JP2009150764A - マイクロ波による水熱反応可視方法及び同方法に用いる水熱反応可視用セル - Google Patents

マイクロ波による水熱反応可視方法及び同方法に用いる水熱反応可視用セル Download PDF

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Abstract

【課題】 マイクロ波によりセル内に収容した水溶液に対する過熱状態の変化、並びにこれを冷却した際の変化を可視的に確認するための新規な「マイクロ波水熱反応用可視化セル」の提供を図る。
【解決手段】 透明シリンダー1の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ2を同心的に収装し、当該透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2の両者間に形成される空間部Aには吸引用チューブ14を介して排気用ポンプ16を連結すると共に、給水用チューブ15を介して冷却水貯蔵用タンク17を連結することに依り、当該空間Aを昇温時における真空断熱層形成用空間として、また、冷却時には冷却水導入用空間とするように構成し、更に、上記した観察用グラスチューブ2には、観察対象とする溶液を導くための導入用パイプ5を連結し、上記のような構成を有する透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2を、透明窓を有する開閉自在な扉を備えたマイクロ波による加熱室18内にセットするように構成したマイクロ波による水熱反応可視用セル。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波によりセル内に収容した水溶液に対する過熱状態の変化、並びにこれを冷却した際の変化を可視的に観察するための「マイクロ波による水熱反応可視方法及び同方法に用いる水熱反応可視用セル」に関する。
従来、反応温度100℃を超えた場合に利用可能なセルは、金属で作成された本体に窓用の穴をくり抜き、これに耐圧性を具えたパッキンを介して耐腐食性を具えた透明資材製窓材を入れ込んだものが一般的である(例えば特許文献1に示すような構成)。
すなわち、特許文献1に示すものは、注入した観測資料を流通させながら観測するものであるが、その観測のための可視用部分は、上記のような小さな窓を用いるように構成してあり、従来の水熱反応可視化用セルにおいても同様な構成を採っているものが多くみられる。
特開2004−150838号
上記したような手段を用いた可視用セルの場合、先ず金属で形成された本体を加熱し、これに基づき内部流体に熱が伝わることとなるため、金属本体の熱容量の高さから昇温に数分〜数十分程度を要するものが殆どであり、昇温速度の点で問題を有するばかりでなく、また、観察用窓穴が小さいために反応中の流体全体を見ることができず、従って、直視的観察上においても問題を有するものであった。
これ以外の従来の手段としては、石英キャピラリーを反応容器とした可視化実験も実施されているが、内容積が小さくせざるを得ず、また、反応を実施する際に熱により反応器を封じる必要があるため、観察実験後に試料を回収・分析することが困難とされた。 また、金属容器を用いた場合は、反応器内容積が数μLのダイアモンド・アンビルで、セル内容積の小ささなどから昇温などは素早く行え、かつ反応流体全体を見渡せるという利点を有するが、その容積の小ささから反応容器内圧力を精密に制御することが困難とされ、また試料の仕込み量も極僅かであるために、定量的な解析を行うことは殆ど不可能とされた。
本発明は、上記したような特許文献1に示されたような手段を用いたセルの場合に生じた昇温速度上および観察確認上の問題を解決すると共に、上記した石英キャピラリーを反応容器において生じた内容積の小ささという問題、並びに、金属容器を用いた場合に生じた定量的解析上の問題を解決した新規の「水熱反応可視化用セル」の提供を図ったものである。
本発明に係る方法は、透明シリンダー1の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ2を同心的に収装し、これをマイクロ波による加熱室18内にセットし、当該シリンダー1とグラスチューブ2の間の空間部を真空状態化した断熱状態下において観察用グラスチューブ2に対する昇温加熱を行い、昇温後の冷却に際しては、当該空間部に冷却水を導入することにより降温処理を行い、当該昇温時及び降温時における観察用グラスチューブ2内に収容されている溶液の観察を、当該加熱室18の外部から、透明シリンダー1及び観察用グラスチューブ2を透して観察するようにしたマイクロ波による水熱反応可視方法に係る。
そして本発明に係る装置は、耐圧性を具えた透明シリンダー1の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ2を同心的に収装し、当該シリンダー1と観察用グラスチューブ2の両者間に形成される空間部Aには吸引用チューブ14を介して排気用ポンプ16を連結すると共に、給水用チューブ15を介して冷却水貯蔵用タンク17を連結することに依り、当該空間部Aを昇温時における真空断熱層形成用空間として、また、冷却時には冷却水導入用空間とするように構成し、更に、上記した観察用グラスチューブ2には、観察対象とする溶液を導くための導入用パイプ5を連結し、上記のような構成を有する透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2を、透明窓を有する開閉自在な扉を備えたマイクロ波による加熱室18内にセットするように構成したマイクロ波による水熱反応可視用セルに係る。
そして本発明は請求項3に記載のように、吸引用チューブ(14)および給水用チューブ(15)として、マイクロ波の影響を受けない材料で製したチューブを用いるように構成したことを実施の態様とするものである。
更に本発明は請求項4に記載のように、吸引用チューブ14および給水用チューブ15として、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂製チューブを用いるように構成したことを実施の態様とするものである。
本発明に係る方法は請求項1に記載のように、透明シリンダー1の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ2を同心的に収装し、これをマイクロ波による加熱室18内にセットし、当該シリンダー1とグラスチューブ2の間の空間部を真空状態化した断熱状態下において観察用グラスチューブ2に対する昇温加熱を行い、昇温後の冷却に際しては、当該空間部に冷却水を導入することにより降温処理を行い、当該昇温時及び降温時における観察用グラスチューブ2内に収容されている溶液の観察を、当該加熱室18の外部から、透明シリンダー1及び観察用グラスチューブ2を透して観察するようにしたから、昇温及び降温時における観察が極めてスムーズかつ短時間で行うことができる。 すなわち、このような構成に基づき、マイクロ波内で水などの極性溶媒を昇温させ、250℃まで温度を上げ、数分〜数十分の加熱実験を行っても漏れや破裂などがなく、さらに昇温及び降温時間を1分以内にすることも可能とされる。
すなわち、昇温時には透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2の空間部を真空状態化に基づく断熱性によりその昇温が極めて短時間で達成されると共に、降温時には冷却水の導入に基づき急冷化目的が果され、従って、昇温時及び降温時における観察用グラスチューブ2内に収容された溶液に対する温度に基づく変化の観察が極めて迅速に行える(図3参照)。 同時に、その観察は、加熱室18、透明シリンダー1、観察用グラスチューブ2を透して行うため、その流れの全体を見ることができ、従って、従来のように小さな窓から覗いて観察するような部分的観察に比して、全体的にして詳細なる観察目的が達成されることとなる。
また、本発明に係る装置は、請求項2に記載のように、耐圧性を具えた透明シリンダー1の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ2を同心的に収装し、当該シリンダー1と観察用グラスチューブ2の両者間に形成される空間部Aには吸引用チューブ14を介して排気用ポンプ16を連結すると共に、給水用チューブ15を介して冷却水貯蔵用タンク17を連結することに依り、当該空間部Aを昇温時における真空断熱層形成用空間として、また、冷却時には冷却水導入用空間とするように構成し、更に、上記した観察用グラスチューブ2には、観察対象とする溶液を導くための導入用パイプ5を連結し、上記のような構成を有する透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2を、透明窓を有する開閉自在な扉を備えたマイクロ波による加熱室18内にセットするように構成したから、請求項1に記載の方法の具体的実施目的が果されることとなる。
そして、その加熱処理をマイクロ波による加熱室18によって行うように構成したから、昇温目的が短時間で達成されると共に、温度設定も極めて容易に図ることができる。 そして、観察用グラスチューブ2を用いて観察対象溶液を収容するように構成したから、従来の場合に比して大量の溶液を収容することができ、従って、試料を数mgから数gのオーダーで仕込むことができ、その後の定量的分析も行える充分量の処理を可能とする。
また、請求項3に記載のように、吸引用チューブ14および給水用チューブ15として、マイクロ波の影響を受けない材料で製したチューブを用いるように構成することにより、加熱室内に収容されている部分が過熱されてしまうような事態発生をよく回避することが出来る。
更に、請求項4に記載のように、吸引用チューブ14および給水用チューブ15として、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂製チューブを用いるように構成することにより、250℃まで温度を上げ、数分〜数十分の加熱実験をしても当該チューブに漏れや破裂を生じることがない卓越した強度性が付与される。
本発明に係る方法は、透明シリンダー1の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ2を同心的に収装し、これをマイクロ波による加熱室18内にセットし、当該シリンダー1とグラスチューブ2の間の空間部を真空状態化した断熱状態下において観察用グラスチューブ2に対する昇温加熱を行い、昇温後の冷却に際しては、当該空間部に冷却水を導入することにより降温処理を行い、当該昇温時及び降温時における観察用グラスチューブ2内に収容されている溶液の観察を、当該加熱室18の外部から、透明シリンダー1及び観察用グラスチューブ2を透して観察するようにしたマイクロ波による水熱反応可視方法を要旨とするものである。
図2は上記した本発明に係る方法を実施するため水熱反応可視化用セルだけを表した断面図である。 同図において、1は耐圧性を具えた透明シリンダー、2は当該透明シリンダー1の内部に同心的に収装した耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブであって、耐圧性及び耐熱性に優れた材料で形成されている。 そして、当該透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2との間に形成される空間部Aは、昇温時における真空断熱層形成用空間として機能し、同時に、冷却時には冷却水導入用空間として機能するように構成してある。 一方、観察用グラスチューブ2内の空間であるが、これは観察対象溶液を流入させるための空間として機能させるように構成してある。
上記した透明シリンダー1の大きさは通常96mL用のものを用い、その内部に収装する観察用グラスチューブ2の大きさは10mL用のものを用いることを一般的とするが、これに限定されるものではなく、これらの大きさは観察目的に応じた所要の大きさのものを使用するものとする。
3は上部キャップ、4は下部キャップであって、上記した同心的に位置している透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2に対して取り付けることによって、両者の安定保持と所要の流通回路の連結を行うためのものである。 3a及び4aは密封用気密リングを示す。
5は観察対象とする溶液を導くための導入用パイプであって、上部キャップ3に対してジョイント金具6を螺合緊締することによって、当該導入用パイプ5の先端がチューブ2の上端開口部に対して気密に連結されている。 そして、当該導入用パイプ5には図1に示すように観察対象とする溶液を収容したボンベ7と、これをチューブ2内に導入させるための観察対象溶液導入用ポンプ8と、観察用チューブ2内の温度変化を測定するための温度計9が取付けられている。 7aはボンベ7の溶液の導入を制御するためのバルブであって、導入量の調節と停止作動を行わせるためのものである。
10はチューブ内に収容された観察対象溶液を排出するための排出用パイプであって、下部キャップ4に対してジョイント金具11を螺合緊締することによって、当該排出用パイプ10の先端が観察用チューブ2の下端開口部に対して気密に連結されている。 図1において、13は排出制御用バルブである。
14は吸引用チューブであって、その先端は口金14aを介して上部キャップ3に連結すると共に、前述したグラスシリンダー1の空間部A内に連通させてある。 15は給水用チューブであって、その先端は口金15aを介して上部キャップ3に連結すると共に、前述したグラスシリンダー1の空間部A内に連通させてある。
そして、これらの吸引用チューブ14及び給水用チューブ15は後述するマイクロ波による加熱室18内に導かれるものであるため、マイクロ波の影響を受けない材料で製することが好ましい。 また、耐熱性を要するため、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂製チューブのように、融点が334℃で、250℃での連続使用が可能とするという優れた耐熱性を具えたチューブを使用することが好ましい。
また、図1に示すように、上記した吸引用チューブ14には排気用ポンプ16を連結し、これの吸気作用に基づき透明シリンダー1の空間部Aに対する真空断熱層形成が成されるように構成してある。 更に、上記した給水用チューブ15には冷却水貯蔵用タンク17が連結されており、当該タンク17内の冷却水は加熱観察後の冷却に際して透明シリンダー1の空間部A内に対する流入が成されるように構成してある。 なお、このような流入は、上記した排気用ポンプ16による吸気作動に基づき吸引されて行われるものである。 14b及び15bは吸引用チューブ14及び給水用チューブ15に対して夫々介在させた開閉制御用バルブである。
図1に於いて、18はマイクロ波による加熱室であって、その正面に透明資材製窓を有する開閉自在な扉を具えたものである。 すなわち、当該加熱室は一般に使用されている所謂「電子レンジ」と同様な形態を具えたものであり、これは公知技術に属するものである。
そして、当該加熱室18の内部には、前述したような構成を具えた水熱反応可視化用セルが収容され、その制御盤部18aによる操作に基づき、加熱処理が成されるように構成してある。 更に、前述したように、観察対象とする溶液を収容したボンベ7と、これをチューブ2内に導入させるためのポンプ8と、観察用チューブ2内の温度変化を測定するための温度計9を取付けた導入用パイプ5、並びに、前述した吸引用チューブ14及び給水用チューブ15は、当該加熱室18内に導かれるように構成すると共に、その操作は当該加熱室18の外部で行われるように構成してある。
図1及び図2に示す状態に於いて、排気用ポンプ16を作動させて、透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2との間に形成されている空間部Aの空気を抜くことにより、当該空間Aを真空状態とする。 同時に、観察対象溶液導入用ポンプ8を作動させてボンベ7の溶液を観察用グラスチューブ2内に送り込む。 この状態でマイクロ波による加熱室18を加熱して所要の温度まで昇温させることにより、当該昇温に基づく溶液の変化の観察が、透明シリンダー1を透して広い面積での視覚的に行うことができる。
昇温状態での観察が終了した後は、給水用チューブ15の開閉制御用バルブ15aを開くことにより、貯蔵用タンク17内の冷却水が、真空状態にあった前記空間部A内に吸い込まれ、観察用グラスチューブ2に対する急冷的冷却処理が成されることとなる。 そして、このような冷却処理における溶液の観察を行うことも可能とされる。
ところで、図面に示す実施例にあっては、観察用グラスチューブ2の下端に排出用パイプ10を連結すると共に、当該排出用パイプ10に排出制御用バルブ13を設けるように構成してあるため、当該バルブ13を閉鎖状態に保つことにより、観察用グラスチューブ2内の観察対象溶液を非流動状態での観察が行われ、また、当該バルブ13を開いておくことにより、観察用グラスチューブ2内の観察対象溶液を流動させた状態での観察を行うことが出来る。
なお、非流動状態での観察を専ら対象とする場合は、観察用グラスチューブ2として底面が閉鎖された形態、すなわち有底のグラスチューブを用いて実施することができる。 本発明はこのような形態での実施する場合もある。
観察用グラスチューブ2内に糖の水溶液(固体触媒を分散させたもの)を封入する。 然る後、排気用ポンプ16を作動させて、透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2との間に形成されている空間部A内の空気を抜くことにより真空状態とする。 この状態で加熱室18の温度条件を、220℃で30秒間保持するような設定を行った。 この設定は制御盤部18aの操作に基づき行った。
上記設定を行うと共にその34秒後、加熱室18をマイクロウエーブ照射に基づく加熱を開始した。 これに伴い温度が170℃程度まで速やかに上昇し、その後ややなだらかな昇温パターンを示しつつ、220℃の温度に到達した。 この間約1分間程度という速さで昇温が完了した。
30秒経過後、冷却水貯蔵用タンク17の水を、透明シリンダー1と観察用グラスチューブ2との間に形成されている空間部A内に流したところ、約100秒程度で観察用グラスチューブ2内の温度が220℃から100℃まで降下した。
上述したような経時的温度変化は図3のグラフに示すとおりである。 そしてその間の変化、すなわち、昇温過程の観察用グラスチューブ2内の溶液の変化、並びに冷却過程での同溶液の変化は、観察用グラスチューブ2内という広い範囲での可視的確認が果され、これの記録も加熱室18の透明窓を有する扉越に写真撮影を行うことができた。
本発明の一実施例を表した説明用ブロック線図である。 本発明の要部とする水熱反応可視化用セル部分だけを表した断面図である。 本発明による観察時の経時的温度変化を表したグラフである。
符号の説明
1 透明シリンダー
2 観察用グラスチューブ
A 空間部
3 上部キャップ
3a 密封用気密リング
4 下部キャップ
4a 密封用気密リング
5 導入用パイプ
6 ジョイント金具
7 溶液収容ボンベ
7a バルブ
8 観察対象溶液導入用ポンプ
9 温度計
10 排出用パイプ
11 ジョイント金具
13 排出制御用バルブ
14 吸引用チューブ
14a 口金
14b 開閉制御用バルブ
15 給水用チューブ
15a口金
15b 開閉制御用バルブ
16 排気用ポンプ
17 冷却水貯蔵用タンク
18 マイクロ波による加熱室
18a 制御盤部18a

Claims (4)

  1. 透明シリンダー(1)の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ(2)を同心的に収装し、これをマイクロ波による加熱室(18)内にセットし、当該シリンダー(1)とグラスチューブ(2)の間の空間部を真空状態化した断熱状態下において観察用グラスチューブ(2)に対する昇温加熱を行い、昇温後の冷却に際しては、当該空間部に冷却水を導入することにより降温処理を行い、当該昇温時及び降温時における観察用グラスチューブ(2)内に収容されている溶液の観察を、当該加熱室(18)の外部から、透明シリンダー(1)及び観察用グラスチューブ(2)を透して観察するようにしたマイクロ波による水熱反応可視方法。
  2. 耐圧性を具えた透明シリンダー(1)の内部に、耐圧性を具えた透明な観察用グラスチューブ(2)を同心的に収装し、当該シリンダー(1)と観察用グラスチューブ(2)の両者間に形成される空間部(A)には吸引用チューブ(14)を介して排気用ポンプ(16)を連結すると共に、給水用チューブ(15)を介して冷却水貯蔵用タンク(17)を連結することに依り、当該空間部(A)を昇温時における真空断熱層形成用空間として、また、冷却時には冷却水導入用空間とするように構成し、更に、上記した観察用グラスチューブ(2)には、観察対象とする溶液を導くための導入用パイプ(5)を連結し、上記のような構成を有する透明シリンダー(1)と観察用グラスチューブ(2)を、透明窓を有する開閉自在な扉を備えたマイクロ波による加熱室(18)内にセットするように構成したマイクロ波による水熱反応可視用セル。
  3. 吸引用チューブ(14)および給水用チューブ(15)として、マイクロ波の影響を受けない材料で製したチューブを用いて成る請求項2に記載のマイクロ波による水熱反応可視用セル。
  4. 吸引用チューブ(14)および給水用チューブ(15)として、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂製チューブを用いて成る請求項2に記載のマイクロ波による水熱反応可視用セル。
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