JP2009161302A - エレベータのロープ張力調整方法 - Google Patents

エレベータのロープ張力調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009161302A
JP2009161302A JP2008000143A JP2008000143A JP2009161302A JP 2009161302 A JP2009161302 A JP 2009161302A JP 2008000143 A JP2008000143 A JP 2008000143A JP 2008000143 A JP2008000143 A JP 2008000143A JP 2009161302 A JP2009161302 A JP 2009161302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
tension
ropes
elevator
measuring device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008000143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5067734B2 (ja
Inventor
Atsuo Hase
充生 長谷
Noboru Hiruma
昇 晝間
Nobuhiro Kurokawa
修宏 黒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Elevator Co Ltd filed Critical Toshiba Elevator Co Ltd
Priority to JP2008000143A priority Critical patent/JP5067734B2/ja
Priority to CN 200810185693 priority patent/CN101475114B/zh
Publication of JP2009161302A publication Critical patent/JP2009161302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5067734B2 publication Critical patent/JP5067734B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

【課題】何度も調整作業を繰り返すことなく、ロープ張力を簡単かつ高精度に調整する。
【解決手段】乗りかご55とカウンタウェイト58を同じ高さに合わせた状態で、測定対象とするロープに取付け可能なロープ張力測定装置を用いて、各ロープ51a〜51fにおける複数の測定箇所A〜Dでの張力をそれぞれ測定する。その測定結果から張力調整が必要であると判断される場合に、乗りかご55を最上部まで移動させて、各ロープ51a〜51fの張力を所定の値に揃えるようにヒッチ機構54を調整する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、エレベータの乗りかごをカウンタウェイトと共に支える複数本のロープ(メインロープ)の張力を調整するためのロープ張力調整方法に関する。
エレベータの乗りかごは、複数本からなるロープによって支持されており、巻上機の駆動により、これらのロープを介して昇降路内をカウンタウェイトと共に昇降動作する。ここで、乗りかごを安定して昇降動作させるためには、各ロープの張力を均一に調整しておく必要がある。
ここで、従来、ロープ張力の調整作業を行う場合、例えば特許文献1に開示されているような張力測定装置を用いて、各ロープ間の張力差を確認した後、作業員の感覚的でその張力差をなくすようにヒッチ機構を調整することが一般的であった。
なお、上記張力測定装置は、各ロープの任意の1本を移動させることによって、その移動の際に要する力を測定する張力測定部と、この1本のロープ以外の他のロープの位置を基準として、この1本のロープを移動させた際の張力測定部の移動量を測定する移動量測定部とを備え、隣接する2本のロープを対にして、一方のロープを基準に他方のロープの張力を相対的に測定するように構成されている。
特開2005−345164号公報
しかしながら、上述したような作業員の感覚による調整方法では、精度良く調整することは難しく、何度も調整作業を繰り返さなければならない。このため、ロープ本数が多いと、調整作業に多大な時間と労力を要してしまい、作業員に負担がかかるなどの問題があった。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、何度も調整作業を繰り返すことなく、ロープ張力を簡単かつ高精度に調整することのできるエレベータのロープ張力調整方法を提供することを目的とする。
本発明に係るエレベータのロープ張力調整方法は、乗りかごをカウンタウェイトと共に支える複数本のロープの張力を調整するためのエレベータのロープ張力調整方法であって、上記乗りかごと上記カウンタウェイトを同じ高さに合わせた状態で、測定対象とするロープに取付け可能なロープ張力測定装置を用いて、上記各ロープにおける複数の測定箇所での張力をそれぞれ測定し、その測定結果から張力調整が必要であると判断される場合に、上記乗りかごを最上部まで移動させて、上記各ロープの張力を所定の値に揃えるように上記各ロープを支えるヒッチ機構を調整することを特徴とする。
本発明によれば、何度も調整作業を繰り返すことなく、ロープ張力を簡単かつ高精度に調整することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータのロープ張力測定装置を上から見た平面図である。図2は同測定装置を側面から見た側面図、図3は同測定装置を正面から見た正面図である。なお、本発明のロープ張力測定装置は、主としてエレベータの乗りかごを支持する複数本のロープ(メインロープ)の張力を測定するために用いられる。
図1乃至図3に示すように、本実施形態におけるロープ張力測定装置は、直方形状の薄型の装置本体11を備える。この装置本体11の先端部には、測定対象となるロープを引っかけるためのフック部材12が取り付けられており、そのフック部材12を介してロープの張力を測定するセンサ13が装置本体11に内蔵されている。
このセンサ13は、例えば圧電素子からなり、フック部材12にロープを引っかけたときに発生する復元力を当該ロープの張力として測定し、そのときの力を電気信号に変換して数値化する。
装置本体11の正面には、センサ13にて測定された張力値をデジタル表示するための表示部14と、電源をON/OFFするための電源ボタンなどの各種操作ボタンからなる操作部15が設けられている。
また、装置本体11は、例えば金属製の薄板からなるY字形状の本体支持部材17によって支持されている。この本体支持部材17は、装置本体11の裏面にネジ16a〜16dを介して固定されている。
ここで、本体支持部材17の先端部には、所定の角度をなして開口された一対のアーム18a,18bが形成されており、そのアーム18a,18bの間(Y字の谷部分)にフック部材12が配置されている。
アーム18a,18bの端部には、所定の径を有するローラ19a,19bが回転自在に取り付けられている。図2および図3に示すように、このローラ19a,19bの円周部には、測定対象とするロープの径と略同じ幅を有する溝20a,20bが形成されている。
ここで、一方のローラ19bを例にして、その取付け部分の構成を説明する。
図4(a)はローラ19bの取付け部分の構成を示す側面図、同図(b)はその断面図である。ローラ19bは、固定用のボルト31と複数個のベアリング32とを備え、ボルト31を軸としてベアリング32を介して回転する。
一方、アーム18bの端部には取付け穴34が形成されており、その取付け穴34にボルト31の先端部33が緩み止めのばね座35と溶接ナット36を介して嵌着されている。その際、ボルト31の先端部33が取付け穴34から出ないように内部に納めた状態で固定しておく。ローラ18aについても同様である。これにより、作業時に隣接するロープがローラ19bの取り付け部分に引っかかることを防止することができる。
また、図1および図2に示すように、本体支持部材17の後端部に一対のアーム18a,18bに対向させて円筒状のハンドル部材21が設けられている。このハンドル部材21は、作業員が作業を行うときの取っ手となる部分であり、作業員が握りやすい径とフック部材12を支点にアーム18a,18bを回動操作し易い長さを有する。
また、本体支持部材17の装置本体11とハンドル部材21との隙間には、所定の径を有する3個の円形状の器具取付け穴22a,22b,22cがハンドル部材21の長手方向に沿って所定の間隔で形成されている。
図5に示すように、これらの器具取付け穴22a,22b,22cのうちの任意の1つに落下防止用の器具であるワイヤ41を取付け、そのワイヤ41の一端を近くの部材などに巻き付けておくことで、本装置の落下を防止することができる。
なお、器具取付け穴22a,22b,22cの設置場所は、図示のように装置本体11とハンドル部材21との隙間など、ワイヤ41を取付けたときに作業の邪魔にならない場所が好ましい。また、複数個(ここでは3個)の器具取付け穴22a,22b,22cを設けておくことで、その中で作業の邪魔にならない穴を選んでワイヤ41を取り付けることができ、さらに、穴を空けた分だけ装置を軽量化することができる。
図6は本体支持部材17とハンドル部材21の寸法を示す図である。
本実施形態におけるロープ張力測定装置は、マシンルームレス型のエレベータに用いられるメインロープを測定対象としており、小型・軽量に設計されている。マシンルームレス型のエレベータとは、機械室を必要としないエレベータのことであり、小型のモータを昇降路内に設置するなどして全体的に小型化されている。したがって、メインロープの径も一般的なマシンルーム型のエレベータに比べて細いものが使用される。
図6に示すように、Y字形状の本体支持部材17の先端部に形成された一対のアーム18a,18bの先端部間の長さをW1、本体支持部材17の末端部の幅をW2、本体支持部材17の長手方向の幅をW3とすると、W1:280[mm]、W2:98[mm]、W3:240[mm]に設計されている。
一方、ハンドル部材21の長手方向の長さをW4とすると、作業時にアーム18a,18bを回動させるときの操作性などを考慮して、W4はW1と略同じ長さか、あるいは若干短めに設計されている。具体的には、W4は260[mm]程度に設計されている。
また、アーム18a,18bのそれぞれの先端部に取り付けられたローラ19a,19bの径をR1、本体支持部材17の後端部側に形成された器具取付け穴22a,22b,22cの径をR2とすると、R1:30[mm]、R2:10[mm]である。一方、ハンドル部材21の径をR3とすると、握りやすさを考慮して、例えば27[mm]程度に設計されている。なお、上述した各寸法は一例であり、必ずしも、これに限定されるものではなく、種々変更可能である。
次に、図7乃至図10を参照してロープ張力測定装置の使い方について説明する。
上述したように、このロープ張力測定装置は小型・軽量に設計されているため、バッグ等に入れて持ち運ぶことができる。作業現場において、作業員はロープ張力測定装置をバッグ等から取り出して、以下のような手順で測定作業を行う。
なお、上記作業現場とは昇降路の中である。作業員は昇降路内に入り、乗りかごの上に乗って、そこに吊り下げられている複数本のロープの張力を1本ずつ測定していく。その際、作業中にロープ張力測定装置を誤って落下させてしまうことを防止するため、図5で説明したように、器具取付け穴22a,22b,22cのいずれかにワイヤ41の一端を取り付け、他端を乗りかごの部材や昇降路の部材などに巻き掛けておく。
(1)作業員は乗りかごの上に乗り、操作部15の操作により本装置の電源をONにして作業を開始する。まず、図7に示すように、ハンドル部材21の両端を握り、装置本体11を縦向きにした状態(ハンドル部材21を垂直にした状態)で、装置本体11の先端部に取り付けられたフック部材12を測定対象となるロープ51に引っかける。
(2)図8に示すように、フック部材12をロープ51に引っかけたまま、下側のローラ19bをロープ51に押し当てる。このとき、ハンドル部材21はロープ51と略平行な状態にある。
(3)図9に示すように、ハンドル部材21の上側を手前に傾けて、ロープ51をフック部材12で引っ張りこむように上側のローラ19aを手前に引く。
(4)図10に示すように、ハンドル部材21の傾きを戻して、上側のローラ19aをロープ51に押し当てる。これにより、上側のローラ19aと下側のローラ19b、そして、フック部材12の3点で本装置がロープ51に支持されることになり、手を離しても、その状態を維持することができる。
ここで、ロープ51はフック部材12に引かれて「く」の字に屈曲しており、元に戻ろうとする力(復元力)が働く。このときの復元力が当該ロープ51の張力としてセンサ13にて計測され、その計測値が表示部14にデジタル表示される。
他のロープについても同様の方法で張力を測定していく。これにより、全てのロープ張力の相対関係を把握することができる。なお、復元力はロープ張力と線形の関係となるため、復元力が必ずしもロープ張力の値と同じである必要はない。
また、図7乃至図10に示した作業手順では、下側のローラ19bを先にロープ51に当てて上側のローラ19aを手前に引くようにしたが、上側のローラ19aを先にロープ51に当てて、下側のローラ19bを手前に引くことでも良い。
このように、本実施形態のロープ張力測定装置では、測定対象となるロープをフック部材12に引っかけた状態で、アーム18a,18bを回動させて引っ張るだけの作業で、当該ロープの張力を簡単に測定することができる。この場合、1本のロープに対して作業を行う構造であるため、隣接するロープの張りの状態に依存されずに、乗りかごを支える1本1本のロープの張力を正確に測定することができる。
さらに、構造的に以下のような利点がある。
すなわち、薄板の本体支持部材17上に装置本体11を乗せた構造であるため、本装置を軽量化することができる。
また、本体支持部材17をY字形状とすることで、他のロープに干渉されずに、測定対象となるロープだけをそのY字の谷間に位置するフック部材12に引っかけて簡単に引っ張ることができる。
また、アーム18a,18bの端部に回転自在のローラ19a,19bを取り付けておくことで、アーム18a,18bの端部をロープに押し当てたときに、ロープに対する負荷を軽減できる。さらに、ローラ19a,19bが回転するので、測定箇所をスムーズに変えることができる。
また、図10のように、3点支持により本装置をロープに取り付けた状態で、そのロープの張力を表示部14で確認しながら調整作業を行うことができる。
また、図4に示したように、ローラ19a,19bに設けられたボルト31の先端部33をアーム18a,18bの端部から突出させない構造により、隣接するロープを引っかけることなく、測定作業を行うことができる。
また、アーム18a,18bに対向させて本体支持部材17の後端部にハンドル部材21を設けることで、てこの原理を利用して、軽い力でロープを引くことができる。
また、本体支持部材17に落下防止用の器具取付け穴22a,22b,22cを設けておくことで、作業中の落下を防ぐことができる。
なお、上記実施形態において、フック部材12を軸方向に回転自在な構成にすることでも良い。このようにすれば、昇降路内の狭い場所でのロープへの引っ掛け作業が容易となる。
また、フック部材12の先端部にローラを設け、そのローラにロープを引っかけるような構造にしても良い。このようにすれば、ロープへの負担を軽減できる。
次に、このロープ張力測定装置を用いて、実際にエレベータのメインロープを構成する複数本のロープの張力を調整する方法について、詳しく説明する。
今、図11に示すようなマシンルームレス型のエレベータを想定する。
エレベータの昇降路50の中に小型モータからなる巻上機52が設置され、その巻上機52に複数本(ここでは6本)のロープ51a〜51fが2:1ローピングで架設されている。
ロープ51a〜51fの一端は、第1のヒッチ機構53にばね53aを介して取り付けられ、他端は第2のヒッチ機構54にばね54を介して取り付けられている。2:1ローピングでは、乗りかご55は第1のヒッチ機構53と巻上機52との間にあり、そらせシーブ56,57を介してロープ51a〜51fによって支持されている。また、カウンタウェイト58は第2のヒッチ機構54と巻上機52との間にあり、そらせシーブ59,60を介してロープ51a〜51fによって支持されている。巻上機52が回転駆動されると、乗りかご55とカウンタウェイト58がロープ51a〜51fを介してつるべ式に昇降動作する。
ここで、(a)ロープ張力を測定する作業と、(b)ロープ張力を調整する作業に分けて説明する、
(a)ロープ張力を測定する作業
(1)作業員が乗りかご55の上に乗り、点検運転にて乗りかご55を動かし、乗りかご55とカウンタウェイト58の高さを合わせて停止させる。
(2)本装置の電源を入れて、図7乃至図10で説明したように、ロープ51a〜51fのそれぞれに本装置を宛がって張力を測定する。この場合、図11に示すように、シーブ中心からL1(例えば900mm〜1200mm)の位置で、ロープ51a〜51fに対し、それぞれにA〜Dの4箇所で張力を測定する。つまり、6本掛けでは24箇所が測定箇所となる。
なお、図11の状態では、乗りかご55とカウンタウェイト58とは近接しているので、作業員が乗りかご55の上から手を伸ばせば、カウンタウェイト58側のC部とD部の張力を測定することができる。
(3)作業員は測定結果を元に張力調整の必要性を判断する。この場合、ロープ51a〜51fのA〜Dの各部の測定値を合計し、その合計の最小値が最大値の90%以上(あるいは合計の最小値と最大値との差が最大値の10%以内)であれば、張力のバランスが取れた状態にあり、張力調整の必要なしと判断する。
一方、合計の最小値が最大値の90%未満(あるいは合計の最小値と最大値との差が最大値の10%を超える)場合には、張力のバランスが取れていない状態にあり、張力調整の必要ありと判断する。
合格条件 : 総合計最小値÷総合計最大値≧0.9
図12に測定結果の一例を示す。図中のロープNo.はロープ51a〜51fに付けられた識別番号である。A〜Dの各部の測定値を合計すると、その中の最小値はロープNo.6の「390」、最大値はロープNo.5の「431」である。したがって、総合計最小値÷総合計最大値=390÷431=0.9となる。
なお、図12に示した測定結果は、所定の記入用紙に作業員が記入することで良いし、装置本体11にメモリを搭載しておき、そのメモリに各部の測定値を順次記録していくような構成にしても良い。
また、メモリに測定値を記録する構成とした場合には、さらに、そのメモリに記録された各部の測定値を用いて合格判定を行うようなソフト(プログラム)を組み込んでおくことにより、自動的に張力調整の必要性を判断するようにしても良い。
(b)ロープ張力を調整する作業
ロープ張力の調整作業は、作業員の手がカウンタウェイト58側の第2のヒッチ機構54に届くように、図13に示すように、乗りかご55を最上部まで上げた状態で行う。具体的な作業手順は以下の通りである。
(1)作業員が乗りかご55の上に乗り、点検運転にて乗りかご55を動かし、図13に示すように、カウンタウェイト58側の第2のヒッチ機構54からL2(例えば500mm)の位置で測定できるように停止させる。
(2)上記(a)の測定作業で得られたD部の張力の平均値mを算出し、その平均値mに最も近いロープを調整基準として決定する。これをロープαとする。なお、D部の張力の平均を取るのは、A〜Dの中でD部が第2のヒッチ機構54に最も近いからである。
(3)作業員は本装置を用いて、上記第2のヒッチ機構54からL2の位置(E)におけるロープαの張力を測定する。その際、作業員は乗りかご55の上に乗った状態で、手を伸ばしてE部での測定を行う。
(4)第2のヒッチ機構54のばね54bの力を調整して、ロープα以外の各ロープの張力を上記E部の測定値に合わせて調整する。この場合、D部測定結果の中で最も張力の小さいロープから順に調整するものとする。また、その際に、各ロープ51a〜51f毎に本装置を上記E部に取り付けた状態(つまり、図10のようにフック12をE部に引っかけ、ローラ19a,19bをロープに押し当てた状態)にして、表示部14に表示される値を1本1本確認しながら、上記平均値mに揃えるように第2のヒッチ機構54のばね力を調整する。
なお、第2のヒッチ機構54の方を調整するのは、図13の状態では、第2のヒッチ機構54側のロープ長が第1のヒッチ機構53側よりも長いため、調整後の誤差が少ないことによる。
図14に上記(a)の測定作業で得られた測定結果を用いた場合の調整例を示す。この例では、D部の張力の平均値mは、
(105+112+102.5+100+118+101)÷6=106.4
となる。
したがって、ロープNo.1のD部の張力が最も平均値mに近いので、これがαとして決定される。このロープNo.1のE部の張力を測定した結果をαeとすると、ロープNo.2〜6のE部の張力をαeに合わせように、第2のヒッチ機構54のばね54bの力を調整する。その際、最も張力の小さいロープから順に調整するので、ロープNo.4→No.6→No.3→No.2→No.5の順となる。
なお、ここでは、新たにE部で測定した張力の値αeに合わせるようにしたが、上記(3)の手順を省き、上記(a)の測定作業で得られたロープαのD部での測定値に合わせることでも良い。
また、ヒッチ調整(張力調整)後、乗りかご55を再び図11に示した中間位置まで動かして、上記(a)の測定作業に従ってロープ51a〜51fの張力を測定し、調整後の状態を確認することが好ましい。
このように、測定対象とするロープに取り付け可能なロープ張力測定装置を用いることにより、作業員が乗りかご55の上に乗った状態で、ロープ51a〜51fの張力を正確に測定でき、その測定結果を用いてロープ張力の調整を簡単に行うことができる。これにより、測定作業と調整作業を何度も繰り返す手間を省いて、作業員の負担を大幅に軽減することができる。
また、図11のように乗りかご55とカウンタウェイト58を同じ高さにした状態で、複数の測定箇所A〜Dでの張力をそれぞれ測定することにより、各箇所での張力の違いを考慮して、張力調整の必要性を正確に判断できる。
また、図13のように乗りかご55を最上部に上げた状態で、ヒッチ機構54に近い測定箇所Dで得られた各測定値を平均した値に最も近いロープを調整基準として決定し、その調整基準として決定されたロープの張力に合わせるようにヒッチ機構54を調整することにより、ロープ51a〜51fの張力を適切に調整することができる。
なお、上記実施形態では、6本のロープの張力を調整する場合を想定して説明したが、本発明は特に6本のロープに限定されるものではない。
また、本発明は2:1ローピングのエレベータに限らず、1:1ローピングのエレベータでも適用可能である。
また、本発明はマシンルームレス型のエレベータに限らず、マシンルーム型のエレベータでも適用可能である。
要するに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータのロープ張力測定装置を上から見た平面図である。 図2は同実施形態におけるロープ張力測定装置を側面から見た側面図である。 図3は同実施形態におけるロープ張力測定装置を正面から見た正面図である。 図4は同実施形態におけるロープ張力測定装置のローラ取付け部分の構成を示す図である。 図5は同実施形態におけるロープ張力測定装置の器具取付け穴部分の構成を示す図である。 図6は同実施形態におけるロープ張力測定装置の本体支持部材とハンドル部材の寸法を示す図である。 図7は同実施形態におけるロープ張力測定装置の使い方(手順1)を説明するための図である。 図8は同実施形態におけるロープ張力測定装置の使い方(手順2)を説明するための図である。 図9は同実施形態におけるロープ張力測定装置の使い方(手順3)を説明するための図である。 図10は同実施形態におけるロープ張力測定装置の使い方(手順4)を説明するための図である。 図11は同実施形態におけるロープ張力測定装置を用いたロープ張力の測定作業を説明するための図である。 図12は上記ロープ張力の測定作業によって得られた測定結果の一例を示す図である。 図13は同実施形態におけるロープ張力測定装置を用いたロープ張力の調整作業を説明するための図である。 図14は上記ロープ張力の測定作業によって得られた測定結果を用いた調整例を示す図である。
符号の説明
11…装置本体、12…フック部材、13…センサ、14…表示部、15…操作部、16a〜16d…ネジ、17…本体支持部材、18a,18b…アーム、19a,19b…ローラ、20a,20b…溝、21…ハンドル部材、22a,22b,22c…器具取付け穴、31…軸部、32…ベアリング、33…ボルト、34…取付け穴、35…ナット、36…ばね座、41…ワイヤ、51,51a〜51f…ロープ、52…巻上機、53…第1のヒッチ機構、53a…ばね、54…第2のヒッチ機構、54a…ばね、55…乗りかご、56,57…そらせシーブ、58…カウンタウェイト、59,60…そらせシーブ。

Claims (4)

  1. 乗りかごをカウンタウェイトと共に支える複数本のロープの張力を調整するためのエレベータのロープ張力調整方法であって、
    上記乗りかごと上記カウンタウェイトを同じ高さに合わせた状態で、測定対象とするロープに取付け可能なロープ張力測定装置を用いて、上記各ロープにおける複数の測定箇所での張力をそれぞれ測定し、
    その測定結果から張力調整が必要であると判断される場合に、上記乗りかごを最上部まで移動させて、上記各ロープの張力を所定の値に揃えるように上記各ロープを支えるヒッチ機構を調整することを特徴とするエレベータのロープ張力調整方法。
  2. 上記ロープ張力測定装置によって測定された上記各測定箇所の値を上記各ロープ毎に合計し、その合計の最小値が最大値の90%未満である場合に張力調整が必要であると判断することを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ張力調整方法。
  3. 上記各測定箇所の中の上記ヒッチ機構に近い測定箇所で得られた各測定値を平均した値に最も近いロープを調整基準として決定し、上記ロープ張力測定装置によって上記各ロープの張力を確認しながら、上記調整基準として決定されたロープの張力に合わせるように上記ヒッチ機構を調整することを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ張力調整方法。
  4. 上記ロープ張力測定装置は、
    先端部に測定対象となるロープを引っかけるためのフック部材を有し、そのフック部材を介して上記ロープの張力を測定するセンサを内蔵した装置本体と、
    この装置本体上に設けられ、上記センサにて測定された張力値を表示する表示部と、
    上記装置本体を載置支持すると共に、先端部から上記フック部材を間に挟んで所定の角度をなして開口された一対のアーム部材を有するY字形状の本体支持部材と、
    この本体支持部材の後端部に上記一対のアーム部材に対向して設けられ、上記フック部材を支点に上記一対のアーム部材を回動操作するためのハンドル部材と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエレベータのロープ張力調整方法。
JP2008000143A 2008-01-04 2008-01-04 エレベータのロープ張力調整方法 Active JP5067734B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000143A JP5067734B2 (ja) 2008-01-04 2008-01-04 エレベータのロープ張力調整方法
CN 200810185693 CN101475114B (zh) 2008-01-04 2008-12-19 电梯的缆绳张力调整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000143A JP5067734B2 (ja) 2008-01-04 2008-01-04 エレベータのロープ張力調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009161302A true JP2009161302A (ja) 2009-07-23
JP5067734B2 JP5067734B2 (ja) 2012-11-07

Family

ID=40835908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008000143A Active JP5067734B2 (ja) 2008-01-04 2008-01-04 エレベータのロープ張力調整方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5067734B2 (ja)
CN (1) CN101475114B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011162341A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベーターのロープ張力測定装置
JP2012071984A (ja) * 2010-09-30 2012-04-12 Fujitec Co Ltd エレベータの戸開保持装置
JP2017061367A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社日立ビルシステム エレベーター機器の異常検出方法
CN113607320A (zh) * 2021-06-25 2021-11-05 陆新建 一种电梯用钢索张力测试装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101955111B (zh) * 2009-07-14 2012-05-02 上海德圣米高电梯有限公司 一种改进的用于电梯的提升机构
CN102101618B (zh) * 2009-12-22 2015-05-13 中国建筑科学研究院建筑机械化研究分院 电梯用钢丝绳检测方法及系统
CN103359565B (zh) * 2012-04-06 2016-04-06 富士达株式会社 电梯的绳缆张力测量方法以及装置
WO2021064814A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 エレベーターのロープ張力測定装置を保持する取付治具
CN111155344A (zh) * 2020-01-19 2020-05-15 中船船舶重工(泰兴)有限公司 可测张力缆绳
JP7028284B2 (ja) * 2020-06-25 2022-03-02 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 エレベータの主ロープテンション調整方法及びその調整工具

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61148337A (ja) * 1984-12-24 1986-07-07 Yasuda Seisakusho:Kk ワイヤの張力測定器
JPH0972801A (ja) * 1995-09-01 1997-03-18 Mitsubishi Denki Bill Techno Service Kk ロープの張力測定装置
JP2003137484A (ja) * 2001-10-30 2003-05-14 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベーターの主ロープの張力調整装置
JP2005345164A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータ主ロープの張力測定装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1087990A (zh) * 1992-12-05 1994-06-15 重庆建筑工程学院 柔索张力在线测量装置及其检测工艺
JP3188833B2 (ja) * 1995-11-17 2001-07-16 三菱電機株式会社 エレベータのロープテンション測定装置
US6223862B1 (en) * 1999-06-17 2001-05-01 Michael Barnes Elevator cable tensioning device and method
CN100391821C (zh) * 2005-05-31 2008-06-04 安徽中科智能高技术有限责任公司 一种电梯平衡系数的测量方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61148337A (ja) * 1984-12-24 1986-07-07 Yasuda Seisakusho:Kk ワイヤの張力測定器
JPH0972801A (ja) * 1995-09-01 1997-03-18 Mitsubishi Denki Bill Techno Service Kk ロープの張力測定装置
JP2003137484A (ja) * 2001-10-30 2003-05-14 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベーターの主ロープの張力調整装置
JP2005345164A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータ主ロープの張力測定装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011162341A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベーターのロープ張力測定装置
JP2012071984A (ja) * 2010-09-30 2012-04-12 Fujitec Co Ltd エレベータの戸開保持装置
JP2017061367A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社日立ビルシステム エレベーター機器の異常検出方法
CN113607320A (zh) * 2021-06-25 2021-11-05 陆新建 一种电梯用钢索张力测试装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5067734B2 (ja) 2012-11-07
CN101475114A (zh) 2009-07-08
CN101475114B (zh) 2013-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5067734B2 (ja) エレベータのロープ張力調整方法
JP5158591B2 (ja) エレベータのロープ張力測定装置
JPWO2009063549A1 (ja) ロープ検査装置
JP2020040764A (ja) エレベーター用ワイヤーロープの劣化計測装置および劣化計測方法
JP2008056385A (ja) エレベータのロープマーキング装置及びその方法
CN105683084A (zh) 用于检测用于起重设备的高强度纤维绳索的报废状态的设备
CN109715547A (zh) 电动卷扬机装置
JP6435162B2 (ja) クレーンのワイヤロープ疲労度計測方法及び装置
JP5418307B2 (ja) エレベーターのロープテンション測定装置
JP4253600B2 (ja) エレベーター及び非常止め試験方法
JP5511000B2 (ja) エレベータメインロープの張力測定装置および測定方法
JP6350782B1 (ja) エレベーターのロープテンション確認装置およびエレベーターのロープテンション確認システム
JP5191315B2 (ja) 重量測定装置
JP4979475B2 (ja) 撚線の残留トーション測定装置並びにそれを備えた撚線機および撚線の巻取り機
JP4834254B2 (ja) ガバナロープ引上げレバー、ガバナロープ引上げ治具、及び引上げ方法
JP5420497B2 (ja) ロープテスター装置
JP6604358B2 (ja) クレーン
JP5605100B2 (ja) ロープテスタ保持用治具
KR100365315B1 (ko) 엘리베이터 하중측정장치
JP3853131B2 (ja) ロープ長さ測定治具及びロープ固定具
JP2008156013A (ja) 旋回装置を有するクレーン
JP6341896B2 (ja) エレベーター機器の異常検出方法
JP5300036B1 (ja) ワイヤロープ繰り出し装置
CN114466812B (zh) 把持电梯的绳索张力测定装置的安装辅具
JP2018197143A (ja) ロープ引き上げ治具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120717

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120806

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5067734

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350