JP2009155289A - イオン液体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有機合成あるいは有機エレクトロニクスの分野で種々の応用が検討されているアルコキシスルホン酸アニオン(アルキル硫酸アニオン)とイミダゾリウムカチオンからなるイオン液体は、相当するアルコキシスルホン酸塩とイミダゾリウム塩の塩交換反応で容易に得ることができるが、アルコキシスルホン酸由来の加水分解物であるアルコールが副生し、純度の高いものを合成することが困難であるという課題があった。また塩交換反応は長時間を要するため、生産性の面においても問題があった。
【解決手段】 塩交換反応を、脱水剤、特には多孔質ゼオライトの存在下で行うことにより、アルコールの副生がほとんどなく純度の高いイオン液体を得ることができ、また反応時間の劇的な短縮も実現された。
【選択図】 なし
【解決手段】 塩交換反応を、脱水剤、特には多孔質ゼオライトの存在下で行うことにより、アルコールの副生がほとんどなく純度の高いイオン液体を得ることができ、また反応時間の劇的な短縮も実現された。
【選択図】 なし
Description
本発明はアニオン成分がアルコキシスルホン酸アニオン、カチオン成分がイミダゾリウムカチオンであるイオン液体及びその製造方法に関わるものである。
近年、グリーンサステイナブルケミストリーの観点からイオン液体が注目されており、種々の有機合成反応の溶媒として使用可能であることが報告されている(非特許文献1)。また、イオン液体は有機エレクトロニクス分野でも注目されており、様々な応用が検討されている。例えば、導電性高分子コンデンサの電解質にイオン液体を添加することにより、ESR(Equivalent Series Resistance;等価直列抵抗)特性を悪化させることなく耐圧特性を向上させることができ、結果として高耐圧のコンデンサが実現できることが報告されている(特許文献1)。
このようなイオン液体としては、イミダゾリウムカチオンと適当なアニオンの組み合わせによるものが最も広く研究されている。アニオンとしては、例えばハロゲンアニオン、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドアニオンなどが一般的であるが、特にアルコキシスルホン酸アニオン(アルキル硫酸アニオン)とイミダゾリウムカチオンからなるイオン液体は優れた特性を有することが知られている。例えば、リパーゼによる2級アルコールの光学分割の溶媒としてフルオロアルコキシスルホン酸アニオンとイミダゾリウムカチオンからなるイオン液体を用いると、反応が円滑に進むだけでなく、イオン液体が疎水性であることからリパーゼの繰り返し再利用が可能となる(非特許文献2)。また、導電性高分子コンデンサの電解質への添加剤としても、他のイオン液体に比べ特に高耐圧のコンデンサを与えることが知られている(特許文献2)。
このようなアルコキシスルホン酸アニオンとイミダゾリウムカチオンから成るイオン液体の製造方法としては、対応するアルコキシスルホン酸アンモニウム塩とイミダゾリウムハロゲン化物との塩交換反応による方法が知られている(特許文献3)。本方法では、適当な高極性溶媒中、両者を混合攪拌するだけというシンプルなプロセスで目的物が得られるが、本発明者らにより詳細に検討された結果、アルコキシスルホン酸アンモニウム塩由来及び生成したイオン液体のアルコキシスルホン酸アニオン成分由来のアルコールの副生が避け難く、結果として純度の高いイオン液体を得ることが困難であることが明らかとなった。これは、高極性溶媒中の水分によりアルコキシスルホン酸部位の加水分解が進行したものと考えられ、特にアルコキシスルホン酸アンモニウムは、種類によっては非常に加水分解に対して不安定であった。塩交換反応が加水分解の進行よりも速やかに完結するならば、アルコールの副生を最小限に抑制することが可能であるが、一般的に塩交換反応は長時間を要し、アルコールの副生は避け難い。また、イオン液体の有効な精製法は少なく、発明者らが検討した結果、生じたアルコールやその他の不純物を効率的に除去することは困難であった。
したがって、種々の用途に有用であるアルコキシスルホン酸アニオンとイミダゾリウムカチオンからなるイオン液体を、簡便なプロセスかつ高純度で製造する方法が待ち望まれている。
国際公開WO2005/012599号パンフレット
国際公開WO2006/051897号パンフレット
特開2005−314332号公報
T.Welton, Chem. Rev., 1999, 99, 2071
Y.Tsukada,K.Iwamoto,H.Furutani,Y.Matsushita,Y.Abe,K.Matsumoto,K.Monda,S.Hayase,M.Kawatsura,T.Itoh Tetrahedron Letters, 2006, 47, 180
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、種々の用途において有用であるアルコキシスルホン酸アニオンとイミダゾリウムカチオンからなるイオン液体を、簡便なプロセスかつ高純度で製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記に鑑み鋭意検討を行った結果、アルコキシスルホン酸塩とイミダゾリウム塩との塩交換反応を行う際に脱水剤を添加することでアルコールの生成を抑止できるだけでなく、反応速度を劇的に向上させることが可能であることを見出し、本発明の完成に至った。
これは、脱水剤が極性溶媒中の水分を除去することでアルコキシスルホン酸成分の加水分解反応を抑止できたためと考えられる。反応速度が劇的に向上した要因の詳細は不明であるが、例えばアルコキシスルホン酸アンモニウムとイミダゾリウム塩化物との塩交換反応においては、目的物であるイオン液体とアンモニウムクロライドが生成するが、脱水剤により溶媒へのアンモニウムクロライドの溶解度が低下しアンモニウムクロライドが系外に効率的に除去されるため反応速度の向上が実現したものと推察している。
これは、脱水剤が極性溶媒中の水分を除去することでアルコキシスルホン酸成分の加水分解反応を抑止できたためと考えられる。反応速度が劇的に向上した要因の詳細は不明であるが、例えばアルコキシスルホン酸アンモニウムとイミダゾリウム塩化物との塩交換反応においては、目的物であるイオン液体とアンモニウムクロライドが生成するが、脱水剤により溶媒へのアンモニウムクロライドの溶解度が低下しアンモニウムクロライドが系外に効率的に除去されるため反応速度の向上が実現したものと推察している。
すなわち本発明は、一般式(1);
また本発明は、下記式(4);
さらには、上記のいずれかに記載の方法にて製造されたイオン液体を含有するコンデンサ用電解質、または、イオン液体が前記式(4)または/および前記式(5)で表されるものであるコンデンサ用電解質。およびこれらの電解質を用いたコンデンサに関する。
アルコキシスルホン酸アニオンとイミダゾリウムカチオンからなるイオン液体を、簡便なプロセスかつ高純度で製造することができる。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明において「置換」とは、他の原子あるいは置換基によって置換されていてもよいことを示す。「置換基」とは、反応に悪影響を与えない限り特に限定されるものではなく、具体的には、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子などが挙げられる。
まず一般式(1);
まず一般式(1);
次に一般式(2);
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム等
上記に例示されるイミダゾリウムにおいて、原料入手の容易さや得られるイオン液体の粘度等の特性から、好ましくは1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムであり、特に好ましくは1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムである。Xはハロゲン原子を表し、例えばヨウ素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子などが挙げられ、塩交換反応の反応性の観点から臭素原子、塩素原子が好ましい。
続いて、一般式(3);
なお下記式(4);
塩交換反応による前記式(3)で表されるイオン液体の合成は、前記式(1)で表される化合物と前記式(2)で表される化合物を1:1のモル比にて混合することにより実施される。前述のようにイオン液体の有効な精製法はあまりないため、できるだけ原料の残存をなくすことが重要であり、原料を1:1のモル比で反応させることが好ましいが、例外的に残存原料の除去が容易な場合や、反応中に揮発・昇華等の理由で原料が消失していく場合などは、どちらか片方を過剰量加えて反応を行ってもよい。
反応は、適当な溶媒中で実施されるが、溶媒としては原料の溶解性の観点から高極性溶媒が好ましく、特に限定されるものではないが例えば、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、除去の容易さや塩交換の反応性の観点から、アセトン、メタノール、アセトニトリルが好ましく、特に好ましくはアセトンである。溶媒に原料が全て溶解し均一となる必要は無く、どちらか片方が溶け残っていても反応が良好な収率で進行し、最終的に目的とするイオン液体が得られればよい。
溶媒中あるいは原料中に含まれる水分は、アルコキシスルホン酸成分の加水分解を起こすため脱水剤の存在下に反応は実施される。脱水剤としては、特に限定されるものではないが例えば、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、シリカゲル、多孔質ゼオライトなどが挙げられ、溶媒や原料と反応することなく安定であること、また塩交換の反応速度を向上させる効果があることから、多孔質ゼオライトが好ましい。多孔質ゼオライトの空孔径に関しては、水分を除去し得るものであれば特に限定されるものではないが、より効率的に水分除去が可能であることから3〜10オングストロームであることが好ましい。脱水剤の使用量としては、反応がアルコールの副生なくかつ、円滑に進行する量であれば特に限定されるものではないが、スケールアップを考慮したプロセスケミストリーの観点からは、前記式(2)で表される化合物に対して0.01〜2重量倍が好ましく、0.05〜1重量倍程度が特に好ましい。
反応時間は、塩交換が終了する時間であれば特に限定されるものではないが、好ましくは1〜300分程度である。反応終了後に長時間、攪拌を続けるとアルコール等の不純物の副生が進行するため、特に好ましくは1〜180分程度である。一般的に塩交換反応は、数時間から反応基質によっては数日を要することもあるが、本発明においては、脱水剤を添加することで反応速度の劇的な向上効果を認め、上記の反応時間にて反応は完結する。この要因は明らかではないが、例えばアルコキシスルホン酸アンモニウムとイミダゾリウム塩化物との塩交換反応においては、目的物であるイオン液体とアンモニウムクロライドが生成するが、脱水剤により極性溶媒へのアンモニウムクロライドの溶解度が低下しアンモニウムクロライドが系外に効率的に除去されたことが一因であろうと考えている。
反応温度は、塩交換反応が速やかに進行する温度であれば特に限定されるものではないが、好ましくは0℃から用いた溶媒の沸点の範囲であるが、プロセスケミストリー及びグリーンケミストリーの観点からは、過剰な冷却や加熱は避けるべきであり、特に好ましくは10〜50℃の範囲である。
反応時間は、塩交換が終了する時間であれば特に限定されるものではないが、好ましくは1〜300分程度である。反応終了後に長時間、攪拌を続けるとアルコール等の不純物の副生が進行するため、特に好ましくは1〜180分程度である。一般的に塩交換反応は、数時間から反応基質によっては数日を要することもあるが、本発明においては、脱水剤を添加することで反応速度の劇的な向上効果を認め、上記の反応時間にて反応は完結する。この要因は明らかではないが、例えばアルコキシスルホン酸アンモニウムとイミダゾリウム塩化物との塩交換反応においては、目的物であるイオン液体とアンモニウムクロライドが生成するが、脱水剤により極性溶媒へのアンモニウムクロライドの溶解度が低下しアンモニウムクロライドが系外に効率的に除去されたことが一因であろうと考えている。
反応温度は、塩交換反応が速やかに進行する温度であれば特に限定されるものではないが、好ましくは0℃から用いた溶媒の沸点の範囲であるが、プロセスケミストリー及びグリーンケミストリーの観点からは、過剰な冷却や加熱は避けるべきであり、特に好ましくは10〜50℃の範囲である。
本発明の方法によれば、塩交換反応により得られたイオン液体はほとんどアルコール等の不純物を含まず純度の高いものが得られるが、さらに高純度化が必要な場合には精製し不純物を除去することができる。精製の具体的な方法としては、例えば活性炭処理やアルミナ処理が挙げられるが、目的とする純度が得られる方法であればこれらに限定されるものではなく、任意の方法で精製すればよい。また溶媒や微量のアルコールなど低沸点の化合物が残存している場合には、所定の温度にて減圧乾燥することでこれを除去してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
(試薬及びNMR分析)
試薬および溶媒は共通して一般に市販されているものを用いた。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)は、VARIAN社製Gemini300(300 MHz for 1H)を用い、重クロロホルム(CDCl3)中テトラメチルシラン(TMS)を内部標準として用い測定した。
試薬および溶媒は共通して一般に市販されているものを用いた。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)は、VARIAN社製Gemini300(300 MHz for 1H)を用い、重クロロホルム(CDCl3)中テトラメチルシラン(TMS)を内部標準として用い測定した。
(修復化成アルミ箔の液中容量の測定)
液中容量は、東洋テクニカ製のsolartron、型番「1480」を用い、0〜4V間の50μAの定電流充放電試験において得られるグラフの傾きから算出した。
液中容量は、東洋テクニカ製のsolartron、型番「1480」を用い、0〜4V間の50μAの定電流充放電試験において得られるグラフの傾きから算出した。
(電極の初期容量の測定)
上記の得られた箔を試料とし、20Vで1時間エージングした後、図1に示す水銀セルを用いて、初期容量の測定を行なった。
装置には、東洋テクニカ製のsolartron、型番「1480」を用い、0〜4Vの範囲において、50μAの定電流充放電試験を行い、得られるグラフの傾きから容量を算出した。
上記の得られた箔を試料とし、20Vで1時間エージングした後、図1に示す水銀セルを用いて、初期容量の測定を行なった。
装置には、東洋テクニカ製のsolartron、型番「1480」を用い、0〜4Vの範囲において、50μAの定電流充放電試験を行い、得られるグラフの傾きから容量を算出した。
(容量発現率)
(液中容量/初期容量)×100を「容量発現率(%)」と定義し、用いる修復化成アルミ箔の液中容量のばらつきを規格化した。
(液中容量/初期容量)×100を「容量発現率(%)」と定義し、用いる修復化成アルミ箔の液中容量のばらつきを規格化した。
(インピーダンス測定)
初期容量測定後、図1に示す水銀セルを用いて、インピーダンスの測定を行った。装置には、Electrochemical Analyzer Model 608B(ALS/[H]CH Instruments)を用い、DC Potential:0V、AC Amplitude:100Vの条件で1Hzから1MHzの範囲で測定を行った。10kHzのインピーダンス値を電極のインピーダンスと定義した。
初期容量測定後、図1に示す水銀セルを用いて、インピーダンスの測定を行った。装置には、Electrochemical Analyzer Model 608B(ALS/[H]CH Instruments)を用い、DC Potential:0V、AC Amplitude:100Vの条件で1Hzから1MHzの範囲で測定を行った。10kHzのインピーダンス値を電極のインピーダンスと定義した。
(耐電圧測定)
インピーダンスの測定後、図1に示す水銀セルを用いて、耐電圧(V)を測定した。装置には、アドバンテスト社製の型番「TR6143」を用い、20mV/秒の速度で電圧を上昇させて測定したが、耐電圧値は、10mAの電流が流れた電圧と定義した。
インピーダンスの測定後、図1に示す水銀セルを用いて、耐電圧(V)を測定した。装置には、アドバンテスト社製の型番「TR6143」を用い、20mV/秒の速度で電圧を上昇させて測定したが、耐電圧値は、10mAの電流が流れた電圧と定義した。
(参考例1)アンモニウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸の合成
スルファミン酸(16.0g、 0.164mol)、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール(61.16g、0.263mol)を順次加え、110℃で16時間攪拌した。放冷後、反応溶液をろ過し、白色固体をろ別した。得られた白色固体を0℃に冷やしたヘキサン(200mL)で5回洗浄した後、真空下80℃で15時間乾燥し、目的化合物を白色固体として38.00g得た。(収率70%)
1H NMR(DMSO−d6、300MHz)δ4.25 (t、2H)、7.06 (brt、5H)
(実施例1)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(3000mg、 17.17mmol)、粉砕後真空下でヒートガンで十分に加熱することによって活性化させたモレキュラーシーブス 4A(3000mg)、無水アセトン(11.4mL)を順次加え、室温で1時間攪拌した。その後、アンモニウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル硫酸(5654mg、17.17mmol)を加え、さらに1.5時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗生成物を黄色油状物として得た。粗生成物のNMR分析において、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノールは痕跡量確認されたのみであった。粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(8.6g, 溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(4.3g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(5mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を黄色油状物として4805.2mg得た。(収率62%)
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ0.95(t、3H)、1.32−1.40(m、2H)、1.75−1.91(m、2H)、3.99(s、3H)、4.21(t、2H)、4.46(t、2H)、6.07(tt、1H)、7.26(s、 1H)、7.32(s、1H)、9.36(s、1H)
(比較例1)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(10000mg、 57.26mmol)、無水アセトン(38.4mL)、アンモニウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル硫酸(18848mg、57.26mmol)を順次加え、63時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗生成物を黄色油状物として得た。粗生成物のNMR分析において、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸と2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノールのモル比は1:1.97であった。得られた粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(24.0g, 溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(12.0g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(20mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を黄色油状物として6817.4mg得た。(収率26%)
実施例1及び比較例1の結果より、脱水剤がアルコールの副生を抑止する効果があるだけでなく、反応時間を劇的に短縮する効果のあることが確認された。
スルファミン酸(16.0g、 0.164mol)、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール(61.16g、0.263mol)を順次加え、110℃で16時間攪拌した。放冷後、反応溶液をろ過し、白色固体をろ別した。得られた白色固体を0℃に冷やしたヘキサン(200mL)で5回洗浄した後、真空下80℃で15時間乾燥し、目的化合物を白色固体として38.00g得た。(収率70%)
1H NMR(DMSO−d6、300MHz)δ4.25 (t、2H)、7.06 (brt、5H)
(実施例1)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(3000mg、 17.17mmol)、粉砕後真空下でヒートガンで十分に加熱することによって活性化させたモレキュラーシーブス 4A(3000mg)、無水アセトン(11.4mL)を順次加え、室温で1時間攪拌した。その後、アンモニウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル硫酸(5654mg、17.17mmol)を加え、さらに1.5時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗生成物を黄色油状物として得た。粗生成物のNMR分析において、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノールは痕跡量確認されたのみであった。粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(8.6g, 溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(4.3g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(5mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を黄色油状物として4805.2mg得た。(収率62%)
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ0.95(t、3H)、1.32−1.40(m、2H)、1.75−1.91(m、2H)、3.99(s、3H)、4.21(t、2H)、4.46(t、2H)、6.07(tt、1H)、7.26(s、 1H)、7.32(s、1H)、9.36(s、1H)
(比較例1)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(10000mg、 57.26mmol)、無水アセトン(38.4mL)、アンモニウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル硫酸(18848mg、57.26mmol)を順次加え、63時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗生成物を黄色油状物として得た。粗生成物のNMR分析において、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸と2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノールのモル比は1:1.97であった。得られた粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(24.0g, 溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(12.0g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(20mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を黄色油状物として6817.4mg得た。(収率26%)
実施例1及び比較例1の結果より、脱水剤がアルコールの副生を抑止する効果があるだけでなく、反応時間を劇的に短縮する効果のあることが確認された。
(実施例2)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(3000mg、17.17mmol)、粉砕後真空下でヒートガンで十分に加熱することによって活性化させたモレキュラージーブス 4A(3000mg)、無水アセトン(11.4mL)を順次加え、室温で1時間攪拌した。その後、アンモニウム−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル硫酸(4520mg、17.17mmol)を加え、さらに1.5時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗製生物を得た。粗生成物のNMR分析において、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノールは痕跡量確認されたのみであった。得られた粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(8.6g、溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(4.3g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(5mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を黄色油状物として4376.1mg得た。(収率64%)
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ0.96(t、3H)、1.25−1.44(m、2H)、1.82−1.92(m、2H)、4.01(s、3H)、4.23(t、2H)、4.27−4.30(m、1H)、4.34−4.50(m、1H)、5.09−5.32(m、1H)、7.24(s、 1H)、7.29(s、1H)、9.42(s、1H)
(実施例3)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(3276mg、18.76mmol)、粉砕後真空下でヒートガンで十分に加熱することによって活性化させたモレキュラーシーブス 4A(3000mg)、無水アセトン(12.0mL)を順次加え、室温で1時間攪拌した。その後、アンモニウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸(4290mg、18.76mmol)を加え、さらに1.5時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗製生物を得た。粗生成物のNMR分析において、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールは痕跡量確認されたのみであった。得られた粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(7.3g、溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(4.6g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(6mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を薄黄色油状物として4020.6mg得た。(収率61%)
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ0.97(t、3H)、1.31−1.44(m、2H)、1.82−1.91(m、2H)、4.00(s、3H)、4.22(t、2H)、4.36(t、2H)、6.01(tt、1H)、7.26(s、 1H)、7.31(s、1H)、9.37(s、1H)
(実施例4)
アルミの酸化皮膜上に3,4−エチレンジオキシチオフェンの化学重合よって得られた導電性高分子形成することで導電性高分子アルミ電解コンデンサの作製を行った。すなわち、有効面積が10mm×10mmのアルミニウムエッチド箔を、1%アジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬し、まず20mV/secの速度で0から45Vまで上げ、つづけて45Vの定電圧を40分間印加し、前記アルミニウムエッチド箔の表面に誘電体皮膜を形成した。次に、この箔を脱イオン水の流水により3分洗浄してから120℃で1時間乾燥を行った。この時得られた、アルミエッチド箔の液中容量は25μFであった。次に以下の配合割合で、電解質形成に用いる化学重合組成物を調製した。導電性高分子のモノマーとして、3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDOTと略す。H.C.Starck−V TECH社製)、酸化剤としてパラトルエンスルホン酸鉄(以下p−TsOと略す)の40wt%1−ブタノール溶液、イオン性液体として1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル硫酸を用いた。これらをモル比でEDOT:p−TsO:イオン性液体=1:0.5:0.5の配合で混合した。次にその重合溶液中に前記アルミエッチド箔を重合溶液に浸漬し、引き上げ後120℃で1時間加熱処理を行った。同じ処理を4回繰り返し、箔の表面が均一に電解質で覆われる様にした。こうして得られた箔を図1に示す水銀セルを用いて、初期容量を測定し容量発現率に変換した。また、インピーダンス、および、耐電圧(V)を測定した。得られた電極の特性を表1に示す。なお、表1の結果はいずれも3個の電極の平均値である。
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(3000mg、17.17mmol)、粉砕後真空下でヒートガンで十分に加熱することによって活性化させたモレキュラージーブス 4A(3000mg)、無水アセトン(11.4mL)を順次加え、室温で1時間攪拌した。その後、アンモニウム−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル硫酸(4520mg、17.17mmol)を加え、さらに1.5時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗製生物を得た。粗生成物のNMR分析において、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノールは痕跡量確認されたのみであった。得られた粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(8.6g、溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(4.3g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(5mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を黄色油状物として4376.1mg得た。(収率64%)
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ0.96(t、3H)、1.25−1.44(m、2H)、1.82−1.92(m、2H)、4.01(s、3H)、4.23(t、2H)、4.27−4.30(m、1H)、4.34−4.50(m、1H)、5.09−5.32(m、1H)、7.24(s、 1H)、7.29(s、1H)、9.42(s、1H)
(実施例3)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸の合成
窒素雰囲気下、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(3276mg、18.76mmol)、粉砕後真空下でヒートガンで十分に加熱することによって活性化させたモレキュラーシーブス 4A(3000mg)、無水アセトン(12.0mL)を順次加え、室温で1時間攪拌した。その後、アンモニウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸(4290mg、18.76mmol)を加え、さらに1.5時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧下留去して粗製生物を得た。粗生成物のNMR分析において、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールは痕跡量確認されたのみであった。得られた粗製生物をアルミナカラムクロマトグラフィー(7.3g、溶媒:アセトン)で精製した。これに活性炭(4.6g)を加え、室温で2時間攪拌した。セライトろ過によって活性炭を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水(6mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮し、真空下100℃で3時間乾燥させることで、目的化合物を薄黄色油状物として4020.6mg得た。(収率61%)
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ0.97(t、3H)、1.31−1.44(m、2H)、1.82−1.91(m、2H)、4.00(s、3H)、4.22(t、2H)、4.36(t、2H)、6.01(tt、1H)、7.26(s、 1H)、7.31(s、1H)、9.37(s、1H)
(実施例4)
アルミの酸化皮膜上に3,4−エチレンジオキシチオフェンの化学重合よって得られた導電性高分子形成することで導電性高分子アルミ電解コンデンサの作製を行った。すなわち、有効面積が10mm×10mmのアルミニウムエッチド箔を、1%アジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬し、まず20mV/secの速度で0から45Vまで上げ、つづけて45Vの定電圧を40分間印加し、前記アルミニウムエッチド箔の表面に誘電体皮膜を形成した。次に、この箔を脱イオン水の流水により3分洗浄してから120℃で1時間乾燥を行った。この時得られた、アルミエッチド箔の液中容量は25μFであった。次に以下の配合割合で、電解質形成に用いる化学重合組成物を調製した。導電性高分子のモノマーとして、3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDOTと略す。H.C.Starck−V TECH社製)、酸化剤としてパラトルエンスルホン酸鉄(以下p−TsOと略す)の40wt%1−ブタノール溶液、イオン性液体として1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル硫酸を用いた。これらをモル比でEDOT:p−TsO:イオン性液体=1:0.5:0.5の配合で混合した。次にその重合溶液中に前記アルミエッチド箔を重合溶液に浸漬し、引き上げ後120℃で1時間加熱処理を行った。同じ処理を4回繰り返し、箔の表面が均一に電解質で覆われる様にした。こうして得られた箔を図1に示す水銀セルを用いて、初期容量を測定し容量発現率に変換した。また、インピーダンス、および、耐電圧(V)を測定した。得られた電極の特性を表1に示す。なお、表1の結果はいずれも3個の電極の平均値である。
(実施例5)
イオン液体を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸に変更した以外は、実施例4と同様にしてコンデンサを作製し、得られたコンデンサの特性を評価した。得られた結果を表1に示した。
イオン液体を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸に変更した以外は、実施例4と同様にしてコンデンサを作製し、得られたコンデンサの特性を評価した。得られた結果を表1に示した。
(比較例2)
イオン液体を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−トリフルオロメチルスルホン酸に変更した以外は、実施例4と同様にしてコンデンサを作製し、得られたコンデンサの特性を評価した。得られた結果を表1に示した。
イオン液体を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−トリフルオロメチルスルホン酸に変更した以外は、実施例4と同様にしてコンデンサを作製し、得られたコンデンサの特性を評価した。得られた結果を表1に示した。
(比較例3)
イオン液体を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−テトラフルオロボレートに変更した以外は、実施例4と同様にしてコンデンサを作製し、得られたコンデンサの特性を評価した。得られた結果を表1に示した。
イオン液体を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−テトラフルオロボレートに変更した以外は、実施例4と同様にしてコンデンサを作製し、得られたコンデンサの特性を評価した。得られた結果を表1に示した。
以上の結果より発明者らにより合成された新規イオン液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル硫酸及び1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル硫酸は、導電性高分子コンデンサの電解質の添加剤として用いた場合、インピーダンス特性及び耐圧特性の両方において有用であることが確認された。
Claims (13)
- 一般式(1);
- 前記式(1)においてR1がC1〜C20のアルキル基もしくはフルオロアルキル基であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 前記式(1)においてY+がアンモニウムカチオンであることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の製造方法。
- 前記式(2)においてXがヨウ素原子、塩素原子もしくは臭素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記式(2)においてR3、R5、R6の全てが水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記式(2)においてR2、R4がそれぞれ独立にC1〜C20のアルキル基でありそれぞれ異なっていても同じでもよいことを特徴とする請求項5記載の製造方法。
- 脱水剤が多孔質ゼオライトであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の製造方法。
- 多孔質ゼオライトの空孔の大きさが3〜10オングストロームであることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
- 下記式(4);
- 下記式(5);
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の方法にて製造されたイオン液体を含有するコンデンサ用電解質。
- イオン液体が前記式(4)または/および前記式(5)で表されるものである請求項11記載のコンデンサ用電解質。
- 請求項11または請求項12に記載の電解質を用いたコンデンサ。
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-
2007
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