JP2009149784A - 成型用フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 縦方向及び横方向の100%伸張時応力が25℃で40〜300MPa、100℃で1〜100MPaであり、面配向度が0.095以下であり、ヘーズが2%以下であり、長径150μm以上の輝点が0.2個/cm2 以下であることを特徴とする成型用ポリエステルフィルム。例えば、溶融押出機の圧縮部温度を計量部温度より15〜25℃高くすることで輝点の少ない成型用ポリエステルフィルムを得る。
【選択図】なし
Description
押出温度の上昇は、その手段の一つである。一般に、押出温度は高分子の流動開始温度と分解開始温度の間に設定され、より厳密には高分子の溶融粘度の温度依存性を加味して設定されるが、結晶性高分子を含む場合には、簡便的に結晶融解温度より10℃ほど高い温度で設定されることがある。この押出温度を高くすることで高分子の流動性が向上し、混練不足が解消するが、樹脂の分子量低下による力学特性の低下や着色などの品位の低下が認められるようになる。また、混練を行なうスクリュー回転数の上昇による剪断力の増大が挙げられるが、これも発熱により、力学特性の低下や着色などを招き、押出機のスクリュー回転数の上限もあり、充分に行なえない場合がある。
(1) 縦方向及び横方向の100%伸張時応力が25℃で40〜300MPa、100℃で1〜100MPaであり、面配向度が0.095以下であり、ヘーズが2%以下であり、長径150μm以上の輝点が0.2個/cm2 以下であることを特徴とする成型用ポリエステルフィルム。
(2) 少なくとも1種類の結晶性のポリエステル系樹脂とこれと異なる1種類以上のポリエステル系樹脂を溶融押出機内で混練したポリエステル系樹脂から主になることを特徴とする(1)に記載の成型用ポリエステルフィルム。
(3) 少なくとも1種類の結晶性のポリエステル系樹脂と1種類以上の非晶性ポリエステル系樹脂を溶融押出機内で混練したポリエステル系樹脂から主になることを特徴とする(1)又は(2)いずれかに記載の成型用ポリエステルフィルム。
(4) 溶融押出機の圧縮部温度を計量部温度より15〜25℃高くすることによって製造された請求項1〜3いずれかに記載の成型用ポリエステルフィルム。
本発明において、成型用ポリエステルフィルムのヘーズの値は金属などの蒸着加工やスパッタリング加工、印刷加工などによる意匠性に関連するものであり、この数値が高いとくすんで見える。従って、ヘーズは0.1〜2%がくすみを感じさせない範囲であり、より好ましくは0.3〜1.5%である。なお、ヘーズが0.1%未満のフィルムは、工業的規模で通常の生産性で生産することが困難となる。
輝点は、長径150μm以上のものが、0.2個/cm2 以下あると欠点として捉えられ易く、0.1個/cm2 以下が望ましい。また、長径150μm以下のものでも、50μm以上のものが多数あればくすみを感じさせる場合があるので、長径50μm以上の場合は1.5個/cm2 以下が好ましく、1.0個/cm2 以下が更に好ましい。
従って、150℃における長手方向、及び、幅方向の熱収縮率は−5.0〜5.0%であることが重要であり、下限値は、−0.1%が好ましく、より好ましくは0.0%であるが、二軸延伸フィルムであるために0.01%が実際的下限値である。一方、上限値は、4.5%が好ましくは、より好ましくは4.1%、さらに好ましくは3.2%である。
本発明は、従来技術に記載した特許文献12の改良発明であり、主とするポリエステル系樹脂に対して、異なるポリエステル系樹脂から1種類以上を選択し、ペレット、あるいは、チップなどの状態で混合したもの(ドライブレンド)を溶融押出する方法が用いられたで成型用ポリエステルフィルムにおいて、混合(混練)の不足による未溶融物による輝点の発生という課題に対するものであり、この課題に対して、押出機における圧縮部温度が計量部温度より15〜25℃高くすることで改善するものである。そのメカニズムは以下のように考えている。
本発明で使用するポリエステル系樹脂は、一般的なジカルボン酸構成単位とジオール構成単位からなる樹脂であり、ジカルボン酸構成単位に適用できるモノマーとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及び、これらのエステル形成性誘導体、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、ペンタシクロドデカンジカルボン酸等の飽和脂環族ジカルボン酸、及び、これらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。また、ジオール構成単位に適用できるモノマーとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール類やポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリエーテル化合物類、また、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,3−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,4−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,5−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,6−デカヒドロナフタレンジメタノール、2,7−デカヒドロナフタレンジメタノール、テトラリンジメタノール、ノルボルネンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロドデカンジメタノールなどの脂環族ジオール類、更に、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール(ビスフェノールZ)、4,4’−スルホニルビスフェノール(ビスフェノールS)などのビスフェノール類、及び、前記ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物が挙げられる。加えて、ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルベンゾフェノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、及び、前記芳香族ジヒドロキシ化合物のアルキレンオキシド付加物などや環状アセタール骨格を有するジオールなども挙げられる。
なお、成型用ポリエステルフィルムの表面粗さは、フィルムの滑り性、ひいては取扱い性に関係し、表面粗さが小さすぎると滑りにくくなり、逆に大きすぎると滑りすぎるためにフィルムの取扱い性が悪くなる。一般にヘーズを小さい場合は表面粗さが小さく滑りにくくなる。本発明においては、ヘーズを小さくし、かつ必要な表面粗さを得るために、上記熱処理条件の採用が好ましい。
したがって、これらの成型法に適用することが本発明の成型用ポリエステルフィルムの効果を最も有効に発揮することができ、プレス成型、ラミネート成型、インモールド成型、絞り成型、折り曲げ成型などの成型方法を用いて成型する成型用フィルムとして好適であり、家電製品の筐体や銘板用の部材、自動車の部品や銘板用の部材、ダミー缶、建材、化粧板、化粧鋼鈑、転写シートなどに適用することができる。
JIS K 7105「プラスチックの光学特性試験方法」に準拠して、積分球式光線透過率測定装置により得られる全光線透過率と拡散透過率より得た曇価(ヘーズ)について、下記の判断を行なった。
◎: 〜0.5% (透明性が非常に高い)
○:0.5%〜2.0% (透明性が高い)
×:2.0%〜 (透明性が低い)
(2)輝点
キズや汚れのない部位から採取したB4判サイズの試料(測定部位A4判)に対して、下記の装置と条件に基づき測定した輝点の数量に対して、下記の判断を行なった。
装置:竹中システム機器製「透明フィルム輝点検出装置(TP−9723C)」
条件:コンベア速度 5.5m/min
スライスレベル 1.8V
輝点サイズ(大) 長径150μm以上
輝点サイズ(小) 長径50〜150μm
判断
◎: 未検出
○:(大)0.2個/cm2 以下かつ(大)+(小)1.0個/cm2 以下
×:(大)0.2個/cm2 以上あるいは(大)+(小)1.0個/cm2 以上
(3)成型性(真空成型性)
フィルムに5mm四方のマス目印刷を施した後、500℃に加熱した赤外線ヒーターでフィルムを10〜15秒加熱した後、金型温度30〜100℃で真空成型を行った。なお、加熱条件は各フィルムに対し、上記範囲内で最適条件を選択した。金型の形状はカップ型で、開口部は直径が50mmであり、底面部は直径が40mmで、深さが50mmであり、全てのコーナーは直径0.5mmの湾曲をつけたものを用いた。
最適条件下で真空成型した成型品5個について成型性及び仕上がり性を評価し、下記基準にてランク付けを行った。なお、◎及び○を合格とし、×を不合格とした。
◎:(i) 成型品に破れがなく、
(ii) 角の曲率半径が1mm以下で、かつ印刷ずれが0.1mm以下であり、
(iii)さらに×に該当する外観不良がないもの
○:(i) 成型品に破れがなく、
(ii) 角の曲率半径が1mmを超え1.5mm以下、または印刷ずれが0.
1mmを超え0.2mm以下で、
(iii)さらに×に該当する外観不良がなく、実用上問題ないレベルのもの
×:成型品に破れがあるもの、または破れがなくとも以下の項目(i)〜(iv)の
いずれかに該当するもの
(i) 角の曲率半径が1.5mmを超えるもの
(ii) 大きな皺が入り外観が悪いもの
(iii)フィルムが白化し透明性が低下したもの
(iv) 印刷のずれが0.2mmを超えるもの
(4)100%伸張時応力、破断伸度
JIS K 7127「プラスチックフィルム及びシートの引張試験方法」に準拠して、加熱槽を有した引張試験機を用い、下記の条件で得た応力−ひずみ曲線から各方向の100%伸張時応力(MPa)、及び、破断伸度(%)を求めた。なお、100℃での測定では、予め温度が安定する時間(30sec)を確認し、試験を実施した。
試験片 :1号形試験片(幅10mm)
試験速度:100mm/min
試験温度:25℃、100℃
(5)収縮率
JIS C 2318「電気用ポリエチレンテレフタレートフィルム(寸法変化)」に準拠して、150℃加熱前後の寸法変化率を収縮率とした。
(6)面配向度
JIS K 7142「プラスチックの屈折率測定方法(A法)」に準拠して、長手方向の屈折率(Nz)、幅方向の屈折率(Ny)、厚み方向の屈折率(Nz)の値より下記の式から面配向度(ΔP)を算出した。
ΔP=((Nx+Ny)/2)−Nz
(7)結晶融解温度、ガラス転移温度
JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定(DSC)のDSC曲線より得られる融解ピーク温度を融解温度(Tm)、中間点ガラス転移温度をガラス転移温度(Tg)とした。
(8)固有粘度
JIS K 7367−5「プラスチック−毛細管形粘度計を用いた希釈溶液の粘度の求め方―第5部:熱可塑性ポリエステル(TP)ホモポリマー及びコポリマー」に準拠して得た粘度数に対して、下記の測定条件で、溶液の質量濃度c に対する粘度数の関係から質量濃度c=0としたときの値を固有粘度とした。
溶媒:フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=60/40(質量%)
管:ウベローデ粘度管
温度:30±0.1(℃)
テレフタル酸(TPA)、エチレングリコール(EG)をエステル化反応釜に仕込み、圧力0.25MPa、温度220〜240℃の条件下で120分間エステル化反応を行なった後、反応釜内を常圧にして、重合触媒としてチタニウムテトラブトキシドなどを加えて、撹拌しながら反応系内を徐々に減圧し、75分間で0.5hPaとすると共に、温度を280℃に昇温して、280℃で溶融粘度が所定の値となるまで撹拌を続けて重合反応を行ない、その後、水中に吐出して冷却し、ポリエステル系樹脂Aを得た。また、テレフタル酸(TPA)、ならびに、エチレングリコール(EG)、ネオペンチルグリコール(NPG)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述のポリエステル系樹脂Aを参考に、ポリエステル系樹脂Dを得た。
これらのポリエステル系樹脂AとDをA/D=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドし、三菱重工製ME型単軸押出機(ダムフライト付きメタリングタイプスクリュー、外径65mm)を使用し、押出機の圧縮部285℃、計量部270℃、スクリュー回転数50rpmで混合したものを吐出量50kg/hrでギアポンプにより、Tダイのスリットから溶融押出し、表面温度30〜40℃のチルロール上で急冷固化させると同時に静電印加法により密着させながら未延伸フィルムを得た。そして、得られた未延伸フィルムを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向にガラス転移温度に対して、+10〜+50℃の温度範囲を基準に100℃で3.5倍に延伸した後、ガラス転移温度に対して+10〜+50℃の温度範囲を基準に100℃で約10sec予熱して、前半では予熱温度に対して−20〜+15℃の温度範囲を基準に100℃、後半部では前半の温度に対して0〜−30℃の温度範囲を基準に90℃で、最終的に3.8倍に延伸し、次に、融解温度に対して−10〜−35℃の温度範囲を基準に3%の弛緩を行ないながら、面配向度が0.085〜0.095になるように熱処理を実施して、厚さが25μmのフィルム1を得た。
ポリエステル系樹脂AとDをA/D=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部295℃にすること以外は実施例1と同様にしてフィルム2を得た。
ポリエステル系樹脂AとDをA/D=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部270℃にすること以外は実施例1と同様にしてフィルム3を得た。
ポリエステル系樹脂AとDをA/D=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部305℃にすること以外は実施例1と同様にしてフィルム4を得た。
ポリエステル系樹脂AとDをA/D=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部285℃、計量部285℃にすること以外は実施例1と同様にしてフィルム5を得た。
ポリエステル系樹脂AとDをA/D=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部270℃、計量部285℃にすること以外は実施例1と同様にしてフィルム6を得た。
なお、フィルム1〜6は、100%伸張時応力が25℃で70〜100MPa近傍、100℃で20〜35MPa近傍、収縮率が150℃で0.5〜2.5%近傍であった。
テレフタル酸(TPA)、エチレングリコール(EG)をエステル化反応釜に仕込み、圧力0.25MPa、温度220〜240℃の条件下で120分間エステル化反応を行なった後、反応釜内を常圧にして、重合触媒としてチタニウムテトラブトキシドなどを加えて、撹拌しながら反応系内を徐々に減圧し、75分間で0.5hPaとすると共に、温度を280℃に昇温して、280℃で溶融粘度が所定の値となるまで撹拌を続けて重合反応を行ない、その後、水中に吐出して冷却し、実施例1と同等のポリエステル系樹脂Aを得た。また、テレフタル酸ジメチル(DMT)、1,3−プロパンジオールを反応釜に仕込み、常圧、170〜210℃で180分間、エステル交換反応を行なった後は前述のポリエステル系樹脂Aと同様にしてポリエステル系樹脂Bを得た。更に、テレフタル酸(TPA)、ならびに、エチレングリコール(EG)、ネオペンチルグリコール(NPG)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述のポリエステル系樹脂Aと同様に、実施例1と同等のポリエステル系樹脂Dを得た。
これらのポリエステル系樹脂AとBとDをA/B/D=30質量%/40質量%/30質量%の配合比でドライブレンドし、実施例1と同様に三菱重工製ME型単軸押出機(ダムフライト付きメタリングタイプスクリュー、外径65mm)を使用し、押出機の圧縮部285℃、計量部270℃、スクリュー回転数50rpmで混合したものを吐出量50kg/hrでギアポンプにより、Tダイのスリットから溶融押出し、表面温度30〜40℃のチルロール上で急冷固化させると同時に静電印加法により密着させながら未延伸フィルムを得た。そして、得られた未延伸フィルムを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に、90℃で3.5倍に延伸した後、90℃で約10sec予熱して、前半では80℃、後半部でも80℃で、最終的に3.8倍に横方向延伸し、次に、融解温度に対して−10〜−35℃の温度範囲を基準に3%の弛緩を行ないながら、面配向度が0.085〜0.095になるように熱処理を実施して、厚さが25μmのフィルム7を得た。
ポリエステル系樹脂AとBとDをA/B/D=30質量%/40質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の計量部285℃にすること以外は実施例3と同様にしてフィルム8を得た。
ポリエステル系樹脂AとBとDをA/B/D=30質量%/40質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部275℃、計量部285℃にすること以外は実施例3と同様にしてフィルム9を得た。
なお、フィルム7〜9は、100%伸張時応力が25℃で70MPa近傍、100℃で10MPa近傍、収縮率が150℃で2.0%近傍であった。
テレフタル酸ジメチル(DMT)、1,4−ブタンジオールを反応釜に仕込み、常圧、170〜210℃で180分間、エステル交換反応を行なった後は実施例1のポリエステル系樹脂Aと同様にしてポリエステル系樹脂Cを得た。また、テレフタル酸(TPA)、イソフタル酸(IPA)ならびに、エチレングリコール(EG)を所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、後は実施例1のポリエステル系樹脂Aと同様にしてポリエステル系樹脂Eを得た。
これらのポリエステル系樹脂CとEをC/E=45質量%/55質量%の配合比でドライブレンドし、三菱重工製ME型単軸押出機(ダムフライト付きメタリングタイプスクリュー、外径65mm)を使用し、押出機の圧縮部255℃、計量部240℃にすることと
得られた未延伸フィルムを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に、90℃で3.5倍に延伸した後、90℃で約10sec予熱して、前半では80℃、後半部でも80℃で、最終的に3.8倍に横方向延伸すること以外は実施例1と同様に行ない、厚さが25μmのフィルム10を得た。
ポリエステル系樹脂CとEをC/E=45質量%/55質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部270℃、計量部255℃にすること以外は実施例4と同様にしてフィルム12を得た。
ポリエステル系樹脂CとEをC/E=45質量%/55質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の計量部255℃にすること以外は実施例4と同様にしてフィルム11を得た。
ポリエステル系樹脂CとEをC/E=45質量%/55質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の計量部255℃にすること以外は実施例4と同様にしてフィルム12を得た。
ポリエステル系樹脂CとEをC/E=45質量%/55質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の計量部270℃にすること以外は実施例5と同様にしてフィルム13を得た。
なお、フィルム11〜13は、100%伸張時応力が25℃で70〜90MPa近傍、100℃で30〜35MPa近傍、収縮率が150℃で0.0〜2.0%近傍であった。
テレフタル酸(TPA)、イソフタル酸(IPA)ならびに、エチレングリコール(EG)を所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、後は実施例1のポリエステル系樹脂Aと同様にして実施例4と同等のポリエステル系樹脂Eを得た。また、テレフタル酸(TPA)、ナフタレンジカルボン酸(NDA)ならびに、エチレングリコール(EG)を所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は実施例1のポリエステル系樹脂Aと同様にしてポリエステル系樹脂Fを得た。
これらのポリエステル系樹脂EとFをE/F=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドし、三菱重工製ME型単軸押出機(ダムフライト付きメタリングタイプスクリュー、外径65mm)を使用し、押出機の圧縮部290℃、計量部275℃にすることと
得られた未延伸フィルムを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に、110℃で3.0倍に延伸した後、120℃で約10sec予熱して、前半は110℃、後半部でも110℃で、最終的に3.2倍に延伸すること以外は実施例1と同様に行ない、厚さが25μmのフィルム14を得た。
ポリエステル系樹脂EとFをE/F=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の計量部290℃にすること以外は実施例6と同様にしてフィルム15を得た。
ポリエステル系樹脂EとFをE/F=50質量%/50質量%の配合比でドライブレンドしたポリエステル系樹脂を押出す時に押出機の圧縮部275℃、計量部290℃にすること以外は実施例6と同様にしてフィルム16を得た。
なお、フィルム14〜16は、100%伸張時応力が25℃で70MPa近傍、100℃で10MPa近傍、収縮率が150℃で2.0%近傍であった。
厚さが100μmであること以外は、実施例1、実施例3、実施例4、実施例6と同様にして、フィルム17〜20を得た。
Claims (4)
- 縦方向及び横方向の100%伸張時応力が25℃で40〜300MPa、100℃で1〜100MPaであり、面配向度が0.095以下であり、ヘーズが2%以下であり、長径150μm以上の輝点が0.2個/cm2 以下であることを特徴とする成型用ポリエステルフィルム。
- 少なくとも1種類の結晶性のポリエステル系樹脂とこれと異なる1種類以上のポリエステル系樹脂を溶融押出機内で混練したポリエステル系樹脂から主になることを特徴とする請求項1に記載の成型用ポリエステルフィルム。
- 少なくとも1種類の結晶性のポリエステル系樹脂と1種類以上の非晶性ポリエステル系樹脂を溶融押出機内で混練したポリエステル系樹脂から主になることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の成型用ポリエステルフィルム。
- 溶融押出機の圧縮部温度を計量部温度より15〜25℃高くすることによって製造された請求項1〜3いずれかに記載の成型用ポリエステルフィルム。
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