JP2009160621A - 粉末成形用給粉治具とそれを用いた給粉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼結部品の重量ばらつきを低減するために、粉末のキャビティへの流入性を経済的で取り扱い性にも影響を及ぼさない方法で高めてキャビティに対する粉末充填のばらつきを小さく抑えられるようにする。
【解決手段】帯板を渦巻き形状に成形して渦巻き空間を帯板巻回層間に生じさせた給粉治具1を提供する。その給粉治具1をキャビティCに対して粉末Pを投入する給粉ボックス13の内部に挿入し、渦巻き空間に入り込んだ粉末Pを帯板巻回層で掻き動かしながらキャビティへの粉末充填を行うと充填のばらつきが小さく抑えられる。
【選択図】図4
【解決手段】帯板を渦巻き形状に成形して渦巻き空間を帯板巻回層間に生じさせた給粉治具1を提供する。その給粉治具1をキャビティCに対して粉末Pを投入する給粉ボックス13の内部に挿入し、渦巻き空間に入り込んだ粉末Pを帯板巻回層で掻き動かしながらキャビティへの粉末充填を行うと充填のばらつきが小さく抑えられる。
【選択図】図4
Description
この発明は、粉末成形装置に採用する、粉末供給量を安定させるのに有効な給粉治具と、それを用いた粉末成形用の給粉装置に関する。
焼結部品の製造において圧粉成形工程で使用される粉末成形装置は、給粉装置を使用してダイと下パンチとの間、或いはダイと下パンチとコアとの間に形成されるキャビティに原料粉末を供給し、その後にキャビティ内の原料粉末をパンチで加圧して圧粉体を得る。
このときに使用する給粉装置は、ダイ上でスライドして退避位置と給粉位置(キャビティへの粉末投入位置)との間を往復運動する給粉ボックスと、ホッパ内の粉末を給粉ボックスに送り込むホースを備えている。給粉ボックスは側壁に囲われた領域内にキャビティの入口を取り込める大きさの箱であり、この給粉ボックスに前記ホース経由で送り込んだ粉末がダイの上面に開口したキャビティに導入されてキャビティに対する粉末の充填がなされる。
その給粉装置で、キャビティに対する粉末の充填性を改善したものが、下記特許文献1〜3に開示されている。特許文献1は、圧粉体の粉末不足箇所を予め検出しておき、給粉装置でキャビティに粉末を供給した後、粉末が不足する箇所に粉末充填調整装置を用いて粉末を補充することでキャビティの各部に粉末を均一に充填する方法を開示している。
また、特許文献2は給粉ボックスの内室に相当する部分を円錐状のフードで構成し、そのフードを振動手段で加振可能となした給粉装置(フィーダ)を開示しており、さらに、特許文献3は、給粉ボックス(ケーシング)内に複数の球を転動可能に設け、その球で粉末に振動や衝撃を加えることでキャビティへの粉末の入り込み性を向上させる給粉装置(粉末供給装置)を開示している。この特許文献2、3も、特許文献1と同じく粉末の均一充填を図ったものである。
特開昭55−131101号公報
特開平10−118793号公報
特開平10−58198号公報
焼結部品の原料粉末は擬似流体ではあるが、液体などに比べると流動性に劣り、周囲から圧迫されたりするとブリッジを生じてキャビティへの入り込みが悪くなることがある。流動性の悪い粉末を成形するときや、条件のよくないキャビティ、例えば、入口幅が狭い、或いは深さが深いために内部に空気が閉じ込められ易いキャビティに粉末を充填するときにはその現象が顕著になり、粉末の充填量が成形サイクル毎に変動してその充填量のばらつきが大きくなり、圧粉体を焼結して得られる製品の重量ばらつきも大きくなって不良品の発生率が高くなる。
また、キャビティの入り込み性の良い部分と悪い部分で粉末充填量にばらつきが生じて圧粉体の各部に強度信頼性などを低下させる密度差が発生することもある。
前掲の特許文献1〜3は、その問題に対応したものであるが、特許文献1の方法は、給粉後の粉末補充工程が必要になり、粉末成形の効率低下が起こる。また、キャビティに対する粉末の供給条件が毎回同じになる保証がなく、各回の供給条件のばらつきによって粉末が不足する箇所が変動することが考えられるため、この方法では安定した効果を期待し難い。
特許文献2が開示している装置も、条件の良くないキャビティに対する粉末の充填では、キャビティの各部における充填量にばらつきが生じる。特許文献1,2が開示している給粉装置は構造も複雑化し、充填量のばらつき低減に要する費用も高くつく。
これに対し特許文献3が開示している装置は、給粉ボックス内に複数の球を転動可能に設けるだけでよいので安価な対応が可能である。しかしながら、特許文献3の装置は、球の転動状況や粉末の落ち込み状況などが毎回変動し、各回の供給条件がばらつく。そのために、得られる圧粉体の密度が一定せず、最終的に得られる焼結部品の品質にばらつきが生じる。給粉量のばらつきは、成形速度を早くするとより顕著になり、従って、成形速度の向上も図り難い。また、この特許文献3の装置は、複数の小さな球を用いているため、球の取り扱いや作業性に問題が生じ、球を数多く使用するときには段取り換え時に球の回収漏れが起こることもありうる。さらに、キャビティの開口形状や開口の大きさによっては球がキャビティに落ち込む危険性があり、装置の使用自体が制限されやすい。
この発明は、粉末冶金法で製造される焼結部品の品質を安定させるために、給粉装置から供給される粉末のキャビティへの流入性を経済的で取り扱い性にも影響を及ぼさない方法で高め、各回の供給の条件も安定させてキャビティに対する粉末充填のばらつきを小さく抑えられるようにすることを課題としている。
上記の課題を解決するために、この発明においては、給粉ボックス内に入れて使用する給粉治具とそれを用いた給粉装置を提供する。
この発明の給粉治具は、ダイとパンチを備える粉末成形装置の給粉ボックスの内部に設置して使用するものであって、ダイ上面からの平面視において渦巻き形状をなし、或いは、帯板を渦巻き形状に成形して粉末通路となる渦巻き空間を帯板巻回層間に生じさせた形状をなし、前記給粉ボックスがダイ上をスライドしてホッパから供給された粉末をダイの上面に開口したキャビティに粉末を投入するときに、前記帯板巻回層で給粉ボックス内の粉末を掻き均すように構成されている。
この給粉治具の好ましい形態を以下に記す。
(1)帯板巻回層が、渦の弾性変形による縮径、拡径を可能にするばね弾性を有するもの。(2)一定幅の帯板を、帯板巻回層の少なくとも最外周層の下縁は同一平面内にあり、その他の層の下縁は最外周層の下縁よりも上方に浮き上がり、その浮き上がり高さが渦の中心側に行くに従って次第に大きくなる螺旋の渦形状に成形したもの。
(3)前記帯板巻回層の渦を3巻にし、さらに、その帯板巻回層が前記最外周層の下縁よりも上方に浮き上がった部分の最大浮き上がり高さを30mm以下にしたもの。
(4)前記帯板巻回層の渦を4巻にし、さらに、その帯板巻回層が前記最外周層の下縁よりも上方に浮き上がった部分の最大浮き上がり高さを40mm以下にしたもの。
(1)帯板巻回層が、渦の弾性変形による縮径、拡径を可能にするばね弾性を有するもの。(2)一定幅の帯板を、帯板巻回層の少なくとも最外周層の下縁は同一平面内にあり、その他の層の下縁は最外周層の下縁よりも上方に浮き上がり、その浮き上がり高さが渦の中心側に行くに従って次第に大きくなる螺旋の渦形状に成形したもの。
(3)前記帯板巻回層の渦を3巻にし、さらに、その帯板巻回層が前記最外周層の下縁よりも上方に浮き上がった部分の最大浮き上がり高さを30mm以下にしたもの。
(4)前記帯板巻回層の渦を4巻にし、さらに、その帯板巻回層が前記最外周層の下縁よりも上方に浮き上がった部分の最大浮き上がり高さを40mm以下にしたもの。
この発明は、上記の給粉治具を備える粉末成形用の給粉装置も提供する。その装置は、ダイ上をスライドして退避位置と給粉位置との間を往復運動する給粉ボックスと、この発明の給粉治具を有し、その給粉治具を前記給粉ボックスに入れ、その給粉治具の渦巻き空間を通してホッパから給粉ボックスに供給された粉末をダイの上面に開口したキャビティに投入するように構成されている。
この給粉装置は、給粉ボックスに、その給粉ボックスと共にダイ上でスライドさせる敷板を含ませ、給粉ボックスの下部に取り付けるその敷板に前記キャビティの開口に対応させたキャビティの開口寸法よりもサイズの大きな穴を形成し、その穴に前記給粉治具の下部を納めるようにしてもよい。
この発明の給粉治具を給粉ボックスに入れて給粉を行うと、給粉ボックス内に送り込まれた粉末が治具の渦巻き空間を通ってキャビティに落ち込む。このとき、渦巻き空間に入り込んだ粉末は広範な領域に分布した状態が帯板巻回層によって維持され、その状態で給粉ボックスとともに給粉治具が移動するので、給粉ボックスの移動に起因した粉末の局所集中が起こらず、粉末によってキャビティ入口が急激に塞がれることがなくなる。また、キャビティ入口の広範な領域で治具による粉末の掻き動かしがなされ、治具の通過によって粉末に衝撃や押し込み力が付与されてキャビティへの粉末の入り込みが強制される。これらの相乗効果でキャビティに粉末が落下するときのキャビティ内空気と粉末の置換が円滑になされ、入口幅が狭いとか、キャビティ深さが深いといった条件の良くないキャビティに対しても各部に粉末が入り込むようになってキャビティ内に空気が閉じ込められることが減少し、これにより成形サイクル毎の充填量のばらつきが小さくなって得られる圧粉体の密度と最終製品である焼結部品の品質が安定する。
この発明の治具は、単一の部材であるので前掲の特許文献3の給粉装置と違って不規則な動きをすることが少なく、成形サイクル毎の供給条件が安定する。このことも充填量のばらつき低減の効果をもたらし、得られる圧粉体の密度と最終製品である焼結部品の品質に大きなばらつきが生じない。また、充填量が安定することで成形速度を早めて生産性を向上させることも可能になる。
帯板巻回層に、渦の弾性変形による縮径、拡径を可能にするばね弾性を付与した給粉治具は、粉末を掻き均すときの抵抗変化で振動に似た運動をすることが考えられ、粉末のブリッジが崩れ易くなって充填性がさらに高められる。
一定幅の帯板を、螺旋の渦を描くように成形した上記(2)の構成の給粉治具は、実験でより良い効果が得られることが確認された。中でも、帯板巻回層の渦を3巻にし、さらに、その帯板巻回層の前記最外周層の下縁よりも上方に浮き上がった部分の最大浮き上がり高さを30mm以下としたものと、帯板巻回層の渦を4巻にし、さらに、上記と同じ部分の最大浮き上がり高さを40mm以下としたものが充填量のばらつき低減の効果が大きかった。
なお、この発明の給粉治具は、帯板を渦巻き形状に成形した単純な形状の部材であるので、コスト負担が少なくて済む。また、単一の部材であるので取り扱いも容易である。さらに、治具のサイズをキャビティの開口径よりも大きくすることでキャビティへの落ち込みが防止されるため、使用制限を受けることもない。
この給粉治具を給粉ボックスに収納して構成されるこの発明の給粉装置は、給粉ボックス内での給粉治具の動き代が大きすぎると動き代となる空間に粉末が偏在することが考えられるが、必要時に上述した敷板を用いることで動き代が過大になることを防止することができる。
以下、この発明の給粉治具とそれを用いた給粉装置の実施の形態について説明する。図1、図2は、給粉治具の実施の形態を示している。この給粉治具1は、図3に示すような幅Wの一定した金属の帯板2を渦巻き形状に成形し、粉末通路となる渦巻き空間3を帯板巻回層4間に生じさせたものである。
帯板巻回層4(帯板2を巻回した層)は、図2からわかるように、最外周層の下縁が同一平面内にあり、その下縁は、後述するダイの上面に接触する。また、帯板巻回層のその他の部分は最外周層の下縁よりも上方に浮き上がっており、その浮き上がり高さhが渦の中心側に行くに従って次第に大きくなる螺旋の渦形状に成形されている。帯板巻回層4の渦の巻き数は、渦巻き径にもよるが、2〜4程度あればよいと思われ、その巻き数が2以上で粉末の局所集中の抑制、広範な領域での粉末の掻き動かしの効果が生じる。治具の最大高さHは、30〜60mm程度が適当であった。
また、帯板巻回層4の渦の中心側の浮き上がり高さhは、40mmでも効果が見られたが、10〜30mmが特に良かった。その浮き上がり高さhが10mmよりも小さいものは、浮き上がり高さhが10mmを越えるものと比べると効果が小さくなる傾向が見られた。
給粉治具1の材料の帯板2は、ステンレス鋼、構造用の鋼、ばね網などからなるものを好適に利用することができる。その帯板2の幅Wと、厚みt(図3参照)は、成形する圧粉体の大きさに左右されるが、例えば、重量が400g以下の焼結部品の製造では、幅W=20mm、厚みt=1.5mmといった数値で十分である。
このように構成されたこの発明の給粉治具1は、粉末成形装置に採用し、その装置に設けられた給粉装置の給粉ボックスに入れて使用する。図4に、粉末成形装置の一例の概要を示す。例示の粉末成形装置5は、ダイ6と、下1〜下3の各パンチ7−1〜7−3と、下3パンチ7−3の内側に配置するコア8と、上パンチ9を組み合わせた粉末成形金型10と、給粉装置11を有している。ダイ6の上面に開口したキャビティCには粉末Pが充填され、その粉末Pを粉末成形金型10で圧縮成形して圧粉体を得る。焼結部品は、その圧粉体を焼結して製造される。
給粉装置11は、ホッパ(図示せず)からホース12経由で給粉ボックス13に供給される粉末Pを、給粉ボックス13からキャビティCに落とし込んで充填する。給粉ボックス13はダイ6上をスライドして退避位置と給粉位置(図4に実線で示した位置)との間を往復運動する。その給粉ボックス13の下面にダイ6上をスライドする敷板14が設置されている。この敷板14には、キャビティCの開口に対応させたキャビティ開口寸法よりもサイズの大きな穴15が形成されており、その穴15に給粉治具1を設置し、この給粉治具1の渦巻き空間3を通してホッパから給粉ボックス13に供給された粉末Pをダイの上面に開口したキャビティCに投入するように構成されている。
給粉治具1は、敷板14の内側に自由状態に配置されるが、穴15内での給粉治具1の動き代は、敷板14の設置によって過大とならない範囲に狭められている。給粉ボックスの内壁と給粉治具1の外径との間の寸法がさほど大きくなければ、敷板14は省くことができる。
以下に、この発明の実施例を挙げる。
−実施例1−
以下の仕様の給粉治具(発明品)を試作した。
・帯板材質:S45C
・帯板の幅W:20mm
・渦の巻き数:4
・治具の最大高さH:40mm(渦の中心側の浮き上がり高さh=20mm)
・治具の直径:φ130mm
−実施例1−
以下の仕様の給粉治具(発明品)を試作した。
・帯板材質:S45C
・帯板の幅W:20mm
・渦の巻き数:4
・治具の最大高さH:40mm(渦の中心側の浮き上がり高さh=20mm)
・治具の直径:φ130mm
この給粉治具を、敷板(穴径φ=155mm)と組み合わせて給粉ボックスに入れた粉末成形装置と、給粉治具無しの粉末成形装置を用いて略図5の形状の外径φ52mmの圧粉体Aを200Tonプレス機で連続成形し、そのときのキャビティに対する粉末の充填性を圧粉体の重量ばらつきを調べて評価した。圧粉体Aは、基準単重:304gであり、原料の組成は、1.5mass%Cu−0.6mass%C−残Fe、成形個数は300個とした。また、成形速度は8.2spm(1分間当たりの成形個数8.2個)とした。
この試験での圧粉体の重量ばらつきの測定結果を図6に示す。また、成形個数300個の重量ばらつきの平均値σを図7に比較して示す。この試験結果に、この発明の給粉治具を使用することの有効性が明確に現れている。
−実施例2−
治具の渦(巻き数4)の中心側の浮き上がり高さhを、0〜40mmの範囲で変化させた給粉治具(最大高さと渦の中心側の浮き上がり高さを除く他の仕様は実施例1で採用したものと同一)を試作し、その治具を、敷板(穴径φ=155mm)と組み合わせて給粉ボックスに入れ、このように構成した粉末成形装置を使用して略図8の形状の、最大部直径82mmの圧粉体B(基準単重:259g、原料組成:1.5mass%Cu−0.8mass%C−残Fe、)を200Tonプレス機で連続成形し、渦の中心側の浮き上がりの有無、浮き上がり高さhの大小が充填性に与える影響を圧粉体Bの重量ばらつきを調べて評価した。キャビティに対する粉末の充填は、オーバーフィル(金型を相対移動させてキャビティ容積を増加させて充填を行う方法)なしで行った。その結果を表1に示す。データは実施例1と同じく成形数300の平均値であり、成形速度も実施例1と同じである。治具なしで給粉を行なったときのデータも併せて示す。
治具の渦(巻き数4)の中心側の浮き上がり高さhを、0〜40mmの範囲で変化させた給粉治具(最大高さと渦の中心側の浮き上がり高さを除く他の仕様は実施例1で採用したものと同一)を試作し、その治具を、敷板(穴径φ=155mm)と組み合わせて給粉ボックスに入れ、このように構成した粉末成形装置を使用して略図8の形状の、最大部直径82mmの圧粉体B(基準単重:259g、原料組成:1.5mass%Cu−0.8mass%C−残Fe、)を200Tonプレス機で連続成形し、渦の中心側の浮き上がりの有無、浮き上がり高さhの大小が充填性に与える影響を圧粉体Bの重量ばらつきを調べて評価した。キャビティに対する粉末の充填は、オーバーフィル(金型を相対移動させてキャビティ容積を増加させて充填を行う方法)なしで行った。その結果を表1に示す。データは実施例1と同じく成形数300の平均値であり、成形速度も実施例1と同じである。治具なしで給粉を行なったときのデータも併せて示す。
この試験結果から、渦の中心側が浮き上がったものが浮き上がり高さゼロのものよりも良好な結果が得られることがわかる。
−実施例3−
渦の巻き数を4にした給粉治具と渦の巻き数を3にした給粉治具を試作した。これらの治具は、帯板巻回層(渦)の中心側の浮き上がり高さhを、10〜40mmの範囲で変化させ、渦の巻き数、最大高さ、及び渦の中心側の浮き上がり高さを除く他の仕様は実施例1で採用したものと同一にした。その治具を、敷板(穴径φ=155mm)と組み合わせて給粉ボックスに入れ、このように構成した粉末成形装置を使用して基準単重:304gの実施例1と同じ圧粉体を200Tonプレス機で連続成形し、渦が3巻きの場合と4巻きの場合の性能の違いを評価した。その結果を表2に示す。データは、実施例1と同じく、成形数300の平均値である。成形速度は実施例1と同じである。
渦の巻き数を4にした給粉治具と渦の巻き数を3にした給粉治具を試作した。これらの治具は、帯板巻回層(渦)の中心側の浮き上がり高さhを、10〜40mmの範囲で変化させ、渦の巻き数、最大高さ、及び渦の中心側の浮き上がり高さを除く他の仕様は実施例1で採用したものと同一にした。その治具を、敷板(穴径φ=155mm)と組み合わせて給粉ボックスに入れ、このように構成した粉末成形装置を使用して基準単重:304gの実施例1と同じ圧粉体を200Tonプレス機で連続成形し、渦が3巻きの場合と4巻きの場合の性能の違いを評価した。その結果を表2に示す。データは、実施例1と同じく、成形数300の平均値である。成形速度は実施例1と同じである。
この試験結果では、渦中心側の帯板巻回層の浮き上がり高さの変化に対する充填量の変動は、渦の巻き数が3の治具に比べてその巻き数が4の治具の方が小さく、性能が安定している。ただし、渦の巻き数が3の治具も、帯板巻回層の浮き上がり高さが10〜30mmのものは、渦の巻き数が4の治具に勝る効果が得られている。
1 給粉治具
2 帯板
3 渦巻き空間
4 帯板巻回層
5 粉末成形装置
6 ダイ
7−1〜7−n 下パンチ
8 コア
9 上パンチ
10 粉末成形金型
11 給粉装置
12 ホース
13 給粉ボックス
14 敷板
15 穴
C キャビティ
P 粉末
A、B 圧粉体
2 帯板
3 渦巻き空間
4 帯板巻回層
5 粉末成形装置
6 ダイ
7−1〜7−n 下パンチ
8 コア
9 上パンチ
10 粉末成形金型
11 給粉装置
12 ホース
13 給粉ボックス
14 敷板
15 穴
C キャビティ
P 粉末
A、B 圧粉体
Claims (8)
- ダイとパンチを備える粉末成形装置(5)の給粉ボックス(13)の内部に設置して使用する治具であって、ダイ上面からの平面視において渦巻き形状をなしていることを特徴とする粉末成形用給粉治具。
- ダイとパンチを備える粉末成形装置(5)の給粉ボックス(13)の内部に設置して使用する治具であって、帯板(2)を渦巻き形状に成形して粉末通路となる渦巻き空間(3)を帯板巻回層(4)間に生じさせた形状をなしていることを特徴とする粉末成形用給粉治具。
- 帯板巻回層(4)は、渦の弾性変形による縮径、拡径を可能にするばね弾性を有する請求項2に記載の粉末成形用給粉治具。
- 一定幅の帯板(2)を、帯板巻回層(4)の少なくとも最外周層の下縁は同一平面内にあり、その他の層の下縁は最外周層の下縁よりも上方に浮き上がり、その浮き上がり高さが渦の中心側に行くに従って次第に大きくなる螺旋の渦形状に成形したことを特徴とする請求項2又は3に記載の粉末成形用給粉治具。
- 前記帯板巻回層(4)の渦を3巻にし、さらに、その帯板巻回層(4)が前記最外周層の下縁から浮き上がった部分の最大浮き上がり高さ(h)を30mm以下とした請求項4に記載の粉末成形用給粉治具。
- 前記帯板巻回層(4)の渦を4巻にし、さらに、その帯板巻回層(4)が前記最外周層の下縁から浮き上がった部分の最大浮き上がり高さ(h)を40mm以下とした請求項4に記載の粉末成形用給粉治具。
- ダイ(6)上をスライドして退避位置と給粉位置との間を往復運動する給粉ボックス(13)と、請求項1〜6のいずれかに記載の給粉治具(1)を有し、前記給粉治具(1)を前記給粉ボックス(13)に入れ、その給粉治具(1)の渦巻き空間(3)を通してホッパから給粉ボックス(13)に供給された粉末(P)を前記ダイ(6)の上面に開口したキャビティ(C)に投入するように構成された粉末成形用給粉装置。
- 前記給粉ボックス(13)に、その給粉ボックスと共にダイ(6)上でスライドさせる敷板(14)を含ませ、その敷板(14)に前記キャビティ(C)の開口に対応させたキャビティ開口寸法よりもサイズの大きな穴(15)を形成し、その穴(15)に前記給粉治具(1)の下部を納めた請求項7に記載の粉末成形用給粉装置。
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