JP2009146772A - 燃料電池用電極触媒層とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】層界面でのひび割れが生じ難く、かつ、電解質膜への密着性とガス拡散層へ排水性がともに良好な燃料電池用電極触媒層とその製造方法を提供する。
【解決手段】電極触媒層の製造方法は、基材1表面に、触媒が担持された導電性担体と、電解質と、分散溶媒と、を含む触媒溶液層2を形成して電極触媒層形成体10を製作する第1の工程と、触媒溶液層2の基材1と反対側の面を乾燥させる第2の工程と、電極触媒層形成体10を電解質に対して貧溶媒に浸漬する第3の工程と、貧溶媒から第2の電極触媒層形成体10を取り出して多孔構造の電極触媒層2Aを形成する第4の工程と、からなる。
【選択図】図5
【解決手段】電極触媒層の製造方法は、基材1表面に、触媒が担持された導電性担体と、電解質と、分散溶媒と、を含む触媒溶液層2を形成して電極触媒層形成体10を製作する第1の工程と、触媒溶液層2の基材1と反対側の面を乾燥させる第2の工程と、電極触媒層形成体10を電解質に対して貧溶媒に浸漬する第3の工程と、貧溶媒から第2の電極触媒層形成体10を取り出して多孔構造の電極触媒層2Aを形成する第4の工程と、からなる。
【選択図】図5
Description
本発明は、燃料電池用電極触媒層とその製造方法に関するものである。
固体高分子型燃料電池のセルは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード電極触媒層およびカソード電極触媒層と、から膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を形成し、この外側にセパレータが配されて単セルを形成している。なお、各電極触媒層の外側にガス流れの促進と集電効率を高めるためのガス拡散層(GDL)が設けられて膜電極接合体(MEGA:MEAとGDLの接合体)を成し、このガス拡散層の外側にセパレータが配される形成もある。実際には、これらの単セルが発電性能に応じた段積だけ積層され、燃料電池スタックが形成されることになる。
上記する従来の電極触媒層の製造方法は、たとえば、テフロンシート(テフロン:登録商標、デュポン社)等の基材表面に、触媒を担持した導電性担体、電解質、分散溶媒を含んだ触媒インクを塗工し、次いで該触媒インク表面をホットプレートで乾燥させてその内部が均一構造(均一径の多孔構造)の触媒層を形成するものである。なお、この塗工作業は、スプレーで塗布する方法やドクターブレードを使用する方法などがある。
たとえば、孔径の異なる複数の層を備えた電極触媒層を形成する場合には、上記する触媒インクを所望の孔径の多孔層を形成するべく調製し、基材上に一層目の触媒インクを塗工し、これを乾燥させた後に、2層目以降の触媒インクを同様の方法で繰り返し形成するものであり、この方法にて製造された、孔径の異なる複数の層からなる電極層に関する技術として特許文献1を挙げることができる。
特開2006−294594号公報
ここで、上記のごとく触媒インクを複数回塗工して多層化する方法では、層間に界面が形成され、特に2層目以降の触媒層表面(界面)で割れが生じ易いという課題が本発明者等によって特定されている。また、一層目が乾燥した後に二層目を塗工および乾燥させるに際し、一層目の表面が二層目のインクで完全に閉塞されることとなり、層全体での貫通孔の形成が十分になされないという課題も生じていた。さらには、この方法では、そもそも分散状態の良好な触媒インクを製作するのが前提となっており、したがって製造過程で制御可能な孔径範囲にはおのずと限界があって、たとえば、0.04〜0.1μm程度の範囲に限定されることが特定されている。
ところで、電極触媒層の一方面にはたとえば上記するガス拡散層の撥水層が当接され、この撥水層の孔径は0.5〜0.6μm程度である。小径孔よりも大径孔の方が排水性が良好であることからすれば、電極触媒層の上記ガス拡散層側の最外層の孔径は撥水層の孔径に近い程、良好な排水性が図れることは理解に易い。しかし、上記する製造方法によって形成可能な孔径はせいぜい0.1μm程度であって撥水層の孔径とは大きく乖離することから、良好な排水性の確保という点では大きな課題があると言わざるを得ない。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、孔径の異なる複数の層からなる燃料電池用電極触媒層に関し、層界面でのひび割れが生じ難く、かつ、電解質膜への密着性が良好であってガス拡散層へ排水性も良好な燃料電池用電極触媒層とその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による燃料電池用電極触媒層の製造方法は、基材表面に、触媒が担持された導電性担体と、電解質と、分散溶媒と、を含む触媒溶液を層状に塗布して第1の電極触媒層形成体を製作する第1の工程と、前記層状の触媒溶液の前記基材と反対側の面を乾燥させて第2の電極触媒層形成体を製作する第2の工程と、前記第2の電極触媒層形成体を前記電解質に対して貧溶媒に浸漬する第3の工程と、貧溶媒から第2の電極触媒層形成体を取り出して多孔構造の電極触媒層を形成する第4の工程と、からなるものである。
本発明の電極触媒層の製造方法は、2層構造を呈し、各層が有する微細孔の孔径が層ごとに異なる電極触媒層を、一度の塗工作業と乾燥作業のみで製造するものである。
たとえば、既述するテフロンシート等からなる基材を用意し、白金や白金合金等の触媒が担持された導電性担体(粒子状のカーボン担体など)と、ナフィオン(Nafion)(登録商標、デュポン社製)やフレミオン(Flemion)(登録商標、旭硝子株式会社製)等の電解質と、エタノール、プロピレングリコールなどの分散溶媒(有機溶媒)と、からなる触媒溶媒を上記基材表面に所定の厚みで塗布する(第1の工程)。ここでできる基材と触媒溶媒の組合せを第1の電極触媒層形成体と称す。
次に、触媒溶媒、具体的には基材と反対側の触媒溶媒の面を10秒程度乾燥させて第2の電極触媒層形成体を製作する(第2の工程)。
この第2の電極触媒層形成体では、触媒溶媒のうち乾燥した表面側では触媒インクが蒸発することで微細孔が形成される一方で、触媒溶媒のうち基材に接触している側ではインクの蒸発は殆どなされない。たとえば、5〜10μmの層厚の触媒溶媒に対し、10秒程度の乾燥を経ることで表層から1〜2.5μm程度の深さまでの触媒インクが蒸発し、微細孔が形成される。
次いで、上記する第2の電極触媒層形成体を電解質に対して貧溶媒、たとえば水やジメチルスルホキシド(DSMO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)などに直ちに浸す(第3の工程)。
上記のごとく第2の電極触媒層形成体を貧溶媒に浸すと、電解質が不溶の水等が第2の電極触媒層形成体の表層に形成されている微細孔を通ってその内部に至り、未だ微細孔が形成されていない領域の分散溶媒と置き換わる。この結果、分散溶媒内に溶解していた電解質の溶解度が低下し、短時間で比較的大径の微細孔が形成されるという知見に本発明者等は至った。
すなわち、乾燥工程で形成された相対的に小径な微細孔を有する表層と、相対的に大径な微細孔を有する下層(基材側の層)の2層構造の触媒溶媒層を有する電極触媒層形成体が形成されることになる(第4の工程)。
最後に、上記する2層構造の触媒溶媒層を有する電極触媒層形成体を貧溶媒から取り出すことにより、基材上に密着した孔径の異なる2層構造を有する電極触媒層が形成される。この電極触媒層をイオン透過性の電解質膜表面に圧着(ホットプレス)し、この姿勢で基材を電極触媒層から剥がすことにより、電解質膜に密着する膜電極接合体を製作することができる。
ここで、電極触媒層のうち、孔径が相対的に小さな微細孔を有する層が電解質膜に密着することになる。燃料電池の単セルの製作においては、電極触媒層のうち、孔径が相対的に大きな微細孔を有する層とガス拡散層が接着されることになる。
したがって、孔径の小さな層が電解質膜に密着することで、電極触媒層と電解質膜との密着性が良好となり、さらには、孔径が大きな層がガス拡散層に密着することで、燃料電池の電気化学反応で生成された生成水の排水性も良好となる。
また、電極触媒層を構成する一層目を塗工して乾燥させ、その上に二層目を塗工するものでないことから、二層目の触媒インクが一層目の孔を閉塞するという課題は生じ得ず、さらに、2つの層でできる相対的に小径の微細孔と大径の微細孔が連通し、電極触媒層を貫通する貫通孔を形成することができる。
なお、従来の電極触媒層に言及すると、該電極触媒層と電解質膜との密着性を高めるために電極触媒層中の電解質量を多くするような調整が図られており、この結果として密着性は高まる一方で、電極触媒層に形成された微細貫通孔の孔径が小さすぎて、上記する生成水の排水性能が十分に担保されないという問題があった。
上記する本発明の製造方法によって製作された電極触媒層によれば、電解質膜との良好な密着性の確保と、ガス拡散層への良好な排水性の確保の双方を可能とし、さらには、電極触媒層を構成する2層を順次形成するものでないことから、層間剥離の問題も効果的に解消することができる。
なお、上記する本発明の製造方法によって製造された電極触媒層は、燃料電池のアノード電極層、カソード電極層の双方に適用できることは勿論であるが、特に、電解質膜との密着性とガス拡散層への排水性の双方の性能が要求されるカソード電極層に好適である。
以上の説明から理解できるように、本発明の燃料電池用電極触媒層の製造方法によれば、層間の剥離の問題を解消することができ、電解質膜との密着性とガス拡散層への排水性の双方の性能を高めることのできる、各層で孔径の異なる2層構造の電極触媒層を製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の製造方法を説明する模式図であって、第1、第2の工程を説明する図であり、図2は第2の工程後の電極触媒層形成体の縦断面図であり、図3は図1に続き、第3の工程を説明する図である。図4は図3に続き、第4の工程を説明する図であり、図5は第4の工程後の電極触媒層形成体の縦断面図であり、図6は燃料電池の単セルのカソード電極層側を示した縦断面図である。
図1〜図6に基づいて順に、本発明の電極触媒層の製造方法を詳述する。
図1で示すように、まず、基材となるテフロンシート1を用意し、その一方側に触媒溶液層2を形成する。この触媒溶液層2は、白金またはその合金が担持された粒子状のカーボン担体と、ナフィオンからなる電解質と、分散溶媒であるエタノールと、を混ぜ合わせて触媒溶液を生成し、これをテフロンシート1表面に所定の厚みとなるように塗工して電極触媒層形成体10を製作する(第1の工程)。たとえば、触媒溶液層2をアノード電極層として使用する場合にはその厚みを5μm、カソード電極層として使用する場合にはその厚みを10μmという具合に、塗工厚は適宜調整される。
図1で示すように、まず、基材となるテフロンシート1を用意し、その一方側に触媒溶液層2を形成する。この触媒溶液層2は、白金またはその合金が担持された粒子状のカーボン担体と、ナフィオンからなる電解質と、分散溶媒であるエタノールと、を混ぜ合わせて触媒溶液を生成し、これをテフロンシート1表面に所定の厚みとなるように塗工して電極触媒層形成体10を製作する(第1の工程)。たとえば、触媒溶液層2をアノード電極層として使用する場合にはその厚みを5μm、カソード電極層として使用する場合にはその厚みを10μmという具合に、塗工厚は適宜調整される。
塗工後、たとえば10秒程度自然乾燥させることにより、触媒溶液層2の表層領域の分散溶媒を蒸発させ、図2で示すごとく、表層に微細孔21を形成する(第2の工程)。
上記する自然乾燥の後に、図3のごとく、水が入った水槽3内に微細孔21が形成された電極触媒層形成体10を直ちに浸漬する。この水は電解質に対して貧溶媒であり、水以外にも、ジメチルスルホキシド(DSMO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)などを使用することができる。
貧溶媒に所定時間浸漬させた後に図4のごとく電極触媒層形成体10を取り出すと、各層で孔径の異なる2層構造(第1の層2a、第2の層2b)の電極触媒層2Aが形成される。
その具体的な構造を図5の縦断図で示しているが、同図のごとく、テフロンシート1に接触する第2の層2bの微細孔22の孔径は、表層の第1の層2aの微細孔21の孔径に比して大きくなり、孔径の異なる2層構造の電極触媒層2Aができる。なお、2層構造と言っても、これらの各層は単に形成される孔径が異なるだけであって層間は一体となっており、図示する層分離ラインが形成されるわけではない。また、上記製造過程を経て微細孔21に次いで微細孔22が形成されることから、これらは連通して貫通孔を形成することができる。
ここで、電極触媒層形成体10を貧溶媒に所定時間浸漬させることで上記する微細孔22が形成される理由は、乾燥工程では未だ微細孔が形成されていない領域の分散溶媒と貧溶媒である水が置き換わり、分散溶媒内に溶解していた電解質の溶解度が低下することで、短時間で比較的大径の微細孔が形成されることによるものである。
電極触媒層2Aが形成された電極触媒層形成体を第1の層2aが電解質膜と圧着されるようにホットプレスし、テフロンシート1を剥がすことで電解質膜に電極触媒層2Aを接着させることができる。
図6は、電解質膜4の一方側にカソード電極層として電極触媒層2Aが接着され、さらにその外側にガス拡散層5、さらにセパレータ6が取り付けられた燃料電池の単セルを示している。なお、同図ではアノード電極層側の構造の図示を省略しているが、カソード電極層側と同様の構成であってよい。
図6に示す単セルの電極触媒層2Aによれば、相対的に小径の微細孔21を有する第1の層2aが電解質膜4と接着され、相対的に大径の微細孔22を有する第2の層2bがガス拡散層5と接着されることから、電解質膜4への高い密着性とガス拡散層5への高い排水性の双方の性能を備えることができる。これにより、燃料電池の耐久性の向上と、良好な排水性によってフラッティングが効果的に防止され、面内均一な発電の実現に繋がる。
[電極触媒層の微細孔の孔径に関する実験とその結果]
本発明者等は、触媒インクの塗工と乾燥を層ごとに繰り返す従来の製造方法による電極触媒層(比較例)と上記する本発明の製造方法による電極触媒層(実施例)をそれぞれ試作し、双方で形成される微細孔の孔径の範囲を検証した。
その結果、比較例では、形成される孔径の範囲が0.04〜0.1μm程度であるのに対して、実施例では、0.04〜1.5μm程度の範囲の孔径を形成できることが実証され、従来法に対して微細孔の最大径を15倍も大径に調整できることが判った。
本発明者等は、触媒インクの塗工と乾燥を層ごとに繰り返す従来の製造方法による電極触媒層(比較例)と上記する本発明の製造方法による電極触媒層(実施例)をそれぞれ試作し、双方で形成される微細孔の孔径の範囲を検証した。
その結果、比較例では、形成される孔径の範囲が0.04〜0.1μm程度であるのに対して、実施例では、0.04〜1.5μm程度の範囲の孔径を形成できることが実証され、従来法に対して微細孔の最大径を15倍も大径に調整できることが判った。
ガス拡散層に形成される微細孔の孔径が0.5〜0.6μm程度であることに鑑みれば、本発明の製造方法を適用することにより、ガス拡散層の微細孔の孔径と電極触媒層の第2の層の微細孔の孔径を同程度にすることが可能となり、電気化学反応で生成された生成水の良好な排水性を図ることが可能となるものである。
[燃料電池の発電性能に関する実験とその結果]
本発明者等はさらに、上記実験と同様に従来方法による電極触媒層を備えた燃料電池(比較例)と本発明の製造方法による電極触媒層を備えた燃料電池(実施例)をそれぞれ試作し、双方の発電性能を比較する実験をおこなった。
図7は実験結果を示したものであり、図中、グラフX1は実施例の発電量(電圧)を、グラフX2は比較例の発電量(電圧)を、グラフY1は実施例の抵抗を、グラフY2は比較例の抵抗をそれぞれ示している。
本発明者等はさらに、上記実験と同様に従来方法による電極触媒層を備えた燃料電池(比較例)と本発明の製造方法による電極触媒層を備えた燃料電池(実施例)をそれぞれ試作し、双方の発電性能を比較する実験をおこなった。
図7は実験結果を示したものであり、図中、グラフX1は実施例の発電量(電圧)を、グラフX2は比較例の発電量(電圧)を、グラフY1は実施例の抵抗を、グラフY2は比較例の抵抗をそれぞれ示している。
同図より、双方の発電性能の差は印加される電流密度の増大とともに大きくなり、たとえば600mA/cm2の電流密度においては、1.8〜2倍程度にまで達することが実証された。
このことは、実施例においては、各層で孔径の異なる微小孔が精度良く貫通孔を形成しており、したがって、良好な排水性を有していることで比較例に対して相対的に面内均一な発電がおこなわれているためであると考えられる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…基材(テフロンシート)、2…触媒溶液層、2a…第1の層、2b…第2の層、2A…電極触媒層、21…微細孔、22…微細孔、3…水槽、4…電解質膜、5…ガス拡散層、6…セパレータ、10…電極触媒層形成体
Claims (3)
- 基材表面に、触媒が担持された導電性担体と、電解質と、分散溶媒と、を含む触媒溶液を層状に塗布して第1の電極触媒層形成体を製作する第1の工程と、
前記層状の触媒溶液の前記基材と反対側の面を乾燥させて第2の電極触媒層形成体を製作する第2の工程と、
前記第2の電極触媒層形成体を前記電解質に対して貧溶媒に浸漬する第3の工程と、
貧溶媒から第2の電極触媒層形成体を取り出して多孔構造の電極触媒層を形成する第4の工程と、からなる、燃料電池用電極触媒層の製造方法。 - 前記第4の工程における多孔構造の電極触媒層は、2層構造を呈し、各層に形成される微細孔の孔径が層ごとに異なるものであり、前記基材表面に隣接する層の孔径が他方の層の孔径に比して小径となっている、請求項1に記載の燃料電池用電極触媒層の製造方法。
- 請求項1または2に記載の燃料電池用電極触媒層の製造方法によって製造される、電極触媒層。
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