JP2009162078A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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英行 中島
Soichi Nakamura
壮一 中村
Nobuhiro Nojima
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Abstract

【課題】長期間運転停止後の起動時におけるオルダム継手の焼き付きを防止する。
【解決手段】スクロール型圧縮機(1)は、底部が油溜まり部(10a)に構成されたケーシング(10)と、ケーシング(10)内の上部に設けられ、固定スクロール(31)と、可動スクロール(32)と、可動スクロール(32)を支持するハウジング(16)と可動スクロール(32)との間に配置され且つ可動スクロール(32)及び上部ハウジング(16)に嵌り込むキー(34b,34c)が形成されて可動スクロール(32)の自転を阻止するオルダム継手(34)とを有する圧縮機構(30)とを備え、さらに、油溜まり部(10a)の潤滑油に下端部(51b)が浸漬され、毛細管現象によって潤滑油を吸い上げて上端部(51a)からオルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給する給油部材(51)を有する副給油手段(50)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、互いに噛み合う2つのスクロール部材の一方が偏心回転運動をするスクロール型圧縮機に関し、特に、オルダム継手への潤滑油の供給構造に関するものである。
従来より、スクロール型圧縮機は、ケーシングと、ケーシング内に配置された固定スクロール及び可動スクロールを有する圧縮機構とを備えている。固定スクロール及び可動スクロールのそれぞれには互いに噛み合う渦巻き状のラップが形成されており、両ラップ間には圧縮室が形成されている。固定スクロールはケーシングに固定され、可動スクロールは駆動軸の偏心部に連結されている。また、駆動軸の下端部には、ケーシングの底部に貯留された潤滑油を吸い上げる給油ポンプが設けられている。そして、潤滑油は、給油ポンプから駆動軸内に形成された給油路を介して圧縮機構の各摺動部に供給される。
また、該スクロール型圧縮機には、可動スクロールの自転を阻止する自転阻止部材が設けられている。この自転阻止部材としては従来よりオルダム継手が用いられている。オルダム継手は、可動スクロールと、可動スクロールの下方において、ケーシングに固定されたハウジングとの間に設けられている。オルダム継手は、リング形状に形成された本体部と、本体部の外周部から上方に向かって突出する一対のスクロール側キーと、本体部の外周部から下方に向かって突出する一対のハウジング側キーとによって構成されている。
一方、可動スクロール及びハウジングには、上記オルダム継手のスクロール側キー又はハウジング側キーが嵌り込むキー溝が形成されている。
ところで、スクロール型圧縮機の中には、例えば海上コンテナの冷凍装置に設けられるものがある。このスクロール型圧縮機では、電源が無い場所に搬送されて長期間通電されない状況におかれる場合がある。長期間通電されず、長期間運転停止状態にあると、ケーシング内の冷媒ガスが冷却されて凝縮し、上述のオルダム継手のキーの表面に付着していた潤滑油を洗い流してしまうことがある。そのような状態で起動すると、キーが焼き付き、異常摩耗を生起してしまうという問題があった。
そこで、駆動軸内に設けられた給油路とキー溝とを繋ぐ連通路をハウジングに設け、該連通路を介して迅速なキー溝への給油を図ったスクロール型圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−3883号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来のスクロール型圧縮機では、潤滑油が起動後に駆動軸内の給油路を上昇し始め、その後連通路に流入する。そのため、起動してから潤滑油が連通路を介してキー溝に到達するまでにある程度の時間がかかる。つまり、上記従来のスクロール型圧縮機では、油溜まり部からキー溝までの経路が長いにも拘わらず、起動して可動スクロールの公転及びオルダム継手の移動が開始し、キーの摺接が始まってから潤滑油の搬送が始まるため、起動直後にはキー溝に潤滑油が供給されない。そのため、上記従来のスクロール型圧縮機であっても、キーへの給油を迅速に行えず、起動直後のキーの焼き付きを抑制することができないという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長期間運転停止後の起動時におけるオルダム継手の焼き付きを防止することにある。
ところで、本発明者らは鋭意研究した結果、長期間運転停止後、再び起動した際に起こるオルダム継手(34)の焼き付きは、オルダム継手(34)のリング形状の本体部(34a)から下方のハウジング(16)に向かって突出するハウジング側キー(34c)よりも、本体部(34a)から上方の可動スクロール(32)に向かって突出するスクロール側キー(34b)において生じ易いことを見出した。それは以下の点に起因する。つまり、ハウジング側キー(34c)が収容されるハウジング側キー溝(16a)はハウジング(16)の上面に形成されているため、ハウジング側キー溝(16a)には運転停止後も潤滑油がある程度貯留される。しかし、スクロール側キー(34b)が収容されるスクロール側キー溝(32d)は可動スクロール(32)の下面に形成されているため、スクロール側キー溝(32d)には潤滑油が溜まりにくく流れ落ちてしまう。そのために、スクロール側キー(34b)は凝縮した冷媒によって洗い流され易くなるのである。
以上より、本発明者らは長期間運転を停止した後の起動直後におけるオルダム継手(34)の焼き付きを防止するためには、起動前又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給する必要があることに思い至った。
そこで、第1の発明は、底部が油溜まり部(10a)に構成されたケーシング(10)と、前記ケーシング(10)内の上部に設けられ、固定スクロール(31)と、可動スクロール(32)と、前記可動スクロール(32)を支持するハウジング(16)と前記可動スクロール(32)との間に配置され且つ前記可動スクロール(32)及び前記ハウジング(16)に嵌り込むキー(34b,34c)が形成されて可動スクロール(32)の自転を阻止するオルダム継手(34)とを有する圧縮機構(30)とを備えたスクロール型圧縮機であって、前記油溜まり部(10a)の潤滑油に下端部(51b)が浸漬され、毛細管現象によって潤滑油を吸い上げて上端部(51a)から前記オルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給する給油部材(51)を有する給油手段(50)を備えている。
第1の発明では、運転の有無に関わりなく常に油溜まり部(10a)の潤滑油が毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられてスクロール側キー(34b)に導かれる。また、圧縮機構(30)を起動すると、スクロール側キー(34b)の付近は負圧雰囲気となる。そのため、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられた潤滑油は、該負圧によってさらに加勢されてスクロール側キー(34b)に導かれる。このようにして、毛細管現象を利用するため、スクロール側キー(34b)は運転停止時又は起動後すぐに潤滑されることとなる。
第2の発明は、第1の発明において、前記可動スクロール(32)は、鏡板(32a)と、前記鏡板(32a)に形成された渦巻き状のラップ(32b)とを備え、前記鏡板(32a)の外周部には、前記オルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)が嵌り込むスクロール側キー溝(32d)が鏡板(32a)を上下に貫通して形成されている。
ところで、第2の発明のように、スクロール側キー溝(32d)が可動スクロール(32)の鏡板(32a)を貫通するように形成されている場合には、スクロール側キー(34b)の上方にはスクロール側キー(34b)を覆う遮蔽物がない。そのため、長期間運転を停止した際に、スクロール側キー(34b)は凝縮した冷媒によって洗い流され易くなる。
しかしながら、第2の発明では、給油部材(51)によって、運転の有無に関わりなく常に油溜まり部(10a)の潤滑油が毛細管現象によって吸い上げられてスクロール側キー(34b)に導かれる。また、起動後には、スクロール側キー(34b)の付近が負圧雰囲気となるため、給油部材(51)に吸い上げられた潤滑油が該負圧によってさらに加勢されてより確実にスクロール側キー(34b)に導かれる。このようにして、長期間運転を停止した際に凝縮した冷媒によって洗い流され易い上記のようなスクロール側キー(34b)であっても、毛細管現象によって潤滑油を導くことで運転停止時又は起動後すぐに潤滑されることとなる。
第3の発明は、第2の発明において、前記給油部材(51)は、複数本の耐熱繊維からなる糸状体(53)によって構成されている。
第3の発明では、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられる潤滑油は、糸状体(53)を構成する複数本の耐熱繊維の隙間を上昇する。
第4の発明は、第2の発明において、前記給油部材(51)は、連続気泡体(57)によって構成されている。
第4の発明では、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられる潤滑油は、連続気泡体(57)の連続する微細な気泡によって形成された極めて小径の通路を上昇する。
第5の発明は、第2の発明において、前記給油部材(51)は、キャピラリーチューブ(56)によって構成されている。
第5の発明では、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられる潤滑油は、キャピラリーチューブ(56)内を上昇する。
第6の発明は、第3又は第4の発明において、前記スクロール側キー(34b)は、前記鏡板(32a)の下方から前記鏡板(32a)の上方まで延びており、前記給油部材(51)は、上端部(51a)が前記スクロール側キー(34b)の移動途中で前記スクロール側キー(34b)の前記鏡板(32a)よりも上方に位置する上側部分(34e)と当接するように配置されている。
第6の発明では、圧縮機構(30)を起動させると、給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)の鏡板(32a)よりも上方に位置する上側部分(34e)と当接する。これにより、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられて上端部(51a)まで上昇した潤滑油が上記スクロール側キー(34b)に付着し易くなる。
第7の発明は、第6の発明において、前記給油部材(51)の上端部(51a)は、前記スクロール側キー(34b)の移動方向に向かうように湾曲している。
第7の発明では、スクロール側キー(34b)の移動途中に給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)と当接する際、スクロール側キー(34b)によって縮められる方向に押しつけられる。これにより、給油部材(51)の上端部(51a)に至った潤滑油がスクロール側キー(34b)にしっかりと付着することとなる。
第8の発明は、第1から第7のいずれか1つの発明において、前記給油手段(50)は、前記給油部材(51)を覆う筒状のカバー(52)をさらに備えている。
第8の発明では、給油部材(51)は、筒状のカバー(52)に覆われているため、万一、ケーシング(10)内の回転部材(可動スクロール(32)等)と干渉した場合であっても、破損を防止することができる。
第9の発明は、第8の発明において、前記カバー(52)は前記ケーシング(10)に固定されている。
第9の発明では、給油部材(51)を覆うカバー(52)がケーシング(10)に固定されているため、カバー(52)及び給油部材(51)がケーシング(10)内の回転部材(可動スクロール(32)等)と干渉することを防止することができる。
第10の発明は、第2の発明において、前記給油部材(51)は、上端部(51a)が前記スクロール側キー(34b)よりも上方に位置するように設けられている。
第10の発明では、運転の有無に関わりなく常に油溜まり部(10a)の潤滑油が毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられてスクロール側キー(34b)に導かれる。また、給油部材(51)の上端部(51a)はスクロール側キー(34b)よりも上方に位置するため、上端部(51a)から潤滑油が自然落下することによってもスクロール側キー(34b)に潤滑油が供給される。
本発明は、下端部(51b)が油溜まり部(10a)の潤滑油に浸漬され、毛細管現象によって潤滑油を吸い上げて上端部(51a)からオルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給する給油部材(51)を有する給油手段(50)を備えている。そのため、本発明によれば、運転停止時であってもオルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができる。また、起動後には、スクロール側キー(34b)の付近が負圧雰囲気となるため、給油部材(51)に吸い上げられた潤滑油が該負圧によってさらに加勢されてより確実にスクロール側キー(34b)に導くことができる。したがって、本発明によれば、長期間運転が停止された場合であっても、毛細管現象を利用することにより、運転停止時又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができる。これにより、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
なお、本発明では、毛細管現象を利用してスクロール側キー(34b)に給油するため、その給油量は僅かである。しかしながら、スクロール側キー(34b)では、僅かでも潤滑油が供給されることにより焼き付きを防止することができる。したがって、本発明によれば、油溜まり部(10a)の油切れを招くことなく、潤滑油を必要な量だけスクロール側キー(34b)に供給することができる。
また、第2の発明によれば、スクロール側キー溝(32d)が可動スクロール(32)の鏡板(32a)を貫通するように形成されているために、スクロール側キー(34b)が凝縮した冷媒によって洗い流され易い状況にあっても、運転停止時又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することで、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
また、第3の発明によれば、毛細管現象を生起させる給油部材(51)を、糸状体(53)を用いることによって容易に構成することができる。
また、第4の発明によれば、毛細管現象を生起させる給油部材(51)を、連続気泡体(57)を用いることによって容易に構成することができる。
また、第5の発明によれば、毛細管現象を生起させる給油部材(51)を、キャピラリーチューブ(56)を用いることによって容易に構成することができる。
また、第6の発明によれば、圧縮機構(30)を起動させると、給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)の上側部分(34e)と当接することとなる。これにより、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられて上端部(51a)に至った潤滑油がスクロール側キー(34b)に付着し易くなる。したがって、第6の発明によれば、より確実にスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができる。
また、給油部材(51)の上端部(51a)とスクロール側キー(34b)とは起動後すぐに当接する。そのため、第6の発明によれば、起動して可動スクロール(32)の公転及びオルダム継手(34)の移動が開始し、スクロール側キー(34b)の摺接が始まるとすぐにスクロール側キー(34b)が潤滑されることとなる。したがって、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きをより確実に防止することができる。
また、第7の発明によれば、スクロール側キー(34b)の移動途中に給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)と当接する際、スクロール側キー(34b)によって縮められる方向に押しつけられる。これにより、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)まで導かれていた潤滑油が絞り出されてスクロール側キー(34b)にしっかりと付着することとなる。したがって、第7の発明によれば、スクロール側キー(34b)に潤滑油を十分に供給することができる。
また、第8の発明によれば、給油部材(51)がカバー(52)に覆われているため、万一、給油部材(51)がケーシング(10)内の回転部材(可動スクロール(32)等)と干渉した場合であっても、給油部材(51)の破損を防止することができる。
さらに、第8の発明においてカバー(52)の内径を小径することにより、カバー(52)と給油部材(51)との隙間を極めて小さなものとすることができる。これにより、毛細管現象をより効果的に行わせることができる。
第9の発明によれば、カバー(52)がケーシング(10)に固定されているため、カバー(52)及び給油部材(51)がケーシング(10)内の回転部材(可動スクロール(32)等)と干渉することを防止することができる。したがって第9の発明によれば、毛細管現象を安定的に生起し、スクロール側キー(34b)への給油を安定させることができる。
第10の発明によれば、運転の有無に関わりなく常に油溜まり部(10a)の潤滑油が毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられてスクロール側キー(34b)に導かれる。また、給油部材(51)の上端部(51a)はスクロール側キー(34b)よりも上方に位置するため、上端部(51a)から潤滑油が自然落下することによってもスクロール側キー(34b)に潤滑油が供給される。そのため、第10の発明によれば、スクロール型圧縮機(1)の運転停止中にも、何ら動力を用いることなく、スクロール側キー(34b)に容易に潤滑油を供給することができる。また、起動後には負圧及び重力を利用してスクロール側キー(34b)により容易に潤滑油を供給することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
−全体構成−
図1は、実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)の構造を示す縦断面図である。図1に示すように、スクロール型圧縮機(1)は、圧力容器からなるケーシング(10)と、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構(30)と、圧縮機構(30)を駆動するための駆動機構(20)とを備えている。上記圧縮機構(30)及び上記駆動機構(20)は、それぞれケーシング(10)内に収容されている。上記圧縮機構(30)はケーシング(10)内の上部側に配設され、上記駆動機構(20)はケーシング(10)内の下部側に配設されている。ケーシング(10)内は、上記圧縮機構(30)の上方側の高圧空間(S2)と下方側の低圧空間(S1)との2つの空間に区画されている。
<ケーシング(10)>
上記ケーシング(10)は、円筒状のケーシング本体(11)と、該ケーシング本体(11)の上端部に固定された上部鏡板(12)と、上記ケーシング本体(11)の下端部に固定された下部鏡板(13)とを有している。上記ケーシング(10)は、底部が油溜まり部(10a)に構成されている。
上記ケーシング本体(11)には、冷媒ガスを低圧空間(S1)に吸入するための吸入管(14)が接続されている。一方、上記上部鏡板(12)には、高圧空間(S2)の冷媒ガスを外部へ吐出するための吐出管(15)が接続されている。このような構成により、上記吸入管(14)は低圧空間(S1)を介して圧縮機構(30)と連通し、上記吐出管(15)は高圧空間(S2)を介して圧縮機構(30)と連通している。
<駆動機構(20)>
上記駆動機構(20)は、低圧空間(S1)に配置された電動機(21)と、該電動機(21)に連結された駆動軸(22)とを有している。上記電動機(21)は、ケーシング本体(11)に固定された環状のステータ(23)と、ステータ(23)の内周側に装着されたロータ(24)とを備えている。上記ステータ(23)は、後述する上部ハウジング(16)と下部ハウジング(17)を介してケーシング本体(11)に固定されている。一方、上記ロータ(24)は、上記駆動軸(22)に連結されている。また、上記駆動軸(22)は、後述する上部ハウジング(16)の転がり軸受(18)と、下部ハウジング(17)の転がり軸受(19)とによって、回転可能に支持されている。
上記駆動軸(22)の内部には、軸方向に沿って延びる主給油路(22c)が形成されている。上記主給油路(22c)は、各摺動部に設けられた給油口(図示省略)と連通している。また、上記駆動軸(22)の下端部には、給油ポンプ(22d)が設けられている。このような構成により、上記駆動軸(22)が回転すると、上記給油ポンプ(22d)が油溜まり部(10a)の潤滑油を汲み上げ、主給油路(22c)に導く。そして、該潤滑油は主給油路(22c)を上昇し、各摺動部の給油口(図示省略)から流出して各摺動部を潤滑する。
<圧縮機構(30)>
上記圧縮機構(30)は、ケーシング(10)に固定された固定スクロール(31)と、固定スクロール(31)に対して公転(偏心回転運動)可能に形成された可動スクロール(32)と、可動スクロール(32)を支持する上部ハウジング(16)とを有している。
上記固定スクロール(31)は、固定側鏡板(31a)と、渦巻き状(インボリュート状)の固定側ラップ(31b)とを有している。固定側ラップ(31b)は固定側鏡板(31a)に一体的に形成されている。
一方、上記可動スクロール(32)は、可動側鏡板(32a)と、渦巻き状(インボリュート状)の可動側ラップ(32b)とを有している。可動側ラップ(32b)は可動側鏡板(32a)に一体的に形成されている。
上記固定側ラップ(31b)と上記可動側ラップ(32b)とは、互いに噛み合うように配置されている。上記固定側鏡板(31a)と上記可動側鏡板(32a)との間には、両ラップ(31b,32b)によって圧縮室(33)が区画形成されている。具体的には、両ラップ(31b,32b)の接触部と接触部との間に圧縮室(33)が区画形成されている。該圧縮室(33)は、可動スクロール(32)が駆動軸(22)を中心として公転すると、両ラップ(31b,32b)間の容積が変動する。すなわち、圧縮室(33)の容積が変動する。上記圧縮室(33)は、該容積が拡大する際に冷媒ガスを吸入し、該容積が収縮する際に冷媒ガスを圧縮するように構成されている。
両ラップ(31b,32b)の外側には、吸入口(33a)が形成されている。また、上記固定スクロール(31)の固定側鏡板(31a)の中心部には、吐出口(33b)が形成されている。上記吐出口(33b)の開口端には、圧縮室(33)から高圧空間(S2)へと吐出された冷媒ガスが圧縮室(33)内へ逆流することを防止するための逆止弁(35)が設けられている。
また、上記固定スクロール(31)には、圧縮室(33)内に冷媒ガスを導入するためのインジェクション機構(70)が接続されている。具体的には、該インジェクション機構(70)は、第1配管(71)と、管継手(76)と、第2配管(72)と、管継手(73)と、フレアナット(74)とを備えている。上記第1配管(71)は、一端部がケーシング(10)内部において固定側鏡板(31a)に嵌め込まれて中間圧の圧縮室(33)に連通する一方、他端部がケーシング(10)外部に位置するように設けられている。上記第1配管(71)の他端部には管継手部(75)が形成されている。上記第2配管(72)の一端部には、管継手部(75)に螺子止められる管継手(76)が蝋付けされている。そして、上記管継手(73)には連結用の配管がフレアナット(74)によって接合される。
また、上記固定スクロール(31)の固定側鏡板(31a)には、リリーフ弁(80)が設けられている。上記リリーフ弁(80)は、過圧縮状態になった圧縮室(33)内の高圧の冷媒ガスを高圧空間(S2)に逃がすように構成されている。具体的には、上記リリーフ弁(80)は、固定側鏡板(31a)に形成された通路(81)を、固定側鏡板(31a)の高圧側の表面に取り付けられた弁板(82)によって閉鎖するように構成されている。
上記可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)の下面中央部には、円筒形状の軸受部(32c)が形成されている。一方、上記駆動軸(22)の上端部分には、径方向外方に張り出したフランジ部(22a)と、該駆動軸(22)の回転中心に対して偏心した偏心部(22b)とが形成されている。そして、上記可動スクロール(32)の軸受部(32c)は、上記偏心部(22b)が挿入接続されている。また、上記フランジ部(22a)にはバランスウェイト(25)が取り付けられている。上記可動スクロール(32)と上記上部ハウジング(16)との間には、可動スクロール(32)の自転を阻止するオルダム機構(40)が設けられている。
上記オルダム機構(40)は、上記可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)と上記上部ハウジング(16)との間に設けられたオルダム継手(34)と、上記可動スクロール(32)に形成されたスクロール側キー溝(32d)と、上記上部ハウジング(16)に形成されたハウジング側キー溝(16a)とによって構成されている。
上記オルダム継手(34)は、図2に示すように、リング状の本体部(34a)と、該本体部(34a)の外周縁から上方に向かって突設された一対のスクロール側キー(34b)と、上記本体部(34a)の外周縁から下方に向かって突設された一対のハウジング側キー(34c)とによって構成されている。上記スクロール側キー(34b)と上記ハウジング側キー(34c)とは、上記本体部(34a)の周方向に略90度間隔で交互に配置されている。なお、図1では、説明の便宜上、スクロール側キー(34b)とハウジング側キー(34c)とを、駆動軸(22)の軸心に対して相対する位置に図示しているが、実際には図2に示すように構成されている。
一方、図1に示すように、上記一対のスクロール側キー溝(32d)は、上記可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)を上下に貫通するように形成されている。また、上記一対のハウジング側キー溝(16a)は、上記上部ハウジング(16)の上面に形成されている。
図3はスクロール側キー溝(32d)とハウジング側キー溝(16a)との位置関係を示す図である。図3に示すように、上記一対のスクロール側キー溝(32d)は、上記可動スクロール(32)の軸心(X2)に対して点対称な位置に配置され、上記可動スクロール(32)の径方向に長くなるように形成されている。一方、上記一対のハウジング側キー溝(16a)は、上記固定スクロール(31)の軸心(X1)に対して点対称な位置に配置され、上記上部ハウジング(16)の径方向に長くなるように形成されている。
なお、上記ハウジング側キー(34c)は、上記上部ハウジング(16)のハウジング側キー溝(16a)に対し、その長手方向である第1方向(図3の上下方向)に摺動可能に収容されている。また、上記スクロール側キー(34b)は、上記可動スクロール(32)のスクロール側キー溝(32d)に対し、その長手方向である第2方向(図3の左右方向)に摺動可能に収容されている。さらに、図1に示すように、上記スクロール側キー(34b)は、上記可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)の下方から可動側鏡板(32a)の上方まで延びている。つまり、上記スクロール側キー(34b)は、その上側の一部分がスクロール側キー溝(32d)から上方に突き出るように形成されている。
<副給油手段(50)>
また、図1に示すように、スクロール型圧縮機(1)は、上記主給油路(22c)とは異なる経路で油溜まり部(10a)の潤滑油をスクロール側キー(34b)に導く給油手段である副給油手段(50)を備えている。上記副給油手段(50)は、油溜まり部(10a)の潤滑油に下端部(51b)が浸漬されて、毛細管現象によって潤滑油を吸い上げて上端部(51a)からスクロール側キー(34b)に供給する給油部材(51)と、該給油部材(51)を覆う筒状のカバー(52)とを備えている。
上記カバー(52)は、ケーシング本体(11)の内面に沿って上下方向に取り付けられ、下端(52b)が油溜まり部(10a)に位置し、上端(52a)が可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)の上方に位置している(図4(b)参照)。そして、上記カバー(52)は、ケーシング本体(11)に固定部材(55)によって固定されている。
上記カバー(52)は、上下方向に延びる主管(52c)と、該主管(52c)の上端に連続形成された折れ曲がり部(52d)とにより構成されている。上記主管(52c)の下端部は、潤滑油に浸漬されている。
図4(a)、(b)に示すように、上記折れ曲がり部(52d)は、主管(52c)から折れ曲がる第1延長部(52e)と、該第1延長部(52e)から折れ曲がる第2延長部(52f)とを備えている。
上記第1延長部(52e)は、主管(52c)の上端から水平方向に折れ曲がり、ケーシング(10)の中央に向かって可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)の上方を該可動側鏡板(32a)に沿ってオルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)の側方まで延びている。
上記第2延長部(52f)は、第1延長部(52e)からオルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に向かって折れ曲がり、可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)の上方をスクロール側キー(34b)に向かって水平方向に延びている。そして、上記第2延長部(52f)の先端がスクロール側キー(34b)の側方近傍に位置している。図4(a)に示すように、本実施形態では、カバー(52)の上端(52a)は側方に向かって開口している。
一方、上記給油部材(51)は、複数の耐熱繊維からなる糸状体(53)によって構成されている。なお、糸状体(53)は、複数の耐熱繊維の隙間が、毛細管現象によって潤滑油を上端部(51a)まで吸い上げ可能な程度に細く形成されていることが好ましい。また、耐熱繊維としては、フッ素系繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維等の極めて耐熱性に優れた繊維が用いられている。
図1に示すように、上記給油部材(51)は、カバー(52)に挿入されている。上記給油部材(51)の下端部(51b)は、カバー(52)の下端(52b)から延び、潤滑油に浸漬されている。また、図4(a)に示すように、上記給油部材(51)の上端部(51a)は、カバー(52)の第2延長部(52f)の先端からやや延長され、移動途中のスクロール側キー(34b)に当接するように配置されている。
つまり、上記可動スクロール(32)は公転運動を行う一方、スクロール側キー(34b)も可動スクロール(32)に伴って移動する。そのため、上記給油部材(51)は、上記可動スクロール(32)と接触しないように、ケーシング本体(11)の内周面から可動スクロール(32)の可動側鏡板(32a)の上方を該可動側鏡板(32a)に沿ってスクロール側キー(34b)に向かって延びている(図4(b)参照)。そして、上記給油部材(51)の上端部(51a)は、先端がスクロール側キー(34b)の移動途中において該スクロール側キー(34b)の可動側鏡板(32a)よりも上方に位置する上側部分(34e)の側面上部に接触するように構成されている。
なお、本実施形態では、図4(a)に示すように、給油部材(51)の上端部(51a)は、平面視において、スクロール側キー(34b)が第1方向に往復スライド運動する際の可動領域Aと一部重なるように配置されている。また、図4(b)に示すように、給油部材(51)の上端部(51a)は、側面視において、その少なくとも一部がスクロール側キー(34b)の可動側鏡板(32a)よりも上方に位置する上側部分(34e)と重なるように配置されている。また、図4(a)に示すように、本実施形態では、給油部材(51)の上端部(51a)は、スクロール側キー(34b)の移動方向(第1方向)に向かうように湾曲している。
−運転動作−
次に、実施形態1のスクロール型圧縮機(1)の運転動作について説明する。
まず、駆動機構(20)により圧縮機構(30)が駆動される。具体的には、電動機(21)を起動すると、ロータ(24)の回転に伴って駆動軸(22)が回転する。駆動軸(22)の回転力は、可動スクロール(32)に伝達される。なお、可動スクロール(32)は、オルダム継手(34)により自転が阻止されるため、駆動軸(22)の回転中心の周りで自転せずに公転だけ行う。
具体的には、オルダム継手(34)は、ハウジング側キー溝(16a)とハウジング側キー(34c)とによって動作が規制されて上部ハウジング(16)に対して第1方向(図3の上下方向)に往復スライド運動する一方、スクロール側キー溝(32d)とスクロール側キー(34b)とによって動作が規制されて可動スクロール(32)に対して第2方向(図3の左右方向)に往復スライド運動する。このような動作により、可動スクロール(32)は自転せずに公転のみを行う。
このようにして可動スクロール(32)が公転すると、固定スクロール(31)と可動スクロール(32)の間の圧縮室(33)の容積が変化する。そして、圧縮室(33)の容積変化に伴って、圧縮機構(30)の吸入口(33a)付近は負圧雰囲気となる。これにより、吸入管(14)からケーシング(10)内の低圧空間(S1)に供給された低圧の冷媒ガスが吸入口(33a)から圧縮室(33)内に吸引される。そして、低圧の冷媒ガスは、圧縮室(33)の容積の縮小に伴い、圧縮室(33)において圧縮されて高圧となる。やがて、圧縮室(33)が吐出口(33b)と連通すると、高圧の冷媒ガスは吐出口(33b)からケーシング(10)内の高圧空間(S2)に吐出される。高圧空間(S2)に吐出された高圧の冷媒ガスは、吐出管(15)からスクロール型圧縮機(1)の外部に吐出される。
ところで、この運転中、駆動軸(22)の下端部に設けられている給油ポンプ(22d)によって、油溜まり部(10a)の潤滑油が汲み上げられて主給油路(22c)を上昇する。そして、転がり軸受(18)(19)や、滑り軸受(29)や、可動スクロール(32)などの各摺動部に供給される。また、可動スクロール(32)と上部ハウジング(16)との摺動部分や固定スクロール(31)と可動スクロール(32)との摺動部分から流出した潤滑油がオルダム継手(34)に供給され、オルダム継手(34)が潤滑される。
−運転停止時及び起動時の給油動作−
また、スクロール型圧縮機(1)は、主給油路(22c)とは異なる経路で油溜まり部(10a)の潤滑油をスクロール側キー(34b)に導く副給油手段(50)を備えている。そのため、スクロール側キー(34b)には、副給油手段(50)によっても潤滑油が供給される。以下、副給油手段(50)による給油動作について詳述する。
まず、運転停止時について説明する。運転停止時であっても、油溜まり部(10a)の潤滑油は、毛細管現象によって給油部材(51)吸い上げられて給油部材(51)を上昇する。なお、本実施形態では、給油部材(51)は糸状体(53)によって構成されているため、潤滑油は糸状体(53)の複数の耐熱繊維の僅かな隙間を上昇する。そして、給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)に当接した状態で運転が停止されている場合には、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)に至った潤滑油が該当接部を伝い、スクロール側キー(34b)に到達する。
一方、スクロール型圧縮機(1)の起動時には、スクロール側キー(34b)が配置された固定スクロール(31)及び可動スクロール(32)の両ラップ(31b,32b)の外側には、吸入口(33a)が形成されているため、スクロール側キー(34b)付近は負圧雰囲気となる。そのため、給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)に当接していない場合であっても、毛細管現象によって給油部材(51)を上昇する潤滑油は、該負圧によって吸引されて給油部材(51)の上端部(51a)から飛散する又は滴下されることによりスクロール側キー(34b)に到達することとなる。
さらに、圧縮機構(30)を起動すると、駆動軸(22)の回転や可動スクロール(32)の公転によって振動が生じる。そのため、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)に至った潤滑油は、該振動によって飛散し又は滴下されることによってもスクロール側キー(34b)に到達することとなる。
また、図5(a)〜(d)に示すように、圧縮機構(30)を起動すると、駆動軸(22)の回転に伴って、スクロール側キー(34b)がオルダム継手(34)と共に第1方向に往復スライド運動する。また、本実施形態では、給油部材(51)の上端部(51a)の少なくとも一部がスクロール側キー(34b)の可動領域Aの一部と重なるように配置されている(図4(a)参照)。そのため、スクロール型圧縮機(1)が起動されるとすぐに、給油部材(51)の上端部(51a)が第1方向に往復スライド運動するスクロール側キー(34b)と当接する(図5(b)参照)。これにより、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)に至った潤滑油は、起動後すぐに上記当接部を伝ってスクロール側キー(34b)に到達することとなる。
なお、本実施形態では、給油部材(51)の上端部(51a)は、スクロール側キー(34b)の移動方向(第1方向)に向かうように湾曲している。そのため、給油部材(51)の上端部(51a)の先端は、スクロール側キー(34b)と当接する際に、スクロール側キー(34b)によって縮められる方向に押しつけられる。これにより、給油部材(51)の上端部(51a)に至った潤滑油がスクロール側キー(34b)にしっかりと付着する。
以上のようにして、副給油手段(50)によれば、運転の有無に関わりなく毛細管現象によって油溜まり部(10a)の潤滑油が給油部材(51)に吸い上げられて上昇する。そして、潤滑油は、給油部材(51)の上端部(51a)とスクロール側キー(34b)との当接、スクロール側キー(34b)の付近の負圧雰囲気又は自然落下等によってスクロール側キー(34b)に到達し、スクロール側キー(34b)を潤滑する。
−実施形態1の効果−
以上説明したように、この実施形態1によれば、副給油手段(50)を備えている。そのため、運転停止時であってもオルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができる。また、起動後には、スクロール側キー(34b)の付近が負圧雰囲気となるため、給油部材(51)に吸い上げられた潤滑油が該負圧によって飛散し又は滴下されることにより、スクロール側キー(34b)を潤滑することができる。さらに、起動によって生じる振動によって給油部材(51)の上端部(51a)から潤滑油をスクロール側キー(34b)に飛散させる又は滴下させることによってもスクロール側キー(34b)を潤滑することができる。
したがって、実施形態1によれば、従来のスクロール型圧縮機のように、起動して可動スクロールの公転及びオルダム継手の移動が開始し、スクロール側キーの摺接が始まってから潤滑油の搬送が始まるのではなく、毛細管現象によって起動前から油溜まり部(10a)の潤滑油が給油部材(51)に吸い上げられて上昇している。そのために、運転停止時又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができる。したがって、実施形態1によれば、長期間運転が停止された場合であっても、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
なお、本発明では、毛細管現象を利用してスクロール側キー(34b)に給油するため、その給油量は僅かである。しかしながら、スクロール側キー(34b)に僅かでも潤滑油が供給されることによりスクロール側キー(34b)の焼き付きを防止することができる。したがって、実施形態1によれば、スクロール側キー(34b)への給油を十分に行うとともに、油溜まり部(10a)の油切れを防止することができる。
また、本スクロール型圧縮機(1)では、給油部材(51)として糸状体(53)を用いている。糸状体(53)は複数の耐熱繊維からなり、その極めて細い隙間によって毛細管現象を好適に生起することができる。したがって、本スクロール型圧縮機(1)によれば、毛細管現象を生起させる給油部材(51)を容易に構成することができる。
さらに、本スクロール型圧縮機(1)では、給油部材(51)の上端部(51a)が、平面視において、スクロール側キー(34b)の可動領域Aと一部重なるように配置されている。そのため、圧縮機構(30)を起動させると、給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)の上側部分(34e)と当接することとなる。これにより、毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられて上端部(51a)に至った潤滑油がスクロール側キー(34b)に付着し易くなる。したがって、本スクロール型圧縮機(1)によれば、より確実にスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができる。
また、給油部材(51)の上端部(51a)とスクロール側キー(34b)とは起動後すぐに当接する。そのため、起動して可動スクロール(32)の公転及びオルダム継手(34)の移動が開始し、スクロール側キー(34b)の摺接が始まるとすぐにスクロール側キー(34b)が潤滑されることとなる。したがって、本スクロール型圧縮機(1)によれば、起動後迅速にスクロール側キー(34b)を潤滑することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
また、本スクロール型圧縮機(1)では、給油部材(51)の上端部(51a)は、スクロール側キー(34b)の移動方向(第1方向)に向かうように湾曲している。そのため、給油部材(51)の上端部(51a)は、スクロール側キー(34b)と当接する際、スクロール側キー(34b)によって縮められる方向に押しつけられる。これにより、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)まで導かれていた潤滑油が絞り出されてスクロール側キー(34b)にしっかりと付着することとなる。したがって、本スクロール型圧縮機(1)によれば、スクロール側キー(34b)に潤滑油を十分に供給することができる。
本スクロール型圧縮機(1)では、副給油手段(50)は、給油部材(51)を覆うカバー(52)を備えている。そのため、万一、給油部材(51)がケーシング(10)内の可動スクロール(32)等の回転部材と干渉した場合であっても、カバー(52)に覆われているため、破損を防止することができる。
また、本実施形態では、カバー(52)の上端(52a)は、側方に向かって開口している。そのため、運転停止時に、凝縮した冷媒のキャピラリー通路内への浸入を防止することができる。したがって、本スクロール型圧縮機(1)によれば、凝縮した冷媒が給油部材(51)に付着することによって毛細管現象が阻害されることを防止し、スクロール側キー(34b)への給油を安定させることができる。なお、カバー(52)の上端(52a)が下方又は斜め下方に向かって開口していても同様の効果を奏することができる。また、カバー(52)の内径を小さくしてカバー(52)と給油部材(51)との隙間を極めて狭くすれば、毛細管現象をより効果的に行わせることができる。
さらに、本スクロール型圧縮機(1)では、カバー(52)はケーシング本体(11)に固定されている。そのため、カバー(52)と可動スクロール(32)等の回転部材との干渉を防止することができる。したがって、本スクロール型圧縮機(1)によれば、毛細管現象を安定的に生起し、スクロール側キー(34b)への給油を安定させることができる。
−実施形態1の変形例1−
なお、実施形態1では、給油部材(51)とカバー(52)とを備える副給油手段(50)を1つだけ設けた場合について説明していたが、一例として図6(a)〜(d)に示すように、スクロール型圧縮機(1)は副給油手段(50)を複数備えていてもよい。
なお、図6(a)〜(d)では、2つの副給油手段(50)を、それぞれの給油部材(51)の上端部(51a)の少なくとも一部がスクロール側キー(34b)の可動領域A(往復スライド運動する際の通過領域)の一部と重なるように配置されている。また、2つの副給油手段(50)の給油部材(51)の上端部(51a)は、互いに対向するように配置されている。
このような配置により、スクロール型圧縮機(1)が起動されるとすぐに、一方の給油部材(51)の上端部(51a)が、第1方向に往復スライド運動するスクロール側キー(34b)と当接し(図6(b)参照)、その後すぐに、他方の給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)と当接する(図6(d)参照)。つまり、可動スクロール(32)が一度公転する間にスクロール側キー(34b)は二度給油部材(51)と当接することとなる。したがって、このようなスクロール型圧縮機(1)によれば、スクロール側キー(34b)への給油の回数が増加するため、スクロール側キー(34b)をより確実に潤滑することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きをより確実に防止することができる。
−実施形態1の変形例2−
また、実施形態1では、給油部材(51)の上端部(51a)をスクロール側キー(34b)の移動方向(第1方向)に向かうように湾曲させていた。しかし、給油部材(51)の形状及び配置はこれに限られない。例えば、図7のように、給油部材(51)の上端部(51a)を、スクロール側キー溝(32d)の長手方向(第2方向)に向かうように湾曲させてもよい。なお、このとき、給油部材(51)の上端部(51a)をスクロール側キー(34b)に当接させることが好ましい。
このような形態であっても、運転停止時に毛細管現象によって給油部材(51)に吸い上げられた潤滑油を上端部(51a)からスクロール側キー(34b)に導くことができる。また、起動後には、スクロール側キー(34b)が給油部材(51)の上端部(51a)に対して摺動するため、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)まで導かれていた潤滑油がスクロール側キー(34b)に円滑にかつ広範囲に亘って導かれる。したがって、このような形態であっても、毛細管現象を利用することにより、運転停止時又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
−実施形態1の変形例3−
さらに、実施形態1では、給油部材(51)は複数の耐熱繊維からなる1本の糸状体(53)によって形成されていた。しかし、給油部材(51)は、複数の糸状体(53)によって形成されていてもよい。このような給油部材(51)によれば、いずれかの糸状体(53)が損耗した場合であっても残りの糸状体(53)によって潤滑油をスクロール側キー(34b)まで導くことができる。そのため、変形例3によれば、スクロール側キー(34b)により確実に潤滑油を供給することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2は、図8に示すように、糸状体(53)によって構成されていた給油部材(51)を、キャピラリーチューブ(56)によって構成した例である。実施形態2では、給油部材(51)を構成するキャピラリーチューブ(56)は、その上端部(51a)がスクロール側キー(34b)よりも上方に位置するように設けられている。なお、下端部(51b)は実施形態1と同様に油溜まり部(10a)の潤滑油に浸漬されている。その他の構成については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
−実施形態2の効果−
この実施形態2においても、実施形態1と同様に、毛細管現象を利用することにより、運転停止時又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
また、実施形態2では、毛細管現象を生起する給油部材(51)をキャピラリーチューブ(56)によって容易に構成することができる。また、該キャピラリーチューブ(56)内に形成される通路は極めて小径であるため、キャピラリーチューブ(56)によって吸い上げられる潤滑油の油量は僅かなものとなる。そのため、実施形態2に係るスクロール型圧縮機(1)によっても、スクロール側キー(34b)への給油を十分に行うとともに、油溜まり部(10a)の油切れを防止することができる。
さらに、実施形態2では、給油部材(51)を、その上端部(51a)がスクロール側キー(34b)よりも上方に位置するように設けている。そのため、実施形態2では、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)まで至った潤滑油を自然落下させることによって、スクロール側キー(34b)に潤滑油を容易に供給することができる。したがって、実施形態2に係るスクロール型圧縮機(1)によれば、運転停止中にも、何ら動力を用いることなく、スクロール側キー(34b)に潤滑油を容易に供給することができる。
また、このように配置することにより、スクロール型圧縮機(1)の起動に伴う振動によって、毛細管現象によって給油部材(51)の上端部(51a)まで導かれていた潤滑油が飛散又は滴下し易くなる。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3は、図9に示すように、糸状体(53)によって構成されていた給油部材(51)を、連続気泡体(57)によって構成した例である。なお、連続気泡体(57)としては、耐熱性に優れたものを使用することが好ましい。その他の構成については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
−実施形態3の効果−
この実施形態3においても、実施形態1と同様に、毛細管現象を利用することにより、運転停止時又は起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
また、実施形態3では、毛細管現象を生起する給油部材(51)を連続気泡体(57)によって容易に構成することができる。また、該連続気泡体(57)の連続気泡によって形成される通路は極めて小径であるため、連続気泡体(57)によって吸い上げられる潤滑油の油量は僅かなものとなる。そのため、実施形態3に係るスクロール型圧縮機(1)によっても、スクロール側キー(34b)への給油を十分に行うとともに、油溜まり部(10a)の油切れを防止することができる。
−その他の実施形態−
上記各実施形態では、上記各実施形態では、副給油手段(50)は、給油部材(51)とカバー(52)とにより構成されていた。しかし、副給油手段(50)は、カバー(52)を有さないものであってもよい。
また、上記実施形態1、3では、給油部材(51)の上端部(51a)は、スクロール側キー(34b)の移動途中でスクロール側キー(34b)と当接するように配置されていた。しかし、給油部材(51)の上端部(51a)は、スクロール側キー(34b)の付近であってスクロール側キー(34b)と当接しない位置に配置されていてもよい。給油部材(51)とスクロール側キー(34b)とが当接していなくても、起動時の負圧や振動を利用することによって潤滑油をスクロール側キー(34b)に付着させることが可能である。そのため、給油部材(51)の上端部(51a)がスクロール側キー(34b)と当接しない位置に配置された場合であっても、起動後すぐにスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給することができ、起動直後のオルダム継手(34)の焼き付きを防止することができる。
なお、以上の各実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、互いに噛み合う2つのスクロール部材の一方が偏心回転運動をするスクロール型圧縮機に関し、特に、オルダム継手への潤滑油の供給構造について有用である。
実施形態1に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。 実施形態1に係るスクロール型圧縮機のオルダム継手の斜視図である。 実施形態1に係るスクロール型圧縮機のスクロール側キー溝とハウジング側キー溝との位置関係を示す図である。 (a)は実施形態1に係るスクロール型圧縮機の一部を拡大して示す平面図であり、(b)は(a)の側面断面図である。 (a)〜(d)は、実施形態1に係るスクロール型圧縮機のスクロール側キーと給油部材との位置関係を駆動軸の回転角90°毎に示す図である。 (a)〜(d)は、実施形態1の変形例1に係るスクロール型圧縮機のスクロール側キーと給油部材との位置関係を駆動軸の回転角90°毎に示す図である。 実施形態1の変形例2に係るスクロール型圧縮機の一部を拡大して示す平面図である。 実施形態2に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。 実施形態3に係るスクロール型圧縮機の一部を拡大して示す平面図である。
符号の説明
1 スクロール型圧縮機
10 ケーシング
10a 油溜まり部
16 上部ハウジング(ハウジング)
16a ハウジング側キー溝
30 圧縮機構
31 固定スクロール
32 可動スクロール
32a 可動側鏡板(鏡板)
32b 可動側ラップ(ラップ)
32d スクロール側キー溝
34 オルダム継手
34b スクロール側キー
34c ハウジング側キー
34e 上側部分
40 オルダム機構
50 副給油手段(給油手段)
51 給油部材
51a 上端部
51b 下端部
52 カバー
53 糸状体
55 固定部材
56 キャピラリーチューブ
57 連続気泡体

Claims (10)

  1. 底部が油溜まり部(10a)に構成されたケーシング(10)と、
    前記ケーシング(10)内の上部に設けられ、固定スクロール(31)と、可動スクロール(32)と、前記可動スクロール(32)を支持するハウジング(16)と前記可動スクロール(32)との間に配置され且つ前記可動スクロール(32)及び前記ハウジング(16)に嵌り込むキー(34b,34c)が形成されて可動スクロール(32)の自転を阻止するオルダム継手(34)とを有する圧縮機構(30)とを備えたスクロール型圧縮機であって、
    前記油溜まり部(10a)の潤滑油に下端部(51b)が浸漬され、毛細管現象によって潤滑油を吸い上げて上端部(51a)から前記オルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)に潤滑油を供給する給油部材(51)を有する給油手段(50)を備えている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記可動スクロール(32)は、鏡板(32a)と、前記鏡板(32a)に形成された渦巻き状のラップ(32b)とを備え、
    前記鏡板(32a)の外周部には、前記オルダム継手(34)のスクロール側キー(34b)が嵌り込むスクロール側キー溝(32d)が鏡板(32a)を上下に貫通して形成されている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  3. 請求項2において、
    前記給油部材(51)は、複数本の耐熱繊維からなる糸状体(53)によって構成されている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  4. 請求項2において、
    前記給油部材(51)は、連続気泡体(57)によって構成されている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  5. 請求項2において、
    前記給油部材(51)は、キャピラリーチューブ(56)によって構成されている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  6. 請求項3又は4において、
    前記スクロール側キー(34b)は、前記鏡板(32a)の下方から前記鏡板(32a)の上方まで延びており、
    前記給油部材(51)は、上端部(51a)が前記スクロール側キー(34b)の移動途中で前記スクロール側キー(34b)の前記鏡板(32a)よりも上方に位置する上側部分(34e)と当接するように配置されている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  7. 請求項6において、
    前記給油部材(51)の上端部(51a)は、前記スクロール側キー(34b)の移動方向に向かうように湾曲している
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  8. 請求項1から7のいずれか1つにおいて、
    前記給油手段(50)は、前記給油部材(51)を覆う筒状のカバー(52)をさらに備えている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  9. 請求項8において、
    前記カバー(52)は前記ケーシング(10)に固定されている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  10. 請求項2において、
    前記給油部材(51)は、上端部(51a)が前記スクロール側キー(34b)よりも上方に位置するように設けられている
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
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