JP2009143961A - 経口用美肌用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】
経口用美肌用剤及び該美肌用剤を含有する食品を提供する。
【解決手段】
配合物がアスタキサンチンの1〜5重量部とトコトリエノールの10〜100重量部からなる経口用美肌用剤及び該美肌用剤を含有する食品。この配合物を摂取することにより、肌水分量(目尻)、シミ・ソバカス、にきび・ふきでもの、クマ、なめらかさ、しっとりさ、はりのよさを良好な状態に導き且つ維持することができる等、肌状態を良好に保つことができる。美肌作用を有する健康補助食品として有用である。・味覚、硬度、崩壊性、摂取量制限がない速崩壊性圧縮成型物を製造することができる。
【選択図】 図1
経口用美肌用剤及び該美肌用剤を含有する食品を提供する。
【解決手段】
配合物がアスタキサンチンの1〜5重量部とトコトリエノールの10〜100重量部からなる経口用美肌用剤及び該美肌用剤を含有する食品。この配合物を摂取することにより、肌水分量(目尻)、シミ・ソバカス、にきび・ふきでもの、クマ、なめらかさ、しっとりさ、はりのよさを良好な状態に導き且つ維持することができる等、肌状態を良好に保つことができる。美肌作用を有する健康補助食品として有用である。・味覚、硬度、崩壊性、摂取量制限がない速崩壊性圧縮成型物を製造することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を含有してなる経口用美肌用剤および該美肌用剤を含有する食品を提供することに関する。
アスタキサンチンはβ−カロテンと同じカロテノイドの一種で、エビ、カニ等の甲殻類、サケ、タイ等の魚類等、天然特に海洋に広く分布する食経験豊かな赤色色素である。
近年アスタキサンチンがビタミンE(α−トコフェロール)の100〜1,000倍、β−カロテンの約40倍もの強力な抗酸化作用を有することが見いだされ、従来単なる色素として扱われていた時代から、現在アスタキサンチンは大型健康食品素材として業界から期待されるまでに至っている。アスタキサンチンの有するその他の機能特性として、抗炎症作用、抗動脈効果作用、糖尿病に対する作用、光障害に対する網膜保護作用、日周リズム調節作用、免疫賦活作用、抗ストレス作用、筋肉持続力向上作用、精子の質向上作用や膀胱がん誘発抑制等数多くの報告がなされている。また、皮膚に対する作用としては、色素沈着抑制、メラニン生成抑制および光加齢抑制の効果が報告されている。本発明者らも目尻シワ取り効果について特許出願している。
近年アスタキサンチンがビタミンE(α−トコフェロール)の100〜1,000倍、β−カロテンの約40倍もの強力な抗酸化作用を有することが見いだされ、従来単なる色素として扱われていた時代から、現在アスタキサンチンは大型健康食品素材として業界から期待されるまでに至っている。アスタキサンチンの有するその他の機能特性として、抗炎症作用、抗動脈効果作用、糖尿病に対する作用、光障害に対する網膜保護作用、日周リズム調節作用、免疫賦活作用、抗ストレス作用、筋肉持続力向上作用、精子の質向上作用や膀胱がん誘発抑制等数多くの報告がなされている。また、皮膚に対する作用としては、色素沈着抑制、メラニン生成抑制および光加齢抑制の効果が報告されている。本発明者らも目尻シワ取り効果について特許出願している。
アスタキサンチンを用いた化粧品の例としては、(1)日焼け防止用化粧料の可視光線吸収用成分として使用(特許文献1)、(2)有機過酸化物を還元できるペルオキシダーゼと、一重項酸素を中和できる抗酸化剤(アスタキサンチンは一重項酸素を中和できる抗酸化剤の1例)との組合わせた化粧料または医薬組成物(特許文献2)、(3)濃縮ファフィア色素油(色素の主成分がアスタキサンチン)含有化粧料(特許文献3)、(4)長期保存可能な安定な化粧料であり、酸化されやすく不安定な高度不飽和脂肪酸を安定に化粧料に配合でき、高度不飽和脂肪酸の効果が最大限に期待できる(特許文献4)、(5)リン脂質100重量部、カロチノイド系色素0.01〜0.1重量部、トコフェロール0.1〜1.0重量部。化粧品に使用する抗酸化剤組成物として有用(特許文献5)、(6)(A)リポ酸と、(B)カロテノイド類含有外用剤が、活性酸素種消去作用、酸化ストレスに起因する肌荒れや、しわ,しみ(皮膚の老化症)の改善、防止および美白作用、安定性、安全性に優れる皮膚外用剤(特許文献6)、(7)カロチノイド−凝集体を含有する着色剤。食料品、化粧品および薬剤組成物の着色剤/光および酸素に対して安定(特許文献7)、(8)皮膚外用剤。(A)金属キレート剤、(B)紫外線防御剤、(C)活性酸素除去剤(アスタキサンチン)、抗酸化剤。それぞれの薬効剤が有する効能を十分に発揮させる/慢性的な紫外線曝露による肌荒れ、しわ、たるみ、皮膚の黄色などの皮膚障害を防止、光加齢防止効果がある(特許文献8)などがあげられる。
トコトリエノールは麦類、米糠、パーム油等に含まれるビタミンE近縁化合物で、トコフェロールの側鎖部分に二重結合が3個入った構造を有する。これも上述のアスタキサンチン同様食経験豊富な天然物である。トコトリエノールの生理活性については、アスタキサンチン同様抗酸化作用があげられる。その作用はトコフェロールの40〜60倍ともいわれている。トコトリエノールは、その他、血圧低下作用、コレステロール低下作用、動脈効果改善作用、乳がん細胞増殖抑制作用等が報告されており、ごく最近では、血管新生抑制作用、全血流動改善作用等トコフェロールにはない新たな機能性が発見されてきている。また、欧米では次世代のビタミンEとして化粧品等外用においても広く使用されている。このトコトリエノールは、天然物の圧搾、天然物からの抽出、合成などの方法で得られる。一般的にはヤシ科植物の果皮および/または種子から抽出される。天然物の抽出物から得られるトコトリエノールは複数のトコトリエノール異性体の混合物である。これらは抗酸化作用を利用して、食品添加物、化粧品等への応用がなされている。
トコトリエノール類の化粧品への使用については、例えば、ビタミンE(α,β,γ,δ−トコトリエノールも含まれる)は医薬、食品、化粧品の分野で抗酸化剤として広く利用されている。また、食品の栄養強化のために食品に添加される(特許文献9)、トコトリエノールを有効成分として含有する養育毛剤、養毛剤、スキンクリーム、ヘアクリーム、ヘアトニック、全身ローション、ヘアローション、ジエル、シャンプー、リンス、スカルプトニック、スカルプローション、ヘアリキッド、フェイスローション、ボディローション、化粧水(特許文献10)、トコトリエノールエステル類(C7〜25の脂肪酸エステル基を含有)を細胞賦活剤として配合した化粧料(養毛剤、スキンクリーム、ヘアクリーム、ヘアトニック、ヘアローション、シャンプー、リンス、口腔衛生品、栄養飲料、食品、粉体、錠剤、カプセル剤(特許文献11)、トコトリエノール類を有効成分として含有する皮膚外用剤。美白効果、化粧料への配合量は組成物の全重量を基準として、0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜1%である(特許文献12)、コレウス・フォルスコリンの根の抽出物とトコトリエノールからなる生体老化防止剤(特許文献13)、皮膚外用剤組成物(組成物の1成分としてビタミンEが含まれる)トコトリエノールも使用可能(特許文献14)、クレアチニンおよび/またはクレアチンと薬効物質および/または生理活性物質(抗酸化、含トコトリエノール)からなる皮膚外用剤(特許文献15)などが報告されている。
しかしながら、従来のものはいずれも外用剤であり、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を有効成分とする経口用美肌用剤については報告がない。
しかしながら、従来のものはいずれも外用剤であり、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を有効成分とする経口用美肌用剤については報告がない。
本発明は、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を含有してなる経口用美肌用剤および該美肌用剤を含有する食品を提供することを目的とする。
本発明者等は、優れた抗酸化作用を有するアスタキサンチンおよびトコトリエノールの抗酸化作用が異なる作用機序、具体的には、アスタキサンチンが一重項酸素消去と過酸化脂質抑制に働くのに対し、トコトリエノールは脂質ペルオキシラジカルを補足することにより抗酸化作用を示すことに着目し、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を経口で摂取しても、皮膚に対して相乗的に美肌作用を示すものと考えて鋭意検討した結果、アスタキサンチンとトコトリエノール配合物を経口で摂取したときに優れた美肌効果を示すことを見出した。本発明は係る知見に基づいて完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を有効成分とする経口用美肌用剤、(2)配合物がアスタキサンチンの1〜5重量部とトコトリエノールの10〜100重量部からなる上記(1)記載の経口用美肌用剤、(3)アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を有効成分とする経口用美肌用剤を含有する食品である。
本発明のアスタキサンチン−トコトリエノール配合物からなる経口用美肌用剤について以下具体的に説明する。
本発明の美肌用剤に用いるアスタキサンチンは、植物、ファフィア属酵母菌体、藻類、細菌、甲殻類から抽出することにより、または公知の方法に従って化学合成することより得ることができる。なかでも緑藻類ヘマトコッカスからアスタキサンチンを得る方法はアスタキサンチンを高濃度で含むヘマトコッカスの大量に且つ安定的に培養する方法が開発されたので、天然由来のアスタキサンチンを供給する方法として極めて有利な立場にある。ヘマトコッカス緑藻類のアスタキサンチン含量の高いものを得る培養方法としては、例えば、密閉型のドーム形状、円錐形状または円筒形状の培養装置と装置内で移動自在のガス吐出装置を有する培養基を用いて培養する方法が開示されている(国際公開番号WO99/50384号公報)。
アスタキサンチンは、このヘマトコッカス藻体から公知の方法に従って抽出することができる。ヘマトコッカスは柔軟性のある粘りのある細胞壁で覆われているので抽出するさいには、藻類の細胞壁を破壊して抽出する。細胞壁を破壊する方法としては酵素的、化学的あるいは物理的に藻体の細胞壁を破壊処理する方法が知られている。
また、トコトリエノールは、植物等の天然物の圧搾、抽出、または合成などの方法で得られることが知られている。一般的にはヤシ科植物の果皮および/または種子から抽出される。例えばパ−ムヤシから製造する場合は、抽出物に水を加えて分離し、油層分をカラムクロマトグラフィーで分離精製して、必要ならば、トコフェロール類を全く含まないか、または痕跡程度に含むトコトリエノールを調製することができる。この天然物からの抽出物に含まれるトコトリエノールは、通常、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノールおよびδ−トコトリエノールの1種または2種以上を含有するものである。これらトコトリエノールにはD−、L−、DL−型の異性体が存在するが本発明においてはいずれも使用し得る。各トコトリエノール異性体の比率および含量は、常法に従って、例えば、液体クロマトグラフィー(HPLC)などにより測定することができる。
トコトリエノールが、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノールおよびδ−トコトリエノールから選ばれる1種または2種以上の混合物である場合には、その他の成分として水、パーム油等が任意の割合で含まれていてもよい。例えば、トコトリエノール中のα−、β−、γ−およびδ−トコトリエノールの組成比が、α−トコトリエノール18.9%、γ−トコトリエノール22.6%、δ−トコトリエノール1.2%、α−トコフエロール0.0%、その他45.3%(主に水、またはパーム油)等である混合物を挙げることができる。
前記方法で抽出濃縮したトコトリエノールは、必要に応じて、さらにカラムクロマトグラフィーに付し、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノールおよびδ−トコトリエノールの各成分に単離精製することができる。
トコトリエノールの各異性体は、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノールとして市販されている。
また、トコトリエノールは、生体内でトコトリエノールを遊離することができる公知の飽和または不飽和脂肪酸とのエステルの形態であっても良い。
本発明のアスタキサンチン−トコトリエノール配合物は以下の方法で製造することができる。
アスタキサンチン−トコトリエノール配合物の調製に用いるアスタキサンチンの含量は原料中に含まれるアスタキサンチンのモノエステル、ジエステル、遊離体(アスタキサンチン)などのアスタキサンチン類を、常法に従って、例えば、HPLC等で定量後、遊離体に換算して求めることができる。同様に、配合物中のトコトリエノール含量は、原料中に含まれるトコトリエノール類を、常法に従って、例えば、HPLC等で定量後、遊離体(トコトリエノール)に換算することにより求めることができる。
上記操作により、アスタキサンチンとトコトリエノールを任意の割合で配合した配合物を調製することができる。
上記操作により、アスタキサンチンとトコトリエノールを任意の割合で配合した配合物を調製することができる。
上記アスタキサンチン−トコトリエノール配合物に配合するアスタキサンチンの量は、成人の1日当たり、約0.5〜10mg、好ましくは、1mg〜5mgであり、トコトリエノールの量は、5mg〜200mg、好ましくは10mg〜100mg、より好ましくは20mg〜80mgの範囲である。
本発明を以下の実施例でより具体的に説明する。
本発明のアスタキサンチン−トコトリエノール配合物の美肌作用を確認する方法とその結果を以下に示す。
アスタキサンチン−トコトリエノール配合物の長期摂取(4週間)による効果
アスタキサンチン−トコトリエノール配合物の調製方法
下記参考例1の方法によりソフトカプセルを常法に従って、調製した。
アスタキサンチン−トコトリエノール配合物の調製方法
下記参考例1の方法によりソフトカプセルを常法に従って、調製した。
1−1.試料(配合物)の調製
製造例1 ソフトカプセル
アスタキサンチン5%含有ヘマトコッカス藻抽出物〔商品名アスタリールオイル50F、富士化学工業(株)製〕とトコトリエノール37.5%含有パーム油抽出物(商品名トコミン50%、カロテック社製)を使用し、1カプセル当たりアスタキサンチン2mg、トコトリエノール45mgを含む下記組成のソフトカプセルを調製した。
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
アスタリールオイル50F 40mg
トコミン50% 120mg
菜種油 60mg
全体重量 350mg
製造例1 ソフトカプセル
アスタキサンチン5%含有ヘマトコッカス藻抽出物〔商品名アスタリールオイル50F、富士化学工業(株)製〕とトコトリエノール37.5%含有パーム油抽出物(商品名トコミン50%、カロテック社製)を使用し、1カプセル当たりアスタキサンチン2mg、トコトリエノール45mgを含む下記組成のソフトカプセルを調製した。
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
アスタリールオイル50F 40mg
トコミン50% 120mg
菜種油 60mg
全体重量 350mg
対照群に投与するための試料(プラセボ)として、上記製造例1のソフトカプセルの調製においてアスタキサンチンとトコトリエノールの代わりに菜種油を用いて、下記組成の菜種油のみのソフトカプセルを製造した。
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
菜種油 220mg
全体重量 350mg
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
菜種油 220mg
全体重量 350mg
以下の実施例では、製造例1のアスタキサンチン2mg+トコトリエノール45mgを含有するアスタキサンチン−トコトリエノール配合剤を成人/1日/1錠で投与した。比較のための対照品として試料(プラセボ)を投与した。
1−2.試験対象
本試験参加に同意を得た乾燥肌で40歳前後の健常人女性16名(M1〜M16)を対象に試験を行った。年齢や体格、肌質、体質などすべての属性を考慮し、また事前の肌計測後両グループが均一になるように試験群とプラセボ群の2グループ(8名ずつ)に分けた。被験者の属性を表1および表2に示す。
なお、表1の試験群には、M1、M4、M5、M7、M10、M11、M13、M16、また表2のプラセボ群には、M2、M3、M6、M8、M9、M12、M14、M15が属する。
本試験参加に同意を得た乾燥肌で40歳前後の健常人女性16名(M1〜M16)を対象に試験を行った。年齢や体格、肌質、体質などすべての属性を考慮し、また事前の肌計測後両グループが均一になるように試験群とプラセボ群の2グループ(8名ずつ)に分けた。被験者の属性を表1および表2に示す。
なお、表1の試験群には、M1、M4、M5、M7、M10、M11、M13、M16、また表2のプラセボ群には、M2、M3、M6、M8、M9、M12、M14、M15が属する。
1−3.試験期間および試験方法
試験群には2002年1月15日よりアスタキサンチン−トコトリエノール配合物を毎日夕方1錠摂取させた。また、対照群には試料(プラセボ)を摂取させた。試験期間は4週間。各試験項目の測定は、スタート時、2週間後、4週間後の3回行った。すべてダブルブラインド方式にて試験を実施した。
試験群には2002年1月15日よりアスタキサンチン−トコトリエノール配合物を毎日夕方1錠摂取させた。また、対照群には試料(プラセボ)を摂取させた。試験期間は4週間。各試験項目の測定は、スタート時、2週間後、4週間後の3回行った。すべてダブルブラインド方式にて試験を実施した。
1−4.測定条件
洗顔後20℃、湿度65%に調整した環境試験室内で15分間座位安静の後測定を実施した。
洗顔後20℃、湿度65%に調整した環境試験室内で15分間座位安静の後測定を実施した。
1−5.測定項目
1−5−1.アンケート採取
肌状態および肌日記を後述するフジテレビ商品研究所モデルのアンケートによって行った。
肌状態および肌日記を後述するフジテレビ商品研究所モデルのアンケートによって行った。
1−5−2.美容専門家による視診触診
後述するフジテレビ商品研究所モデルにて行った。
後述するフジテレビ商品研究所モデルにて行った。
1−5−3.水分量
電気伝導度型商品名SKICON−200(IBS社製)を用いて右側の目尻、頬部を測定した。
電気伝導度型商品名SKICON−200(IBS社製)を用いて右側の目尻、頬部を測定した。
1−5−4.皮脂量測定
透過光比率型セブメーターを用いて左側の額、頬部を測定した。
透過光比率型セブメーターを用いて左側の額、頬部を測定した。
1−5−5.皮膚拡大写真撮影
メディカルニッコール〔ニコン社製〕にて撮影した。
メディカルニッコール〔ニコン社製〕にて撮影した。
2.結果
2−1.自己申告による肌状態
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の自己評価による肌状態の変化量を図1および図2に示した。
2−1.自己申告による肌状態
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の自己評価による肌状態の変化量を図1および図2に示した。
それぞれ8名の平均値では、試験群の方が2週間後、4週間後ともすべての評価項目で良い傾向が見られた。2週間後の「しみ・そばかす」、4週間後の「にきび・ふきでもの」は統計的に有意な差が認められた。
2−2.美容専門家による視診触診
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の視診・触診による肌状態の変化量を図3および図4に示した。
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の視診・触診による肌状態の変化量を図3および図4に示した。
それぞれ8名の平均値において、試験群の方が良い傾向が認められた項目は、2週間後では視診「くま(有意差あり)」、「あぶらっぽさ」、「額・眉間のしわ」、「目の下のたるみ」、触診「なめらかさ(有意差あり)」、「しっとりさ」、「はりのよさ」であった。4週間後では視診「くま」、「あぶらっぽさ」、「つや」、「にきび・ふきでもの」、「きめ」、「目の下のたるみ」、「口元のたるみ」、触診「なめらかさ(有意差あり)」、「しっとりさ(有意差あり)」、「はりのよさ(有意差あり)」であった。
2−3.水分量
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の水分量の変化を図5と6に示した。
目尻の水分量は4週間後に試験群がスタート時に比べて有意(p<0.05)に上昇していた。頬部についても有意ではないがやや良好な保湿効果が認められた。一方プラセボ群は、目尻、頬部とも有意ではないが徐々に減少する傾向が見られた。また、4週間後の変化量について、試験群とプラセボ群に有意差(p<0.05)が認められた。
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の水分量の変化を図5と6に示した。
目尻の水分量は4週間後に試験群がスタート時に比べて有意(p<0.05)に上昇していた。頬部についても有意ではないがやや良好な保湿効果が認められた。一方プラセボ群は、目尻、頬部とも有意ではないが徐々に減少する傾向が見られた。また、4週間後の変化量について、試験群とプラセボ群に有意差(p<0.05)が認められた。
2−4.皮脂量
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の皮脂量の変化を図7および図8に示した。
額および頬部とも試験群において変化は見られなかった。一方プラセボ群においては減少していた。試験実施時期から考慮すると、試験群の方が肌状態が良い傾向にあると言える。
スタート時を基準とした、2週間後および4週間後の皮脂量の変化を図7および図8に示した。
額および頬部とも試験群において変化は見られなかった。一方プラセボ群においては減少していた。試験実施時期から考慮すると、試験群の方が肌状態が良い傾向にあると言える。
2−5.皮膚表面観察
シワの状態の改善が認められた例(M4およびM11)の拡大写真を図9および図10に示した。
全体的に試験群の方が肌状態が良い傾向にあった。
シワの状態の改善が認められた例(M4およびM11)の拡大写真を図9および図10に示した。
全体的に試験群の方が肌状態が良い傾向にあった。
強力な抗酸化作用を有するアスタキサンチンとトコトリエノールの内用での皮膚に対する影響をダブルブラインド方式による臨床試験により評価した。その結果、肌水分量(目尻)、被験者の自己肌診断(シミ・ソバカス、にきび・ふきでもの)、美容専門家による視診・触診(クマ、なめらかさ、しっとりさ、はりのよさ)において有意な改善が認められた。これらの項目はいずれも肌状態を示す重要な項目である。しかも、肌には悪い環境にある試験時期であったことも考慮すべきである。
以上のことから、アスタキサンチンとトコトリエノールの併用投与により優れた美肌効果が確認された。
本研究により、アスタキサンチンとトコトリエノールを併用した内用での美肌効果が確認されたが、既に報告しているアスタキサンチンの外用での美容効果も考え合わせると、内用と外用によってさらなる美肌効果が期待できる。
本発明の配合物は優れた美肌作用を有するので健康補助食品として有用である。配合食品は各種形態で使用可能であり、例えば、食品分野で一般的に用いられる担体と均一に混合して製造できる。具体的には、シュークロース、ソルビトール、フラクトース等の糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ゴマ油、菜種油、オリーブ油、大豆油などの油類、ストロベリー・フレーバー、ペッパーミントなどのフレーバー類などを使用して製造できる。また、散剤、丸剤、カプセル、錠剤の形態で、ラクトース、グリコース、シュークロース、マニトールなどの賦形剤、デンプン、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、マグネシウムステアレート、タルクなどの滑沢剤、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤、脂肪酸エステルなどの表面活性剤、グリセリンなどの可塑剤を用いて製造できる。錠剤およびカプセルは摂取が容易であるので好ましい。
配合物の製造例
製造例2〜6
前記製造例1の調製方法と同様にして、アスタリールオイル50Fとトコミン50%を下記表の様に配合し、菜種油で220mgとなるように調製後、ゼラチン、グリセリンからなるソフトカプセルを調製した。
製造例2〜6
前記製造例1の調製方法と同様にして、アスタリールオイル50Fとトコミン50%を下記表の様に配合し、菜種油で220mgとなるように調製後、ゼラチン、グリセリンからなるソフトカプセルを調製した。
アスタリールオイル50Fとトコミン50%の組成を以下に示す。
アスタリールオイル50F
アスタキサンチン(遊離型換算) 5%
植物性油脂 95%
トコミン50%
トコトリエノール 37.5%
トコフェロール 12.5%
パーム由来油脂 50%
アスタリールオイル50F
アスタキサンチン(遊離型換算) 5%
植物性油脂 95%
トコミン50%
トコトリエノール 37.5%
トコフェロール 12.5%
パーム由来油脂 50%
製造例7
常法により次の組成により錠剤を作成する。
アスタキサンチン (遊離体に換算して) 2mg
トコトリエノール (遊離体に換算して)20mg
乳糖 60mg
バレイショデンプン 40mg
ポリビニルアルコール 2mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
常法により次の組成により錠剤を作成する。
アスタキサンチン (遊離体に換算して) 2mg
トコトリエノール (遊離体に換算して)20mg
乳糖 60mg
バレイショデンプン 40mg
ポリビニルアルコール 2mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
[産業上の利用の可能性]
本発明により、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を含有してなる経口用美肌用剤および該美肌用剤を含有する食品を提供することができた。本発明のアスタキサンチン−トコトリエノール配合物は、摂取することにより、肌水分量(目尻)、シミ・ソバカス、にきび・ふきでもの、クマ、なめらかさ、しっとりさ、はりのよさを良好な状態に導き且つ維持することができる等、肌状態を良好に保つことができる。従って美肌作用を有する健康補助食品として有用である。
本発明により、アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を含有してなる経口用美肌用剤および該美肌用剤を含有する食品を提供することができた。本発明のアスタキサンチン−トコトリエノール配合物は、摂取することにより、肌水分量(目尻)、シミ・ソバカス、にきび・ふきでもの、クマ、なめらかさ、しっとりさ、はりのよさを良好な状態に導き且つ維持することができる等、肌状態を良好に保つことができる。従って美肌作用を有する健康補助食品として有用である。
長期のモニターテストにおける肌測定で、なお且つ今回のように実年齢・肌年齢同一の2群(テスト群とプラセボ群)に分け、測定においても厳密なダブルブラインドで行っているにもかかわらず、肌状態を示す多くの項目で統計的な有意差が明らかになったことは、テスト品摂取による美肌効果を確認することができたといえる。今回有意差が認められた項目は、肌水分量(目尻)と、モニターの自己肌診断(シミ・ソバカス、にきび・ふきでもの)、美容専門家による視診・触診(クマ、なめらかさ、しっとりさ、はりのよさ)であるが、これらの項目はいずれも肌状態を示す重要な項目である。とくに、テスト前後の水分量の変化量、視診触診結果において確認されたということは、テスト品であるアスタキサンチン−トコトリエノール配合物に優れた美肌効果があることを示している。
また、"飲む化粧品"的なインナーコスメというコンセプトは健康食品分野において注目されている。本発明者らは、既に外用で有効なアスタキサンチンとトコトリエノールが、内用でしかも組合せによって皮膚に対志美肌作用を示すことを確認することができた。
また、"飲む化粧品"的なインナーコスメというコンセプトは健康食品分野において注目されている。本発明者らは、既に外用で有効なアスタキサンチンとトコトリエノールが、内用でしかも組合せによって皮膚に対志美肌作用を示すことを確認することができた。
Claims (3)
- アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を有効成分とする経口用美肌用剤。
- 配合物がアスタキサンチンの1〜5重量部とトコトリエノールの10〜100重量部からなる請求項1記載の経口用美肌用剤。
- アスタキサンチン−トコトリエノール配合物を有効成分とする経口用美肌用剤を含有する食品。
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JP2011236171A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Fuji Chem Ind Co Ltd | アスタキサンチン含有加齢臭抑制組成物 |
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- 2009-03-19 JP JP2009069040A patent/JP2009143961A/ja active Pending
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