JP2009147424A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射導体の面積を削減し且つ広帯域特性を示すことができる、平面構造の優れたアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置は、2つの放射素子と、一方の放射導体の先端を下層のグランドに接地するビアと、各放射素子をその根元部分で抵抗を介してそれぞれ接続するグランド導体と、各放射導体への給電線で構成される。2つの放射素子は伝送帯域の最低周波数で決まる波長の4分の1よりも短い長さからなり、実効波長λgで定まるW×Lのサイズよりもアンテナ占有面積を削減できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線信号の送受信に用いられるアンテナ装置に係り、特に、絶縁性物質を介在物として放射導体とグランド導体とを対向して配置するという単純な平面導体の組み合わせからなるアンテナ装置に関する。
さらに詳しくは、本発明は、例えば導体、誘電体、導体の多層構造からなる一般的なプリント基板材料などの上で実装可能な平面構造のアンテナ装置に係り、特に、放射導体の面積を削減し且つ広帯域特性を示す平面構造のアンテナ装置に関する。
電波通信方式を利用した無線通信では、空中線(アンテナ)に電流を流した際に発生する放射電界を利用して信号を伝搬させるものである。アンテナにはさまざまな形式があるが、広帯域特性を持つアンテナは、UWB(Ultra Wide Band)のような超広帯域な周波数帯域に拡散して送受信を行なう通信に利用することができる。また、小型のアンテナは、無線機器の小型軽量化に貢献する。
特に薄型の要求に応えるアンテナ構成として、絶縁性物質を介在物として放射導体と地導体板とを対向して配置することにより構成したアンテナ装置、すなわちマイクロストリップ・パッチ・アンテナ(以下では単に「パッチ・アンテナ」と略す)が挙げられる。放射導体の形状は、特に決まりはないが、大体において矩形若しくは円形が用いられている。放射導体と導体地板との間に介在させる絶縁性物質の厚みは概ね、無線周波数の波長の1/10以下とされ、極めて薄型に構成できる。また、マイクロストリップ・パッチ・アンテナは、両面銅張りの絶縁性物質基板をエッチング加工して製造することができるなど、比較的に簡単に製造することができる。つまり、マイクロストリップ・パッチ・アンテナは、製造が比較的に容易である。
例えば、放射導体と地導体を導通する短絡導体板を所望外のモードの励振を抑制する位置に適宜配設して帯域端における放射パターンの乱れを抑制するとともに、放射導体板と地導体板との隙間を磁性体層と空層を交互に挟んだ複層構造として比誘電率が1以上の磁性体の適用を可能にして、広帯域幅において単一指向性を持つ磁性体マイクロストリップ・パッチ・アンテナについて提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
通常のプリント基板は、薄い誘電体板を上下から2枚の導体板で挟んだ構造をしているが、下側の導体板をグランド(GND)として使うとともに上側の導体板を矩形又は円形に形設して、上側の導体板に給電する構造をとることによって、パッチ・アンテナを構成することができ、回路基板との一体化が容易である。
図10及び図11には、プリント基板上に形成されたパッチ・アンテナの代表的な構成例を示している(但し、図10はパッチ・アンテナを横から見た断面図であり、図11は斜め上方から眺めた図である)。プリント基板の導体層には例えば同や銀などが用いられ、誘電体層には例えばガラスエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)などが用いられる。図10並びに図11に示すような導体層で誘電体層を挟んだ基板構成では裏表の両面基板であるが、多層基板(導体、誘電体、導体、誘電体など)を用いることもできる。
図示の通り、パッチ・アンテナは、不平衡給電型の平面アンテナということができ、通常は上側の導体板からなるアンテナ(放射素子)を共振器として捉えて設計される。また、導体板の端縁に沿って流れる電流は誘電体を挟んだ平行伝送線路の電流と同じであると考えられるから、誘電体の比誘電率の応じた波長短縮効果がある。放射素子の長さLと放射素子の幅Wが等しいとすると、パッチ・アンテナは次式(1)で設計される。
ここで、εeffは誘電体基板の実効誘電率であり、λgは実効波長である。実効誘電率εeffは、誘電体基盤の誘電率及び厚さと、アンテナの幅W(=アンテナの長さL)の値から決定することができる。上式(1)から、アンテナ(放射素子)の長さや幅を実効波長λgの半分にすることで共振させ、共振周波数の電波が放射されることが分かる。なお、W×Lの放射素子の中心からオフセットした位置に給電点を配設することで、インピーダンスの整合をとることができる。
誘電体基板の実効誘電率εeffは、基板の誘電率と厚さhと放射素子の幅Wの値から決定することができる。したがって、誘電体基板の誘電率を大きくすることで、波長短縮効果によりパッチ・アンテナを小型化することができる。
しかしながら、誘電率には限界があり、パッチ・アンテナは実質的にはW×Lの占有面積がプリント基板上に必要となる。何故ならば、パッチ・アンテナの場合、Wを大きく採ることによってアンテナのインピーダンスを低下させて広帯域化を図ることから、大面積化を招来する。
また、誘電体多層基板上でアンテナ背面にグランドを持つ平面パッチ・アンテナは、一般に狭帯域になる(放射素子をなす導体板の端縁に沿って流れる電流は、誘電体層を挟んだ平行伝送線路の電流と同じと考えられ、その波長は誘電体の比誘電率に支配される。すなわち、送受信可能の電波周波数帯域が、その一定の誘電率に支配される狭い範囲のものに限定される)。パッチ・アンテナで放射できる周波数成分は、上式(1)で示した実効波長λgから下式(2)によって決まる周波数fとその高調波成分であるが、広帯域を示すものではない。
従来の無線通信技術の多くは遠方と通信することを前提にしていたため、アンテナは遠方界の振る舞いのみを考慮すれば充分であった。ところが、近年では至近距離通信が前提となる場合も多くなり、通信距離が波長以下となるアンテナの近傍界での現象を捉える必要が出てきている。
近年の通信システムを狭帯域通信と広帯域通信に分けるとすると、パッチ・アンテナは、一般に狭帯域化し易いため、動作可能帯域が広帯域である必要のあるPANシステムなどには不向きであるとされている。設計パラメータにも因るが、VSWR2以下の帯域幅は、概ね数%のオーダーとなる。かかる欠点のために、パッチ・アンテナは広帯域通信では使えない。
誘電体多層基板上でアンテナ背面にグランドを持つと狭帯域になることから、従来のパッチ・アンテナにおいて広帯域性を確保するには、グランドをアンテナ背面に持たない構造が一般的に採られるが、このような場合、電子機器の筺体構造設計が複雑化する。
特開2005−278067号公報
本発明の目的は、導体、誘電体、導体の多層構造からなる一般的なプリント基板材料などの上で実装可能となる、平面構造の優れたアンテナ装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、放射導体の面積を削減し且つ広帯域特性を示すことができる、平面構造の優れたアンテナ装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、誘電体層と前記誘電体層を上下から挟む2枚の導体層を含む基板上に実装された平面型のアンテナ装置であって、上側の導体層を用いてそれぞれ構成される、
先端部分においてビアを介して下側の導体層からなるグランドに接地された第1の放射素子と、
先端部分が開放された第2の放射素子と、
前記第1及び第2の放射素子をそれぞれ根元部分において抵抗を介して接続する第1及び第2のグランド導体と、
前記第1及び第2の放射素子への給電線と、
を具備することを特徴とするアンテナ装置である。但し、前記第1及び第2の放射素子は、給電線のインピーダンスを考慮した適当な抵抗値からなる抵抗を介して前記給電線へ接続されるものとする。
薄型の要求に応えるアンテナ装置としてパッチ・アンテナが知られており、薄い誘電体板を上下から2枚の導体板で挟んだ構造をなす通常のプリント基板の下側の導体板をグランドとして使うとともに、上側の導体板にエッチングなどの加工を施して放射素子を形成することでパッチ・アンテナを製作することができる。
しかしながら、パッチ・アンテナはその実効波長λgが放射導体の幅W及び長さLといった導体サイズで決定されることから、一般的に狭帯域化し易く、広帯域通信には不向きとされている。また、近年では至近距離通信を行なう機会が増えていることから、通信距離が波長以下となるアンテナの近傍界での現象を捉える必要がある。
これに対し、本発明に係るアンテナ装置は、パッチ・アンテナと同様に誘電体層とこの誘電体層を上下から挟む2枚の導体層で構成されるが、下側の導体層をグランドとして使う一方、上側の導体層では、オープン端とグランド端という周波数変化に対し逆の動作をそれぞれ行なう第1及び第2の放射素子が形成されている。
アンテナを伝送線路として捉えると、広帯域化を図るには、電力伝送という観点からは、広い帯域にわたってインピーダンス整合を取り、反射を防ぐ必要がある。本発明に係るアンテナ装置の場合、第1及び第2の放射素子はLC回路を構成することから、インピーダンス変換器として適用することができる。オープン端となる第1の放射素子のみでは、使用帯域が変わるとインピーダンスは変わりインピーダンス不整合となってしまうが、グランド端となる第2の放射素子と組み合わせることによって、インピーダンスの変化が相殺され、広い帯域にわたってインピーダンス整合を保つ効果が期待される。
ここで、第1及び第2の放射素子がLC共振回路として動作するための一般的な長さLは、実効波長λgの4分の1である。また、第1及び第2の放射素子の幅は、LC回路としてインピーダンス整合を実現するときの線路幅以上であれば充分である。
一般的なアンテナは、放射素子でインピーダンス整合をとると広帯域化には対応しない。また、従来のパッチ・アンテナは、放射素子の線路幅Wを大きくとって放射素子におけるインピーダンスを低下させることよって広帯域化を実現するので、大面積化を招来する。これに対し、本発明に係る平面アンテナは、オープン端とグランド端という周波数変化に対して逆の動作を行なう2つの放射素子を組み合わせ、これらで構成されるLC回路のインピーダンスZtransでインピーダンスが整合するように線路幅Wを決定すればよい。すなわち、広帯域化を図るために放射素子の線路幅Wを大きくする必要はなく、放射導体の面積を削減し且つ広帯域特性を示すことができる。
本発明によれば、導体、誘電体、導体の多層構造からなる一般的なプリント基板材料などの上で実装可能となる、平面構造の優れたアンテナ装置を提供することができる。
また、本発明によれば、放射導体の面積を削減し且つ広帯域特性を示すことができる、平面構造の優れたアンテナ装置を提供することができる。
本発明に係るアンテナ装置は、プリント基板材料上に実装される平面アンテナであるが、伝送帯域の最低周波数で決まる波長の4分の1よりも短い長さからなる2つの放射素子を持つので、実効波長λgで定まるW×Lのサイズを持つ従来のパッチ・アンテナに比べ、アンテナ占有面積を削減することができる。
ここで、一方の放射素子の先端は接地され、他方の放射素子の先端は開放されているが、各放射素子の幅を給電する線路幅の2分の1よりも狭くすることによって、アンテナ占有面積縮小の効果をさらに上げることができる。
本発明に係るアンテナ装置を用いて無線通信機を構成することで、近接距離での広帯域通信が求められる近年の通信システムにおいて、高速且つ大容量の通信を行なうときに使用することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
図1には、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を上から眺めた様子を示している。図示のアンテナ装置は、2つの放射素子307及び308と、一方の放射導体308の先端を下層のグランド(図示しない)に接地するビア309と、各放射素子307及び308をその根元部分において抵抗306及び305を介してそれぞれ接続するグランド導体303及び302と、各放射導体307及び308への給電線301で構成される。このアンテナ装置は、パッチ・アンテナと同様に、薄い誘電体層を上下から2枚の導体層で挟んだプリント基板上に実装することができる平面アンテナである。導体層には例えば銅や銀などが用いられ、誘電体層には例えばガラスエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)などが用いられる。また、給電線301は、例えば、マイクロストリップ・ラインやコプレーナ・ラインや同軸ケーブルなどである。
図2には、伝送線路を抽象化して示している。図示のように、伝送線路は、信号源Vccと負荷インピーダンスZからなり、信号電流IはインピーダンスZを介してグランドに流れ込む。そして、負荷インピーダンスZを信号源のインピーダンスZccと等しくすることで、理想的な電力伝送が実現することが知られている。アンテナを1つの伝送線路として捉えると、負荷インピーダンスは真空のインピーダンス(120π[Ω])ということになる。
図1に示した平面アンテナの場合、一方の放射素子307は開放端となるスタブからなり、下側のグランド導体との間でキャパシタンスCとして振る舞うと考えられ、他方の放射素子はグランド端となるスタブからなり、インダクタンスLとして振る舞うと考えられる。各放射素子307及び308に発生する電圧波の様子を、図3に示しておく。すなわち、図1に示した平面アンテナの等価回路は図4に示す通りとなり、2つの放射素子307及び308はLC共振回路を構成することになる。
ここで、このLC回路としてみなせるアンテナのインピーダンスをZtransとおくと、図1に示した平面アンテナは、図5に示すような伝送線路として捉えることができる。但し、Zlineはコプレーナ・ラインなどからなる給電線301のインピーダンス(=50[Ω])であり、ZLは真空のインピーダンス(=120π[Ω])であるとする。
図5に示した伝送線路では、電力伝送という観点からは、広い帯域にわたってインピーダンス整合をとり、反射を防ぐ必要がある。2つの放射素子307及び308はLC回路を構成することから、インピーダンス変換器として適用することができる。すなわち、下式(3)が成り立つ。
上式(3)において、Zline=50[Ω]、並びにZL=120π[Ω]を代入すると、以下に示すように、アンテナのインピーダンスZtransは、広い帯域でほぼ137[Ω]になることが好ましいことになる。
2つの放射素子307及び308はインピーダンス変換器を構成する。再び図1を参照すると、一方の放射素子307はオープン端であり、これのみでは使用帯域が変わるとインピーダンスは変わってしまう。グランド端となる放射素子308を組み合わせると、周波数の変化に対し放射素子308は放射素子307と逆の動きをすることから、インピーダンスの変化が相殺され、広い帯域にわたってアンテナのインピーダンスZtransをほぼ一定に保つ効果が期待される。
2つの放射素子307及び308がLC共振回路として動作するための一般的な長さLは、実効波長λgの4分の1である。また、2つの放射素子307及び308の幅Wは、LC共振回路としてのインピーダンスZtransがほぼ137[Ω]となるような線路幅w137とすればよい。
一般的なアンテナは、Ztransでインピーダンス整合をとるので、広帯域化には向かない。また、従来のパッチ・アンテナ(図10及び図11を参照のこと)は、放射素子の線路幅Wを大きくとることによって、インピーダンスZtransを低下させ、これによって広帯域化を実現することができるが、大面積化を招来する。これに対し、本実施形態の平面アンテナは、オープン端とグランド端という周波数変化に対し逆の動作を行なう2つの放射素子307及び308を組み合わせ、これらで構成されるLC回路のインピーダンスZtransでインピーダンスが整合するように線路幅Wを決定すればよい。すなわち、広帯域化を図るために放射素子の線路幅Wを大きくする必要はなく、言い換えれば、放射導体の面積を削減し且つ広帯域特性を示すことができる訳である。
図1に示した平面アンテナの各部の寸法を図6に示す通りにおいて、上記について具体的に説明する。
グランド端となる放射素子308の長さL1及び幅W9を、オープン端となる放射素子307の長さL2及び幅W7とそれぞれ同じ値にする。そして、2つの放射素子307及び308をw5の幅だけ離間して配置し、それぞれ抵抗305及び306を介して給電線301に接続するようにする。
放射素子307及び308の長さL1、L2(=L)は、下式(5)になるように選ぶ。
λg/4は、伝送したい周波数の最低周波数にする。
また、放射素子307及び308の幅W7、W9(=W)は、下式(6)になるように選べばよい。
上式(6)において、w137は、平面アンテナが伝送線路としてインピーダンス整合がとれた状態である、アンテナのインピーダンスZtransの値が約137[Ω](前述)となるときの線路幅である。
したがって、図1に示した平面アンテナによれば、放射素子の面積は最大でw5×L1であり、この値は図10並びに図11に示した従来のパッチ・アンテナにおける放射素子の面積W×Lよりも充分小さな値であることを理解されたい。
図7には、図1に示した平面アンテナにおける電波の放射の仕方をシミュレーションした結果を示している。但し、誘電体310の表面上で、放射素子307に沿った給電方向にy軸を、その垂直方向にx軸を設けるとともに、当該表面の上方に向かう法線方向にz軸を設けた。
図7から、図1に示した平面アンテナは、放射の向きが放射素子への入射の向きに対して逆向きであり、入射方向に対して後ろ向きの指向性があることが判る。
また、図8には、図1に示した平面アンテナの通過特性S21を示している。通過特性は、2個のアンテナを配置してその間をどれだけの電力が通過するかを示す量である(周知)。
図示のグラフから、当該平面アンテナは、7GHzから8GHz、9.5GHzから12GHz、並びに、16GHzから20GHzで伝送が可能で非常に広帯域な特性を持つことが分かる。通常のパッチ・アンテナの比帯域幅が10%程度であるのに比べて、図1に示した平面アンテナは7GHzから8GHz、9.5GHzから12GHz、16GHzから20GHzの帯域でそれぞれ13%、23%、22%の比帯域幅を持ち非常に広帯域であることが言える。
また、図8には、指向性の向き(すなわち−yの向き)にアンテナを配置した場合と、指向性の向きからずらした配置(すなわち−yの向きで且つz方向にオフセットを与えた所)の場合それぞれの特性を示している。例えば、10GHzの付近で、指向性の向きの場合と指向性の向きで無い場合で値に差があることがわかる。この結果からも、指向性の向きがあることと、指向性が通過特性に影響を持つことが分かる。
また、図9には、図1に示した平面アンテナの同図右に示したアンテナ配置における指向性のグラフを同図左に示している。
図示のx'−y'で構成され、且つ、z'軸が垂線である面(アンテナ配置図参照)において、+x'を0度としたときにPhiの向きに回転して、+y'が90度、−x'が180度、−y'が270度とする。同図左側の指向性グラフをみると、メインローブが185度にあり、半値角(angular width 3dB)が85度にあることが判る。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明に係るアンテナ装置は、通信距離が波長以下程度の近傍界においても動作することができる。したがって、近接距離での広帯域通信が求められる近年の通信システムにおいて、信号品質の向上・改善などに役立てることができる。
本明細書では、両面プリント基板上に平面アンテナを構成した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、多層基板(導体、誘電体、導体、誘電体など)を用いても、本発明に係るアンテナ装置を構成することができる。導体層には例えば銅や銀などが用いられ、誘電体層には例えばガラスエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)などが用いられる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、静電界若しくは誘導電界による電界結合を利用した非接触通信システムの構成例を示した図である。 図2は、伝送線路を抽象化して示した図である。 図3は、各放射素子307及び308に発生する電圧波の様子を示した図である。 図4は、図1に示した平面アンテナの等価回路を示した図である。 図5は、図1に示した平面アンテナを伝送線路として捉えた図である。 図6は、図1に示した平面アンテナの各部に寸法を与えた図である。 図7は、図1に示した平面アンテナにおける電波の放射の仕方をシミュレーションした結果を示した図である。 図8は、図1に示した平面アンテナの通過特性S21を示した図である。 図9は、図1に示した平面アンテナの指向性のグラフを示した図である。 図10は、プリント基板上に形成されたパッチ・アンテナの代表的な構成例(従来技術)を示した図である。 図11は、プリント基板上に形成されたパッチ・アンテナの代表的な構成例(従来技術)を示した図である。
符号の説明
301…給電線
302、303…導体(グランド)
305、306…抵抗
307…放射素子(オープン端)
308…放射素子(グランド端)
309…グランドへのビア
310…誘電体(基板)

Claims (3)

  1. 誘電体層と前記誘電体層を上下から挟む2枚の導体層を含む基板上に実装された平面型のアンテナ装置であって、上側の導体層を用いてそれぞれ構成される、
    先端部分においてビアを介して下側の導体層からなるグランドに接地された第1の放射素子と、
    先端部分が開放された第2の放射素子と、
    前記第1及び第2の放射素子をそれぞれ根元部分において抵抗を介して接続する第1及び第2のグランド導体と、
    前記第1及び第2の放射素子への給電線と、
    を具備することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1及び第2の放射素子の長さLを実効波長λgの4分の1未満とし、前記第1及び第2の放射素子の線路幅Wを前記第1及び第2の放射素子によって構成されるLC共振回路のインピーダンスがほぼ137[Ω]となる線路幅w137以上とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1及び第2の放射素子は、給電線のインピーダンスを考慮した適当な抵抗値からなる抵抗を介して前記給電線へ接続される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
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