JP2009160542A - 液滴吐出装置、及び金属配線の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出ヘッドの温度変動を小さくすることができると共に、温度変動を抑制するために生ずる液滴の着弾位置精度に与える影響を抑制でき、また、温度調節装置を含めた液滴吐出ヘッドが大きくなることを抑制できる液滴吐出装置、及び金属配線の製造装置を提供する。
【解決手段】液滴吐出装置、及び金属配線の製造装置は、液状体を吐出する1以上の吐出ヘッドと、吐出ヘッドが固定されるユニットプレートと、吐出ヘッドとユニットプレートとに接触している伝熱部材と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】液滴吐出装置、及び金属配線の製造装置は、液状体を吐出する1以上の吐出ヘッドと、吐出ヘッドが固定されるユニットプレートと、吐出ヘッドとユニットプレートとに接触している伝熱部材と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、液状体を吐出する液滴吐出ヘッドを備え、当該液滴吐出ヘッドから液状体を描画対象物に向けて吐出することで、描画対象物上に液状体を配置する液滴吐出装置、及び金座億配線材料を含む液状体を吐出する液滴吐出ヘッドを備える金属配線の製造装置に関する。
従来から、カラー液晶装置のカラーフィルタ膜などの機能膜を形成する技術として、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置を用いて、機能膜の材料を含む液状体の液滴を吐出して基板上の任意の位置に着弾させ、着弾した液状体を乾燥させて機能膜を形成する技術が知られている。このような膜形成に用いられる液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドは、そのノズル列から微小な液滴を選択的に吐出して位置精度良く着弾させることができるため、精密な平面形状及び膜厚を有する膜を形成することができる。
しかし、液滴の吐出量は液状体の粘度などの影響を受けるため、微小な液滴の量を精度良く一定に保つためには、液滴吐出ヘッドや液状体の温度を一定に保つ必要がある。このような液滴吐出装置(描画装置)は、装置を好適に機能させるために、雰囲気の温度が、描画装置が稼働するのに適した温度や扱う材料や部材が適切な状態を保てる温度に略保たれた環境に設置されて使用される。特許文献1には、吐出ヘッド周辺、特に吐出ノズル周辺の環境を整えることで吐出量を安定させることができる液滴吐出装置及び液滴吐出方法が開示されている。特許文献2には、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)の温度を調整する温度調節装置を液滴吐出ヘッドに併設した描画装置(カラーフィルタ製造装置)が開示されている。
しかしながら、特許文献1のように、液滴吐出ヘッドの周辺の環境を整えるためには、吐出された液状体が飛行する雰囲気の流動に影響を与える可能性があり、液滴の着弾位置精度に影響を与える可能性があった。また、特許文献2のように、液滴吐出ヘッドの温度を調整する温度調節装置を液滴吐出ヘッドに併設すると、温度調節装置を含めた液滴吐出ヘッドが大きくなるという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液滴吐出装置は、液状体を吐出する1以上の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドが固定されるユニットプレートと、前記吐出ヘッドと前記ユニットプレートとに接触している1以上の伝熱部材と、を備えることを特徴とする。
この液滴吐出装置によれば、吐出ヘッドとユニットプレートとの間に、双方に接触する伝熱部材が介在する。これにより、吐出ヘッドとユニットプレートとの間で熱が伝導しやすくすることができる。熱が伝導しやすいことで、吐出ヘッドに、例えば加えられた熱エネルギは、吐出ヘッド及びユニットプレートの温度を上昇させるように作用する。吐出ヘッドが取り付けられるユニットプレートは、吐出ヘッドより体積が大きく、熱容量も大きいため、同じ熱エネルギによる温度の上昇が小さくなる。吐出ヘッドから熱エネルギが取り去られた場合も同様である。このため、吐出ヘッドとユニットプレートとの双方に接触する伝熱部材を設けることによって、吐出ヘッドからユニットプレートに熱が伝わり難い場合に比べて、吐出ヘッドの温度変動を小さくすることができる。伝熱部材は熱エネルギを伝えられるだけでよいため、大きな体積は必要としないことから、吐出ヘッドの温度変動を小さくするために伝熱部材を含めた吐出ヘッドの大きさが大きくなることを抑制することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる液滴吐出装置は、伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記吐出ヘッドとは、前記伝熱シートを介して間接的に接触していることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、伝熱部材及び吐出ヘッドはそれぞれ伝熱シートと接触している。知られているように、伝熱シートは、弾性変形可能な熱伝導率が高い部材で形成されているため、伝熱部材や吐出ヘッドの面に沿うように変形することで、伝熱部材や吐出ヘッドの面と密着しやすい。このため、伝熱部材と吐出ヘッドとが直接接触している場合に比べて、伝熱部材と吐出ヘッドとの間の熱伝導をしやすくすることができる。特に、吐出ヘッドのユニットプレートへの取付位置の調整を実施することで、吐出ヘッドと、ユニットプレートに固定された伝熱部材との間で微小な位置ずれが生ずる。伝熱シートを用いることで、伝熱シートの変形によって当該位置ずれを吸収して、伝熱部材と吐出ヘッドとの間の良好な熱伝導を維持することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる液滴吐出装置は、第二の伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記ユニットプレートとは、前記第二の伝熱シートを介して間接的に接触していることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、伝熱部材及びユニットプレートはそれぞれ第二の伝熱シートと接触している。知られているように、伝熱シートは、弾性変形可能な熱伝導率が高い部材で形成されているため、伝熱部材やユニットプレートの面に沿うように変形することで、伝熱部材やユニットプレートの面と密着しやすい。このため、伝熱部材とユニットプレートとが直接接触している場合に比べて、伝熱部材とユニットプレートとの間の熱伝導をしやすくすることができる。特に、吐出ヘッドのユニットプレートへの取付位置の調整を実施することで、ユニットプレートと、吐出ヘッドに固定された伝熱部材との間で微小な位置ずれが生ずる。第二の伝熱シートを用いることで、第二の伝熱シートの変形によって当該位置ずれを吸収して、伝熱部材とユニットプレートとの間の良好な熱伝導を維持することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記吐出ヘッドは、前記液状体を吐出する吐出ノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートを支持すると共に、内部に前記吐出ノズルに連通する前記液状体の流路が形成されているプレート保持部とを有し、前記伝熱部材は前記プレート保持部に接触していることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、伝熱部材がプレート保持部に接触することによって、プレート保持部の温度変動を抑制することができる。ノズルプレートは、液状体を配置する対象物に最も近い位置あるために対象物の温度の影響を受けやすい。ノズルプレートを支持するプレート保持部は、ノズルプレートの温度の影響を受けやすく、内部に形成された流路内の液状体の温度が変動する可能性がある。プレート保持部の温度変動を抑制することで、液状体の温度が変動することによって液状体の粘度などが変動することを抑制することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記吐出ヘッドは、前記ノズルプレートが前記ユニットプレートから、前記液状体を吐出する方向に突出した状態で、前記ユニットプレートに取り付けられており、前記液滴吐出装置は、前記ユニットプレートにおける前記ノズルプレートが突出した側とは反対側に流体を供給する流体供給装置をさらに備えることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、流体供給装置によって供給された流体によって、流体が接触する部材の温度を調整することができる。流体がユニットプレートにおけるノズルプレートが突出した側とは反対側に供給されることによって、当該流体がノズルプレートに形成された吐出ノズルから吐出された液状体が飛行する大気の流動に影響を与えることを抑制することができる。即ち、吐出された液状体の飛行に影響を与えることを抑制することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記流体供給装置は、前記流体を放出する放出孔を有する流体供給端末を備え、当該流体供給端末は、前記吐出ヘッドごとに設けられていることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、吐出ヘッドごとに設けられた流体供給端末の放出孔から流体を放出することで、吐出ヘッドごとに温度変動を抑制することができる。これにより、多数の吐出ヘッドの温度変動を一緒に抑制することで吐出ヘッドごとにばらつきが生ずる可能性がある場合に比べて、より確実に吐出ヘッドの温度変動を抑制することができる。
[適用例7]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記放出孔は、当該放出孔から放出された前記流体が、前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面、及び前記吐出ヘッドの少なくとも一方に接触する位置に設けられていることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、伝熱部材が接触する面の反対側の面、又は吐出ヘッドの温度変動を抑制することができる。伝熱部材が接触する面の反対側の面の温度変動を抑制することで、伝熱部材が接触するプレート保持部の温度変動を抑制することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記流体供給装置から供給される前記流体は、前記液滴吐出装置が設置された環境の大気であることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、流体としての気体を改めて準備することが不要であって、容易に流体を用意することができる。また、流体が雰囲気に混入しても、元々同じ物が混入するだけであって、液滴吐出装置などに何らかの影響を与える可能性は極めて小さい。従って、流体供給装置は、高い気密性は不要であって、装置構成を簡単にすることができる。
[適用例9]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記流体供給装置は、前記流体の温度を調節する温度調節部をさらに備えることが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、温度調節部によって流体の温度を調節することで、吐出ヘッドなどの温度をより任意の温度に近づけることができる。
[適用例10]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記温度調節部は、前記流体の温度を、前記液滴吐出装置が設置された環境の大気の温度と略同等の温度に調節することが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、流体の温度を環境の大気の温度と略同等の温度に調節することで、吐出ヘッドの温度を、液滴吐出装置が設置された環境の大気の温度と略同等の温度に維持することができる。
[適用例11]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記温度調節部は、前記流体の温度を、当該流体を供給することで、前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面又は前記吐出ヘッドの温度が、前記液滴吐出装置が設置された環境の大気の温度と略同等の温度となるような温度に調節することが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、ユニットプレートにおける伝熱部材が接触する面の反対側の面又は吐出ヘッドの温度が、環境の大気の温度と略同等の温度となるような温度の流体が供給される。これにより、吐出ヘッドの温度を、より確実に液滴吐出装置が設置された環境の大気の温度と略同等の温度に維持することができる。
[適用例12]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記流体供給装置は、前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面、及び前記吐出ヘッドの少なくとも一方の温度を測定する温度測定部をさらに備え、前記温度調節部は、測定された前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面又は前記吐出ヘッドの温度に基づいて、前記放出孔から放出される前記流体の温度を調節することが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、流体供給装置の温度調節部が、温度測定部によって測定された温度に基づいて流体の温度を調節するため、温度測定結果に基づかないで調整する場合に比べてより確実にユニットプレートにおける伝熱部材が接触する面の反対側の面又は吐出ヘッドの温度の変動を抑制することができる。
[適用例13]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記流体供給装置は、前記放出孔から放出される前記流体の流量を調節する流量調整部をさらに備え、当該流量調整部は、測定された前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面又は前記吐出ヘッドの温度に基づいて、前記放出孔から放出される前記流体の流量を調節することが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、流体供給装置の流量調整部が、温度測定部によって測定された温度に基づいて放出孔から放出される流体の流量を調整することで、温度測定部によって測定される部分の温度を、より所定の温度に近づけることができるため、ユニットプレートにおける伝熱部材が接触する面の反対側の面及び吐出ヘッドの温度の変動を抑制することができる。
[適用例14]上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記吐出ヘッド及び前記流体供給端末の周囲を囲む位置に、大気の流動を抑制する流動抑制部材を設けたことが好ましい。
この液滴吐出装置によれば、流体供給端末から放出された流体は、流動抑制部材によって周囲に流動することが抑制される。これにより、流体が影響を与えることが好ましくない部分にまで影響を与えることを抑制することができる。例えば、吐出ノズルから吐出された液状体の飛行に影響を与えることを抑制することができる。
[適用例15]本適用例にかかる金属配線の製造装置は、金属材料を含む機能液を吐出する1以上の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドが固定されるユニットプレートと、前記吐出ヘッドと前記ユニットプレートとに接触している伝熱部材と、を備えることを特徴とする。
この金属配線の製造装置によれば、吐出ヘッドとユニットプレートとの間に、双方に接触する伝熱部材が介在する。これにより、吐出ヘッドとユニットプレートとの間で熱が伝導しやすくすることができる。熱が伝導しやすいことで、吐出ヘッドに、例えば加えられた熱エネルギは、吐出ヘッド及びユニットプレートの温度を上昇させるように作用する。吐出ヘッドが取り付けられるユニットプレートは、吐出ヘッドより体積が大きく、熱容量も大きいため、同じ熱エネルギによる温度の上昇が小さくなる。吐出ヘッドから熱エネルギが取り去られた場合も同様である。このため、吐出ヘッドとユニットプレートとの双方に接触する伝熱部材を設けることによって、吐出ヘッドからユニットプレートに熱が伝わり難い場合に比べて、吐出ヘッドの温度変動を小さくすることができる。伝熱部材は熱エネルギを伝えられるだけでよいため、大きな体積は必要としないことから、吐出ヘッドの温度変動を小さくするために伝熱部材を含めた吐出ヘッドの大きさが大きくなることを抑制することができる。
[適用例16]上記適用例にかかる金属配線の製造装置は、伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記吐出ヘッドとは、前記伝熱シートを介して間接的に接触していることが好ましい。
この金属配線の製造装置によれば、伝熱部材及び吐出ヘッドはそれぞれ伝熱シートと接触している。知られているように、伝熱シートは、弾性変形可能な熱伝導率が高い部材で形成されているため、伝熱部材や吐出ヘッドの面に沿うように変形することで、伝熱部材や吐出ヘッドの面と密着しやすい。このため、伝熱部材と吐出ヘッドとが直接接触している場合に比べて、伝熱部材と吐出ヘッドとの間の熱伝導をしやすくすることができる。特に、吐出ヘッドのユニットプレートへの取付位置の調整を実施することで、吐出ヘッドと、ユニットプレートに固定された伝熱部材との間で微小な位置ずれが生ずる。伝熱シートを用いることで、伝熱シートの変形によって当該位置ずれを吸収して、伝熱部材と吐出ヘッドとの間の良好な熱伝導を維持することができる。
[適用例17]上記適用例にかかる金属配線の製造装置は、第二の伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記ユニットプレートとは、前記第二の伝熱シートを介して間接的に接触していることが好ましい。
この金属配線の製造装置によれば、伝熱部材及びユニットプレートはそれぞれ第二の伝熱シートと接触している。知られているように、伝熱シートは、弾性変形可能な熱伝導率が高い部材で形成されているため、伝熱部材やユニットプレートの面に沿うように変形することで、伝熱部材やユニットプレートの面と密着しやすい。このため、伝熱部材とユニットプレートとが直接接触している場合に比べて、伝熱部材とユニットプレートとの間の熱伝導をしやすくすることができる。特に、吐出ヘッドのユニットプレートへの取付位置の調整を実施することで、ユニットプレートと、吐出ヘッドに固定された伝熱部材との間で微小な位置ずれが生ずる。第二の伝熱シートを用いることで、第二の伝熱シートの変形によって当該位置ずれを吸収して、伝熱部材とユニットプレートとの間の良好な熱伝導を維持することができる。
[適用例18]上記適用例にかかる金属配線の製造装置において、前記吐出ヘッドは、前記機能液を吐出する吐出ノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートを支持すると共に、内部に前記吐出ノズルに連通する前記機能液の流路が形成されているプレート保持部とを有し、前記伝熱部材は前記プレート保持部に接触していることが好ましい。
この金属配線の製造装置によれば、伝熱部材がプレート保持部に接触することによって、プレート保持部の温度変動を抑制することができる。ノズルプレートは、機能液を配置する対象物に最も近い位置あるために対象物の温度の影響を受けやすい。ノズルプレートを支持するプレート保持部は、ノズルプレートの温度の影響を受けやすく、内部に形成された流路内の機能液の温度が変動する可能性がある。プレート保持部の温度変動を抑制することで、機能液の温度が変動することによって機能液の粘度などが変動することを抑制することができる。
[適用例19]上記適用例にかかる金属配線の製造装置において、前記吐出ヘッドは、前記ノズルプレートが前記ユニットプレートから、前記機能液を吐出する方向に突出した状態で、前記ユニットプレートに取り付けられており、前記金属配線の製造装置は、前記ユニットプレートにおける前記ノズルプレートが突出した側とは反対側に流体を供給する流体供給装置をさらに備えることが好ましい。
この金属配線の製造装置によれば、流体供給装置によって供給された流体によって、流体が接触する部材の温度を調整することができる。流体がユニットプレートにおけるノズルプレートが突出した側とは反対側に供給されることによって、当該流体がノズルプレートに形成された吐出ノズルから吐出された機能液が飛行する大気の流動に影響を与えることを抑制することができる。即ち、吐出された機能液の飛行に影響を与えることを抑制することができる。
[適用例20]上記適用例にかかる金属配線の製造装置において、前記吐出ヘッド、及び前記吐出ヘッドの周辺に向けて前記流体を放出を放出可能な位置に配設された前記流体供給装置の流体供給端末の周囲を囲む位置に配設された、大気の流動を抑制する流動抑制部材をさらに備えることが好ましい。
この金属配線の製造装置によれば、流体供給端末から放出された流体は、流動抑制部材によって周囲に流動することが抑制される。これにより、流体が影響を与えることが好ましくない部分にまで影響を与えることを抑制することができる。例えば、吐出ノズルから吐出された機能液の飛行に影響を与えることを抑制することができる。
[適用例21]上記適用例にかかる金属配線の製造装置は、吐出された前記機能液が着弾する基材を載置するための載置台と、当該載置台の温度を調整する台温度調整装置と、をさらに備えることが好ましい。
この金属配線の製造装置によれば、台温度調整装置を用いて、載置台の温度を任意の温度に調整することができる。載置台の温度を調整することで、載置台に載置される基材の温度を調整することができる。例えば、基材の温度を高くすることによって、着弾した機能液の溶媒の乾燥を促進することで、乾燥時間を短縮することができる。
以下、液滴吐出装置、及び金属配線の製造装置の一実施形態としてのインクジェット方式の液滴吐出装置について、図面を参照して説明する。
<液滴吐出装置>
最初に、液滴吐出装置1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
最初に、液滴吐出装置1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、ヘッド機構部2と、ワーク機構部3と、機能液供給部4と、メンテナンス装置部5と、を備えている。ヘッド機構部2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド10を有する。ワーク機構部3は、液滴吐出ヘッド10から吐出された液滴の吐出対象であるワーク20を載置するワーク載置台23を有する。機能液供給部4は、給液チューブ24を有し、当該給液チューブ24が、調圧バルブ97(図6参照)を介して液滴吐出ヘッド10に接続されている。給液チューブ24を介して機能液が液滴吐出ヘッド10に供給される。メンテナンス装置部5は、液滴吐出ヘッド10の検査及び保守を行う装置を備えている。液滴吐出装置1は、また、これら各機構部などを総括的に制御する吐出装置制御部6を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設置された定盤9とを備えている。定盤9の上側には、ワーク機構部3が定盤9の長手方向(X軸方向)に延在するように配設されている。ワーク機構部3の上方には、定盤9に固定された2本の支持柱で支持されているヘッド機構部2が、ワーク機構部3と直交する方向(Y軸方向)に延在するように配設されている。また、定盤9の傍らには、ヘッド機構部2の液滴吐出ヘッド10に連通する供給管を有する機能液供給部4の機能液タンクなどが配置されている。ヘッド機構部2の一方の支持柱の近傍には、メンテナンス装置部5がワーク機構部3と並んでX軸方向に配設されている。さらに、定盤9の下側に、吐出装置制御部6が収容されている。
ヘッド機構部2は、液滴吐出ヘッド10を有するヘッドユニット60と、ヘッドユニット60を支持するヘッドキャリッジ90と、ヘッドキャリッジ90が吊設された移動枠22とを有している。移動枠22とをY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド10をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。ワーク機構部3は、ワーク載置台23をX軸方向に移動させることで、ワーク載置台23に載置されたワーク20をX軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
このように、液滴吐出ヘッド10は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にあるワーク20のX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X軸方向に移動するワーク20と、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド10とを相対的に制御することにより、ワーク20上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状の描画を行うことが可能である。
<液滴吐出ヘッド>
次に、図2及び図3を参照して、液滴吐出ヘッド10について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図である。図3は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視断面図である。図3(a)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図3(b)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。液滴吐出ヘッド10が、吐出ヘッドに相当する。
次に、図2及び図3を参照して、液滴吐出ヘッド10について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図である。図3は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視断面図である。図3(a)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図3(b)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。液滴吐出ヘッド10が、吐出ヘッドに相当する。
図2に示したように、液滴吐出ヘッド10は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針46,46を有する液体導入部45と、液体導入部45の側方に連なるヘッド基板47と、液体導入部45に連なるポンプ部48と、ポンプ部48に連なるノズルプレート41とを備えている。液体導入部45には、配管接続部材が接続され、ヘッド基板47には、一対のヘッドコネクタ47A,47Aが実装されており、当該ヘッドコネクタ47Aを介してフレキシブルフラットケーブル98(以降、「FFCケーブル98」と表記する。図6参照)が接続される。一方、このポンプ部48とノズルプレート41とにより、方形のヘッド本体40Aが構成されている。
ポンプ部48の基部側、すなわちヘッド本体40Aの基部側は、液体導入部45を受けるべく方形フランジ状にフランジ部44が形成されている。このフランジ部44には、液滴吐出ヘッド10を副ヘッド保持部材33(図4参照)に固定する小ねじ用のねじ孔(雌ねじ)49が一対形成されている。副ヘッド保持部材33を貫通してねじ孔49に螺合したヘッド止めねじ37(図4参照)により、液滴吐出ヘッド10が副ヘッド保持部材33に固定される。
ノズルプレート41のノズル形成面41aには、ノズルプレート41に形成されており液滴を吐出する吐出ノズル42から成るノズル列43が、2本形成されている。2本のノズル列43は相互に平行に列設されており、各ノズル列43は、等ピッチで並べた180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル42で構成されている。すなわち、ヘッド本体40Aのノズル形成面41aには、その中心線を挟んで2本のノズル列43が対称に配設されている。
液滴吐出ヘッド10が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、ノズル列43はY軸方向に延在する。2列のノズル列43をそれぞれ構成する吐出ノズル42同士は、Y軸方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置ずれている。1ノズルピッチは、例えば140μmである。X軸方向の同じ位置において、それぞれのノズル列43を構成する吐出ノズル42から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。吐出ノズル42のノズルピッチが140μmの場合、着弾位置の中心間距離は、設計上では、70μmである。
図3(a)及び(b)に示すように、液滴吐出ヘッド10は、ノズルプレート41にポンプ部48を構成する圧力室プレート51が積層されており、圧力室プレート51に振動板52が積層されている。
圧力室プレート51には、液体導入部45から振動板52の液供給孔53を介して供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズルプレート41と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズルプレート41と、一対のヘッド隔壁57,57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室プレート51には、液体導入部45から振動板52の液供給孔53を介して供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズルプレート41と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズルプレート41と、一対のヘッド隔壁57,57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室58は吐出ノズル42のそれぞれに対応して設けられており、圧力室58の数と吐出ノズル42の数とは同じである。圧力室58には、一対のヘッド隔壁57,57の間に位置する供給口56を介して、液たまり55から機能液が供給される。ヘッド隔壁57と圧力室58と吐出ノズル42と供給口56との組は、液たまり55に沿って1列に並んでおり、1列に並んだ吐出ノズル42がノズル列43を形成している。図3(a)では図示省略したが、図示した吐出ノズル42を含むノズル列43に対して液たまり55に関して略対称位置に、1列に並んだ吐出ノズル42がもうひとつのノズル列43を形成しており、対応するヘッド隔壁57と圧力室58と供給口56との組が、1列に並んでいる。
振動板52の圧力室58を構成する部分には、それぞれ圧電素子59の一端が固定されている。圧電素子59の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド10全体を支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図3(b)では振動板52の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、即ち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル42から機能液が液滴となって吐出される。機能液が、液状体又は機能液に相当する。当該機能液が流動する、液たまり55、供給口56、及び圧力室58などが、液状体又は機能液の流路に相当する。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図3(b)では振動板52の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、即ち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル42から機能液が液滴となって吐出される。機能液が、液状体又は機能液に相当する。当該機能液が流動する、液たまり55、供給口56、及び圧力室58などが、液状体又は機能液の流路に相当する。
吐出装置制御部6は、圧電素子59への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御することにより、複数の吐出ノズル42のそれぞれに対して、機能液の吐出制御を行う。より詳細には、吐出ノズル42から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴の数、基板上に着弾した液滴同士の距離などを変化させることができる。例えば、ノズル列43に並ぶ複数の吐出ノズル42の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル42を選択的に使用することにより、ノズル列43の方向では、ノズル列43の長さの範囲であって吐出ノズル42のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる。ノズル列43の方向と略直交する方向では、基板と吐出ノズル42とを相対移動させて、当該相対移動方向において、当該吐出ノズル42が対向可能な、基板の任意の位置に吐出ノズル42から吐出される液滴を配置することができる。なお、吐出ノズル42のそれぞれから吐出される液滴の体積は、1pl〜300pl(ピコリットル)の間で可変である。
<液滴吐出ヘッド、伝熱ブロック、及び給気端末の取り付け>
次に、液滴吐出ヘッド10、伝熱ブロック71、及び給気端末81のユニットプレート61への取付構造について、図4を参照して説明する。図4は、液滴吐出ヘッド、伝熱ブロック、及び給気端末のユニットプレートへの取付構造を示す図である。図4(a)は、伝熱ブロックの形状を示す外観斜視図であり、図4(b)は、ユニットプレートに取り付けられた液滴吐出ヘッド及び伝熱ブロックをノズルプレート側からみた平面図であり、図4(c)は、図4(b)にA−Aで示した断面の断面図であり、図4(d)は、ユニットプレートに取り付けられた液滴吐出ヘッド及び給気端末を接続針側からみた平面図である。
次に、液滴吐出ヘッド10、伝熱ブロック71、及び給気端末81のユニットプレート61への取付構造について、図4を参照して説明する。図4は、液滴吐出ヘッド、伝熱ブロック、及び給気端末のユニットプレートへの取付構造を示す図である。図4(a)は、伝熱ブロックの形状を示す外観斜視図であり、図4(b)は、ユニットプレートに取り付けられた液滴吐出ヘッド及び伝熱ブロックをノズルプレート側からみた平面図であり、図4(c)は、図4(b)にA−Aで示した断面の断面図であり、図4(d)は、ユニットプレートに取り付けられた液滴吐出ヘッド及び給気端末を接続針側からみた平面図である。
図4(a)に示すように、伝熱ブロック71は、略直交する接触面71aと固定面71bとを有し、固定面71bには留孔72が形成されている。伝熱ブロック71の材料は、熱を伝え易くするために、熱伝導率が高いことが好ましく、液滴吐出ヘッド10及びユニットプレート61と一緒に移動することが必要であるため、軽いことが好ましい。このため、本実施形態の伝熱ブロック71は、アルミニウムで形成されている。伝熱ブロック71が、伝熱部材に相当する。
図4(b)、(c)、及び(d)に示すように、液滴吐出ヘッド10は、主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33を介して、ユニットプレート61に取り付けられている。主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33は、液滴吐出ヘッド10をユニットプレート61に精度良く位置決めすると共に、ユニットプレート61への着脱を容易にするためのものである。
ユニットプレート61にはヘッド開口61aが形成されており、主ヘッド保持部材32がヘッド開口61aを略覆うように、ユニットプレート61に固定されている。主ヘッド保持部材32は、主ヘッド保持部材32に形成された孔を貫通してユニットプレート61に形成されたねじ孔に螺合した3本の保持部材ねじ38により、ユニットプレート61に固定されている。以降、主ヘッド保持部材32がセットされた側を「裏面側」と表記し、反対側を「表面側」と表記する。
ユニットプレート61にはヘッド開口61aが形成されており、主ヘッド保持部材32がヘッド開口61aを略覆うように、ユニットプレート61に固定されている。主ヘッド保持部材32は、主ヘッド保持部材32に形成された孔を貫通してユニットプレート61に形成されたねじ孔に螺合した3本の保持部材ねじ38により、ユニットプレート61に固定されている。以降、主ヘッド保持部材32がセットされた側を「裏面側」と表記し、反対側を「表面側」と表記する。
主ヘッド保持部材32にはフランジ開口32aが形成されており、副ヘッド保持部材33は、その長辺方向の両端部でフランジ開口32aを跨ぐようにして、主ヘッド保持部材32の裏面側に固定されている。副ヘッド保持部材33は、副ヘッド保持部材33に形成された孔を貫通して主ヘッド保持部材32に形成されたねじ孔に螺合した2本の保持部材ねじ38により、主ヘッド保持部材32に固定されている。
副ヘッド保持部材33は、ステンレスなどで構成された略長方形の平板状に形成されている。副ヘッド保持部材33には、その中央に液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aが挿通する方形のヘッド本体開口33dが形成されている。上記したように、副ヘッド保持部材33は、フランジ開口32aを跨ぐようにして主ヘッド保持部材32の裏面側にセットされている。これに対し液滴吐出ヘッド10は、そのヘッド本体40Aをヘッド本体開口33dに挿通してヘッド本体40Aを副ヘッド保持部材33の裏面側に突出させるようにして、主ヘッド保持部材32の表面側からセットされている。液滴吐出ヘッド10は、副ヘッド保持部材33に形成された孔を貫通してフランジ部44に形成されたねじ孔49に螺合した2本のヘッド止めねじ37により、副ヘッド保持部材33に固定されている。
副ヘッド保持部材33のヘッド本体開口33dの周囲には、上記したねじ孔49に対応する2つの貫通孔、及びヘッド本体開口33dの中心線上において第一調整穴33aと第二調整穴33bとが形成されている。第一調整穴33a及び第二調整穴33bは、位置補正用の調整ピンが係合される部位である。
また、ヘッド本体開口33dの中心線上において、第一調整穴33a及び第二調整穴33bのヘッド本体開口33dの反対側には2つの接着剤孔33cが、ヘッド本体開口33dに関して略対称位置に形成されている。各接着剤孔33cは副ヘッド保持部材33の横断方向に延びる長孔となっている。接着剤孔33cに接着剤を注入して、当該接着剤(図示省略)によって副ヘッド保持部材33を主ヘッド保持部材32に接着固定する。
1個の液滴吐出ヘッド10に対応して、一対の伝熱ブロック71,71が取り付けられている。伝熱ブロック71は、留孔72を貫通するブロック止めねじ73により、固定面71bが副ヘッド保持部材33に密着する状態で、副ヘッド保持部材33に固定されている。
伝熱ブロック71の接触面71aは、液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aのポンプ部48に対向しており、接触面71aとポンプ部48との間には、伝熱シート74が挟持されている。伝熱シート74は、柔軟性がある素材で形成されており、接触面71aとポンプ部48との双方から押圧された状態で、接触面71a及びポンプ部48の側面に密着している。
主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33は、ユニットプレート61にねじ固定されており、位置調整が完了して稼働可能な状態では、主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33は、ユニットプレート61と略一体となっている。略一体となっている主ヘッド保持部材32と、副ヘッド保持部材33と、ユニットプレート61とが、ユニットプレートに相当する。ポンプ部48が、プレート保持部に相当する。
伝熱ブロック71の接触面71aは、液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aのポンプ部48に対向しており、接触面71aとポンプ部48との間には、伝熱シート74が挟持されている。伝熱シート74は、柔軟性がある素材で形成されており、接触面71aとポンプ部48との双方から押圧された状態で、接触面71a及びポンプ部48の側面に密着している。
主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33は、ユニットプレート61にねじ固定されており、位置調整が完了して稼働可能な状態では、主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33は、ユニットプレート61と略一体となっている。略一体となっている主ヘッド保持部材32と、副ヘッド保持部材33と、ユニットプレート61とが、ユニットプレートに相当する。ポンプ部48が、プレート保持部に相当する。
ヘッド本体40Aの温度が、例えば上昇すると、熱がポンプ部48から伝熱シート74及び伝熱ブロック71を介して、副ヘッド保持部材33に伝わり、主ヘッド保持部材32に伝わり、さらにユニットプレート61に伝わる。ヘッド本体40Aに比べて、副ヘッド保持部材33及び主ヘッド保持部材32を含めたユニットプレート61は、体積が大きく熱容量も大きいため、伝わった熱によるユニットプレート61の温度の変動は微小である。従って、液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aの温度の変動を抑制して、ヘッド本体40Aの温度を、ユニットプレート61と略同じ温度に保つことができる。
ユニットプレート61の表側には、液滴吐出ヘッド10に並ぶ位置に給気端末81が配設されている。給気端末81は、気体流通腔が形成された端末本体82と、端末本体82から突出しており、取り付け用の孔が形成された取付板83と、を有している。端末本体82には給気管86が接続されており、図示省略した給気ポンプから送出された気体が、給気管86から端末本体82の気体流通腔に供給される。端末本体82の放出孔面84aには、端末本体82内の気体流通腔から外部に貫通する放出孔84が形成されている。放出孔84の断面積は気体流通腔の断面積より小さくなっており、気体流通腔に供給された気体は、放出孔84から放出される。給気端末81と給気管86と給気ポンプとが、流体供給装置に相当する。給気端末81が、流体供給端末に相当する。
給気端末81は、取付板83の孔を貫通してユニットプレート61に形成されたねじ孔に螺合した2本の端末保持ねじ88により、ユニットプレート61に固定されている。ユニットプレート61に固定された給気端末81は、放出孔面84aが液滴吐出ヘッド10に対向する状態で、端末本体82が、ヘッド開口61aに入り込んでいる。
放出孔84から放出された気体は、液滴吐出ヘッド10の液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32に接触しながらヘッド開口61a内を流れて、ヘッド開口61aから流出する。
放出孔84から放出された気体は、液滴吐出ヘッド10の液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32に接触しながらヘッド開口61a内を流れて、ヘッド開口61aから流出する。
本実施形態の液滴吐出装置1においては、給気端末81には液滴吐出装置1が設置された環境の大気が供給されて放出されている。当該大気の温度は、液滴吐出装置1が稼働するために適切な温度に設定されている。給気端末81から放出された気体が液滴吐出ヘッド10の液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32に接触することで、液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32の温度を、大気の温度と略同一にすることができる。
上述した伝熱ブロック71の固定面71bが副ヘッド保持部材33に略密着している部分は、主ヘッド保持部材32やヘッド開口61aの壁における給気端末81から放出された気体が当たる部分の近傍である。このため、伝熱ブロック71の温度や、伝熱ブロック71に伝熱シート74を介して接触するポンプ部48を含むヘッド本体40Aの温度を、大気の温度と略同一にすることができる。
上述した伝熱ブロック71の固定面71bが副ヘッド保持部材33に略密着している部分は、主ヘッド保持部材32やヘッド開口61aの壁における給気端末81から放出された気体が当たる部分の近傍である。このため、伝熱ブロック71の温度や、伝熱ブロック71に伝熱シート74を介して接触するポンプ部48を含むヘッド本体40Aの温度を、大気の温度と略同一にすることができる。
<ヘッドユニット>
次に、図5を参照してヘッドユニット60の全体構成について説明する。図5は、ヘッドユニットの全体構成を示す模式図である。図5(a)は、ヘッドユニットを、取り付けられた液滴吐出ヘッドのノズルプレート側から見た模式平面図であり、(b)は、ヘッドユニットを、取り付けられた液滴吐出ヘッドの液体導入部側から見た模式平面図である。図5に示したX軸方向及びY軸方向は、図1に示したX軸方向及びY軸方向と一致している。
次に、図5を参照してヘッドユニット60の全体構成について説明する。図5は、ヘッドユニットの全体構成を示す模式図である。図5(a)は、ヘッドユニットを、取り付けられた液滴吐出ヘッドのノズルプレート側から見た模式平面図であり、(b)は、ヘッドユニットを、取り付けられた液滴吐出ヘッドの液体導入部側から見た模式平面図である。図5に示したX軸方向及びY軸方向は、図1に示したX軸方向及びY軸方向と一致している。
図5に示すように、ヘッドユニット60は、ユニットプレート61と、液滴吐出ヘッド10と、伝熱ブロック71と、伝熱シート74と、主ヘッド保持部材32と、副ヘッド保持部材33と、給気端末81と、を備えている。上述したように、液滴吐出ヘッド10は、主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33を介して、ユニットプレート61に取り付けられている。
1基のヘッドユニット60は、4個の液滴吐出ヘッド10を備えている。1基のヘッドユニット60における4個の液滴吐出ヘッド10を、並び順に第一吐出ヘッド10a、第二吐出ヘッド10b、第三吐出ヘッド10c、第四吐出ヘッド10dと表記する。
上述したように、液滴吐出ヘッド10はノズル列43を2列有し、液滴吐出ヘッド10が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、ノズル列43はY軸方向に延在する。2列のノズル列43をそれぞれ構成する吐出ノズル42同士は、Y軸方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとは、それぞれが有する吐出ノズル42同士が、Y軸方向において、相互に1/4ノズルピッチずつ位置がずれる位置関係に固定されている。第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとが有する吐出ノズル42は、Y軸方向において、1/4ノズルピッチ間隔で並んでいる。即ち、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとが有する吐出ノズル42から、X軸方向の同じ位置において吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。吐出ノズル42のノズルピッチが140μmの場合、着弾位置の中心間距離は、設計上では、35μmである。
上述したように、液滴吐出ヘッド10はノズル列43を2列有し、液滴吐出ヘッド10が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、ノズル列43はY軸方向に延在する。2列のノズル列43をそれぞれ構成する吐出ノズル42同士は、Y軸方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとは、それぞれが有する吐出ノズル42同士が、Y軸方向において、相互に1/4ノズルピッチずつ位置がずれる位置関係に固定されている。第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとが有する吐出ノズル42は、Y軸方向において、1/4ノズルピッチ間隔で並んでいる。即ち、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとが有する吐出ノズル42から、X軸方向の同じ位置において吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。吐出ノズル42のノズルピッチが140μmの場合、着弾位置の中心間距離は、設計上では、35μmである。
第三吐出ヘッド10cと第四吐出ヘッド10dとの位置関係も、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとの位置関係と同様である。
4個の液滴吐出ヘッド10は、Y軸方向において、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとが有する吐出ノズル42の中で最も第三吐出ヘッド10c側の吐出ノズル42と、第三吐出ヘッド10cと第四吐出ヘッド10dとが有する吐出ノズル42の中で最も第二吐出ヘッド10b側の吐出ノズル42とは、1/4ノズルピッチの間隔で位置するように、配置されている。即ち、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bと第三吐出ヘッド10cと第四吐出ヘッド10dとが有する吐出ノズル42から、X軸方向の同じ位置において吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に中心間距離が35μmの等間隔に並んで一直線上に着弾する。
4個の液滴吐出ヘッド10は、Y軸方向において、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bとが有する吐出ノズル42の中で最も第三吐出ヘッド10c側の吐出ノズル42と、第三吐出ヘッド10cと第四吐出ヘッド10dとが有する吐出ノズル42の中で最も第二吐出ヘッド10b側の吐出ノズル42とは、1/4ノズルピッチの間隔で位置するように、配置されている。即ち、第一吐出ヘッド10aと第二吐出ヘッド10bと第三吐出ヘッド10cと第四吐出ヘッド10dとが有する吐出ノズル42から、X軸方向の同じ位置において吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に中心間距離が35μmの等間隔に並んで一直線上に着弾する。
ユニットプレート61には、一対の基準ピン66a,66b固定されており、4個の液滴吐出ヘッド10は、それぞれ基準ピン66a及び基準ピン66bに形成された基準マーク孔を基準として、適切な位置に位置決めして固定されている。
ユニットプレート61には、また、第一位置規制孔63aと、第二位置規制孔63bと、4個所のユニット固定孔64とが形成されている。第一位置規制孔63a及び第二位置規制孔63bは、ヘッドユニット60をキャリッジ枠92のキャリッジ体92A(図6参照)に取り付ける際の位置決め用として用いられる。4個所のユニット固定孔64は、ヘッドユニット60をキャリッジ体92Aに固定するねじが貫通する孔である。
<ヘッドキャリッジ>
次に、ヘッドキャリッジ90の全体構成について、図6を参照して説明する。図6は、ヘッドキャリッジの側面図である。図6は、主要な構成要素を図示するために構成要素の一部を省略している。図6に示したように、2個のキャリッジ体92Aと、キャリッジ支持体92Bと、で略直方体形状のキャリッジ枠92を構成している。キャリッジ枠92は、キャリッジ支持体92Bの両端に2個のキャリッジ体92Aが吊着されて、キャリッジ支持体92Bの反対側(図6の下側)が開放した略コの字形状をしている。
次に、ヘッドキャリッジ90の全体構成について、図6を参照して説明する。図6は、ヘッドキャリッジの側面図である。図6は、主要な構成要素を図示するために構成要素の一部を省略している。図6に示したように、2個のキャリッジ体92Aと、キャリッジ支持体92Bと、で略直方体形状のキャリッジ枠92を構成している。キャリッジ枠92は、キャリッジ支持体92Bの両端に2個のキャリッジ体92Aが吊着されて、キャリッジ支持体92Bの反対側(図6の下側)が開放した略コの字形状をしている。
キャリッジ枠92の略コの字形状の開放した側には、図5を参照して説明したヘッドユニット60が、ヘッドユニット60のユニットプレート61が2個所のキャリッジ体92Aに差し渡されるようにして、固定ネジ(図示省略)で固定されている。上述したように、1基のヘッドユニット60は、4個の液滴吐出ヘッド10を備えているが、全て表示すると煩雑になるため、図6では一部のみ示してある。
キャリッジ支持体92Bには、基板支持枠(図示省略)が固定されており、基板支持枠には、インタフェース基板と駆動回路基板とが隙間を隔てて重なるように固定されている。インタフェース基板には、4基のコネクタが固定されている。一端がヘッド用電装ユニットに接続されたケーブルの他端に接続されたコネクタ96がインタフェース基板のコネクタと結合されており、ヘッド用電装ユニットからインタフェース基板に液滴吐出ヘッド10を駆動するための電気信号が供給される。当該電気信号は、接続手段を介して駆動回路基板に伝達される。伝達された電気信号に従って、駆動回路基板上に構成されている駆動回路が液滴吐出ヘッド10を駆動する駆動信号を生成する。生成された駆動信号は、一端が液滴吐出ヘッド10の一対のヘッドコネクタ47A,47Aにそれぞれ結合されたFFCケーブル98を介して液滴吐出ヘッド10に印加されて、液滴吐出ヘッド10を駆動させる。なお、FFCケーブル98は、1個の液滴吐出ヘッド10に2本接続されているが、全て表示すると煩雑になるため、図6では一部のみ示してある。
ユニットプレート61には、それぞれ4個の調圧バルブ97が、ユニットプレート61に立設したバルブ支持板97aを介して固定されている。それぞれの調圧バルブ97には、機能液供給部4の給液チューブ24が接続されており、機能液供給部4から調圧バルブ97に、給液チューブ24を介して機能液が送られる。それぞれの調圧バルブ97には、また、配管接続部材67を介して液滴吐出ヘッド10の接続針46に接続する配液管94が接続されている。4個の調圧バルブ97のそれぞれは、ヘッドユニット60の4個の液滴吐出ヘッド10のそれぞれと配液管94で接続されている。配液管94の液滴吐出ヘッド10に接続される側は二股に分岐しており、一つの液滴吐出ヘッド10に形成された2連の接続針46,46にそれぞれ接続されている。調圧バルブ97は、給液チューブ24から流入する機能液を、適切な圧力で、配液管94を介して液滴吐出ヘッド10に供給する。なお、配液管94は、4個の調圧バルブ97のそれぞれと、それぞれの液滴吐出ヘッド10とに接続されているが、4個の配液管94や4個の調圧バルブ97を全て表示すると煩雑になるため、図6では一部のみ示してある。
ユニットプレート61に固定された給気端末81の端末本体82には給気管86が接続されており、図示省略した給気ポンプから送出された気体が、給気管86から端末本体82の気体流通腔に供給される。給気管86は、4個の液滴吐出ヘッド10のそれぞれごとに設けられた4個の給気端末81のそれぞれに接続しているが、4個の給気管86及び4個の給気端末81を全て表示すると煩雑になるため、図6では一部のみ示してある。
これらの各構成部材を囲うように、角筒状のキャリッジカバー91が設けられており、図示省略した止めねじで、キャリッジ体92Aに固定されている。キャリッジカバー91の一端(図6では下端)は、ユニットプレート61の外周に略密着しており、キャリッジカバー91とユニットプレート61とで、升状の形状を形成している。ユニットプレート61の表面側の雰囲気と裏面側の雰囲気とは、キャリッジカバー91と、ユニットプレート61及び液滴吐出ヘッド10などと、によって略隔絶されている。給気端末81から放出された気体は、ユニットプレート61の表面側を流動して、キャリッジカバー91の開口から流出する。キャリッジカバー91の開口は、ユニットプレート61の裏面側とは離れているため、給気端末81から放出された気体が流動することによって、ユニットプレート61の裏面側の大気の流動に影響を与えることは殆どない。従って、ユニットプレート61の裏面側に突出した液滴吐出ヘッド10の吐出ノズル42から吐出された液滴の飛行が、給気端末81から放出された気体が流動することによって影響を受ける可能性は殆どない。キャリッジカバー91が、流動抑制部材に相当する。
<配線基板の構成>
次に、液滴吐出装置1を用いて金属配線を形成する配線基板の構成について、図7を参照して説明する。図7は配線基板を示す概略平面図である。図7に示すように、配線基板100は、半導体装置(IC)を平面実装する回路基板であり、ICの入出力電極(バンプ)に対応して配置された導電性材料からなる配線としての入力配線101及び出力配線103と、絶縁膜107とにより構成されている。絶縁膜107は、二点鎖線で示した外形106の内側であって、二点鎖線で示した実装領域105以外の部分に形成されており、入力端子部102及び出力端子部104を避けると共に、実装領域105の内側に入力配線101と出力配線103のそれぞれの一部が露出するように複数の入力配線101及び出力配線103を覆っている。配線基板100は、マザー基板100A上に、複数の配線基板100がマトリクス状に形成される。当該マザー基板100Aを分割することによって、個別の配線基板100がり取り出される。マザー基板100Aは、絶縁基板としてリジットなガラス基板、セラミック基板、ガラスエポキシ樹脂基板の他、フレキシブルな樹脂基板を用いることができる。分割方法としては、スクライブ、ダイシング、レーザーカット、プレスなどがマザー基板100Aの材料に応じて選択される。
次に、液滴吐出装置1を用いて金属配線を形成する配線基板の構成について、図7を参照して説明する。図7は配線基板を示す概略平面図である。図7に示すように、配線基板100は、半導体装置(IC)を平面実装する回路基板であり、ICの入出力電極(バンプ)に対応して配置された導電性材料からなる配線としての入力配線101及び出力配線103と、絶縁膜107とにより構成されている。絶縁膜107は、二点鎖線で示した外形106の内側であって、二点鎖線で示した実装領域105以外の部分に形成されており、入力端子部102及び出力端子部104を避けると共に、実装領域105の内側に入力配線101と出力配線103のそれぞれの一部が露出するように複数の入力配線101及び出力配線103を覆っている。配線基板100は、マザー基板100A上に、複数の配線基板100がマトリクス状に形成される。当該マザー基板100Aを分割することによって、個別の配線基板100がり取り出される。マザー基板100Aは、絶縁基板としてリジットなガラス基板、セラミック基板、ガラスエポキシ樹脂基板の他、フレキシブルな樹脂基板を用いることができる。分割方法としては、スクライブ、ダイシング、レーザーカット、プレスなどがマザー基板100Aの材料に応じて選択される。
本実施形態では、上述した液滴吐出装置1を用いた液滴吐出法により、導電性材料からなる入力配線101及び出力配線103や絶縁性材料からなる絶縁膜107を形成する。液滴吐出法を用いることで、各材料の無駄を省いて配線や絶縁膜を形成することができる。また、フォトリソグラフィ法に比べてパターン形成するための露光用マスクや現像、エッチングなどの工程を必要としないので、マザー基板100Aのサイズによらず工程を簡略化することができる。
液滴吐出装置1から吐出する機能液に含まれる導電性材料としては、例えば金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上1.0μm以下であることが好ましい。1.0μmより大きいと液滴吐出ヘッド10の吐出ノズル42(図2参照)に目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
上記導電性微粒子の分散液の表面張力は0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。液滴吐出法により機能液を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、機能液のノズル形成面41aに対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えると吐出ノズル42の先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、上記分散液には、マザー基板100Aとの接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、機能液のマザー基板100Aへの濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトンなどの有機化合物を含んでもよい。
上記分散液の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。液滴吐出法を用いて機能液を液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合には吐出ノズル42周辺部が機能液の流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、吐出ノズル42のノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となる。
配線の形状を正確に形成するためには、マザー基板100A上に着弾した機能液は、大きく濡れ広がらないことが好ましい。大きく濡れ広がらないようにするためには、着弾した機能液の分散媒を早く蒸発させることが好ましい。分散媒を早く蒸発させることによって、機能液が濡れ広がることを抑制するために、配線基板100のような配線基板を形成するのに用いる液滴吐出装置1においては、マザー基板100Aを載置するワーク載置台23にヒーターを組み込んでいる。
液滴吐出装置1からマザー基板100Aに向けて機能液を吐出するのに先だって、ヒーターを用いて、ワーク載置台23の温度を例えば60℃に加熱する。加熱されたワーク載置台23に載置されたマザー基板100Aも加熱されることで、マザー基板100Aに着弾した機能液の分散媒の蒸発が促進される。
液滴吐出装置1からマザー基板100Aに向けて機能液を吐出するのに先だって、ヒーターを用いて、ワーク載置台23の温度を例えば60℃に加熱する。加熱されたワーク載置台23に載置されたマザー基板100Aも加熱されることで、マザー基板100Aに着弾した機能液の分散媒の蒸発が促進される。
なお、上述したように、液滴吐出ヘッド10から吐出する液状体は適切な粘度であることが必要である。液状体の粘度は、温度にも依存して変動する。従って、液状体の温度は適切な粘度を保てる温度を維持することが必要である。液状体がその中を流動する液滴吐出ヘッド10の温度も、適切な粘度を保てる温度を維持することが必要である。
加熱されたマザー基板100Aに対向して機能液を吐出する際には、マザー基板100Aに近接して対向する液滴吐出ヘッド10のノズルプレート41も加熱される。しかし、上述したように、ノズルプレート41が連接するポンプ部48には、伝熱シート74を介して伝熱ブロック71が接触している。上述したように、ヘッド本体40Aの温度が、上昇すると、熱がポンプ部48から伝熱シート74及び伝熱ブロック71を介して、副ヘッド保持部材33から主ヘッド保持部材32に伝わり、ユニットプレート61に伝わる。ヘッド本体40Aに比べて、副ヘッド保持部材33及び主ヘッド保持部材32を含めたユニットプレート61は、体積が大きく熱容量も大きいため、伝わった熱によるユニットプレート61の温度の変動は微小である。従って、液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aの温度の上昇を抑制して、ヘッド本体40Aを構成するポンプ部48の温度やポンプ部48に連接するノズルプレート41を、ユニットプレート61と略同じ温度に保つことができる。
以下、実施形態の効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)主ヘッド保持部材32及びユニットプレート61と略一体となっている副ヘッド保持部材33に固定された伝熱ブロック71が、液滴吐出ヘッド10と熱伝導可能に接触している。これにより、液滴吐出ヘッド10と、主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33と実質的に一体のユニットプレート61と、の間で熱が伝導しやすくすることができる。
(1)主ヘッド保持部材32及びユニットプレート61と略一体となっている副ヘッド保持部材33に固定された伝熱ブロック71が、液滴吐出ヘッド10と熱伝導可能に接触している。これにより、液滴吐出ヘッド10と、主ヘッド保持部材32及び副ヘッド保持部材33と実質的に一体のユニットプレート61と、の間で熱が伝導しやすくすることができる。
(2)伝熱ブロック71の接触面71aは、液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aのポンプ部48に対向しており、接触面71aとポンプ部48との間には、伝熱シート74が挟持されている。伝熱シート74は、柔軟性がある素材で形成されており、接触面71aとポンプ部48との双方から押圧された状態で、接触面71a及びポンプ部48の側面に密着している。これにより、伝熱ブロック71の接触面71aと液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aのポンプ部48との間で熱が伝導しやすくすることができる。
(3)ヘッド本体40Aを構成するポンプ部48が、伝熱シート74及び伝熱ブロック71を介して副ヘッド保持部材33と接触していることで、ポンプ部48の熱を副ヘッド保持部材33に伝導しやすくすることができる。ポンプ部48に連接するノズルプレート41は液滴吐出ヘッドの中で最も吐出対象物に近接するため、吐出対象物の温度の影響を受けやすい。ノズルプレート41を支持するポンプ部48も影響を受けやすいが、熱を副ヘッド保持部材33に伝導しやすくすることで、影響を緩和することができる。ノズルプレート41から、ポンプ部48に形成された流路内を流動又は流路内に滞留する機能液に熱が伝えられることで、機能液の特性が変化することも抑制することができる。
(4)給気端末81の放出孔84から放出された気体は、液滴吐出ヘッド10の液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32に接触しながらヘッド開口61a内を流れて、ヘッド開口61aから流出する。給気端末81には液滴吐出装置1が設置された環境の大気が供給されて放出されており、給気端末81から放出された気体が液滴吐出ヘッド10の液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32に接触することで、液体導入部45やヘッド開口61aの壁や主ヘッド保持部材32の温度を、大気の温度と略同一にすることができる。
(5)給気端末81には液滴吐出装置1が設置された環境の大気が供給されて放出されている。このため、温度調節用の流体としての気体を改めて準備することが不要である。また、温度調節用の流体が雰囲気に混入しても、元々同じ物が混入するだけであって、液滴吐出装置1などに何らかの影響を与える可能性は極めて小さい。従って、温度調節用の流体について、温度調節に用いた後の排気などの処理は不要である。
(6)ヘッドキャリッジ90の各構成部材を囲うように、角筒状のキャリッジカバー91が設けられている。このキャリッジカバー91によって、ユニットプレート61の表側の大気と裏側の大気とが混じりあうことを抑制することができる。これにより、ユニットプレート61の表側に給気端末81から放出された気体が、ユニットプレート61の裏側で、吐出ノズル42から吐出された機能液の飛行状態に影響を与えることで機能液の着弾位置精度に影響を与えることを抑制することができる。
また、ユニットプレート61の裏側で、吐出ノズル42から吐出された機能液の一部が浮遊状態となったものが、ユニットプレート61の表側の回路基板や液滴吐出ヘッド10の部分に付着することで、影響を与えることを抑制することができる。回路基板に金属配線を形成するための導電性材料を含む機能液が付着すると、回路の短絡のような重大な影響を与える可能性がある。
また、ユニットプレート61の裏側で、吐出ノズル42から吐出された機能液の一部が浮遊状態となったものが、ユニットプレート61の表側の回路基板や液滴吐出ヘッド10の部分に付着することで、影響を与えることを抑制することができる。回路基板に金属配線を形成するための導電性材料を含む機能液が付着すると、回路の短絡のような重大な影響を与える可能性がある。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、伝熱ブロック71の接触面71aと液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aのポンプ部48との間に伝熱シート74が挟持されていたが、伝熱シートを用いることは必須ではない。伝熱ブロックと液滴吐出ヘッドとの間で良好な熱伝導が行えれば直接接触させるなど、接触のさせ方は他の方法であってもよい。
(変形例2)前記実施形態においては、伝熱ブロック71は主ヘッド保持部材32及びユニットプレート61と略一体となっている副ヘッド保持部材33に固定されていたが、伝熱ブロックがユニットプレート側に固定されることは必須ではない。伝熱ブロックが、液滴吐出装置に固定される構成や、伝熱ブロックが液滴吐出装置と一体の構成であってもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、伝熱ブロック71の接触面71aと液滴吐出ヘッド10のヘッド本体40Aのポンプ部48とが、伝熱シート74を挟持して接触しており、伝熱ブロック71の固定面71bと副ヘッド保持部材33とは直接接触していたが、伝熱シート74を介して接触させるのは伝熱ブロックと液滴吐出ヘッドとに限らない。伝熱ブロックとユニットプレート側とを伝熱シートを介して接触させる構成であってもよい。この構成における伝熱シートが、第二の伝熱シートに相当する。
(変形例4)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド10に対して、一対の伝熱ブロック71,71が、両側から液滴吐出ヘッド10を挟むように取り付けられていたが、伝熱ブロックは、液滴吐出ヘッドの全周を囲んで接触する構成であってもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、1台の液滴吐出ヘッド10に対して1個の給気端末81が設けられていたが、液滴吐出ヘッドに対して個別に給気端末を配置することは必須ではない。液滴吐出ヘッドや、ユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分に充分に気体を供給できればどのような構成であってもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、端末本体82は、放出孔面84aが液滴吐出ヘッド10に対向し、放出孔84から放出される大気が液滴吐出ヘッド10に吹き付けられていたが、給気端末から放出される気体が液滴吐出ヘッドに向けて放出されることは必須ではない。ユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分に向けて放出するような構成であってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、給気端末81には液滴吐出装置1の周囲の大気を供給していたが、温度調節用の気体が液滴吐出装置の周囲の大気であることは必須ではない。例えば熱容量の大きい気体など、別の気体を供給してもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、給気端末81には液滴吐出装置1の周囲の大気をそのまま供給していたが、温度調整機を設けて、供給する気体の温度を調節してもよい。温度調節をすることで、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の温度をより適切に調整することができる。例えば、液滴吐出ヘッドが発熱する場合には、供給する気体の温度を、周囲の大気温より低い温度に調整して、液滴吐出ヘッドが稼働するのに適した、例えば大気温と略同じ温度に保たれるようにする。あるいは、稼働開始直後には、供給する気体の温度を、液滴吐出ヘッドが稼働するのに適した温度より高い温度に調整して、液滴吐出ヘッドの温度を、液滴吐出ヘッドが稼働するのに適した、例えば液滴吐出装置の設置環境の設定温度に早く上昇させるようにする。
また、液滴吐出装置の設置環境の温度は、必ずしも全体が均一に、適切な温度に保たれているとは限らないため、温度調整機によって、供給する気体の温度を、液滴吐出装置の設置環境の設定温度に調整してもよい。温度調整機が、温度調節部に相当する。
また、液滴吐出装置の設置環境の温度は、必ずしも全体が均一に、適切な温度に保たれているとは限らないため、温度調整機によって、供給する気体の温度を、液滴吐出装置の設置環境の設定温度に調整してもよい。温度調整機が、温度調節部に相当する。
(変形例9)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の実際の温度に関わらず、所定の温度の気体を供給していたが、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の実際の温度を測定する温度測定装置を設けてもよい。温度測定装置の測定結果によって、供給する気体の温度を調整することによって、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の温度をより適切に調整することができる。温度測定装置が、温度測定部に相当する。
(変形例10)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の実際の温度に関わらず、一定量の気体を供給していたが、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の実際の温度に対応して、気体の供給量を変動させてもよい。
詳細には、実際の温度を測定する温度測定装置と気体の供給量を調整する流量調整装置を設けて、温度測定装置の測定結果に基づいて供給する気体の流量を調整することによって、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の温度をより適切に調整することができる。流量調整装置が、流量調整部に相当する。
詳細には、実際の温度を測定する温度測定装置と気体の供給量を調整する流量調整装置を設けて、温度測定装置の測定結果に基づいて供給する気体の流量を調整することによって、液滴吐出ヘッドやユニットプレートの伝熱ブロックが当接する面の反対側の部分の温度をより適切に調整することができる。流量調整装置が、流量調整部に相当する。
1…液滴吐出装置、2…ヘッド機構部、6…吐出装置制御部、10…液滴吐出ヘッド、23…ワーク載置台、32…主ヘッド保持部材、33…副ヘッド保持部材、40A…ヘッド本体、41…ノズルプレート、42…吐出ノズル、43…ノズル列、52…振動板、56…供給口、57…ヘッド隔壁、58…圧力室、59…圧電素子、60…ヘッドユニット、61…ユニットプレート、71…伝熱ブロック、71a…接触面、71b…固定面、74…伝熱シート、81…給気端末、84…放出孔、90…ヘッドキャリッジ、91…キャリッジカバー、97…調圧バルブ、98…FFCケーブル、100…配線基板、100A…マザー基板、101…入力配線、102…入力端子部、103…出力配線、104…出力端子部。
Claims (21)
- 液状体を吐出する1以上の吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドが固定されるユニットプレートと、
前記吐出ヘッドと前記ユニットプレートとに接触している1以上の伝熱部材と、を備えることを特徴とする液滴吐出装置。 - 伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記吐出ヘッドとは、前記伝熱シートを介して間接的に接触していることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 第二の伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記ユニットプレートとは、前記第二の伝熱シートを介して間接的に接触していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
- 前記吐出ヘッドは、前記液状体を吐出する吐出ノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートを支持すると共に、内部に前記吐出ノズルに連通する前記液状体の流路が形成されているプレート保持部とを有し、
前記伝熱部材は前記プレート保持部に接触していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。 - 前記吐出ヘッドは、前記ノズルプレートが前記ユニットプレートから、前記液状体を吐出する方向に突出した状態で、前記ユニットプレートに取り付けられており、
前記ユニットプレートにおける前記ノズルプレートが突出した側とは反対側に流体を供給する流体供給装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。 - 前記流体供給装置は、前記流体を放出する放出孔を有する流体供給端末を備え、当該流体供給端末は、前記吐出ヘッドごとに設けられていることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
- 前記放出孔は、当該放出孔から放出された前記流体が、前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面、及び前記吐出ヘッドの少なくとも一方に接触する位置に設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の液滴吐出装置。
- 前記流体は、前記液滴吐出装置が設置された環境の大気であることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
- 前記流体供給装置は、前記流体の温度を調節する温度調節部をさらに備えることを特徴とする、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
- 前記温度調節部は、前記流体の温度を、前記液滴吐出装置が設置された環境の大気の温度と略同等の温度に調節することを特徴とする、請求項9に記載の液滴吐出装置。
- 前記温度調節部は、前記流体の温度を、当該流体を供給することで、前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面又は前記吐出ヘッドの温度が、前記液滴吐出装置が設置された環境の大気の温度と略同等の温度となるような温度に調節することを特徴とする、請求項9に記載の液滴吐出装置。
- 前記流体供給装置は、前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面、及び前記吐出ヘッドの少なくとも一方の温度を測定する温度測定部をさらに備え、前記温度調節部は、測定された前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面又は前記吐出ヘッドの温度に基づいて、前記放出孔から放出される前記流体の温度を調節することを特徴とする、請求項9に記載の液滴吐出装置。
- 前記流体供給装置は、前記放出孔から放出される前記流体の流量を調節する流量調整部をさらに備え、当該流量調整部は、測定された前記ユニットプレートにおける前記伝熱部材が接触する面の反対側の面又は前記吐出ヘッドの温度に基づいて、前記放出孔から放出される前記流体の流量を調節することを特徴とする、請求項12に記載の液滴吐出装置。
- 前記吐出ヘッド及び前記流体供給端末の周囲を囲む位置に、大気の流動を抑制する流動抑制部材を設けたことを特徴とする、請求項5乃至13のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
- 金属材料を含む機能液を吐出する1以上の吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドが固定されるユニットプレートと、
前記吐出ヘッドと前記ユニットプレートとに接触している伝熱部材と、を備えることを特徴とする金属配線の製造装置。 - 伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記吐出ヘッドとは、前記伝熱シートを介して間接的に接触していることを特徴とする請求項15に記載の金属配線の製造装置。
- 第二の伝熱シートをさらに備え、前記伝熱部材と前記ユニットプレートとは、前記第二の伝熱シートを介して間接的に接触していることを特徴とする、請求項15又は16に記載の金属配線の製造装置。
- 前記吐出ヘッドは、前記機能液を吐出する吐出ノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートを支持すると共に、内部に前記吐出ノズルに連通する前記機能液の流路が形成されているプレート保持部とを有し、
前記伝熱部材は前記プレート保持部に接触していることを特徴とする、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の金属配線の製造装置。 - 前記吐出ヘッドは、前記ノズルプレートが前記ユニットプレートから、前記機能液を吐出する方向に突出した状態で、前記ユニットプレートに取り付けられており、
前記ユニットプレートにおける前記ノズルプレートが突出した側とは反対側に流体を供給する流体供給装置をさらに備えることを特徴とする、請求項15乃至18のいずれか一項に記載の金属配線の製造装置。 - 前記吐出ヘッド、及び前記吐出ヘッドの周辺に向けて前記流体を放出可能な位置に配設された前記流体供給装置の流体供給端末の周囲を囲む位置に配設された、大気の流動を抑制する流動抑制部材をさらに備えることを特徴とする、請求項19に記載の金属配線の製造装置。
- 吐出された前記機能液が着弾する基材を載置するための載置台と、
当該載置台の温度を調整する台温度調整装置と、をさらに備えることを特徴とする、請求項15乃至20のいずれか一項に記載の金属配線の製造装置。
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