に亀裂の発生や、剥離等の不具合が生じるのを防止することができるという効果を有する。
また、セラミックス積層体34を焼成する際に、セラミックグリーンシートから導電体層5dとなる導電ペーストにはガラス質成分が供給されるので、導電ペーストに含有させる原料粉体の量を最小限度にすることができる。
この場合、導電体層5d中に含まれる絶縁物の量が少なくなるので、導電体層5dの電気抵抗を低減することができるという効果を有する。
従って、第1の導電体層である導電体層5dにおける電気信号の伝送損失を低減することができるという効果を有する。
続いて、第2の導電体層である導電体層5a〜5c,5e,端子33について説明する。
導電体層5a〜5c,5e,端子33を形成する際に用いられる導電ペーストは、導伝性を有する上述のような金属粉末、又は合金粉末、あるいは金属粉末の混合体に有機質バインダーを加えてペースト状にしたものである。
そして、このような導電ペーストを、セラミックス積層体34の表面に印刷して再焼成する場合、約400℃程度まで温度が上昇する過程において導電ペースト中から有機質バインダーが燃焼、熱分解するなどして除去される。
その後、セラミックス積層体34の焼成温度以下の温度にまで加熱される過程において、導電ペースト中の導電金属の緻密化が生じて焼成が完了する。
よって、ポストファイヤ法により導電体層5a〜5c,5e,端子33を焼成させる場合、その温度は400〜1100℃の範囲内で、かつ、導電ペーストを構成する導体金属の融点に達していればよい。
また、このような導電ペーストを構成する金属粉末、又は合金粉末、あるいは金属粉末の混合体の平均粒径を小さくした場合、再焼成した際に比較的低い温度で導電金属の緻密化が起こるので、導電体層5a〜5c,5e,端子33を焼成するための温度をセラミックス積層体34の焼成温度よりも低くすることができるという効果を有する。
また、セラミックス積層体34を構成するセラミックス焼結体12中には、ガラス質成分が存在するので、導電体層5a〜5c,5e,端子33を焼成する際に、その温度をガラス質成分融点まで上昇させることで、このガラス質成分を導電ペースト中にしみ出させることができ、導電体層5a〜5c,5e,端子33とセラミックス焼結体12との接合強度を高めることができるという効果を有する。
さらに、導電体層5a〜5c,5e,端子33となる導電ペースト中に原料粉体を含有させてもよい。
この場合、再焼成時に、導電ペースト中に含有されるホウ珪酸ガラス原料が溶融してガラス質成分となり、セラミックス焼結体12上に形成される導電体層5a〜5c,5e,端子33の接着剤として作用する。また、導電ペースト中に含有されるアルミナ及び散乱体15は、1100℃の以下では溶融しないので、導電ペースト中に含有されることで、導電ペーストの緻密化のスピードを遅らせるという作用を有する。
よって、導電ペーストの緻密化が徐々に進行する間に溶融したガラス質成分が導電ペーストの隅々にまで行き渡り、セラミックス焼結体12と導電体層5a〜5c,5e,端子33との接合強度を高めることができる。
この結果、セラミックス積層体34の表面にポストファイヤ法により形成された導電体層5a〜5c,5e,端子33の剥離を防止することができるという効果を有する。
なお、導電体層5a〜5c,5e,端子33となる導電ペースト中に含有される原料粉体の量が多いほど、導電体層5a〜5c,5e,端子33の接合強度が高まる反面、導電体層5a〜5c,5e,端子33中の絶縁物の量が増加してその電気抵抗が高まってしまう。
しかしながら、焼成済みのセラミックス焼結体12は、その内部にガラス質成分を含んでいるので、導電体層5a〜5c,5e,端子33となる導電ペースト中に含有される原料粉体の含有量を最小限度にした場合でも十分な接合強度を発揮させることができる。
よって、セラミックス積層体34上にポストファイヤ法により導電体層5a〜5c,5e,端子33を形成することで、接合強度が高く、しかも、電気信号の伝送損失の少ない第2の導電体層を形成することができるという効果を有する。
また、同様の理由により、実施例1に係る発光素子搭載用基板1、発光装置7において、基体2上に導電体層5b,5cを介して接合される反射体8や発光素子10の接合強度を高めることができるという効果も有する。
再び実施例1に係るセラミックス焼結体12及びそれを用いたセラミックス積層体34の特性の説明に戻る。
また、実施例1に係るセラミックス焼結体12は、アルミナセラミックスに比べて誘電率が低いので、基板材料として用いた場合に、信号の伝播速度の低下が生じ難い。
さらに、Ag−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag、Au、Cu、Ag−Cu−Ti合金、Ag−Cu−Zr合金のそれぞれからなる導電体層5aは、一般にアルミナセラミックスの導電体層として用いられるWやMo等の高融点金属に比べて低抵抗性である。
従って、実施例1にセラミックス焼結体12を用いることによれば、セラミックス積層体34の表面における高反射性を有し、かつ、電気信号の伝送性に優れ、しかも、不良品化し難い高品質な発光素子搭載用基板1及び発光装置7を安価に提供することができるという効果を有する。
しかも、実施例1に係る発光素子搭載用基板1及び発光装置7は、基体2を形成するセラミックス焼結体12や導電体層5a〜5cのいずれにも鉛(Pb)を一切含まないので、鉛フリーの規格を満足する電子部品を提供することができるという効果も有する。
加えて、実施例1に係るセラミックス焼結体12はアノーサイトを含有することで、基体2として用いる場合にその機械的強度が高められ、さらに、昇降温が繰り返された場合であっても基体2に亀裂の発生等の不具合が生じ難い。
一般に、アルミナの熱膨張係数は7.5×10−6程度であり、ホウ珪酸ガラスの熱膨張係数は3.2×10−6〜6.5×10−6の範囲内である。また、アノーサイト(アノーサイトA)の熱膨張係数は通常、5.0×10−6〜3.2×10−6程度であるため、実施例1に係るセラミックス焼結体12の内部におけるアノーサイトの含有量を多くすることで、実施例1に係るセラミックス焼結体12の熱膨張係数を縮減させる側にシフトさせることができる。
例えば、熱膨張係数が4.0×10−6程度のホウ珪酸ガラス原料とアルミナをそれぞれ60:40の割合(wt%)で配合してセラミックス焼結体を作製した場合、その熱膨張係数は5.5×10−6程度となる。
従って、実施例1にセラミックス焼結体12からなる基体2を積層したセラミックス積層体34を用いて発光素子搭載用基板1や発光装置7を製造した場合、発光素子10の発光や消灯に伴う昇降温が繰り返された場合でも、セラミックス積層体34を破損し難くすることができるという効果を有する。
ここで実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いる原料粉体の配合例について詳細に説明する。
高効率で可視光領域の光を反射することのできるセラミックス焼結体12を製造するには、原料粉体を以下のような割合で配合することが望ましい。
(配合例1)
原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、ホウ珪酸ガラス原料を60wt%とし、残りの40wt%をアルミナと散乱体15とにより構成すればよい。
この場合、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、散乱体15の添加量は、5wt%以上であることが望ましい。より望ましくは、散乱体15の添加量は、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、5〜20wt%の範囲内であることが、さらに望ましくは10〜20wt%の範囲内であることが望ましい。
これは、散乱体15の添加量が20wt%を超えると、セラミックス焼結体12の熱膨張係数が増加してその機械的強度が低下するおそれがあるためである。
他方、散乱体15の添加量が5wt%よりも少ないと、セラミックス焼結体12の内部に粒界18が十分に形成されず、セラミックス焼結体12の表面において可視光領域の光の反射が十分に促進されないためである。なお、以下に示す他の配合例においても同様である。
また、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、アルミナの添加量は、15wt%以上であることが望ましい。
これは、アルミナの添加量が15wt%よりも少ないと、セラミックス焼結体12の機械的強度が十分に発揮されなくなる上、セラミックス焼結体12の内部に粒界18が十分に形成されず、セラミックス焼結体12の表面において可視光領域の光の反射が十分に促進されないためである。なお、以下に示す他の配合例においても同様である。
(配合例2)
原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、ホウ珪酸ガラス原料を60wt%とし、残りの40wt%をアルミナと散乱体15とアノーサイトAにより構成してもよい。
この場合も、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、散乱体15の添加量は5wt%以上であることが望ましい。より望ましくは、散乱体15の添加量は、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、5〜20wt%の範囲内であることが、さらに望ましくは10〜20wt%の範囲内であることが望ましい。
また、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、アルミナの添加量は、15wt%以上であることが望ましい。
(配合例3)
原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、ホウ珪酸ガラス原料を54wt%、アルミナを36wt%、散乱体15を10wt%加えてもよい。(以下に示す表2〜4を参照。)
(配合例4)
原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、ホウ珪酸ガラス原料を48〜60wt%、アルミナを30〜34wt%、散乱体15として、例えば、五酸化ニオビウムを10〜20wt%加えてもよい。(以下に示す表1を参照。)
また、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造する際に用いる原料粉体を上述の配合例1,2のように配合した場合、その熱膨張係数を窒化アルミニウム系化合物の熱膨張係数と近似させることができるという効果も有する。
従って、例えば、実施例1に係る発光素子搭載用基板1又は発光装置7において、基体2を実施例1に係るセラミックス焼結体12により構成し、さらに、搭載部6に窒化アルミニウム系化合物からなる発光素子10を搭載した場合、発光素子10と基体2の接合部分にそれぞれの熱膨張係数差に起因する応力が発生するのを抑制することができ、この部分に亀裂が生じたり、基体2から発光素子10が剥離するのを防止することができる。
すなわち、実施例1に係る発光素子搭載用基板1や発光装置7の耐久性を向上させることができるという効果を有する。
ここで、実施例1に係る発光素子搭載用基板1の製造工程について図4を参照しながら説明する。
図4は実施例1に係る発光素子搭載用基板の製造工程を示すフローチャートである。
実施例1に係る発光素子搭載用基板1を製造するには、まず、平板状の実施例1に係るセラミックス積層体34を製造し、その後、焼成済みのセラミックス積層体34の表面にポストファイヤ法により導電体層5a〜5c,5e、端子33を形成すればよい。
より具体的には、まず、実施例1に係るセラミックス焼結体12を製造するために、ホウ珪酸ガラス原料とアルミナからなるセラミックス原料と、五酸化ニオビウム、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、酸化亜鉛から選択される少なくとも1種からなる散乱体15とを混合して原料粉体を調合する(ステップS1)。
このとき、粉体原料の総重量を100wt%とした場合に、アルミナが15〜40wt%の範囲内となるよう、また、散乱体15が5wt%以上となるよう配合することが望ましい。
また、ホウ珪酸ガラス原料とアルミナからなるセラミックス原料の一部をアノーサイトAに置き換えてもよい。この場合、アノーサイトAとして、例えば、焼粉や灰長石、あるいは、これらの組み合わせを用いることが可能である。
この後、例えば、ボールミル等によりステップS1において調合された粉体原料の平均粒径が1μm以下になるまで粉砕混合し(ステップS2)、次に、この混合物に、有機質バインダーとして、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)等を、また、溶剤としてキシレン、トルエン、ブタノール等をそれぞれ単体で、あるいはこれらのうちの2種類又は3種類を混合して添加して(ステップS3)スラリー状物質を形成させる(ステップS3)。
なお、図4においては、原料の調合工程(ステップS1)において散乱体15を添加する場合を例に挙げて説明しているが、粉砕及び混合工程(ステップS2)の後に予め所望の平均粒径に調整した散乱体15を添加してもよい。
続いて、ステップS3においてそれぞれの粒子の平均粒径が所定の範囲内となるよう調整されたスラリー状物質から、例えば、ドクターブレード法等によりテープ状(シート状)のセラミックグリーンシートを形成する(ステップS4)。
そして、テープ状のセラミックグリーンシートにパンチを入れてビア26やサーマルビア27を形成し、これらの貫通孔に低融点金属を主成分とする導電ペーストを印刷により充填し、また、セラミックグリーンシートの表面には、低融点金属を主成分とする導電ペーストを印刷して回路配線を形成した後、このセラミックグリーンシートを積層して熱と圧力により圧着してセラミックグリーンシートの仮積層体を製造する(ステップS5)。
この時、セラミックグリーンシートに充填・印刷される導電ペーストに、セラミックグリーンシートを製造する際に用いる原料粉体を含有させることで、焼成時のセラミックグリーンシートと導電ペーストの収縮率を近似させることができる。従って、これらを同時焼成させることができるという効果を有する。
この工程の後に、上述のような工程を経て作製したセラミックグリーンシートの仮積層体を、例えば、酸化(O)雰囲気中において、700〜1100℃の温度条件下で焼成すればよい(ステップS6)。
この焼成工程(ステップS6)において、例えば、700〜1100℃の温度条件下では焼結しない拘束用グリーンシートでセラミックグリーンシートの仮積層体を挟んで焼成することで、すなわち、平面無収縮焼結法によりセラミックグリーンシートの仮積層体を焼成することでセラミックス積層体34の内部に収容される配線パターンのピッチ精度を高めることができる。
この焼成工程により、結晶化率がほぼ100%であるセラミックス焼結体12から成る基体2が積層されたセラミックス積層体34が形成される。
なお、この焼成工程において基体2を形成するセラミックス焼結体12の結晶化率をほぼ100%とすることで、より具体的には、セラミックス焼結体12を、その熱膨張係数を測定した際にガラス転移点がない状態とすることで、以後の工程において、焼成済みのセラミックス積層体34の表面にポストファイヤ法により導電体層を形成することができるという効果を有する。
なお、先のパンチ・印刷・加熱圧着工程(ステップS5)において、セラミックグリーンシートに充填・印刷された導電ペーストは、焼成工程(ステップS6)において焼成されることで第1の導電体層となる。
この工程の後に、焼成済みの実施例1に係るセラミックス積層体34の表面にAg−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag、Au、Cu、Ag−Cu−Ti合金、Ag−Cu−Zr合金から選択される少なくとも1種からなる導電ペーストを印刷してから、再度セラミックス焼結体12の焼成温度以下の温度条件下において焼成して、つまり、ポストファイヤ法により第2の導電体層である導電体層5a〜5c,5e、端子33を形成すればよい(ステップS7)。
なお、導電ペーストを導電体層とするための再焼成を酸化雰囲気中で行うには、導電ペーストの主成分に、Ag−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag、Auを用いればよい。また、再焼成を還元雰囲気中で行うには、導電ペーストの主成分にCuを用いればよい。さらに、再焼成を真空中で行うには、導電ペーストの主成分に、Ag−Cu−Ti合金、Ag−Cu−Zr合金を用いればよい。
なお、上述のようにポストファイヤ法により形成される導電体層5b,5cを反射体8や発光素子10を接合するための接合材3,4として作用させるためには、焼成済みの実施例1に係るセラミックス積層体34の表面にAg−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag、Au、Cu、Ag−Cu−Ti合金、Ag−Cu−Zr合金から選択される導電ペーストを印刷した後に、この導電ペースト上に、例えば反射体8や発光素子10を仮止めし、反射体8や発光素子10とセラミックス積層体34とを共にセラミックス焼結体12の焼成温度以下の温度条件下において再焼成することでこれらをセラミックス積層体34上に接合することができる。
より具体的には、図1(a)に示すようなセラミックス積層体34の表面34上に、焼成後に導電体層5a〜5c,5e、端子33となる導電ペーストを印刷した後、導電体層5bとなる導電ペースト上に発光素子10を、導電体層5cとなる導電ペースト上に反射体8をそれぞれ、例えば、熱分解性を有する合成樹脂製の接着剤により仮止めしておき、これらを共にセラミックス焼結体12の焼成温度以下の温度条件下において再焼成すればよい。
この場合、導電体層5a,5e、端子33の形成と反射体8や発光素子10の接合を同時に行うことができるので、反射体8や発光素子10を別々にセラミックス積層体34に接合する場合に比べて、実施例1に係る発光素子搭載用基板1の製造工程を簡略化することができるという効果を有する。
この結果、発光素子搭載用基板1やそれを用いた発光装置7を製造するための製造コストを削減することができるという効果を有する。
よって、上述のようなステップS1からステップS7の工程により実施例1に係る発光素子搭載用基板1を製造することができる。
また、この実施例1に係る発光素子搭載用基板1を用いて発光装置7を製造するには、先にも述べたように、例えば、ポストファイヤ法により導電体層を形成する際に、反射体8や発光素子10をセラミックス積層体34上に接合してから、図1(b)に示すように導電体層5aと発光素子10とをワイヤ11により電気的に接続すればよい。
さらに、この工程の後に、キャビティ9内に図示しない封止材を充填して発光素子10を封止したり、あるいは、反射体8の開口8c近傍に図示しないレンズを覆設するなどして発光素子10を密封すればよい。
なお、ここでは反射体8を備える発光装置7を例に挙げて説明しているが、発光装置7に反射体8を必ずしも設ける必要はなく、セラミックス積層体34上に導電体層5bを介して発光素子10を搭載した後に、導電体層5aと発光素子10とを例えばワイヤ11により電気的に接続し、セラミックス積層体34上に露出する発光素子10を封止材で封止したり、あるいは、セラミックス積層体34上に直接レンズを覆設して発光素子10を密封してもよい。この場合、セラミックス積層体34を形成する基体2の表面において可視光領域の光を高効率で反射することができるので、十分照度の高い発光装置7を提供することができる。
次に、本発明の実施例2に係る発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光装置について図5を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項4に対応。)
図5(a)は本発明の実施例2に係る発光素子搭載用基板の断面図であり、(b)はそれを用いた発光装置の断面図である。なお、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、ここでは実施例1に係る発光素子搭載用基板及び発光装置の相違点に重点をおいて説明する。
図5(a),(b)に示すように、実施例2に係る発光素子搭載用基板28及び発光装置30は、実施例1に係る発光素子搭載用基板1及び発光装置7とほぼ同じ構成を有するものであるが、セラミックス積層体34の上面34aに少なくとも1の凹部29を備える点が異なっている。
このような実施例2に係る発光素子搭載用基板26においては、絶縁性を有する基体2が上述のような高反射性を有するガラスセラミックスであるセラミックス焼結体12により構成されるので、凹部29の内側面31が、高反射性を有する反射面として作用する。
従って、実施例2に係る発光素子搭載用基板28及び発光装置30は、高反射性を有する反射面8aを具備する反射体8を備えた実施例1に係る発光素子搭載用基板1、あるいは発光装置7と同じ作用効果を有する。
この場合、実施例1に係る発光素子搭載用基板1と比較した際に、セラミックス積層体34に別途反射体8を設ける必要がないので、その製造工程を簡略化することができると同時に、反射体8の製造にかかる原材料費を節減することができるという効果を有する。
また、実施例2にかかる発光素子搭載用基板28及び発光装置30においては、セラミックス積層体34と反射体とが一体に構成されているので、搭載部6に発光素子10を搭載した際に発光素子10の発光や消灯に伴い昇降温が繰り返された場合でも、セラミックス積層体34と反射体の接合部分に亀裂が生じたり、基体2から反射体8が剥離するといった不具合が生じない。
この結果、実施例1に係る発光素子搭載用基板1や発光装置7と比較して、耐久性に優れた発光素子搭載用基板28及び発光装置30を提供することができるという効果を有する。
また、凹部29を有するセラミックス積層体34は、基体2となるセラミックグリーンシートを積層することで容易に成形することができるので、発光素子10の発光効率を高めることのできる発光素子搭載用基板28や発光装置30を安価に提供することができるという優れた効果を有する。
最後に、実施例1,2に係る発光素子搭載用基板及び発光装置の基体2を構成するセラミックス焼結体12の試作品の表面における可視光領域の光の反射率について図6乃至図9を参照しながら詳細に説明する。
図6は本発明の実施例1,2に係るセラミックス焼結体12である試料A〜Cの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。
実施例1,2に係るセラミックス焼結体12である試料A〜Cに係るホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体のそれぞれの配合比率は以下の表1に示す通りである。
また、試料A〜Cのそれぞれは、粉体原料としてホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体として五酸化ニオビウムを上記表1に示すような割合で配合したものに、有機質バインダーを加えて噴霧乾燥した粒状体を、面圧800〜1500kgf/cm2の押圧力を加えてプレス成形してセラミックス成形体を作製し、このセラミックス成形体を酸化雰囲気中において700〜1100℃の温度条件下においてそれぞれ焼成したものである。
なお、ホウ珪酸ガラス原料として、このホウ珪酸ガラス原料を焼成してホウ珪酸ガラス珪酸ガラスとした場合に熱膨張係数が4.0×10-6程度であるようなホウ珪酸ガラス原料を用いた。
また、試料A〜Cの比較対照として、散乱体15を含有しない、アルミナと焼結助剤のみから成る白色セラミックス(アルミナ焼結体)の表面における可視光領域の光の反射率についても併せて測定し、その結果も図6のグラフに示した。
なお、可視光領域の光の反射率の測定にはコニカミノルタ社製分光測色計(型番:CM−3630)を用い、BaSO4を塗布した球体の表面における光の反射率を100%とした。
図6に示す試験結果からも明らかなように、実施例1,2に係るセラミックス焼結体12である試料A〜Cにおいては、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、散乱体15を10〜20wt%配合することで、可視光領域の光の平均反射率を、BaSO4を塗布した球体の表面における100%とした場合の96%以上にすることができた。
すなわち、実施例1,2に係るセラミックス焼結体12は、Ag薄膜表面における可視光領域の光の反射率と同等以上の反射率を有すると言える。
また、試料A〜Cの表面における可視光領域の光の反射率は、散乱体15を含有しない白色セラミックスの表面における可視光領域の光の反射率を上回っていることから、散乱体15は、実施例1,2に係るセラミックス焼結体12の内部において、可視光領域の光を拡散反射させるという効果を有すると言える。
また、上記表1に示す試料A〜Cを製造する際に用いる原料粉体おいて、アルミナの一部を焼粉に置き換えて、すなわち、原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、5wt%以下に相当する量のアルミナを上述の焼粉に置き換えて別途試料を製造した場合、それぞれの試料の可視光領域の光の平均反射率は、BaSO4を塗布した球体の表面における100%とした場合の94%以上であった。
よって、試料A〜Cを構成する原料粉体のうちのセラミックス原料の一部をアノーサイトA(焼粉)に置き換えた場合も、Ag薄膜表面における可視光領域の光の反射率と同等以上の反射率を有するセラミックス焼結体12とすることができると言える。
なお、ここで用いた焼粉は、焼成前の原料粉体の総重量を100wt%とした場合に、シリカ(SiO2))を81wt%,アルミナ(Al23)を2wt%,酸化ホウ素(B23)を13wt%,カルシア(CaO)を4wt%含有するホウ珪酸ガラス原料を、850℃の温度条件下において結晶化率がほぼ100%となるよう焼成した後粉砕したものである。
図7は本発明の実施例1,2に係るセラミックス焼結体である試料D〜Gの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。
実施例1,2に係るセラミックス焼結体である試料D〜Gに係るホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体のそれぞれの配合比率は以下の表2に示す通りである。
また、試料D〜Gのそれぞれは、粉体原料としてホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体として酸化ジルコニウムを上記表2に示すような割合で配合したものに、有機質バインダーを加えて噴霧乾燥した粒状体を、面圧800〜1500kgf/cm2の押圧力を加えてプレス成形してセラミックス成形体を作製し、このセラミックス成形体を酸化雰囲気中において900〜1020℃の温度条件下においてそれぞれ焼成したものである。
なお、ホウ珪酸ガラス原料として、このホウ珪酸ガラス原料を焼成してホウ珪酸ガラス珪酸ガラスとした場合に熱膨張係数が4.0×10-6程度であるようなホウ珪酸ガラス原料を用いた。
また、試料D〜Gの比較対照として、散乱体15を含有しない、アルミナと焼結助剤のみから成る白色セラミックス(アルミナ焼結体)の表面における可視光領域の光の反射率についても併せて測定しその結果も図7のグラフに示した。
なお、可視光領域の光の反射率の測定にはコニカミノルタ社製分光測色計(型番:CM−3630)を用い、BaSO4を塗布した球体の表面における光の反射率を100%とした。
図7に示す試験結果からも明らかなように、実施例1,2に係るセラミックス焼結体12である試料D〜Gにおいては、粉体原料の総重量を100wt%とした場合に、散乱体15を10wt%配合することで、可視光領域の光の平均反射率を、BaSO4を塗布した球体の表面における100%とした場合の87%以上にすることができた。
図8は本発明の実施例1,2に係るセラミックス焼結体である試料H〜Kの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。
実施例1,2に係るセラミックス焼結体である試料試料H〜Kに係るホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体のそれぞれの配合比率は以下の表3に示す通りである。
また、試料H〜Kのそれぞれは、粉体原料としてホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体として五酸化タンタルを上記表3に示すような割合で配合したものに、有機質バインダーを加えて噴霧乾燥した粒状体を、面圧800〜1500kgf/cm2の押圧力を加えてプレス成形してセラミックス成形体を作製し、このセラミックス成形体を酸化雰囲気中において900〜1020℃の温度条件下においてそれぞれ焼成したものである。
なお、ホウ珪酸ガラス原料として、このホウ珪酸ガラス原料を焼成してホウ珪酸ガラス珪酸ガラスとした場合に熱膨張係数が4.0×10-6程度であるようなホウ珪酸ガラス原料を用いた。
また、試料H〜Kの比較対照として、散乱体15を含有しない、アルミナと焼結助剤のみから成る白色セラミックス(アルミナ焼結体)の表面における可視光領域の光の反射率についても併せて測定しその結果も図8のグラフに示した。
なお、可視光領域の光の反射率の測定にはコニカミノルタ社製分光測色計(型番:CM−3630)を用い、BaSO4を塗布した球体の表面における光の反射率を100%とした。
図8に示す試験結果からも明らかなように、実施例1,2に係るセラミックス焼結体12である試料H〜Kにおいては、粉体原料の総重量を100wt%とした場合に、散乱体15を10wt%配合することで、可視光領域の光の平均反射率を、BaSO4を塗布した球体の表面における100%とした場合の85%以上にすることができた。
図9は本発明の実施例1,2に係るセラミックス焼結体である試料L,Mの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。
実施例1,2に係るセラミックス焼結体である試料L,Mに係るホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体のそれぞれの配合比率は以下の表4に示す通りである。
また、試料L,Mのそれぞれは、粉体原料としてホウ珪酸ガラス原料と、アルミナと、散乱体として酸化亜鉛を上記表4に示すような割合で配合したものに、有機質バインダーを加えて噴霧乾燥した粒状体を、面圧800〜1500kgf/cm2の押圧力を加えてプレス成形してセラミックス成形体を作製し、このセラミックス成形体を酸化雰囲気中において900,940℃の温度条件下においてそれぞれ焼成したものである。
なお、ホウ珪酸ガラス原料として、このホウ珪酸ガラス原料を焼成してホウ珪酸ガラス珪酸ガラスとした場合に熱膨張係数が4.0×10-6程度であるようなホウ珪酸ガラス原料を用いた。
また、試料L,Mの比較対照として、散乱体15を含有しない、アルミナと焼結助剤のみから成る白色セラミックス(アルミナ焼結体)の表面における可視光領域の光の反射率についても併せて測定しその結果も図9のグラフに示した。
なお、可視光領域の光の反射率の測定にはコニカミノルタ社製分光測色計(型番:CM−3630)を用い、BaSO4を塗布した球体の表面における光の反射率を100%とした。
図9に示す試験結果からも明らかなように、実施例1,2に係るセラミックス焼結体12である試料L,Mにおいては、粉体原料の総重量を100wt%とした場合に、散乱体15を10wt%配合することで、可視光領域の光の平均反射率を、BaSO4を塗布した球体の表面における100%とした場合の83%以上にすることができた。
以上説明したように、本発明はその表層部において可視光領域の光の拡散反射を促進することで表面における可視光領域の光の反射率を高めることができ、銅や銀,金等の低抵抗性金属から成る導電体層をポストファイヤ法により形成することのできる高反射性セラミックス焼結体を用いた発光素子搭載用基板及び、それを用いた発光装置に関するものであり、照明装置に関する分野において利用可能である。
(a)は本発明の実施例1に係る発光素子搭載用基板の断面図であり、(b)はそれを用いた発光装置の断面図である。 本発明の実施例1に係る基体の内部において光が散乱する様子を示す概念図である。 本発明の実施例1に係る基体を構成するセラミックス焼結体の内部の概念図である。 実施例1に係る発光素子搭載用基板の製造工程を示すフローチャートである。 (a)は本発明の実施例2に係る発光素子搭載用基板の断面図であり、(b)はそれを用いた発光装置の断面図である。 本発明の実施例1に係るセラミックス焼結体である試料A〜Cの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に係るセラミックス焼結体である試料D〜Gの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に係るセラミックス焼結体である試料H〜Lの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に係るセラミックス焼結体である試料L,Mの表面における可視光領域の光の反射率の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
1…発光素子搭載用基板 2…基体 3…接合材 4…接合材 5a〜5e…導電体層 6…搭載部 7…発光装置 8…反射体 8a…反射面 8b…接合面 8c…開口 9…キャビティ 10…発光素子 11…ワイヤ 12…セラミックス焼結体 13…アノーサイト(ガラス成分微結晶) 14…アルミナ粒子 15…散乱体 16…気孔 17…境界面(反射面) 18…粒界(反射面) 19…上面 20…下面 21…入射光 22…反射光 23…散乱光 24…透過光 25…光 26…ビア 27…サーマルビア 28…発光素子搭載用基板 29…凹部 30…発光装置 31…内側面(反射面) 32…開口 33…端子 34…セラミックス積層体 34a…上面 34b…下面

Claims (6)

  1. 原料粉体と、有機質バインダーとを混合したものを成形した後、焼成して成るセラミックス焼結体から成る基体を有する発光素子搭載用基板であって、
    前記原料粉体は、セラミックス原料と、前記セラミックス焼結体の内部において可視光領域の光の散乱を促進する散乱体とを含有し、
    前記セラミックス原料は、ホウ珪酸ガラス原料と、アルミナとを含有し、
    前記散乱体は、五酸化ニオビウム,酸化ジルコニウム,五酸化タンタル,酸化亜鉛から選択される少なくとも1種であり、
    前記セラミックス焼結体は、その内部と表面に配線層を形成するそれぞれ第1の導電体層と第2の導電体層を備え、前記第1の導電体層は前記セラミックス焼結体と同時焼成されたものであり、前記第2の導電体層は前記セラミックス焼結体を焼成した後に形成されたものであることを特徴とする発光素子搭載用基板。
  2. 前記第1の導電体層は、前記原料粉体を含有することを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  3. 発光素子搭載用基板は、少なくとも1のサーマルビアを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光素子搭載用基板。
  4. 前記発光素子搭載用基板は、その上面に発光素子を搭載するための凹部を少なくとも1つ備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板を用いたことを特徴とする発光装置。
  6. 原料粉体と、有機質バインダーとを混合してなるスラリー状物質をセラミックグリーンシートに加工する第1の工程と、
    この第1の工程の後に、前記セラミックグリーンシートの内部と表面に導電ペーストを用いて第1の導電体層となる配線層を形成する第2の工程と、
    この第2の工程の後に、前記セラミックグリーンシートを積層して熱と圧力を加えて圧着する第3の工程と、
    この第3の工程の後に、加熱圧着された前記セラミックグリーンシートから成る積層体を700〜1100℃の温度条件下において焼成してセラミックス焼結体と第1の導電体層を同時焼成させる第4の工程と、
    この第4の工程の後に、前記セラミックス焼結体の表面に導電ペーストを印刷して前記セラミックス焼結体の焼成温度以下の温度条件下において再焼成して第2の導電体層を形成する第5の工程とを有し、
    前記原料粉体は、セラミックス原料と、このセラミックス焼結体の内部において可視光領域の光の散乱を促進する散乱体とからなり、
    前記セラミックス原料は、ホウ珪酸ガラス原料と、アルミナとを含有し、
    前記散乱体は、五酸化ニオビウム,酸化ジルコニウム,五酸化タンタル,酸化亜鉛から選択される少なくとも1種であることを特徴とする発光素子搭載用基板の製造方法。
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