JP2009147643A - 圧電デバイス及びその封止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージの小型化に対応できかつパッケージ内部を気密に封止し得る圧電デバイス及び封止方法を提供する。
【解決手段】水晶振動子11は、水晶振動片12を内部に気密に封止するパッケージ13が、パッケージの内部と外部とを連通する封止孔18を形成したベース14を有する。封止孔は、金属のサブミクロン粒子からなる金属ペーストを焼結したポーラス構造の金属焼結体21と、金属焼結体のベース底面側の部分にポーラス構造の微細孔を埋めるように所定の深さまで形成した金属部22とからなる封止体20で気密に閉塞されている。金属部は、パッケージの外側から金属材料をスパッタ又は蒸着させ、又は金属材料を加熱溶融させることにより形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電振動片をパッケージ内に気密に封止した振動子、共振子、発振器、フィルタ、センサ、SAWデバイス等の圧電デバイス、及びかかる圧電デバイスのパッケージを気密に封止する方法に関する。
従来から、圧電デバイスは、回路基板等への実装に適した表面実装型が多く使用されている。一般に表面実装型の圧電デバイスは、セラミック等の絶縁材料からなるパッケージ内に圧電振動片を封止する構造を有する。従来のパッケージ構造は、セラミック材料の薄板を積層した箱型ベースに圧電振動片を実装し、その上に低融点ガラス等でリッドを気密に接合して封止するものが多い。リッドとベースとの接合時に低融点ガラスから発生するガスがパッケージ内部に残らないように排気し、又は封止後のパッケージ内部を所望の雰囲気に維持するために、ベース又はリッドに封止孔を設けかつこれをリッドの接合後に閉塞するパッケージ構造が知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。
この従来の表面実装型圧電振動子の典型例を図7(A)(B)に示す。この圧電振動子1は、音叉型圧電振動片2を内部に搭載したパッケージ3が、セラミック材料の薄板4a〜4cを箱型に積層したベース4と、その上に気密に接合されるガラス薄板等のリッド5とから構成される。ベース4の底部中央には、パッケージ3の内部と外部とを連通する封止孔6が貫設され、かつAu−Sn等の低融点金属の封止材7で閉塞されている。封止孔6は、図7(C)に示すように、外側の大径孔6aと内側の小径孔6bとによりベース外面側に段差8を設け、その表面が封止材7を溶着し易くするために適当な金属材料でメタライズされている。封止孔6は、ベース4に振動片2を実装しかつリッド5を接合したパッケージ3の内部を真空封止する際に、前記低融点金属からなる金属ボール9を段差8に置き、これをレーザビーム又はハロゲンランプ等で瞬間的に加熱溶融させて閉塞する。
また、水晶振動片と外枠とを一体化した水晶板を形成し、その上下にそれぞれ基板をベース及びリッドとして接合することによって、より小型化及び薄型化した構造の水晶振動子が提案されている(例えば、特許文献3,4を参照)。特許文献3には、水晶振動子と一体をなす外枠の上下面に金属層を設け、該金属層とガラスからなる蓋及びケースとを陽極接合により接合するパッケージ構造が記載されている。特許文献4のパッケージ構造は、鏡面研磨した圧電板及び基板の相互接合面を、酸素含有雰囲気内での紫外線照射又は酸素プラズマへの曝露により汚れ等を除去して清浄化し、水分の吸着により形成される−OH基の水素結合で接合する。
このようなパッケージ構造の圧電デバイスにおいても、同様に封止材から発生するガスや水分を排出したり真空又は所望の雰囲気に封止するために、上側基板と共に外枠に接合されて圧電振動片を封止する下側基板に封止孔を設け、Au−Sn等の封止材で閉塞する構成が採用されている。(例えば、特許文献5,6を参照)。特許文献5では、上述したように外側の大径孔と内側の小径孔とにより段差を設けた封止孔が形成され、特許文献6では、パッケージの外側から内側にテーパを付した封止孔が形成されている。
他方、圧電振動子等の電子デバイスでパッケージを気密封止するために、金属ナノ粒子を含むペースト状の接合材を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献7,8を参照)。特許文献7記載の電子部品容器は、平均粒径1〜100nmの金属微粒子とアミン等の分散材とからなるペースト状の封止部材を、スクリーン印刷又はインクジェット法により箱型の容器部又は金属製のフタに塗布し、両者を合わせて250℃以下の雰囲気で加熱することにより接合する。特許文献8記載の圧電デバイスは、表面に有機系被膜を被覆した平均粒径1〜100nmの金属微粒子を有機溶媒中に分散させた金属微粒子ペースト接合材を用い、約200℃で加熱して金属微粒子同士を相互融着即ち焼結させ、金属微粒子間及び金属膜間での金属間結合により水晶振動板と上板及び下板とを接合する。
特開2003−318691号公報 特開平9−193967号公報 特開2000−68780号公報 特開平7−154177号公報 特開2004−222053 国際公開番号WO2006/104265号パンフレット 特開2005−317793号公報 特開2006−186748号公報
しかしながら、上述したようにレーザ光等で加熱溶融させた金属封止材で封止孔を気密に閉塞する従来のパッケージ構造では、急激に高温に加熱された封止材の一部がパッケージ内まで飛散して圧電振動片の表面に付着し、その振動特性を変動又は劣化させたり、特に音叉型振動片の場合には電極や配線を短絡させる虞がある。また、溶融した封止材から発生するガスが十分に外部に排気されず、パッケージ内部を所望の真空状態又は雰囲気に維持できない虞がある。これらは、圧電デバイスの性能及び寿命を低下させる大きな原因となる。
また、特に圧電デバイスの小型化が進むと、封止孔及び使用する金属ボールは小さくなる。そのため、照射するレーザ光の出力が過大であると、溶融した封止材が飛散し易くなる。また、レーザ光の高温でパッケージにクラックが生じ、気密性を損なう虞がある。逆にレーザ光の出力が過小であると、金属ボールが瞬時に溶融しないために封止孔が完全に気密に閉塞されない等の問題を生じる。その結果、精密な封止作業が要求されるので、歩留まり及び生産性が低下し、製造コストが増大するなどの問題が生じる。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パッケージの小型化に対応しつつ、従来のようなパッケージ内への封止材の飛散及びガスの侵入又は残留を生じる虞がなく、レーザ光の高温によりパッケージの気密性を損うことなく、パッケージ内部を気密に封止し得る圧電デバイス及びその封止方法を提供することにある。
本発明によれば、上記目的を達成するために、圧電振動片と、該圧電振動片を気密に封止するパッケージとを備え、該パッケージが、圧電振動片を収容するためのキャビティと、パッケージの外面に開口してキャビティをパッケージの外部に連通する封止孔とを有し、封止孔が、その中に形成したポーラス構造の金属焼結体と該ポーラス構造の微細孔を埋める金属部とからなる封止体により気密に閉塞される圧電デバイスが提供される。
ポーラス構造の金属焼結体が封止孔に存在することによって、金属部を形成する際に、従来技術のように封止孔を閉塞する金属材料の一部が急激な加熱溶融によりキャビティ内に飛散したりアウタガスが侵入する虞が無く、そのために圧電振動片の振動特性を変動又は劣化させたり、圧電振動片の電極又は配線を短絡又は劣化させることがない。従って、圧電デバイスの性能を維持確保しかつその信頼性及び耐久性を向上させ、また封止工程及び作業をより容易にして生産性及び歩留まりの向上を図ることができる。
或る実施例では、金属焼結体が、平均粒径0.1〜1.0μmの金属粒子と有機溶剤と樹脂材料とを88〜93重量%、5〜15重量%、0.01〜4.0重量%の割合で配合した金属ペーストを焼結して形成したヤング率9〜16GPa及び密度10〜17g/cmのポーラス構造を有する。サブミクロンサイズの金属粒子からなる金属ペーストを焼結した金属焼結体は、ナノサイズの微細孔を有するポーラス構造を形成するので、公知の様々な方法で形成し得る金属部によって封止孔を気密に封止することができる。
別の実施例では、金属ペーストを形成するサブミクロンサイズの金属粒子を、Au、Ag、Pt、又はPdの1種又は2種以上の金属から選択すると、比較的低温で焼結し得るので、好ましい。
或る実施例では、金属部が、パッケージの外側から金属焼結体に金属材料をスパッタ又は蒸着することにより形成される。高出力のレーザ光を用いる従来技術と異なり、金属部を形成する際にパッケージを損傷せず、パッケージの気密性を低下又は劣化させる虞が無いので、圧電デバイスの信頼性及び耐久性を確保することができる。
別の実施例では、金属部が、金属焼結体のパッケージ外面側の部分に形成した金属ナノ粒子の焼結体からなる第1金属部と、パッケージの外側から第1金属部にスパッタ又は蒸着した金属材料からなる第2金属部とから形成される。スパッタ又は蒸着により形成する金属量が第2金属部のみで済むので、封止工程に要する時間を短縮しかつコストの低減を図ることができる。また、金属ナノ粒子の焼結体は比較的低温で形成でき、その下側に予め金属焼結体が存在することによって、金属ナノ粒子の焼結時にその一部が飛散したりアウタガスがキャビティ内に侵入する虞が無いので、圧電デバイスの特性を変動又は劣化させたり、圧電振動片の電極又は配線を短絡又は劣化させることがない。
また別の実施例によれば、金属部が、金属焼結体のパッケージ外面側の部分を、例えばレーザ光等の照射により加熱溶融させ、固化させた金属部分から形成する。レーザ光は、金属焼結体の一部分のみを溶融させればよいから、比較的低い出力で済み、パッケージを損傷する虞が無いので、パッケージの気密性を確保することができる。
更に別の実施例によれば、金属部が、金属焼結体とは異なる金属材料を、例えばレーザ光等の照射により加熱して溶融固化させた金属部分から形成される。封止孔内には金属焼結体が存在するから、金属材料を溶融させるレーザ光の出力は比較的低くて済み、パッケージを損傷する虞が無いので、パッケージの気密性を確保することができる。
本発明の別の側面によれば、圧電振動片を収容するためのキャビティと該キャビティを外部に連通する封止孔とを有する圧電デバイスのパッケージを気密に封止するために、パッケージの封止孔の中にポーラス構造の金属焼結体を形成する過程と、パッケージに圧電振動片を実装する過程と、該封止孔の金属焼結体にポーラス構造の微細孔を埋める金属部を形成することにより、封止孔を気密に閉塞する封止体を形成する過程とからなる圧電デバイスの封止方法が提供される。
金属焼結体及び金属部の形成には、一般に圧電デバイスの製造に使用されている既存の設備を利用できるので、製造コストの増加を抑制できると共に、バッチ処理が可能で、生産効率の向上及び製造コストの低減を図ることができる。
或る実施例では、金属焼結体を形成する過程が、平均粒径0.1〜1.0μmの金属粒子と有機溶剤と樹脂材料とを88〜93重量%、5〜15重量%、0.01〜4.0重量%の割合で配合した金属ペーストを加熱して焼結させることにより、ヤング率9〜16GPa及び密度10〜17g/cmのポーラス構造を有するように金属焼結体を形成する過程からなる。サブミクロンサイズの金属粒子からなる金属ペーストは、より小径化した封止孔であっても、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット、フォトレジスト法等の公知方法を用いて容易に充填して金属焼結体を形成できるので、圧電デバイスが更に小型化しても十分に対応することができる。
別の実施例では、金属ペーストの金属粒子がAu、Ag、Pt、又はPdの1種又は2種以上の金属から選択され、比較的低温で焼結し得るので、パッケージを変形又は変質させる虞が無く、好ましい。
或る実施例では、金属部を形成する過程が、パッケージの外側から金属焼結体に金属材料をスパッタ又は蒸着する過程からなり、高出力のレーザ光を用いる従来技術と異なり、パッケージを損傷せず、パッケージの気密性を低下又は劣化させないので、圧電デバイスの信頼性及び耐久性を確保することができる。
別の実施例では、金属部を形成する過程が、金属焼結体のパッケージ外面側の部分に金属ナノ粒子の焼結体からなる第1金属部を形成し、パッケージの外側から第1金属部に金属材料をスパッタ又は蒸着して第2金属部を形成する過程からなる。スパッタ又は蒸着により形成する金属量が第2金属部のみで済むので、封止工程に要する時間を短縮して生産性を向上させかつコストの低減を図ることができる。また、金属ナノ粒子の焼結体は比較的低温で形成でき、かつ焼結時に封止孔内に予め金属焼結体が存在するので、キャビティ内に金属ナノ粒子の一部が飛散したりアウタガスが侵入する虞が無い。従って、圧電デバイスの特性が変動又は劣化したり、圧電振動片の電極又は配線が短絡又は劣化することがない。
また別の実施例では、金属部を形成する過程が、金属焼結体のパッケージ外面側の部分を、例えばレーザ光等の照射により加熱溶融させ、固化させる過程からなる。レーザ光の出力は、金属焼結体の一部分のみを溶融させるので、比較的低くて済み、パッケージを損傷する虞が無いので、パッケージの気密性を確保することができる。
更に別の実施例では、金属部を形成する過程が、例えば金属ボール等の金属材料を金属焼結体の外側に供給し、かつこれを例えばレーザ光等の照射により加熱溶融させて固化させる過程からなる。金属材料の加熱溶融時に、封止孔には金属焼結体が存在するので、レーザ光の出力は比較的低くて済み、パッケージを損傷する虞が無いので、パッケージの気密性を確保することができる。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
図1(A)、(B)は、本発明を適用した表面実装型水晶振動子の第1実施例を概略的に示している。第1実施例の水晶振動子11は、音叉型水晶振動片12を内部に気密に封止するパッケージ13を備える。パッケージ13は、概ね矩形の3枚のセラミックス薄板14a〜14cを積層した箱型のベース14と、その上端面に低融点ガラス等で気密に接合されたガラス又はセラミックス等の矩形薄板からなるリッド15とを有する。前記ベースとリッドとにより画定されるキャビティ16の底面には接続電極17が形成され、水晶振動片12がその基端部12aを導電性接着剤で固定して片持ちに略水平に支持されている。
ベース14には、パッケージ13の内部と外部とを連通する封止孔18が、キャビティ16底面の略中央に形成されている。図1(C)に示すように、封止孔18は、ベース14底面に開口する外側の大径孔18aと、前記キャビティ底面に開口する内側の小径孔18bとからなり、それらの段差の表面には、適当な金属材料の薄膜19がメタライズにより形成されている。封止孔18は、本発明による封止体20で気密に閉塞されている。
封止体20は、前記封止孔の中に大径孔18a及び小径孔18b双方を塞ぐように形成したポーラス構造の金属焼結体21で構成される。金属焼結体21は、後述するように例えばAu、Ag、Pt又はPdの1種又は2種以上からなる金属のサブミクロン粒子からなる金属ペーストを焼結したヤング率9〜16GPa及び密度10〜17g/cmのポーラス構造を有する。金属焼結体21のベース底面側の部分は、封止孔18の横断面の全面に亘って前記ポーラス構造の微細孔を埋めるように金属部22が所定の深さで形成され、これにより前記封止孔を気密に閉塞している。
かかる封止体20を封止孔18に形成して、前記水晶振動子のパッケージ13を気密に封止する工程を説明する。図2(A)に示すように、大径孔18aを有するセラミックス薄板14aと小径孔18bを有するセラミックス薄板14bとキャビティ16の外枠を形成するセラミックス薄板14cとを積層して接着することにより、箱型のベース14を形成する。セラミックス薄板14bの段差を形成する部分は、その表面に予め適当な金属材料の薄膜19がメタライズによって形成されている。
次に、ベース14の底面側を上にして、封止孔18内に本発明の金属ペースト23を充填する。金属ペースト23は、金属粒子24と有機溶剤25と樹脂材料26とから構成される。金属粒子24は、例えばAu、Ag、Pt、Pdの1種又は2種以上からなる平均粒径0.1〜1.0μmのサブミクロン粒子の金属粉末である。有機溶剤25は、約200℃の比較的低温で蒸発し得るエステルアルコール等を使用し、その中に前記金属粒子が略一様に分散している。樹脂材料26は、例えばセルロース系樹脂材料を使用し、前記金属ペーストに或る程度の粘度を与えるために添加する。この粘性によって、金属ペースト23は十分な形状性を発揮し、封止孔18への充填後も容易に流出することなく、その中に保持される。
本発明によれば、金属ペースト23は、金属粉末88〜93重量%、有機溶剤5〜15重量%、樹脂材料0.01〜4.0重量%の割合で配合する。このように微量の樹脂材料を含むことにより、前記金属ペーストの充填は、例えばスクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット又はフォトレジスト法等の公知方法を用いて行うことができる。更に、前記金属ペーストは、従来のナノミクロン粒子を用いた金属ペーストよりも、金属粒子の粒径が大きくかつ有機溶剤の割合が大幅に少ないので、例えば約200〜300℃の比較的低温で焼結すると、前記金属粒子が融着して緻密化したポーラス構造の焼結体が容易に形成される。しかも、低温での焼結処理によっても、金属ペースト封止材中の有機溶剤及び樹脂材料を、焼結体に実質的に残存しないように十分に蒸発させることができる。
図2(B)のように封止孔18に金属ペースト23を充填したベース14を約200〜300℃の比較的低温で短時間、例えば約10〜30分加熱することにより、焼結処理を行う。この焼結処理は、例えばホットプレート、クリーンオーブン、ベルト炉等の公知手段を用いて行う。比較的低温で加熱するので、ベース14に反りなどの変形が生じる虞は無い。
前記焼結処理により、金属ペースト23から有機溶剤25及び樹脂材料26が蒸発し、隣接する金属粒子24同士が融着して緻密に接するポーラス構造の金属焼結体21が形成される。金属焼結体21は、ヤング率が9〜16GPaで密度が10〜17g/cmのポーラス構造に形成することが好ましい。このポーラス構造は、前記金属粒子が元の球形を比較的維持した状態で融着し、封止体20として必要かつ十分な強度を発揮すると共に、融着したサブミクロンサイズの金属粒子24の間に形成されたナノサイズの微細孔を有する。また、サブミクロンサイズの金属粒子を用いることによって、封止孔18がより小径化しても、金属ペースト23を充填して金属焼結体21を形成することが可能である。従って、パッケージ13が更に小型化しても、十分に対応することができる。
また、金属焼結体21は、金属粒子24が封止孔18内の前記段差の金属薄膜19との界面において緻密化して該金属薄膜と結合することによって、封止孔18内にしっかりと固着する。別の実施例では、金属薄膜19を封止孔18の内面全体に形成することによって、金属焼結体21をより強固に固着させることができる。
更に、樹脂材料26は、前記焼結処理によっても完全に蒸発せずに、その一部が金属焼結体21の中に残存することがある。その場合、残存した樹脂材料は、金属粒子21の隙間に入り込むので、前記ポーラス構造を構成することに何ら影響はない。
別の実施例では、前記焼結処理を2段階に分けて行う。先に、封止孔18に金属ペースト23を充填したベース14を、例えばクリーンオーブンを用いて減圧下で約90℃の低温で30分程度加熱することにより仮焼結処理を行い、金属ペースト23から有機溶剤分を蒸発させて除去する。次に、このベース14を、例えばアニール槽を用いて高真空下で約270℃での比較的低温で約2時間加熱することにより本焼結処理を行い、上述した所望のポーラス構造の金属焼結体21を形成する。このような2段階の焼結処理によって、金属粒子24をより均一に分散させて、より均一なナノサイズの微細孔を有するポーラス構造が得られる。
次に、水晶振動片12をベース14に実装し、その上端面にリッド15を気密に接合してパッケージ13を封止する。リッド15とベース14とは、上述した低融点ガラス以外に、シーム溶接、金属接合、ろう材等の他の様々な公知方法で接合することができる。このパッケージ13を真空雰囲気中で、図2(C)に示すようにベース14底面を上にして置き、封止孔18内に露出する金属焼結体21の表面を上から適当な金属材料でスパッタする。
スパッタした前記金属材料が、ベース底面側から金属焼結体21のポーラス構造の微細孔に侵入して、該微細孔を埋めるように堆積し、更に金属焼結体21の上に緻密に成膜することにより、図1(C)に示すように、封止孔18の横断面の全面に亘って所定深さの金属部22が形成される。金属部22は、金属材料の蒸着によっても、同様に形成することができる。前記金属部を形成する金属材料には、スパッタ又は蒸着可能な全ての金属を使用できるが、例えばAu,Ag,Cr,Ni,Pd,Tiのように、一般的に用いられている金属が好ましい。また、スパッタした前記金属材料は、金属焼結体21のポーラス構造に捕捉されるので、パッケージ13のキャビティ16内まで到達する虞が無い。従って、従来技術のように水晶振動片の電極や配線に短絡を生じる虞が無く、水晶振動子の性能を維持保証することができる。
このように金属焼結体21とそのポーラス構造の微細孔をパッケージ外側から埋める金属部22とからなる封止体20を形成することによって、封止孔18を気密に閉塞することができる。尚、金属部22は、前記ポーラス構造の全ての微細孔を完全に埋めなくてよく、封止孔18を気密に閉塞し得る所定の深さに形成すればよい。封止体20の形成は、一般に圧電デバイスの製造に使用されている既存の設備を利用でき、製造コストの増加を抑制することができる。更に、本実施例によるパッケージの気密封止はバッチ処理が可能であり、生産効率の向上及び製造コストの低減を図ることができる。
図3(A)〜(C)は、第1実施例の変形例により封止孔18を気密に封止する過程を示している。ベース14の封止孔18に金属焼結体21を形成し、該ベースに水晶振動片12を実装しかつリッド15を接合するまでの過程は、第1実施例と同じであるので、説明を省略する。本実施例では、水晶振動片12を封止したパッケージ13を、図3(A)に示すようにベース14底面を上にして真空雰囲気中に置き、金属ナノ粒子からなるナノ金属ペースト27を封止孔18内に金属焼結体21の上に充填する。
ナノ金属ペースト27は、従来技術に関連して上述したように、平均粒径1〜100nmの金属ナノ粒子を有機溶剤又は分散材に分散させたもので、市販品を用いることができる。前記金属ナノ粒子に用いる金属は、特に制限が無く、例えばAu、Ag、Cu、Pt、Pd、Rd、Os、Ru、Ir、Fe、Sn、Zn、Co、Ni、Ti、Ta、W、In、Siのいずれか1種、又は2種以上の合金が一般に使用される。前記有機溶剤には、エタノール等のアルコール、アミン、チオール等が使用される。
このパッケージ13を適当に加熱して、ナノ金属ペースト27を焼結させる。この焼結処理により、ナノ金属ペースト27から前記有機溶剤を蒸発させて除去すると共に、前記金属ナノ粒子を金属焼結体21のポーラス構造の微細孔内に融着させ、かつ前記金属ナノ粒子同士を融着させる。これにより、金属焼結体21のベース底面側の部分に、封止孔18の横断面の全面に亘って前記ポーラス構造の微細孔を埋めるように第1金属部28が或る深さで形成される。
ナノ金属ペースト27の焼結処理の条件は、使用する金属ナノ粒子の金属種及び粒径、使用する有機溶剤の種類、それらの配合等によって異なる。例えば、金属ナノ粒子がAuである場合、約250℃で焼結することが知られている。一般的には、本発明のサブミクロン粒子からなる金属ペーストと同様に、約200〜300℃又はそれ以下の温度で焼結させることができる。ナノ金属ペースト27の焼結により気化した有機溶剤は、金属焼結体21のポーラス構造によって、また真空吸引した雰囲気中で焼結処理を行うので、キャビティ16への侵入が抑制される。従って、従来技術のように水晶振動片の振動特性が変動又は劣化する虞が無く、水晶振動子の性能を維持保証することができる。
次に、このパッケージ13を同じく真空雰囲気中で、図3(B)に示すようにベース14底面を上にして置いたまま、第1実施例と同様に、封止孔18内に露出する第1金属部28の表面を上から適当な金属材料でスパッタする。このスパッタによって、緻密な金属被膜からなる第2金属部29が第1金属部28の上に成膜される。第2金属部29は、金属材料の蒸着によっても、同様に形成することができる。
本実施例によれば、第1金属部28と第2金属部29とによって、封止孔18の横断面の全面に亘って金属焼結体21のポーラス構造の微細孔をパッケージ外側から埋める所定深さの金属部30が形成される。このように金属焼結体21と金属部30とからなる封止体31を形成することによって、封止孔18を気密に閉塞することができる。尚、第1金属部28は、前記ポーラス構造の全ての微細孔を完全に埋めなくてよく、第2金属部29と協働して封止孔18を気密に閉塞し得る所定の深さに形成すればよい。
また、本実施例では、スパッタされる金属量が第1実施例よりも少なくなるので、封止孔18を閉塞するのに要する時間を短縮することができる。本実施例の封止体31も、第1実施例と同様に、一般に圧電デバイスの製造に使用されている既存の設備を利用して形成することができ、製造コストの増加を抑制できる。本実施例によるパッケージの気密封止もバッチ処理が可能であり、同様に生産効率の向上及び製造コストの低減を図ることができる。
図4(A)、(B)は、第1実施例の別の変形例により封止孔18を気密に封止する過程を示している。ベース14の封止孔18に金属焼結体21を形成し、該ベースに水晶振動片12を実装しかつリッド15を接合するまでの過程は、上記各実施例と同じであるので、説明を省略する。本実施例では、水晶振動片12を封止したパッケージ13を、図4(A)に示すように、ベース14底面を上にして真空雰囲気中に置き、封止孔18内の金属焼結体21に向けてレーザ光を照射する。別の実施例では、レーザ光以外に、例えばハロゲンランプ等の他の加熱手段を用いることができる。
金属焼結体21は、上述したようにサブミクロンの金属粒子24が比較的元の形を維持したまま融着した状態で形成されている。レーザ光の照射によって、金属焼結体21の金属粒子24は、前記金属焼結体の上面即ちベース底面側の部分が溶融する。この溶融金属が前記ポーラス構造の微細孔を埋めながら固化することによって、図4(B)に示すように、金属焼結体21の上部に金属部32が封止孔18の横断面の全面に亘って所定の深さで形成される。このように金属焼結体21と金属部32とからなる封止体33を形成することによって、封止孔18が気密に閉塞される。
本実施例では、金属焼結体21全体をレーザ光の照射で溶融させる必要が無く、封止孔18の気密封止を確保できる深さまで金属部32を形成すればよい。金属焼結体21の下側即ちキャビティ側の部分が前記ポーラス構造を維持することにより、レーザ光の照射で溶融した金属粒子がパッケージ13のキャビティ16まで到達しない。更に、前記金属粒子の溶融によりアウタガスが発生しても、前記ポーラス構造によって、また真空吸引した雰囲気中で処理を行うので、キャビティ16への侵入が抑制される。従って、従来技術のように水晶振動片の振動特性が変動又は劣化したり、水晶振動片の電極や配線に短絡を生じる虞が無く、水晶振動子の性能を維持保証することができる。
また、レーザ光の出力は、金属焼結体21を部分的に溶融させるだけであるから、従来技術において金属ボールを溶融させる場合よりも相当小さくて済む。その結果、レーザ光でパッケージ13を損傷する虞が無く、クラック等の発生による気密性の低下又は劣化を防止できる。
図5(A)、(B)は、第1実施例の更に別の変形例により封止孔18を気密に封止する過程を示している。ベース14の封止孔18に金属焼結体21を形成し、該ベースに水晶振動片12を実装しかつリッド15を接合するまでの過程は、上記各実施例と同じであるので、説明を省略する。本実施例では、水晶振動片12を封止したパッケージ13を、図5(A)に示すようにベース14底面を上にして真空雰囲気中に置き、封止孔18内の金属焼結体21の上に金属ボール34を載置する。金属ボール34は、従来技術による図7の金属ボール7と同様に、例えばAg、Cu等の金属の1種、又はAuGe、AuSn、AuSi、AgCu、SnPb等の2種以上の金属からなる合金で形成される。
次に、図5(B)に示すように、金属ボール34に向けてレーザ光を照射する。レーザ光の照射によって、金属ボール34が溶融し、前記ポーラス構造の微細孔を埋めながら固化することによって、金属焼結体21の上部に金属部35が封止孔18の横断面の全面に亘って所定の深さで形成される。このように金属焼結体21と金属部35とからなる封止体36を形成することによって、封止孔18が気密に閉塞される。別の実施例では、レーザ光以外に、例えばハロゲンランプ等の他の加熱手段を用いることができる。
本実施例においても、封止孔18内に前記ポーラス構造の金属焼結体21が存在することによって、レーザ光の照射で溶融した金属ボール34から金属材料が飛散してパッケージ13のキャビティ16まで到達する虞が無い。更に、前記金属ボールの溶融によりアウタガスが発生しても、前記ポーラス構造によって、また真空吸引した雰囲気中で処理を行うので、キャビティ16への侵入が抑制される。従って、従来技術のように水晶振動片の振動特性が変動又は劣化したり、水晶振動片の電極や配線に短絡を生じる虞が無く、水晶振動子の性能を維持保証することができる。
また、金属ボール34は、その下側に前記ポーラス構造の金属焼結体21が存在するので、従来のように瞬間的に溶融させなくても、封止孔18からキャビティ16内に流下する虞がない。従って、レーザ光の出力は従来よりも相当小さくて済む。その結果、レーザ光でパッケージ13を損傷する虞が無く、クラック等の発生による気密性の低下又は劣化を防止できる。
図6(A)、(B)は、本発明を適用した表面実装型水晶振動子の第2実施例を概略的に示している。第2実施例の水晶振動子41は、音叉型水晶振動片42とその基端部42aで一体に結合された外枠43とを有する中間水晶板44、パッケージのリッドとなる上側基板45、及びベースとなる下側基板46を有する。上側及び下側基板45,46は、中間水晶板44との対向面に形成したそれぞれ凹部45a,46aを有する。中間水晶板44の外枠43の上下各面に上側及び下側基板45,46を積層して一体に接合することにより、凹部45a,46aにより画定されるキャビティ内に音叉型水晶振動片42を内部に封止したパッケージが形成される。
上側及び下側基板45,46は、同様に水晶薄板で形成するのが好ましく、またはガラス材料、シリコン、セラミックス等で形成することもできる。外枠43と上側及び下側基板45,46との接合部47〜49は金属薄膜同士の金属接合により形成されるが、例えば陽極接合、水晶面同士又は水晶面と金属薄膜との直接接合、低融点ガラス、ろう材のような他の公知手段を用いることができる。
下側基板46には、その略中央に前記パッケージの内部と外部とを連通する封止孔50が形成されている。図6(C)に示すように、封止孔50は、下側基板46底面の外側開口から前記キャビティ底面の内側開口に向けてテーパ状をなす円錐台形に形成され、本発明による封止体51で気密に閉塞されている。封止孔50の内周面には、適当な金属材料の薄膜52がメタライズによって形成されている。
封止体50は、第1実施例の封止体20と同様に、Au、Ag、Pt又はPdの1種又は2種以上の金属のサブミクロン粒子からなる金属ペーストを焼結して前記封止孔を塞ぐように形成した、ヤング率9〜16GPa及び密度10〜17g/cmのポーラス構造の金属焼結体53で構成される。金属焼結体53を形成する際に、封止孔50がテーパ状をなすことにより、その中に充填した前記金属ペーストは前記キャビティ側に流れることなく、該封止孔内に維持される。
金属焼結体53の下側基板底面側の部分は、封止孔50の横断面の全面に亘って前記ポーラス構造の微細孔を埋めるように金属部54が所定の深さで形成され、これにより前記封止孔を気密に閉塞している。封止体50は、上記各実施例と同じ過程に従って形成されるので、詳細な説明は省略する。
第2実施例も、同様に、サブミクロンサイズの金属粒子からなる金属ペーストを用いることによって、封止孔50がより小径化しても金属焼結体51を形成することが可能であり、水晶振動子41の更なる小型化に十分に対応することができる。更に、金属焼結体51の存在によって、金属部54を形成する際に、従来技術のように加熱溶融した金属材料の一部がキャビティ内に飛散したりアウタガスが侵入する虞がなく、またレーザ光の高熱でパッケージを損傷することが無いので、振動特性の変動又は劣化、水晶振動片の電極又は配線の短絡、気密性の低下を生じる虞が無く、水晶振動子の性能を維持確保することができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、その技術的範囲内で様々な変形又は変更を加えて実施することができる。例えば、パッケージの封止孔は、様々な形状に形成することができ、またベース側ではなく、リッド側に設けることもできる。また、振動子以外に共振子、発振器、フィルタ、センサ、SAWデバイス等の様々な圧電デバイス、その他の電子デバイスについても、同様に適用することができる。
(A)図は本発明による音叉型水晶振動子の第1実施例の縦断面図、(B)図はその底面図、(C)図は封止孔を示す部分拡大断面図。 (A)図は第1実施例のベースの縦断面図、(B)、(C)図は封止体を封止孔に形成する工程を示す部分拡大断面図。 (A)〜(C)図は第1実施例の変形例による封止体を形成する工程を示す部分拡大断面図。 (A)、(B)図は第1実施例の別の変形例による封止体を形成する工程を示す部分拡大断面図。 (A)、(B)図は第1実施例の更に別の変形例による封止体を形成する工程を示す部分拡大断面図。 (A)図は本発明による音叉型水晶振動子の第2実施例の縦断面図、(B)図はその底面図、(C)図は封止孔を示す部分拡大断面図。 (A)図は従来の音叉型水晶振動子の典型例の縦断面図、(B)図はその底面図、(C)図は封止孔を閉塞する要領を示す部分拡大断面図。
符号の説明
1…圧電振動子、2…圧電振動片、3,13…パッケージ、4,14…ベース、4a〜4c,14a〜14c…薄板、5,15…リッド、6,18,50…封止孔、6a,18a…大径孔、6b,18b…小径孔、7…封止材、8…段差、9,34…金属ボール、11,41…水晶振動子、12,42…水晶振動片、12a,42a…基端部、16…キャビティ、17…接続電極、19,52…薄膜、20,31,33,36,51…封止体、21,53…金属焼結体、22,30,32,35,54…金属部、23…金属ペースト、24…金属粒子、25…有機溶剤、26…樹脂材料、27…ナノ金属ペースト、28…第1金属部、29…第2金属部、43…外枠43、44…中間水晶板、45…上側基板、46…下側基板、45a,46a…凹部、47〜49…接合部。

Claims (14)

  1. 圧電振動片と、前記圧電振動片を気密に封止するパッケージとを備え、
    前記パッケージが、前記圧電振動片を収容するためのキャビティと、前記パッケージの外面に開口して前記キャビティを前記パッケージの外部に連通する封止孔とを有し、
    前記封止孔が、その中に形成したポーラス構造の金属焼結体と前記ポーラス構造の微細孔を埋める金属部とからなる封止体により、気密に閉塞されていることを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記金属焼結体が、平均粒径0.1〜1.0μmの金属粒子と有機溶剤と樹脂材料とを88〜93重量%、5〜15重量%、0.01〜4.0重量%の割合で配合した金属ペーストを焼結して形成したヤング率9〜16GPa及び密度10〜17g/cmのポーラス構造を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記金属ペーストの前記金属粒子がAu、Ag、Pt、又はPdの1種又は2種以上の金属からなることを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイス。
  4. 前記金属部が、前記パッケージの外側から前記金属焼結体にスパッタ又は蒸着した金属材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  5. 前記金属部が、前記金属焼結体のパッケージ外面側の部分に形成した金属ナノ粒子の焼結体からなる第1金属部と、前記パッケージの外側から前記第1金属部にスパッタ又は蒸着した金属材料からなる第2金属部とから形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  6. 前記金属部が、前記金属焼結体のパッケージ外面側の部分を溶融して固化させた金属部分からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  7. 前記金属部が、前記金属焼結体とは異なる金属材料を溶融して固化させた金属部分からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  8. 圧電振動片を収容するためのキャビティと前記キャビティを外部に連通する封止孔とを有する圧電デバイスのパッケージを気密に封止する方法であって、
    前記パッケージの前記封止孔の中にポーラス構造の金属焼結体を形成する過程と、
    前記パッケージに前記圧電振動片を実装する過程と、
    前記封止孔の前記金属焼結体に前記ポーラス構造の微細孔を埋める金属部を形成することにより、前記封止孔を気密に閉塞する封止体を形成する過程とからなることを特徴とする圧電デバイスの封止方法。
  9. 前記金属焼結体を形成する過程が、平均粒径0.1〜1.0μmの金属粒子と有機溶剤と樹脂材料とを88〜93重量%、5〜15重量%、0.01〜4.0重量%の割合で配合した金属ペーストを加熱して焼結させることにより、ヤング率9〜16GPa及び密度10〜17g/cmのポーラス構造を有するように前記金属焼結体を形成する過程からなることを特徴とする請求項8に記載の圧電デバイスの封止方法。
  10. 前記金属ペーストの前記金属粒子がAu、Ag、Pt、又はPdの1種又は2種以上の金属からなることを特徴とする請求項9に記載の圧電デバイスの封止方法。
  11. 前記金属部を形成する過程が、前記パッケージの外側から前記金属焼結体に金属材料をスパッタ又は蒸着する過程からなることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の圧電デバイスの封止方法。
  12. 前記金属部を形成する過程が、前記金属焼結体のパッケージ外面側の部分に金属ナノ粒子の焼結体からなる第1金属部を形成し、前記パッケージの外側から前記第1金属部に金属材料をスパッタ又は蒸着して第2金属部を形成する過程からなることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載に記載の圧電デバイスの封止方法。
  13. 前記金属部を形成する過程が、前記金属焼結体のパッケージ外面側の部分を溶融させて固化させる過程からなることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の圧電デバイスの封止方法。
  14. 前記金属部を形成する過程が、前記金属焼結体の外側に金属材料を供給しかつ溶融させて固化させる過程からなることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の圧電デバイスの封止方法。
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