JP2013060868A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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高輔 神田
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Abstract

【課題】燃料噴射弁への駆動電圧制御によって、排気エミッション,燃費等を改善する。
【解決手段】内燃機関の電磁駆動される燃料噴射弁に対し、低温始動時あるいは運転モードに応じて、その開弁時期から弁体が最大変位に達する以前までの所定期間、高電圧駆動回路からの高電圧を印加して開弁応答性を高め、該所定期間後、弁体が最大変位を維持している間は、低電圧駆動回路からの低電圧の印加に切り換えて、弁体の開弁用ストッパへの衝突時のバウンドを抑制し、該低電圧での印加を終了してから所定のインターバル期間を経過後、高電圧駆動回路からの高電圧を印加して閉弁着座時のバウンドを抑制する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射弁の駆動を制御する装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の電磁弁で構成される燃料噴射弁の開弁時に高電圧を印加し、作動遅れ(噴射開始遅れ)の抑制を図った技術が開示されている。
特開昭63−34387号公報
しかしながら、燃料噴射弁を高電圧で駆動すると、開弁用ストッパとの衝突によって弁体が閉弁側にバウンドすることにより、燃料噴射量が一時的に低下する。このため、噴孔を通過する燃料の噴射速度が低下し、粒径の大きい粗大粒子が増大する。粗大粒子が増大すると、気化しにくいことに加え、吸入空気との空気せん断が阻害されて壁流量が増大することによって燃焼性が悪化し、燃費.排気エミッションが悪化する。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、燃料噴射弁の応答性を高めつつ弁体とストッパとの衝突による燃料噴射量の変動を抑制して燃焼性を向上し、燃費,排気エミッションを改善することを目的とする。
このため、本発明は、
内燃機関に燃料を供給するための燃料噴射弁を、駆動制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、以下の手段を含んで構成される。
機関運転状態に基づいて、燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段
算出された燃料噴射量に基づいて、燃料噴射弁の開弁時期及び閉弁時期を設定する噴射タイミング設定手段
燃料噴射弁に第1駆動電圧を印加する第1駆動電圧印加手段
燃料噴射弁に第1駆動電圧より高い第2駆動電圧を印加する第2駆動電圧印加手段
設定された燃料噴射弁の開弁時期から燃料噴射弁の弁体が最大変位に達する以前までの所定期間、第2駆動電圧印加手段によって駆動電圧を印加し、所定期間後、弁体が最大変位を維持している間は、第1駆動電圧印加手段によって駆動電圧を燃料噴射弁に印加する高電圧併用駆動方式による制御機能を含む駆動電圧制御手段
燃料噴射弁の開弁時に高電圧で駆動するため、開弁応答性を向上させることができる。
これにより、開弁遅れひいては燃料噴射量、噴射速度の上昇遅れに伴う燃料噴霧の粗大粒子の増大が抑制され、燃焼性が向上し、排気エミッション,燃費が改善される。
また、弁体が最大変位で開弁用ストッパに衝突する以前(衝突と略同時または衝突前)に低電圧駆動に切り換えて駆動力を軽減することにより、弁体が衝突するときの衝撃が緩和される。これにより、弁体の閉方向へのバウンドが抑制され、バウンド時の噴射速度減少による粗大粒子の増大が抑制されるので、排気エミッション,燃費の悪化を抑制することができる。
本発明に係る実施形態のシステム構成を示す図。 燃料噴射弁の低電圧駆動方式おける駆動パルスと、高電圧併用駆動方式における駆動パルス及び弁リフト量とを示す線図。 実施形態に係る燃料噴射制御のメインフローを示すフローチャート。 同上燃料噴射制御の運転モード選択のサブフローを示すフローチャート。 同上燃料噴射制御の駆動パルス設定のサブフローを示すフローチャート。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、実施形態における内燃機関のシステム構成図である。
図に示す内燃機関101は、気筒毎の吸気ポート102に、燃料噴射弁103が設けられる。
燃料噴射弁103は、電磁コイルの磁気吸引力によって弁体をリフトさせることで開弁する電磁駆動式であり、該燃料噴射弁103を駆動する回路として、低電圧駆動回路(第1駆動電圧印加手段)201と、高電圧駆動回路(第2駆動電圧印加手段)202とを備える。燃料噴射弁103から噴射された燃料は、吸入空気と混合されつつ吸気弁105を介して燃焼室106内に吸入される。
燃焼室106内の混合気は、点火栓107による火花点火によって燃焼し、燃焼排気は、排気バルブ108を介して排出される。
燃料噴射弁103には、燃料タンク109内の燃料(ガソリン)が燃料ポンプ110によって圧送されるようになっており、燃料の供給圧は、燃料ポンプ110の吐出量の制御によって目標圧に制御される。
マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(ECU)120は、各種センサからの検出信号に基づいて、燃料噴射弁103、点火栓107、燃料ポンプ110を制御する。
前記各種センサとしては、機関101の吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ121、機関回転速度Neを検出する回転速度センサ122、機関101の冷却水温度(水温)TWを検出する水温センサ123、燃料圧力Pfを検出する燃圧センサ124、吸気圧力Paを検出する吸気圧センサ125、スタータのON,OFFを検出するスタータスイッチ126等が設けられている。
このように構成されたシステムにおいて、燃料噴射弁103の駆動を、低電圧のみを印加して駆動する低電圧駆動方式と、低電圧の印加と高電圧の印加とを切り換えつつ駆動する高電圧併用駆動方式とを、機関状態に応じて切り換える。
低電圧駆動方式は、図2(A)に示すように、開弁から閉弁まで低電圧回路201のみを用いて、一回の駆動パルスtpを出力して制御する。この方式では、低電圧のみを用いた駆動により消費電力を節減できる。
高電圧併用駆動方式は、同図(B)に示すように、開弁時に高電圧駆動回路202により、高電圧で開弁用の初期駆動パルスtsを出力し、燃料噴射弁103の弁体を高応答で開弁リフトさせる。このように、高応答で弁体を開弁させることで、開弁遅れひいては燃料噴射量、噴射速度の上昇遅れに伴う燃料噴霧の粗大粒子の増大が抑制され、燃焼性が向上し、燃費、排気エミッションが改善される。
また、弁体が最大変位で開弁用ストッパに衝突する以前(衝突と略同時または衝突前)に低電圧駆動回路201からの保持駆動パルスtrの出力に切り換えて駆動力を軽減することにより弁体が衝突するときの衝撃が緩和される。これにより、弁体の閉方向へのバウンドが抑制され、バウンド時の噴射速度減少による粗大粒子の増大が抑制されるので、排気エミッションの悪化を抑制することができる。
保持駆動パルスtrの出力が終了すると燃料噴射弁103の弁体は、リターンスプリングの付勢力(駆動力)によって閉弁動作を開始する。所定期間の後、弁体が弁座に着座して閉弁する前に高電圧駆動回路202から高電圧の制動駆動パルスtbを出力して、閉弁方向への駆動力を軽減する。これにより、弁体着座時の衝撃が緩和されて弁体のバウンドが抑制され、バウンド時の低噴射速度での粗大粒子増大に伴う排気エミッションの悪化を抑制することができる。
上記低電圧駆動方式と高電圧併用駆動方式とを、機関状態に応じて切り換える燃料噴射制御の実施形態を、図3〜図5のフローチャートに従って説明する。
図3は、メインフローを示す。
ステップS1では、機関の始動時か否かをスタータスイッチ126のON,OFF信号等によって判定する。
始動時と判定されたときはステップS2へ進み、始動時用の駆動電圧方式を選択する。具体的には、図示のように、始動時水温Twが、所定温度(例えば0℃〜−15℃)以下の低温始動時には、高電圧併用駆動方式が選択され、高電圧駆動回路202からの初期駆動パルス及び制動駆動パルスと、低電圧駆動回路202からの保持駆動パルスとの、各パルス幅及び出力タイミングが設定される。
そして、ステップS5へ進み、高電圧併用駆動方式により燃料噴射弁103を駆動する。すなわち、高電圧駆動回路202によって所定の開弁用パルス幅を有する初期駆動パルスtsを出力した後、低電圧駆動回路201からの始動時要求燃料噴射量に応じたパルス幅を有する保持駆動パルスtrの出力に切り換え、保持駆動パルスtrの出力終了後、所定のインターバル期間tiの後、高電圧駆動回路202から所定の制動用パルス幅tbを有する制動駆動パルスを出力する。
低温始動時は、燃料が気化しにくいため、低電圧のみで駆動した場合には、多く発生する粗大粒子が気化されないまま壁流となって、始動性を悪化させ、排気エミッションも悪化する。
そこで、高電圧併用駆動方式を選択することにより、上述したように燃料噴射弁103の開弁時および閉弁時に粗大粒子の増大を抑制して壁流を抑制することができるため、始動性を向上でき、排気エミッションも改善される。
一方、ステップS2で始動時水温Twが所定温度を上回っていると判定されたときは、粗大粒子が発生しても気化されて壁流となりにくく、始動性および排気エミッションを良好に維持できると考えられる。このため、低電圧駆動方式が選択され、低電圧駆動回路201から出力される駆動パルスtpのパルス幅と出力タイミングが設定される。
そして、ステップS5へ進んで、低電圧回路201から低電圧で始動時要求燃料噴射量に応じたパルス幅を有する1つの駆動パルスtpが出力され、該駆動パルスtpによって燃料噴射弁103が駆動される。
これにより、電力消費を節減できる。
一方、ステップS1で始動時ではないと判定されたときは、ステップS3へ進み、運転モードを選択する。
図4は、運転モード選択のサブフローを示す。
ステップS11では、機関回転速度Neと吸入空気量Qaとを入力してトルクTe(機関負荷)を算出し(Te=k・Qa/Ne:kは定数)、機関回転速度NeとトルクTeとで複数に区分された運転領域A,B,C毎の、所定時間中における運転頻度を算出する。
ステップS12では、所定以下の低負荷領域であるB領域での運転頻度が所定値を超えたかを判定する。
B領域つまり低負荷領域での運転頻度が所定値を超えたと判定されたときは、ステップS13へ進み、排気エミッション,燃費の低減を重視する排気・燃費モードが選択される
排気・燃費モードでは、ステップS11で示された運転領域A,B,C毎に燃料噴射弁103の駆動方式が切り換えられる。
所定以下の低負荷領域であるB領域では、燃料噴射弁103による全噴射期間が短いため、弁体が閉弁状態から最大変位に達するまでの初期駆動期間および弁体が最大変位から閉弁するまでの末期駆動期間の占める割合が大きい。すなわち、低電圧のみで駆動すると、上述したようにこれら初期駆動期間及び末期駆動期間において発生する粗大粒子の全燃料噴射量中に占める割合が増大するため、運転頻度が高いB領域で、低電圧のみで駆動すると燃費,排気エミッションが悪化する影響が増大する。
そこで、B領域では、高電圧併用駆動方式を用いて高電圧での初期駆動パルスにより高応答で弁体を開弁させ、かつ、開弁時と閉弁時にストッパ衝突時のバウンドを抑制することにより、できるだけ粗大粒子の発生を抑制し、燃費,排気エミッションの悪化を抑制する。
また、高速・高負荷領域であるC領域も高電圧併用駆動方式を用いる。この領域は吸気圧が大気圧に近くなって噴霧の気化性が悪化し、急加速等、高応答を要求される運転を含んでいるため、高電圧併用駆動方式を用いることで粗大粒子の発生をできるだけ減少し、良好な燃焼性を維持して高出力性能を確保する。
一方、中負荷・高速及び高負荷・中速領域であるA領域では、低電圧回路201のみを用い、燃料噴射弁103を、開弁から閉弁に至るまで低電圧で1回の駆動パルスで駆動する。この領域では、初期駆動期間及び末期駆動期間の全駆動期間に占める割合がB領域に比較して小さく、吸気圧力も大気圧に比較して小さく比較的良好な気化性が得られる場合が多いので、低電圧のみの駆動によってできるだけ消費電力を節減する。
ステップS12で、B領域での運転頻度が所定値以下と判定された場合はステップS14へ進み、運転モードとして出力モードが選択される。
出力モードでは、運転領域が低中負荷領域であるD領域と高負荷領域であるE領域とに区分され、D領域では低電圧駆動方式を選択し、E領域では高電圧併用駆動方式を選択する。
D領域は、その中で大きな割合を占めるB領域の使用頻度が低く、B領域以外の領域も含めたD領域全体でも運転頻度が低いと判断されるので、低電圧のみの駆動によってできるだけ消費電力を節減する。
E領域は、相対的に運転頻度が大きく高電圧併用駆動方式を用いることにより、粗大粒子の発生を抑制して、良好な燃焼性ひいては高出力性能を確保しつつ排気エミッション,燃費を良好に維持する。
図3に戻って、ステップS3で以上のように運転モードを選択した後、ステップS4でこれら選択された運転モードに応じて最終的な駆動パルスを設定する。
図5は、ステップS4での駆動パルス設定のサブフローを示す。
ステップS21では、燃料噴射弁103の駆動電圧方式を判別する。
高電圧併用駆動方式と判別されたとき(排気・燃費モードでのB,C領域及び出力モードでのE領域が選択されたとき)は、ステップS22へ進み、燃料圧力Pfと吸気圧Paとの差圧ΔP(=Pf−Pa)に応じて、初期駆動パルスts及び制動駆動パルスtbの各パルス幅、及び保持駆動パルスtrの出力終了時期から制動駆動パルスの出力開始までのインターバル期間tiの時間を設定する。
ここで、前記差圧ΔPが増大するほど、燃料噴射弁103の閉弁力が大きくなって開弁に要する電磁駆動力が増大するため、初期駆動パルスのパルス幅tsを増大して設定する。
インターバル期間tiは、差圧ΔPが増大するほど閉弁力が増大して閉弁されるまでの時間が短くなるので、その前に制動駆動パルスを出力するように、差圧ΔPの増大に応じて短縮するように設定する。
制動駆動パルスtbは、差圧ΔPが増大するほど閉弁力が増大するので、差圧ΔPの増大に応じてパルス幅を増大して閉弁力を減少させ、閉弁時のバウンド抑制機能を高める設定とする。
ステップS23では、差圧ΔPと初期駆動パルスtsによって決まる弁体の開弁リフト期間(閉弁状態から最大変位に達するまでの期間)中の燃料噴射量と、差圧ΔPとインターバル期間ti及び制動駆動パルスtbとで決まる弁体の閉弁リフト期間(最大変位から閉弁するまでの期間)中の燃料噴射量とを合計した過渡期間中の燃料噴射量を、過渡噴射量Titとして算出する。
ステップS24では、機関運転状態に基づいて設定された燃料噴射量Tiから上記の過渡噴射量を減算した定常噴射量Tic、つまり、低電圧駆動回路からの低電圧で弁体が最大変位に保持されている定常期間での燃料噴射量を定常噴射量Ticとして算出する。さらに該定常噴射量Ticに基づいて、差圧ΔPに応じた保持駆動パルスtrのパルス幅を算出する。
次いで、図3のステップS5へ進んで、上記のように設定された各パルス幅及びインターバル期間に基づいて、燃料噴射弁103を駆動する。すなわち、高電圧駆動回路202からの高電圧での初期駆動パルスtsを出力した後、低電圧駆動回路201からの低電圧での保持駆動パルスtrを出力し、該保持駆動パルスtrの出力終了後、インターバル期間tiの後、高電圧駆動回路202から制動駆動パルスtbを出力する。
このように、各運転モードの中で選択された高電圧併用駆動方式において、差圧ΔPに応じた各期間の設定により、弁体の開弁リフト特性、閉弁リフト特性が、差圧ΔPの変化による影響を抑制しつつ適正に維持され、燃費,排気エミッション性能を良好に維持することができる。
一方、ステップS21で低電圧駆動方式が選択されていると判定された場合(排気・燃費モードでのA領域及び出力モードでのD領域が選択されたとき)は、ステップS25へ進み、低電圧での1回の駆動パルスtpのパルス幅を、機関運転状態に基づいて設定された燃料噴射量と、検出された差圧ΔPとに基づいて算出する。簡易的には、所定の差圧ΔP0に応じて算出した噴射パルス幅Ti0に、差圧換算値ΔP/ΔP0を乗じて算出することができる。
あるいは、高電圧駆動方式と同様に過渡噴射量を考慮した設定とすることもできる。まず、差圧ΔPに基づいて低電圧駆動した場合の開弁リフト期間及び閉弁リフト期間を合わせた過渡期間中の過渡噴射パルス幅及び過渡噴射量を算出する。機関運転状態に基づいて設定された燃料噴射量から過渡噴射量を減算して求めた定常噴射量を、差圧ΔPに応じた定常噴射パルス幅に換算し、過渡噴射パルス幅と定常噴射パルス幅を合計したパルス幅を1回の噴射パルス幅として設定すればよい。このようにすれば、差圧ΔPの変化に対して、より高精度なパルス幅の設定を行える。
次いで、図3のステップS5へ進み、低電圧駆動回路から、上記のように設定されたパルス幅を有する駆動パルスtpを出力する。
このように、比較的運転頻度の小さい運転領域等では、低電圧駆動方式を選択することにより、電力消費を節減できる。
更に、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)
請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記駆動電圧制御手段は、機関始動時に、機関冷却水温度が所定値以下のときは前記高電圧併用駆動方式を選択し、機関冷却水温度が前記所定値を超えるときは前記燃料噴射弁の開弁時期から閉弁時期まで第1駆動電圧のみを印加する低電圧駆動方式を選択する。
このようにすれば、低温始動時は、燃料が気化しにくいため、高電圧併用駆動方式を選択することにより、燃料噴射弁の開弁時および閉弁時に粗大粒子の増大を抑制して壁流を抑制することができるため、始動性を向上でき、排気エミッションも改善される。
一方、始動時水温が所定温度を上回っているときは、粗大粒子が発生しても気化されて壁流となりにくく、始動性および排気エミッションを良好に維持できると考えられるので、低電圧駆動方式を選択することにより、電力消費を節減できる。
(ロ)
請求項1〜請求項3に記載のいずれか1つ内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記駆動電圧制御手段は、前記燃料噴射弁の開弁時期から前記燃料噴射弁の弁体が最大変位に達する以前までの所定期間を、前記燃料噴射弁に供給される燃料圧力Pfと前記吸気通路内の吸気圧Paとの差圧ΔP(=Pf−Pa)が増大するほど大きい値に設定する。
このようにすれば、差圧ΔPが増大するほど、燃料噴射弁の閉弁力が大きくなって開弁に要する電磁駆動力が増大するため、該要求駆動力に応じて第2駆動電圧印加手段からの高電圧を印加する所定期間を増大することにより、適正な印加期間とすることができる。
(ハ)
請求項1〜請求項3または上記(イ),(ロ)のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記駆動電圧制御手段は、前記高電圧併用駆動方式において、前記燃料噴射弁への前記第1駆動電圧駆動手段による駆動電圧の印加を終了してから、所定のインターバル期間を経過後、前記燃料噴射弁の弁体が閉弁着座する前に前記第2駆動電圧印加手段から所定期間駆動電圧を印加する。
このようにすれば、第1駆動電圧駆動手段による駆動電圧の印加が終了して燃料噴射弁の閉弁動作が開始される。所定のインターバル期間の後、弁体が弁座に着座して閉弁する前に第2駆動電圧印加手段から開弁方向に所定期間高電圧を印加することにより、閉弁方向への駆動力が軽減される。これにより、弁体着座時の衝撃が緩和されて弁体のバウンドが抑制され、バウンド時の低噴射速度での粗大粒子増大に伴う排気エミッションの悪化を抑制することができる。
(ニ)
上記(ハ)に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記駆動電圧制御手段は、前記所定のインターバル期間を、前記燃料噴射弁に供給される燃料圧力Pfと前記吸気通路内の吸気圧Paとの差圧ΔP(=Pf−Pa)が増大するほど短い時間に設定する。
このようにすれば、差圧ΔPが増大するほど閉弁力が増大して閉弁されるまでの時間が短くなるので、その前に制動駆動パルスを出力するように、差圧ΔPの増大に応じてインターバル期間を短縮して設定することで、適正なインターバル期間を設定できる。
(ホ)
上記(ハ)または(ニ)に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記駆動電圧制御手段は、前記燃料噴射弁の弁体が閉弁着座する前に前記第2駆動電圧印加手段から駆動電圧を印加する所定期間を、前記差圧ΔP(=Pf−Pa)が増大するほど大きい値に設定する。
このようにすれば、差圧ΔPが増大するほど閉弁力が増大するので、差圧ΔPの増大に応じて弁体が閉弁着座する前に第2駆動電圧印加手段から高電圧を印加する所定期間を大きくして閉弁力をより減少させることにより、閉弁時のバウンド抑制機能が高められ、弁体を滑らかに着座させることができる。
101…内燃機関 102…吸気ポート 103…燃料噴射弁 109…燃料ポンプ 120…エンジンコントロールユニット 121…エアフローメータ122…回転速度センサ 123…水温センサ 124…燃圧センサ 126…スタータスイッチ

Claims (3)

  1. 内燃機関に燃料を供給するための燃料噴射弁を、電磁駆動制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    機関運転状態に基づいて、燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段と、
    算出された前記燃料噴射量に基づいて、前記燃料噴射弁の開弁時期及び閉弁時期を設定する噴射タイミング設定手段と、
    前記燃料噴射弁に第1駆動電圧を印加する第1駆動電圧印加手段と、
    前記燃料噴射弁に前記第1駆動電圧より高い第2駆動電圧を印加する第2駆動電圧印加手段と、
    前記設定された燃料噴射弁の開弁時期から前記燃料噴射弁の弁体が最大変位に達する以前までの所定期間、前記第2駆動電圧印加手段によって駆動電圧を印加し、前記所定期間後、弁体が最大変位を維持している間は、前記第1駆動電圧印加手段によって駆動電圧を前記燃料噴射弁に印加する高電圧併用駆動方式による制御機能を含む駆動電圧制御手段と、
    を含んで構成したことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記駆動電圧制御手段は、機関負荷に応じて、前記高電圧併用駆動方式と、前記燃料噴射弁の開弁時期から閉弁時期まで第1駆動電圧のみを印加する低電圧駆動方式と、を、切り換える請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記駆動電圧制御手段は、機関運転モードに応じて、前記高電圧併用駆動方式と、前記燃料噴射弁の開弁時期から閉弁時期まで第1駆動電圧のみを印加する低電圧駆動方式と、を、切り換える請求項1または請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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