JP2009162114A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁へのパルス幅であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【解決手段】燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、内燃機関の運転状態と燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力とから、燃料噴射弁を開弁駆動する駆動パルス幅を算出する。燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、開弁指令がオンし、高電圧源から燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を燃料噴射弁に供給した後放電して、燃料噴射弁が開弁状態を維持できる小さい保持電流Ih2を低電圧源から供給するとともに、開弁電流を供給した後、保持電流Ih2の値に到達するまで間に、開弁指令がオンしてから、予め設定した急速放電開始時間Tsyの経過後に、保持電流Ih2まで急速に放電する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に係り、特に、最小燃料噴射量を改善できる内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
内燃機関には、運転状態に応じて適切な燃料噴射量の演算を行い、燃料を供給する燃料噴射弁を駆動させる燃料噴射制御装置が備えられている。燃料噴射弁は、内蔵されているコイルに噴射弁が開弁及び開弁状態を保持できる電流を流すことによって発生する磁気力によって燃料噴射弁を構成している弁体の開閉を行い、該開弁期間に応じた燃料の噴射を行う。噴射される燃料量は、主に燃料の圧力と燃料噴射弁の噴口部の雰囲気圧力との差圧、及び弁体を開状態に維持し、燃料が噴射されている時間により決定される。従って、適切な量の燃料噴射行うには、燃料の圧力に応じて燃料噴射弁の開弁を維持する時間を設定すると共に、弁体の開閉動作を迅速かつ精度良く行う必要がある。
しかしながら、燃料噴射弁へ通電を終了してから実際に弁体が閉弁するまでには、電流回路の応答遅れなどにより、弁体の閉動作には遅れが伴う。従来、これらの応答遅れを考慮して燃料噴射弁への通電時間の設定(無効パルス幅として予め、噴射パルス演算に補正を加える)を行うことが一般的に行われている。
あるいは、燃料噴射弁を開弁する為の高い電流(以下、「開弁電流」と称す)から開弁状態を保持する為の低い電流(以下、「保持電流」と称す)に供給電流を切替える際に、開弁電流を急速放電する事で電流回路の応答遅れを最小限に留める方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料圧力に応じて燃料噴射弁の開弁力を強化する為に、開弁電流のピークに到達し、当該ピーク電流を供給する時間を可変設定し、燃料噴射弁のパルス幅が短い場合に、開弁電流のピーク電流保持時間を短くする事で、燃料噴射弁へ通電を終了する際に、燃料噴射弁を保持電流となるようにする事で電流回路の応答遅れを安定させる方法が知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
特許第3562125号公報 特開2003−65129号公報 特許第3768723号公報
近年、燃料消費率低減の観点から内燃機関のアイドル回転数の低下が求められ、燃料噴射弁から噴射可能な最小量に対する要求は低下傾向にある。同じく、燃料消費率低減のため、内燃機関の出力が不要な場合に燃料の噴射を行わない燃料カットを行う機会が増加し、併せて燃料の噴射を再開する頻度も増加している。燃料噴射を再開する際には無負荷相当の少ない燃料量を噴射する必要がある。また出力の増加や排気性能の向上を目的として、分割噴射が行われている。これは本来1回の噴射に必要な燃料を複数回に分割して、適切な時期に噴射することで内燃機関の性能を向上させようとするもので、1回当たりの燃料噴射量を少なくすることが求められる場合がある。
このように内燃機関の性能向上の要求に伴い、少量の燃料噴射が可能な燃料噴射弁、燃料噴射装置が求められている。少量の燃料噴射を行う場合、燃料噴射弁の開弁を維持する時間を小さくする必要があり、その際には燃料噴射弁の開弁維持時間に対して、弁体が開弁状態から閉弁状態に至るまでに占める時間(以下、「閉弁遅れ」と称す)の割合が大きくなる。よって、この閉弁遅れの誤差は、噴射量の精度に直接大きな影響を与えることになる。また、この開弁遅れは、電流回路の応答遅れによって変化する。このため、燃料噴射弁へ通電を終了するタイミングで、燃料噴射弁に流れている電流値の状態により燃料噴射弁の閉弁遅れのばらつき要因となり、内燃機関の性能向上を妨げていた。
特許文献1,2,3記載の方法は、いずれも、開弁遅れや閉弁遅れの解消には有効であるが、さらに、最小燃料噴射量を少なくしたい場合には、十分なものでなかった。
本発明の目的は、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間(パルス幅)であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の燃焼室内に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に供給する燃料の圧力を検出する燃料圧力センサとを有する内燃機関に用いられ、内燃機関の運転状態と前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力とから、前記燃料噴射弁を開弁駆動する駆動パルス幅を算出して、前記燃料噴射弁を駆動制御する燃料噴射弁の制御装置であって、開弁指令がオンし、高電圧源から燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を前記燃料噴射弁に供給した後放電して、前記燃料噴射弁が開弁状態を維持できる小さい保持電流Ih2を低電圧源から供給するとともに、前記開弁電流を供給した後、前記保持電流Ih2の値に到達するまで間に、前記開弁指令がオンしてから、予め設定した急速放電開始時間Tsyの経過後に、前記保持電流Ih2まで急速に放電する駆動波形指令部を備えるようにしたものである。
かかる構成により、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間(パルス幅)であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記急速放電開始時間Tsyを可変するものであり、前記駆動パルス幅が短い程、前記急速放電開始時間Tsyを短くし、また、前記燃料の圧力が低い程、前記急速放電開始時間Tsyを短くするようにしたものである。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記急速放電開始時間Tsyの最小値を、前記開弁指令がオンし、前記開弁電流が所定のピーク電流に到達するまでの時間よりも長くするようにしたものである。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を前記燃料噴射弁に供給した後放電開始する時のピーク電流Ipaを可変するものであり、前記駆動パルス幅が短い程、前記ピーク電流Ipaを大きくし、また、前記燃料の圧力が低い程、前記ピーク電流Ipaを小さくするようにしたものである。
(5)上記(1)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記高電圧源の電圧Vboostを可変するものであり、前記駆動パルス幅が短い程、前記高電圧源の電圧Vboostを高くし、また、前記燃料の圧力が低い程、前記高電圧源の電圧Vboostを低くするようにしたものである。
(6)上記(1)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記開弁指令がオンする前に、前記燃料噴射弁の弁体が作動するよりも小さい励磁電流Iprを前記燃料噴射弁にプリチャージするようにしたものである。
(7)また、上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の燃焼室内に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に供給する燃料の圧力を検出する燃料圧力センサとを有する内燃機関に用いられ、内燃機関の運転状態と前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力とから、前記燃料噴射弁を開弁駆動する駆動パルス幅を算出して、前記燃料噴射弁を駆動制御する燃料噴射弁の制御装置であって、開弁指令がオンし、高電圧源から燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を前記燃料噴射弁に供給した後放電して、前記燃料噴射弁が開弁状態を維持できる小さい第1の保持電流Ih1を低電圧源から供給した後、前記第1の保持電流Ih1よりも小さく、前記燃料噴射弁が開弁状態を維持できる第2の保持電流Ih2を低電圧源から供給するとともに、前記開弁指令がオンしてから、前記第1の保持電流Ih1を供給する保持時間Thold1を可変する駆動波形指令部を備えるようにしたものである。
かかる構成により、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間(パルス幅)であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
(8)上記(7)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記保持時間Thold1を可変するものであり、前記駆動パルス幅が短い程、前記保持時間Thold1を短くし、また、前記燃料の圧力が低い程、前記保持時間Thold1を短くするようにしたものである。
(9)上記(7)において、好ましくは、前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記高電圧源の電圧Vboostを可変するものであり、前記駆動パルス幅が短い程、前記高電圧源の電圧Vboostを高くし、また、前記燃料の圧力が低い程、前記高電圧源の電圧Vboostを低くするようにしたものである。
本発明によれば、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁へのパルス幅であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
以下、図1〜図7を用いて、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成図である。
エンジン1には、ピストン2、吸気弁3、排気弁4が備えられる。吸気は、空気流量計(AFM)20を通過してスロットル弁19に入り、分岐部であるコレクタ15より吸気管10、吸気弁3を介してエンジン1の燃焼室21に供給される。燃料は、燃料タンク23から低圧燃料ポンプ24によって内燃機関へと供給され、さらに高圧燃料ポンプ25によって燃料噴射に必要な圧力に高められる。高圧燃料ポンプ25によって昇圧された燃料は、燃料噴射弁5から、エンジン1の燃焼室21に噴射供給され、点火コイル7、点火プラグ6で点火される。燃料噴射弁5は、燃料噴射弁のコイルへ励磁電流を供給することで弁体を作動させ、直接内燃機関の燃焼室内に燃料噴射を行うものである。燃料の圧力は、燃料圧力センサ26によって計測される。
燃焼後の排気ガスは、排気弁4を介して排気管11に排出される。排気管11には、排気ガス浄化のための三元触媒12が備えられている。ECU(エンジンコントロールユニット)9には、燃料噴射制御装置27が内蔵され、エンジン1のクランク角度センサ16の信号、AFM20の空気量信号、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ13の信号、アクセル開度センサ22のアクセル開度、燃料圧力センサ26等の信号が入力される。ECU9は、アクセル開度センサ22の信号からエンジンへの要求トルクを算出するとともに、アイドル状態の判定等を行う。ECU9には、クランク角度センサ16の信号からエンジン回転数を演算する回転数検出手段と、水温センサ8から得られる内燃機関の水温とエンジン始動後の経過時間等から三元触媒12が暖機されて状態であるかを判断する暖気判定手段が備えられている。
また、ECU9は、エンジン1に必要な吸入空気量を算出し、それに見合った開度信号をスロットル弁19に出力する。また、ECU9は、燃料噴射制御装置27は吸入空気量に応じた燃料量を算出して、燃料噴射弁5に燃料噴射信号を出力し、点火プラグ6に点火信号を出力する。
排気管11とコレクタ15との間は、EGR通路18により接続されている。EGR通路19の途中には、EGR弁14が備えられている。EGR弁14の開度は、ECU9によって制御され、必要に応じて、排気管11の中の排気ガスが、吸気管10に還流される。
次に、図2を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成を示すブロック回路図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
燃料噴射制御装置27は、高電圧生成回路27aと、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bと、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cと、駆動回路27dとを備えている。
高電圧生成回路27aは、内燃機関のバッテリの電源の電圧VBを元に、燃料噴射弁の開弁に必要な高電源電圧を生成する。高電圧生成回路27aとしては、DC/DCコンバータを用いることができる。高電源電圧は、駆動回路27dにより、高電源電圧の生成の為の指令により、所望の電源電圧を生成する。バッテリ電圧VBが14Vのとき、高電圧生成回路27aが生成する高電圧は、例えば、60Vである。なお、これ以上の高電圧を生成することもできる。
高圧側燃料噴射弁駆動回路27bは、高圧側スイッチング素子TR1と、低圧側スイッチング素子TR2とを備えている。高圧側燃料噴射弁駆動回路27bは、駆動回路27dからの指令に応じて、燃料噴射弁5に対し、高電源電圧とバッテリ電源である低電源電圧の何れかを選択し、供給する。燃料噴射弁5の閉弁から開弁する際には、高電源電圧を供給することで開弁に必要な開弁電流を流し、燃料噴射弁の開弁状態を維持する場合には、電源電圧をバッテリ電圧に切替えて、保持電流を流す。なお、高電圧生成回路27aと高圧側スイッチング素子TR1との間、及びバッテリ電圧VBと低圧側スイッチング素子TR2との間には、それぞれ、逆流防止用ダイオードが接続されている。
低圧側燃料噴射弁駆動回路27cは、下流側スイッチング素子TR3と、シャント抵抗SRを備えている。低圧側燃料噴射弁駆動回路27cは、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bと同様に、駆動回路27dからの指令に応じて、燃料噴射弁5に駆動電流を流す為の燃料噴射弁の下流に設けた駆動回路である。下流側スイッチング素子TR3は、電流還流のための寄生ダイオードRD2を有している。シャント抵抗SRは、燃料噴射弁5に流れる電流Iinjを検出するために備えられる。シャント抵抗SRの両端電圧は、駆動回路27dに取り込まれる。
また、高圧側スイッチング素子TR1と下流側スイッチング素子TR3との間には、還流ダイオードRD2を備えている。
高電圧生成回路27a,高圧側燃料噴射弁駆動回路27b,低圧側燃料噴射弁駆動回路27cは、駆動回路27dにより駆動制御されて、燃料噴射弁5に所望の駆動電源及び駆動電流を流す。駆動回路27dの駆動期間(燃料噴射弁への通電時間)及び駆動電源電圧値、駆動電流値は、燃料噴射弁パルス幅演算部9a及び燃料噴射弁駆動波形指令部9bにて算出された指令により、制御される。
燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、燃料噴射弁パルス幅TIの信号を、駆動回路27d及び燃料噴射弁駆動波形指令部9bに出力する。燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、燃料噴射弁パルス幅TIの信号に基づいて、第1保持時間Thold1,第2保持時間Thold2,第1保持電流Ih1,第2保持電流,ピーク電流Ip,急速放電開始時間Tsy,高電圧指令VHVなどを出力する。これらの各時間,各電流については、図3以降を用いて後述する。なお、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、プリチャージ期間の情報Tprを出力することもある。この場合、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、マイナスプリチャージ期間−Tprを出力する。
次に、図3及び図4を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作について説明する。
図3及び図4は、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。図3は、燃料噴射パルス幅が長い場合の動作を示している。図4は、燃料噴射パルス幅が短い場合の動作を示している。図4では、横軸の時間を、図3よりも拡大して図示している。
最初に、図3を用いて、燃料噴射パルス幅が長い場合の動作について説明する。なお、図3(A)〜図3(G)の横軸は時間を示している。図3(A)の縦軸は、図2の燃料噴射弁パルス幅演算部9aにより算出され、その演算値に基づいて、駆動回路27dに出力するパルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjを示している。図3(B)の縦軸は、図2の燃料噴射弁駆動波形指令部9bにより算出され、その演算値に基づいて、駆動回路27dに出力する第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcを示している。図3(C)の縦軸は、図2のシャント抵抗SRによって検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjを示している。図3(D)の縦軸は、図2の燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvを示している。図3(E)の縦軸は、図2の駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstを示している。図3(F)の縦軸は、図2の駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbを示している。図3(G)の縦軸は、図2の駆動回路27dから低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lを示している。
図3(A)に示すように、時刻t0において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjを出力することで、開弁指令がオンする。ここで、本実施形態において、燃料噴射パルス信号のパルス幅TIが、例えば、0.6msから5msの範囲で可変なものとする。燃料噴射パルス幅が長い場合とは、パルス幅TIが、例えば、0.8msから5msの範囲の場合である。
また、時刻t0には、図3(B)に示すように、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcを出力する。なお、第1保持時間Thold1は、例えば、0.6ms以上で、燃料噴射パルス幅TIに応じて可変している。すなわち、燃料噴射パルス幅TIが短いほど、第1保持時間Thold1を短くしている。
時刻t0において、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオンすると、図3(E)に示すように、駆動回路27dは、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオンし、また、図3(G)に示すように、駆動回路27dは、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンする。これによって、高電圧生成回路27aからの高電圧が燃料噴射弁5に供給され、図3(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが流れる。
燃料噴射弁駆動電流Iinjが増加し、燃料噴射弁5を開弁するに必要な電流に達すると、図3(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが増加し、燃料噴射弁5が開き始める。
時刻t1において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁に必要な高いピーク電流Ipに達したことを検出すると、図3(E)に示すように、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオフする。これにより、図3(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが減少する。なお、ピーク電流Ipは、例えば、10Aである。
時刻t2において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された第1ホールド電流Ih1に達したことを検出すると、図3(F)に示すように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第1ホールド電流Ih1を維持するように制御する。
第1ホールド電流Ih1は、燃料噴射弁5が開弁状態を十分に維持できる比較的高い励磁電流(保持電流)であり、後述の第2ホールド電流Ih2よりは大きく、例えば、4Aである。
燃料噴射弁駆動電流Iinjをピーク電流Ipまで流すことで、燃料噴射弁にかかる高い燃圧の環境下であっても、燃料噴射弁内のバルブは確実に開弁することができ、また、燃料噴射弁駆動電流Iinjを比較的高い第1ホールド電流Ih1に維持することで、燃料噴射弁にかかる高い燃圧の環境下であっても、燃料噴射弁内のバルブは開弁状態に保持される。
次に、時刻t3において、図3(B)に示す第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcがオフすると、駆動回路27dは、図3(F)に示すように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第2ホールド電流Ih2を維持するように制御する。
第2ホールド電流Ih2は、燃料噴射弁5が開弁状態をかろうじて維持できる小さい励磁電流(保持電流)であり、例えば、2.5Aである。
そして、時刻t4において、図3(A)に示す、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオフすると、図3(F)に示すように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbがオフし、同時に、図3(G)に示すように、駆動回路27dから低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lがオフする。これにより、図3(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが遮断され、図3(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが減少し、燃料噴射弁5が閉じる。
ここで、前述の燃料噴射弁駆動電流切替信号Thold1は、図2の燃料噴射弁駆動波形指令部9bにより算出された演算値に基づいて発生するパルス信号であり、燃料噴射弁に流す電流値を切替えるタイミングを制御するものである。燃料噴射弁駆動パルスTI及びThold1により、燃料噴射弁5には、燃料噴射弁が開弁に必要な高い電流Ipまで電流を流し、その後、電流値を減衰させて燃料噴射弁駆動電流切替信号Thold1までの間、比較的高い第1ホールド電流Ih1に電流制御を行い、開弁を確実に維持するとともに、燃料噴射弁駆動電流切替信号Thold1がオフとなり、燃料噴射弁駆動パルスTIがオンの期間中は、燃料噴射弁には比較的小さな第2ホールド電流Ih2で制御を行い、燃料噴射弁駆動パルスTIパルス信号がオフとなった時点で、速やかに燃料噴射弁に流す電流を遮断する。
次に、図4を用いて、燃料噴射パルス幅が短い場合の動作について説明する。なお、図4(A)〜図4(G)の縦軸は、図3(A)〜図3(G)の縦軸と同様である。
図4(A)に示すように、時刻t0において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjを出力する。ここで、本実施形態において、燃料噴射パルス信号のパルス幅TIが、例えば、0.6msから5msの範囲で可変なものとする。燃料噴射パルス幅が短い場合とは、パルス幅TIが、例えば、0.6msから0.8msの範囲の場合である。ここでは、パルス幅TIが、例えば、0.6msの場合を例示している。
また、時刻t0には、図4(B)に示すように、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcを出力する。なお、第1保持時間Thold1は、例えば、0.6msであり、固定の値である。
なお、時刻tp〜時刻t0の間には、図4(A)に示すように、プリチャージパルスTprが出力しているが、この点については、後述する。
時刻t0において、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオンすると、図4(E)に示すように、駆動回路27dは、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオンし、また、図4(G)に示すように、駆動回路27dは、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンする。これによって、高電圧生成回路27aからの高電圧が燃料噴射弁5に供給され、図4(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが流れる。
燃料噴射弁駆動電流Iinjが増加し、燃料噴射弁5を開弁するに必要な電流に達すると、図4(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが増加し、燃料噴射弁5が開き始める。
時刻t11において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁に必要な高いピーク電流Ipに達したことを検出すると、図4(E)に示すように、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオフする。これにより、図4(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが減少する。なお、ピーク電流Ipは、例えば、10Aである。
燃料噴射弁駆動電流Iinjをピーク電流Ipまで流すことで、燃料噴射弁にかかる高い燃圧の環境下であっても、燃料噴射弁内のバルブは確実に開弁することができる。
時刻t12において、図2の燃料噴射弁駆動波形指令部9bにより設定された急速放電開始時間Tsyが経過すると、駆動回路27dは、図4(G)に示すように、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオフする。これによって、燃料噴射弁5の電流は、図2の環流ダイオードRD1により高電圧生成回路27aの側に戻るように環流することで、時刻t11〜時刻t12の間よりも、急速に放電されることで、急速に減少する。急速放電開始時間Tsyとしては、例えば、0.5〜0.55msとする。また、急速放電開始時間Tsyは、図5を用いて後述するように、燃料噴射パルス幅TI及び燃料圧力(燃圧)に応じて可変する。
次に、時刻t13において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁を維持できる第2ホールド電流Ih2に達したことを検出すると、図4(G)に示すように、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンするとともに、図4(F)に示すように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第2ホールド電流Ih2を維持するように制御する。第2ホールド電流Ih2は、燃料噴射弁5が開弁状態をかろうじて維持できる小さい励磁電流(保持電流)であり、例えば、2.5Aである。
そして、時刻t14において、図4(A)に示す、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオフすると、図4(F)に示すように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbがオフし、同時に、図4(G)に示すように、駆動回路27dから低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lがオフする。これにより、図4(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが遮断され、図4(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが減少し、燃料噴射弁5が閉じる。
なお、図4(C)及び図4(D)において、点線は、時刻t12における急速放電を行わない場合の、燃料噴射弁駆動電流Iinj、及び、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvを示している。
本例では、燃料噴射弁駆動パルス信号が所定値よりも小さい場合には、時刻t0に示す高電圧供給タイミングからの急速放電開始時間Tsyの時間後に、燃料噴射弁に供給する電流を急峻に放電する。このとき、図3で説明した第1ホールド電流Ih1の供給を行わず、第2ホールド電流Ih2に制御する。これにより、図4(C)及び図4(D)に点線で示した場合に比べて、実線で示した場合では、時刻t14において燃料噴射弁駆動パルス信号がオフとなるタイミングでは、第2ホールド電流Ih2の供給状態にしているので、図4(D)に示すように、オフタイミングからの燃料噴射弁の閉弁動作が速くなる。すなわち、バルブの開期間は、時間Top2から、時間Top1まで短縮できる。これにより、燃料噴射弁駆動パルスが所定値よりも短い場合であっても、安定した燃料噴射弁の閉弁動作を制御する事が可能となる。
次に、プリチャージ期間Tprを設ける理由について説明する。燃料噴射弁の閉弁制御については、燃料噴射弁駆動パルスが短い場合でも、安定した燃料噴射弁の閉弁動作を行うためには、急速放電開始時間Tsyの時間後に、燃料噴射弁に供給する電流を急峻に放電することで達成される。プリチャージ期間Tprは、燃料噴射弁の開弁動作を安定化するために用いるものである。
急速放電開始時間Tsyのタイミングにより、燃料噴射弁の開弁に必要な電流を抑えることにより、燃料噴射弁に掛かる燃圧が高い場合には、安定した燃料噴射弁の開弁動作制御が行えない場合が生じる。それを改善するために、図4(A)に示すプリチャージ期間Tprの間、駆動回路27dは、図4(G)に示すように、駆動回路27dは、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンするとともに、図4(F)に示すように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjがプリチャージ電流Iprを維持するように制御する。プリチャージ電流Iprは、燃料噴射弁5が開弁しない程度の小さい励磁電流であり、例えば、2.0Aである。
その結果、図4(C)に示すように、時刻tp〜時刻t0の間は、燃料噴射弁駆動電流Iinjがプリチャージ電流Iprに保持される。プリチャージ電流Iprは、急速放電開始時間Tsyによる燃料噴射弁駆動電流の放電分または、第1ホールド電流Ih1の供給をキャンセルする事による燃料噴射弁駆動電流低下分を補うために、用いられる。
そして、時刻t0において、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオンすると、図4(C)に示すように燃料噴射弁駆動電流Iinjが急速に流れ、図4(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが増加し、燃料噴射弁5が開き始める。なお、図4(D)において、実線はプリチャージ電流を流した場合の燃料噴射弁5のバルブのリフト量を示し、破線はプリチャージ電流を流さない場合の燃料噴射弁5のバルブのリフト量を示している。
このように、実際に燃料噴射開始する前に、燃料噴射弁が開弁しない程度のプリチャージ電流を供給することで、安定した燃料噴射弁開弁制御が行える。
ここで、プリチャージを供給するか否かは、燃料噴射弁を駆動する駆動パルス幅に基づいて決定する。例えば、プリチャージは、駆動パルス幅TIが0.8ms以下の場合に実行する。プリチャージを供給するか否かは、燃料圧力に基づいて決定する。例えば、プリチャージは、燃料圧力が高圧である12MPa以上の場合に実行する。
また、プリチャージ電流を供給する時間または、プリチャージ電流値は、安定した燃料噴射弁の開弁制御を実現するために、燃料噴射弁駆動パルス幅または、燃圧に基づいて設定する。燃料噴射パルス幅が短い程、プリチャージの時間を長くまたは、プリチャージ電流を高くする。燃圧値が高いほど、プリチャージ時間を長くし、または、プリチャージ電流を高くする。
ここで、プリチャージの時間と電流は、両方または何れか1つを最低減制御すれば良く、内燃機関が要求する燃料噴射量要求を満足する場合であれば、一定の時間または一定の電流値であってもよいものである。
次に、図5を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置において用いる急速放電開始時間Tsyについて説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置において用いる急速放電開始時間の説明図である。
図5の横軸は燃料噴射パルス幅TIを示し、縦軸は急速放電開始時間Tsyを示している。図中の点線は、急速放電開始時間Tsyが燃料噴射パルス幅TIに等しい場合の仮想的な線である。
図5において、実線Tsy−Hは、燃圧が高い場合の燃料噴射パルス幅TIに対する、急速放電開始時間Tsyの関係を示している。実線Tsy−Lは、燃圧が低い場合の燃料噴射パルス幅TIに対する、急速放電開始時間Tsyの関係を示している。ここでは、2種類の燃圧に対する燃料噴射パルス幅TI−急速放電開始時間Tsyの関係を示しているが、実際には、燃圧に応じて、燃料噴射パルス幅TI−急速放電開始時間Tsyの関係をさらに細かく変更する。
実線Tsy−H,Tsy−Lに示すように、急速放電開始時間Tsyは、燃料噴射パルス幅TIよりも、短くしている。また、急速放電開始時間Tsyは、図4に示した(時間t11−t0),すなわち、の燃料噴射パルス信号Pinjがオンして燃料噴射弁駆動電流Iinjが流れ、燃料噴射弁駆動電流Iinjがピーク電流Ipに到達するまでの時間(Ip到達時間)よりも、長くしている。これにより、図4に示したように、燃料噴射弁駆動電流Iinjがピーク電流Ipに到達した後,すなわち、燃料噴射弁のバルブが完全に開いた後、急速放電を行うことができる。
また、実線Tsy−H,Tsy−Lに示すように、急速放電開始時間Tsyは、燃料噴射パルス幅TIが長いほど長く、短いほど短くする。また、実線Tsy−H,Tsy−Lに示すように、燃圧が高いほど、急速放電開始時間Tsyは長くする。これにより、安定した燃料噴射弁の開弁動作とその後の閉弁動作を得ることができる。
なお、急速放電開始時間Tsyは、燃料噴射パルス幅と燃圧の何れか最低1つのパラメータによる演算式またはマップによる算出を行う。そして、内燃機関の要求する噴射量性能範囲内を満足するのであれば、急速放電開始時間Tsyは一定値とすることもできる。
次に、図6を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における制御内容について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における制御内容を示すフローチャートである。
ステップS10において、ECU9は、内燃機関の運転状態を判定する。
次に、ステップS15において、ECU9は、内燃機関の燃料圧力を検出する。
次に、ステップS20において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、ステップS10とS15にて判定検出された情報に基づいて、所望の空燃比となるように、燃料噴射弁の駆動パルス幅TIを算出する。
次に、ステップS30において、ECU9は、図4で説明した燃料噴射弁にプリチャージ電流Iprを供給するプリチャージを設定するか否かを判定する。プリチャージを設定する場合には、ステップS35において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、プリチャージ電流及びプリチャージ時間を設定する。図4に示したプリチャージ電流Ipr及びプリチャージ時間Tprは、このステップS35の処理により設定される。
次に、ステップS40において、ECU9は、図4で説明した燃料噴射弁に供給する電流を急激に放電するか否かを判定する。電流の急激放電を行う場合には、ステップS45において、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、急速放電開始時間Tsyを設定する。図4に示した急速放電開始時間Tsyは、このステップS45の処理により設定される。
次に、ステップS50において、ECU9は、図3で説明した燃料噴射弁の第1保持電流Ih1の供給有無と供給時間の可変設定要否を判定する。必要な場合には、ステップS55において、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、第1保持電流Ih1の電流値Ih1と供給時間Thold1を設定する。図3に示した第1保持電流Ih1の電流値Ih1と供給時間Thold1は、このステップS55の処理により設定される。なお、図4の例では、第1保持電流Ih1は設定しないものである。
ここで、保持電流供給時間Thold1は、燃料噴射駆動パルス幅よりも短く設定に制限(上限)すると共に、開弁電流Ipまでの到達時間よりも長い設定に制限(下限)する。また、第1保持電流の電流値Ih1は、燃料噴射弁駆動パルス幅TI(ステップS20)と燃圧値(ステップS15)のパラメータの両方または、少なくても一方を用いて算出する。ここで、演算方法は演算式で算出してもよく、マップによる予め設定された値を用いてもよいものである。
次に、ステップS60において、ECU9は、燃料噴射弁に供給する開弁電流Ipを可変設定するか否かを判定する。開弁電流Ipの可変設定については、図10を用いて後述する。必要な場合には、ステップS65において、可変設定する開弁電流Ipの電流値を設定する。なお、図4の例では、開弁電流Ipの可変設定は行わないものである。
ここで、開弁電流Ipは、燃料噴射弁が最速で駆動できる設定に制限(上限)すると共に、燃料噴射弁が充分に開弁できる設定に制限(下限)する。開弁電流Ipの電流値は、燃料噴射弁駆動パルス幅TI(ステップS20)と燃圧値(ステップS15)のパラメータの両方または、少なくても一方を用いて算出する。
次に、ステップS70において、ECU9は、燃料噴射弁に供給する高電圧(Vboost)の設定電圧を変更するか否かを判定する。燃料噴射弁に供給する高電圧(Vboost)の可変設定については、図9を用いて後述する。必要な場合には、ステップS75において、可変設定する高電圧(Vboost)の電圧値を設定する。なお、図4の例では、高電圧の可変設定は行わないものである。
そして、ステップS80において、駆動回路27dは、燃料噴射弁の駆動波形(図3や図4に示したもの)をセットし、ステップS85において、駆動回路27dは、燃料噴射パルス出力を制御する。
次に、図7を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における燃料噴射弁の流量特性について説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における燃料噴射弁の流量の特性図である。図7において、横軸は燃料噴射パルス幅TIを示し、縦軸は燃料噴射流量Qfを示している。
図中の点線は、従来の燃料噴射弁の流量特性図である。すなわち、燃料噴射パルス幅TIが最小パルス幅TI−m1よりも大きい範囲では、燃料噴射パルス幅TIの増加に対して、燃料噴射流量Qfは比例して増加する。しかしながら、燃料噴射パルス幅TIが最小パルス幅TI−m1よりも小さいとき、燃料噴射パルス幅TIが減少しても、燃料噴射流量Qfが増加するという特性になる。例えば、最小パルス幅TI−m1は0.8msであり、そのときの燃料噴射流量Qf−m1は、7mm/ストロークである。
一方、本実施形態では、燃料噴射弁閉弁時の動作は、燃料噴射弁駆動パルス幅に影響されず一定の駆動電流値から行われるために、燃料噴射弁の動作が安定する。すなわち、図4に示したような燃料噴射制御を行うことで、従来の燃料噴射パルス幅TIが最小パルス幅TI−m1よりも小さい最小パルス幅TI−m2よりも大きい範囲では、燃料噴射パルス幅TIの増加に対して、燃料噴射流量Qfは比例して増加する。したがって、最小パルス幅TI−m1から最小パルス幅TI−m2の範囲でも、燃料流量の制御が可能となる。例えば、最小パルス幅TI−m2は0.6msであり、そのときの燃料噴射流量Qf−m1は、5mm/ストロークである。
以上説明したように、本実施形態によれば、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
次に、図8を用いて、本発明の第2の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成及び動作について説明する。本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成は、図1に示したものと同様である。また、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成は、図2に示したものと同様である。また、燃料噴射パルス幅が長い場合の本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作は、図3に示したものと同様である。また、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における制御内容は、図6に示したものと同様である。
以下、図8を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の、燃料噴射パルス幅が短い場合の動作について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。なお、図8(A)〜図8(D)の縦軸は、図3(A)〜図3(D)の縦軸と同様である。
図8(A)に示すように、時刻t0において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjを出力する。ここで、本実施形態において、燃料噴射パルス信号のパルス幅TIが、例えば、0.6msから5msの範囲で可変なものとする。本例は、燃料噴射パルス幅が短い場合を示しており、パルス幅TIが、例えば、0.6msから0.8msの範囲の場合である。ここでは、パルス幅TIが、例えば、0.6msの場合を例示している。
また、時刻t0には、図8(B)に示すように、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcを出力する。なお、第1保持時間Thold1は、図4に示した例では、例えば、0.6msで固定であったが、本実施形態では、パルス幅TIに応じて、0.45ms〜0.55msの範囲で可変している。
その他の動作は、図3に示したパルス幅TIが長い場合と同様である。すなわち、時刻t0において、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオンすると、図3(E)と同様に、駆動回路27dは、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオンし、また、図3(G)に示したように、駆動回路27dは、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンする。これによって、高電圧生成回路27aからの高電圧が燃料噴射弁5に供給され、図8(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが流れる。
燃料噴射弁駆動電流Iinjが増加し、燃料噴射弁5を開弁するに必要な電流に達すると、図8(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが増加し、燃料噴射弁5が開き始める。
時刻t21において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁に必要な高いピーク電流Ipに達したことを検出すると、図3(E)に示したように、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオフする。これにより、図8(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが減少する。なお、ピーク電流Ipは、例えば、10Aである。
時刻t22において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された第1ホールド電流Ih1に達したことを検出すると、図3(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第1ホールド電流Ih1を維持するように制御する。
第1ホールド電流Ih1は、燃料噴射弁5が開弁状態を十分に維持できる比較的高い励磁電流(保持電流)であり、後述の第2ホールド電流Ih2よりは大きく、例えば、4Aである。ここで、第1保持電流Ih1の電流値Ih1と供給時間Thold1は、図6のステップS55の処理により設定される。
次に、時刻t23において、図8(B)に示す第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcがオフすると、駆動回路27dは、図3(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第2ホールド電流Ih2を維持するように制御する。
なお、第1保持時間Thold1は、燃料噴射パルス幅TIに応じて可変している。すなわち、燃料噴射パルス幅TIが短いほど、第1保持時間Thold1を短くしている。また、燃料圧力センサによって検出された燃料圧力が低いほど、第1保持時間Thold1を短くしている。また、第1保持時間Thold1には、下限値(例えば、0.45ms)を設けている。なお、駆動パルス幅TIが所定値(0.6ms)よりも短い場合、第1保持電流Ihold1を供給せずに、開弁電流を供給した後、第2保持電流Ihold2で燃料噴射弁を駆動する。
第2ホールド電流Ih2は、燃料噴射弁5が開弁状態をかろうじて維持できる小さい励磁電流(保持電流)であり、例えば、2.5Aである。
そして、時刻t24において、図8(A)に示す、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオフすると、図3(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbがオフし、同時に、図3(G)に示したように、駆動回路27dから低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lがオフする。これにより、図8(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが遮断され、図8(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが減少し、燃料噴射弁5が閉じる。
図8(B)に点線で示す波形は、パルス幅TIが、例えば、0.6msに対して、第1保持時間Thold1を、0.6msで固定した場合である。この場合、図8(A)に示す、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオフしたとき、燃料噴射弁駆動電流Iinjは、図8(C)に点線の三角波で示すように、第2ホールド電流Ih2に保持されているため、この電流からオフすると、図8(D)に点線で示すように、閉弁する時間が遅れることになる。
このように、第1保持時間Thold1の時間を短くすることで、燃料噴射弁駆動パルスオフのタイミングでは、第1保持電流Ih1ではなく、第2保持電流Ih2の電流の状態で燃料噴射弁の閉弁制御を行うことが可能となり、安定した燃料噴射弁の閉弁制御が可能となる。この場合でも、図4と同様に、プリチャージ電流を供給してもよいものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
次に、図9を用いて、本発明の第3の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成及び動作について説明する。本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成は、図1に示したものと同様である。また、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成は、図2に示したものと同様である。また、燃料噴射パルス幅が長い場合の本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作は、図3に示したものと同様である。また、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における制御内容は、図6に示したものと同様である。
以下、図9及び図10を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の、燃料噴射パルス幅が短い場合の動作について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。なお、図9(A)〜図9(D)の縦軸は、図3(A)〜図3(D)の縦軸と同様である。
図9において、実線は本実施形態による動作波形を示している。点線は、図8に実線で示した動作波形を比較のため示している。
図9(A)に示すように、時刻t0において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjを出力する。ここで、本実施形態において、燃料噴射パルス信号のパルス幅TIが、例えば、0.5msから5msの範囲で可変なものとする。本例は、燃料噴射パルス幅が短い場合を示しており、パルス幅TIが、例えば、0.5msから0.8msの範囲の場合である。ここでは、パルス幅TIが、例えば、0.55msの場合を例示している。点線で示すパルス幅は、例えば、0.6msである。
また、時刻t0には、図9(B)に示すように、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcを出力する。なお、第1保持時間Thold1は、図4に示した例では、例えば、0.6msで固定であったが、本実施形態では、パルス幅TIに応じて、0.35ms〜0.55msの範囲で可変している。
また、本実施形態では、図2に示した高電圧生成回路27aが出力する高電圧を、図2で説明した,例えば、60Vよりも高い90Vとしている。ここで、高電圧生成回路27aが出力する高電圧Vboostの値は、図6のステップS75の処理により設定される。
時刻t0において、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオンすると、図3(E)と同様に、駆動回路27dは、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオンし、また、図3(G)に示したように、駆動回路27dは、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンする。これによって、高電圧生成回路27aからの高電圧が燃料噴射弁5に供給され、図9(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが流れる。このとき、高電圧生成回路27aが出力する高電圧Vboostの値は、例えば、90Vとしてるため、図9(C)に示す高電圧Vboostの値が、例えば、60Vとしているときよりも、燃料噴射弁駆動電流Iinjの立ち上がりの傾斜が大きくなっている。従って、ピーク電流Ipに到達する時間(時刻t31−時刻t0)は、点線で示す場合のピーク電流Ipに到達する時間(時刻t21−時刻t0)よりも短くなる。なお、高電圧Vboostの値は、図10を用いて後述するように、燃圧に応じて可変する。すなわち、高電圧Vboostの値は、燃圧が高いほど、高くする。ただし、高電圧Vboostの値には、上限を設けており、例えば、上限は120Vである。この上限値以上の電圧を掛けても、燃料噴射弁の応答遅れにより、開弁電流の立ち上がりを、これ以上早くできないからである。
燃料噴射弁駆動電流Iinjが増加し、燃料噴射弁5を開弁するに必要な電流に達すると、図9(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが増加し、燃料噴射弁5が開き始める。
時刻t31において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁に必要な高いピーク電流Ipに達したことを検出すると、図3(E)に示したように、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオフする。これにより、図9(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが減少する。なお、ピーク電流Ipは、例えば、10Aである。
時刻t32において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された第1ホールド電流Ih1に達したことを検出すると、図3(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第1ホールド電流Ih1を維持するように制御する。
第1ホールド電流Ih1は、燃料噴射弁5が開弁状態を十分に維持できる比較的高い励磁電流(保持電流)であり、後述の第2ホールド電流Ih2よりは大きく、例えば、4Aである。ここで、第1保持電流Ih1の電流値Ih1と供給時間Thold1は、図6のステップS55の処理により設定される。
次に、時刻t33において、図9(B)に示す第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcがオフすると、駆動回路27dは、図3(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第2ホールド電流Ih2を維持するように制御する。
第2ホールド電流Ih2は、燃料噴射弁5が開弁状態をかろうじて維持できる小さい励磁電流(保持電流)であり、例えば、2.5Aである。
そして、時刻t34において、図9(A)に示す、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオフすると、図3(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbがオフし、同時に、図3(G)に示したように、駆動回路27dから低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lがオフする。これにより、図9(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが遮断され、図9(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが減少し、燃料噴射弁5が閉じる。
次に、図10を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置において用いる可変高電圧Vboostについて説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置において用いる可変高電圧の説明図である。
図8に示した例では、第1保持時間Ih1が短縮されるためで、燃料噴射弁の開弁動作の遅延等影響がでてくる恐れがある。そこで、本実施形態では、燃料噴射弁の開弁電流がピーク電流Ipに到達する時間を短縮するようにしている。そのため、燃料噴射弁に供給する電流の立上げ傾きを大きくして、安定した燃料噴射弁の開弁動作を安定させるようにしている。
燃料噴射弁に流れる電流の挙動は、供給する電圧と燃料噴射弁内のコイルの抵抗(その他、結線の抵抗を含む)とインダクタンスにより決定される。ここで、抵抗とインダクタンスは、可変制御できないので、本実施形態では、高電圧の電源の設定電圧を可変とすることで、ピーク電流Ipに到達する時間を制御する。
図10の横軸は燃料噴射パルス幅TIを示し、縦軸は高電圧Vboostを示している。
図10において、実線Vboost−Hは、燃圧が高い場合の燃料噴射パルス幅TIに対する、高電圧Vboostの関係を示している。実線Vboost−Lは、燃圧が低い場合の燃料噴射パルス幅TIに対する、高電圧Vboostの関係を示している。ここでは、2種類の燃圧に対する燃料噴射パルス幅TI−高電圧Vboostの関係を示しているが、実際には、燃圧に応じて、燃料噴射パルス幅TI−高電圧Vboostの関係をさらに細かく変更する。
実線Vboost−H,TVboostに示すように、高電圧Vboostは、燃料噴射パルス幅TIが長いほど低く、短いほど高くする。また、実線Vboost−H,Vboost−Lに示すように、燃圧が高いほど、高電圧Vboostは高くする。これにより、安定した燃料噴射弁の開弁動作を提供するが可能となる。ここで、高電圧値は燃料噴射パルス幅と燃圧の何れか最低1つのパラメータによる演算式またはマップによる算出を行うことができる。ただし、高電圧Vboostの値には、上限を設けており、例えば、上限は120Vである。この上限値以上の電圧を掛けても、燃料噴射弁の応答遅れにより、開弁電流の立ち上がりを、これ以上早くできないからである。なお、内燃機関の要求する噴射量性能範囲内を満足するのであれば、高電圧値は一定値であってもよいものである。
このように、燃料噴射弁に供給する高電圧を高くすることで、ピーク電流Ipに到達するまでの時間を短くでき、短い燃料噴射弁への通電時間の際にも、安定した燃料噴射弁の閉弁制御が可能となる。この場合でも、図4と同様に、プリチャージ電流を供給してもよいものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
次に、図11を用いて、本発明の第4の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成及び動作について説明する。本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成は、図1に示したものと同様である。また、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成は、図2に示したものと同様である。また、燃料噴射パルス幅が長い場合の本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作は、図3に示したものと同様である。また、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における制御内容は、図6に示したものと同様である。
以下、図11を用いて、本実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の、燃料噴射パルス幅が短い場合の動作について説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。なお、図11(A)〜図11(D)の縦軸は、図3(A)〜図3(D)の縦軸と同様である。
図11において、実線は本実施形態による動作波形を示している。点線は、図4に実線で示した動作波形を比較のため示している。
図11(A)に示すように、時刻t0において、燃料噴射弁パルス幅演算部9aは、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjを出力する。ここで、本実施形態において、燃料噴射パルス信号のパルス幅TIが、例えば、0.5msから5msの範囲で可変なものとする。本例は、燃料噴射パルス幅が短い場合を示しており、パルス幅TIが、例えば、0.5msから0.8msの範囲の場合である。ここでは、パルス幅TIが、例えば、0.55msの場合を例示している。点線で示すパルス幅は、例えば、0.6msである。
また、時刻t0には、図11(B)に示すように、燃料噴射弁駆動波形指令部9bは、第1保持時間Thold1のパルス信号Pexcを出力する。なお、第1保持時間Thold1は、図4に示した例では、例えば、0.6msで固定であったが、本実施形態では、パルス幅TIに応じて、0.35ms〜0.55msの範囲で可変している。
また、本実施形態では、図2に示した高電圧生成回路27aが出力する高電圧を、図2で説明した,例えば、60Vよりも高い90Vとしている。ここで、高電圧生成回路27aが出力する高電圧Vboostの値は、図6のステップS75の処理により設定される。
時刻t0において、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオンすると、図3(E)と同様に、駆動回路27dは、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオンし、また、図3(G)に示したように、駆動回路27dは、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンする。これによって、高電圧生成回路27aからの高電圧が燃料噴射弁5に供給され、図11(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが流れる。このとき、高電圧生成回路27aが出力する高電圧Vboostの値は、例えば、90Vとしてるため、図11(C)に示す高電圧Vboostの値が、例えば、60Vとしているときよりも、燃料噴射弁駆動電流Iinjの立ち上がりの傾斜が大きくなっている。なお、高電圧Vboostの値は、図11にて説明したように、燃圧に応じて可変する。すなわち、高電圧Vboostの値は、燃圧が高いほど、高くする。
燃料噴射弁駆動電流Iinjが増加し、燃料噴射弁5を開弁するに必要な電流に達すると、図11(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが増加し、燃料噴射弁5が開き始める。
時刻t41において、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁に必要な高いピーク電流Ipaに達したことを検出すると、図3(E)に示したように、高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの高圧側スイッチング素子TR1に供給される高圧側ブーストパルス信号H−Vbstをオフする。これにより、図11(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが減少する。ここで、ピーク電流Ipaは、図4にて説明したピーク電流Ip(例えば、10A)よりも、高い13Aとしている。ここで、ピーク電流Ipaの値は、図6のステップS65の処理により設定される。設定されたピーク電流Ipaの値は、燃料噴射弁を駆動する駆動パルス幅TIに基づいて、可変する。具体的には、駆動パルス幅TIが短いほど、設定されたピーク電流Ipaの値を大きくする。また、設定されたピーク電流Ipaの値は、燃料の圧力が低い程、小さくなるように可変する。
時刻t42において、図2の燃料噴射弁駆動波形指令部9bにより設定された急速放電開始時間Tsyが経過すると、駆動回路27dは、図4(G)に示したように、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオフする。これによって、燃料噴射弁5の電流は、図2の環流ダイオードRD1により高電圧生成回路27aの側に戻るように環流することで、時刻t11〜時刻t12の間よりも、急速に放電されることで、急速に減少する。急速放電開始時間Tsyとしては、例えば、0.4〜0.55msとする。また、急速放電開始時間Tsyは、図5にて説明したように、燃料噴射パルス幅TI及び燃料圧力(燃圧)に応じて可変する。
次に、駆動回路27dは、シャント抵抗SRにより検出された燃料噴射弁駆動電流Iinjが予め設定された開弁を維持できる第2ホールド電流Ih2に達したことを検出すると、図4(G)に示したように、低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lをオンするとともに、図4(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbをオンオフして、燃料噴射弁駆動電流Iinjが第2ホールド電流Ih2を維持するように制御する。第2ホールド電流Ih2は、燃料噴射弁5が開弁状態をかろうじて維持できる小さい励磁電流(保持電流)であり、例えば、2.5Aである。
そして、時刻t44において、図11(A)に示す、パルス幅TIの燃料噴射パルス信号Pinjがオフすると、図4(F)に示したように、駆動回路27dから高圧側燃料噴射弁駆動回路27bの低圧側スイッチング素子TR2に供給される高圧側バッテリ電圧パルス信号H−Vbがオフし、同時に、図4(G)に示したように、駆動回路27dから低圧側燃料噴射弁駆動回路27cのスイッチング素子TR3に供給される低圧パルス信号Lがオフする。これにより、図11(C)に示すように、燃料噴射弁駆動電流Iinjが遮断され、図11(D)に示すように、燃料噴射弁5のバルブリフト量Vlvが減少し、燃料噴射弁5が閉じる。
このように、燃料噴射弁に供給する高電圧を高くすることで、ピーク電流Ipに到達するまでの時間を短くでき、かつ、ピーク電流Ipを高く設定することで、燃料噴射駆動パルス幅が短い場合であっても安定した燃料噴射弁の開弁動作及び制御を行う事が可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、要求噴射量が少ない、短い燃料噴射弁への通電時間であっても、精度良く燃料噴射弁の弁体を開閉できるものとなる。
本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成図である。 本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の構成を示すブロック回路図である。 本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置において用いる急速放電開始時間の説明図である。 本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における制御内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置における燃料噴射弁の流量の特性図である。 本発明の第2の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置において用いる可変高電圧の説明図である。 本発明の第4の実施形態による内燃機関の燃料噴射制御装置の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…エンジン
2…ピストン
3…吸気弁
4…排気弁
5…燃料噴射弁
6…点火プラグ
7…点火コイル
8…水温センサ
9…ECU(エンジンコントロールユニット)
9a…燃料噴射弁パルス幅演算部
9b…燃料噴射弁駆動波形指令部
10…吸気管
11…排気管
12…三元触媒
13…酸素センサ
14…EGR弁
15…コレクタ
16…クランク角センサ
18…EGR通路
19…スロットル弁
20…AFM
21…燃焼室
22…アクセル開度センサ
23…燃料タンク
24…低圧燃料ポンプ
25…高圧燃料ポンプ
26…燃料圧力センサ
27…燃料噴射制御装置
27a…高電圧生成回路
27b…高圧側燃料噴射弁駆動回路
27c…低圧側燃料噴射弁駆動回路
27d…駆動回路

Claims (9)

  1. 内燃機関の燃焼室内に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁に供給する燃料の圧力を検出する燃料圧力センサとを有する内燃機関に用いられ、
    内燃機関の運転状態と前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力とから、前記燃料噴射弁を開弁駆動する駆動パルス幅を算出して、前記燃料噴射弁を駆動制御する燃料噴射弁の制御装置であって、
    開弁指令がオンし、高電圧源から燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を前記燃料噴射弁に供給した後放電して、前記燃料噴射弁が開弁状態を維持できる小さい保持電流Ih2を低電圧源から供給するとともに、
    前記開弁電流を供給した後、前記保持電流Ih2の値に到達するまで間に、前記開弁指令がオンしてから、予め設定した急速放電開始時間Tsyの経過後に、前記保持電流Ih2まで急速に放電する駆動波形指令部を備えることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  2. 請求項1記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記急速放電開始時間Tsyを可変するものであり、
    前記駆動パルス幅が短い程、前記急速放電開始時間Tsyを短くし、
    また、前記燃料の圧力が低い程、前記急速放電開始時間Tsyを短くすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  3. 請求項2記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記急速放電開始時間Tsyの最小値を、前記開弁指令がオンし、前記開弁電流が所定のピーク電流に到達するまでの時間よりも長くすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  4. 請求項1記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を前記燃料噴射弁に供給した後放電開始する時のピーク電流Ipaを可変するものであり、
    前記駆動パルス幅が短い程、前記ピーク電流Ipaを大きくし、
    また、前記燃料の圧力が低い程、前記ピーク電流Ipaを小さくすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  5. 請求項1記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記高電圧源の電圧Vboostを可変するものであり、
    前記駆動パルス幅が短い程、前記高電圧源の電圧Vboostを高くし、
    また、前記燃料の圧力が低い程、前記高電圧源の電圧Vboostを低くすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  6. 請求項1記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記開弁指令がオンする前に、前記燃料噴射弁の弁体が作動するよりも小さい励磁電流Iprを前記燃料噴射弁にプリチャージすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  7. 内燃機関の燃焼室内に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁に供給する燃料の圧力を検出する燃料圧力センサとを有する内燃機関に用いられ、
    内燃機関の運転状態と前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力とから、前記燃料噴射弁を開弁駆動する駆動パルス幅を算出して、前記燃料噴射弁を駆動制御する燃料噴射弁の制御装置であって、
    開弁指令がオンし、高電圧源から燃料噴射弁を開弁するための高い開弁電流を前記燃料噴射弁に供給した後放電して、前記燃料噴射弁が開弁状態を維持できる小さい第1の保持電流Ih1を低電圧源から供給した後、前記第1の保持電流Ih1よりも小さく、前記燃料噴射弁が開弁状態を維持できる第2の保持電流Ih2を低電圧源から供給するとともに、
    前記開弁指令がオンしてから、前記第1の保持電流Ih1を供給する保持時間Thold1を可変する駆動波形指令部を備えることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  8. 請求項7記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記保持時間Thold1を可変するものであり、
    前記駆動パルス幅が短い程、前記保持時間Thold1を短くし、
    また、前記燃料の圧力が低い程、前記保持時間Thold1を短くすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  9. 請求項7記載の燃料噴射弁の制御装置において、
    前記駆動波形指令部は、前記駆動パルス幅及び前記前記燃料圧力センサによって検出された燃料の圧力の少なくとも一方に基づいて、前記高電圧源の電圧Vboostを可変するものであり、
    前記駆動パルス幅が短い程、前記高電圧源の電圧Vboostを高くし、
    また、前記燃料の圧力が低い程、前記高電圧源の電圧Vboostを低くすることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
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