JP2009150748A - 表面プラズモンセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】目的物質を効率的に付着させ、少量の流体からでも目的物質を検出可能とする。
【解決手段】開口と周期的な凹凸とが形成された金属薄膜を誘電体基板上に備えてなる表面プラズモン素子に目的物質を付着させ、その表面プラズモン素子に光を照射して開口を透過する透過光の、目的物質の付着に応じた変化を検出する表面プラズモンセンサにおいて、周期的な凹凸を開口11のまわりを周回するスパイラル状の溝12とし、そのスパイラル状の溝12を目的物質を含んだ流体の流路とする。
【選択図】図6

Description

この発明は表面プラズモンの効果を利用したセンサに関する。
金属中においては自由電子が集団的に振動してプラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そして、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは表面プラズモンと呼ばれている。従来より、この表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して試料中の物質を定量分析する表面プラズモンセンサが種々提案されている。そして、それらの中で特に良く知られているものとして、Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
上記の系を用いる表面プラズモンセンサは基本的にプリズムと、プリズムの一面に形成されて試料に接触せしめられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、光ビームをプリズムに通し、プリズムと金属膜との界面に対して種々の入射角が得られるように入射させる光学系と、プリズムと金属膜との界面で全反射した光ビームの強度を種々の入射角毎に検出可能な光検出手段とを備えてなるものである。
なお、上述のように種々の入射角を得るためには、光ビームの照射系を回転させる、いわゆるゴニオメーターが用いられたり(例えば、特許文献2参照)、あるいは光ビームに種々の角度で入射する成分が含まれるように、比較的太いビームを上記プリズムと金属膜との界面で集束するように入射させる光学系が用いられる。前者の場合は光ビームの偏向に伴って反射角が変化する光ビームを、光ビームの偏向に同期移動する小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリアセンサによって検出することができる。一方、後者の場合は種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光できる方向に延びるエリアセンサによって検出することができる。
光ビームを金属膜に対して全反射角以上の入射角θで入射させると、反射面の金属膜中にエバネッセント波といわれる「にじみ波」が生じる。このエバネッセント波は金属膜に接している試料中に電界分布をもち、この金属膜と試料との界面に表面プラズモンが発生する。p偏光された光ビームが金属膜に対して入射されて生じたエバネッセント波の波数ベクトルが上述の表面プラズモンの波数ベクトルと等しく、波数整合が成立すると両者は共鳴状態となり、光のエネルギが表面プラズモンに移行してプラズモンが励起される。この時、光のエネルギの移行のために全反射した光の強度は著しく低下する。
それ故、表面プラズモンセンサにおいては種々の入射角θで金属膜に入射させた光ビームについて、金属膜により全反射された光ビームの強度の測定を行うことにより、反射強度が著しく低下する現象が生じる時の入射角θsp(全反射解消角)が得られ、この全反射解消角θspと入射光の波数ベクトルKから共鳴波数Kspが、
sp=Ksinθsp
の関係により導かれる。表面プラズモンの波数Kspが分かると、試料の誘電率が求められる。即ち、表面プラズモンの角周波数をω、真空中の光速をc、金属及び試料の誘電率をそれぞれε,εとすると、次式の関係がある。
sp(ω)=(ω/c)√(ε(ω)・ε/(ε(ω)+ε))
試料の誘電率εが分かれば、所定の較正曲線等に基づいて試料中の特定物質の濃度が分かるので、結局、反射光強度が低下する全反射解消角θspを知ることにより、試料中の特定物質を定量分析することができる。
一方、近年、金属薄膜に波長より小さい大きさの開口を周期的に設けると、開口を透過する光の透過率が開口率以上になるという現象が発見された(例えば、特許文献3参照)。開口の周期と透過率がピークとなる波長には相関があり、表面プラズモンと入射光との相互作用の結果、透過率が増強されたと考えられている。特許文献3では金属薄膜に周期的な円形開口を配列させた構造やスリットアレイ構造が提案されている。また、単一の開口の周囲に周期的なリング状の溝を設けることにより、開口を通る透過光を増幅させる方法も提案されている(例えば、特許文献4参照)。さらに、このような表面プラズモン増強効果を利用するものとして、周期的なリング状の溝を誘電体膜に形成し、その表面に金属膜を形成すると共に金属膜に開口を設けた構造を有する表面プラズモンセンサが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平6−167443号公報 特開平6−50882号公報 特許第3008931号公報 特開2001−291265号公報 特開2005−308658号公報
従来の金属薄膜を用いる表面プラズモンセンサで主流となっているKretschmann配置と称される系を用いる場合、測定の精度は試料の回転角精度や分解能に依存するため、精密(高感度)な測定を行おうとすればするほど、ゴニオメータや光ビームの平行度など光学系が大掛りになるという問題があった。
これに対し、特許文献5に記載されている表面プラズモンセンサは大掛りな光学系は不要であって、小型化を図れるものとなっている。しかしながら、この特許文献5に記載されている表面プラズモンセンサは目的物質(検体)の付着による光(近接場光)の強度変化を検出することにより目的物質の定量分析を行うものであって、表面プラズモン共鳴を生起する金属膜の周期的な凹凸パターンへの目的物質の効率的な付着が要求される。
しかるに、特許文献5では周期的な凹凸パターンは同心円状の溝とされているため、目的物質を含む試料流体を溝内部だけに流すことはできず、例えば上部から吹き付けるとか、少なくとも同心円状の溝すべてを浸す(満たす)ことができる程度の量の流体が必要であり、つまり試料流体が少量の場合、このような同心円状の溝の表面に効率良く目的物質を付着させづらいものとなっており、その点で最適な構造とは言えないものとなっていた。
この発明の目的はこのような状況に鑑み、少ない量の流体からでも目的物質を検出することができるようにし、よって感度に優れ、かつ小型に構成できる表面プラズモンセンサを提供することにある。
請求項1の発明によれば、開口と周期的な凹凸とが形成された金属薄膜を誘電体基板上に備えてなる表面プラズモン素子に目的物質を付着させ、その表面プラズモン素子に光を照射して開口を透過する透過光の、目的物質の付着に応じた変化を検出する表面プラズモンセンサにおいて、周期的な凹凸が開口のまわりを周回するスパイラル状の溝とされ、そのスパイラル状の溝が目的物質を含んだ流体の流路とされる。
請求項2の発明では請求項1の発明において、スパイラル状の溝が開口につながっているものとされる。
請求項3の発明では請求項2の発明において、誘電体基板に前記開口と連通する貫通孔が設けられ、スパイラル状の溝を流れる前記流体は前記貫通孔を通じて外部に流出もしくは外部から流入する構成とされる。
請求項4の発明では請求項3の発明において、金属薄膜に前記開口と前記スパイラル状の溝との組が複数組形成され、それら開口に対応して前記貫通孔が複数設けられ、複数組のうちの各2組ずつのスパイラル状の溝が互いに連結されているものとされる。
請求項5の発明では請求項2の発明において、スパイラル状の溝が開口を介して互いに連通する二重のスパイラル状の溝とされ、前記流体は外部から流入して一方のスパイラル状の溝を開口に向かって流れ、開口で折り返した後、他方のスパイラル状の溝を開口から遠ざかる向きに流れて外部に流出する構成とされる。
請求項6の発明では請求項5の発明において、金属薄膜に前記開口と前記二重のスパイラル状の溝との組が複数組形成され、互いに隣接する一方の組の前記他方のスパイラル状の溝と、他方の組の前記一方のスパイラル状の溝とが連結されているものとされる。
請求項7の発明では請求項1乃至6のいずれかの発明において、スパイラル状の溝の表面に分子認識層が設けられる。
請求項8の発明では請求項1乃至6のいずれかの発明において、誘電体基板の、金属薄膜と反対面に特定の波長の光のみを透過させるフィルタが設けられる。
請求項9の発明では請求項1乃至6のいずれかの発明において、スパイラル状の溝を蓋するように金属薄膜の上面に光学的に透明な蓋が設けられる。
この発明によれば、目的物質を含んだ流体が少量であっても溝表面に効率的に目的物質を付着させることができ、よって少ない量の流体からでも目的物質を検出可能な小型で感度に優れた表面プラズモンセンサを得ることができる。
最初に、この発明による表面プラズモンセンサにおいて用いる表面プラズモン素子の構造について説明する。
表面プラズモン素子は誘電体基板と、誘電体基板上に形成された金属薄膜とよりなり、金属薄膜には開口と周期的な凹凸が形成される。図1はこの発明における金属薄膜の基本構造として、波長以下の大きさの開口11と、周期的な凹凸として開口11のまわりを周回するスパイラル状の溝12とが形成された金属薄膜10を示したものであり、スパイラル状の溝12は開口11につながっている。このスパイラル状の溝12は目的物質を含んだ流体(試料)を流すための流路としての役割と、開口11を透過する光の透過率を増大させる効果を発現させる役割とを担うものとされる。
まず、前者の役割について説明する。
図2は図1に示した開口とスパイラル状の溝との組が2組隣接して形成された金属薄膜10を示したものであり、2組のスパイラル状の溝12は外周部において互いに連結されている。このような構成を採用した場合、例えば流体を左側の開口11に流入させると、流体は矢印で示したように開口11からスパイラル状の溝12に沿って反時計回りに外側へ向かって流れ、次に右側のスパイラル状の溝12に沿って時計回りに内側へ向かって流れ、開口11に到達する。開口11に外部から流体を流入させることができ、また開口11から流体を外部に流出させることができれば、このような開口11(11,11)とスパイラル状の溝12との組が2組形成された金属薄膜10に外部から流体の出し入れが可能となる。
一方、図3はスパイラル状の溝を開口を介して互いに連通する二重のスパイラル状の溝とし、そのような二重のスパイラル状の溝と開口との組を2組隣接して形成した金属薄膜10を示したものである。
この例ではスパイラル状の溝が二重とされているため、例えば左側の二重のスパイラル状の溝13,14で説明すれば、一方のスパイラル状の溝13の最外周から流体を流入させると、流体は矢印で示したようにスパイラル状の溝13を時計回りに開口11に向かって流れ、開口11で折り返した後、他方のスパイラル状の溝14を反時計回りに開口11から遠ざかる向きに流れる。従って、この例では例えば開口の上下が蓋されていても、最外周の溝から入れた流体を開口経由で再び最外周の溝から取り出すことができるものとなっており、図3に示したように左側のスパイラル状の溝14と右側のスパイラル状の溝13とを外周部において連結することにより、左側の二重のスパイラル状の溝13,14を流れた流体を引き続き、矢印で示したように右側の二重のスパイラル状の溝13,14に流すことができるものとなっている。
このようにスパイラル状の溝は流体を流すための流路として機能し、流体が少量であっても溝内部にのみ効率的に流体を流すことができ、よって流体に含まれる検出対象の目的物質が極微量であっても、溝の内部に損失なく付着させることができる。
次に、後者の役割について説明する。
後者の役割を明らかにするため、図1に示した構造体に対し、開口11を透過する光の透過スペクトルをシミュレーションにより調べた。シミュレーションには3次元のFDTD(Finite Difference Time Domain)計算を用いた。すでに述べたように、金属薄膜に波長以下の大きさの開口と周期的な凹凸パターンを設けた場合、その周期と入射光の波長との間に強い相関があることが指摘されている。そこで、表面に目的物質が付着した場合の、凹凸パターンの周期構造と入射波長との相互作用を明確にするため、ミシュレーションでは金属の光学定数は波長によらず、一定(n=0.143,消衰係数k=5.09)として計算を行った。
金属薄膜10を貫通する開口11の直径を0.6μmとした。スパイラル状の溝12は半径の異なる半円の円周部に形成された溝が接合されてなる構造とした。各半円の動径方向で見ると、溝12は周期的に形成されており、この周期Pを0.75μmとし、溝12の幅を0.325μm、溝12の深さを0.1μmとした。なお、金属薄膜10は銀薄膜とし、膜厚は0.2μmとした。
開口11の垂線方向から光を入射させた場合の、開口11を透過する光の透過スペクトルを図4Aに示す。波長0.94μmをピークとする透過スペクトルが得られた。開口11のみが存在し、まわりにスパイラル状の溝12が形成されていない場合の透過率を計算し、比較した結果、波長0.94μmにおいてスパイラル状の溝12が形成されたことにより、開口11を透過する光の透過率が2.6倍になることがわかった。
開口11の直径を0.3μmとし、他は上記と同一条件として計算を行い、同様の比較を行った。結果を図4Bに示す。この条件ではスパイラル状の溝12を設けない場合に対し、スパイラル状の溝12を設けたことにより、開口11を透過する光の透過率が12.3倍になることがわかった。これらの透過率の増大効果は前述の特許文献3で指摘されている表面プラズモンの効果であると考えられる。
次に、スパイラル状の溝12に流体を流し、流体に含まれる目的物質が溝12の表面に付着した場合の透過スペクトルの変化を調べた。開口11の直径は0.3μmとし、図4Bの条件と同一とした。目的物質の付着が進み、溝12の内部が全て屈折率n=1.4の物質で埋められた場合の計算を行った。結果を図5に示す。溝12の内部が真空(あるいは空気)であり、屈折率n=1.0であった場合に透過率のピーク波長は0.87μmであったが、物質が付着すると、ピーク波長は0.86μmにシフトし、透過光強度も変化することがわかった。よって、ピークのシフトを観測するか、特定波長(例えば0.88μm)での透過光強度をモニタすることにより、目的物質の付着の有無を検知することができる。
表面プラズモンによる波長より小さい開口の透過率の増大効果は、スパイラル状の溝の半円の動径方向で見て、溝が周期的に配列しているために起こると考えられる。そのため、溝のスパイラル形状は半円を接合させるものだけでなく、例えば45度や60度、72度などの中心角を有する扇型を接合させた構成としてもよい。
また、スパイラル状の溝は例えば図2や図3に例示したように複数個を結合させることができ、流路長や流路の配置を任意に選定することができる。
なお、上記のシミュレーションでは、波長0.775μmにおける銀の光学定数を用いたが、表面プラズモン効果が大きいと期待される金属(例えば、金、銅、アルミニウムなど)一般で、同様の現象が観測されるものと考えられる。
以下、具体的実施例について説明する。
[実施例1]
誘電体基板としてガラス基板を用い、このガラス基板上に接着層として薄いクロム膜を成膜後、金の薄膜をスパッタ法により成膜して金属薄膜を形成した。膜厚は0.2μmとした。収束イオンビームエッチング装置を用いて、直径が0.3μmの開口を作製した。さらに、開口のまわりに、半径の異なる半円の円周部に形成された溝が接合されてなる構造のスパイラル状の溝を図1に示したように作製した。半円の動径方向で見た溝12の周期Pは0.75μmとし、溝12の幅を0.325μm、溝12の深さを0.1μmとして、開口11のまわりで5回周回させた。
この構造体をアレイ状に1mm角の領域に多数作製し、ダイオキシンを微量に含む溶液をスパイラル状の溝12に流し、開口11を透過する光の透過スペクトルの時間的変化を自記分光光度計で観測した。その結果、時間経過と共に透過スペクトルが変化する様子が観測された。
[実施例2]
実施例1と同一条件で、ガラス基板上に図1に示したような構造体をアレイ状に1mm角の領域に多数作製した。
スパイラル状の溝12の表面に、分子インプリンティング法を用いてダイオキシン分子と分子結合を形成可能なポリマー膜を形成した。分子インプリンティング法とはポリマーに対して認識させたい分子(標的分子)の形をインプリント(刻印)し、その結果、生じた穴を用いて分子認識を行う技術であり、まず標的分子A(この場合、ダイオキシン)と、この標的分子Aと特異的に結合する部位及び重合可能な官能基を有する分子Bとを架橋剤と共に重合させ、その後、標的分子Aをポリマー内から遊離除去することによって、標的分子Aに対して相補的な結合部位をインプリントポリマー内に構築する。即ち、架橋剤由来のポリマーのマトリックス中に分子B由来の官能基が、標的分子Aの形に従い、標的分子Aの特徴的な官能基を認識するように配置される。この局在化した官能基周辺が標的分子Aに対して特異的に結合する部位(特異的結合部位)となり、特定の分子を認識して分子結合する。この分子認識膜(分子認識層)の材料としてはピロールを用い、スプレーコーティングの方法を用いてスパイラル状の溝12の表面及び開口11の内壁に均一にポリマー膜を形成した。
このような分子認識層を有する素子を2個作製し、それぞれスパイラル状の溝12にダイオキシンを微量に含む溶液及びトリハロメタンを微量に含む溶液を流した。そして、開口11を透過する光の透過スペクトルの時間的変化を自記分光光度計で観測した。その結果、ダイオキシンを微量に含む溶液では時間経過と共に透過スペクトルが変化する様子が観測されたが、トリハロメタンを含む溶液の場合には透過スペクトルに変化が見られなかった。
[実施例3]
ガラス基板上に0.88μm近傍の波長の光のみを透過させる誘電体多層膜フィルタをイオンビームスパッタ法により作製した。そのガラス基板の裏面上に実施例1と同一条件で図1に示したような構造体をアレイ状に1mm角の領域に多数作製した。
この素子のスパイラル状の溝12にダイオキシンを微量に含む溶液を流し、ハロゲンランプの白色光を照射して開口11を透過する透過光強度を焦電型赤外光検出器で計測した。その結果、時間経過と共に透過光強度が変化する様子が観測された。
[実施例4]
シリコン基板上に熱酸化膜を形成し、その上にレジストを塗布して、紫外線リソグラフィでダイアフラムの配列パターンを露光した。現像後、反応性イオンエッチング装置により、熱酸化膜をエッチングし、レジストを除去した後、レジストパターンが転写された熱酸化膜のハードマスクを用い、誘導結合反応性イオンエッチング装置を使用してシリコンを厚さ1μmを残してエッチングし、ダイアフラムの配列をシリコン基板に形成した。
シリコン基板のエッチング面と反対面上に、接着層として薄いクロム膜を成膜後、金の薄膜をスパッタ法により成膜して金属薄膜を形成した。膜厚は0.2μmとした。収束イオンビームエッチング装置を用いて、シリコン基板の、裏面にダイアフラムが形成されている位置に、直径が0.6μmの開口を、金属薄膜とその下のダイアフラムを貫通するように作製した。さらに、金属薄膜の、各開口のまわりにスパイラル状の溝を作製した。スパイラル状の溝は半径の異なる半円の円周部に形成された溝が接合されてなる構造とし、ここでは隣接するスパイラル状の溝が外周部において互いに連結されてなる前述の図2に示した形状にスパイラル状の溝12を形成した。半円の動径方向で見た溝12の周期Pは1.5μmとし、溝12の幅を0.75μm、溝12の深さを0.1μmとして、開口11(11,11)のまわりを5回周回させた。このような構造体を1mm角の領域に多数作製した。
図6は上記のようにして作製した素子の構成を示したものであり、図中、20はシリコン基板を示し、21はシリコン基板20に配列形成されたダイアフラムを示す。また、22は金属薄膜10の開口11と一致されてダイアフラム21に形成された貫通孔を示す。なお、シリコン基板20の下面側(金属薄膜10形成面と反対面側)には図6Bに示したようにベース30が配置され、シリコン基板20はこのベース30上に搭載固定されている。
ベース30には流路を構成する凹部(段差構造)31が所定の間隔で形成されており、この凹部31から貫通孔22、開口11を通じて流体がスパイラル状の溝12に流入し、あるいはスパイラル状の溝12から開口11、貫通孔22を通じて流体が凹部31に流出するものとなっている。図6B中、矢印は流体の流れを示す。多数の貫通孔22を通じて流体を流すことにより、単位面積あたりで長距離の流路をかせぐことが可能になる。
図7は図6に示した素子と光源40とフォトディテクタ50とを直線的に配置した透過光測定型のガスセンサの構成を模式的に示したものであり、矢印はガスの流れを示す。この例では光源40は波長1.5μmの半導体レーザとした。また、素子の上面(金属薄膜10の上面)にはガスがスパイラル状の溝12を流れやすくするように蓋60が設けられ、この蓋60によってスパイラル状の溝12は蓋されている。蓋60及びベース30はガラスや樹脂等の光学的に透明な材料によって形成される。なお、図中、70はケースを示し、71,72はそれぞれガスの流入口及び流出口を示す。
流入口71と流出口72との間に圧力差を設けると、矢印で示したようにガスが流れる。ダイオキシンを微量に含む窒素ガスを流したところ、時間経過と共に透過光強度が変化する様子が観測された。
[実施例5]
ガラス基板上に接着層として薄いクロム膜を成膜後、金の薄膜をスパッタ法により成膜して金属薄膜を形成した。膜厚は0.2μmとした。収束イオンビームエッチング装置を用いて、直径が0.6μmの開口を作製した。さらに、開口のまわりに、半径の異なる半円の円周部に形成された溝が接合されてなる構造の二重のスパイラル状の溝を図3に示したように作製した。半円の動径方向で見た溝13,14の周期は1.5μmとし、溝13,14の幅を0.75μm、溝13,14の深さを0.1μmとし、溝13は外側から開口11(11,11)へ向けて時計回りに4.5回、溝14は開口11から外側へ向けて反時計回りに5回、周回させた。この構造体をアレイ状に1mm角の領域に多数作製した。
スパイラル状の溝13,14の表面に、実施例2と同様、分子インプリンティング法を用いてダイオキシン分子と分子結合を形成可能なポリマー膜を形成した。分子認識膜の材料としてはピロールを用い、スプレーコーティングの方法を用いてスパイラル状の溝13,14の表面及び開口11の内壁に均一にポリマー膜を形成した。
上記のようにして作製した素子と光源とフォトディテクタを実施例4の場合と同様に直線的に配置して透過光測定型のガスセンサを作製した。図8はその構成を模式的に示したものであり、図7と対応する部分には同一符号を付してある。図中、20’はガラス基板を示し、ガラス基板20’はこの例では光学的に透明なベース30’上に単に載置されている。また、金属薄膜10の上面には図7と同様に光学的に透明な蓋60’が設けられている。矢印はガスの流れを示す。なお、光源40は実施例4の場合と同様、波長1.5μmの半導体レーザとした。
このガスセンサにダイオキシンを微量に含む窒素ガスを矢印で示したように流したところ、時間経過と共に透過光強度が変化する様子が観測された。
以上説明したように、この発明によれば透過型の光学系での表面プラズモンセンサを実現することができる。また、目的物質を含んだ流体が少量であっても、流路をなすスパイラル状の溝に流体を流すことにより、効率的に溝表面に目的物質を付着させることができ、よって少ない量の流体からでも目的物質を検出することができ、感度に優れた表面プラズモンセンサを得ることができる。なお、実施例2や実施例5に示したように、スパイラル状の溝の表面に分子認識層を形成することにより、特定の分子の量を検出することができる。
この発明による表面プラズモンセンサが備える金属薄膜の基本構造を説明するための図。 金属薄膜に図1に示した開口とスパイラル状の溝との組が2組連結されて形成された構造を説明するための図。 金属薄膜に開口と二重のスパイラル状の溝との組が2組連結されて形成された構造を説明するための図。 図1に示した構造の金属薄膜の光の透過スペクトルを示すグラフ、Aは開口径が0.6μmの場合、Bは開口径が0.3μmの場合。 図4Bの条件でスパイラル状の溝に目的物質が付着した場合の透過スペクトルの変化を示すグラフ。 この発明の一実施例における表面プラズモン素子の構成を説明するための図。 この発明の一実施例の構成を模式的に示した図。 この発明の他の実施例の構成を模式的に示した図。

Claims (9)

  1. 開口と周期的な凹凸とが形成された金属薄膜を誘電体基板上に備えてなる表面プラズモン素子に目的物質を付着させ、その表面プラズモン素子に光を照射して開口を透過する透過光の、目的物質の付着に応じた変化を検出する表面プラズモンセンサにおいて、
    前記周期的な凹凸が前記開口のまわりを周回するスパイラル状の溝とされ、そのスパイラル状の溝が前記目的物質を含んだ流体の流路とされていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  2. 請求項1記載の表面プラズモンセンサにおいて、
    前記スパイラル状の溝が前記開口につながっていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  3. 請求項2記載の表面プラズモンセンサにおいて、
    前記誘電体基板に前記開口と連通する貫通孔が設けられ、
    前記スパイラル状の溝を流れる前記流体は前記貫通孔を通じて外部に流出もしくは外部から流入する構成とされていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  4. 請求項3記載の表面プラズモンセンサにおいて、
    前記金属薄膜に前記開口と前記スパイラル状の溝との組が複数組形成され、それら開口に対応して前記貫通孔が複数設けられ、
    前記複数組のうちの各2組ずつの前記スパイラル状の溝が互いに連結されていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  5. 請求項2記載の表面プラズモンセンサにおいて、
    前記スパイラル状の溝が前記開口を介して互いに連通する二重のスパイラル状の溝とされ、
    前記流体は外部から流入して一方のスパイラル状の溝を前記開口に向かって流れ、前記開口で折り返した後、他方のスパイラル状の溝を前記開口から遠ざかる向きに流れて外部に流出する構成とされていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  6. 請求項5記載の表面プラズモンセンサにおいて、
    前記金属薄膜に前記開口と前記二重のスパイラル状の溝との組が複数組形成され、
    互いに隣接する一方の組の前記他方のスパイラル状の溝と、他方の組の前記一方のスパイラル状の溝とが連結されていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  7. 請求項1乃至6記載のいずれかの表面プラズモンセンサにおいて、
    前記スパイラル状の溝の表面に分子認識層が設けられていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  8. 請求項1乃至6記載のいずれかの表面プラズモンセンサにおいて、
    前記誘電体基板の、前記金属薄膜と反対面に特定の波長の光のみを透過させるフィルタが設けられていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  9. 請求項1乃至6記載のいずれかの表面プラズモンセンサにおいて、
    前記スパイラル状の溝を蓋するように前記金属薄膜の上面に光学的に透明な蓋が設けられていることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
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