JP2009156305A - 複数クラッチ式変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで、かつ変速比の設定の自由度を高めることのできる複数クラッチ式変速機を提供する。
【解決手段】クラッチC1,C2の出力側に連結されて動力源1の出力トルクが入力される入力軸3,4と、その出力トルクを出力部材12に出力する出力軸5,6と、入力軸3,4と出力軸5,6との間に配置された伝動機構を選択的に動力伝達状態に設定する変速用切換機構S1〜S4とを備え、クラッチC1,C2および変速用切換機構S1〜S4の係合・解放状態を制御して複数の変速段を設定する複数クラッチ式変速機において、入力軸3を介して伝達された出力トルクを、出力部材12に直接出力する出力軸状態と他の入力軸4を介して他の出力軸5へ伝達する副軸状態とを設定可能な副軸兼用出力軸6と、副軸兼用出力軸6の状態を出力軸状態と副軸状態とに選択的に切り換える軸状態切換機構S4とを備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、動力を入力するための複数のクラッチ手段を備えているいわゆる複数クラッチ式変速機に関するものである。
この種の変速機の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されている変速機は、いわゆるツインクラッチ式の有段変速機であり、第1クラッチを介してエンジンに連結される第1入力軸と、第2クラッチを介してエンジンに連結される第2入力軸と、出力軸と、第1入力軸にギヤ対を介して連結されている副軸と、第1入力軸と副軸との間に設けられるとともに噛み合いクラッチ機構によって選択的に連結状態とする複数のギヤ対と、第2入力軸と出力軸との間に設けられるとともに噛み合いクラッチ機構によって選択的に連結状態とされる複数のギヤ対とを有している。そして、この変速機は、いずれかの入力軸から所定のギヤ対を介して出力軸にトルクを伝達する変速段と、いずれかの入力軸から所定のギヤ対および副軸を介して出力軸にトルクを伝達する変速段とを設定するように構成され、その結果、後進段を含めて7段以上の変速段を設定できるように構成されている。
また、特許文献2には、第1クラッチおよび第2クラッチを介してトルクがそれぞれ入力される同心配置された第1入力軸および第2入力軸と、それら第1入力軸および第2入力軸に平行に配置されるとともに、複数のギヤ対を介してそれら第1入力軸および第2入力軸に連結される第1出力軸および第2出力軸と、第1出力軸または第2出力軸から動力が伝達される終減速機とを備え、複数のギヤ対のうちトルクを伝達させるギヤ対を択一的に選択することにより変速比を切り換える形式の車両用平行軸式多段変速装置であって、第1出力軸および第2出力軸から終減速機へトルクを伝達させるために、相互に異なる径の第1ファイナルドライブギヤおよび第2ファイナルドライブギヤが、第1出力軸および第2出力軸にそれぞれ設けられた構成のいわゆるツインクラッチ式変速機が記載されている。
なお、特許文献3には、それぞれクラッチを介して原動機と連結された2本の入力軸と、1本の出力軸と、それら2本の入力軸と出力軸との間に設けられるとともにギヤ切換装置により選択的に連結状態にされる6組のギヤ対と、2本の入力軸に選択的に切り換え可能に連結された補助モータとを備え、補助モータによりギヤ対の連結状態を切り換える際の同期を行うとともに、その補助モータをブレーキアシストおよびスタータとして機能させることが可能なように構成されたいわゆるツインクラッチ式変速機が記載されている。
特開2003−120764号公報 特開2003−301895号公報 独国特許出願公開第19950679号明細書
上記の特許文献2に記載されている変速機のような2本の出力軸が設けられた構成に対して、特許文献1に記載されている変速機のように、入力軸および出力軸とは異なる副軸を設け、入力軸から所定のギヤ対を介して直接的に出力軸にトルクを伝達する変速段と、入力軸から所定のギヤ対および副軸を介して間接的に出力軸にトルクを伝達する変速段とを設定する構成とすることにより、変速段を多段化することができるとともに、変速機の小型化を図ることができる。
しかしながら、上記の特許文献1に記載されている変速機のように、出力軸を1本しか備えていない構成では、入力軸と出力軸との間の軸間距離が1つの値に固定されるため、各ギヤ対のギヤ比、すなわち変速比の設定の自由度が制限されてしまう場合があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、コンパクトで、かつ変速比の設定の自由度を高めることのできる複数クラッチ式変速機を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源の出力トルクを伝達する伝動軸に連結された複数のクラッチと、これら複数のクラッチの出力側にそれぞれ連結されて前記出力トルクが入力される複数の入力軸と、前記入力軸から伝達された前記出力トルクを出力部材に出力する複数の出力軸と、前記入力軸と出力軸との間に配置された複数の伝動機構を選択的に動力伝達状態に設定する変速用切換機構とを備え、前記複数のクラッチおよび前記変速用切換機構を制御することにより複数の変速段を設定する複数クラッチ式変速機において、少なくともいずれか1つの前記出力軸は、いずれかの前記入力軸を介して伝達された前記出力トルクを前記出力部材に直接出力する出力軸状態と、いずれかの前記入力軸を介して伝達された前記出力トルクを他の前記入力軸を介して他の前記出力軸へ伝達する副軸状態とを設定可能な副軸兼用出力軸として構成され、前記副軸兼用出力軸の状態を出力軸状態と副軸状態とに選択的に切り換える軸状態切換機構を備えていることを特徴とする変速機である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記複数の伝動機構が、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定される際に前記出力トルクを前記副軸兼用出力軸に伝達する副軸入力歯車対を含むギヤ比がそれぞれ異なる複数の歯車対を含み、前記副軸兼用出力軸が、前記変速用切換機構もしくは前記軸状態切換機構により前記歯車対が選択的に動力伝達可能に連結される中心軸と、前記出力部材に動力伝達可能に連結されるとともに前記中心軸に遊転可能に支持され、かつ前記軸状態切換機構により前記中心軸に選択的に動力伝達可能に連結される遊転歯車とから構成されている変速機である。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記軸状態切換機構が、前記副軸入力歯車対と前記中心軸とを連結することにより前記副軸兼用出力軸を前記副軸状態に設定し、前記遊転歯車と前記中心軸とを連結することにより前記副軸兼用出力軸を前記出力軸状態に設定する機構を含む変速機である。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、前記複数のクラッチが、第1クラッチと第2クラッチとを含み、前記複数の入力軸が、第1入力軸と第2入力軸とを含み、前記第1入力軸が、前記第1クラッチの出力側に連結されるとともに、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定される際に前記副軸兼用出力軸へ前記出力トルクを伝達し、前記第2入力軸が、前記第2クラッチの出力側に連結されかつ前記第1入力軸と同軸に配置されるとともに、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定された際に前記副軸兼用出力軸から前記出力トルクが伝達され、前記複数の出力軸が、前記各入力軸と平行に配置された第1出力軸と、前記各入力軸および前記第1出力軸と平行に配置されるとともに、前記副軸兼用出力軸として構成された第2出力軸とを含み、前記複数の伝動機構が、第1速形成用駆動歯車と第1速形成用従動歯車とからなり、前記副軸入力歯車対として機能する第1速歯車対と、第2速形成用駆動歯車と第2速形成用従動歯車とからなる第2速歯車対と、第3速形成用駆動歯車と第3速形成用従動歯車とからなる第3速歯車対と、第4速形成用駆動歯車と第4速形成用従動歯車とからなる第4速歯車対と、第5速形成用駆動歯車と第5速形成用従動歯車とからなる第5速歯車対と、第6速形成用駆動歯車と第6速形成用従動歯車とからなる第6速歯車対と、後進段形成用駆動歯車と後進段形成用従動歯車とアイドル歯車とからなる後進段歯車対とを含み、前記変速用切換機構が、前記第2速形成用従動歯車および前記第6速形成用従動歯車を前記第1出力軸に選択的に動力伝達可能に連結する第1変速用切換機構と、前記第3速形成用従動歯車および前記第5速形成用従動歯車を前記第1出力軸に選択的に動力伝達可能に連結する第2変速用切換機構と、前記後進段形成用従動歯車および前記第4速形成用従動歯車を前記中心軸に選択的に動力伝達可能に連結する第3変速用切換機構とを含み、前記軸状態切換機構が、前記第1速形成用従動歯車および前記遊転歯車を前記中心軸に選択的に動力伝達可能に連結する機構を含み、前記第1出力軸上に、前記第2速形成用従動歯車と、前記第6速形成用従動歯車と、前記第3速形成用従動歯車と、前記第5速形成用従動歯車とが遊転可能に支持されるとともに、前記第2速形成用従動歯車と前記第6速形成用従動歯車との間に前記第1変速用切換機構が配置され、前記第3速形成用従動歯車と前記第5速形成用従動歯車との間に前記第2変速用切換機構が配置され、前記第2出力軸上に、前記後進段形成用従動歯車と、前記第4速形成用従動歯車と、前記第1速形成用従動歯車と、前記遊転歯車とが遊転可能に支持されるとともに、前記後進段形成用従動歯車と前記第4速形成用従動歯車との間に前記第3変速用切換機構が配置され、前記第1速形成用従動歯車と前記遊転歯車との間に前記軸状態切換機構が配置され、前記前記第2速形成用駆動歯車と後進段形成用駆動歯車とが共用され、第6速形成用駆動歯車と前記第4速形成用駆動歯車とが共用され、前記第3速形成用駆動歯車と第1速形成用駆動歯車とが共用されている変速機である。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記複数の変速段のうち前進の最低速段である第1速は、前記出力トルクが、前記第1入力軸から前記副軸入力歯車対を介して前記第1出力軸に伝達され、その第1出力軸から前記第4速歯車対を介して前記第2入力軸に伝達され、その第2入力軸から前記第2速歯車対を介して前記第2出力軸に伝達されることにより設定される変速段であり、第2速は、前記出力トルクが、前記第2入力軸から前記第2速歯車対を介して前記第2出力軸に伝達されることにより設定される変速段であり、第4速は、前記出力トルクが、前記第2入力軸から前記第4速歯車対を介して前記第1出力軸に伝達されることにより設定される変速段であって、前記副軸入力歯車対のギヤ比は、前記第1速の変速比と前記第2速の変速比との比と、前記第4速の変速比とを掛けた値となるように構成されている変速機である。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記複数の変速段のうち前進の最高速段を設定する場合に、前記副軸兼用出力軸へは前記出力トルクが伝達されない変速機である。
また、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかの発明において、前記複数の変速段のうち所定の前進の変速段からその前後の変速段へ変速する場合に、前記動力源と前記複数の入力軸との間で動力伝達が遮断されない変速機である。
また、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかの発明において、前記複数の出力軸のうち前記副軸兼用出力軸以外の出力軸に、発電機としての機能を備えた電動機が常時動力伝達可能に連結されている変速機である。
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記電動機およびその電動機が連結された前記出力軸が、前記出力部材の駆動軸よりも上方に配置されている変速機である。
また、請求項10の発明は、請求項1ないし7のいずれかの発明において、前記出力軸と前記入力軸との間に配置された前記伝動機構に、発電機としての機能を備えた電動機が動力伝達可能に連結されている変速機である。
また、請求項11の発明は、請求項10の発明において、前記電動機が、前記複数の変速段が設定される全ての場合に、前記伝動機構に動力伝達可能に連結されている変速機である。
また、請求項12の発明は、請求項10または11の発明において、前記電動機が、前記複数の変速段のうち所定の前進の変速段からその前後の変速段へ変速する場合に、前記伝動機構に動力伝達可能に連結されている変速機である。
また、請求項13の発明は、請求項10ないし12のいずれかの発明において、前記電動機が、前記複数の変速段のうち前進の最高速段を設定する場合に、前記伝動機構との動力伝達を遮断することが可能なように構成されている変速機である。
そして、請求項14の発明は、請求項10ないし13のいずれかの発明において、前記電動機が、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定される際に前記出力トルクを前記副軸兼用出力軸に伝達する副軸入力歯車対に動力伝達可能に連結されている変速機である。
請求項1の発明によれば、入力軸と出力軸とがそれぞれ複数設けられているため、それら複数の入力軸と複数の出力軸との間に配置される各伝動機構における変速比の設定の自由度を高めることができる。また、複数の出力軸のうち少なくとも1つを副軸として機能させることができるため、変速機で設定可能な変速段の数に対して、その変速段を設定するために必要な伝動機構の数を少なくすることができ、それに伴い変速機の小型化を図ることができる。
また、請求項2の発明によれば、入力軸と出力軸とがそれぞれ複数設けられているため、それら複数の入力軸と複数の出力軸との間に配置される各歯車対のギヤ比の設定の自由度を高めることができる。また、軸状態切換機構を動作させて遊転歯車と副軸兼用出力軸の中心軸とを連結することによって、副軸兼用出力軸を出力軸として機能させることができる。
また、請求項3の発明によれば、軸状態切換機構により、副軸兼用出力軸の中心軸と副軸入力歯車対とを動力伝達可能に連結した状態と、副軸兼用出力軸の中心軸と遊転歯車とを動力伝達可能に連結した状態とを容易に切り換えて設定することができる。そのため、副軸兼用出力軸を副軸として機能させる状態と、副軸兼用出力軸を出力軸として機能させる状態とを容易に切り換えることができる。
また、請求項4の発明によれば、第1ないし第3の各変速用切換機構および軸状態切換機構を動作させて、各変速段を設定する歯車対および遊転歯車を第1出力軸もしくは第2出力軸の中心軸に選択的に動力伝達可能に連結することによって、第1速ないし第6速の前進段と後進段とを設定することができる。また、第2速形成用駆動歯車と後進段形成用駆動歯車とが、また第6速形成用駆動歯車と第4速形成用駆動歯車とが、また第3速形成用駆動歯車と第1速形成用駆動歯車とが共用されていることにより、構造を簡素化し、変速機の小型化を図ることができる。
また、請求項5の発明によれば、第1速と第2速との間の変速比のステップ比、および第4速の変速比の設定の自由度を確保するとともに、変速機の小型化を図ることができる。
また、請求項6の発明によれば、変速機で前進の最高速段が設定される場合は、副軸兼用出力軸は副軸状態に設定されず、すなわち副軸兼用出力軸へは動力源からの出力トルクは伝達されず、その出力トルクは、入力軸からいずれかの伝動機構を介して副軸兼用出力軸以外の出力軸に伝達され、出力部材へ直接出力される。そのため、最高速段の設定時における動力伝達効率を向上させることができる。
また、請求項7の発明によれば、所定の前進の変速段からその前後の変速段へアップシフトもしくはダウンシフトする際に、動力源からの動力の遮断が回避される。そのため、変速の際のいわゆるトルク抜けによるショックや違和感の発生を防止し、ドライバビリティを向上させることができる。
また、請求項8の発明によれば、副軸兼用出力軸以外の出力軸、すなわちいずれかの入力軸から伝達された出力トルクを出力部材に直接伝達する出力軸に、例えばモータ・ジェネレータなどの発電機能を兼ね備えた電動機が常時動力伝達可能な状態で連結される。そのため、電動機を力行させて電動機のトルクを出力部材に対して常時出力すること、もしくは出力部材からのトルクにより電動機を常時回生させることができる。
また、請求項9の発明によれば、電動機と、その電動機が連結される副軸兼用出力軸以外の出力軸とが、例えばディファレンシャルなどの出力部材の駆動軸の上方に配置される。そのため、出力部材の上方の空いたスペースを有効に利用して電動機およびその電動機が連結される出力軸を配置することができ、車両への搭載性を向上させることができる。
また、請求項10の発明によれば、入力軸と出力軸との間に配置されたいずれかの伝動機構に、電動機が動力伝達可能に連結される。そのため、いずれかの出力軸に対して電動機を動力伝達可能に連結するための専用の軸や伝動機構を設けることなく、電動機を配置して連結することができ、変速機の軸方向における体格の小型化を図ることができる。
また、請求項11の発明によれば、変速機で設定可能な変速段の全ての変速段に対して、電動機がいずれかの出力軸に対して動力伝達可能に連結される。そのため、いずれの変速段が設定された場合においても、電動機を力行させて電動機のトルクを出力部材に対して出力すること、もしくは出力部材からのトルクにより電動機を回生させることができる。
また、請求項12の発明によれば、所定の前進の変速段からその前後の変速段へアップシフトもしくはダウンシフトする際、すなわちいわゆるプレシフト時に、電動機がいずれかの出力軸に対して動力伝達可能に連結される。そのため、変速過渡時の変速機から出力されるトルクの変動に対して、電動機によるトルク補償を行うことができ、変速の際のトルク変動によるショックや違和感の発生を防止し、ドライバビリティを向上させることができる。
また、請求項13の発明によれば、変速機で前進の最高速段が設定される場合は、電動機と伝動機構との間の動力伝達が遮断される。そのため、最高速段の設定時における電動機の連れ回りによる損失を回避し、動力伝達効率を向上させることができる。
そして、請求項14の発明によれば、いずれかの入力軸から副軸兼用出力軸に出力トルクを伝達する副軸入力歯車対に、電動機が動力伝達可能に連結される。そのため、軸状態切換機構および変速用切換機構を適宜に制御して動作させることにより、変速機で設定可能な全ての変速段に対して、電動機をいずれかの出力軸に動力伝達可能に連結させ、電動機によるトルクアシストもしくは回生を行うことができる。また、いわゆるプレシフト時に電動機をいずれかの出力軸に動力伝達可能に連結させて、変速過渡時の変速機から出力されるトルクの変動に対して電動機によるトルク補償を行うことができる。そして、変速機で前進の最高速段が設定される場合に、電動機と変速機との間の動力伝達を遮断し、最高速段の設定時における電動機の連れ回りによる損失を回避して動力伝達効率を向上させることができる。
(第1の実施例)
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。図1は、この発明による変速機TMの構成の第1の実施例を示すスケルトン図である。この発明の変速機TMは、動力源の出力トルクを伝達・遮断する入力クラッチとして、第1,第2の2つのクラッチC1,C2を備えたいわゆるツインクラッチ式変速機TMあって、符号1は動力源1であり、また符号2は動力源1の出力したトルクを各クラッチC1,C2に伝達するための伝動軸を示している。動力源1は、内燃機関(例えばエンジン)や電気モータあるいはこれらを組み合わせた構成など、車両に使用されている一般的な動力源であってよい。
伝動軸2および各クラッチC1,C2と同軸上に、第1入力軸3と第2入力軸4とが配置されている。すなわち、図1に示す構成では、クラッチC2の出力側部材に連結された第2入力軸4の外周側に、第1クラッチC1の出力側部材に連結されるとともに中空軸として形成されて第2入力軸4と相対回転可能な第1入力軸3が配置されている。したがって、第2クラッチC2によってこれらの伝動軸2と第2入力軸4とが選択的に連結されるようになっている。また、第1クラッチC1によって伝動軸2と第1入力軸3とが選択的に連結されるようになっている。
なお、これらの第1クラッチC1と第2クラッチC2とは、例えば摩擦クラッチによって構成され、完全係合状態とトルクを伝達しない解放状態と、これらの中間の状態であるスリップ状態とに制御できるように構成されている。
上記の伝動軸2および各入力軸3,4と平行に、第1出力軸5と第2出力軸6とが配置されている。そして、各入力軸3,4とこれら各出力軸5,6との間に、この発明の複数の伝動機構に相当する複数の歯車対が設けられ、またそれらの歯車対を第1出力軸5あるいは第2出力軸6に選択的に連結する機構であって、この発明の変速用切換機構に相当する噛み合いクラッチ機構が設けられている。
すなわち、第1出力軸5と第2入力軸4との間に、第2速歯車対7が設けられている。この第2速歯車対7は、第2入力軸4に一体に設けられている第2速形成用駆動歯車7aと、第1出力軸5と同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第1出力軸5上で遊転可能に支持されている第2速形成用従動歯車7bとからなり、前進第1速および前進第2速ならびに後進第2速でトルクを伝達するようになっている。なお、この第2速歯車対7は、駆動歯車7aの歯数より従動歯車7bの歯数が多く、したがって駆動歯車7aから従動歯車7bに対してトルクを伝達する場合には、減速作用を行うようになっている。
また、第1出力軸5と第2入力軸4との間に、第6速歯車対8が設けられている。この第6速歯車対8は、第2入力軸4に一体に設けられている第6速形成用駆動歯車8aと、第1出力軸5と同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第1出力軸5上で遊転可能に支持されている第6速形成用従動歯車8bとからなり、前進第6速でトルクを伝達するようになっている。なお、この第6速歯車対8は、駆動歯車8aの歯数より従動歯車8bの歯数が少なく、したがって駆動歯車8aから従動歯車8bに対してトルクを伝達する場合には、増速作用を行うようになっている。
また、第1出力軸5と第1入力軸3との間に、第3速歯車対9が設けられている。この第3速歯車対9は、第1入力軸3に一体に設けられている第3速形成用駆動歯車9aと、第1出力軸5と同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第1出力軸5上で遊転可能に支持されている第3速形成用従動歯車9bとからなり、前進第3速でトルクを伝達するようになっている。なお、この第3速歯車対9は、駆動歯車9aの歯数より従動歯車9bの歯数が多く、したがって駆動歯車9aから従動歯車9bに対してトルクを伝達する場合には、減速作用を行うようになっている。
また、第1出力軸5と第1入力軸3との間に、第5速歯車対10が設けられている。この第5速歯車対10は、第1入力軸3に一体に設けられている第5速形成用駆動歯車10aと、第1出力軸5と同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第1出力軸5上で遊転可能に支持されている第5速形成用従動歯車10bとからなり、前進第5速でトルクを伝達するようになっている。なお、この第5速歯車対10は、駆動歯車10aの歯数より従動歯車10bの歯数が少なく、したがって駆動歯車10aから従動歯車10bに対してトルクを伝達する場合には、増速作用を行うようになっている。
そして、第1出力軸5に一体に設けられている出力歯車11が、この発明の出力部材に相当するデファレンシャル12のリングギヤ12aに常時噛み合わされている。すなわち、第1出力軸5と出力部材12とが常時動力伝達可能に連結されている。
一方、第2出力軸6と第2入力軸4との間に、後進段歯車対13が設けられている。この後進段歯車対13は、第2入力軸4に一体に設けられている前述の第2速形成用駆動歯車7aと、第2出力軸6の中心軸6aと同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第2出力軸6の中心軸6a上で遊転可能に支持されているとともに、アイドル歯車13cを介して第2速形成用駆動歯車7aと噛合する後進段形成用従動歯車13bとからなり、後進第1速および後進第2速でトルクを伝達するようになっている。
このように、前述の第2速形成用駆動歯車7aは、後進段形成用従動歯車13bと共に後進段歯車対13を構成する後進段形成用駆動歯車13aを兼ねている。すなわち、後進段歯車対13は、第2速形成用駆動歯車7aを、第2速歯車対7との間で共用するように構成されている。言い換えると、第2速歯車対7は、第2速形成用駆動歯車7aすなわち後進段形成用駆動歯車13aを、後進段歯車対13との間で共用するように構成されている。なお、この後進段歯車対13は、駆動歯車13aの歯数より従動歯車13bの歯数が多く、したがって駆動歯車7aから従動歯車13bに対してトルクを伝達する場合には、減速作用を行うようになっている。
また、第2出力軸6と第2入力軸4との間に、第4速歯車対14が設けられている。この第4速歯車対14は、第2入力軸4に一体に設けられている前述の第6速形成用駆動歯車8aと、第2出力軸6の中心軸6aと同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第2出力軸6の中心軸6a上で遊転可能に支持されている第4速従動歯車14bとからなり、前進第1速および前進第4速でトルクを伝達するようになっている。
このように、前述の第6速形成用駆動歯車8aは、第4速形成用従動歯車14bと共に第4速歯車対14を構成する第4速形成用駆動歯車14aを兼ねている。すなわち、第4速歯車対14は、第6速形成用駆動歯車8aを、第6速歯車対8との間で共用するように構成されている。言い換えると、第6速歯車対8は、第6速形成用駆動歯車8aすなわち第4速形成用駆動歯車14aを、第4速歯車対14との間で共用するように構成されている。なお、この第4速歯車対14は、駆動歯車14aの歯数より従動歯車14bの歯数が少なく、したがって駆動歯車14aから従動歯車14bに対してトルクを伝達する場合には、増速作用を行うようになっている。
また、第2出力軸6と第1入力軸3との間に、第1速歯車対15が設けられている。この第1速歯車対15は、第1入力軸3に一体に設けられている前述の第3速形成用駆動歯車9aと、第2出力軸6の中心軸6aと同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第2出力軸6の中心軸6a上で遊転可能に支持されている第1速形成用従動歯車15bとからなり、前進第1速および後進第2速でトルクを伝達するようになっている。
このように、前述の第3速形成用駆動歯車9aは、第1速形成用従動歯車15bと共に第1速歯車対15を構成する第1速形成用駆動歯車15aを兼ねている。すなわち、第1速歯車対15は、第3速形成用駆動歯車9aを、第3速歯車対9との間で共用するように構成されている。言い換えると、第3速歯車対9は、第3速形成用駆動歯車9aすなわち第1速形成用駆動歯車15aを、第1速歯車対15との間で共用するように構成されている。なお、この第1速歯車対15は、駆動歯車15aの歯数より従動歯車15bの歯数が多く、したがって駆動歯車15aから従動歯車15bに対してトルクを伝達する場合には、減速作用を行うようになっている。
そして、第2出力軸6と第1入力軸3との間に、この発明の遊転歯車に相当する出力歯車16が設けられている。この出力歯車16は、第2出力軸6の中心軸6aと同軸上に回転自在に保持されている、言い換えれば、第2出力軸6の中心軸6a上で遊転可能に支持されている遊転歯車16である。そして、第4速および後進第1速でトルクを伝達するようになっている。また、出力歯車16は、前述の第1出力軸5の出力歯車11と共に、デファレンシャル12のリングギヤ12aに常時噛み合わされている。すなわち、出力歯車16と出力部材12とが常時動力伝達可能に連結されている。
上述したように第1出力軸5上には、図1の左側から、第2速形成用従動歯車7b、第6速形成用従動歯車8b、第3速形成用従動歯車9b、第5速形成用従動歯車10bの4つの歯車が回転自在に、すなわち遊転可能に配置されており、これらの歯車を第1出力軸5に対して選択的に連結する2つの噛み合いクラッチ機構が設けられている。また、第2出力軸6上には、図1の左側から、後進段形成用従動歯車13a、第4速形成用従動歯車14b、第1速形成用従動歯車15b、出力歯車(遊転歯車)16の4つの歯車が回転自在に、すなわち遊転可能に配置されており、これらの歯車を第1出力軸5に対して選択的に連結する2つの噛み合いクラッチ機構が設けられている。
具体的には、第1出力軸5の第2速形成用従動歯車7bと第6速形成用従動歯車8bとの間に、第1出力軸5に一体化されているクラッチハブ17、およびそのクラッチハブ17にスプライン嵌合しているハブスリーブ18が配置されている。そして、そのハブスリーブ18を第2速形成用従動歯車7b側(図1の左側)に移動させて第2速形成用従動歯車7bに一体化されているスプライン19に係合させることにより、第2速形成用従動歯車7bを第1出力軸5に動力伝達可能に連結し、反対に、ハブスリーブ18を第6速形成用従動歯車8b側(図1の右側)に移動させて第6速形成用従動歯車8bに一体化されているスプライン20に係合させることにより、第6速形成用従動歯車8bを第1出力軸5に動力伝達可能に連結するように構成されている。
したがって、これらクラッチハブ17、ハブスリーブ18、スプライン19,20により構成される噛み合いクラッチ機構が、第2速形成用従動歯車7bおよび第6速形成用従動歯車8bを選択的に第1出力軸5に動力伝達可能に連結する機構であって、この発明の第1変速用切換機構に相当する第1切換機構S1を構成している。
また、第1出力軸5上の、第3速形成用従動歯車9bと第5速形成用従動歯車10bとの間に、第1出力軸5に一体化されているクラッチハブ21、およびそのクラッチハブ21にスプライン嵌合しているハブスリーブ22が配置されている。そして、そのハブスリーブ22を第3速形成用従動歯車9b側(図1の左側)に移動させて第3速形成用従動歯車9bに一体化されているスプライン23に係合させることにより、第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に動力伝達可能に連結し、反対に、ハブスリーブ22を第5速形成用従動歯車10b側(図1の右側)に移動させて第5速形成用従動歯車10bに一体化されているスプライン24に係合させることにより、第5速形成用従動歯車10bを第1出力軸5に動力伝達可能に連結するように構成されている。
したがって、これらクラッチハブ21、ハブスリーブ22、スプライン23,24により構成される噛み合いクラッチ機構が、第3速形成用従動歯車9bおよび第5速形成用従動歯車10bを選択的に第1出力軸5に動力伝達可能に連結する機構であって、この発明の第2変速用切換機構に相当する第2切換機構S2を構成している。
一方、第2出力軸6上の、後進段形成用従動歯車13bと第4速形成用従動歯車14bとの間に、第2出力軸6の中心軸6aに一体化されているクラッチハブ25、およびそのクラッチハブ25にスプライン嵌合しているハブスリーブ26が配置されている。そして、そのハブスリーブ26を後進段形成用従動歯車13b側(図1の左側)に移動させて後進段形成用従動歯車13bに一体化されているスプライン27に係合させることにより、後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに動力伝達可能に連結し、反対に、ハブスリーブ26を第4速形成用従動歯車14b側(図1の右側)に移動させて第4速形成用従動歯車14bに一体化されているスプライン28に係合させることにより、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに動力伝達可能に連結するように構成されている。
したがって、これらクラッチハブ25、ハブスリーブ26、スプライン27,28により構成される噛み合いクラッチ機構が、後進段形成用従動歯車13bおよび第4速形成用従動歯車14bを選択的に第2出力軸6の中心軸6aに動力伝達可能に連結する機構であって、この発明の第3変速用切換機構に相当する第3切換機構S3を構成している。
そして、第2出力軸6上の、第1速形成用従動歯車15bと出力歯車16との間に、第2出力軸6の中心軸6aに一体化されているクラッチハブ29、およびそのクラッチハブ29にスプライン嵌合しているハブスリーブ30が配置されている。そして、そのハブスリーブ30を第1速形成用従動歯車15b側(図1の左側)に移動させて第1速形成用従動歯車15bに一体化されているスプライン31に係合させることにより、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに動力伝達可能に連結し、反対に、ハブスリーブ30を出力歯車16側(図1の右側)に移動させて出力歯車16に一体化されているスプライン32に係合させることにより、出力歯車16を第2出力軸6の中心軸6aに動力伝達可能に連結するように構成されている。
したがって、これらクラッチハブ29、ハブスリーブ30、スプライン31,32により構成される噛み合いクラッチ機構が、第1速形成用従動歯車15bおよび出力歯車16を選択的に第2出力軸6の中心軸6aに動力伝達可能に連結する機構であって、この発明の軸状態切換機構に相当する第4切換機構S4を構成している。
このように、上記の第2出力軸6は、中心軸6aと出力歯車16すなわち遊転歯車16とから構成されていて、第4切換機構S4すなわち軸状態切換機構S4により、出力歯車16と第1速形成用従動歯車15bとが選択的に中心軸6aに動力伝達可能に連結されることによって、第2入力軸4を介して伝達された動力源1の出力トルクを出力歯車16から出力部材(デファレンシャル)12へ直接出力する出力軸状態と、第1入力軸3および第1速歯車対15を介して伝達された動力源1の出力トルクを第2入力軸4を介して第1出力軸5へ伝達する副軸状態とを選択的に設定可能なこの発明の副軸兼用出力軸に相当する出力軸として構成されている。
また、第1速歯車対15は、上記のように、第2出力軸6すなわち副軸兼用出力軸6が副軸状態に設定された場合に、動力源1の出力トルクを第1入力軸3から第2出力軸6へ伝達するこの発明の副軸入力歯車対に相当する歯車対として構成されている。
図1に示す構成の変速機TMでは、6段の前進段と2段の後進段とを設定することができる。これらの変速段を設定するための各クラッチC1,C2および各切換機構S1,S2,S3,S4の係合・解放状態をまとめて示せば、図2のとおりである。なお、図2において、「L」は、各切換機構S1,S2,S3,S4の各ハブスリーブ18,22,26,30が図1の左側に位置する歯車に対して係合する状態を示し、「R」は、各切換機構S1,S2,S3,S4の各ハブスリーブ18,22,26,30が図1の右側に位置する歯車に対して係合する状態を示す。また「N」は、いずれの歯車に対しても係合しないニュートラル(オフ)位置に設定される状態を示す。また、●印は係合してトルクを伝達する状態を示し、○印はニュートラル位置とすることが必須である状態を示し、△印はダウンシフトのために係合して待機する状態を示し、▽印はアップシフトのために係合して待機する状態を示す。そして、空欄は、解放状態を示す。
以下、各変速段について説明する。前進第1速は、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図1の左側に位置させて第2速形成用従動歯車7bを第1出力軸5に連結し、かつ第3切換機構S3のハブスリーブ26を図1の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構S4すなわち軸状態切換機構S4のハブスリーブ30を図1の左側に位置させて、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、その状態で第1クラッチC1を係合させることにより設定される。なお、第2切換機構S2はニュートラル位置に設定される。
したがって、この前進第1速では、図3に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第1速歯車対15すなわち副軸入力歯車対15および第4切換機構(軸状態切換機構)S4を介して、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により第1速形成用従動歯車15bと中心軸6aとが連結されることによって副軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達され、さらにその第2出力軸(副軸兼用出力軸)6から第3切換機構S3および第4速歯車対14を介して第2入力軸4に伝達され、この第2入力軸4から第2速歯車対7および第1切換機構S1を介して第1出力軸5に伝達される。その結果、第1速歯車対15および第2速歯車対7のそれぞれが減速作用を行って前進段で最も変速比の大きい第1速が設定される。
上記の前進第1速の状態から第1クラッチC1を次第に解放しつつ、第2クラッチC2を次第に係合させることにより、第1速から第2速へのアップシフトが実行される。この前進第2速では、図4に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から第2速歯車対7および第1切換機構S1を介して第1出力軸5に伝達される。その結果、第2速歯車対7のみが減速作用を行ってトルクを伝達するので、上記の第1速より変速比が小さい前進第2速となる。
この前進第2速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図1の左側に位置させて、第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第3速へのアップシフトのための待機状態、いわゆるプレシフト(プレアップシフト)の状態となる。したがって、この状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第3速が設定される。この前進第3速では、図5に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第3速歯車対9および第2切換機構S2を介して第1出力軸5に伝達される。その場合、第3速歯車対9のギヤ比が、前記の第2速歯車対7のギヤ比より小さく設定されていることにより、第2速より変速比が小さい第3速となる。
なお、この前進第2速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図1の右側に位置させて、第5速形成用従動歯車10bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第5速へのいわゆる飛び変速のアップシフトのための待機状態(プレアップシフトの状態)となる。
この前進第3速の状態で、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図1の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図1の右側に位置させて、出力歯車16を第2出力軸6の中心軸6aに連結しておくことにより、第4速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。したがって、この状態で第1クラッチC1を次第に解放し、かつ第2クラッチC2を次第に係合させることにより、前進第4速が設定される。この前進第4速では、図6に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から第4速歯車対14および第3切換機構S3を介して、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により出力歯車(遊転歯車)16と中心軸6aとが連結されることによって出力軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達される。その場合、第4速歯車対14のギヤ比が、前記の第3速歯車対9のギヤ比より小さく設定されていることにより、第3速より変速比が小さい第4速となる。
なお、この前進第3速の状態で、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図1の右側に位置させて、第6速形成用従動歯車8bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第6速へのいわゆる飛び変速のアップシフトのための待機状態(プレアップシフトの状態)となる。
ここで、前記の第1速歯車対15すなわち副軸入力歯車対15は、そのギヤ比が、前進第1速の変速比と前進第2速の変速比との比すなわち前進第1速と前進第2速との間のいわゆる変速比ステップと、前進第4速の変速比とを掛けた値となるように構成されている。そのため、各入力軸3,4と第2出力軸6との間の軸間距離を調整することにより、容易に前進第1速と前進第2速との間の変速比ステップ、および第4速の変速比を変更することができる。言い換えれば、前進第1速と前進第2速との間の変速比ステップ、および第4速の変速比の設定の自由度を確保することができる。
上記の前進第4速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図1の右側に位置させて、第5速形成用従動歯車10bを第1出力軸5に連結ておくことにより、第5速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。したがって、この状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第5速が設定される。この前進第5速では、図7に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第5速歯車対10および第2切換機構S2を介して、第1出力軸5に伝達される。その場合、第5速歯車対10のギヤ比が、前記の第4速歯車対14のギヤ比より小さく設定されていることにより、第4速より変速比が小さい第5速となる。
この前進第5速の状態で、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図1の右側に位置させて、第6速形成用従動歯車8bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第6速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。したがって、この状態で第1クラッチC1を次第に解放し、かつ第2クラッチC2を次第に係合させることにより、前進第6速が設定される。この前進第6速では、図8に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から第6速歯車対8および第1切換機構S1を介して、第1出力軸5に伝達される。その場合、第6速歯車対8のギヤ比が、前記の第5速歯車対10のギヤ比より小さく設定されていることにより、第5速より変速比が小さい第6速となる。
このように、この図1に示す構成の変速機TMは、この変速機TMにおける前進の最高速段である前進第6速が設定される場合、動力源1の出力トルクは、第2入力軸4から第6速歯車対8および第1切換機構S1を介して第1出力軸5へ伝達され、その第1出力軸5から出力部材12へ直接出力されるように構成されている。すなわち、前進の最高速段である前進第6速が設定される場合、動力源1の出力トルクは、出力軸状態と副軸状態とが選択的に設定される副軸兼用出力軸として構成された第2出力軸6へは伝達されないように構成されている。そのため、特に低燃費が要求される高車速時に設定される前進の最高速段すなわち前進第6速が設定される場合に、動力源1の出力トルクが複数の歯車対を経由して出力部材12へ伝達されることによる動力損失の増大を回避することにより、すなわち、動力源1の出力トルクを可及的に少ない歯車対を経由させて出力部材12へ伝達させることにより、前進の最高速段の設定時における動力伝達効率を向上させることができる。
なお、ダウンシフトの場合は、各クラッチC1,C2および各切換機構S1,S2,S3,S4を、上記で説明したアップシフトの場合と反対に動作させればよい。すなわち、前進第6速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図1の右側に位置させて、第5速形成用従動歯車10bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第5速へのダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフト)となる。したがって、この状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第5速が設定される。
なお、この前進第6速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図1の左側に位置させて、第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第3速へのいわゆる飛び変速のダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフトの状態)となる。
また、前進第5速の状態で、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図1の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図1の右側に位置させて、出力歯車(遊転歯車)16を第2出力軸6の中心軸6aに連結しておくことにより、第4速へのダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフト)となる。したがって、この状態で第1クラッチC1を次第に解放し、かつ第2クラッチC2を次第に係合させることにより、前進第4速が設定される。
なお、この前進第5速の状態で、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図1の左側に位置させて、第2速形成用従動歯車7bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第2速へのいわゆる飛び変速のダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフトの状態)となる。
また、前進第4速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図1の左側に位置させて、第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第3速へのダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフト)となる。したがって、この状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第3速が設定される。
また、前進第3速の状態で、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図1の左側に位置させて、第2速形成用従動歯車7bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第2速へのダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフト)となる。したがって、この状態で第1クラッチC1を次第に解放し、かつ第2クラッチC2を次第に係合させることにより、前進第2速が設定される。
そして、前進第2速の状態で、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図1の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構S4のハブスリーブ30を図1の左側に位置させて、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに連結しておくことにより、第1速へのダウンシフトのための待機状態(プレダウンシフト)となる。したがって、この状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第1速が設定される。
このように、この第1の実施例に示す構成の変速機TMによれば、前進の各変速段を設定する場合、アップシフトもしくはダウンシフトのいずれの場合であっても、第1クラッチC1と第2クラッチC2の係合・解放状態を、徐々に、かつ係合・解放状態が互いに反対となるように交互に切り換えることにより、所定の前進の変速段が設定される。すなわち、この変速機TMは、所定の前進の変速段からその前後の変速段へアップシフトもしくはダウンシフトする場合に、第1クラッチC1と第2クラッチC2との係合・解放状態が互いに反対方向に動作させられることにより、第1クラッチC1と第2クラッチC2とが同時に解放状態になることなく、すなわち動力源1と各入力軸3,4との間の動力伝達が遮断されることなく、変速を行うことができる。そのため、変速の際のいわゆるトルク抜けを防止し、変速機TMの動力性能を向上させることができる。
つぎに後進段について説明する。前述したように、図1に示す構成の変速機TMでは、後進第1速および後進第2速の2段の後進段を設定することができる。先ず、後進第1速は、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図1の左側に位置させて、後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図1の右側に位置させて、出力歯車(遊転歯車)16を第2出力軸6の中心軸6aに連結し、その状態で第2クラッチC2を係合させることにより設定される。なお、第1切換機構S1はニュートラル位置に設定される。
したがって、この後進第1速では、図9に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から後進段歯車対13および第3切換機構S3を介して、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により出力歯車(遊転歯車)16と中心軸6aとが連結されることによって出力軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達される。
一方、後進第2速は、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図1の左側に位置させて第2速形成用従動歯車7bを第1出力軸5に連結し、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図1の左側に位置させて、後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図1の左側に位置させて、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、その状態で第1クラッチC1を係合させることにより設定される。なお、第2切換機構S2はニュートラル位置に設定される。
したがって、この後進第2速では、図10に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第1速歯車対15および第4切換機構(軸状態切換機構)S4を介して、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により第1速形成用従動歯車15bと中心軸6aとが連結されることによって出力軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達され、さらにその第2出力軸(副軸兼用出力軸)6から第3切換機構S3および後進段歯車対13を介して第2入力軸4に伝達され、この第2入力軸4から第2速歯車対7および第1切換機構S1を介して第1出力軸5に伝達される。その場合、後進段歯車対13で駆動歯車13aから従動歯車13bに対してトルクを伝達する場合のギヤ比に対して、第1速歯車対15で駆動歯車15aから従動歯車15bに対してトルクを伝達する場合のギヤ比、および第2速歯車対7で駆動歯車7aから従動歯車7bに対してトルクを伝達する場合のギヤ比を適宜に設定することにより、この後進第2速を、上記の後進第1速に対して、より変速比が小さい変速段、あるいはより変速比が大きい変速段とすることができる。
(第2の実施例)
図11は、この発明による変速機TMの構成の第2の実施例を示すスケルトン図である。この第2の実施例は、前述の図1に示す構成の第1の実施例における変速機TMに対して、力行制御と回生制御とが可能な電動機、すなわち発電機としての機能を備えた電動機を連結したものである。したがって、その電動機と変速機TMとの連結部分以外の構成は、前述の図1に示す構成と同一であるため、図11に前述の図1と同一の参照符号を付けてその詳細な説明は省略する。
図11において、電動機としての機能と発電機としての機能を兼ね備えたモータ・ジェネレータ33が、MG歯車対34を介して、第1出力軸5に常に動力伝達が可能な状態で連結されている。具体的には、モータ・ジェネレータ33の回転軸33aに一体に設けられたMG入出力歯車34aと、第1出力軸5の出力歯車11と反対側の端部に一体に設けられたMG入出力歯車34bとが、アイドル歯車34cを介して常時噛み合わされている。すなわち、モータ・ジェネレータ33と第1出力軸5とが常時動力伝達可能に連結されている。
また、この第2の実施例における変速機TMは、図12に示すように、モータ・ジェネレータ33、およびそのモータ・ジェネレータ33がMG歯車対34を介して連結される第1出力軸5が、デファレンシャル12すなわち出力部材12の駆動軸12bよりも上方(図12の上側)に配置されている。
この各実施例のおける変速機TMは、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車用の変速機として構成した例を示してあり、その場合、デファレンシャル12の上方(変速機TMを車両に搭載した状態での上方)には、一般的に所定のスペースがある。そこで、上記のように、モータ・ジェネレータ33および第1出力軸5を、デファレンシャル12の駆動軸12bの上方に配置することにより、デファレンシャル12の上方の空いたスペースを有効に利用し、モータ・ジェネレータ33を搭載した変速機TMの構造をコンパクトにして、変速機TMの車両への搭載性を良好なものとすることができる。
なお、この第2の実施例で示す構成の変速機TMにおいても、前述の第1の実施例で示す構成の変速機TMと同様に、6段の前進段と2段の後進段とを設定することができる。これらの変速段を設定するための各クラッチC1,C2および各切換機構S1,S2,S3,S4の係合・解放状態も、それぞれ、前述の第1の実施例と同様、図2の図表に示すとおりである。したがって、ここでは各変速段についての詳細な説明は省略する。
このように、この第2に実施例に示す構成の変速機TMによれば、力行・回生制御が可能なモータ・ジェネレータ33が、副軸兼用出力軸6以外の出力軸、すなわち出力部材12と常時動力伝達可能に連結されている第1出力軸5に、常時動力伝達可能に連結されることにより、モータ・ジェネレータ33を力行させ、そのモータ・ジェネレータ33の出力トルクを、変速機TMからの出力に対して常時付加することができる。また、出力部材12側から変速機TMへトルクが入力される場合に、そのトルクを受けてモータ・ジェネレータ33を常時回生制御することができる。言い換えると、モータ・ジェネレータ33は、常時、すなわち6段の前進段および2段の後進段の変速機TMで設定可能な変速段が設定される全ての場合に、第1出力軸5と動力伝達可能に連結されている。
そのため、例えば変速過渡時のトルクの落ち込みをモータ・ジェネレータ33の出力トルクにより補償するトルク補償や、動力源1の出力が不足する際にモータ・ジェネレータ33の出力トルクを付加するトルクアシストを適時に行うことができる。また、モータ・ジェネレータ33による回生効率を向上させ、ひいては変速機TMを搭載した車両の燃費を向上させることができる。
(第3の実施例)
図13は、この発明による変速機TMの構成の第3の実施例を示すスケルトン図である。この第3の実施例は、前述の図11に示す構成の第2の実施例における変速機TMに対して、モータ・ジェネレータ33の変速機TMへの連結位置および連結状態を変更することにより、変速機TMの軸方向の体格を小型化し、またモータ・ジェネレータ33と変速機TMとの動力伝達状態を伝達・遮断することが可能なように改良したものである。したがって、その電動機と変速機TMとの連結部分以外の構成は、前述の図1,図11に示す構成と同一であるため、図13に前述の図1,図11と同一の参照符号を付けてその詳細な説明は省略する。
図13において、電動機としての機能と発電機としての機能を兼ね備えたモータ・ジェネレータ33が、第1速歯車対15すなわち副軸入力歯車対15に動力伝達が可能な状態で連結されている。具体的には、モータ・ジェネレータ33の回転軸33aに一体に設けられたMG入出力歯車35と、第1速歯車対(副軸入力歯車対)15の第1速形成用従動歯車15bとが、アイドル歯車36を介して常時噛み合わされている。すなわち、第1入力軸3と第2出力軸6との間に配置された伝動機構である第1速歯車対(副軸入力歯車対)15とモータ・ジェネレータ33とが動力伝達可能に連結されている。
前述したように、第1速歯車対(副軸入力歯車対)15の第1速形成用従動歯車15bは、第2出力軸6の中心軸6a上で遊転可能に支持されていて、第4切換機構S4すなわち軸状態切換機構S4によって、第2出力軸6の中心軸6aと選択的に動力伝達可能に連結される構成となっている。したがって、第4切換機構(軸状態切換機構)S4を動作させることにより、モータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達経路の状態を、連結状態と遮断状態とに選択的に設定することができる。
また、上記のように、第1入力軸3と第2出力軸6との間に配置された第1速歯車対(副軸入力歯車対)15に、モータ・ジェネレータ33が連結されることによって、前述の図11に示した第2の実施例のようなMG歯車対34を第1出力軸5の端部に設けなくともよいので、その分、第2の実施例の構成と比較して変速機の軸方向の体格を小型化することができる。
この第3の実施例で示す構成の変速機TMにおいても、前述の第1の実施例で示す構成の変速機TMと同様に、6段の前進段と2段の後進段とを設定することができる。これらの変速段を設定するための各クラッチC1,C2および各切換機構S1,S2,S3,S4の係合・解放状態は、それぞれ、前述の第1の実施例と同様、図2の図表に示すとおりである。したがって、ここではそれら各クラッチC1,C2および各切換機構S1,S2,S3,S4の係合・解放状態についての詳細な説明は省略する。一方、この第3の実施例で示す構成の変速機TMは、上記のように、前述の第1の実施例で示す構成の変速機TMに対して、モータ・ジェネレータ33を変速機TMに選択的に動力伝達が可能なように連結した構成となっている。そのモータ・ジェネレータ33と変速機TMとの連結・遮断状態を図14に示す。すなわち図14は、図2の図表にモータ・ジェネレータ33と変速機TMとの連結・遮断状態を追記したものである。なお、図14において、「□」は、モータ・ジェネレータ33と変速機TMとが連結した状態、すなわち、変速機TMに対してモータ・ジェネレータ33が動力伝達可能に連結された状態を示す。
以下、各変速段について、モータ・ジェネレータ33と変速機TMとの連結関係を中心に説明する。前進第1速は、前述の第1の実施例と同様に、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図13の左側に位置させ、かつ第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の右側に位置させるとともに、第4切換機構S4すなわち軸状態切換機構S4のハブスリーブ30を図13の左側に位置させて、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、その状態で第1クラッチC1を係合させることにより設定される。なお、第2切換機構S2はニュートラル位置に設定される。
この前進第1速では、図15に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第1速歯車対15すなわち副軸入力歯車対15および第4切換機構(軸状態切換機構)S4を介して、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により第1速形成用従動歯車15bと中心軸6aとが連結されることによって副軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達され、さらにその第2出力軸(副軸兼用出力軸)6から第3切換機構S3および第4速歯車対14を介して第2入力軸4に伝達され、この第2入力軸4から第2速歯車対7および第1切換機構S1を介して第1出力軸5に伝達される。
そして、この前進第1速では、上記のように、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により第1速歯車対(副軸入力歯車対)15と第2出力軸(副軸兼用出力軸)6とが動力伝達可能に連結されることによって、その第1速歯車対(副軸入力歯車対)15を介して、モータ・ジェネレータ33と第2出力軸(副軸兼用出力軸)6とが動力伝達可能に連結されることになる。
この前進第1速の状態から第1クラッチC1を次第に解放しつつ、第2クラッチC2を次第に係合させることにより、第1速から第2速へのアップシフトが実行される。すなわち、上記の前進第1速の状態は、図16に示すように、前進第1速から前進第2速へのアップシフトのための待機状態、いわゆるプレシフト(プレアップシフト)の状態を兼ねている。
したがって、上記の前進第1速および前進第1速と前進第2速との間のプレアップシフトでは、図15,16に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この前進第1速および前進第1速と前進第2速との間のプレアップシフトでは、モータ・ジェネレータ33を力行制御することにより、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストが可能になる。また、モータ・ジェネレータ33を回生制御することにより、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生が可能になる。
上記の前進第1速の状態から第1クラッチC1を次第に解放しつつ、第2クラッチC2を次第に係合させることにより設定される前進第2速の状態では、図17に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から第2速歯車対7および第1切換機構S1を介して、第1出力軸5に伝達される。
そして、この前進第2速では、図17に示すように、第4切換機構(軸状態切換機構)S4を解放状態に設定することにより、モータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達を遮断することができる。
また、図18に示すように、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の左側に位置させて、後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図13の左側に位置させて、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに連結することにより、図18に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とを動力伝達可能な状態に連結することができる。そのため、この前進第2速では、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
なお、この前進第2速では、上記のように、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の左側に位置させて後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに連結する代わりに、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結することによっても、同様にモータ・ジェネレータ33と変速機TMとを動力伝達可能な状態に連結することができる。
上記の前進第2速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の左側に位置させて、第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第3速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。この前進第3速へのプレアップシフトでは、図19に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この前進第1速および前進第2速へのプレアップシフトでは、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
なお、この前進第3速へのプレアップシフトでは、上記のように、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の左側に位置させて第3速形成用従動歯車9bを第2出力軸6の中心軸6aに連結する代わりに、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の右側に位置させて、第5速形成用従動歯車10bを第2出力軸6の中心軸6aに連結することによっても、同様にモータ・ジェネレータ33と変速機TMとを動力伝達可能な状態に連結することができる。
上記の前進第3速へのプレアップシフトの状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第3速が設定される。この前進第3速では、図20に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第3速歯車対9および第2切換機構S2を介して、第1出力軸5に伝達される。
そして、この前進第3速では、上記のように、第2切換機構S2により第1速歯車対(副軸入力歯車対)15および第3速歯車対9と、第1出力軸5とが動力伝達可能に連結されることによって、図20に点線で示すように、それら第1速歯車対(副軸入力歯車対)15および第3速歯車対9を介して、モータ・ジェネレータ33と第1出力軸5とが動力伝達可能に連結されることになる。
したがって、この前進第3速では、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
この前進第3速の状態で、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図13の右側に位置させて、出力歯車16を第2出力軸6の中心軸6aに連結しておくことにより、第4速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。この前進第4速へのプレアップシフトでは、図21に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この前進第4速へのプレアップシフトでは、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
なお、この前進第3速の状態で、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図13の右側に位置させて、第6速形成用従動歯車8bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第6速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。この前進第6速へのプレアップシフトでは、図22に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この前進第6速へのプレアップシフトにおいても、上記の前進第4速へのプレアップシフトの場合と同様に、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
上記の前進第4速へのプレアップシフトの状態で第1クラッチC1を次第に解放し、かつ第2クラッチC2を次第に係合させることにより、前進第4速が設定される。この前進第4速では、図23に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から第4速歯車対14および第3切換機構S3を介して、出力軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達される。
この前進第4速では、図23に示すように、第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30が図13の右側に位置させられ、出力歯車(遊転歯車)16が第2出力軸6の中心軸6aに連結されることにより、すなわち第1速形成用従動歯車15bが第2出力軸6の中心軸6aに連結されないことにより、第1速歯車対(副軸入力歯車対)15と第2出力軸6の中心軸6aとの間の動力伝達が遮断され、そのためモータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達が遮断される。
この前進第4速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の右側に位置させて、第5速形成用従動歯車10bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第5速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。この前進第5速へのプレアップシフトでは、図24に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この前進第5速へのプレアップシフトでは、モータ・ジェネレータ33を力行制御することにより、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、モータ・ジェネレータ33を回生制御することにより、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
上記の前進第5速へのプレアップシフトの状態で第2クラッチC2を次第に解放し、かつ第1クラッチC1を次第に係合させることにより、前進第5速が設定される。この前進第5速では、図25に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第5速歯車対10および第2切換機構S2を介して、第1出力軸5に伝達される。
そして、この前進第5速では、上記のように、第2切換機構S2により第1速歯車対(副軸入力歯車対)15と、第1入力軸3と、第5速歯車対10と、第1出力軸5とが動力伝達可能に連結されることによって、図25に点線で示すように、それら第1速歯車対(副軸入力歯車対)15および第1入力軸3ならびに第5速歯車対10を介して、モータ・ジェネレータ33と第1出力軸5とが動力伝達可能に連結されることになる。
したがって、この前進第5速では、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
この前進第5速の状態で、第1切換機構S1のハブスリーブ18を図13の右側に位置させて、第6速形成用従動歯車8bを第1出力軸5に連結しておくことにより、第6速へのアップシフトのための待機状態(プレアップシフト)となる。この前進第6速へのプレアップシフトでは、図26に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この前進第6速へのプレアップシフトでは、上記の前進第5速の場合と同様に、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
上記の前進第6速へのプレアップシフトの状態で第1クラッチC1を次第に解放し、かつ第2クラッチC2を次第に係合させることにより、前進第6速が設定される。この前進第6速では、図27に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から第6速歯車対8および第1切換機構S1を介して、第1出力軸5に伝達される。
そして、この前進第6速では、図27に示すように、第4切換機構(軸状態切換機構)S4を解放状態に設定することにより、モータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達を遮断することができる。この前進第6速は、特に低燃費が要求される高車速時に設定される頻度が高い最高速段であり、その前進第6速の設定時に、上記のようにモータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達を遮断することにより、モータ・ジェネレータ33のいわゆる連れ回りによる損失を回避し、動力伝達効率を向上させ、これら変速機TMおよびモータ・ジェネレータ33を搭載した車両の燃費を向上させることができる。
また、図28に示すように、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の左側に位置させて、後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに連結し、かつ第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30を図13の左側に位置させて、第1速形成用従動歯車15bを第2出力軸6の中心軸6aに連結することにより、図28に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とを動力伝達可能な状態に連結することができる。そのため、この前進第6速では、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
なお、この前進第6速では、上記のように、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の左側に位置させて後進段形成用従動歯車13bを第2出力軸6の中心軸6aに連結する代わりに、第3切換機構S3のハブスリーブ26を図13の右側に位置させて、第4速形成用従動歯車14bを第2出力軸6の中心軸6aに連結することによっても、同様にモータ・ジェネレータ33と変速機TMとを動力伝達可能な状態に連結することができる。
なお、ダウンシフトの場合は、前述の第1の実施例と同様、各クラッチC1,C2および各切換機構S1,S2,S3,S4を、上記で説明したアップシフトの場合と反対に動作させればよい。したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
つぎに後進段について説明する。前述の第1の実施例と同様、図13に示す構成の変速機TMでは、後進第1速および後進第2速の2段の後進段を設定することができる。先ず、後進第1速では、図30に太線で示すように、第2クラッチC2を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第2入力軸4から後進段歯車対13および第3切換機構S3を介して、第4切換機構(軸状態切換機構)S4により出力歯車(遊転歯車)16と中心軸6aとが連結されることによって出力軸状態に設定された第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達される。
この後進第1速では、図30に示すように、第4切換機構(軸状態切換機構)S4のハブスリーブ30が図13の右側に位置させられ、出力歯車(遊転歯車)16が第2出力軸6の中心軸6aに連結されることにより、すなわち第1速形成用従動歯車15bが第2出力軸6の中心軸6aに連結されないことにより、第1速歯車対(副軸入力歯車対)15と第2出力軸6の中心軸6aとの間の動力伝達が遮断され、そのためモータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達が遮断される。
この後進第1速の状態で、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の左側に位置させて、第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に連結することにより、図31に点線で示すように、モータ・ジェネレータ33と変速機TMの第1出力軸5とが動力伝達可能な状態に連結される。そのため、この後進第1速では、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
なお、この後進第1速では、上記のように、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の左側に位置させて第3速形成用従動歯車9bを第1出力軸5に連結する代わりに、第2切換機構S2のハブスリーブ22を図13の右側に位置させて、第5速形成用従動歯車10bを第1出力軸5に連結することによっても、同様にモータ・ジェネレータ33と変速機TMとを動力伝達可能な状態に連結することができる
一方、後進第2速では、図32に太線で示すように、第1クラッチC1を介して伝達された動力源1の出力トルクが、第1入力軸3から第1速歯車対15および第4切換機構(軸状態切換機構)S4を介して第2出力軸(副軸兼用出力軸)6に伝達され、さらにその第2出力軸(副軸兼用出力軸)6から第3切換機構S3および後進段歯車対13を介して第2入力軸4に伝達され、この第2入力軸4から第2速歯車対7および第1切換機構S1を介して第1出力軸5に伝達される。
そして、この後進第2速では、上記のように、第3切換機構S3および第4切換機構(軸状態切換機構)S4により第1速歯車対(副軸入力歯車対)15と、第2出力軸(副軸兼用出力軸)6と、後進段歯車対13と、第2速歯車対7と、第1出力軸5とが動力伝達可能に連結されることによって、図32に点線で示すように、それら第1速歯車対(副軸入力歯車対)15および第2出力軸(副軸兼用出力軸)6および第2速歯車対7を介して、モータ・ジェネレータ33と第1出力軸5とが動力伝達可能に連結されることになる。
したがって、この後進第2速では、モータ・ジェネレータ33の出力トルクによるトルクアシストと、出力部材12側から変速機TMへ入力されるトルクのエネルギ回生とが可能になる。
このように、この第3に実施例に示す構成の変速機TMによれば、第1入力軸3から第2出力軸6すなわち副軸兼用出力軸6に動力源1の出力トルクを伝達する第1速歯車対15(副軸入力歯車対)15に、モータ・ジェネレータ33が動力伝達可能に連結される。そのため、第4切換機構(軸状態切換機構)S4および各切換機構S1,S2,S3を適宜に制御して動作させることにより、いわゆるプレシフトの状態を含む変速機TMで設定可能な全ての変速段に対して、モータ・ジェネレータ33をいずれかの出力軸5(もしくは6)に動力伝達可能に連結させ、モータ・ジェネレータ33によるトルクアシストもしくは回生を行うことができる。
また、いわゆるプレシフト時にモータ・ジェネレータ33をいずれかの出力軸5(もしくは6)に動力伝達可能に連結することにより、変速過渡時の変速機TMからの出力トルクの変動に対して、モータ・ジェネレータ33のトルクによるトルク補償を行うことができる。そのため、変速の際のトルク変動によるショックや違和感の発生を防止し、この変速機TMを搭載した車両のドライバビリティを向上させることができる。
そして、変速機TMで前進の最高速段すなわち前進第6速が設定される場合に、モータ・ジェネレータ33と変速機TMとの間の動力伝達を遮断し、前進第6速の設定時におけるモータ・ジェネレータ33の連れ回りによる損失を回避して変速機TMの動力伝達効率、ひいてはそれら変速機TMおよびモータ・ジェネレータ33を搭載した車両の燃費を向上させることができる。
なお、この発明は、上述した各具体例に限定されない。例えば、上述した各具体例では、各出力軸5,6を各入力軸3,4と平行に配置したことにより、エンジンの中心軸線(伝動軸2)と平行な方向に動力を出力することになり、したがってこのような構成は、いわゆるエンジンを横置きするタイプの車両に適した構成となるが、各入力軸3,4と同軸上に出力部材を設け、その出力部材と各出力軸5,6とを歯車やチェーンなどの伝動機構で連結することもでき、このような構成であれば、エンジンの軸線を延長した方向に動力を出力することができるので、いわゆるエンジンを縦置きするタイプの車両に適した構成となる。
また、動力源1の出力トルクを入力する第1クラッチC1および第2クラッチC2は、ギヤトレーンに対して動力源1側あるいは動力源1とは反対側のいずれに配置してもよく、さらにいずれかのクラッチを動力源1側、他のクラッチを動力源1とは反対側に配置し、ギヤトレーンを挟んだ両側にクラッチを配置してもよい。要は、入力クラッチを含む各構成部材の配置は、必要に応じて変更することができる。さらに、この発明では、噛み合いクラッチ機構、すなわち各切換機構S1,S2,S3,S4として、テーパーリングなどを備えた同期機構(シンクロナイザー)を組み込んだ装置を採用することができる。
また、各伝動機構、すなわち各歯車対7,8,9,10,13,14,15は、歯車による機構以外に、例えばローラーチェーンとスプロケットホイールとによるローラーチェーン伝動装置、あるいはベルトとプーリとによるベルト伝動装置などの巻き掛け伝動機構によって構成してもよい。
そして、それら各伝動機構は、適宜の変速比を設定することができればよいのであって、全体としての固定変速比の数は、後進2速を含む8速以外に、これより少なくてもよく、あるいは反対に8速以上であってもよく、さらには変速比が連続的に変化する伝動機構であってもよい。
この発明に係る変速機の第1の実施例を示すスケルトン図である。 その第1の実施例の変速機により前進6段・後進2段の各変速段を設定するためのクラッチおよび変速用切換機構の係合・解放状態をまとめて示す図表である。 図1に示す変速機における前進第1速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における前進第2速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における前進第3速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における前進第4速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における前進第5速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における前進第6速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における後進第1速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図1に示す変速機における後進第2速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 この発明に係る変速機の第2の実施例を示すスケルトン図である。 図11に示す変速機における各軸の配置関係を示す模式図である。 この発明に係る変速機の第3の実施例を示すスケルトン図である。 その第3の実施例の変速機により前進6段・後進2段の各変速段を設定するためのクラッチおよび変速用切換機構の係合・解放状態、および電動機と変速機との連結状態をまとめて示す図表である。 図13に示す変速機における前進第1速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第1速から前進第2速へのプレアップシフト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第2速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第2速における電動機によるトルクアシスト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第2速から前進第3速へのプレアップシフト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第3速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第3速から前進第4速へのプレアップシフト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第3速から前進第6速へのプレアップシフト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第4速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第4速から前進第5速へのプレアップシフト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第5速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第5速から前進第6速へのプレアップシフト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第6速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における前進第6速における電動機によるトルクアシスト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における後進第1速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における後進第1速における電動機によるトルクアシスト状態でのトルクの伝達経路を示す模式図である。 図13に示す変速機における後進第2速でのトルクの伝達経路を示す模式図である。
符号の説明
1…動力源、 3…第1入力軸、 4…第2入力軸、 5…第1出力軸、 6…第2出力軸(副軸兼用出力軸)、 6a…中心軸、 7,8,9,10,13,14…第2速〜第6速,後進段歯車対(伝動機構)、 12…デファレンシャル(出力部材)、 12b…駆動軸、 15…第1速歯車対(副軸入力歯車対)、 16…出力歯車(遊転歯車)、 33…モータ・ジェネレータ(電動機)、 C1…第1クラッチ、 C2…第2クラッチ、 S1,S2,S3…第1〜第3切換機構(変速用切換機構)、 S4…第4切換機構(軸状態切換機構)、 TM…変速機。

Claims (14)

  1. 動力源の出力トルクを伝達する伝動軸に連結された複数のクラッチと、
    これら複数のクラッチの出力側にそれぞれ連結されて前記出力トルクが入力される複数の入力軸と、
    前記入力軸から伝達された前記出力トルクを出力部材に出力する複数の出力軸と、
    前記入力軸と出力軸との間に配置された複数の伝動機構を選択的に動力伝達状態に設定する変速用切換機構とを備え、
    前記複数のクラッチおよび前記変速用切換機構を制御することにより複数の変速段を設定する複数クラッチ式変速機において、
    少なくともいずれか1つの前記出力軸は、
    いずれかの前記入力軸を介して伝達された前記出力トルクを前記出力部材に直接 出力する出力軸状態と、
    いずれかの前記入力軸を介して伝達された前記出力トルクを他の前記入力軸を介 して他の前記出力軸へ伝達する副軸状態と
    を設定可能な副軸兼用出力軸として構成され、
    前記副軸兼用出力軸の状態を出力軸状態と副軸状態とに選択的に切り換える軸状態切 換機構を備えている
    ことを特徴とする複数クラッチ式変速機。
  2. 前記複数の伝動機構は、
    前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定される際に前記出力トルクを前記副軸兼用出力軸に伝達する副軸入力歯車対を含むギヤ比がそれぞれ異なる複数の歯車対を含み、
    前記副軸兼用出力軸は、
    前記変速用切換機構もしくは前記軸状態切換機構により前記歯車対が選択的に動力伝達可能に連結される中心軸と、
    前記出力部材に動力伝達可能に連結されるとともに前記中心軸に遊転可能に支持され、かつ前記軸状態切換機構により前記中心軸に選択的に動力伝達可能に連結される遊転歯車とから構成されている
    請求項1に記載の複数クラッチ式変速機。
  3. 前記軸状態切換機構は、前記副軸入力歯車対と前記中心軸とを連結することにより前記副軸兼用出力軸を前記副軸状態に設定し、前記遊転歯車と前記中心軸とを連結することにより前記副軸兼用出力軸を前記出力軸状態に設定する機構を含む請求項2に記載の複数クラッチ式変速機。
  4. 前記複数のクラッチは、第1クラッチと第2クラッチとを含み、
    前記複数の入力軸は、第1入力軸と第2入力軸とを含み、
    前記第1入力軸は、前記第1クラッチの出力側に連結されるとともに、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定される際に前記副軸兼用出力軸へ前記出力トルクを伝達し、
    前記第2入力軸は、前記第2クラッチの出力側に連結されかつ前記第1入力軸と同軸に配置されるとともに、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定された際に前記副軸兼用出力軸から前記出力トルクが伝達され、
    前記複数の出力軸は、前記各入力軸と平行に配置された第1出力軸と、前記各入力軸および前記第1出力軸と平行に配置されるとともに、前記副軸兼用出力軸として構成された第2出力軸とを含み、
    前記複数の伝動機構は、第1速形成用駆動歯車と第1速形成用従動歯車とからなり、前記副軸入力歯車対として機能する第1速歯車対と、第2速形成用駆動歯車と第2速形成用従動歯車とからなる第2速歯車対と、第3速形成用駆動歯車と第3速形成用従動歯車とからなる第3速歯車対と、第4速形成用駆動歯車と第4速形成用従動歯車とからなる第4速歯車対と、第5速形成用駆動歯車と第5速形成用従動歯車とからなる第5速歯車対と、第6速形成用駆動歯車と第6速形成用従動歯車とからなる第6速歯車対と、後進段形成用駆動歯車と後進段形成用従動歯車とアイドル歯車とからなる後進段歯車対とを含み、
    前記変速用切換機構は、前記第2速形成用従動歯車および前記第6速形成用従動歯車を前記第1出力軸に選択的に動力伝達可能に連結する第1変速用切換機構と、前記第3速形成用従動歯車および前記第5速形成用従動歯車を前記第1出力軸に選択的に動力伝達可能に連結する第2変速用切換機構と、前記後進段形成用従動歯車および前記第4速形成用従動歯車を前記中心軸に選択的に動力伝達可能に連結する第3変速用切換機構とを含み、
    前記軸状態切換機構は、前記第1速形成用従動歯車および前記遊転歯車を前記中心軸に選択的に動力伝達可能に連結する機構を含み、
    前記第1出力軸上に、前記第2速形成用従動歯車と、前記第6速形成用従動歯車と、前記第3速形成用従動歯車と、前記第5速形成用従動歯車とが遊転可能に支持されるとともに、前記第2速形成用従動歯車と前記第6速形成用従動歯車との間に前記第1変速用切換機構が配置され、前記第3速形成用従動歯車と前記第5速形成用従動歯車との間に前記第2変速用切換機構が配置され、
    前記第2出力軸上に、前記後進段形成用従動歯車と、前記第4速形成用従動歯車と、前記第1速形成用従動歯車と、前記遊転歯車とが遊転可能に支持されるとともに、前記後進段形成用従動歯車と前記第4速形成用従動歯車との間に前記第3変速用切換機構が配置され、前記第1速形成用従動歯車と前記遊転歯車との間に前記軸状態切換機構が配置され、
    前記前記第2速形成用駆動歯車と後進段形成用駆動歯車とが共用され、
    第6速形成用駆動歯車と前記第4速形成用駆動歯車とが共用され、
    前記第3速形成用駆動歯車と第1速形成用駆動歯車とが共用されている
    請求項2または3に記載の複数クラッチ式変速機。
  5. 前記複数の変速段のうち前進の最低速段である第1速は、前記出力トルクが、前記第1入力軸から前記副軸入力歯車対を介して前記第1出力軸に伝達され、その第1出力軸から前記第4速歯車対を介して前記第2入力軸に伝達され、その第2入力軸から前記第2速歯車対を介して前記第2出力軸に伝達されることにより設定される変速段であり、
    第2速は、前記出力トルクが、前記第2入力軸から前記第2速歯車対を介して前記第2出力軸に伝達されることにより設定される変速段であり、
    第4速は、前記出力トルクが、前記第2入力軸から前記第4速歯車対を介して前記第1出力軸に伝達されることにより設定される変速段であって、
    前記副軸入力歯車対のギヤ比は、前記第1速の変速比と前記第2速の変速比との比と、前記第4速の変速比とを掛けた値となるように構成されている請求項4に記載の複数クラッチ式変速機。
  6. 前記複数の変速段のうち前進の最高速段を設定する場合に、前記副軸兼用出力軸へは前記出力トルクが伝達されない請求項1ないし5のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  7. 前記複数の変速段のうち所定の前進の変速段からその前後の変速段へ変速する場合に、前記動力源と前記複数の入力軸との間で動力伝達が遮断されない請求項1ないし6のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  8. 前記複数の出力軸のうち前記副軸兼用出力軸以外の出力軸に、発電機としての機能を備えた電動機が常時動力伝達可能に連結されている請求項1ないし7のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  9. 前記電動機およびその電動機が連結された前記出力軸は、前記出力部材の駆動軸よりも上方に配置されている請求項8に記載の複数クラッチ式変速機。
  10. 前記出力軸と前記入力軸との間に配置された前記伝動機構に、発電機としての機能を備えた電動機が動力伝達可能に連結されている請求項1ないし7のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  11. 前記電動機は、前記複数の変速段が設定される全ての場合に、前記伝動機構に動力伝達可能に連結されている請求項10に記載の複数クラッチ式変速機。
  12. 前記電動機は、前記複数の変速段のうち所定の前進の変速段からその前後の変速段へ変速する場合に、前記伝動機構に動力伝達可能に連結されている請求項10または11に記載の複数クラッチ式変速機。
  13. 前記電動機は、前記複数の変速段のうち前進の最高速段を設定する場合に、前記伝動機構との動力伝達を遮断することが可能なように構成されている請求項10ないし12のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  14. 前記電動機は、前記副軸兼用出力軸が前記副軸状態に設定される際に前記出力トルクを前記副軸兼用出力軸に伝達する副軸入力歯車対に動力伝達可能に連結されている請求項10ないし13のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
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