JP2009150445A - 管接続構造、弁、管継手及び冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管接続完了時に結合部材の把持部を分離することにより、誰でもが簡単に結合部材の螺合部を緩めることができないようにするとともに、分離した把持部による騒音の発生を防止した管接続構造、並びにこれを用いた弁、管継手、及び冷凍装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る管接続構造は、継手本体1と、接続すべき配管Pに外装されて継手本体1に締結される結合部材2とを備えている。結合部材2は、継手本体1に螺合される管接続部23と一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部24とを有し、両者は継手本体1と結合部材2との締結完了時の回転トルクにより分離されるように一体化されている。そして、分離された把持部24は、配管Pに外装された状態で回転及び管軸方向へ移動をしないように固定されている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係る管接続構造は、継手本体1と、接続すべき配管Pに外装されて継手本体1に締結される結合部材2とを備えている。結合部材2は、継手本体1に螺合される管接続部23と一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部24とを有し、両者は継手本体1と結合部材2との締結完了時の回転トルクにより分離されるように一体化されている。そして、分離された把持部24は、配管Pに外装された状態で回転及び管軸方向へ移動をしないように固定されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、管接続構造に関し、特に、配管を接続する被接続側装置に取り付けられる継手本体と、接続すべき配管に外装されて継手本体に締結される結合部材とを備えた管接続構造に関する。また、本発明は、このような管接続構造を管継手部に採用した弁、管継手、及び冷凍装置に関する。
一般的に、継手本体と接続しようとする配管に外装されて継手本体に締結される結合部材を備えた管接続構造としては、特許文献1に記載のようなフレア式管継手や同特許文献1や特許文献2に記載の食い込み式管継手などが用いられている。また、これら管継手は、接続完了状態において誰でもがスパナ、モンキーなどの一般的な締結工具を用いて簡単に管継手の螺合部を緩めたり、螺合部を緩めて配管を取り外したりできるようになっていた。
特開2003−74769号公報
特表2004−526911号公報
ところで、このような管接続構造の一用途である冷凍装置の分野では、冷媒として使用されているフロンガスが大気に放出されると、オゾン層破壊や地球温暖化などの弊害を発生する要因となる。このため、冷媒放出に対する規制が年々厳格になってきている。最近では、管継手により配管接続される部分については簡単に取り外しができないようにすることが要望されている。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の一般的なフレア式管継手及び食い込み式管継手は、前述のようにこのような要望を満たすことができない。
本発明は、このような背景に基づきなされたものであって、配管接続完了時に結合部材の把持部を分離することにより、誰でもが簡単に結合部材の螺合部を緩めることができないようにするとともに、分離した把持部による騒音の発生を防止した管接続構造を提供することを目的とする。また、本発明は、このような管接続構造を用いた弁、管継手、及び冷凍装置を提供することを目的とする。
本発明に係る管接続構造は、上記課題を解決するものであって、配管を接続する被接続側装置に取り付けられる継手本体と、接続すべき配管に外装されて継手本体に締結される結合部材とを備え、この結合部材は、継手本体側に位置して継手本体に螺合される管接続部と、反継手本体側に位置して一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部とを有し、両者は継手本体と結合部材との締結完了時に回転トルクにより分離されるように一体化され、前記把持部は、継手本体と結合部材との締結完了時に管接続部から分離されるとともに、分離された後に接続すべき配管に外装された状態で回転及び管軸方向へ移動をしないように固定されていることを特徴とする。
ここで、管接続部と把持部とが継手本体と結合部材との締結完了時に回転トルクにより分離されるように一体化されるとは、結合部材の締結開始時に一体化されていた管接続部と把持部とが継手本体と結合部材との締結完了時の回転トルクにより分離される場合をいう。例えば、管接続部と把持部とは一体物として加工され、継手本体と結合部材との締結完了時に回転トルクにより、その連結部が切断される場合である。また、当初別体に加工された管接続部と把持部とが、接着剤による接着や、嵌合、ねじ等の係合機構による係合により一体化され、結合部材の締結開始時に一体化物として取り扱われるが、継手本体と結合部材との締結完了時の回転トルクにより、接着部が剥離されたり、係合機構が係合不能になったり、係合機構が破壊されたりして、分離されるような場合をいう。
このような構成上の特徴を有する本発明に係る管接続構造によれば、継手本体と結合部材との配管接続完了時に、一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部が接続すべき配管に外装された状態で管接続部から分離されるので、配管接続後は誰でもが簡単に結合部材を緩めることができなくなる。また、分離された把持部は、接続すべき配管に外装された状態で回転及び軸方向に移動しないように固定されているので、この把持部の回転や管軸方向への移動による騒音の発生が防止される。
この場合において、前記把持部は、接続すべき配管を被固定部材として固定されているようにしてもよい。このようにすれば、把持部が接続すべき配管に固定されることにより、把持部の回転や管軸方向への移動による騒音の発生が防止される。
また、前記把持部は、前記管接続部を被固定部材として固定されているようにしてもよい。このようにすれば、把持部が管接続部に固定されることにより、把持部の回転や管軸方向への移動による騒音の発生が防止される。
また、前記把持部は、前記継手本体を被固定部材として固定されているようにしてもよい。このようにすれば、把持部が継手本体に固定されることにより、把持部の回転や管軸方向への移動による騒音の発生が防止される。
また、前記把持部は、被接続側装置の構成部材を被固定部材として固定されているようにしてもよい。このようにすれば、把持部が被接続側装置の構成部材に固定されることにより、把持部の回転や管軸方向への移動による騒音の発生が防止される。
また、前記把持部は、接続すべき配管を被固定部材として固定されている場合において、配管貫通孔の内表面が接続すべき配管の外表面に対して接着剤により固定されているようにしてもよい。このようにすれば、把持部を接続すべき配管に容易に固定することができる。また、把持部と接続すべき配管との間に発生する微妙な騒音を防止することができる。
また、前記把持部は、管接続部を被固定部材として固定されている場合において、管接続部と把持部とが平坦な面により相対しているなどの場合には、把持部の側面を前記管接続部の反継手本体側の側面に対して接着剤により固定してもよい。このようにすれば、把持部を管接続部に容易に固定することができる。
また、前記把持部は、軸方向に貫通する挿通孔を有し、この挿通孔を利用して紐材又は線材により被固定部材に対して固定されているようにしてもよい。このようにすれば、紐材又は線材は容易に入手可能であるとともに、被固定部材の場所にとらわれずに固定することができるので、種々の被固定部材に対し容易に固定することができる。
また、前記把持部は、接着テープにより被固定部材に対して固定されているようにしてもよい。このようにすれば、種々の接着テープを入手することができるので、被固定部材に対し容易に分離された把持部を固定することができる。
また、前記把持部は、分離された後に配管に外装された状態で固定されるとともにカバーにより覆われているようにしてもよい。このように構成すると、分離された把持部が接続すべき配管上で騒音を発生することなく、目立たないようにすることもできる。
また、本発明に係る弁及び管継手は、上記何れかの管接続構造を管継手部に用いたことを特徴とする。また、本発明に係る冷凍装置は、これら弁或は食い込み式管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする。したがって、このような弁、食い込み式管継手、及びこれを用いた冷凍装置は、一旦配管を接続した後は把持部が分離されているため結合部材の螺合を簡単に緩めることができなくなる。したがって、不用意な冷媒ガス漏れや、大気への冷媒の放出が回避され、フロンガスの大気への放出量の削減に寄与することができる。また、分離された把持部が接続すべき配管上に放置されずに固定されているので、接続すべき配管上における回転や管軸方向への移動による騒音の発生を防止することができる。
本発明に係る管接続構造、並びに、これを用いた弁及び管継手によれば、配管接続完了後は、一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部が分離されるため、誰でもが一般の締結工具を用いて簡単に結合部材の螺合を緩めることができなくなる。また、分離された把持部は、接続すべき配管上に外装された状態で固定されているので、接続すべき配管上における把持部の回転や管軸方向への移動による騒音の発生を防止することができる。また、このような弁及び管継手を用いた冷凍装置は、不用意な冷媒ガス漏れや、大気への冷媒の放出が回避され、フロンガスの大気への放出量の削減に寄与することができる。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る管接続構造を図面に基づき説明する。本実施の形態に係る管接続構造は、空気調和機などの冷凍装置の分野では、冷媒回路中の食い込み式管継手に適用される他、分離型空気調和機の室外機に室内外連絡配管を接続する閉鎖弁における管継手部などに適用される。図1はこのような管接続構造を食い込み式管継手の管継手部に採用した食い込み式管継手の部分断面図であって、(a)は締結開始の状態図であり、(b)は締結完了時の状態図である。また、図2は、同部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。また、図3は、この実施の形態に用いられる専用工具の斜視図である。
実施の形態1に係る管接続構造を図面に基づき説明する。本実施の形態に係る管接続構造は、空気調和機などの冷凍装置の分野では、冷媒回路中の食い込み式管継手に適用される他、分離型空気調和機の室外機に室内外連絡配管を接続する閉鎖弁における管継手部などに適用される。図1はこのような管接続構造を食い込み式管継手の管継手部に採用した食い込み式管継手の部分断面図であって、(a)は締結開始の状態図であり、(b)は締結完了時の状態図である。また、図2は、同部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。また、図3は、この実施の形態に用いられる専用工具の斜視図である。
本実施の形態に係る食い込み式管継手は、図1(a)に示すように、被接続側装置から導出される配管Paに取り付けられた継手本体1と、接続すべき配管Pに外装されて継手本体1に締結される結合部材2と、結合部材2に一体に形成されたフェルール3とから形成されている。なお、以下の説明において前後の方向をいうときは、継手本体1側、例えば、図1(a)における左側を前側とし、結合部材2側、すなわち、図1(a)における右側を後側とする。また、この点については、後述する各実施の形態においても同様とする。
継手本体1は、図1に示すように、基部11の前側にソケット部12が形成されるとともに、基部11の外周部の後側に略筒状の雌ねじ筒部13が形成され、さらに、基部11の軸心部の後側に雌ねじ筒部13内の空間部に突出する軸部14が形成されている。雌ねじ筒部13の内周面には、結合部材2の螺合部としての雌ねじ部13aが形成されている。軸部14の外周面には、空間が環状に形成された環状空間部15が形成されている。なお、この実施の形態においては、環状空間部15には後述する結合部材2の保護筒部26が結合部材2の締結時に収納される。また、この環状空間部15の基端部には内部凍結防止用の通気孔15aが形成されている。
基部11及び雌ねじ筒部13の外形は、六角ナット状に一体的に形成されている。基部11から軸部14にかけての軸心部には配管Pを差し込む差込口16が形成され、基部11からソケット部12にかけての軸心部には配管Paを差し込む差込口17が形成され、さらに、差込口16と差込口17との間には、やや小径の連通孔を形成するとともに配管P及び配管Paの位置規制を行う段部18が形成されている。段部18は、差込口16、17に差し込まれた配管P,Paの先端部を段部18に当接させることにより、配管P,Paの先端位置を一定に保持するものである。
軸部14の先端部、すなわち、差込口16の入口部にはカム面19が形成されている。カム面19は、前側において差込口16に連なり、後側(結合部材2側)に向けて径が大きくなる円錐状の面に形成されている。
結合部材2は、軸心部に配管を貫通させる配管貫通孔21が形成されるとともに、結合部材2を二分するように径方向の切れ目を有する円盤状スリット22が形成されている。円盤状スリット22の前側(継手本体側)には、継手本体1に螺合されるとともに配管接続機構の構成部材を備えた管接続部23が形成され、円盤状スリット22の反継手本体側には、一般の締結工具で把持可能とするように形成された外形が六角ナット状の把持部24が形成されている。そして、円盤状スリット22の軸方向の位置は、継手本体1に対し結合部材2を締結した状態において、継手本体1の結合部材側の端部の位置と略一致するように配置されている(図1(b)参照)
管接続部23は、基部25を有し、この基部25の継手本体側にフェルール3の外周を保護する保護筒部26が形成されている。基部25の外周には継手本体1と螺合する螺合部としての雄ねじ部25aが形成されている。把持部24の外形は、締結工具で把持可能とするように六角ナット状に形成されている。円盤状スリット22と配管貫通孔21との間には、薄肉の管状部により管接続部23と把持部24とを連結する管状連結部27が形成されている。管状連結部27は、把持部24を締め付ける回転トルクが所定値(締結完了の回転トルク値)まで大きくなると切断される強度に設計されている。
管接続部23は、基部25を有し、この基部25の継手本体側にフェルール3の外周を保護する保護筒部26が形成されている。基部25の外周には継手本体1と螺合する螺合部としての雄ねじ部25aが形成されている。把持部24の外形は、締結工具で把持可能とするように六角ナット状に形成されている。円盤状スリット22と配管貫通孔21との間には、薄肉の管状部により管接続部23と把持部24とを連結する管状連結部27が形成されている。管状連結部27は、把持部24を締め付ける回転トルクが所定値(締結完了の回転トルク値)まで大きくなると切断される強度に設計されている。
管接続部23の反継手本体側の面には、後述する専用工具45の係合突部49(図3参照)と係合する係合部として、断面が円形で所定深さの4個の係合穴部41が所定円周上において等間隔に形成されている。把持部24には、係合穴部41を把持部24の反継手本体側から加工可能とするための加工用穴42が形成されている。この加工用穴42は、係合穴部41と相対向する位置に加工されており、所定円周上において等間隔に4個形成されている。
フェルール3は、軸心に配管Pを挿通させる挿通孔31が形成された環状物であり、後端部において径方向に延びる薄肉部28を介し基部25に連結されており、結合部材2と一体的に形成されている。この薄肉部28は、継手本体1と結合部材2との締結工程において、結合部材2を継手本体1に締め付ける回転トルクが所定値になったときに切断されるように形成されている。また、フェルール3の後方には、基部25との間に空間部32が形成されている。この空間部32は、軸方向に切断した断面で見て、内周側が軸心に垂直な一定間隔の平行平面に形成され、外周側尖端部が略三角形状に形成されている。また、略三角形の頂点には軸心に平行な短い辺が形成されている。なお、この空間部32の前面はフェルール3の後端面であり、空間部32の後面は基部25の前端面である。また、空間部32の外周側の三角形状を形成する後方の傾斜面、すなわち、後方に向かうにつれ径が小さくなる円錐状の面がフェルール3の押圧面29を形成している。
上記のように後端部において薄肉部28で基部25に連結されたフェルール3は、軸方向に切断した断面で見て、前端面が軸心に垂直な小寸法の面に形成されるとともに、前方外周面が先細のテーパ面33に形成され、さらに、後方外周面が軸心に略平行な円柱状の平行面34に形成されている。テーパ面33の軸心に対する傾斜角度はカム面19の傾斜角度より小さく形成されている。これにより、フェルール3の前部が曲げられ易くなり、カム面19とテーパ面33との接触面積が大きくなるように形成されている。
フェルール3の後方外周面を形成する平行面34と薄肉部28の前面とは、図1に図示されるように、軸方向に切断した断面で見て略直角に連結されている。この直角の角部は、空間部32の前面の外周側の傾斜面部に対しエッジ状の切込を形成している。この切込が形成されることにより、結合部材2に対し軸方向の力が作用したときに薄肉部28に応力集中が発生しやすいように構成されている。
また、フェルール3には、挿通孔31の内周面から外周方向に切り込まれた切込部である第1ノッチ35、第2ノッチ36が形成されている。第1ノッチ35は軸方向の先端部に形成され、第2ノッチは軸方向後よりに形成されている。第1ノッチ35は、この第1ノッチ35の前方にある先端部分37の変形を容易にするためのものである。第1ノッチ35は、軸心方向に切断した断面形状が直角三角形であって、後方の切込端面と挿通孔31との交差部が前エッジ部を形成している。
また、第2ノッチ36は、軸方向における第1ノッチ35と後端面との間における後端面よりの位置に形成されている。この第2ノッチ36は、外周側に短い辺を備えた略三角形状であり、前述の空間部32の尖端部分と同一の略三角形状に形成されている。また、フェルール3は、第2ノッチ36とフェルール3の外周面との間に薄肉部が形成され、この薄肉部をヒンジのようにして前後部が軸心側に曲がり易くなっている。この結果、フェルール3前部のテーパ面33がカム面19に密着し易くなるとともに、フェルール3の後端面の後エッジ部が配管Pに食い込み易くなっている。
本実施の形態に係る食い込み式管継手の管継手部は、上記のような基本構成を有するものであって、継手本体1に対し結合部材2を締め付けて配管Pを接続する構造を備えているが、本発明に係る管接続構造は、このような管継手部の構造をいう。
以上の構成において、配管Pa,Pは銅管により形成され、継手本体1、結合部材2及びフェルール3は黄銅製材料から形成されている。これらは、冷凍装置用材料として最適であり汎用性がある。
次に、以上のように構成される食い込み式管接続構造における配管接続方法について、説明する。
継手本体1は、配管Pを接続するに先立ち、被接続側装置から導出される接続部としての配管Paに取り付けられている。配管Pの接続は、先ず結合部材2の配管貫通孔21に配管Pを差し込み、結合部材2を配管Pに外装する。そして、配管Pの先端部をフェルール3の挿通孔31を通して差込口16に挿入し、その先端を段部18に当接させた状態として結合部材2を継手本体1に螺合する。この状態が図1(a)である。
継手本体1は、配管Pを接続するに先立ち、被接続側装置から導出される接続部としての配管Paに取り付けられている。配管Pの接続は、先ず結合部材2の配管貫通孔21に配管Pを差し込み、結合部材2を配管Pに外装する。そして、配管Pの先端部をフェルール3の挿通孔31を通して差込口16に挿入し、その先端を段部18に当接させた状態として結合部材2を継手本体1に螺合する。この状態が図1(a)である。
この状態から引き続き結合部材2を手回しで締め付けるとフェルール3の先端部分37がカム面19に当接する。また、結合部材2をさらに手回しで締め付けると、第1ノッチ35の上部に薄肉部が形成されているので、先端部分37が配管Pの方へ曲げられ易くなっており、フェルール3の先端部分37が配管Pと差込口16との間に楔状に差し込まれ、配管Pの仮止めが行われる。
その後の締め付けは、フェルール3の第1ノッチ35の後側の外周部分のテーパ面33がカム面19に当接するため回転トルクが大きくなる。したがって、この段階後の工程では一般用の締結工具を把持部24に係合させて結合部材2を継手本体1に締め付ける。この締め付けにより、フェルール3の先端部がカム面19に押し付けられた状態で結合部材2が締め付けられる。これにより、薄肉部28に軸方向前向きの力が作用して薄肉部28に応力集中が発生し、この薄肉部28が切断される。
以降、フェルール3は、結合部材2から分離された後は独立のフェルール3と同様に、結合部材2がさらに締め付けられることにより、先端部がカム面19に押し付けられた状態で後端面の外周側端部が押圧面29により押圧される。また、フェルール3は、結合部材2がさらに締め付けられることにより、前エッジ部及び後エッジ部の配管Pへの食い込みが行われるため、結合部材2を締結するための回転トルクが次第に大きくなる。そして、前エッジ部及び後エッジ部の配管Pへの食い込みが所定量に達すると、図1(b)に示すように、継手本体1の雌ねじ筒部13の端部と円盤状スリット22の継手本体側の面とが略一致するようになる。また、この状態になったときに回転トルクが所定値に到達することになり、図1(b)に示すように、管状連結部27が切断されて継手本体1の雌ねじ筒部13から突出した状態にある把持部24が配管Pに外装された状態で切断される。これにより結合部材2の締結工程が終了する。したがって、この後は、誰でも簡単に管接続部23を緩めて配管Pを取り外すことができないようになっている。
しかし、本実施の形態においては、この状態で配管接続作業を終了するのではなく、図2に示すように、管接続部23から分離された把持部24を、接続すべき配管Pを被固定部材として固定している。この固定は、図2に示すように、把持部24に形成された加工用穴42を紐材又は線材を挿通する挿通孔として利用するものである。図2では、針金43の一端側をこの加工用穴42に通して把持部24に巻きつけて固定し、他端を配管Pに巻きつけて固定したものである。また、このような固定は、少なくとも2箇所の加工用穴42に対して行われる。これにより、配管P上に外装された状態で管接続部23から分離された把持部24が、配管Pの振動により配管P上で回転したり、管軸方向に移動することを防止する。そしてこのような回転や移動により発生する騒音を防止するようにしている。
次に、配管接続をやり直す必要が生じたような場合には、特別の専用工具45を使用して配管Pを取り外すことができる。
専用工具45は、例えば図3に示されるようなものであって、半円盤状の基体部46に柄部47が取り付けられている。また、基体部46には半円状穴48が形成されるとともに、基体部46の側面には管接続部23の係合穴部41に係合させる係合部として3個の円柱状の係合突部49が形成されている。半円状穴48の内周半径は、管状連結部27よりやや大径に形成されている。また、基体部46の側面には3個の円柱状の係合突部49が形成されている。また、係合突部49は、管接続部23の4個の係合穴部41の内の任意の隣り合う3個に係合可能に形成されている。
専用工具45は、例えば図3に示されるようなものであって、半円盤状の基体部46に柄部47が取り付けられている。また、基体部46には半円状穴48が形成されるとともに、基体部46の側面には管接続部23の係合穴部41に係合させる係合部として3個の円柱状の係合突部49が形成されている。半円状穴48の内周半径は、管状連結部27よりやや大径に形成されている。また、基体部46の側面には3個の円柱状の係合突部49が形成されている。また、係合突部49は、管接続部23の4個の係合穴部41の内の任意の隣り合う3個に係合可能に形成されている。
配管Pを取り外すときは、このように構成された専用工具45の係合突部49を管接続部23の任意の隣り合う3個の係合穴部41に係合させて、専用工具45の柄部47に力を入れて基体部46を回転させる。これにより、管接続部23を回転させて継手本体1との螺合を緩めることができる。また、管接続部23と継手本体1との螺合を緩めることにより、食い込み式管継手に残っていた配管Pを継手本体1から取り外すことができる。また、配管P及び管接続部23を取り外すことにより、この継手本体1に対し新たな結合部材2を用いて新たな配管Pを接続することができる。
以上のように構成された本実施の形態に係る管接続構造は次のような効果を奏する。
(1)継手本体1と結合部材2とを締結する場合に、結合部材2を締め付ける回転トルクが所定値に到達することにより配管Pの接続が完了するとともに、一般の締結工具で把持する把持部24が分離される。したがって、配管接続完了後は一般の締結工具を用いることができなくなり、誰でもが簡単に管継手の螺合部を緩めたり、螺合部を緩めて配管Pを取り外したりすることができなくなる。
(1)継手本体1と結合部材2とを締結する場合に、結合部材2を締め付ける回転トルクが所定値に到達することにより配管Pの接続が完了するとともに、一般の締結工具で把持する把持部24が分離される。したがって、配管接続完了後は一般の締結工具を用いることができなくなり、誰でもが簡単に管継手の螺合部を緩めたり、螺合部を緩めて配管Pを取り外したりすることができなくなる。
(2)接続すべき配管Pに外装された状態で管接続部23から分離された把持部24は、接続すべき配管P上における回転や管軸方向への移動が防止されるので、このような回転や管軸方向への移動による騒音の発生を防止することができる。
(3)また、この実施の形態のように、把持部24に、軸方向に貫通する加工用穴42を挿通孔とし、この加工用穴42を利用して紐材又は線材により配管Pなどの被固定部材に対して固定することができる。このように紐材や線材により配管Pを固定する場合は、紐材又は線材の入手が容易であるとともに、紐材や線材は柔軟性に富むので、被固定部材の場所にとらわれずに把持部24を固定することができる。したがって、把持部24を種々の被固定部材に対し容易に固定することができる。
(4)本実施の形態に係る管接続構造は、上述の記載からも明らかなように、管継手や閉鎖弁等の弁における管継手部に適用することができる。また、この管接続構造を管継手部に採用した管継手や弁を用いた冷凍装置は、一旦配管を接続した後は管継手部を容易に緩めることができなくなる。このため、不用意な冷媒ガス漏れや、大気への冷媒の放出が回避され、フロンガスの大気への放出量の削減に寄与することができる。また、分離された把持部24が固定されるので、把持部24の回転や移動による騒音を防止することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図4に基づき説明する。実施の形態2に係る管接続構造は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、管接続部23から分離された把持部24の取り扱いを変更したものである。図4は、実施の形態2に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。この図4は、実施の形態1における図2に対応する。
次に、実施の形態2に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図4に基づき説明する。実施の形態2に係る管接続構造は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、管接続部23から分離された把持部24の取り扱いを変更したものである。図4は、実施の形態2に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。この図4は、実施の形態1における図2に対応する。
この実施の形態に係る管接続構造は、管接続部23から分離された把持部24の取り扱いを除く基本的な構成が実施の形態1と同様である。そして、この実施の形態においては、図4に示すように、配管貫通孔21の内周面が接続すべき配管Pの外表面に対して接着剤により接着されることにより、配管接続完了時に分離された把持部24が配管Pに固定されている。また、このように固定された把持部24が、カバー51により覆われている。なお、図4において符号52は、配管Pの防熱材である。
実施の形態2の管接続構造は、以上のように接着剤を用いて配管貫通孔21の内表面と配管Pの外表面とを接着剤により接着しているので、把持部24を接続すべき配管Pに容易に固定することができる。また、この固定により把持部24と接続すべき配管Pとの間に発生する微妙な騒音が防止される。また、固定された把持部24が、カバー51により覆われているので、分離された把持部24を目立たないようにすることもできる。なお、実施の形態2は、上記説明から明らかのように、実施の形態1に記載の(1),(2)及び(4)の効果と同様の効果を奏することは勿論である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る管接続構造を管継手部に備えたフレア式管継手について図5及び図6に基づき説明する。実施の形態3に係る管接続構造は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、食い込み式管接続構造をフレア式管接続構造に変更するとともに、分離された把持部24の処理方法を変更したものである。図5は実施の形態3に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、(a)は締結開始の状態図であり、(b)は締結完了時の状態図である。図6は、同部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。なお、これら図面において、実施の形態1における食い込み式管継手と共通する部分には同一の符号を付しその説明を簡略化する。
次に、実施の形態3に係る管接続構造を管継手部に備えたフレア式管継手について図5及び図6に基づき説明する。実施の形態3に係る管接続構造は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、食い込み式管接続構造をフレア式管接続構造に変更するとともに、分離された把持部24の処理方法を変更したものである。図5は実施の形態3に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、(a)は締結開始の状態図であり、(b)は締結完了時の状態図である。図6は、同部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。なお、これら図面において、実施の形態1における食い込み式管継手と共通する部分には同一の符号を付しその説明を簡略化する。
このフレア式管継手は、被接続側装置の配管Paに取り付けられる継手本体1と、接続しようとする配管Pに外装されて継手本体1に結合される結合部材2とを備えている。
継手本体1は、実施の形態1に係る食い込み式管継手と同様、基部11の前側にソケット部12が形成されるとともに、基部11の外周部の後側に雌ねじ筒部13が形成され、さらに、基部11の軸心部の後側には、雌ねじ筒部13内の空間部に突出する軸部14が形成されている。また、雌ねじ筒部13の内周面には、結合部材2の螺合部としての雌ねじ部13aが形成されている。軸部14の外周面には、環状空間部15が形成されている。また、この環状空間部15の基端部には内部凍結防止用の通気孔15aが形成されている。
継手本体1は、実施の形態1に係る食い込み式管継手と同様、基部11の前側にソケット部12が形成されるとともに、基部11の外周部の後側に雌ねじ筒部13が形成され、さらに、基部11の軸心部の後側には、雌ねじ筒部13内の空間部に突出する軸部14が形成されている。また、雌ねじ筒部13の内周面には、結合部材2の螺合部としての雌ねじ部13aが形成されている。軸部14の外周面には、環状空間部15が形成されている。また、この環状空間部15の基端部には内部凍結防止用の通気孔15aが形成されている。
基部11及び雌ねじ筒部13の外形は、六角ナット状に一体的に形成されている。基部11からソケット部12にかけての軸心部には配管Paを差し込む差込口17が形成され、基部11から軸部14にかけての軸心部には、軸部14の先端側に連通する連通孔14bが形成されるとともに、軸部14の先端にはフレア受面55が形成されている。
結合部材2は、軸心部に配管Pを貫通させる配管貫通孔21が形成されるとともに、結合部材2を二分する円盤状スリット22が形成されている。円盤状スリット22の前側部分は継手本体1に螺合される管接続部23が形成され、後側部分は、一般の締結工具で把持可能な把持部24が形成されている。円盤状スリット22が形成されている。円盤状スリット22の前側(継手本体側)には、管接続部23が形成され、円盤状スリット22の反継手本体側には、外径が六角ナット状の把持部24が形成されている。なお、円盤状スリット22の軸方向の位置は、継手本体1に対し結合部材2を締結した状態において、継手本体1の結合部材側端部の位置と略一致するように配置されている(図5(b)参照)
管接続部23は、基部25を有し、この基部25の外周には継手本体1と螺合する螺合部としての雄ねじ部25aが形成されている。また、基部25の継手本体側の側面にはテーパ状のフレア圧接面56が形成されている。フレア圧接面56は、中心部の後側において配管貫通孔21に連結されている。また、円盤状スリット22と配管貫通孔21との間には、把持部24を締め付ける回転トルクが所定値(締結完了の回転トルク値)まで大きくなると切断される管状連結部27が形成されている。
管接続部23は、基部25を有し、この基部25の外周には継手本体1と螺合する螺合部としての雄ねじ部25aが形成されている。また、基部25の継手本体側の側面にはテーパ状のフレア圧接面56が形成されている。フレア圧接面56は、中心部の後側において配管貫通孔21に連結されている。また、円盤状スリット22と配管貫通孔21との間には、把持部24を締め付ける回転トルクが所定値(締結完了の回転トルク値)まで大きくなると切断される管状連結部27が形成されている。
管接続部23の反継手本体側の面には、後述する専用工具45の係合突部49(図3参照)と係合する4個の係合穴部41が所定円周上において等間隔に形成されている。また、把持部24には、係合穴部41を把持部24の反継手本体側から加工可能とするための4個の加工用穴42が形成されている。
上記のように構成された食い込み式管継手は、次のようにして配管Pが接続される。
先ず、実施の形態1の場合と同様に、継手本体1が被接続側装置の配管Paに取り付けられる。そして、結合部材2が接続しようとする配管Pに外装されて、配管Pの先端部にフレア部57(図5(a)参照)が形成される。次いで、フレア部57をフレア受面55に押し当てながら結合部材2を締め付ける(図5(a)参照)。結合部材2を締め付けると、フレア部57が継手本体1のフレア受面55とフレア圧接面56との間に挟着されるため回転トルクが次第に大きくなる。そして、フレア部57が所定の力で挟着されて、結合部材2の回転トルクが所定値に到達すると、管状連結部27が切断されて継手本体1の雌ねじ筒部13から突出した状態にある把持部24が配管Pに外装された状態で切断される(図5(b)参照)。これにより結合部材2の締結工程が終了する。したがって、この後は、誰でも簡単に管接続部23を緩めて配管Pを取り外すことができないようになっている。
先ず、実施の形態1の場合と同様に、継手本体1が被接続側装置の配管Paに取り付けられる。そして、結合部材2が接続しようとする配管Pに外装されて、配管Pの先端部にフレア部57(図5(a)参照)が形成される。次いで、フレア部57をフレア受面55に押し当てながら結合部材2を締め付ける(図5(a)参照)。結合部材2を締め付けると、フレア部57が継手本体1のフレア受面55とフレア圧接面56との間に挟着されるため回転トルクが次第に大きくなる。そして、フレア部57が所定の力で挟着されて、結合部材2の回転トルクが所定値に到達すると、管状連結部27が切断されて継手本体1の雌ねじ筒部13から突出した状態にある把持部24が配管Pに外装された状態で切断される(図5(b)参照)。これにより結合部材2の締結工程が終了する。したがって、この後は、誰でも簡単に管接続部23を緩めて配管Pを取り外すことができないようになっている。
そして、管接続部23から分離された把持部24は、この実施の形態においては被接続側装置の構成部材に固定されている。例えば、この実施の形態に係る管接続構造が分離型空気調和機における室外ユニットの連絡配管を接続する食い込み式管継手の管継手部に使用されているような場合である。図6は、このような場合を例示するものであって、食い込み式管継手が室外ユニット内の外板61の近くに配置され、接続すべき配管(この場合には連絡配管である)Pが外板61を貫通している。また、前述の配管接続工程により管接続部23から分離された把持部24を、円筒状のスペーサ62を介して外板61に押し付ける。そして、把持部24に形成された上下の加工用穴42を把持部24側の挿通孔とし、この加工用穴42と、外板61における配管Pを貫通させるサービス孔63の上下に形成された係止孔64との間にタイラップ65を掛けて、スペーサ62を介して把持部24を外板61に押し付けた状態で固定している。
実施の形態3は、以上のように構成されているので、実施の形態1に記載の(1)〜(4)と同様の効果を奏することができる。また、この実施の形態の場合は、線材としてタイラップ65を使用しているので、線材による固定が容易である。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図7及び図8に基づき説明する。実施の形態4に係る管接続構造は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、管接続部と把持部との一体化構造及び管接続部から分離された把持部24の処理方法を変更したものである。図7は実施の形態4に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、(a)は締結開始の状態図であり、(b)は締結完了時の状態図であり、図8は、同部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。なお、これら図面において、実施の形態1における食い込み式管継手と共通する部分には同一の符号を付しその説明を簡略化する。
次に、実施の形態4に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図7及び図8に基づき説明する。実施の形態4に係る管接続構造は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、管接続部と把持部との一体化構造及び管接続部から分離された把持部24の処理方法を変更したものである。図7は実施の形態4に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、(a)は締結開始の状態図であり、(b)は締結完了時の状態図であり、図8は、同部分断面図であって、配管接続完了時における把持部周りの状態図である。なお、これら図面において、実施の形態1における食い込み式管継手と共通する部分には同一の符号を付しその説明を簡略化する。
実施の形態1においては、管接続部23と把持部24とが管状連結部27を介し一体物として製作されていたが、この実施の形態においては、管接続部23と把持部24とはそれぞれ別体物として形成され、その後において、管接続部23の反継手本体側の側面と把持部24の継手本体側の側面とが接着剤により接合されている。図7(a)はこのようにして接着された結合部材2を継手本体1対し締結する締結開始の状態図である。また、この接着は、結合部材2の締付によりフェルール3の前エッジ部及び後エッジ部が接続すべき配管Pに所定量食い込み、かつ、結合部材2の回転トルクが所定値に上昇した時点で、管接続部23と把持部24とが分離される程度の接着強度に調整されている。図7(b)は、このように継手本体1と結合部材2との締結完了時に管接続部23と把持部24との接着部が剥離されて把持部24が分離された状態図である。なお、管接続部23と把持部24とは別体として機械加工されるので、実施の形態1の場合のように把持部24に加工用穴42を設けるまでもなく管接続部23に係合穴部41を形成することができる。このため、この実施の形態においては把持部24に加工用穴42が設けられていない。また、本実施の形態に係る食い込み式管継手と実施の形態1に係る食い込み式管継手を比較すると、上記の点及び下記の分離された把持部24の処理の方法を除いては実施の形態1の場合と同一であるので、これら同一の点についての重ねての説明は省略する。
次に、この実施の形態における分離された把持部24の処理の方法について述べる。この実施の形態においては、継手本体1と結合部材2との締結完了時に管接続部23から分離された把持部24は、図8に示すように、管接続部23と把持部24とが元々接着されていた側面間に両面接着式の接着テープ66が貼り付けられ、これにより把持部24が管接続部23に対し固定されている。
実施の形態4は、上記のように管接続部23と把持部24との対峙する両側面が、平坦に形成されているので、両面接着式の接着テープ66を利用して容易に把持部24を固定することができる。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図9に基づき説明する。実施の形態5に係る管接続構造は、実施の形態4において、分離された把持部24の処理方法を変更したものであり、他は実施の形態4と同一である。すなわち、この実施の形態においては、実施の形態4における両面接着式の接着テープ66に代えて、把持部24を接着剤により管接続部23に固定したものである。この場合も、両者は元々接着剤により接着されていたものであるから、この接着剤と同一の面に接着剤を塗布することにより、把持部24を容易に固定することができる。
次に、実施の形態5に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図9に基づき説明する。実施の形態5に係る管接続構造は、実施の形態4において、分離された把持部24の処理方法を変更したものであり、他は実施の形態4と同一である。すなわち、この実施の形態においては、実施の形態4における両面接着式の接着テープ66に代えて、把持部24を接着剤により管接続部23に固定したものである。この場合も、両者は元々接着剤により接着されていたものであるから、この接着剤と同一の面に接着剤を塗布することにより、把持部24を容易に固定することができる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図10に基づき説明する。実施の形態6に係る管接続構造は、実施の形態4において、分離された把持部24の処理方法を変更したものであり、他は実施の形態4と同一である。すなわち、この実施の形態においては、管接続部23の外周面と把持部24の外周面との間に片面接着式の接着テープ67を架け渡して、この片面接着式の接着テープ67により管接続部23に対し把持部24を固定したものである。この場合、片面接着式の接着テープ67は入手容易であるため、把持部24を容易に固定することができる。
次に、実施の形態6に係る管接続構造を管継手部に備えた食い込み式管継手について。図10に基づき説明する。実施の形態6に係る管接続構造は、実施の形態4において、分離された把持部24の処理方法を変更したものであり、他は実施の形態4と同一である。すなわち、この実施の形態においては、管接続部23の外周面と把持部24の外周面との間に片面接着式の接着テープ67を架け渡して、この片面接着式の接着テープ67により管接続部23に対し把持部24を固定したものである。この場合、片面接着式の接着テープ67は入手容易であるため、把持部24を容易に固定することができる。
(変形例)
(1)分離された把持部24の固定方法は、前述の各実施の形態に記載された固定方法に限るものではない。すなわち、被固定部材は、把持部24の近くにある如何なるものでもよい。また、その固定方法も特に限定されるものではない。
(1)分離された把持部24の固定方法は、前述の各実施の形態に記載された固定方法に限るものではない。すなわち、被固定部材は、把持部24の近くにある如何なるものでもよい。また、その固定方法も特に限定されるものではない。
(2)実施の形態2のみにおいて、分離された把持部がカバーにより覆われているが、他に実施の形態においても、あるいは他の種々の固定方法においても、分離された把持部24をカバーしてもよい。
(3)各実施の形態における把持部24の処理方法は、管接続構造が食い込み式管接続構造かフレア式管接続構造かに関係なく適用することができる。また、食い込み式管接続構造である場合、フェルール3は各実施の形態のような結合部材2と一体型のものだけでなく、独立分離型のもの、フロントフェルールとバックフェルールとの複数部材の組合せになるものなど何れの形式のものでもよい。また、管接続構造における継手本体1と結合部材2との螺合構造に関しては、先の実施の形態においては、継手本体1に雌ねじ部13aを形成し結合部材2に雄ねじ部25aを形成しているが、これとは逆に、継手本体1に雄ねじ部を形成し、結合部材2に雌ねじ部を形成するものとしてもよい。
(4)各実施の形態は、管継手を例としているが、弁等の他の機器の管継手部に適用することができる。また、このような管接続構造は、冷凍装置用の管継手部の構造に限られたものではなくなく、水配管や油圧配管など他の用途にも適用することができる。
P…配管、1…継手本体、2…結合部材、21…配管貫通孔、23…管接続部、24…把持部、51…カバー、66,67…接着テープ。
Claims (14)
- 配管を接続する被接続側装置に取り付けられる継手本体と、接続すべき配管に外装されて継手本体に締結される結合部材とを備え、
この結合部材は、継手本体側に位置して継手本体に螺合される管接続部と、反継手本体側に位置して一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部とを有し、両者は継手本体と結合部材との締結完了時に回転トルクにより分離されるように一体化され、
前記把持部は、継手本体と結合部材との締結完了時に管接続部から分離されるとともに、分離された後に接続すべき配管に外装された状態で回転及び管軸方向に移動しないように固定されている
ことを特徴とする管接続構造。 - 前記把持部は、接続すべき配管を被固定部材として固定されていることを特徴とする請求項1記載の管接続構造。
- 前記把持部は、前記管接続部を被固定部材として固定されていることを特徴とする請求項1記載の管接続構造。
- 前記把持部は、前記継手本体を被固定部材として固定されていることを特徴とする請求項1記載の管接続構造。
- 前記把持部は、被接続側装置の構成部材を被固定部材として固定されていることを特徴とする請求項1記載の管接続構造。
- 前記把持部は、配管貫通孔の内表面が接続すべき配管の外表面に対して接着剤により固定されていることを特徴とする請求項2記載の管接続構造。
- 前記把持部は、この把持部の側面を前記管接続部の反継手本体側の側面に対して接着剤により固定されていることを特徴とする請求項5記載の管接続構造。
- 前記把持部は、軸方向に貫通する挿通孔を有し、この挿通孔を利用して紐材又は線材により被固定部材に対して固定されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の管接続構造。
- 前記把持部は、接着テープにより被固定部材に対して固定されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の管接続構造。
- 前記把持部は、分離された後に配管に外装された状態で固定されるとともにカバーにより覆われていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の管接続構造。
- 請求項1〜10の何れか1項に記載の管接続構造を管継手部に用いた弁。
- 請求項1〜10の何れか1項に記載の管接続構造を管継手部に用いた管継手。
- 請求項11記載の弁を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
- 請求項12記載の管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
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