JP2009161405A - 微細周期構造を有する炭化ケイ素モールド及びその製造方法 - Google Patents

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準治 西井
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晴也 笠
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Toshiharu Mori
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Abstract

【課題】炭化ケイ素(炭化ケイ素)を母材とする微細周期構造を有するモールドにおいて、ガラスの成型などの用途に適した傾斜した断面形状の微細周期構造を有するモールドを、比較的簡単な方法によって再現性良く形成出来る方法を提供する。
【解決手段】炭化ケイ素基板上に、開口部を有するタングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクを形成した後、エッチングガスとしてフッ素含有ガス単独又はフッ素含有ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いて、反応性イオンエッチング法によって炭化ケイ素基板をドライエッチングすることを特徴とする炭化ケイ素製モールドの製造方法、及び炭化ケイ素の表面に凹形状の周期構造が形成されたモールドであって、該凹形状の側壁が基板表面に対して傾斜を有することを特徴とする炭化ケイ素製モールド。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細周期構造を備えた炭化ケイ素モールド及びその製造方法に関する。
近年、光の回折、位相制御、反射防止等の機能を有する光学素子が提案されている。例えば、回折機能の利用に関しては、ブレーズ回折格子をレンズ表面に形成することで、当該レンズの収差補正できることが報告されている(例えば、下記特許文献1参照)。また、位相制御に関しては、1次元矩形周期構造によって構造性複屈折を発生させ、波長板としての機能を発現できることが報告されている(例えば、下記非特許文献1参照)。
さらに、反射防止処理としては、光学基板表面に入射光の波長以下のピッチで微小な凹凸部を規則的に形成することで、入射角依存性及び波長依存性の比較的小さな反射防止効果が得られることが報告されている(例えば、下記非文献文献2参照)。この処理を行うことによって、素子界面における急激な屈折率変化が抑制され、素子界面において緩やかに屈折率が変化することとなる。このため、光学素子表面における反射が低減され、光学素子内への高い光入射率を実現することができる。
ガラスは、樹脂に比べて、高い耐熱性、化学的安定性、広い屈折率、分散の選択範囲とそれらの低い温度依存性を有する材料であり、上記した各種機能を発現するための微細な周期構造を形成する母材として有望視されている。
ガラスの表面に周期構造を形成する手法としてはモールド法が知られている。モールド法とは、ガラスおよびモールドを高温に熱し、両者を押しつけ、所望の形状を形成する手法である。この場合、高い耐熱性と化学的安定性を有するガラス表面に微細な形状を形成するためには、少なくとも300℃以上の温度で繰り返し使用しても劣化しないモールド素材を選択する必要がある。その代表的な材料として、タングステンカーバイド(WC)が知られているが、このような材料はWC粉末とニッケル(Ni)等のバインダーとを混合して焼結されているため、微細加工してもWCとバインダーとの界面の影響で微細加工表面が滑らかにならない。
一方、化学気相成膜(CVD)法で作製された炭化ケイ素は、粒界が存在しないため、滑らかな微細加工面が得られるが、硬度が高すぎてダイヤモンドバイトなどでの微細加工ができない。このため、炭化ケイ素の表面を微細加工できる手法が求められている。
炭化ケイ素の表面微細加工の手法として、シリコンの微細加工等でよく使用されているドライエッチングが知られている。例えば、NTT-ATNは微細加工を施した炭化ケイ素モールドを公表している(例えば下記非特許文献3)。しかしながら、これまで公表された炭化ケイ素モールドの微細周期構造の断面は基板表面に対してほぼ垂直であり、その様なモールドでガラスを成型する場合には、両者を離型する際に大きな力が必要であり、ガラスあるいはモールドに破壊が発生する可能性が高い。
特開2005-257867 T.Yoshikawa, T.Konichi, M.Nakajima, H.Kikuta, H.Kawata and Y.Hirai: Fabrication of 1/4 wave plate by nanocasting lithography, J. Vac. Sci. Technol. B 23, 2939-2943 (2005). H.Toyota, K.Takahara, M.Okano, T.Yotsuya and H.Kikuta: Fabrication of microcone array for antireflection structured surface using metal dotted pattern, Jpn. J. Appl. Phys. 40, L747-749 (2001). http://nanoimprint.jp/ntt_atn.pdf
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、炭化ケイ素(SiC)を母材とする微細周期構造を有するモールドにおいて、ガラスの成型などの用途に適した傾斜した断面形状の微細周期構造を有するモールドを、比較的簡単な方法によって再現性良く形成出来る方法を提供することである。
本発明者は上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、基板として用いる炭化ケイ素上に、所定の開口部を有するタングステンシリサイト(WSi)からなるドライエッチング用マスクを形成した後、フッ素含有ガス、又はフッ素含有ガスと酸素ガスの混合ガスをエッチングガスとして用いて反応性イオンエッチングを行うことによって、エッチングされる微細構造部分の傾斜角度を制御して、傾斜した断面形状の微細周期構造を有するモールドを作製できることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の炭化ケイ素製モールド、その製造方法及び該モールドを用いる光学材料の製造方法を提供するものである。
1. 炭化ケイ素の表面に凹形状の周期構造が形成されたモールドであって、該凹形状の側壁が基板表面に対して傾斜を有することを特徴とする炭化ケイ素製モールド。
2. 炭化ケイ素が、凹形状の周期構造の周期より小さい結晶粒径の多結晶炭化ケイ素又は単結晶炭化ケイ素である上記項1に記載の炭化ケイ素製モールド。
3. 凹形状の側壁が、炭化ケイ素基板表面に対して45〜88度の傾斜角を有する上記項1又は2に記載の炭化ケイ素製モールド。
4. 更に、表面に離型膜が形成されている上記項1〜3のいずれかに記載のモールド。
5. 離型膜が、カーボン、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、レニウム、タングステン、パラジウム及びタンタルからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含有する膜である上記項4に記載のモールド。
6. 炭化ケイ素基板上に、開口部を有するタングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクを形成した後、エッチングガスとしてフッ素含有ガス単独又はフッ素含有ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いて、反応性イオンエッチング法によって炭化ケイ素基板をドライエッチングすることを特徴とする上記項1〜3のいずれかに記載された炭化ケイ素製モールドの製造方法。
7. タングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクの形成方法が、炭化ケイ素基板上に形成されたタングステンシリサイド膜に、エッチングレジスト膜を形成した後、エッチングガスとしてフッ化イオウを用いて、反応性イオンエッチング法によってタングステンシリサイド膜をエッチングして開口部を形成する方法である上記項6に記載の炭化ケイ素製モールドの製造方法。
8. タングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクの厚さが50〜400nmであって、炭化ケイ素基板のエッチングに用いるエッチングガスにおけるフッ素含有ガスと酸素ガスの体積比が、フッ素含有ガス:酸素ガス=30:0〜30:7の範囲である上記項6又は7に記載の炭化ケイ素製モールドの製造方法。
9. 得られるケイ素製モールドが、100〜500nmの周期で錘形の凹部が二次元的に形成された二次元錘形周期構造を有するモールドであって、
タングステンシリサイドからなるマスク材の開口部の直径が、形成される凹部の周期の1/6〜2/5である
上記項6〜8のいずれかに記載された炭化ケイ素製モールドの製造方法。
10. 上記項1〜5のいずれかに記載された炭化ケイ素製モールドを用いて、ガラス材料をプレス成形することを特徴とする光学材料の製造方法。
11. 上記項11の方法によって製造された光学材料。
以下、まず、本発明のモールドの製造方法について順次説明する。
基板材料
本発明のモールドでは、基板としては、炭化ケイ素(SiC)製基板を用いる。特に、目的とする凹形状の周期より小さい結晶粒径の多結晶炭化ケイ素又は単結晶炭化ケイ素を用いることが好ましい。この様な炭化ケイ素は、緻密で均質な組成を有するものであり、例えば、化学気相成膜(CVD)法、スパッタ法、蒸着法等によって作製することができる。特に、CVD法で形成された単結晶あるいは多結晶炭化ケイ素は、緻密性、均質性等が良好であり、平滑な微細加工面を形成できる点で好適である。
炭化ケイ素基板の厚さは、特に限定的ではないが、ガラス成型時のモールドとしての強度等を考慮すれば、1mm以上が好ましい。ただし、強度の高い別の基板上に炭化ケイ素が成膜されている場合の炭化ケイ素の膜厚は、形成される溝の深さの2倍程度以上の厚さを有することが好ましい。
ドライエッチング用マスク材料
本発明では、ドライエッチング用マスク材料として、タングステンシリサイド(WSi)を用いる。タングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクを用いることによって、後述する方法によってドライエッチングを行う際に、マスク材料であるタングステンシリサイドの開口部がプラズマによって拡大する速度を調整できる。その結果、タングステンシリサイドのエッチング速度と炭化ケイ素のエッチング速度の比率を任意に設定して、基板に対する凹形状部の側壁の傾斜角度を調整することができる。また、タングステンシリサイドをマスク材料とする場合には、ドライエッチングによって形成される凹型部分の側壁の表面を滑らかにすることができる。
タングステンシリサイドによるマスクは、例えば、スパッタ法、蒸着法などによって形成できる。特に、組成が均一で安定な点で、DCスパッタ法、RFスパッタ法などのスパッタ法によって形成することが好ましい。その際に基板を200〜280℃程度に加熱しておくと炭化ケイ素のエッチング工程においてタングステンシリサイドのエッチング速度が室温で成膜した場合よりも遅くなり、炭化ケイ素のエッチングに有利になる場合がある。タングステンシリサイドとしては、Wの含有割合が10〜80at%程度の範囲のものを用いることができる。
タングステンシリサイドマスクに形成する開口部の形状は、目的とするモールドの微細周期構造に応じて決めることができる。例えば、炭化ケイ素基板に一次元構造の溝状の周期構造を形成する場合には、タングステンシリサイドの開口部の形状を炭化ケイ素基板に形成する周期構造と同一周期として、ドライエッチングによって拡大される部分を考慮した上で、マスク材としての開口部の面積を決めればよい。
また、炭化ケイ素基板に二次元構造の円錐状の周期構造を形成する場合には、タングステンシリサイド膜には、円錐状の周期構造と同一周期の円形の開口部を形成すればよく、開口部の面積については、ドライエッチングによって拡大される部分を考慮して決めればよい。
タングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクに開口部を形成する方法については、特に限定的ではなく、例えば、タングステンシリサイドの開口部の形状に一致する開口部を有するエッチング用レジスト膜を形成した後、例えば、ドライエッチングを行ってタングステンシリサイド膜に所定の開口を形成する方法を採用できる。
エッチングレジスト膜の種類については特に限定的ではなく、後述する方法でタングステンシリサイドをエッチングする際に、非エッチング部を十分に保護でき、且つ目的とする微細周期構造のパターンニングが可能なレジストであればよい。例えば、電子線描画レジスト、フォトレジストなどを用いることができる。
タングステンシリサイド膜のエッチング方法としては、エッチングガスとして、SF等のフッ化イオウを用いて反応性イオンエッチングを行うことが好ましい。この方法によれば、比較的穏やかな条件でタングステンシリサイド膜をエッチングできるので、タングステンシリサイド膜をエッチングする間、タングステンシリサイド膜上に形成したレジスト膜を維持することができる。しかも、タングステンシリサイド膜をエッチングした後、炭化ケイ素膜に対するエッチングが進行することがない。
エッチングガスとしてフッ化イオウを用いた反応性イオンエッチング方法については、特に限定的ではなく、公知の方法に従えばよいが、特に、フッ化イオウの他にアルゴンを添加することによって、プラズマを安定させることができる。アルゴンの添加量については特に限定的ではないが、エッチングチャンバーへのフッ化イオウとアルゴンの導入量の合計量を基準として、アルゴンの量を1〜50体積%程度とすることが好ましい。
反応性イオンエッチングの具体的な条件については、使用するエッチングガスの流量、チャンバー内の内圧などに応じて、安定したプラズマが発生するように適宜決めればよく、基板に適度なバイアスをかけた状態で反応性イオンエッチングを行うことによって、タングステンシリサイドのエッチングを進行させることができる。
エッチング時の基板の温度については、低温にした方がレジストのプラズマ耐性が向上するので、例えば、基板温度を5〜25℃程度とすることが好ましい。また、長時間連続してエッチングすると、レジストが加熱されてレジストとタングステンシリサイドとのエッチング選択比が十分にとれないので、例えば、エッチングと冷却のサイクルを繰り返して、レジストのエッチングの進行を抑制して、必要な深さまでタングステンシリサイド膜をエッチングすることが好ましい。エッチング条件としては、例えば、チャンバー内圧力0.5〜1.5Pa程度、アルゴンとフッ化イオウの合計導入量30〜100cc/分程度、プラズマパワー50〜800W程度、バイアスパワー20〜100W程度が好ましいが、チャンバーの状態や温度、モールドの固定方法などによって適宜、最適化が必要である。
タングステンシリサイド膜の厚さについては、特に限定的ではないが、例えば、上記した電子線描画レジスト、フォトレジストなどを用いてタングステンシリサイド膜上にエッチングレレジストを形成する場合には、エッチングレジストの厚さは、通常、100nm〜1μm程度の範囲となる。この範囲のエッチングレジストを形成した後、フッ化イオウを用いた反応性イオンエッチング方法によってタングステンシリサイドに開口部を形成する場合には、エッチングレジストが完全に消滅する前に、タングステンシリサイド膜に必要な開口部を形成するためには、タングステンシリサイド膜の厚さは、50nm〜400nm程度の範囲とすることが適切である。
具体的なタングステンシリサイドマスクの厚さについては、後述する反応性イオンエッチング法における炭化ケイ素/タングステンシリサイドの選択比に応じて、目的とする溝構造の深さ、目的とする側壁の傾斜角度となるように適宜決めればよい。
炭化ケイ素基板のエッチング方法
本発明では、上記した方法で炭化ケイ素基板上にタングステンシリサイドによるドライエッチング用マスクを形成した後、フッ素含有ガス、又はフッ素含有ガスと酸素ガスの混合ガスをエッチングガスとして用いて、反応性イオンエッチング法によって、炭化ケイ素基板のエッチングを行う。フッ素含有ガスとしては、CHF、CF、CF、フッ化イオウなどを用いることができる。
この方法によれば、反応性ガスとして用いるフッ素含有ガスと酸素ガスの比率を変更することによって、炭化ケイ素基板のエッチング速度と、マスク材料であるタングステンシリサイドの開口部がプラズマによって拡大する速度との比率を調整でき、結果として、形成される凹部の側壁の傾斜角度を調整することができる。
例えば、酸素ガスを用いることなく、フッ素含有ガスのみを用いる場合には、炭化ケイ素/タングステンシリサイドのエッチング速度比、いわゆる選択比が大きくなり、炭化ケイ素基板のエッチング速度が速く、タングステンシリサイドマスクの開口部の拡大速度が遅くなるので、結果として側壁の傾斜角度は基板平面を基準として垂直に近くなる。一方、フッ素含有ガスに酸素ガスを添加する場合には、炭化ケイ素及びタングステンシリサイドの両方のエッチング速度が上昇するが、炭化ケイ素のエッチング速度については、酸素ガスの含有量が一定を超えると低下する傾向がある。従って、これを上回る量の酸素を添加すると炭化ケイ素/タングステンシリサイドの選択比が低下して、マスク材料であるタングステンシリサイドのエッチング速度が速くなり、タングステンシリサイドマスクの開口部が徐々に拡大して、凹部の側壁の傾斜角、即ち、凹部の側壁と炭化ケイ素基板の表面との角度を小さくすることができる。
フッ素含有ガスと酸素ガスの混合比は、上記した点を考慮して、目的とする微周期構造の凹部が形成されるように決めればよい。例えば、前述した厚さ50〜400nm程度の範囲のタングステンシリサイドマスクを形成する場合には、フッ素系ガスと酸素ガスの混合比は、体積比率でフッ素含有ガス:酸素ガス=30:0〜30:7程度の範囲とすることが好ましい。酸素ガスの割合が上記範囲を上回ると、マスク全体のエッチング速度が増加し、基板表面を基準とした溝構造の深さを50nm以上確保することが困難な場合がある。
タングステンシリサイドマスクの開口部の大きさについては、エッチングの進行によって徐々に開口部が拡大されるので、周期構造の周期、最終的に得られる凹部の面積、側壁の傾斜角度、溝の深さなどに応じて決めればよい。例えば、断面形状の側壁が基板面に対して垂直でない凹形状の周期構造を炭化ケイ素表面に二次元的に形成する場合には、エッチング時間と共にタングステンシリサイドマスクの開口部が徐々に広がることを利用することによって、目的とする形状の周期構造を形成することができる。
光学素子用のモールドとして用いる場合に利用されることの多い100〜500nm程度の周期で錘形の凹部が二次元的に形成された二次元錘形周期構造の炭化ケイ素モールドを形成する場合には、タングステンシリサイドマスクの開口部の直径を、形成される凹部の周期の1/6〜2/5程度の範囲にすることが好ましい。エッチング前の開口部が2/5よりも大きすぎると、先端が尖った錘形を形成することが困難になり、1/6よりも小さいと、エッチングガスが炭化ケイ素表面に到達しにくいため、深い錘形を形成することが困難となるか、或いは、エッチングガスが炭化ケイ素表面に到達した場合には、錘形の側壁の傾き角度が88度よりも急峻になり、ガラス成型の際に離型が困難になるので、いずれも好ましくない。
炭化ケイ素基板に対して行う反応性イオンエッチングの条件については、エッチングガスとして、フッ素含有ガス単独、又はフッ素含有ガスと酸素ガスの混合ガスを用いること以外は、常法に従って、目的とする微細周期構造の凹形状部が形成されるように適宜決めればよい。
具体的には、使用するエッチングガスの流量、チャンバー内の内圧などに応じて、安定したプラズマが発生するように各操作条件を決めればよい。また、基板に適度なバイアスをかけた状態で反応性イオンエッチングを行うことによって、炭化ケイ素のエッチングを深さ方向に優先的に進行させることができる。
エッチング条件としては、例えば、基板温度5〜40℃、チャンバー内圧力0.5〜1.5Pa、アルゴン:10〜70cc/分、CHF:5〜30cc/分、プラズマパワー50〜800W、バイアスパワー20〜300W程度が好ましいが、チャンバーの状態や温度、モールドの固定方法などによって適宜、最適化が必要である。
炭化ケイ素モールド
上記した方法で反応性イオンエッチングを行うことによって、炭化ケイ素基板の表面に凹形状の微細周期構造を形成することができる。得られた微細周期構造を有する炭化ケイ素モールドの表面にマスク材であるタングステンシリサイド膜が残存する場合には、例えば、エッチングガスとしてフッ化イオウを用いて反応性イオンエッチングを行うことによって、炭化ケイ素モールドの表面を殆ど荒らすことなく、タングステンシリサイド膜のみを選択的に除去することができる。
上記した方法で得られる炭化ケイ素モールドは、反応性イオンエッチング法によってエッチングされた凹形状部分を有するものであり、該凹形状部分の側壁は、炭化ケイ素基板面に対して垂直ではなく、傾斜を有するものとなる。側壁の傾斜角については、該炭化ケイ素モールドを用いてガラスを成形する際に、小さな力で容易に離型できるように、炭化ケイ素基板面に対して88度以下の傾斜角であることが適切である。特に、傾斜角が60度程度以下の場合には、非常に良好な離型性を有するものとなる。また、成形されるガラスの光学特性を考慮すると、凹形状部の側壁の傾斜角は45度以上であることが適切である。
該炭化ケイ素モールドは、エッチングによって形成された凹形状部分が周期的に形成された微細周期構造を有するものとなる。凹形状部分の周期構造については、特に限定的ではなく、成形するガラスの目的に応じた形状とすればよい。例えば、図7に示す様な溝状の凹部が炭化ケイ素基板の表面に一定方向に周期的に連続して形成された一次元溝形周期構造、図1、図3等に示すような錘形の凹部が炭化ケイ素基板表面に二次元的に周期的に形成された二次元錘形周期構造などを例示できる。
該炭化ケイ素モールドでは、凹部が形成される周期については特に限定的ではなく、成形されるガラスの使用目的に応じた周期の凹部を形成すればよい。例えば、波長400nm〜800nmの領域で使われる偏光子、波長板、反射防止板などの目的で用いる場合には、凹部の周期は、例えば、50nm〜300nm程度とすることができる。また、回折格子を形成するためには、例えば、凹部の周期を300nm〜15μm程度とすることができる。
エッチングによって形成される凹部の深さについても特に限定的ではなく、例えば、偏光子、波長板、反射防止板などの目的で用いる場合には、10nm〜1000nm程度とすることができる。また、回折格子を形成するためには、例えば、凹部の深さを100nm〜20μm程度とすることができる。
また、該炭化ケイ素モールドは、図7に示すように、周期的な凹形状部分が形成された部分ののみをマスクによって保護し、その周辺部分をエッチングしてもよい。この場合、周辺部分のエッチング方法としては、反応性イオンエッチングの他にイオンミリング等の方法を採用でき、また、マスク材料としては、Cr、Ni、タングステンシリサイドなどのメタル系マスクの他に、レジストでも可能である。
本発明のモールドでは、凹形状部とは、炭化ケイ素基板のエッチングを開始する前の炭化ケイ素基板の基板面に対して凹形となっていればよく、例えば、凹形状部分が形成された部分の周辺部分をエッチングした場合には、周期構造部分全体は凸形状となるが、この場合にも、本発明の炭化ケイ素基板の表面に凹形状の周期構造が形成されたモールドに含まれる。
離型膜
上記した炭化ケイ素モールドの表面には、更に、成形時においてガラスと炭化ケイ素との融着を防止するために、離型膜を形成することができる。離型膜は、例えば、スパッタ法、蒸着法等の真空成膜法によって形成することができる。離型膜としては、カーボン(C)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)及びタンタル(Ta)からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含有する膜が好ましい。これらの材料は真空成膜法に適しており、また、ガラスとの融着を回避する効果に優れている。
離型膜の厚さについては、周期構造の凹凸形状にも依存するが、通常、10nm〜1μm程度とすればよい。
ガラス材料の製造方法
上記した方法によって得られる炭化ケイ素モールドを用いてガラスを成形するには、通常、プレス成形法を採用して、モールドの微細構造をガラスに転写すればよい。例えば、成形対象とするガラスの軟化点以上の温度に加熱したガラスとモールドを押しつけることによってモールドの形状をガラスに転写することができる。
通常、光学的用途では、軟化点が300℃以上の高軟化点ガラスが多く用いられている。本発明のモールドは、耐熱性が高い炭化ケイ素を基板材料として用い、しかも凹形状部の側面が傾斜した構造であるために、300℃以上の処理温度で繰り返し使用した場合であっても、破損、劣化などを生じることなく、炭化ケイ素モールドの表面に形成された微細周期構造をガラスに転写することができ、微細周期構造を有するガラスを繰り返し安定して製造することが可能である。
本発明の炭化ケイ素モールドの製造方法によれば、耐熱性に優れた材料である炭化ケイ素の表面に微細な周期構造を有する凹部を容易に形成できる。形成される凹部は、表面が平滑であって、凹部の側壁が傾斜を有するものとなり、ガラス成型用モールドとして用いた場合に、ガラス表面に微細な形状を容易に形成することができる。また、上記炭化ケイ素モールドは耐熱性、強度、離型性等が良好であることから、高温で繰り返し成形を行ってもモールドの劣化が生じ難い。
従って、本発明のモールドを用いてガラスに微細周期構造を形成することによって、回折、構造性複屈折、反射防止などの光学機能を有する光学素子を安定して繰り返し製造することが可能となる。形成される光学素子は、例えば、反射防止、波長板、回折格子など、様々な光学装置に有用である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例を詳細に説明する。
以下の実施例では、反射防止構造体あるいは構造性複屈折波長板への応用を例として、本発明に基づいて作製された炭化ケイ素モールドの具体例を説明する。本発明に係るモールドおよびその作製方法は、下記形態に限定されるものではなく、例えば、バインダーがエッチング速度に影響しないWCやダイヤモンド、石英等の高硬度材料にも適用可能である。
実施例1
実施例1では、平面状の炭化ケイ素基板の表面に凹型錘形が二次元的かつ周期的に形成された炭化ケイ素モールドの製造例を示す。実施例1によって得られる周期構造体は、例えば光学レンズ等の表面に転写され、レンズ表面における光の反射(多重反射による迷光の発生等)を抑制することができる。
図1は、実施例1によって得られた二次元的かつ周期的な凹型錘形が形成された炭化ケイ素モールドを模式的に示す図面である。該モールドにおける凹型錘形は、周期300nm、円錐深さ300nmである。この場合、円錐の側壁は炭化ケイ素基板表面に対して63.4度傾斜している。このような形状は、以下のようなプロセスを経て再現性よく作製することが可能である。なお、以下で述べる作製条件は、本発明に使用した装置における代表的な例であり、本発明を限定するものではない。
(1)光学研磨された炭化ケイ素基板表面に、スパッタ法でタングステンシリサイドを120nm成膜した。その際に基板を250℃程度に加熱しておくと、後工程であるエッチングの際の耐プラズマ特性が向上し、より深い円錐形状を形成することができる。
(2)次にタングステンシリサイド表面に電子線描画用ポジレジスト(ZEP-520A、ゼオン社)を膜厚800nmになるように回転数1000回転/分でスピンコートし、その後、180℃で3分間加熱した。
(3)レジスト表面に、加速電圧50kV、電流値500pAで直径100nmの円形穴を周期300nmで二次元的に描画し、その後、オルトキシレン液中で5分間現像した。
(4)次いで、レジストマスクを介してタングステンシリサイド層をドライエッチングした。高周波誘導プラズマパワー110W、バイアス高周波パワー100W、チャンバー内圧力1Paとし、エッチングガスとして30cc/分のSFおよび5cc/分のアルゴンガスを導入した。エッチング中の基板温度を25℃に設定し、1分エッチング、30秒冷却のサイクルを複数回繰り返し、レジスト開口部に露出したタングステンシリサイドを完全にエッチングした。図2は、エッチングされたタングステンシリサイドの表面状態を示す走査電子顕微鏡写真である。
(5)次いで、タングステンシリサイドマスクに形成された開口部を介して、その下地の炭化ケイ素をエッチングした。高周波誘導プラズマパワー200W、バイアス高周波パワー150W、チャンバー内圧力1Pa、基板温度25℃、エッチングガスとしてCHF3を30cc/分、酸素(O2)を5cc/分流すことによって、炭化ケイ素基板の表面に凹型錘形の周期構造を形成することができた。図3に、二次元凹型錘形の周期構造が形成された炭化ケイ素モールドの表面状態を示す顕微鏡写真と形成された凹部の断面形状を示す模式図を示す。
なお、残存するタングステンシリサイドマスクについては、エッチングガスとしてフッ化イオウ(SF)ガス用いてエッチングを行うことによって、選択的に除去できた。
得られた二次元凹型錘形モールドを用いて、リン酸塩系ガラスへの周期構造の転写を行ったところ、モールドの微細形状がほぼ忠実に反転した形状がガラス表面に形成され、離型性も問題が無いことが確認できた。
ここで、酸素添加量に対して、タングステンシリサイドおよび炭化ケイ素のエッチング速度を定量的に調べた結果を図4に示す。図4に示すように、CHF3の導入量を30cc/分に固定し、O2導入量を0〜7cc/分の範囲で変化させ、タングステンシリサイドおよび炭化ケイ素のエッチング速度を比較したところ、タングステンシリサイドのエッチング速度はO2導入量に対して直線的に変化するが、炭化ケイ素のエッチング速度は曲線的に変化する。すなわち、O2を一定量添加すると、マスク材であるタングステンシリサイドが相対的に速くエッチングされるようになる。したがって、電子線描画とフッ化イオウガスでのエッチングで形成したタングステンシリサイドの開口部は、エッチングガスとしてO2を導入することでより速く後退(開口部がより速く拡大)する。具体的には、CHF3単独(酸素無し)の場合の両者のエッチング速度比(選択比、炭化ケイ素のエッチング速度/タングステンシリサイドのエッチング速度)は3.7であり、そこに酸素を7cc/分導入した場合は2.05である。この現象とプラズマパワー、基板温度などのその他条件を組み合わせることによって、タングステンシリサイドの開口部が広がる速度を制御でき、結果的に基板表面に対して凹形状の周期構造の各構造単位の側壁の傾斜角を制御することができる。
また、上記した方法で得られた二次元凹型錘形モールドに、スパッタリング法を用いて、厚さ0.05μmの炭素膜を形成した。これをガラス成形モールドとして用いて、市販のリン酸塩ガラスを430℃でプレス成形法で成型した。得られたリン酸塩ガラスの表面状態を示す顕微鏡写真を図5に示す。得られたガラスは、アスペクト比1.6、傾斜角度63.4度の反射防止構造を有するガラス素子であり、波長462nmでの反射率は0.2%を達成し、微細構造を形成しない場合の反射率5.2%の約1/25にまで、反射を抑制できることが確認できた。
図6は、炭化ケイ素基板表面にドライエッチングによって形成された傾斜角度50度の二次元凹型錘形を有するモールドと、そのモールドを用いて成形したガラス成形品の表面状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。このモールドは、図3に示したモールドと比較すると、より離型性が良好であり、得られたガラス成形品は、反射率を0.6%程度まで低減できていることが確認できた。
実施例2
実施例1と同様の平板炭化ケイ素を用い、その表面に凹型溝が一次元的かつ周期的に形成された炭化ケイ素モールドを作製した。得られた周期構造体は、例えば光を波長毎に分離する回折格子や、構造性複屈折波長板などに応用されるものである。
実施例2で得られた一次元的かつ周期的な凹型溝の模式図を図7に示す。このような形状は、以下のプロセスを経て再現性よく作製することが可能である。なお、以下で述べる作製条件は、本発明に使用した装置における代表的な例であり、本発明を限定するものではない。
(1)光学研磨された炭化ケイ素基板表面に、発明の実施例1と同様の方法でタングステンシリサイドを120nm成膜した。
(2)次にタングステンシリサイド表面に電子線描画用ポジレジスト(ZEP-520A、ゼオン社)を膜厚500nmになるように回転数2000回転/分でスピンコートし、その後、180℃で3分間加熱した。
(3)レジスト表面に、加速電圧50kV、電流値500pAで太さ250nmの直線を周期500nmで一次元的に描画し、その後、オルトキシレン液中で1分間現像した。
(4)実施例1と同様の条件でレジスト開口部に露出したタングステンシリサイドを完全にエッチングした。
(5)実施例1と同様の条件で、タングステンシリサイドマスクに形成された開口部を介して、その下地の炭化ケイ素をエッチングして、凹形状の一次元周期構造を表面に形成することができた。図8は、得られた一次元周期構造体の表面状態を示す顕微鏡写真と形成された凹部の断面形状を示す模式図である。
エッチングによって形成された凹形状部は、溝幅250nm、溝深さ540nmであり、側壁の傾斜角度は、基板平面に対して83度であった。
得られた一次元凹型錘形モールドを用いて、リン酸塩系ガラスへの周期構造の転写を行ったところ、モールドの微細形状がほぼ忠実に反転した形状がガラス表面に形成され、離型性にも問題が無いことを確認した。
比較例1
実施例1と同様の光学研磨された炭化ケイ素基板の表面に、スパッタ法でクロム(Cr)を20nm成膜し、次に、膜厚800nmになるようにスピンコートおよび熱処理された電子線描画用ポジレジストに実施例1と同様な条件で直径100nmの円形穴を周期300nmで二次元的に描画・現像した。
レジストマスクを介してCr層を実施例1と同様な条件でドライエッチングしたが、Cr膜が除去される前にレジストが消失し、所望の開口部を形成することができなかった。
従って、ドライエッチング法でドライエッチング用マスクを形成する場合には、Crはマスク材として好ましくないことが確認できた。
実施例1によって得られた二次元的かつ周期的な凹型錘形が形成された炭化ケイ素モールドを模式的に示す図面。 実施例1において、エッチングされたタングステンシリサイドの表面状態を示す顕微鏡写真。 実施例1で得られた二次元凹型錘形の周期構造が形成された炭化ケイ素モールドの表面状態を示す顕微鏡写真及び凹部の断面形状を示す模式図。 タングステンシリサイドおよび炭化ケイ素のエッチング速度と酸素添加量との関係を示すグラフ。 実施例1で得られたリン酸塩ガラスの表面状態を示す顕微鏡写真。 傾斜角度50度の二次元凹型錘形を有するモールド、及びそのモールドを用いて成形したガラス成形品の表面状態を示す顕微鏡写真。 実施例2で得られた一次元的かつ周期的な凹型溝を示す模式図。 実施例2で得られた一次元周期構造体の表面状態を示す顕微鏡写真及び凹部の断面形状を示す模式図。

Claims (11)

  1. 炭化ケイ素の表面に凹形状の周期構造が形成されたモールドであって、該凹形状の側壁が基板表面に対して傾斜を有することを特徴とする炭化ケイ素製モールド。
  2. 炭化ケイ素が、凹形状の周期構造の周期より小さい結晶粒径の多結晶炭化ケイ素又は単結晶炭化ケイ素である請求項1に記載の炭化ケイ素製モールド。
  3. 凹形状の側壁が、炭化ケイ素基板表面に対して45〜88度の傾斜角を有する請求項1又は2に記載の炭化ケイ素製モールド。
  4. 更に、表面に離型膜が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のモールド。
  5. 離型膜が、カーボン、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、レニウム、タングステン、パラジウム及びタンタルからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含有する膜である請求項4に記載のモールド。
  6. 炭化ケイ素基板上に、開口部を有するタングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクを形成した後、エッチングガスとしてフッ素含有ガス単独又はフッ素含有ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いて、反応性イオンエッチング法によって炭化ケイ素基板をドライエッチングすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された炭化ケイ素製モールドの製造方法。
  7. タングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクの形成方法が、炭化ケイ素基板上に形成されたタングステンシリサイド膜に、エッチングレジスト膜を形成した後、エッチングガスとしてフッ化イオウを用いて、反応性イオンエッチング法によってタングステンシリサイド膜をエッチングして開口部を形成する方法である請求項6に記載の炭化ケイ素製モールドの製造方法。
  8. タングステンシリサイドからなるドライエッチング用マスクの厚さが50〜400nmであって、炭化ケイ素基板のエッチングに用いるエッチングガスにおけるフッ素含有ガスと酸素ガスの体積比が、フッ素含有ガス:酸素ガス=30:0〜30:7の範囲である請求項6又は7に記載の炭化ケイ素製モールドの製造方法。
  9. 得られるケイ素製モールドが、100〜500nmの周期で錘形の凹部が二次元的に形成された二次元錘形周期構造を有するモールドであって、
    タングステンシリサイドからなるマスク材の開口部の直径が、形成される凹部の周期の1/6〜2/5である請求項6〜8のいずれかに記載された炭化ケイ素製モールドの製造方法。
  10. 請求項1〜5のいずれかに記載された炭化ケイ素製モールドを用いて、ガラス材料をプレス成形することを特徴とする光学材料の製造方法。
  11. 請求項10の方法によって製造された光学材料。
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