JP2009160954A - サスペンション装置 - Google Patents

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友夫 窪田
Koki Kato
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Abstract

【課題】気体バネと空圧緩衝器に気体を給排することが可能な空圧回路を備えていても、空圧緩衝器の錆付きを防止すると共に良好な摺動性を確保することが可能なサスペンション装置を提供することである。
【解決手段】上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段におけるサスペンション装置Sは、車体と車軸との間に介装されて車体を弾性支持する気体バネAと、車体と車軸との間に気体バネAに並列に介装されて車体と車軸との相対振動を減衰する空圧緩衝器Dと、タンクTと、気体バネAと空圧緩衝器DとタンクTとを接続すると共に気体バネAと空圧緩衝器Dとに気体の給排を可能とする閉空圧回路Cとを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、サスペンション装置に関する。
従来、サスペンション装置としては、車体と車軸との間に介装されて車体を弾性支持する気体バネと、車体と車軸との間に気体バネに並列に介装されて車体と車軸との相対振動を減衰する油圧緩衝器とを備えて構成されているものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
このようなサスペンション装置にあっては、懸架バネを気体バネとしているため、気体バネ内の圧力を調節することによって、車高調節を行うことができ、それゆえ、気体バネに気体を給排することが可能な空圧回路を備えている場合がある。
そして、空圧回路としては、たとえば、気体バネへ圧縮気体を供給するコンプレッサと、気体バネから排気される気体によって蓄圧される低圧タンクとを備えて構成されており、コンプレッサで気体バネへ気体を供給する際に低圧タンクから優先的に吸気してエネルギ消費を少なくて済むものが知られている(たとえば、特許文献2参照)。
転じて、緩衝器は、現在、作動流体を作動油とした油圧緩衝器が主流であるが、近年、作動流体を気体としてもロッドとシール部材との間の摺動部を潤滑して良好な摺動性を確保することによって、車両の車体と車軸との間の振動入力が頻繁に行われるサスペンション装置用途にも耐えうる空圧緩衝器が開発されており、サスペンション装置に空圧緩衝器を用いることが可能となってきた(たとえば、特許文献3参照)。
特開2004−332747号公報 特開2002−87040号公報 特開2006−349138号公報
さて、空圧緩衝器が車両の車体と車軸との間に介装されてサスペンション装置に組み込まれるようになると、空圧緩衝器内の気体圧力のコントロールによって車高調節が可能となると共に、減衰特性の変更も可能となることから、空圧緩衝器へ気体を給排する空圧回路を搭載することが想定される。
また、空圧緩衝器に並列される懸架バネが気体バネである場合、気体バネも空圧回路を備えており、空圧緩衝器のみへ気体を給排する空圧回路を別途設けるとなると不経済であるので、空圧回路を気体バネと空圧緩衝器とで共通したい。
しかし、従来の空圧回路では、低圧タンクの圧力が大気圧以下となると、コンプレッサは大気を吸込んで気体バネに気体を供給するようになる。大気は、酸素や水分を含み、ドライヤで乾燥しても水分を完全には除去しがたい。また、コンプレッサは、エアフィルタを介して大気を吸込むが、大気中の塵や埃を完全には取り除くことは難しく、このような大気を吸込んで空圧緩衝器へ気体供給を行うと、空圧緩衝器が錆つく虞があると共に、空圧緩衝器のシリンダとピストンの摺動部やロッドとシール部材の摺動部に塵等が入り込んで良好な摺動性を損なう虞がある。
また、錆付きを阻止しようとする場合、空圧緩衝器に防錆加工を施すことになるが、防錆加工を施すとサスペンション装置が高価となってしまい、不経済となってしまう。
そこで、本発明は、上記不具合を解消するために創案されたものであって、その目的とするところは、気体バネと空圧緩衝器に気体を給排することが可能な空圧回路を備えていても、空圧緩衝器の錆付きを防止すると共に良好な摺動性を確保することが可能なサスペンション装置を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段におけるサスペンション装置は、車体と車軸との間に介装されて車体を弾性支持する気体バネと、車体と車軸との間に気体バネに並列に介装されて車体と車軸との相対振動を減衰する空圧緩衝器と、タンクと、気体バネと空圧緩衝器とタンクとを接続すると共に気体バネと空圧緩衝器とに気体の給排を可能とする閉空圧回路とを備えたことを特徴とする。
本発明のサスペンション装置にあっては、気体バネ、空圧緩衝器およびタンクは閉空圧回路によって接続される他は外部から気密状態で隔絶されているので、気体給排する空圧回路を気体バネと空圧緩衝器とで共通にできるとともに、気体を不活性ガスとすることで空圧緩衝器内に水分や酸素を含んだ気体が混入することが阻止されるとともに、空圧緩衝器内に塵や埃等が侵入することも防止される。
したがって、気体バネと空圧緩衝器に気体を給排する閉空圧回路を共通化しても、防錆加工を施すことなく空圧緩衝器の錆付きを阻止できるとともに、空圧緩衝器の良好な摺動性を確保することができる。
また、空圧緩衝器に、防錆加工を施す必要が無いので、サスペンション装置が高価となってしまうという不具合も解消される。
図1は、この発明の一実施の形態のおける空圧緩衝器を示した図である。図2は、この発明の一実施の形態の一変形例おけるサスペンション装置を示した図である。図3は、この発明の一実施の形態の別の変形例おけるサスペンション装置を示した図である。
以下、図に示した実施の形態に基づいて本発明のサスペンション装置Sを説明する。一実施の形態におけるサスペンション装置Sは、図1に示すように、図示しない車体と車軸との間に介装されて車体を弾性支持する気体バネAと、車体と車軸との間に気体バネAに並列に介装されて車体と車軸との相対振動を減衰する空圧緩衝器Dと、タンクTと、気体バネAと空圧緩衝器DとタンクTとを接続すると共に気体バネAと空圧緩衝器Dとに気体の給排を可能とする閉空圧回路Cとを備えて構成されている。
そして、空圧緩衝器Dは、気体が充填されるシリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入したピストン2と、ピストン2に連結されるとともにシリンダ1内に移動自在に挿入されるロッド3とを備えるとともに、ピストン2は、シリンダ1内に区画した上室r1と下室r2とを連通する通路4を備え、当該通路4は、上室r1と下室r2とを行き来する気体の流れに対し抵抗を与えるようになっている。
すなわち、この空圧緩衝器Dにはあっては、シリンダ1に対してピストン2が図1中上方あるいは下方へ移動して、気体が圧縮される上室r1あるいは下室r2の一方から拡大する上室r1あるいは下室r2の他方へ移動する際に、当該気体の流れに通路4で抵抗を与えて車体と車軸との相対振動を減衰する減衰力を発生するようになっている。
なお、この実施の形態の場合、ロッド3が車両の車体に連結されるとともに、シリンダ1が車軸に連結されて、この空圧緩衝器Dの場合、正立型の緩衝器に設定されている。
また、空圧緩衝器Dは、この場合、車両の四箇所の車輪と車体との間のそれぞれに気体バネAと並列されて介装されており、閉空圧回路Cによってシリンダ1内に気体を供給することでシリンダ1内の圧力を上昇させることができるとともに、シリンダ1内から気体を排気させることでシリンダ1内の圧力を減少させることができるようになっている。なお、図1中では、図が複雑となるため、気体バネAと空圧緩衝器Dを一つずつ記載し、他の三つについては記載を省略している。
そして、このようにシリンダ1内の圧力を調節することで、シリンダ1内の圧力にピストン2の受圧面積差(ピストン2の下室r2に面する面積から上室r1に面する面積を減算して得られる面積差)を乗じた空圧緩衝器Dを伸長させる力(以下、「ロッド反力」という)を調節して車両の車高調節を行うことができるようになっている。
さらに、気体バネAは、ロッド3に連結された有底筒状のチャンバ5と、チャンバ5の開口部と空圧緩衝器Dのシリンダ1の側部とに連結される筒状のダイヤフラム6とで空圧緩衝器Dの外周まわりに形成される気体室Gを備え、車体重量を支持する懸架バネとして機能している。したがって、上記した気体バネAにおける気体室G内の圧力を上記の閉空圧回路Cから気体の供給によって気体室Gの容積を膨張させて上昇させると車体を上昇させることができ、逆に、閉空圧回路Cを通じて気体室G内の気体をタンクTへ排気させて気体室Gの容積を減少させると車体を下降させることができる、すなわち、閉空圧回路Cによって気体バネAにおける気体室G内の容積をコントロールすることで車高調節することが可能となっている。
また、乗員や積荷によって車高が変化した場合には、重量変化に対してエア室G内の圧力をコントロールすることで、車高を一定に保つことも可能となっている。
なお、図1に示したサスペンション装置Sでは、気体バネAと空圧緩衝器Dとが一体とされているが、気体バネAと空圧緩衝器Dとがそれぞれ独立して設置されてもよい。
そして、一実施の形態における閉空圧回路Cは、図1に示すように、車両の四箇所の車輪と車体との間のそれぞれに介装される四つの気体バネAと空圧緩衝器Dに気体を給排するものであり、気体バネAと空圧緩衝器Dは、互いに協働してサスペンション装置を構成している。
つづいて、閉空圧回路Cは、タンクTを気体バネAと空圧緩衝器Dに接続する供給ライン7と、供給ライン7の途中であってタンクTを気体バネAと空圧緩衝器Dに選択的に接続する方向切換弁8と、供給ライン7の途中であって供給ライン7を開閉する開閉弁9と、供給ライン7の途中であって開閉弁9よりタンクT側に設けられてタンクTから開閉弁9に向かう気体の流れのみを許容する供給側逆止弁10と、当該供給側逆止弁10を迂回する排気ライン11と、排気ライン11の途中に設けられてタンクT側へ気体を吐出するコンプレッサ12と、排気ライン11の途中であってコンプレッサ12よりタンクT側に設けられてコンプレッサ12からタンクTへ向かう気体の流れのみを許容する排気側逆止弁13と、供給ライン7の途中であって供給側逆止弁10よりタンクT側に配置されてタンクTを供給ライン7と排気ライン11に選択的に接続する供給排気切換弁14とを備えて構成されている。
以下、閉空圧回路Cについて詳細に説明すると、供給ライン7は、一端がタンクTに接続されると共に、他端が途中に設けた方向切換弁8によって分岐されて気体バネAと空圧緩衝器Dとを接続されている。
したがって、方向切換弁8の切換操作によってタンクTを気体バネAと空圧緩衝器Dのいずれか一方に選択的に接続することが可能なようになっている。
方向切換弁8は、タンクTを気体バネAに接続する連通ポジション8aと、タンクTを空圧緩衝器Dに接続する連通ポジション8bとを有し、一端に設けられて連通ポジション8aを採るように附勢するバネ8cと、他端に設けられてバネ8cに対向するソレノイド8dとを備えており、このソレノイド8dを励磁すると、タンクTを気体バネAに連通する連通ポジション8aから空圧緩衝器Dへ連通する連通ポジション8bに切換わる、3ポート2位置の電磁切換式の方向切換弁として構成されている。
開閉弁9は、供給ライン7の方向切換弁8よりタンクT側に配置されており、供給ライン7を開放する連通ポジション9aと、供給ライン7を遮断する遮断ポジション9bとを有し、一端に設けられて遮断ポジション9bを採るように附勢するバネ9cと、他端に設けられてバネ9cに対向するソレノイド9dとを備えており、このソレノイド9dを励磁すると、遮断ポジション9bから連通ポジション9aに切換わる、2ポート2位置の電磁切換式の開閉弁として構成されている。
なお、供給ライン7は、開閉弁9よりタンクT側にて四輪各輪に配置した気体バネAおよび空圧緩衝器Dへ気体供給可能なように、この場合、分岐点Xにおいて四つに分岐されており、この分岐した枝毎に上記した方向切換弁8および開閉弁9が設置されている。また、この場合、供給ライン7は、車体側に連結される中空なロッド3の上端に連結されて、ロッド3の内部を介してシリンダ1内に連通されている。
すなわち、開閉弁9を連通ポジション9aとすると、気体バネAと空圧緩衝器Dのうち方向切換弁8にて選択された一方とタンクTとが連通状態とされるようになっている。
さらに、供給ライン7の途中であって開閉弁9よりタンクT側には、タンクTから開閉弁9に向かう気体の流れのみを許容する供給側逆止弁10が設けられており、供給ライン7のみを介しては気体バネAあるいは空圧緩衝器D側からタンクTへ気体が逆流することが無いようになっている。
また、この供給ライン7の途中であって供給側逆止弁10より分岐点X側に絞り15が設けられており、気体通過時に当該絞り15で所定の圧力降下が生じるようになっている。
さらに、供給ライン7は、分岐点Xと絞り15との間の接続点Yにて供給側逆止弁10を迂回する排気ライン11の一端が接続されており、当該排気ライン11の途中には、タンクT側へ向けて気体を吐出するコンプレッサ12が設けられている。また、排気ライン11の途中であって当該コンプレッサ12よりタンクT側には、タンクT側へ向かう気体の流れのみを許容する排気側逆止弁13が設けられている。
したがって、開閉弁9を連通ポジション9aとした場合、方向切換弁8によって選択される気体バネAあるいは空圧緩衝器D内の圧力よりタンクT内の圧力が高くても、コンプレッサ12の吐出口へタンクTから気体が逆流することが無いようになっている。
そして、この排気ライン11の他端は、供給ライン7の途中であって供給側逆止弁10とタンクTとの間に配置される供給排気切換弁14に通じており、当該供給排気切換弁14によってタンクTが供給ライン7と排気ライン11とに選択的に接続されるようになっている。
この供給排気切換弁14は、タンクTを供給ライン7に接続する連通ポジション14aと、タンクTを排気ライン11に接続する連通ポジション14bとを有し、一端に設けられて連通ポジション14aを採るように附勢するバネ14cと、他端に設けられてバネ14cに対向するソレノイド14dとを備えており、このソレノイド14dを励磁すると、タンクTを供給ライン7に連通する連通ポジション14aから排気ライン11へ連通する連通ポジション14bに切換わる、3ポート2位置の電磁切換式の方向切換弁として構成されている。
また、コンプレッサ12は、この場合、モータMによって駆動されると、吸込口12bから気体を吸い込んで吐出口12aから吸込んだ気体を圧縮して排気側逆止弁13側へ送り出すようになっている。なお、コンプレッサ12の駆動については、モータMによる以外にも、車両に搭載されるエンジンから動力を取り出して駆動させることもでき、さらに、車両が油圧ポンプを備えている場合には、モータMを電動モータではなく油圧モータとしてもよい。
すなわち、供給排気切換弁14を連通ポジション14aに維持して、開閉弁9を連通ポジション9aに切換えると、タンクTは供給ライン7を介して方向切換弁8にて選択される気体バネAあるいは空圧緩衝器Dに接続されて、タンクTから気体を気体バネAあるいは空圧緩衝器Dに供給することができるようになっている。
反対に、供給排気切換弁14を連通ポジション14bに維持して、開閉弁9を連通ポジション9aに切換えると、タンクTは排気ライン11を介して方向切換弁8にて選択される気体バネAあるいは空圧緩衝器Dに接続されて、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dからコンプレッサ12を通じてタンクTに気体を供給することができるようになっている。
上記した方向切換弁8、開閉弁9、コンプレッサ12のモータMおよび供給排気切換弁14は、図外のECUによって制御され、フェール時は、開閉弁9が供給ライン7を遮断して各気体バネAの気体室Gおよび空圧緩衝器Dのシリンダ1内を気密に保ってロック状態として、車高が変化しないように維持し、確実にフェールセーフを実行することができるようになっている。
なお、絞り15を設置しているのは、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dへの気体供給流量を制御するためであり、その必要が無ければ、絞り15を省略することもできる。
そして、このように構成されたサスペンション装置Sにあっては、気体バネA、空圧緩衝器DおよびタンクTは閉空圧回路Cによって接続される他は外部から気密状態で隔絶されており、気体バネA、空圧緩衝器DおよびタンクTへは予め所定量の気体である窒素等の不活性ガスを封入しておき、この所定量の気体をタンクT、気体バネAおよび空圧緩衝器D間を行き来させて気体バネAおよび空圧緩衝器D内の圧力を調節するようになっている。
具体的には、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dへ気体を供給して、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dの内部圧力を上昇させるには、供給排気切換弁14をタンクTを供給ライン7に接続する連通ポジション14aとし、開閉弁9を連通ポジション9aとし、方向切換弁8を気体バネAあるいは空圧緩衝器Dのうち圧力上昇させたい方をタンクTに連通させるように切換える。
すると、タンクTから気体が気体バネAあるいは空圧緩衝器Dへ供給されて、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dの内部圧力を上昇させることができる。なお、気体バネAと空圧緩衝器Dの両方の圧力を上昇させたい場合には、上昇させる順に気体を供給できるように方向切換弁8を切換えるようにすればよい。
また、気体バネAと空圧緩衝器Dの内部圧力を検知する圧力センサを設けておき、当該圧力センサで検知した気体バネAと空圧緩衝器Dの内部圧力をフィードバックすることによって気体バネAと空圧緩衝器Dの圧力を目標とする圧力に制御することができる。さらに、圧力フィードバックに代えて、車高センサで車高をモニタしておき、車高をフィードバックして目標とする車高となるように気体バネAと空圧緩衝器Dに気体を給排するよう制御するとしてもよい。
なお、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dあるいはその両方の内部圧力が目標とする圧力にまで到達すれば、開閉弁9を遮断ポジション9bに切換えれば、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dへの気体供給を停止でき、気体バネAおよび空圧緩衝器Dを気密状態として内部圧力が一定に保たれるようになる。つまり、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dのうち、気体供給を行っていない方は方向切換弁8によってタンクTから遮断されて気密状態とされているので、開閉弁9を遮断ポジション9aに切換えるのみで気体室Gおよびシリンダ1をロックすることができる。
つづいて、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dから排気して、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dの内部圧力を下降させるには、供給排気切換弁14をタンクTを排気ライン11に接続する連通ポジション14bとし、開閉弁9を連通ポジション9aとし、方向切換弁8を気体バネAあるいは空圧緩衝器Dのうち圧力を降下させたい方をタンクTに連通させるように切換える。
そして、コンプレッサ12を駆動して強制的に気体バネAあるいは空圧緩衝器D内から気体を排気させてタンクTへ気体を供給しタンクTを蓄圧する。このように排気時には、コンプレッサ12を駆動するため、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dの内部圧力がタンクTより低い場合でも、タンクTへ気体を排気することができる。
なお、気体バネAと空圧緩衝器Dの両方の圧力を下降させたい場合には、下降させる順に気体を排気できるように方向切換弁8を切換えるようにすればよい。また、この場合にあっても、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dあるいはその両方の内部圧力が目標とする圧力にまで到達すれば、開閉弁9を遮断ポジション9bに切換えれば、気体バネAあるいは空圧緩衝器Dからの気体排出を停止でき、気体バネAおよび空圧緩衝器Dを気密状態として内部圧力が一定に保たれるようになる。
このように、本サスペンション装置Sにあっては、気体バネA、空圧緩衝器DおよびタンクTは閉空圧回路Cによって接続される他は外部から気密状態で隔絶されているので、気体給排する空圧回路を気体バネAと空圧緩衝器Dとで共通にできるとともに、気体を不活性ガスとすることで空圧緩衝器D内に水分や酸素を含んだ気体が混入することが阻止されるとともに、空圧緩衝器D内に塵や埃等が侵入することも防止される。
したがって、気体バネAと空圧緩衝器Dに気体を給排する閉空圧回路Cを共通化しても、防錆加工を施すことなく空圧緩衝器Dの錆付きを阻止できるとともに、空圧緩衝器Dの良好な摺動性を確保することができる。
また、空圧緩衝器Dに、防錆加工を施す必要が無いので、サスペンション装置Sが高価となってしまうという不具合も解消される。
さらに、本実施の形態における閉空圧回路Cにあっては、気体バネAと空圧緩衝器Dから気体を吸込んでタンクTを蓄圧するコンプレッサ12を備えているので、タンクTより気体バネAと空圧緩衝器Dの内部圧力が低い場合でもタンクTを蓄圧して気体バネAと空圧緩衝器Dの圧力を下降させることができ、気体バネAと空圧緩衝器Dの内部圧力調節幅が広がると共に、気体バネAと空圧緩衝器DへタンクTから気体を供給するようにしているので、気体供給時にはコンプレッサ12を駆動する必要がなく省エネルギとなる。
また、気体バネAと空圧緩衝器Dの内部圧力を調節することができるので、車高調節を気体バネAと空圧緩衝器Dの一方または両方の圧力調節にて行うことができる。そして、空圧緩衝器Dの内部圧力の調節によって減衰特性(空圧緩衝器のピストン速度に対する発生減衰力の性質)を変更することも可能であるから、車高調節とともに減衰特性の調節も可能となって、当該サスペンション装置Sは車両の乗り心地を向上することができる。すなわち、車高はそのままに減衰特性をハードにしたい場合、気体バネAから気体を排気して代わりに空圧緩衝器Dへ気体を供給することでこれを実現でき、車高を一定に維持したままでも減衰特性のみを変更することも可能である。なお、減衰特性をソフトにしたい場合には、逆に、気体バネAへ気体を供給して圧力上昇させ、代わりに空圧緩衝器Dから気体を排気して圧力を下降させればよい。
そしてさらに、閉空圧回路Cが、タンクTを気体バネAと空圧緩衝器Dに接続する供給ライン7と、供給ライン7の途中であってタンクTを気体バネAと空圧緩衝器Dに選択的に接続する方向切換弁8と、供給ライン7の途中であって供給ライン7を開閉する開閉弁9と、供給ライン7の途中であって開閉弁9よりタンクT側に設けられてタンクTから開閉弁9に向かう気体の流れのみを許容する供給側逆止弁10と、当該供給側逆止弁10を迂回する排気ライン11と、排気ライン11の途中に設けられてタンクT側へ気体を吐出するコンプレッサ12と、排気ライン11の途中であってコンプレッサ12よりタンクT側に設けられてコンプレッサ12からタンクTへ向かう気体の流れのみを許容する排気側逆止弁13と、供給ライン7の途中であって排気側逆止弁13よりタンクT側に配置されてタンクTを供給ライン7と排気ライン11に選択的に接続する供給排気切換弁14とを備えて構成される場合には、排気時にタンクTからコンプレッサ12へ気体が逆流することが防止され、供給時に気体バネAあるいは空圧緩衝器DからタンクTへ気体が逆流することが防止され、上記した各動作を確実に実現することができる。
なお、上記した開閉弁9と方向切換弁8は、図2に示した一実施の形態の一変形例におけるサスペンション装置のように、一つの3ポート3位置の切換弁20に集約することができ、この切換弁20は、タンクTを気体バネAと空圧緩衝器Dに選択的に接続するポジション20a,20bと供給ライン7を閉じるポジション20cとを備えて一端に設置したプッシュプル型のソレノイド20dによって3つのポジション20a,20b,20cを切換えることができるようになっている。
このような切換弁20を用いても、上記した各動作を実現することができ、上記した作用効果を奏することができることに加えて、開閉弁9と方向切換弁8を一つの切換弁20に集約することができるので、より経済的となる。
さらに、図3に示した一実施の形態の別の変形例におけるサスペンション装置のように、図1に示した一実施の形態のサスペンション装置Sの構成で用いた開閉弁9と方向切換弁8を廃して、気体バネAと空圧緩衝器Dとに分岐された供給ライン7上にそれぞれバネ側開閉弁21と緩衝器側開閉弁22とを設けるようにしてもよい。このようなバネ側開閉弁21と緩衝器側開閉弁22を用いても、上記した各動作を実現することができ、上記した作用効果を奏することができる。また、バネ側開閉弁21と緩衝器側開閉弁22は連通と遮断の二つのポジションを備えていればよくポペット弁を採用することができるので、このような構成とすることで、気体バネAと空圧緩衝器Dを含めたサスペンション装置のシステム全体の高い密封性を確保でき、気体漏れの心配がなく、また、コンタミにも強く、応答速度に優れる。
なお、このサスペンション装置Sの動作の制御に当たり、車両走行中における車高変化を検知してリアルタイムに車体姿勢を制御して、車体のローリング、ピッチングやスクォート等を抑制するようにしてもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
この発明の一実施の形態のおけるサスペンション装置を示した図である。 この発明の一実施の形態の一変形例おけるサスペンション装置を示した図である。 この発明の一実施の形態の別の変形例おけるサスペンション装置を示した図である。
符号の説明
1 シリンダ
2 ピストン
3 ロッド
4 通路
5 チャンバ
6 ダイヤフラム
7 供給ライン
8 方向切換弁
8a,8b 方向切換弁における連通ポジション
8c 方向切換弁におけるバネ
8d 方向切換弁におけるソレノイド
9 開閉弁
9a 開閉弁における連通ポジション
9b 開閉弁における遮断ポジション
9c 開閉弁におけるバネ
9d 開閉弁におけるソレノイド
10 供給側逆止弁
11 排気ライン
12 コンプレッサ
13 排気側逆止弁
14 供給排気切換弁
14a,14b 供給排気切換弁における連通ポジション
14c 供給排気切換弁におけるバネ
14d 供給排気切換弁におけるソレノイド
12a コンプレッサにおける吐出口
12b コンプレッサにおける吸込口
15 絞り
20 切換弁
20a,20b,20c 切換弁におけるポジション
20d 切換弁におけるソレノイド
21 バネ側開閉弁
22 緩衝器側開閉弁
A 気体バネ
C 閉空圧回路
D 空圧緩衝器
G 気体室
r1 上室
r2 下室
S サスペンション装置
T タンク
X 供給ラインにおける分岐点
Y 排出ラインの接続点

Claims (5)

  1. 車体と車軸との間に介装されて車体を弾性支持する気体バネと、車体と車軸との間に気体バネに並列に介装されて車体と車軸との相対振動を減衰する空圧緩衝器と、タンクと、気体バネと空圧緩衝器とタンクとを接続すると共に気体バネと空圧緩衝器とに気体の給排を可能とする閉空圧回路とを備えたことを特徴とするサスペンション装置。
  2. 閉空圧回路は、気体バネと空圧緩衝器から気体を吸込んでタンクを蓄圧するコンプレッサを備え、気体バネと空圧緩衝器へタンクから気体を供給することを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 閉空圧回路は、タンクを気体バネと空圧緩衝器に接続する供給ラインと、供給ラインの途中であってタンクを気体バネと空圧緩衝器に選択的に接続する方向切換弁と、供給ラインの途中であって供給ラインを開閉する開閉弁と、供給ラインの途中であって開閉弁よりタンク側に設けられてタンクから開閉弁に向かう気体の流れのみを許容する供給側逆止弁と、当該供給側逆止弁を迂回する排気ラインと、排気ラインの途中に設けられてタンク側へ気体を吐出するコンプレッサと、排気ラインの途中であってコンプレッサよりタンク側に設けられてコンプレッサからタンクへ向かう気体の流れのみを許容する排気側逆止弁と、供給ラインの途中であって供給側逆止弁よりタンク側に配置されてタンクを供給ラインと排気ラインに選択的に接続する供給排気切換弁とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション装置。
  4. 閉空圧回路は、タンクを気体バネと空圧緩衝器に接続する供給ラインと、供給ラインの途中であってタンクを気体バネと空圧緩衝器に選択的に接続するポジションと供給ラインを閉じるポジションとを備えた切換弁と、供給ラインの途中であって開閉弁よりタンク側に設けられてタンクから切換弁に向かう気体の流れのみを許容する供給側逆止弁と、当該供給側逆止弁を迂回する排気ラインと、排気ラインの途中に設けられてタンク側へ気体を吐出するコンプレッサと、排気ラインの途中であってコンプレッサよりタンク側に設けられてコンプレッサからタンクへ向かう気体の流れのみを許容する排気側逆止弁と、供給ラインの途中であって供給側逆止弁よりタンク側に配置されてタンクを供給ラインと排気ラインに選択的に接続する供給排気切換弁とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション装置。
  5. 閉空圧回路は、タンクを気体バネと空圧緩衝器に接続する供給ラインと、供給ラインの途中に設けられてタンクと気体バネとを連通および遮断するバネ側開閉弁と、供給ラインと空圧緩衝器とを連通および遮断する緩衝器側開閉弁と、供給ラインの途中であって上記バネ側開閉弁および緩衝器側開閉弁よりタンク側に設けられてタンクからバネ側開閉弁および緩衝器側開閉弁に向かう気体の流れのみを許容する供給側逆止弁と、当該供給側逆止弁を迂回する排気ラインと、排気ラインの途中に設けられてタンク側へ気体を吐出するコンプレッサと、排気ラインの途中であってコンプレッサよりタンク側に設けられてコンプレッサからタンクへ向かう気体の流れのみを許容する排気側逆止弁と、供給ラインの途中であって供給側逆止弁よりタンク側に配置されてタンクを供給ラインと排気ラインに選択的に接続する供給排気切換弁とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション装置。
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